JP4269747B2 - 液体噴射装置、及び、その制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体を液滴の状態でノズル開口から吐出させる液体噴射装置、及び、その制御方法に関し、特に、メニスカスを微振動させて液体の増粘を防止するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
液体を液滴の状態で吐出可能な液体噴射装置の一種に、プリンタやプロッタ等の画像記録装置がある。この画像記録装置では、液体状のインクを噴射ヘッドから吐出(噴射)し、記録紙等の印刷記録媒体に着弾させることで文字や画像を記録する。また、最近では、極く少量の液体を精度良く着弾できる特性を生かして種々の装置への応用が検討されている。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタを製造するディスプレー製造装置、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーやFED(面発光ディスプレー)等の電極を形成する電極形成装置、バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置が提案されている。
【0003】
この種の液体噴射装置では、吐出させる液体がノズル開口で露出してメニスカス(液体の自由表面)を構成している。このメニスカスを通じて溶媒成分の蒸発が生じ、ノズル開口付近において液体の粘度上昇が生じてしまうことがあった。この粘度上昇を防止すべく、メニスカスを液滴が吐出しない程度に微振動させて液体を攪拌することがなされている。この微振動動作の一種に、液滴の吐出可能な期間内における微振動動作がある。この微振動動作は、例えば、圧力発生素子を駆動するための駆動信号中に微振動パルスを含ませ、この微振動パルスを選択的に圧力発生素子へ供給することで行われる(例えば、特許文献1)。
【0004】
この場合において、駆動信号発生回路は、発生タイミング信号の受信を契機に一連の駆動信号を発生する。例えば、図10に示すように、液体噴射装置の一種であるインクジェットプリンタでは、発生タイミング信号PTSを受信する毎に、一連の駆動信号COMを信号発生周期に亘って発生している。これは、液滴の着弾位置を精度良く規定するためである。即ち、上記の発生タイミング信号は、キャリッジ位置を示すリニアエンコーダからのエンコーダ出力を逓倍する(周波数を数倍に高める)ことで生成されている。これにより、記録ヘッドの走査位置と信号の発生タイミングとのずれを可及的に少なくでき、着弾位置の精度を高めることができる。また、上記の信号発生周期は、液滴の吐出階調(プリンタでは記録階調)を1単位とするように規定されている。従って、上記のプリンタでは、1ドットの領域が到来する毎に発生タイミング信号を発生している。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−81013号公報(第6−7頁,第4図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の液体噴射装置では、液滴の高周波吐出が求められている。これは、処理の高速化や着弾密度の向上が図れるためである。例えば、インクジェットプリンタでは、インク滴の吐出周波数を高めることができると、画像の解像度は維持しつつも記録ヘッドの走査速度をその分だけ高めることができる。また、記録ヘッドの走査速度はそのままに画像の解像度を高めることもできる。
【0007】
ここで、液滴の高周波吐出を実現するためには、液滴を吐出させるための吐出パルスに関し、前後の吐出パルス同士の発生間隔を短くする必要がある。しかしながら、上記の微振動パルスは、メニスカスを振動させるためだけのものであり、液滴の吐出には関与しない。このため、微振動パルスを各吐出周期に入れる従来の構成では、微振動パルス用の時間が必要となる。従って、微振動パルスの分だけ液滴の吐出間隔が間延びしてしまい、液滴の高周波吐出に対する障害となってしまう。
【0008】
また、微振動動作の必要度合いは、吐出させる液体の種類によって相違する。即ち、非吐出期間において頻繁な微振動を必要とする液体もあれば、そうでない液体もある。従って、液体の種類に拘わらず一律に行うのは効率的ではない。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液滴をより高い周波数で吐出可能な液体噴射装置及びその制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、圧力発生素子の作動により圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、ノズル開口から液滴を吐出する噴射ヘッドと、
発生タイミング信号を受信する毎に、液滴を吐出させる吐出パルスとメニスカスを微振動させる微振動パルスとを含む一連の駆動信号を発生させる駆動信号発生手段と、
前記発生タイミング信号の受信に応じて、印字データのラッチタイミングを規定するラッチ信号を発生させるラッチ信号発生手段と、
前記印字データに応じて前記駆動信号に含まれるパルスを選択すると共に、選択したパルスを前記圧力発生素子に供給するパルス供給手段と、を備えた液体噴射装置において、
前記駆動信号は、微振動パルス及び吐出パルスを有する第1単位周期信号と、微振動パルスを有さず吐出パルスのみを有する第2単位周期信号とを含み、
前記第1単位周期信号に含まれる吐出パルスの種類及び発生順序と、前記第2単位周期信号に含まれる吐出パルスの種類及び発生順序と、が同一であり、
前記ラッチ信号発生手段は、一度の前記発生タイミング信号の受信に応じて、前記第1単位周期信号に対応する印字データのラッチタイミングを規定する第1ラッチ信号と、前記第2単位周期信号に対応する印字データのラッチタイミングを規定する第2ラッチ信号と、を含む一連のラッチ信号を発生させることを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、混在駆動信号は複数の単位周期を繰り返し周期とし、その中に第1単位周期信号と第2単位周期信号とを含んでいる。そして、第2単位周期信号には微振動パルスが含まれていないので、微振動パルスがない分だけその単位周期を第1単位周期信号よりも短くすることができる。これにより、必要な微振動を入れつつも信号発生周期を可及的に短くすることができる。即ち、駆動信号に関し、1単位の発生期間を可及的に短くすることができる。その結果、液滴の高周波吐出を実現することができる。
【0012】
上記発明において、前記混在駆動信号は、1つの信号発生周期の中に、吐出させる液体の種類に応じて設定されたN個(Nは2以上の整数)の単位周期信号を含むと共に、該N個の単位周期信号中の1個を前記第1単位周期信号とし、
前記信号発生周期内における微振動の実行頻度を1/N回にする構成が好ましい。
この発明によれば、混在駆動信号における微振動の実行頻度が液体の種類によって規定される。これにより、微振動の実行頻度が液体の種類に応じて最適化される。従って、その液体に必要充分な微振動を与えつつも、液滴の吐出周波数を可及的に高めることができる。
【0013】
上記発明において、前記混在駆動信号は、前記信号発生周期の先頭部分に少なくとも1個の前記第2単位周期信号を有し、
