JP4269318B2 - 振動撹拌装置及びこれを用いた処理装置及び処理方法 - Google Patents
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Description
本発明は、電極としての機能や冷却手段としての機能を併せ持つ新規な振動撹拌装置、及び振動撹拌装置を用いて被処理液又は被処理品を処理する装置及び方法に関するものである。本発明は、例えば電解により各種被処理品の表面処理を行なうのに好適である。
背景技術
振動撹拌装置は、振動棒に振動羽根を取り付け、振動棒を振動させることで、振動羽根を液体等の流体中にて羽ばたかせ、これにより流体に流動を生じさせるものであり、このような振動撹拌装置については、たとえば本発明者の発明に係る日本国特許出願に関する以下の特許文献に記載されている:
特開平3−275130号公報(特許第1941498号),
特開平6−220697号公報(特許第2707530号),
特開平6−312124号公報(特許第2762388号),
特開平8−281272号公報(特許第2767771号),
特開平8−173785号公報(特許第2852878号)
特開平7−126896号公報(特許第2911350号),
特開平11−189880号公報(特許第2988624号),
特開平7−54192号公報(特許第2989440号),
特開平6−33035号公報(特許第2992177号),
特開平6−287799号公報(特許第3035114号),
特開平6−280035号公報(特許第3244334号),
特開平6−304461号公報(特許第3142417号),
特開平10−43569号公報,
特開平10−369453号公報,
特開平11−253782号公報。
振動撹拌装置は、各種の処理に利用されるが、その基本的機能は、流体に振動流動を発生させることにある。しかして、近年、振動撹拌装置に上記基本的機能以外の機能を付与する試みがなされている。
例えば、特開平8−199400号公報には、上下に振動させることにより電解液の振動を伴った液流動を発生させることができる羽根板を有するチタンまたはチタン合金製電極を用いることを特徴とするアルミニウム製部品の電解研磨方法に関する発明が開示されている。しかしながら、この公報には、振動している振動棒が電極として利用されるのか或は羽根板が電極として利用されるのか、また、電極として利用される部分とその他の部分との間の電気的絶縁性がどの様にして維持されているのかについての具体的記載は殆どない。この公報の記載の全体からみると、振動棒が電極として利用される様であるが、振動棒に電流を流すと振動モータとの絶縁性はどのように維持されているのか、安全性はどうなっているのかについて、全く記載及び示唆がない。
また、特開平9−125294号公報には、振動撹拌機らしきものの支持棒を電極とした表面処理装置についての提案がなされているが、ここにも振動撹拌機本体と電極との電気的絶縁をどうするかについての記載及び示唆はない。また、この公報に記載の技術では、電流密度が通常のめっきにおける電流密度と同程度の3mA/cm2とされている。
また、振動撹拌装置により高温又は低温の流体を振動撹拌する際には振動棒を介して流体と振動モータ等の振動発生手段との間で熱伝達がなされ、振動発生手段が流体の熱的影響を受けて性能低下が促進されるおそれがある。
そこで、本発明は、振動撹拌装置に基本的機能以外の機能を付与することにより、その適用領域の拡大を図り、しかも、当該適用領域に特有の性能の向上をも図ることを目的の1つとするものである。
この様な適用領域の1つとして、表面処理がある。この表面処理においては、以下の様な技術的課題がある。
今日の電気分解を利用する陽極酸化、めっき及び電着塗装等の技術分野においては、その電流密度は、処理液(電解液)の種類、目的あるいは付属機器等によって多少異なるが、通常2〜3A/dm2程度である。電気めっきの析出速度は電流密度に比例する。そこで、高速にめっき行なうべく、強力なポンプなどを併用して、被処理品に電解液を噴射して電流密度を高める手段が知られているが、それでも電流密度はせいぜい5〜6A/dm2程度が限度であり、しかも得られる製品に膜厚のばらつきが発生するため、殆ど実用化されていない。
通常、電流密度が低い領域では、ほぼ100%近い電流効率を示すが、ある程度以上の電流密度になると電流効率が急激に低下し、めっき面からの水素ガスの発生が認められる様になり、更に電流密度を高めると、電極界面のpHが上昇し、電極面で望ましくない副反応が生ずる様になったり、泡が発生して電流が流れなくなり、反応が進まなくなったりすることがある。
このように、電流密度に上限、即ち限界電流密度があり、これ以上に電流密度を高めようとして、極間距離を小さくして処理の高速化を図っても、製品にヤケやコゲが発生して、平滑で均一な電着面が得られない。
また、電鋳の分野では、所謂高速電鋳めっきといわれる方法でも、電流密度は30A/cm2程度が限界であり、しかも膜厚において±8〜10μm程度のバラツキが発生する。
いずれの表面処理においても、被処理物に余り近付けない方が処理液の均一な撹拌ができるという考えのもとに、撹拌機が配置されている。振動撹拌機を用いる場合にもこの考え方は踏襲されており、撹拌機と被処理品との間隔または撹拌機と電極との間隔を小さくするという考え方は存在していない。即ち、被処理品は振動撹拌機と向き合った位置には配置されておらず、また陽極の一方の端部は振動撹拌機から非常に離れた位置にあり、撹拌機は処理液全体の撹拌を均一にするという点のみを考慮した配置とされている。
