JP4269741B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、樹脂遮光膜を備えた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子は、枠状のシール部により囲まれた領域に設けられた液晶層を挟んで対向する第1と第2の基板の互いに向き合う内面のうち、第1の基板の内面に複数の電極が設けられ、第2の基板の内面に前記複数の電極と対向する領域により複数の画素を形成する少なくとも1つの電極が設けられ、前記第1と第2の基板が、前記シール部に設けられたシール材を介して接合された構成となっている。
【0003】
前記液晶表示素子には、前記複数の画素が配列している表示エリアと前記シール部との間の領域からの光漏れを無くすため、いずれか一方の基板、例えば表示の観察側である前側の基板の内面に、前記表示エリアを囲んで遮光膜が設けられる。
【0004】
この種の液晶表示素子には、前記遮光膜を酸化クロム膜とクロム膜との積層膜からなる金属遮光膜としたもの(特許文献1参照)と、前記遮光膜を樹脂膜からなる樹脂遮光膜としたもの(特許文献2参照)とがある。
【0005】
前記樹脂遮光膜は、基板上に黒色の顔料を添加した感光性樹脂を塗布し、その樹脂膜を露光及び現像処理によりパターニングする方法で簡単に形成することができるため、液晶表示素子の製造コストを低減する上で有利である。
【0006】
【特許文献1】
特開平09−096838号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平10−123544号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記樹脂遮光膜はシール材との密着性が低いため、この樹脂遮光膜をその外周部がシール部に対応する外形に形成したのでは、前記シール部における第1と第2の基板の接合強度が弱くなってしまう。
【0009】
また、前記樹脂遮光膜をシール部を避けて形成すれば前記シール部における基板の接合強度を高くすることができるが、その場合は、樹脂遮光膜の外周縁とシール部の内周縁との間に隙間ができて光漏れを発生する。
【0010】
なお、前記樹脂遮光膜をその外周縁をシール部の内周縁に一致するように形成すれば前記光漏れを無くすことができるが、いずれかの基板上にスクリーン印刷によって印刷されるシール材の印刷精度には誤差があり、その誤差によって前記シール部の位置がずれるため、前記樹脂遮光膜の外周縁をシール部の内周縁に一致させることは事実上難しい。
【0011】
この発明は、表示エリアの周囲を枠状のシール部にわたって樹脂遮光膜により遮光して前記表示エリアとシール部との間の領域からの光漏れを無くし、しかも、前記シール部における基板の接合強度を高くすることができる液晶表示素子を提供することを目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の液晶表示素子は、枠状のシール部により囲まれた領域に設けられた液晶層を挟んで対向する第1と第2の基板の互いに向き合う内面のうち、第1の基板の内面に複数の電極が設けられ、第2の基板の内面に前記複数の電極と対向する領域により複数の画素を形成する少なくとも1つの電極が設けられるとともに、いずれか一方の基板の内面に、前記複数の画素が配列している表示エリアに形成されたカラーフィルタと、このカラーフィルタと実質的に等しい膜厚を有し、前記表示エリアと前記シール部の外周部との間に設けられ、前記枠状のシール部の辺を除いたコーナー部分に対応する部分の前記シール部の内側に、前記一方の基板の基板面を露出させる複数の開口が前記シール部の幅よりも小さい口幅に形成された樹脂遮光膜と、前記カラーフィルタと遮光膜とを覆い、前記樹脂遮光膜の開口に対応した複数の開口が形成された保護膜とが設けられ、前記第1と第2の基板は、前記シール部に設けられた前記樹脂遮光膜を介してシール材により接合され、且つ前記樹脂遮光膜と前記保護膜との前記複数の開口を埋めるシール材により前記シール部の内側で直接的に接合されていることを特徴とする。
【0013】