前記微振動パルスによる微振動を前記信号発生周期の途中で実行可能にする構成が好ましい。
【0014】
上記発明において、前記パルス供給手段は、パルス選択タイミングを規定するための選択タイミング信号を出力する選択タイミング信号出力手段と、選択タイミング信号の受信毎にパルス選択データを出力するパルス選択データ出力手段とを備え、
選択タイミング信号出力手段は、第2単位周期信号用の選択タイミング信号の中に、第1単位周期信号の微振動パルスに対応するダミー選択タイミング信号を含ませて出力する構成が好ましい。
この発明によれば、微振動パルスを有する第1単位周期信号のパルス選択データのビット数と、微振動パルスを有さない第2単位周期信号のパルス選択データのビット数とを揃えることができる。これにより、第1単位周期信号のパルス選択データと第2単位周期信号のパルス選択データとを同じ様に取り扱うことができ、処理の簡素化が図れ高速処理に適する。
【0015】
上記発明において、前記駆動信号の時間幅を前記発生タイミング信号の発生間隔ばらつきの最小値以下に設定する構成が好ましい。
また、前記単位周期信号の時間幅を前記ラッチ信号の発生間隔ばらつきの最小値以下に設定する構成が好ましい。
これらの構成によれば、 発生タイミング信号の発生間隔ばらつきに基づいて駆動信号の時間幅を定め、ラッチ信号の発生間隔ばらつきに基づいて単位周期信号の時間幅を定めているので、駆動信号の発生中に発生タイミング信号が発生して次周期の駆動信号が発生してしまう不具合や、単位周期信号の発生中にラッチ信号が発生して次周期の単位周期信号が発生してしまう不具合を確実に防止することができる。
【0016】
上記発明において、前記吐出パルスを少量の液滴を吐出可能な小液滴吐出パルス及び中量の液滴を吐出可能な中液滴吐出パルスによって構成し、
前記第1単位周期信号は、一対の中液滴吐出パルスと、これら中液滴吐出パルス同士の間に発生される1つの小液滴吐出パルスと、前記微振動パルスとを単位周期内に備え、
前記第2単位周期信号は、一対の中液滴吐出パルスと、これら中液滴吐出パルス同士の間に発生される1つの小液滴吐出パルスとを単位周期内に備える構成が好ましい。
また、前記吐出パルスを少量の液滴を吐出可能な小液滴吐出パルスによって構成し、
前記第1単位周期信号は、等間隔で発生する複数の前記小液滴吐出パルスと前記微振動パルスとを単位周期内に備え、
前記第2単位周期信号は、等間隔で発生する複数の前記小液滴吐出パルスを単位周期内に備える構成が好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では液体噴射装置の一形態である画像記録装置、詳しくは、インクジェット式プリンタ(以下、プリンタという。)を例に挙げて説明することにする。
【0018】
図1は、このプリンタの基本構成を説明する斜視図である。この図1に示すように、プリンタは、記録ヘッド1(本発明の液体噴射ヘッドの一種)が取り付けられると共に、インクカートリッジ2を着脱可能に保持するカートリッジ保持部3を有するキャリッジ4と、このキャリッジ4を記録紙5の紙幅方向(主走査方向)に沿って移動させるヘッド走査機構と、記録紙5を紙送り方向(副走査方向)に沿って移動させる紙送り機構とを備えている。
【0019】
ヘッド走査機構は、紙幅方向に架設されたガイド軸6と、プリンタにおける主走査方向の一側に配設されたパルスモータ7と、このパルスモータ7の回転軸に接続され、パルスモータ7によって回転駆動される駆動プーリー8と、駆動プーリー8とは反対側の主走査方向他側に配設された遊転プーリー9と、駆動プーリー8と遊転プーリー9との間に掛け渡され、キャリッジ4に接続されたタイミングベルト10と、キャリッジ4(記録ヘッド1)の位置情報を出力するリニアエンコーダ11と、パルスモータ7の回転を制御する制御部12(図6参照)とから構成される。また、紙送り機構は、駆動源としての紙送りモータ13と、この紙送りモータ13によって回転駆動される紙送りローラ14と、紙送りモータ13の動作を制御する制御部12とから構成される。
【0020】
上記の記録ヘッド1は、例えば図2に示すように、ケース21と、このケース21内に収納される振動子ユニット22と、ケース21の先端面に接合される流路ユニット23等から概略構成されている。上記のケース21は、例えば、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂で成型されたブロック状部材であり、振動子ユニット22を収納可能な収納空部24等を設けている。上記の振動子ユニット22は、櫛歯状の圧電振動子25aからなる振動子群25やこの振動子群25が接合される固定板26等を有し、各圧電振動子25aを片持ち梁の状態で支持している。圧電振動子25aは、本発明における圧力発生素子の一種であって、電気機械変換素子の一種であり、振動子電位に応じて自由端部が素子長手方向に伸縮する。
【0021】
上記の流路ユニット23は、流路形成基板27の一方の面にノズルプレート28を、流路形成基板27の他方の面に弾性板29をそれぞれ接合した構成である。そして、この流路ユニット23には、リザーバ30と、インク供給口31と、圧力室32と、ノズル連通口33と、ノズル開口34とを設けている。そして、これらの各部により、インク供給口31から圧力室32及びノズル連通口33を経てノズル開口34に至る一連のインク流路が、ノズル開口34に対応する複数形成されている。
【0022】
上記の弾性板29にはダイヤフラム部が設けられている。このダイヤフラム部は圧力室32の一部を区画する部分であり、圧電振動子25aの先端面が接合される島部(厚肉部)35と、この島部35の周囲に設けられ、弾性を有する薄肉部36とを有する。そして、圧電振動子25aが伸長すると、島部35が圧力室32側に押されて変位する。この島部35の変位によって圧力室容積が減少する。一方、圧電振動子25aが収縮すると、島部35が圧力室32から離隔する方向に引っ張られる。この島部35の変位によって圧力室容積が増加する。
【0023】
このような圧力室32の容積変化に伴って圧力室32内のインクに圧力変動が生じる。このため、この圧力変動を制御することでノズル開口34からインク滴を吐出させることができる。例えば、圧電振動子25aを素子長手方向に収縮させた後、急激に伸長させることでインク滴を吐出させることができる。この場合、圧電振動子25aの収縮によって圧力室32が膨張し、リザーバ30に貯留されているインクが圧力室32内に流入する。その後、圧電振動子25aの急激な伸長によって圧力室32が急激に収縮し、圧力室32内のインクが加圧されるので、対応するノズル開口34からインク滴が吐出される。
なお、圧力室32内のインクに加える圧力変動パターンを変えることで、吐出されるインク滴の量を変えることができるし、メニスカスを微振動させることもできる。
【0024】
次に、リニアエンコーダ11について説明する。このリニアエンコーダ11は、プリンタの筐体側に主走査方向と平行に張設されたスケール41(図3,4参照)と、キャリッジ4の背面に取り付けられたフォトインタラプタ42(図5参照)とを備えている。
【0025】
