JP4270671B2 - 電線保持工具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線の切断作業および接続作業、例えば6.6kV架空配電線路における電線引留箇所および中間切分箇所を間接活線工法により切断作業および接続作業を行う際に使用する電線保持工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電線の切断作業及び接続作業の一例として、6.6kV架空配電線路における電線引留箇所および中間切分箇所の工事について説明する。
これまで、こうした高圧電線の架空配電線工事は直接活線工法により行われていた。この工法においては、作業者は感電事故防止のためゴム手袋、電気用絶縁衣等の保護具を着用し、また、工事を行う電気回路の充電部、支持物等には、電気絶縁管、電気絶縁シート等の防具を装着していた。こうした保護具または防具は、例えばJIS T 8010に制定されるものが挙げられる。
現在は、作業環境の改善、安全性の向上、作業効率の向上等を図るために、作業者の手の代用として使用する操作棒(絶縁性のヤットコ、回転スティック等)を用いた間接活線工法が導入され、全面的移行が行われている。
【0003】
架空配電線工事を行う箇所を、図9(a)及び図9(b)に示す。図9(a)は電線引留箇所を、図9(b)は中間切分箇所分箇所を示す。図9(a)における電線(縁回し線)30が、図9(b)においては電線(縁回し線)30aと30bに切り分けられている。
こうした箇所における通常の架空配電線工事は、高所作業車両を用いて行われ、バケットには作業者2名が乗り込んで行われる。
間接活線工法による従来の電線引留箇所における基本的な電線の切断作業及び接続作業は下記の通りである。また、主に作業を行う電線サイズは、OC60、150mm2である。
【0004】
電線の切断作業にあっては、先ず、切断する箇所の両側を電線接続後の跳ね上がりを防止するために、作業者それぞれがヤットコで電線を把持する。次に、作業者どちらか一方が、ヤットコで電線を片手で把持した状態のまま、もう片方の手で油圧式カッター等の切断工具を切断箇所にアプローチし、切断する。その次に、切断した電線端部が干渉しないように、電線をヤットコで把持して、電線長手方向に対して左右それぞれの電線端部を振分け、くせ付けする。
【0005】
電線の接続作業にあっては、先ず、どちらか一方の作業者が片方の電線端部をヤットコで把持して固定する。
次に、もう一方の作業者が圧縮スリーブをヤットコで把持して、固定している電線端部に差し込み、その状態で固定する。
どちらか一方の作業者が、もう片方の手で圧縮工具をスリーブ圧縮部にアプローチし、電線に差し込んだ方から規定回数圧縮する。
圧縮工具を一旦降ろし、もう片方の電線端部をヤットコで把持して引き寄せ、両作業者が協力し合い位置を合わせて未圧着側のスリーブに差し込む。
どちらか一方の作業者が、もう片方の手で圧縮工具をスリーブ圧縮部にアプローチし、電線に差し込んだ方から規定回数圧縮し、接続を完了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
こうした従来の作業では、切断した電線両端部を支持、固定するものがないため、非常に不安定な状態となり、他の支持物等への接触の危険性がある。他の支持物等への接触を防止するためには、間接割線工法用の防具が必要となるため作業時間が増大し、作業コストも増大する。
また、作業者がヤットコで電線を把持、固定しながら切断、接続の作業を行わなければならない。そのため、二人の作業者のうちどちらかは、ヤットコの他に油圧式カッター工具や油圧式圧縮工具等を操作する複合作業となる。こうした工具は重量が重く、片手での操作は非常に重労働であるとともに、作業者の自由度が制限される不安定な作業であるため、作業効率が非常に悪い。
更に、接続作業の場合、電線端部に圧着スリーブを差し込む等の細かい作業が要求さる。そのため、ヤットコ操作の熟練を要するとともに、作業者同士の十分な訓練も必要とされ、作業者の熟練度によって、作業内容にバラツキが生じていた。