この液晶表示素子によれば、一方の基板の内面に、複数の画素が配列している表示エリアを囲んで、外周部が枠状のシール部に対応する樹脂遮光膜を設けているため、前記表示エリアの周囲を前記シール部にわたって前記樹脂遮光膜により遮光し、前記表示エリアとシール部との間の領域からの光漏れを無くすことができる。
【0014】
しかも、この液晶表示素子によれば、前記樹脂遮光膜とこの樹脂遮光膜を覆う保護膜との、前記枠状のシール部の辺を除いたコーナー部分に対応する部分の前記シール部の内側に、前記一方の基板の基板面を露出させる複数の開口を前記シール部の幅よりも小さい口幅に形成し、前記第1と第2の基板を、前記シール部に設けられた前記樹脂遮光膜を介してシール材により接合し、且つ前記樹脂遮光膜と前記保護膜との前記複数の開口を埋めるシール材によって前記シール部の内側で直接的に接合しているため、前記シール材が前記開口を通して前記第1と第2の基板に強い密着力で接着する。したがって、前記シール部における第1と第2の基板の接合強度を高くすることができる。
【0015】
このように、この発明の液晶表示素子は、第1と第2の基板の一方の内面に、表示エリアと枠状のシール部の外周部との間に設けられ、前記枠状のシール部の辺を除いたコーナー部分に対応する部分の前記シール部の内側に、前記一方の基板の基板面を露出させる複数の開口が前記シール部の幅よりも小さい口幅に形成された樹脂遮光膜と、前記カラーフィルタと遮光膜とを覆い、前記樹脂遮光膜の開口に対応した複数の開口が形成された保護膜とを設け、前記第1と第2の基板を、前記シール部に設けられた前記樹脂遮光膜を介してシール材により接合し、且つ前記樹脂遮光膜と前記保護膜との前記複数の開口を埋めるシール材によって前記シール部の内側で直接的に接合することにより、前記表示エリアの周囲を前記シール部にわたって前記樹脂遮光膜により遮光して前記表示エリアとシール部との間の領域からの光漏れを無くし、しかも、前記シール部における基板の接合強度を高くしたものである。
【0016】
この発明の液晶表示素子において、前記樹脂遮光膜の複数の開口は、前記枠状のシール部のコーナー部分に形成するのが好ましい。
【0017】
また、この発明を、前記樹脂遮光膜が設けられた一方の基板の内面の表示エリア内に複数の画素にそれぞれ対応する複数の色のカラーフィルタが形成されたカラー液晶表示素子に適用する場合は、前記樹脂遮光膜を前記カラーフィルタと実質的に同じ膜厚に形成し、前記第1と第2の基板間の間隙のうち、前記シール部により囲まれた領域の間隙を、その領域内に散布された複数の粒子状スペーサにより予め定めた値に規定し、前記シール部の間隙を、前記スペーサと実質的に同じ径を有し、前記シール材中に混入された粒子状の複数のシール部スペーサにより前記予め定めた値に規定するのが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1及び図2はこの発明の第1の実施例を示しており、図1は液晶表示素子の平面図、図2は図1のII―II線に沿う拡大断面図である。
【0020】
この実施例の液晶表示素子は、TFT(薄膜トランジスタ)をアクティブ素子とするアクティブマトリックス型液晶表示素子であり、枠状のシール部Sにより囲まれた領域に設けられた液晶層1を挟んで対向するガラスからなる第1と第2の透明基板2,3の互いに向き合う内面のうち、第1の基板、例えば表示の観察側(図2において上側)とは反対側である後側の基板(以下、後基板と言う)2の内面に、行方向及び列方向にマトリックス状に配列する複数の透明な画素電極4と、これらの画素電極4にそれぞれ接続された複数のTFT(図示せず)と、各行のTFTにそれぞれゲート信号を供給する複数のゲート配線5と、各列のTFTにそれぞれデータ信号を供給する複数のデータ配線6とが設けられ、第2の基板、つまり表示の観察側である前側の基板(以下、前基板と言う)3の内面に、前記複数の画素電極4と対向する領域により複数の画素を形成する一枚膜状の透明な対向電極7が設けられている。
【0021】
なお、図では省略しているが、前記TFTは、後基板2の基板面に形成されたゲート電極と、このゲート電極を覆って前記基板面の略全域に形成された透明なゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に前記ゲート電極と対向させて形成されたi型半導体膜と、このi型半導体膜のチャンネル領域の上に形成されたブロッキング絶縁膜と、前記i型半導体膜の両側部の上にn型半導体膜を介して形成されたソース電極及びドレイン電極と、前記i型半導体膜及びソース,ドレイン電極を覆うオーバーコート絶縁膜とにより構成されている。