スケール41は透明樹脂によって作製された帯状(バンド状)部材であり、帯幅方向を横断する黒色ストライプ41aが帯長手方向に一定ピッチで複数形成されている。本実施形態では、各ストライプ41aが180dpiに対応するピッチで印刷されている。このスケール41の両端部にはそれぞれ係止孔41b,41cが形成されている。これらの係止孔41b,41cは、それぞれフックに係止されている。即ち、一方の係止孔41bは、図3に示すように、筐体の背面板表面であって遊転プーリー9側に取り付けられた第1フック43に係止されている。そして、この第1フック43は、その弾性によってスケール41を長手方向外側に引っ張っている。また、他方の係止孔41cは、図4に示すように、パルスモータ7側の側板に設けられた第2フック44に係止されている。
【0026】
フォトインタラプタ42は、一対の発光素子45と受光素子46とを、コ字状フレーム47の内側面に対向状態で取り付けて構成されている。そして、上記スケール41は、発光素子45と受光素子46との間に配設されている。このため、受光素子46からの検出信号(エンコーダ出力)は、発光素子45からの光がスケール41を透過した状態と、ストライプ41aが発光素子45からの光を遮った状態とで出力レベルが異なる。このエンコーダ出力は、図6に示すように、制御部12に入力されている。
【0027】
従って、このリニアエンコーダ11では、キャリッジ4(記録ヘッド1)が主走査方向に移動すると、発光素子45からの光をストライプ41aが間歇的に遮るので、受光素子46からはパルス状の検出信号が出力される。そして、ストライプ41aが一定間隔で設けられているので、制御部12は、エンコーダ出力に基づいてキャリッジ4の走査位置を認識することができる。
なお、このリニアエンコーダ11は、キャリッジ4の移動に応じたエンコーダ出力が得られれば、この構成に限定されるものではない。例えば、スケール41を遮光性のバンド部材によって構成すると共に、透光性のスリットを一定間隔で設けてもよい。
【0028】
次に、図6のブロック図に基づき、プリンタの電気的構成について説明する。例示したプリンタは、プリンタコントローラ51と、プリントエンジン52とを備えている。プリンタコントローラ51は、図示しないホストコンピュータ等からの印刷データ等を受信するインターフェース(外部I/F)53と、各種データの記憶等を行うRAM54と、各種データ処理のためのルーチン等を記憶したROM55と、CPU等からなる制御部12と、クロック信号(CK)を発生する発振回路56と、記録ヘッド1へ供給するための駆動信号(COM)を発生する駆動信号発生回路57と、印字データ(ドットパターンデータであり、階調情報の一種。)及び駆動信号等をプリントエンジン52に送信するためのインターフェース(内部I/F)58とを備えている。
【0029】
外部I/F53は、例えばキャラクタコード、グラフィック関数、イメージデータのいずれか1つのデータ又は複数のデータからなる印刷データをホストコンピュータ等から受信する。また、外部I/F53は、ホストコンピュータに対してビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)等を出力する。RAM54は、受信バッファ、中間バッファ、出力バッファ、或いはワークメモリ(図示せず)等として利用されるものである。受信バッファには、外部I/F53が受信したホストコンピュータからの印刷データが一時的に記憶される。中間バッファには、制御部12によって変換された中間コードデータが記憶される。出力バッファには、記録ヘッド1にシリアル伝送される印字データが展開される。ROM55は、制御部12によって実行される各種制御ルーチン、フォントデータ及びグラフィック関数、各種手続き等を記憶している。
【0030】
制御部12は、データ展開手段として機能し、印刷データを印字データに展開する。この場合において、制御部12は、受信バッファ内の印刷データを読み出して中間コードデータに変換し、この中間コードデータを中間バッファに記憶する。そして、制御部12は、中間バッファから読み出した中間コードデータを解析し、ROM55内のフォントデータやグラフィック関数等を参照して中間コードデータをドット毎の印字データに展開する。本実施形態では、この印字データを2ビットデータで構成している。この展開された印字データは出力バッファに記憶されて、一回の主走査に相当する1行分の印字データが得られると、この1行分の印字データ(SI)は内部I/F58を通じて記録ヘッド1にシリアル伝送される。そして、出力バッファから1行分の印字データが送信されると、中間バッファの内容が消去されて次の中間コードデータに対する変換が行われる。
【0031】
また、制御部12は、発生タイミング信号(PTS)を出力する発生タイミング信号出力手段としても機能する。ここで、発生タイミング信号とは、駆動信号発生回路57が発生する駆動信号の発生開始タイミングを定める信号である。即ち、駆動信号発生回路57は、この発生開始タイミング信号を受信する毎に、一連の駆動信号を信号発生周期に亘って出力する。本実施形態では、この発生開始タイミング信号を720dpiに対応する間隔で出力する。そして、制御部12は、リニアエンコーダ11からのエンコーダ出力を4逓倍することにより、発生タイミング信号を出力する。例えば、直前の一周期を1/4することで発生タイミング信号の出力間隔を求め、この出力間隔に基づいて発生タイミング信号を出力する。
【0032】
さらに、制御部12は、ラッチ信号出力手段、及び、選択タイミング信号出力手段としても機能し、印字データのラッチタイミングを規定するラッチ信号(LAT)、及び、駆動信号に含まれるパルスの選択タイミングを規定するチャンネル信号(CH,本発明の選択タイミング信号の一種)を出力する。本実施形態のラッチ信号は、後述するように、発生開始タイミング信号の受信によって1回目を発生し、その後、規定時間の経過を条件に2回目を発生する。このため、制御部12は、1回目のラッチ信号を発生した後からの経過時間を計時する計時手段としても機能する。換言すれば、ラッチ信号出力手段は、1回目のラッチ信号(第1ラッチ信号)の発生タイミングを基準に2回目のラッチ信号(第2ラッチ信号)の発生タイミングを規定している。
【0033】
上記の駆動信号発生回路57は、本発明における駆動信号発生手段の一種であり、図7に例示するように、複数の吐出パルス(SP,MP1,MP2)及び微振動パルス(VP)を含んだ一連の駆動信号(COM)を信号発生周期に亘って発生する。なお、この駆動信号については後で詳しく説明する。
また、本実施形態における駆動信号発生回路57は、制御部12からの変化量情報(電圧の変化量を示す情報)を適時に取得し、取得した変化量情報を極く短い更新周期単位で加算する構成を有している。そして、信号発生周期の終了時点では、値[0]の変化量情報が制御部12から与えられる。このため、信号発生周期の終了時点から次の信号発生周期の開始時点までの期間は、制御部12による制御は解かれるものの中間電位Vmで一定の信号を出力する。
【0034】
上記のプリントエンジン52は、ヘッド走査機構が備えるパルスモータ7と、紙送り機構が備える紙送りモータ13と、記録ヘッド1等から構成される。パルスモータ7は、記録ヘッド1を移動させる駆動源として機能する。即ち、このパルスモータ7を作動させることで、記録ヘッド1は記録紙5の幅方向(つまり、主走査方向)に移動される。また、紙送りモータ13は、記録紙5を紙送り方向(つまり、副走査方向)順次送り出すための駆動源として機能する。そして、これらのパルスモータ7と紙送りモータ13は、制御部12による制御の下、互いに連係して動作する。