また、特開平9−87893号公報には、振動撹拌機を用いた電着塗装装置及び電着塗装方法が開示されている。この公報に記載の発明においては、細長い電着塗装槽内を連続的に被塗物品を通過させて処理するのであるが、槽の入り口領域に振動撹拌機が配置されており、次の領域には側部電極板とそれを取り囲む隔膜装置よりなる電着塗装領域が存在する形式になっている。このように、電着塗装においても、従来は、被処理品や電極に対して撹拌機をできるだけ近付けて配置するという考え方は、存在していない。
また、特開2002−146597号公報にも、振動撹拌機を用いた電着塗装装置及び電着塗装方法が開示されている。ここにも被処理品や電極に対して撹拌機をできるだけ近付けて配置するという考え方は、存在していない。
そこで、本発明の更なる目的は、電極と被処理品との間隔を小さくして、電流密度を従来の限界より大幅に引上げ、しかもヤケやコゲが発生せず、電極に泡が発生することがなく、且つ生成膜の厚さにばらつきの発生しない高速表面処理装置及び高速表面処理方法を提供することにある。
発明の開示
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
振動発生手段と、該振動発生手段に連係して振動する少なくとも1本の振動棒と、該振動棒に取り付けられた少なくとも1枚の振動羽根とを含んでなり、前記振動棒と前記振動発生手段との連結部に又は前記振動棒の振動羽根を取り付けた部分より前記連結部に近い部分に電気的及び/又は熱的な絶縁領域が設けられていることを特徴とする絶縁式振動撹拌装置、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記絶縁領域は、合成樹脂及び/又はゴムを主成分とする材料からなる。
本発明の一態様においては、前記絶縁領域は電気的絶縁領域であり、前記振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に通電線が接続されている。本発明の一態様においては、前記絶縁式振動撹拌装置は前記通電線に接続された電源を備えている。
本発明の一態様においては、前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に、前記振動棒を介して前記通電線と電気的に接続された電極部材が取り付けられている。本発明の一態様においては、前記振動羽根のうちの少なくとも一枚が前記電極部材として機能する。
本発明の一態様においては、前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に、前記振動棒を介して前記通電線と電気的に接続された電極用補助羽根が取り付けられている。本発明の一態様においては、前記電極用補助羽根は前記振動羽根と交互に位置するように前記振動棒に取り付けられている。本発明の一態様においては、前記電極用補助羽根は前記振動羽根より大きな面積を持ち且つ前記振動羽根の先端縁よりも更に突出せしめられている。
本発明の一態様においては、前記電極部材としての対をなす第1の電極部材及び第2の電極部材のそれぞれが複数の前記振動棒に取り付けられており、前記第1の電極部材は前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つを介して前記通電線と電気的に接続されており、前記第2の電極部材は前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つを介して前記通電線と電気的に接続されている。
本発明の一態様においては、前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間隔が20〜400mmに維持されている。本発明の一態様においては、前記振動羽根が前記複数の振動棒に取り付けられており、前記振動羽根の少なくとも一部が前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材として機能する。
本発明の一態様においては、複数の前記振動羽根のそれぞれが前記複数の振動棒に取り付けられており、前記複数の振動羽根の一部が前記第1の電極部材として機能し、前記複数の振動羽根の他の一部が前記第2の電極部材として機能する。本発明の一態様においては、前記複数の振動棒には前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に電極用補助羽根が取り付けられており、該電極用補助羽根は前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材として機能する。本発明の一態様においては、前記複数の振動棒には前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に複数の電極用補助羽根が取り付けられており、該複数の電極用補助羽根の一部が前記第1の電極部材として機能し、前記複数の電極用補助羽根の他の一部が前記第2の電極部材として機能する。
本発明の一態様においては、前記絶縁領域は熱的絶縁領域であり、前記振動棒の前記熱的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に熱交換媒体注入部及び熱交換媒体取出部が設けられている。
また、本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
振動発生手段と、該振動発生手段に連係して振動する少なくとも1本の振動棒と、該振動棒に取り付けられた少なくとも1枚の振動羽根とを含み、前記振動棒と前記振動発生手段との連結部に又は前記振動棒の振動羽根を取り付けた部分より前記連結部に近い部分に電気的絶縁領域が設けられている絶縁式振動撹拌装置;
被処理液が収容される処理槽;
対をなす第1の電極部材及び第2の電極部材;及び
前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間に直流、交流またはパルス状の電圧を印加する電源