【0022】
そして、前記複数の画素電極4は前記ゲート絶縁膜の上に形成されており、これらの画素電極4は、その一端側の縁部において、対応するTFTのソース電極にそれぞれ接続されている。
【0023】
また、前記複数のゲート配線5は、前記後基板2の基板面に、各画素電極行の一側にそれぞれ沿わせて形成されており、前記TFTのゲート電極は、前記ゲート配線5に一体に形成されている。
【0024】
一方、前記複数のデータ配線6は、前記ゲート絶縁膜の上に、各画素電極列の一側にそれぞれ沿わせて形成されており、各列のTFTのドレイン電極にそれぞれつながっている。
【0025】
また、前記後基板2の一つの縁部、例えば列方向の一側の縁部には前基板3の外方に張出す端子配列部2aが形成されており、前記複数のゲート配線5及びデータ配線6の一端は前記端子配列部2aに導出され、それぞれの導出端に、図示しない駆動回路に接続される端子部が形成されている。
【0026】
なお、前記複数のゲート配線5とデータ配線6のうち、前記端子配列部2aが設けられた方向(列方向)に沿わせて設けられた複数のデータ配線6は、前記端子配列部2aに直接導出されており、それと直交する方向に沿わせて設けられた複数のゲート配線5は、1本置きに前記複数の画素が配列している表示エリアAの一側と他側とに交互に導出され、前記表示エリアAと前記シール部Sとの間の領域を迂回させて前記端子配列部2aに導出されている。
【0027】
また、前記後基板2の内面には、前記表示エリアAとシール部Sとの間の領域のうち、前記複数のゲート配線5及びデータ配線6が通っている部分を除く略全域と前記シール部Sの外周縁付近を除く部分とに対応させて、前記画素電極4と同じ透明導電膜(例えばITO膜)からなる疑似電極4aが設けられている。
【0028】
なお、この実施例では、前記疑似電極4aを連続する一枚膜状に形成しているが、この疑似電極4aを前記画素電極4と略同じ形状に形成し、複数の疑似電極4aを前記画素電極4の配列ピッチと同程度のピッチで配列してもよい。
【0029】
また、図では省略しているが、前記後基板2の内面には、前記シール部S内の所定の部分に、前基板3の内面の対向電極7と接続されるクロス電極が設けられており、このクロス電極から前記端子配列部2aに、前記対向電極7を前記駆動回路に接続するための対向電極接続配線が導出形成されている。
【0030】
一方、前記前基板3の内面には、前記表示エリアA内に、前記複数の画素にそれぞれ対応する複数の色、例えば赤、緑、青の3色のカラーフィルタ8R,8G,8Bが交互に並べて実質的に同じ膜厚に形成されるとともに、前記表示エリアAとシール部Sの外周部との間に樹脂遮光膜9が設けられている。
【0031】
前記樹脂遮光膜9は、前基板3の基板面上に黒色の顔料を添加したアクリル系樹脂等からなる感光性樹脂を塗布し、その樹脂膜を露光及び現像処理によりパターニングして形成されたものであり、この樹脂遮光膜9は、前記カラーフィルタ8R,8G,8Bと実質的に同じ膜厚に形成されている。
【0032】
なお、前記カラーフィルタ8R,8G,8Bの膜厚は0.5〜1.5μmであり、したがって、このカラーフィルタ8R,8G,8Bと実質的に同じ膜厚に形成された前記樹脂遮光膜9は、充分な遮光性をもっている。
【0033】
前記樹脂遮光膜9は、前基板3の表示エリアA外の領域に、その略全域にわたって設けられており、その外周部は、前記シール部Sの全域に対応している。
【0034】
さらに、前記前基板3の内面には、前記複数の色のカラーフィルタ8R,8G,8B及び樹脂遮光膜9の全体を覆って、透明度の高いアクリル系樹脂等からなるカラーフィルタ保護膜10が設けられており、その上に前記対向電極7が、その外周縁が前記シール部Sの外周縁よりも若干内側に位置する外形に形成されている。
【0035】