【0035】
次に、記録ヘッド1の電気的構成について説明する。記録ヘッド1は、第1シフトレジスタ61及び第2シフトレジスタ62からなるシフトレジスタ回路と、第1ラッチ回路63と第2ラッチ回路64とからなるラッチ回路と、デコーダ65と、制御ロジック66と、レベルシフタ67と、スイッチ回路68と、圧電振動子25aとを備えている。そして、各シフトレジスタ61,62、各ラッチ回路63,64、デコーダ65、レベルシフタ67、スイッチ回路68、及び、圧電振動子25aは、それぞれ記録ヘッド1の各ノズル開口34に対応して複数設けられる。
【0036】
そして、この記録ヘッド1は、プリンタコントローラ51からの印字データ(SI)に基づいてインク滴を吐出する。具体的に説明すると、次の通りである。
プリンタコントローラ51からの印字データは、発振回路56からのクロック信号(CK)に同期して、内部I/F58から第1シフトレジスタ61及び第2シフトレジスタ62にシリアル伝送される。この印字データは、上記したように2ビットのデータであり、本実施形態では、非記録、小ドット、中ドット、大ドットからなる4段階の記録階調(吐出階調の一種)を表す階調情報によって構成されている。具体的には、非記録が階調情報[00]であり、小ドットが階調情報[01]であり、中ドットが階調情報[10]であり、大ドットが階調情報[11]である。
【0037】
この印字データは各ノズル開口34毎に設定されており、全てのノズル開口34における下位ビット(L)のデータが第1シフトレジスタ61に入力されると共に、上位ビット(H)のデータが第2シフトレジスタ62に入力される。第1シフトレジスタ61には第1ラッチ回路63が電気的に接続され、第2シフトレジスタ62には第2ラッチ回路64が電気的に接続されている。そして、プリンタコントローラ51からのラッチ信号(LAT)が各ラッチ回路に入力されると、第1ラッチ回路63は印字データの下位ビットのデータをラッチし、第2ラッチ回路64は印字データの上位ビットのデータをラッチする。このような動作をする第1シフトレジスタ61及び第1ラッチ回路63の組と、第2シフトレジスタ62及び第2ラッチ回路64の組は、それぞれが記憶回路を構成し、デコーダ65に入力される前の印字データを一時的に記憶する。
【0038】
各ラッチ回路でラッチされた印字データはデコーダ65に入力される。このデコーダ65は翻訳手段として機能し、2ビットの印字データを翻訳してパルス選択データを生成する。本実施形態のデコーダ65は、印字データと駆動パルスとの関係を規定する波形選択テーブルを備えており、この波形選択テーブルに基づいてパルス選択データを生成する。パルス選択データは、駆動信号(COM)を構成する各パルスに各ビットを対応させることで構成されている。本実施形態では、4ビットのパルス選択データが生成される。そして、各ビットの内容(例えば、[0],[1])に応じて圧電振動子25aに対する駆動パルスの供給或いは非供給が選択される。なお、駆動パルスの供給制御については後で詳しく説明する。
【0039】
また、デコーダ65には、制御ロジック66からのタイミング信号も入力されている。この制御ロジック66は、ラッチ信号(LAT)やチャンネル信号(CH)に基づいてタイミング信号を発生する。即ち、この制御ロジック66は、ラッチ信号或いはチャンネル信号の受信を契機にタイミング信号を発生する。そして、デコーダ65は、パルス選択データ出力手段としても機能し、タイミング信号を受信する毎にパルス選択データを出力する。
【0040】
この場合、デコーダ65によって翻訳されたパルス選択データは、上位ビット側から順に、タイミング信号の受信タイミングが到来する毎にレベルシフタ67に入力される。例えば、単位周期における最初のタイミング(例えば、図7に示す期間t1,t1´の開始時)ではパルス選択データの最上位ビットのデータがレベルシフタ67に入力され、2番目のタイミング(期間t2の開始時)ではパルス選択データにおける2番目のビットのデータがレベルシフタ67に入力される。以下同様にデータが入力され、4番目のタイミング(期間t4の開始時)ではパルス選択データにおける最下位ビットのデータがレベルシフタ67に入力される。このレベルシフタ67は、電圧増幅器として機能し、パルス選択データが[1]の場合には、スイッチ回路68を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の電圧に昇圧された電気信号を出力する。レベルシフタ67で昇圧された[1]のパルス選択データは、スイッチ手段として機能するスイッチ回路68に供給される。このスイッチ回路68の入力側には、駆動信号発生回路57からの駆動信号(COM)が供給されており、スイッチ回路68の出力側には圧電振動子25aが接続されている。
【0041】
そして、パルス選択データは、スイッチ回路68の作動、つまり、パルスの圧電振動子25aへの供給を制御する。例えば、スイッチ回路68に加わるパルス選択データが[1]である期間中は、スイッチ回路68が接続状態になって駆動パルスが圧電振動子25aに供給され、この駆動パルスに倣って圧電振動子25aの電位レベルが変化する。一方、スイッチ回路68に加わるパルス選択データが[0]の期間中は、レベルシフタ67からはスイッチ回路68を作動させるための電気信号が出力されない。このため、スイッチ回路68が切断状態になって圧電振動子25aへは駆動パルスが供給されない。なお、圧電振動子25aはコンデンサの様に振る舞うので、スイッチ回路68の切断状態において切断直前の電位を保持し続ける。
【0042】
このような動作をするデコーダ65、制御ロジック66、レベルシフタ67、スイッチ回路68、及び、制御部12は、本発明におけるパルス供給手段の一種として機能し、印字データに基づき、駆動信号の中から駆動パルスを選択して圧電振動子25aに供給する。
【0043】
次に、駆動信号発生回路57(駆動信号発生手段の一種)が発生する駆動信号COMについて説明する。
【0044】
本実施形態の駆動信号COMは、図7に示すように、ラッチ信号(LAT)を基準として前半部分と後半部分とに分けることができ、前半部分が前側単位周期信号PD1であって、後半部分が後側単位周期信号PD2である。これらの前側単位周期信号PD1、及び、後側単位周期信号PD2は、1ドット(階調情報)で規定される単位周期に亘って発生される。言い換えれば、この駆動信号COMは、記録階調で規定される単位周期に亘って発生される単位周期信号PD1,PD2を信号発生周期(駆動信号COMの時間幅であり、具体的には、後側単位周期信号PD2における第2中ドット吐出パルスMP2の終端までの時間。)の中に2つ含んでいるといえる。
【0045】
これらの前側単位周期信号PD1及び後側単位周期信号PD2は、含まれているパルスが異なっている。即ち、前側単位周期信号PD1は、第1中ドット吐出パルスMP1(中液滴吐出パルスの一種)、小ドット吐出パルスSP(小液滴吐出パルスの一種)、及び、第2中ドット吐出パルスMP2(中液滴吐出パルスの一種)からなる3つの吐出パルスのみから構成され、後側単位周期信号PD2は、上記3つの吐出パルスSP,MP1,MP2と、微振動パルスVPとから構成されている。要するに、前側単位周期信号PD1と後側単位周期信号PD2とは、微振動パルスVPの有無が相違しており、含まれている吐出パルスの種類と発生順序については揃えられている。