を備えていることを特徴とする液処理装置、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間の間隔が20〜400mmに維持されている。
本発明の一態様においては、前記振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に通電線が接続されており、前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材は前記振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に取り付けられ且つ前記振動棒及び前記通電線を介して前記電源と電気的に接続されている。
本発明の一態様においては、前記振動棒及び前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記振動羽根が前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材として機能する。本発明の一態様においては、前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に、前記振動棒及び前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された電極用補助羽根が取り付けられており、該電極用補助羽根が前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材として機能する。本発明の一態様においては、前記液処理装置は2台の前記絶縁式振動撹拌装置を備えており、一方の前記絶縁式振動撹拌装置の前記第1の電極部材と他方の前記絶縁式振動撹拌装置の前記第2の電極部材との間に前記電源により電圧が印加される。
本発明の一態様においては、前記振動羽根が複数の前記振動棒に取り付けられており、前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のそれぞれが前記複数の振動棒に取り付けられており、前記第1の電極部材は前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続されており、前記第2の電極部材は前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続されている。
本発明の一態様においては、前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記振動羽根が前記第1の電極部材として機能し、及び/又は、前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記振動羽根が前記第2の電極部材として機能する。
本発明の一態様においては、前記複数の振動棒には前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に電極用補助羽根が取り付けられており、前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記電極用補助羽根が前記第1の電極部材として機能し、及び/又は、前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記電極用補助羽根が前記第2の電極部材として機能する。
また、本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
以上の様な液処理装置の前記処理槽内に被処理液を入れ、前記振動羽根を前記被処理液に浸漬し、前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間で前記被処理液を介して通電しながら前記振動羽根を振動させることを特徴とする液処理方法、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間の間隔を20〜400mmに維持する。本発明の一態様においては、前記振動発生手段において10〜500Hzの振動数の振動を発生させ、前記振動羽根を振幅0.1〜30mm且つ振動数200〜12000回/分で振動させる。
本発明の一態様においては、前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のうちの少なくとも一方として、前記絶縁式振動撹拌装置の振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に取り付けられたものを用いる。本発明の一態様においては、前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のうちの少なくとも一方として前記振動羽根を用いる。
本発明の一態様においては、前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のうちの少なくとも一方として、前記絶縁式振動撹拌装置の振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に取り付けられた電極用補助羽根を用いる。
本発明の一態様においては、前記絶縁式振動撹拌装置を2台使用し、前記第1の電極部材として第1の前記絶縁式振動撹拌装置の前記振動棒に取り付けられたものを用い、前記第2の電極部材として第2の前記絶縁式振動撹拌装置の前記振動棒に取り付けられたものを用いる。