このカラーフィルタ保護膜10は、前記カラーフィルタ8R,8G,8B及び樹脂遮光膜9が形成された前基板3上にアクリル系樹脂等からなる透明度の高い感光性樹脂を塗布し、その樹脂膜を露光及び現像処理によりパターニングして形成されたものであり、実質的に同じ膜厚に形成された前記カラーフィルタ8R,8G,8B及び樹脂遮光膜9の膜面上をさらに平坦化するために、前記カラーフィルタ8R,8G,8B及び樹脂遮光膜9と同程度またはそれよりも若干厚い1〜2μmの膜厚に形成されている。
【0036】
そして、前記樹脂遮光膜9と前記カラーフィルタ保護膜10及びその上に形成された対向電極7の前記シール部S内に対応する複数箇所には、前記前基板3の基板面を露出させる複数の開口11が形成されている。
【0037】
これらの開口11は、前記枠状のシール部Sの全てのコーナー部分にそれぞれ、前記シール部Sの幅よりも小さい口幅に形成されている。なお、この実施例では前記開口11を前記シール部Sの幅の1/3〜1/2の直径の円形開口に形成している。
【0038】
また、図では省略しているが、前記後基板2と前基板3の内面にはそれぞれ、前記シール部Sにより囲まれた領域に、前記電極4,7を覆って配向膜が設けられている。
【0039】
そして、前記後基板2と前基板3は、これらの基板2,3間の間隙のうち、前記シール部Sにより囲まれた領域の間隙を、その領域内の前記複数の画素電極4及び疑似電極4aに対応する部分に散布された複数の粒子状スペーサ(以下、面内スペーサと言う)12により予め定めた値に規定され、前記シール部Sに設けられた枠状のシール材13を介して接合されている。
【0040】
前記シール材13は、熱硬化性樹脂からなっており、そのうち、前記樹脂遮光膜9とカラーフィルタ保護膜10及び対向電極7に形成された前記複数の開口11に対応する部分はそれぞれ前記開口11内に充填されている。
【0041】
さらに、前記シール材13には、前記シール部Sにより囲まれた領域内に散布された前記面内スペーサ12と実質的に同じ径を有する粒子状の複数のシール部スペーサ14が混入されており、前記シール部Sの基板2,3間の間隙は、前記複数のシール部スペーサ14により前記予め定めた値に規定されている。
【0042】
なお、この実施例では、上述したように、後基板2の内面に、前記表示エリアAとシール部Sとの間の領域のうち、前記複数のゲート配線5及びデータ配線6が通っている部分を除く略全域と前記シール部Sとに対応させて、前記画素電極4と同じ透明導電膜からなる疑似電極4aを設けているため、同じ粒径の面内スペーサ12及びシール部スペーサ14により、前記シール部Sにより囲まれた領域及びシール部Sの基板2,3間の間隙を実質的に同じ値に規定することができる。
【0043】
ただし、後基板2と前基板3の内面にそれぞれ設けられた図示しない配向膜は前記シール部Sには無いが、これらの配向膜の膜厚はそれぞれ0.05μm程度と極く薄いため、前記シール部Sにより囲まれた領域と前記シール部Sとの配向膜の有無による基板2,3間の間隙の差は無視できる値である。
【0044】
なお、前基板3の内面に設けられた対向電極7は、前記シール部S内において、後基板2の内面に形成された前記クロス電極と図示しない導電性クロス材を介して電気的に接続されている。
【0045】
また、図では省略しているが、前記枠状のシール材13の各辺のうち、前基板3の一側縁に形成された端子配列部2a側とは反対側の辺部には、その辺部を部分的に欠落させて形成された液晶注入口が設けられており、前記液晶層1は、前記基板2,3間のシール部Sにより囲まれた領域に前記液晶注入口から真空注入法により液晶を充填することにより形成されている。
【0046】
この液晶表示素子は、前記後基板2と前基板3のうち、一方の基板の内面上に前記シール部スペーサ14を混入したシール材13をスクリーン印刷により枠状に印刷し、他方の基板の内面上の前記シール部Sにより囲まれた領域内に前記面内スペーサを散布してこれらの基板2,3を重ね合わせ、加圧により両基板2,3間の間隙を前記面内スペーサ12及びシール部スペーサ14により規定される値に調整した後に前記シール材13を硬化させて両基板2,3を接合し、その後、前記液晶注入口から液晶を充填して前記液晶注入口を封止することにより製造される。
【0047】