【0007】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、電線の切断及び接続作業において、作業者の安全確保及び負担軽減を図るとともに、統一的で安定した作業を実現し、作業効率を向上させることができる電線保持工具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、電線の切断作業及び接続作業に用いるための電線保持工具であって、第1の電線保持部材と第2の電線保持部材とが伸縮機構を介して接近離隔自在に設けられ、前記第1の電線保持部材は前記伸縮機構に固定され、前記第2の電線保持部材は、伸縮側クランプ本体に螺合された伸縮側プラグを該伸縮側プラグに差し込まれる回転スティックを用いて回転することによって移動される伸縮側クランプ駒と前記伸縮側クランプ本体とで電線を挟み込んで電線を締め付け固定する開閉自在のクランプ機構をなし、しかも、前記伸縮側クランプ本体に回転可能に設けられた回転プラグを回転スティックを用いて回転させることで、前記回転プラグに設けられているウォームと前記伸縮機構に形成されたウォームホイールとの噛み合いによって、第1の電線保持部材と第2の電線保持部材とが接近離隔する方向の軸線回りに回転可能に設けられ、 この第2の電線保持部材において、前記伸縮側プラグ及び前記回転プラグは互いに隣り合うように突設されていることを特徴とする。
【0009】
このように構成したことで、第1の電線保持部材及び第2の電線保持部材とで電線を保持しておき、これら保持された部分の間の電線を切断して、切断された電線の端部同士を接近離隔自在とできる。そのため、電線の切断から接続までの一連の作業中において、この電線保持工具によって電線を保持しておける。
【0011】
また、このように構成したことで、切断された電線の端部同士を、電線の配索方向をずらして確実に離隔させることができる。そのため、活線のまま切断された電線であっても、電線の端部同士あるいは電線の端部と他の構造物とが接触する危険を回避できる。
【0013】
また、このように構成したことで、電線保持部材のうち少なくともいずれか一方に回動するような機構を設けておけば、電線の配索方向をずらすことができる。そのため、装置構成を複雑化することなく、切断された電線の端部同士を確実に離隔させることができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電線保持工具であって、前記伸縮機構は、伸縮アームと、該伸縮アームを内部に移動自在に挿入した本体アームとによって伸縮自在に構成され、前記第1の電線保持部材は前記本体アームに固定され、前記第2の電線保持部材は前記軸線回りに回転可能なように前記伸縮アームに設けられていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電線保持工具であって、前記本体アームの長手方向中央部付近に、ヤットコで把持するためのヤットコ把持部が形成されていることを特徴とする。
このように構成したことで、伸縮機構の装置構成を複雑化させることなく、強固で信頼性の高いものとできる。そのため、電線保持部材同士を正確に且つ安定して接近離隔させることができ、切断された電線の端部同士をその長手方向に確実に離隔させることができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1から3いずれか記載の電線保持工具であって、第1の電線保持部材は、開閉自在に構成されたクランプ機構により電線を把持することを特徴とする。
【0015】
このように構成したことで、電線保持部材により電線を強固に且つ確実に把持することができる。そのため、切断された電線がその長手方向に移動して、電線の端部同士あるいは電線の端部と他の構造物とが接触するような事故を回避できる。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項1からいずれか記載の電線保持工具であって、第1の電線保持部材、第2の電線保持部材及び伸縮機構は、少なくともこれらの外表面が絶縁性材料により形成されていることを特徴とする。
【0019】