【0046】
従って、前側単位周期信号PD1は本発明の第2単位周期信号の一種に相当し、後側単位周期信号PD2は本発明の第1単位周期信号の一種に相当する。そして、駆動信号COMの中には、これらの前側単位周期信号PD1及び後側単位周期信号PD2が混在している。このため、例示した駆動信号COMは、本発明の混在駆動信号COMの一種ということができる。
【0047】
以下、各パルスについて説明する。なお、上記したように、前側単位周期信号PD1と後側単位周期信号PD2とは、微振動パルスVPの有無が相違するのみであり、含まれているパルスの種類は同じであるので、後側単位周期信号PD2に含まれる各パルスについて説明する。
【0048】
まず、微振動パルスVPについて説明する。図8に示すように、微振動パルスVPは、微振動膨張要素P1と、微振動ホールド要素P2と、微振動収縮要素P3とからなる台形状のパルスである。微振動膨張要素P1は、中間電位(基準電位)Vmから微振動電位Vaまでインク滴を吐出させない程度の比較的緩い勾配で電位を上昇させる波形要素である。この微振動膨張要素P1が圧電振動子25aに供給されると、圧電振動子25aが素子長手方向に少し収縮して圧力室32の容積が少し増える。微振動ホールド要素P2は、微振動電位Vaを保持する要素である。この微振動ホールド要素P2の供給期間中に亘って圧電振動子25aの収縮状態が維持され、圧力室32は先の膨張状態を維持する。微振動収縮要素P3は、微振動電位Vaから中間電位Vmまでインク滴を吐出させない程度の比較的緩い勾配で電位を下降させる波形要素である。この微振動膨張要素P1が圧電振動子25aに供給されると、圧電振動子25aが素子長手方向に少し伸長して圧力室32の容積が基準容積に復帰する。
【0049】
次に、第1中ドット吐出パルスMP1及び第2中ドット吐出パルスMP2について説明する。これらの中ドット吐出パルスMP1,MP2は、中量(例えば7.5pl)のインク滴を吐出させるパルスであり、本実施形態では何れも同じ波形形状をしている。即ち、中間電位Vmから最大電位Vhまでインク滴を吐出させない程度の一定勾配で電位を上昇させる膨張要素P4と、最大電位Vhを所定時間維持する膨張ホールド要素P5と、最大電位Vhから最低電位Vgまで急激に電位を下降させる吐出要素P6と、最低電位Vgを所定時間維持する制振ホールド要素P7と、最低電位Vgから中間電位Vmまで電位を上昇させる膨張制振要素P8とから構成される。
【0050】
この中ドット吐出パルスMP1,MP2が圧電振動子25aに供給されると、圧電振動子25aや圧力室32は次のように動作する。即ち、膨張要素P4の供給に伴って圧電振動子25aが大きく収縮し、圧力室32が定常状態から最大容積まで膨張する。この膨張に伴って圧力室32内が減圧され、メニスカスが圧力室32側に引き込まれる。この圧力室32の膨張状態は膨張ホールド要素P5の供給期間に亘って維持され、メニスカスはこの維持期間中に亘って自由振動する。続いて、吐出要素P6が供給されて圧電振動子25aが大きく伸長し、圧力室32は最小容積まで急激に収縮する。この収縮に伴い、圧力室32内のインクが加圧されてノズル開口34からインク滴が吐出される。吐出要素P6に続いて制振ホールド要素P7が供給されて圧力室32の収縮状態は維持されるが、このときメニスカスはインク滴吐出の影響を受けて大きく振動している。その後、メニスカスの振動を打ち消し得るタイミングで膨張制振要素P8が供給され、圧力室32が基準状態まで膨張復帰する。即ち、圧力室32内のインク圧力を相殺すべく、圧力室32を膨張させてインク圧力を減圧する。これにより、メニスカスの振動が抑制される。
【0051】
次に、小ドット吐出パルスSPについて説明する。この小ドット吐出パルスSPは、少量(例えば、3.5pl)のインク滴を吐出させるパルスである。本実施形態の小ドット吐出パルスSPは、最低電位Vgから最大電位Vhまで比較的急峻な勾配で電位を上昇させる引き込み要素P9と、最大電位Vhを極く短い時間維持する引き込みホールド要素P10と、最大電位Vhからこの最大電位Vhよりも少し低い吐出電位Vfまで急峻な勾配で電位を下降させる吐出要素P11と、吐出電位Vfを極く短い時間維持する吐出ホールド要素P12と、吐出電位Vfから最低電位Vgまで電位を下降させる収縮制振要素P13と、最低電位Vgを所定時間維持する制振ホールド要素P14と、最低電位Vgから中間電位Vmまで電位を上昇させる膨張制振要素P15とから構成される。
【0052】
この小ドット吐出パルスSPが圧電振動子25aに供給されると、圧電振動子25aや圧力室32は次のように動作する。即ち、引き込み要素P9の供給に伴って圧電振動子25aが大きく収縮し、圧力室32が最小容積から最大容積まで急速に膨張する。この膨張に伴って圧力室32内が大きく減圧され、メニスカスが圧力室32側に大きく引き込まれる。このとき、メニスカスの中心部分、即ち、ノズル開口34の中央付近は、一旦大きく引き込まれ、その後、反動で凸状に盛り上がった状態になる。次に、引き込みホールド要素P10と吐出要素P11とが続けて供給されて、吐出要素P11の供給に伴って圧力室32が少し収縮してインクが少し加圧され、メニスカスの中心部分がインク滴として吐出される。このインク滴の吐出に伴ってメニスカスは大きく振動するが、その後に供給される収縮制振要素P13、制振ホールド要素P14、及び、膨張制振要素P15によって圧力室32の容積が変動し、インク滴吐出後におけるメニスカスの振動が抑制される。
【0053】
この後側単位周期信号PD2では、後側単位周期の開始側から順に、微振動パルスVP、第1中ドット吐出パルスMP1、小ドット吐出パルスSP、第2中ドット吐出パルスMP2の順に発生される。即ち、期間t1´では微振動パルスVPが発生し、期間t2では第1中ドット吐出パルスMP1が発生する。また、期間t3では小ドット吐出パルスSPが発生し、期間t4では第2中ドット吐出パルスMP2が発生する。
一方、前側単位周期信号PD1は、微振動パルスVPを有していない。このため、図7に示すように、前側単位周期の開始側から順に、第1中ドット吐出パルスMP1、小ドット吐出パルスSP、第2中ドット吐出パルスMP2の順に発生される。即ち、期間t2では第1中ドット吐出パルスMP1が発生し、期間t3では小ドット吐出パルスSPが発生し、期間t4では第2中ドット吐出パルスMP2が発生する。なお、この前側単位周期信号PD1において、期間t2よりも前に期間t1が設定されている。この期間t1は、制御の簡素化のために設定された極く短い期間であり、その機能については後で説明する。
【0054】
そして、これらの前側単位周期信号PD1と後側単位周期信号PD2とを比較すると、その信号の発生期間(つまり時間幅)は、微振動パルスVPを備えていない分だけ、前側単位周期信号PD1の方が短くなる。具体的に説明すると、前側単位周期信号PD1の発生期間は、1番目のラッチ信号(LAT)の立ち上がりから第2中ドット吐出パルスMP2の終端(膨張制振要素P8の終端)であり、後側単位周期信号PD2の発生期間は、2番目のラッチ信号の立ち上がりから第2中ドット吐出パルスMP2の終端である。従って、前側単位周期信号PD1と後側単位周期信号PD2とを混在させて駆動信号COMを構成すると、必要な微振動を入れつつも信号発生周期を可及的に短くすることができる。即ち、駆動信号COMに関し、1単位の発生期間を可及的に短くすることができる。その結果、インク滴の高周波吐出を実現することができる。