この液晶表示素子の製造において、前記シール材13は、後基板2と前基板3のいずれに印刷してもよく、例えば前基板3の内面上にシール材13を印刷する場合は、印刷されたシール材13が前記樹脂遮光膜9とカラーフィルタ保護膜10及び対向電極7に形成された前記複数の開口11に流入してこれらの開口11内に充填され、また、後基板2の内面上にシール材13を印刷した場合は、両基板2,3を重ね合わせたときに前記シール材13が前記複数の開口11に流入してこれらの開口11内に充填される。
【0048】
そのため、前記シール材13の前記開口11に対応していない部分は、前基板3に対して、前記樹脂遮光膜9とカラーフィルタ保護膜10と対向電極7との積層膜を介して接着し、前記シール材13の前記開口11内に充填された部分は、シール材13との密着性が低い感光性樹脂からなる樹脂遮光膜9及びカラーフィルタ保護膜10を介さずに、前記前基板3の基板面に直接強い密着力で接着する。
【0049】
なお、後基板2の内面に設けられた前記疑似電極4aは、前記基板2とシール材13の両方に対する密着性が高いITO膜等の透明導電膜からなっているため、前記シール材13は、後基板2に対しては前記シール部Sの全域にわたって強い密着力で接着する。
【0050】
この液晶表示素子によれば、前基板3の内面に、複数の画素が配列している表示エリアAと枠状のシール部Sの外周部との間に樹脂遮光膜9を設けているため、前記表示エリアAの周囲を前記シール部Sにわたって前記樹脂遮光膜9により遮光し、前記表示エリアAとシール部Sとの間の領域からの光漏れを無くすことができる。
【0051】
しかも、この液晶表示素子によれば、前記樹脂遮光膜9のシール部S内に対応する複数箇所に前記前基板3の基板面を露出させる複数の開口11を形成し、後基板2と前基板3を、前記シール部Sに設けられた前記樹脂遮光膜9を介してシール材13により接合し、且つ前記樹脂遮光膜9の前記複数の開口11を埋めるシール材13により直接的に接合しているため、前記シール材13が前記開口11を通して前後の基板2,3に強い密着力で接着する。したがって、前記シール部Sにおける後基板2と前基板3の接合強度を高くすることができる。
【0052】
さらに、この液晶表示素子では、前記樹脂遮光膜9及びカラーフィルタ保護膜10と対向電極7に設ける複数の開口11を、前記枠状のシール部Sの全てのコーナー部分に形成しているため、前記シール部Sにおける後基板2と前基板3の接合強度をより効果的に高くすることができる。
【0053】
すなわち、前記シール材13をその全域にわたって前記樹脂遮光膜9とカラーフィルタ保護膜10との積層膜を介して前基板3に接着した場合、前記シール材13と前基板3とは、枠状のシール部Sのコーナー部分から剥離し始めるが、この液晶表示素子では、前記シール材13と前基板3とを、最も剥離しやすい前記コーナー部分において強い密着力で接着しているため、前記シール部Sにおける基板2,3の接合強度を、より効果的に高くすることができる。
【0054】
さらに、この液晶表示素子によれば、前記樹脂遮光膜9を、その外周部が前記シール部Sの全域に対応する外形に形成しているため、前記後基板2と前基板3を前記シール材13を介して接合する際のシール材13の潰れ広がりを略均一にし、良好なシール形状を得ることができる。
【0055】
すなわち、前記表示エリアAとシール部Sとの間の領域からの光漏れは、前記樹脂遮光膜9を、その外周縁を前記シール部Sの内周側の部分に入り込ませた外形に形成することによっても無くすことができ、このような外形に樹脂遮光膜9を形成すれば、シール材13の印刷精度に誤差があっても、前記樹脂遮光膜9の外周縁とシール材13に対応する実際のシール部Sの内周縁との間に隙間ができて光漏れを発生することは無い。
【0056】
しかし、黒色の顔料を添加した感光性樹脂からなる樹脂遮光膜9は、充分な遮光性をもたせるために、酸化クロム膜とクロム膜との積層膜からなる金属遮光膜の膜厚(0.17μm程度)に比べてかなり厚い膜厚(1μm程度)に形成しなければならず、そのために、前記樹脂遮光膜9をその外周縁を前記シール部Sの内周側の部分に入り込ませた外形に形成したのでは、この樹脂遮光膜9が設けられた前基板3のシール部S内に、前記樹脂遮光膜9の膜厚に相当する大きな段差ができ、後基板2と前基板3を接合する際に前記シール材13の内周側が大きく潰れ広がって、良好なシール形状が得られなくなる。