このように構成したことで、切断した電線の端部同士が本電線保持工具を介して導通するような事故を回避できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電線保持工具の実施形態を、図1乃至図8に基づいて説明する。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態に係る電線保持工具は、固定側クランプ(第1の電線保持部材)a、伸縮側クランプ(第2の電線保持部材)b、及び伸縮機構cからなる。
固定側クランプaは、固定側プラグ2、固定側クランプ駒3、固定側クランプ本体4を備えている。
伸縮側クランプbは、伸縮側クランプ本体10、伸縮側クランプ駒11、伸縮側プラグ12、回転プラグ13、回転ギヤボックス14を備えている。
伸縮機構cは、本体ギヤボックス5、本体アーム7、伸縮アーム9を備えている。
【0021】
固定側クランプaは、クランプ機構をなしている。固定側クランプ本体4に螺合された固定側プラグ2を回転することによって固定側クランプ駒3を上昇、下降(図1(b)中A−B方向に移動)させるようになっている。固定側クランプ本体4と固定側クランプ駒3で電線を挟み込んで、電線と本電線保持工具を締め付け固定するものである。この固定側クランプaは、本体アーム7にネジ止め固定されている。
【0022】
伸縮側クランプbも、固定側クランプaと同様なクランプ機構をなしている。図1(b)に示すように、伸縮側クランプ本体10に螺合された伸縮側プラグ12を回転することによって伸縮側クランプ駒11をA−B方向に移動させるようになっている。つまり、伸縮側クランプ駒11が上昇、下降することにより、伸縮側クランプ本体10と伸縮側クランプ駒11で電線を挟み込んで、電線(縁回し線30)と本電線保持工具を締め付け固定するものである。
伸縮側クランプbは、軸線O回りに回転可能なように伸縮アーム9に設けられている。伸縮側クランプ本体10は、回転ギヤボックス14も兼ねた構造となっている。この回転ギヤボックス14には、回転プラグ13が回転可能に設けられている。この回転プラグ13を回転させることによって、伸縮側クランプbは軸線Oの回りを伸縮アーム9に対して360度回転できるようになっている。
【0023】
伸縮機構cは、伸縮アーム9と、この伸縮アーム9を内部に移動自在に挿入した本体アーム7とによって伸縮自在に構成されている。すなわち、伸縮アーム9は本体アーム7内に収納できるように構成されている。
本体ギヤボックス5は、本体アーム7と一体となっており、伸縮アーム9を軸線Oに沿って移動させるためのアーム伸縮プラグ1を回転可能に支持している。
本体アーム7の長手方向の中央部付近には、ヤットコ把持部6が形成されており、本電線保持工具を絶縁ヤットコ等で把持できるようになっている。
伸縮アーム9には、伸縮アーム9が本体アーム7に対し最大限移動した場合、すなわち本電線保持工具が最大限に伸長した場合に、そのことを示すためのストロークエンド表示8が設けられている。
【0024】
次に、図2を用いて本電線保持工具が伸縮する機構について、また、図3を用いて伸縮側クランプbが回転する機構について、各々説明する。なお、図2においては、固定側クランプaの図示は省略している。
図2に示すように、アーム伸縮プラグ1にはかさ歯車15aが設けられており、これらは一体に回転するようになっている。
本体アーム7の内部には、かさ歯車15bと一体となったねじ棒16が、軸線O回りに本体アーム7に対して回転可能に設けられている。このねじ棒16には、伸縮アーム9に設けられた雌ねじ17が螺合している。かさ歯車15bは、かさ歯車15aと噛み合わさっており、これによりアーム伸縮プラグ1の回転がねじ棒16に伝えられるようになっている。
【0025】
アーム伸縮プラグ1を回転スティックSで回転すると、かさ歯車15aとかさ歯車15bによって回転方向は約90度変換されて、ねじ棒16に回転が伝えられる。ねじ棒16が回転することにより、ねじ棒16に螺合した雌ねじ17を介して、伸縮アーム9は軸線Oに沿った方向に、すなわちC−D方向に移動する。こうして、本電線保持工具は軸線Oに沿った方向に伸縮することができる。
【0026】
図3に示すように、回転プラグ1にはウォーム19が設けられており、これらは一体となって回転するようになっている。ウォーム19は、伸縮アーム9に形成されたウォームホイール18と噛み合わさっている。