【0055】
また、本実施形態では、微振動パルスVPを有する単位周期信号(本発明の第1単位周期信号に相当)を信号発生周期の後半に発生させ、微振動パルスVPを有さない単位周期信号(本発明の第2単位周期信号に相当)を信号発生周期の前半に発生させている。これは、インク滴の非吐出状態における微振動(印字内微振動)を信号発生周期の途中で行わせ、この微振動の効果を高めるためである。即ち、この微振動パルスVPは単位周期における先頭部分で発生されるので、信号発生周期の前半に発生させてしまうと、次の信号発生周期が到来するまで微振動を行うことができず長期間に亘ってメニスカスの放置状態が継続してしまう。また、信号発生周期の先頭部分では、直前周期のインク滴吐出によってインク増粘が進んでいない可能性が高い。
そこで、本実施形態のように、微振動パルスVPを有さない単位周期信号を、微振動パルスVPを有する単位周期信号よりも前に発生させる構成を採ると、信号発生周期の途中で微振動動作が行われることとなり、ノズル開口34付近のインク増粘を効率よく防止することができる。
なお、この観点からすれば、微振動パルスVPは、信号発生周期の中間に近いタイミングで発生されることが好ましい。これは、直前の信号発生周期の終了時点から微振動パルスVPの発生タイミングまでの時間と、微振動パルスVPの発生タイミングから次の信号発生周期の開始時点までの時間とが揃うからである。これにより、メニスカスの放置時間に関し、微振動パルスVPの前後でばらつきが少なくなり、微振動の効果をより高めることができる。
【0056】
ところで、この駆動信号COMは、発生タイミング信号(PTS)を駆動信号発生回路57が受信する毎に発生される。この発生タイミング信号は、上記したように、リニアエンコーダ11からのエンコーダ出力を制御部12が逓倍することで生成されている。このため、発生タイミング信号は、完全な等間隔ではなく多少のばらつきをもって発生する可能性がある。そして、発生タイミング信号のばらつきを考慮せずに駆動信号COMの周期あたりの時間幅(図7の例では、第2中ドット吐出パルスMP2の膨張制振要素P8の終端までの時間が該当する。)を定めてしまうと、次の発生タイミングの受信時点において駆動信号COMの発生が終了していない可能性が生じ得る。
【0057】
この点に鑑み本実施形態では、駆動信号COMの周期あたりの時間幅を、発生タイミング信号の発生間隔Tにおけるばらつきの最小値以下に設定している。この場合、例えば、発生間隔Tのばらつきを、スケール41の製造精度に基づいて取得する。具体的には、ストライプ41aにおける形成ピッチの寸法公差から算出する。また、ストライプ41aにおける形成ピッチを実際にフォトインタラプタ42で検出する等してエンコーダ出力の最小値を得る。そして、このエンコーダ出力の最小値より、発生タイミング信号の発生間隔ばらつきの最小値を取得する。
【0058】
そして、駆動信号COMの周期あたりの時間幅を発生タイミング信号の発生間隔ばらつきの最小値以下に設定すると、次の発生タイミングの受信時点においては駆動信号COMの発生が確実に終了しているので、プリンタの信頼性を高めることができる。
【0059】
同様に、本実施形態では、前側単位周期信号PD1及び後側単位周期信号PD2に関し、その時間幅を、連続するラッチ信号(LAT)同士の発生間隔T1,T2のばらつきを考慮して規定している。即ち、各単位周期信号PD1,PD2の周期あたりの時間幅をラッチ信号の発生間隔ばらつきの最小値以下に設定している。このように構成することにより、各単位周期信号は、その次に到来するラッチ信号の発生タイミングにおいて発生が終了しているので、発生の途中で次のラッチ信号が受信されてしまう不具合を防止でき、プリンタの信頼性を高めることができる。
【0060】
次に、上記構成のプリンタによる記録制御について説明する。図7に示すように、本実施形態では、前側単位周期信号PD1が3つの吐出パルスSP,MP1,MP2によって構成され、後側単位周期信号PD2が3つの吐出パルスSP,MP1,MP2と1つの微振動パルスVPによって構成されている。ここで、パルス選択データは、1つのパルスに1つ割り当てれば足りるので、本来であれば、前側単位周期信号PD1に対応するパルス選択データは3ビットで足りる。この点本実施形態では、パルス選択データを4ビットとしている。換言すれば、第1中ドット吐出パルスMP1よりも前に、ダミーのパルス選択データを設け、ダミーのチャンネル信号CH´(即ち、ダミー選択タイミング信号)によって、このパルス選択データに基づく制御を行っている。
【0061】
このように構成した理由は、前側単位周期信号PD1に対応するパルス選択データと、後側単位周期信号PD2に対応するパルス選択データのビット数を揃えるためである。上記したように、デコーダ65(翻訳手段)は、印字データ(階調情報)を翻訳してパルス選択データを生成する。この時、前側単位周期信号PD1に対応するパルス選択データと、後側単位周期信号PD2に対応するパルス選択データとでデータのビット数が異なっていると、デコーダ65は、印字データの翻訳にあたり、前側単位周期信号PD1用の印字データか、後側単位周期信号PD2用の印字データかを認識する必要が生じる。プリンタのように高速での翻訳処理を要求される装置では、このような認識動作は処理の遅延を招くため、極力行わないことが好ましい。そして、前側単位周期信号PD1用のパルス選択データと、後側単位周期信号PD2用のパルス選択データのビット数を揃えると、デコーダ65は、ラッチされた印字データを単に翻訳すれば足りるので、翻訳処理が簡素化でき高速化が図れる。
【0062】
そして、このようにパルス選択データのビット数を揃えたことにより、前側単位周期信号PD1用のパルス選択データにおいて微振動パルスVP用のデータ(この例では最上位ビット)が余ってしまう。この余ったデータは、何らかの形で無効化する必要がある。これは、パルス選択データと選択されるパルスとの整合性がとれなくなるためである。本実施形態では、この無効化をダミーのチャンネル信号CH´を設けることで行っている。
具体的には、前側の単位周期において、LAT信号の発生直後であって駆動信号COMが中間電位Vmの期間中に、ダミーのチャネル信号CH´を出力している。このように構成すると、微振動の階調情報[00]では、ラッチ信号の発生タイミングからダミーチャンネル信号の発生タイミングCH´までの期間t1においてスイッチ回路68がオン状態となり、駆動信号COMが圧電振動子25aに供給される。しかし、この期間t1において駆動信号COMは中間電位Vmで一定であり、且つ、この中間電位Vmは各パルスの終端電位と同電位なので、圧電振動子25aはそれまでの状態を維持する。従って、このパルス選択データを支障なく無効化できる。
【0063】
なお、この圧電振動子25aは、長期間に亘って使用されたり、高湿度の環境下で使用されたりすると、自然放電によって電位が下降する虞がある。本実施形態のように、ダミーのチャネル信号を用いて中間電位Vmを圧電振動子25aへ供給する構成にすると、自然放電によって振動子電位が下降していたとしても中間電位Vmに復帰される。このため、吐出パルスや微振動パルスVPを供給するにあたり、これらのパルスを円滑に(即ち、電位ギャップを低減した状態で)供給することができる。その結果、インク滴の誤吐出等の不具合を防止することができる。