【0057】
それに対して、この実施例の液晶表示素子は、前記樹脂遮光膜9の外周部を前記シール部Sの全域に対応させるとともに、前記カラーフィルタ保護膜10を前記カラーフィルタ8R,8G,8B及び前記樹脂遮光膜9の全体を覆って形成しているため、前基板3のシール部S内には大きな段差が無く、したがって、前記後基板2と前基板3を前記シール材13を介して接合する際のシール材13の潰れ広がりを略均一にして良好なシール形状を得ることができる。
【0058】
また、この実施例では、前記樹脂遮光膜9を、前基板3の内面の表示エリアA内に複数の画素にそれぞれ対応させて設けられた複数の色のカラーフィルタ8R,8G,8Bと実質的に同じ膜厚に形成し、後基板2と前基板3との間の間隙のうち、前記シール部Sにより囲まれた領域の間隙を、その領域内に散布された複数の面内スペーサ12により予め定めた値に規定し、前記シール部Sの間隙を、前記面内スペーサ12と実質的に同じ径を有し、前記シール材13中に混入された複数のシール部スペーサ14により前記予め定めた値に規定しているため、同じ粒径の面内スペーサ12及びシール部スペーサ14により、前記シール部Sにより囲まれた領域及びシール部Sの基板2,3間の間隙を実質的に同じ値に規定することができる。
【0059】
さらに、この実施例では、前基板3の内面に、前記複数の色のカラーフィルタ8R,8G,8B及び樹脂遮光膜9を覆ってカラーフィルタ保護膜10を設け、前記樹脂遮光膜9とカラーフィルタ保護膜10に、前記前基板3の基板面を露出させる複数の開口11を形成しているため、前記カラーフィルタ8R,8G,8B及び樹脂遮光膜9の膜面上を前記カラーフィルタ保護膜10によりさらに平坦化し、前記面内スペーサ12及びシール部スペーサ14により規定されるシール部Sにより囲まれた領域及びシール部Sの基板2,3間の間隙をより均一にするとともに、前記シール材13の前記開口11内に充填された部分を前記前基板3に強い密着力で接着させ、前記シール部Sにおける後基板2と前基板3との接合強度を高くすることができる。
【0060】
なお、上記実施例では、前基板3の内面に形成された樹脂遮光膜9とカラーフィルタ保護膜10と対向電極7とに複数の開口11を形成して前記前基板3の基板面を露出させ、シール材13の前記開口11内に充填された部分を前基板3の基板面に直接接着させているが、樹脂遮光膜9とカラーフィルタ保護膜10だけに開口11を形成し、前記対向電極7は、前記開口11に対応する部分を前記前基板3の基板面に重ねて形成してもよく、その場合でも、前記対向電極7は前記基板3とシール材13の両方に対する密着性が高いITO膜等の透明導電膜からなっているため、前記シール材13を前記前基板3に対して強い密着力で接着させることができる。
【0061】
また、上記実施例では、前基板3の内面に設けられた複数の色のカラーフィルタ8R,8G,8B及び樹脂遮光膜9の膜面上を、これらを覆ってカラーフィルタ保護膜10を設けることによりさらに平坦化しているが、このカラーフィルタ保護膜10は省略してもよく、その場合でも、前記樹脂遮光膜9を前記複数の色のカラーフィルタ8R,8G,8Bと実質的に同じ膜厚に形成することにより、同じ粒径の面内スペーサ12及びシール部スペーサ14によって前記シール部Sにより囲まれた領域及びシール部Sの基板2,3間の間隙を実質的に同じ値に規定することができる。
【0062】
さらに、上記実施例の液晶表示素子は、表示の観察側である前側の基板3の内面に樹脂遮光膜9を設けたものであるが、この発明は、表示の観察側とは反対側である後側の基板2の内面に樹脂遮光膜を設けた液晶表示素子にも提供することができ、また、アクティブマトリックス型に限らず、単純マトリックス型の液晶表示素子にも適用することができる。
【0063】
【発明の効果】