【0027】
回転プラグ13を回転スティックSで回転すると、ウォーム19とウォームホイール18は噛み合わさっているため、回転プラグ13及びウォーム19は軸線O回りを伸縮アーム9に対してE−F方向に回転する。こうして、伸縮側クランプbは軸線Oの回りを回転することができる。
【0028】
本電線保持工具を形成する上記各部材には、樹脂材料を採用し、優れた耐候性、電気絶縁性能、機械的強度を確保できるとともに、軽量化を図っている。この樹脂材料としては、例えばフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0029】
次に、本実施形態に係る電線保持工具を用いた6.6kV架空配電線の電線引留箇所および中間切分箇所における基本的な作業手順について、図4乃至図8を参照しながら説明する。なお、特記した場合のみ各図面を参照するものとする。この作業手順は、縁回し線の皮剥ぎ、本電線保持工具の取り付け、縁回し線の切断及び切分け、縁回し線の接続及び本電線保持工具の取り外し、絶縁カバーの取り付けの5つの手順からなる。
【0030】
[縁回し線の皮剥ぎ]
縁回し線30の中間部分を、接続するスリーブの長さに合わせて既存の皮剥ぎ工具を用いて皮剥ぎする。
【0031】
[本電線保持工具の取り付け]
図4に示すように、電線保持工具の中央部のヤットコ把持部6を絶縁ヤットコTで把持した状態で、縁回し線30の皮剥ぎ部31が電線保持工具の中央にくる位置にアプローチする。
縁回し線30にアプローチした状態で、固定側クランプa、伸縮側クランプbの順にそれぞれ縁回し線30に締め付け固定する。固定側クランプaの固定側プラグ2、伸縮側クランプbの伸縮側プラグ12に各々回転スティックSを差し込んで回転させることにより行う。この様子を図6に示す。この図においては伸縮側クランプbの締め付け固定のみ示しているが、固定側クランプaの締め付け固定も伸縮側クランプbと同様に行われる。
【0032】
[縁回し線の切断及び切分け]
本電線保持工具を取り付けた状態で、皮剥ぎ部31の中間を既存の切断具(油圧カッター等)で切断する。これにより、縁回し線30は、固定側クランプaに把持された縁回し線30aと伸縮側クランプbに把持された縁回し線30bに切り分けられる。
縁回し線30の切断後、図5に示すように、アーム伸縮プラグ1を回転スティックSで回転し、伸縮アーム9のストロークエンド表示8が見えるまで本電線保持工具を伸長する。こうすることで、縁回し線30aの端部31aと縁回し線30bの端部31bの離隔を確保する。
こうしておいて、図7に示すように、伸縮側クランプaの回転プラグ13を回転スティックSで回転して図中E方向に約90度回転させる。こうして、縁回し線30bの端部31bを縁回し線30の配索方向からずらして、縁回し線30aと縁回し線30bとを更に離隔させる。
縁回し線30aと縁回し線30bとを振り分けた後、既存の端末キャップを絶縁ヤットコTで両端部に取り付け、安全を確保する。
以上の手順で、それぞれの相に本電線保持工具を取り付ける。
【0033】
[縁回し線の接続及び本電線保持工具の取り外し]
端部31a及び端部31bに取り付けた端末キャップを、絶縁ヤットコTでそれぞれ外す。
次に、スリーブ32を絶縁ヤットコTで把持して、縁回し線30aの端部31aに差し込み、既存の圧縮工具で規定回数の圧縮を行う。
スリーブ32の端部31aへの圧縮完了後、アーム伸縮プラグ1を回転スティックSで回転し、また、回転プラグ13を回転スティックSで回転して、縁回し線30bの端部31bをスリーブ32に挿入できる位置に合わせる。こうしておいて、図 に示すように、アーム伸縮プラグ1、回転プラグ13を微調整しながら、スリーブ32に端部31bを挿入する。
挿入完了後、既存の圧縮工具で規定回数の圧縮を行い、接続を完了する。
接続が完了したら、本電線保持工具のヤットコ把持部6を絶縁ヤットコTで把持した状態で、固定側プラグ2、伸縮側プラグ12をそれぞれ回転スティックSで回転して緩め、縁回し線30a、30bから本電線保持工具を取り外す。
【0034】
[絶縁カバーの取り付け]
本電線保持工具の取り外しが完了したら、絶縁カバーを絶縁ヤットコTで接続部に取り付ける。