【0064】
次に、このプリンタにおける階調制御について説明する。このプリンタでは、1つの繰り返し単位の駆動信号COMによって2ドット分の記録を行う。そして、各ドットを4階調で記録する。このため、1つの発生タイミング信号(PTS)に対して2つのラッチ信号(PTS)を発生させている。また、上記した様に、1つの単位周期における制御が4ビットのパルス選択データで行われるので、1つの単位周期内に3つのチャンネル信号を発生させている。そして、デコーダ65は、ラッチ信号の受信タイミングでパルス選択データの最上位ビットを出力し、1番目のチャンネル信号の受信タイミングでパルス選択データにおける2番目のビットを出力する。同様に、デコーダ65は、2番目のチャンネル信号の受信タイミングでパルス選択データにおける3番目のビットを出力し、3番目のチャンネル信号の受信タイミングでパルス選択データにおける最下位ビットを出力する。
【0065】
そして、デコーダ65は、印字データ(階調情報)を翻訳することで4ビットのパルス選択情報を生成する。具体的には、デコーダ65は、非吐出の階調情報[00]の翻訳によりパルス選択データ[1000]を生成し、小ドットの階調情報[01]の翻訳によりパルス選択データ[0010]を生成する。また、中ドットの階調情報[10]の翻訳によりパルス選択データ[0100]を生成し、大ドットの階調情報[11]の翻訳によりパルス選択データ[0101]を生成する。
【0066】
これにより、図9に例示するようなインク滴の吐出制御が行われる。即ち、前側単位周期では、非吐出の階調情報[00]によって期間t1でスイッチ回路68がオン状態となり、上記したように、中間電位Vmが圧電振動子25aに供給される。なお、この中間電位Vmの供給によってはインク滴は吐出されない。そして、小ドットの階調情報[01]によって期間t3でスイッチ回路68がオン状態となり、小ドット吐出パルスSPが圧電振動子25aに供給され、小インク滴が吐出される。また、中ドットの階調情報[10]によって期間t2でスイッチ回路68がオン状態になり、第1中ドット吐出パルスMP1が圧電振動子25aに供給され、中インク滴が吐出される。さらに、大ドットの階調情報[11]によって期間t2及びt4でスイッチ回路68がオン状態になり、第1中ドット吐出パルスMP1及び第2中ドット吐出パルスMP2が続けて圧電振動子25aに供給され、中インク滴が2回続けて吐出される。
【0067】
また、後側単位周期では、非吐出の階調情報[00]によって期間t1´でスイッチ回路68がオン状態となり、微振動パルスVPが圧電振動子25aに供給される。そして、他の記録階調では前側単位周期と同じ動作が行われる。簡単に説明すると、小ドットの階調情報[01]によって小インク滴が吐出され、中ドットの階調情報[10]によって中インク滴が1回吐出される。また、大ドットの階調情報[11]によって中インク滴が2回続けて吐出される。
【0068】
そして、上記した様に、本実施形態においては、駆動信号COMの単位周期当たりの時間幅である信号発生周期の中に、微振動パルスVPを有する後側単位周期信号PD2と、微振動パルスVPを有さない前側単位周期信号PD1とを混在させているので、微振動パルスVPをなくした分だけ駆動信号COMの時間幅を短縮することができる。また、信号発生周期で考えると、微振動の実行頻度が減少されるので、その分だけ電力消費を抑えることができる。
また、微振動パルスVPを有する単位周期信号を信号発生周期の後半に、微振動パルスVPを有さない単位周期信号を信号発生周期の前半にそれぞれ発生させることで、微振動パルスVPを信号発生周期の略中間で発生させるようにしているので、上記したように微振動の最適化を図ることができる。
さらに、吐出パルスの種類及び発生順序を、前半単位周期信号と後半単位周期信号とで揃えているので、デコーダ65は前半単位周期信号と後半単位周期との区別をすることなく、印字データの翻訳を行える。これにより、処理の簡素化が図れて高速処理に適する。
【0069】
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、1つの信号発生周期の中に、2つ(N=2)の単位周期信号を含ませ、一方の単位周を微振動パルスVPを有さない単位周期信号(第2単位周期信号)によって構成した例について説明したが、1つの信号発生周期の中に3以上(N≧3)の単位周期信号を含ませてもよい。
【0070】
さらに、インク(液体)の増粘度合いは、その種類に応じて相違するので、1つの信号発生周期に含ませる単位周期信号の数(N)を吐出させるインクの種類に応じて異ならせ、その中の1つの単位周期信号を微振動パルスVPを有する単位周期信号(本発明における第1単位周期信号)とし、他の単位周期信号を微振動パルスVPを有さない単位周期信号(本発明における第2単位周期信号)としてもよい。例えば、溶媒の蒸発度合いが染料インクよりも高く、増粘し易い顔料インクでは上記実施形態の様に、1つの信号発生周期の中に2つの単位周期信号を含ませる。一方、増粘し難い染料インクでは、例えば、1つの信号発生周期の中に6〜8個の単位周期信号を含ませる。このように構成することで、微振動の実行頻度が単位周期を基準とする1/N回となり、吐出させるインクの種類に必要十分な微振動を与えつつも駆動信号COMの発生時間を可及的に短くできる。
なお、微振動の効果を考慮するとNは有限であり、微振動の効果が持続し得る数とされる。実験的には、増粘し難い液体であればN=16程度まで設定可能であることが確認されている。
【0071】
また、吐出パルスは、上記の形状のものに限らず種々の吐出パルスを用いることができる。例えば、一記録周期内の吐出パルスを全て同一形状にしてもよい。具体的には、吐出パルスを少量の液滴を吐出可能な小ドット吐出パルスSP(小液滴吐出パルスの一種)によって構成し、第1単位周期信号には等間隔で発生する複数の小ドット吐出パルスSPと微振動パルスVPとを単位周期内に含ませ、第2単位周期信号には等間隔で発生する複数の小ドット吐出パルスSPのみを単位周期内に備える構成とする。
【0072】
また、圧力発生素子に関し、上記の圧電振動子25aに限定されるものではない。例えば、撓み振動モードの圧電振動子であってもよく、磁歪素子であってもよい。さらに、静電アクチュエータであってもよい。
【0073】
なお、本発明は、プリンタ以外の液体噴射装置及びその制御方法にも適用できる。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタを製造するディスプレー製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーやFED(面発光ディスプレー)等の電極を形成する電極製造装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置,極く少量の試料溶液を正確な量供給するマイクロピペット等の液体噴射装置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの構成を説明する斜視図である。
【図2】記録ヘッドの構造を説明する断面図である。
【図3】リニアエンコーダを説明する図であり、遊転プーリー側の止着部を説明する図である。