この発明の液晶表示素子は、第1と第2の基板の一方の内面に、表示エリアと枠状のシール部の外周部との間に設けられ、前記枠状のシール部の辺を除いたコーナー部分に対応する部分の前記シール部の内側に、前記一方の基板の基板面を露出させる複数の開口が前記シール部の幅よりも小さい口幅に形成された樹脂遮光膜と、前記カラーフィルタと遮光膜とを覆い、前記樹脂遮光膜の開口に対応した複数の開口が形成された保護膜とを設け、前記第1と第2の基板を、前記シール部に設けられた前記樹脂遮光膜を介してシール材により接合し、且つ前記樹脂遮光膜と前記保護膜との前記複数の開口を埋めるシール材によって前記シール部の内側で直接的に接合したものであるため、前記カラーフィルタと前記樹脂遮光膜の膜面上が前記カラーフィルタ保護膜とにより平坦化され、前記スペーサにより規定されるシール部により囲まれた領域及びシール部の基板間の間隙をより均一にするとともに、前記表示エリアの周囲を前記シール部にわたって前記樹脂遮光膜により遮光して前記表示エリアとシール部との間の領域からの光漏れを無くし、しかも、前記シール部における基板の接合強度を高くすることができる。
【0064】
この発明の液晶表示素子において、前記樹脂遮光膜の複数の開口は、前記枠状のシール部のコーナー部分に形成するのが好ましく、このようにすることにより、前記シール部における基板の接合強度をより効果的に高くすることができる。
【0065】
また、この発明を、前記樹脂遮光膜が設けられた一方の基板の内面の表示エリア内に複数の画素にそれぞれ対応する複数の色のカラーフィルタが形成されたカラー液晶表示素子に適用する場合は、前記樹脂遮光膜を前記カラーフィルタと実質的に同じ膜厚に形成し、前記第1と第2の基板間の間隙のうち、前記シール部により囲まれた領域の間隙を、その領域内に散布された複数の粒子状スペーサにより予め定めた値に規定し、前記シール部の間隙を、前記スペーサと実質的に同じ径を有し、前記シール材中に混入された粒子状の複数のシール部スペーサにより前記予め定めた値に規定するのが好ましく、このようにすることにより、同じ粒径のスペーサにより前記シール部により囲まれた領域及び前記シール部の基板間の間隙を実質的に同じ値に規定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示す液晶表示素子の平面図。
【図2】 図1のII―II線に沿う拡大断面図。
【符号の説明】
1…液晶層、2,3…基板、4…画素電極、7…対向電極、A…表示エリア、8R,8G,8B…カラーフィルタ、9…樹脂遮光膜、10…カラーフィルタ保護膜、11…開口、12…スペーサ、S…シール部、13…シール材、14…シール部スペーサ。

Claims (2)

  1. 枠状のシール部により囲まれた領域に設けられた液晶層を挟んで対向する第1と第2の基板の互いに向き合う内面のうち、第1の基板の内面に複数の電極が設けられ、第2の基板の内面に前記複数の電極と対向する領域により複数の画素を形成する少なくとも1つの電極が設けられるとともに、いずれか一方の基板の内面に、前記複数の画素が配列している表示エリアに形成されたカラーフィルタと、このカラーフィルタと実質的に等しい膜厚を有し、前記表示エリアと前記シール部の外周部との間に設けられ、前記枠状のシール部の辺を除いたコーナー部分に対応する部分の前記シール部の内側に、前記一方の基板の基板面を露出させる複数の開口が前記シール部の幅よりも小さい口幅に形成された樹脂遮光膜と、前記カラーフィルタと遮光膜とを覆い、前記樹脂遮光膜の開口に対応した複数の開口が形成された保護膜とが設けられ、前記第1と第2の基板は、前記シール部に設けられた前記樹脂遮光膜を介してシール材により接合され、且つ前記樹脂遮光膜と前記保護膜との前記複数の開口を埋めるシール材により前記シール部の内側で直接的に接合されていることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 樹脂遮光膜が設けられた一方の基板の内面の表示エリア内に、複数の画素にそれぞれ対応する複数の色のカラーフィルタが形成されており、前記樹脂遮光膜は前記カラーフィルタと実質的に同じ膜厚に形成され、第1と第2の基板間の間隙のうち、シール部により囲まれた領域の間隙が、その領域内に散布された複数の粒子状スペーサにより予め定めた値に規定され、シール部の間隙が、前記スペーサと実質的に同じ径を有し、シール材中に混入された粒子状の複数のシール部スペーサにより前記予め定めた値に規定されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
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