以上の作業を各相ごとに行い、作業を完了する。
【0035】
上記の実施形態においては、固定側クランプa及び伸縮側クランプbによって縁回し線30を把持し、また、固定側クランプaと伸縮側クランプbとを伸縮機構cによって接近離隔自在にしている。そのため、縁回し線30の切断から接続までの一連の作業中において、この電線保持工具によって縁回し線30を保持しておける。
【0036】
また、固定側クランプa及び伸縮側クランプbは開閉自在なクランプ機構を構成するようにしている。これにより、固定側クランプa及び伸縮側クランプbによって縁回し線30を強固に且つ確実に把持することができる。そのため、切断された縁回し線30a及び30bがその長手方向(縁回し線30の配索方向)に移動して端部31aと端部31bが接触する、あるいは端部31aまたは端部31bが他の構造物と接触するような危険を回避することができる。
【0037】
更に、ウォームホイール18及びウォーム19によって伸縮側クランプcを軸線O回りに回動できるようにしている。これにより、複雑な装置構成とすることなく、切断された縁回し線30bを、縁回し線30の配索方向からずらして縁回し線30aと確実に離隔させることができる。そのため、縁回し線30a及び30bが活線であっても、端部31aと端部31bとを確実に離隔させることができ、端部31aと端部31bが接触する、あるいは端部31aまたは端部31bが他の構造物と接触するような危険を回避できる。
【0038】
更に、本電線保持工具を形成する各部材には、樹脂材料を採用している。
これにより、優れた耐候性、電気絶縁性能、機械的強度を確保できるとともに、軽量化を図ることができる。そのため、縁回し線30a、30bがが本電線保持工具を介して導通するような事故を回避できる。
【0039】
なお、上記の実施形態においては、本発明に係る電線保持工具を6.6kV架空配電線といった高圧の配電線工事に用いた場合についてのみ説明したが、こうした高圧配電線工事に限らず、低圧配電線工事にも応用できるものである。
また、屋外の架空配電線に限らず、作業者が近寄り難い場所、例えば屋内や狭い場所の配電線にも、遠隔操作により応用できるものである。
更に、間接活線工法に限らず直接活線工法でも使用することができ、直接活線工法で通常二人作業となるところを一人でも作業可能とすることができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電線保持工具によれば、電線を保持しておいて電線を切断し、切断された電線の端部同士を接近離隔自在とできるように構成している。このように構成したことにより、電線の切断から接続までの一連の作業中において、この電線保持工具によって電線を確実に保持しておける。そのため、電線の切断及び接続作業において、作業者の安全確保及び負担軽減を図るとともに、他の支持物への防具、取り付け作業が不要となり、作業時間短縮、作業コストの低減を実現することができる。
また、絶縁ヤットコ操作の熟練を要さずに細かな作業の手助けができ、未熟者の作業を補うことができる。そのため、統一的で安定した作業が実現でき、作業者による作業方法のバラツキを無くし、作業効率を向上させることができる。
【0041】
更に、切断された電線の配索方向をずらすようにして互いに変位可能とできるように構成している。このように構成したことで、切断された電線の端部同士を、電線の配索方向をずらして確実に離隔させることができ、活線のまま切断された電線であっても、電線の端部同士あるいは電線の端部と他の構造物とが接触する危険を回避できる。そのため、電線の切断及び接続作業において、より確実に作業者の安全確保及び負担軽減を図ることができる。
【0042】
更に、本電線保持工具を形成する各部材の、少なくともこれらの外表面は絶縁性材料により形成されるように構成している。このように構成したことで、切断した電線の端部同士が本電線保持工具を介して導通するような事故を回避でき、作業者の安全確保が図れるとともに、他の構造物に与える悪影響も回避できる。例えば、絶縁性材料の一例として樹脂材料を採用すれば、優れた耐候性、電気絶縁性能、機械的強度を確保できるとともに、軽量化も図ることができ、本電線保持工具の耐久性、信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電線保持工具の実施形態を示す図であって、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】 図1における電線保持工具のI−I線断面矢視図である。