【図4】リニアエンコーダを説明する図であり、駆動プーリー側の止着部を説明する図である。
【図5】リニアエンコーダを説明する図であり、フォトインタラプタを説明する図である。
【図6】プリンタの電気的構成を説明するブロック図である。
【図7】駆動信号とインク滴の吐出制御とを説明する図である。
【図8】後側単位周期信号を説明する図である。
【図9】記録階調と吐出制御を説明する図である。
【図10】従来装置における駆動信号とインク滴の吐出制御とを説明する図である。
【符号の説明】
1…記録ヘッド,2…インクカートリッジ,3…カートリッジ保持部,4…キャリッジ,5…記録紙,6…ガイド軸,7…パルスモータ,8…駆動プーリー,9…遊転プーリー,10…タイミングベルト,11…リニアエンコーダ,12…制御部,13…紙送りモータ,14…紙送りローラ,21…ケース,22…振動子ユニット,23…流路ユニット,24…収納空部,25…振動子群,25a…圧電振動子,26…固定板,27…流路形成基板,28…ノズルプレート,29…弾性板,30…リザーバ,31…インク供給口,32…圧力室,33…ノズル連通口,34…ノズル開口,35…島部,36…薄肉部,41…スケール,42…フォトインタラプタ,43…第1フック,44…第2フック,45…発光素子,46…受光素子,51…プリンタコントローラ,52…プリントエンジン,53…外部I/F,54…RAM,55…ROM,56…発振回路,57…駆動信号発生回路,58…内部I/F,61…第1シフトレジスタ,62…第2シフトレジスタ,63…第1ラッチ回路,64…第2ラッチ回路,65…デコーダ,66…制御ロジック,67…レベルシフタ,68…スイッチ回路
Claims (9)
- 圧力発生素子の作動により圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、ノズル開口から液滴を吐出する噴射ヘッドと、
発生タイミング信号を受信する毎に、液滴を吐出させる吐出パルスとメニスカスを微振動させる微振動パルスとを含む一連の駆動信号を発生させる駆動信号発生手段と、
前記発生タイミング信号の受信に応じて、印字データのラッチタイミングを規定するラッチ信号を発生させるラッチ信号発生手段と、
前記印字データに応じて前記駆動信号に含まれるパルスを選択すると共に、選択したパルスを前記圧力発生素子に供給するパルス供給手段と、を備えた液体噴射装置において、
前記駆動信号は、微振動パルス及び吐出パルスを有する第1単位周期信号と、微振動パルスを有さず吐出パルスのみを有する第2単位周期信号とを含み、
前記第1単位周期信号に含まれる吐出パルスの種類及び発生順序と、前記第2単位周期信号に含まれる吐出パルスの種類及び発生順序と、が同一であり、
前記ラッチ信号発生手段は、一度の前記発生タイミング信号の受信に応じて、前記第1単位周期信号に対応する印字データのラッチタイミングを規定する第1ラッチ信号と、前記第2単位周期信号に対応する印字データのラッチタイミングを規定する第2ラッチ信号と、を含む一連のラッチ信号を発生させることを特徴とする液体噴射装置。 - 前記混在駆動信号は、1つの信号発生周期の中に、吐出させる液体の種類に応じて設定されたN個(Nは2以上の整数)の単位周期信号を含むと共に、該N個の単位周期信号中の1個を前記第1単位周期信号とし、
前記信号発生周期内における微振動の実行頻度を1/N回にすることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記混在駆動信号は、前記信号発生周期の先頭部分に少なくとも1個の前記第2単位周期信号を有し、
前記微振動パルスによる微振動を前記信号発生周期の途中で実行可能に構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。 - 前記パルス供給手段は、パルスの選択タイミングを定めるための選択タイミング信号を出力する選択タイミング信号出力手段と、選択タイミング信号の受信毎にパルス選択データを出力するパルス選択データ出力手段とを備え、
選択タイミング信号出力手段は、第2単位周期信号用の選択タイミング信号の中に、第1単位周期信号の微振動パルスに対応するダミー選択タイミング信号を含ませて出力することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射装置。 - 前記駆動信号の時間幅を前記発生タイミング信号の発生間隔ばらつきの最小値以下に設定したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
- 前記単位周期信号の時間幅を前記ラッチ信号の発生間隔ばらつきの最小値以下に設定したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
- 前記吐出パルスを少量の液滴を吐出可能な小液滴吐出パルス及び中量の液滴を吐出可能な中液滴吐出パルスによって構成し、
前記第1単位周期信号は、一対の中液滴吐出パルスと、これら中液滴吐出パルス同士の間に発生される1つの小液滴吐出パルスと、前記微振動パルスとを単位周期内に備え、
前記第2単位周期信号は、一対の中液滴吐出パルスと、これら中液滴吐出パルス同士の間に発生される1つの小液滴吐出パルスとを単位周期内に備えたことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の液体噴射装置。 - 前記吐出パルスを少量の液滴を吐出可能な小液滴吐出パルスによって構成し、
前記第1単位周期信号は、等間隔で発生される複数の前記小液滴吐出パルスと前記微振動パルスとを単位周期内に備え、
前記第2単位周期信号は、等間隔で発生される複数の前記小液滴吐出パルスを単位周期内に備えたことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の液体噴射装置。 - 圧力発生素子の作動により圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、ノズル開口から液滴を吐出する噴射ヘッドと、発生タイミング信号を受信する毎に、液滴を吐出させる吐出パルスとメニスカスを微振動させる微振動パルスとを含む一連の駆動信号を発生させる駆動信号発生手段と、前記発生タイミング信号の受信に応じて、印字データのラッチタイミングを規定するラッチ信号を発生させるラッチ信号発生手段と、前記印字データに応じて前記駆動信号に含まれるパルスを選択すると共に、選択したパルスを前記圧力発生素子に供給するパルス供給手段と、を備えた液体噴射装置の制御方法において、
前記駆動信号には、微振動パルス及び吐出パルスを有する第1単位周期信号と微振動パルスを有さず吐出パルスのみを有する第2単位周期信号とを含ませ、
前記第1単位周期信号に含まれる吐出パルスの種類及び発生順序と、前記第2単位周期信号に含まれる吐出パルスの種類及び発生順序と、が同一であり、
一度の前記発生タイミング信号の受信に応じて、前記第1単位周期信号に対応する印字データのラッチタイミングを規定する第1ラッチ信号と、前記第2単位周期信号に対応する印字データのラッチタイミングを規定する第2ラッチ信号と、を含む一連のラッチ信号を前記ラッチ信号発生手段から発生させることを特徴とする液体噴射装置の制御方法。
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