【図3】 図1における電線保持工具のII−II線部分断面矢視図である。
【図4】 図1における電線保持工具の使用状態を示す図であって、電線に電線保持工具を取り付けようとする状態である。
【図5】 図1における電線保持工具の使用状態を示す図であって、切断された電線の端部同士を離隔させている状態である。
【図6】 図1における電線保持工具の使用状態を示す図であって、伸縮側クランプにより電線を把持しようとする状態である。
【図7】 図1における電線保持工具の使用状態を示す図であって、伸縮側クランプにより電線の配索方向を変位させている状態である。
【図8】 図1における電線保持工具の使用状態を示す図であって、切断された電線の端部同士を接近させている状態である。
【図9】 架空配電線工事を行う箇所を示す図であって、(a)は電線引留箇所を、(b)は中間切瓶箇所分箇所を示す図である。
【符号の説明】
a 固定側クランプ(第1の電線保持部材)
b 伸縮側クランプ(第2の電線保持部材)
c 伸縮機構
1 アーム伸縮プラグ
2 固定側プラグ
3 固定側クランプ駒
4 固定側クランプ本体
5 本体ギヤボックス
6 ヤットコ把持部
7 本体アーム
8 ストロークエンド表示
9 伸縮アーム
10 伸縮側クランプ本体
11 伸縮側クランプ駒
12 伸縮側プラグ
13 回転プラグ
14 回転ギヤボックス
15a、15b かさ歯車
16 ねじ棒
17 雌ねじ
18 ウォームホイール
19 ウォーム

Claims (5)

  1. 電線の切断作業及び接続作業に用いるための電線保持工具であって、第1の電線保持部材と第2の電線保持部材とが伸縮機構を介して接近離隔自在に設けられ、
    前記第1の電線保持部材は前記伸縮機構(c)に固定され、
    前記第2の電線保持部材(b)は、伸縮側クランプ本体(10)に螺合された伸縮側プラグ(12)を該伸縮側プラグに差し込まれる回転スティック(S)を用いて回転することによって移動される伸縮側クランプ駒(11)と前記伸縮側クランプ本体(10)とで電線を挟み込んで電線(30)を締め付け固定する開閉自在のクランプ機構をなし、しかも、前記伸縮側クランプ本体(10)に回転可能に設けられた回転プラグ(13)を回転スティック(S)を用いて回転させることで、前記回転プラグ(13)に設けられているウォーム(19)と前記伸縮機構(c)に形成されたウォームホイール(18)との噛み合いによって、第1の電線保持部材と第2の電線保持部材とが接近離隔する方向の軸線(O)回りに回転可能に設けられ、
    この第2の電線保持部材(b)において、前記伸縮側プラグ(12)及び前記回転プラグ(13)は互いに隣り合うように突設されていることを特徴とする電線保持工具。
  2. 前記伸縮機構は、伸縮アーム(9)と、該伸縮アーム(9)を内部に移動自在に挿入した本体アーム(7)とによって伸縮自在に構成され、
    前記第1の電線保持部材は前記本体アーム(7)に固定され、前記第2の電線保持部材は前記軸線(O)回りに回転可能なように前記伸縮アーム(9)に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電線保持工具。
  3. 前記本体アーム(7)の長手方向中央部付近に、ヤットコで把持するためのヤットコ把持部(6)が形成されていることを特徴とする請求項2記載の電線保持工具。
  4. 第1の電線保持部材は、開閉自在に構成されたクランプ機構により電線を把持することを特徴とする請求項1から3いずれか記載の電線保持工具。
  5. 第1の電線保持部材、第2の電線保持部材及び伸縮機構は、少なくともこれらの外表面が絶縁性材料により形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の電線保持工具。
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