本発明の一態様においては、前記絶縁式振動撹拌装置として、前記振動羽根が複数の前記振動棒に取り付けられ、前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のそれぞれが前記複数の振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に取り付けられたものを使用し、前記第1の電極部材として前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つを介して前記電源と電気的に接続されたものを用い、前記第2の電極部材を前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つを介して前記電源と電気的に接続されたものを用いる。本発明の一態様においては、前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のうちの少なくとも一方として前記振動羽根を用いる。
また、本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
処理槽;
振動発生手段と、該振動発生手段に連係して振動する少なくとも1本の振動棒と、該振動棒に取り付けられた少なくとも1枚の振動羽根とを含んでなる振動撹拌装置(A);
電極部材(B);及び
被処理品(C)を通電可能に保持する保持手段
を備えており、
前記振動羽根、前記電極部材(B)及び前記被処理品(C)がそれぞれの間隔を20〜400mmに維持して前記処理槽内に配置されるよう構成されていることを特徴とする表面処理装置、
が提供される。
本発明において、被処理品(C)を通電可能に保持する保持手段とは、保持手段が被処理品(C)と電気的に接続されていて電源から該被処理品(C)への通電経路を形成するようなものに限定されるものではなく、保持手段により保持された被処理品(C)が保持手段とは別に配置された通電経路を介して電源と接続されるようなものも包含する。
本発明の一態様においては、前記電極部材(B)又は前記被処理品(C)が前記振動羽根の先端縁と対向して配置されるよう構成されている。本発明の一態様においては、前記電極部材(B)は、多孔質板状体、網状体、かご状体又は棒状体からなる。
また、本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
処理槽;
振動発生手段と、該振動発生手段に連係して振動する少なくとも1本の振動棒と、該振動棒に取り付けられた少なくとも1枚の振動羽根とを含んでなり、前記振動棒と前記振動発生手段との連結部に又は前記振動棒の振動羽根を取り付けた部分より前記連結部に近い部分に電気的絶縁領域が設けられている絶縁式振動撹拌装置(A’);及び
被処理品(C)を通電可能に保持する保持手段
を備えており、
前記振動羽根及び前記被処理品(C)がそれぞれの間隔を20〜400mmに維持して前記処理槽内に配置されるよう構成されていることを特徴とする表面処理装置、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記被処理品(C)が前記振動羽根の先端縁と対向して配置されるよう構成されている。本発明の一態様においては、表面処理装置は更に電極部材(B)を備えており、該電極部材(B)は前記振動羽根及び前記被処理品(C)のそれぞれとの間隔を20〜400mmに維持して前記処理槽内に配置されるよう構成されている。本発明の一態様においては、前記電極部材(B)は、多孔質板状体、網状体、かご状体又は棒状体からなる。
本発明の一態様においては、前記絶縁式振動撹拌装置(A’)の電気的絶縁領域は、合成樹脂及び/又はゴムを主成分とする材料からなる。本発明の一態様においては、前記絶縁式振動撹拌装置(A’)の振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側には通電線が接続されている。
本発明の一態様においては、前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に電極用補助羽根が取り付けられている。本発明の一態様においては、前記電極用補助羽根は前記振動羽根と交互に位置するように前記振動棒に取り付けられている。本発明の一態様においては、前記電極用補助羽根は前記振動羽根より大きな面積を持ち且つ前記振動羽根の先端縁よりも更に突出せしめられている。
また、本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
以上の様な表面処理装置の前記処理槽内に処理液を入れ、前記振動羽根、前記電極部材(B)及び前記被処理品(C)を前記処理液に浸漬し、前記電極部材(B)を一方の電極とし、且つ前記被処理品(C)を他方の電極とし、前記一方の電極及び前記他方の電極の間で前記処理液を介して通電しながら前記振動羽根を振動させて、前記被処理品(C)の表面処理を行なうことを特徴とする表面処理方法、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記表面処理は電着塗装、陽極酸化、電解研磨、電解脱脂、めっき又は電鋳めっき、あるいはこれらの前処理または後処理である。本発明の一態様においては、前記電着塗装、陽極酸化、電解研磨、電解脱脂又はめっき、これらの前処理または後処理、あるいは電鋳めっきの前処理または後処理を10A/dm2以上の電流密度で行なう。本発明の一態様においては、前記電鋳めっきを20A/dm2以上の電流密度で行なう。本発明の一態様においては、前記振動発生手段において10〜500Hzの振動数の振動を発生させ、前記振動羽根を振幅0.1〜30mm且つ振動数200〜12000回/分で振動させる。
また、本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
以上の様な表面処理装置の前記処理槽内に処理液を入れ、前記振動羽根及び前記被処理品(C)を前記被処理液に浸漬し、前記振動棒及びこれに電気的に接続された前記振動羽根を一方の電極とし、且つ前記被処理品(C)を他方の電極とし、前記一方の電極及び前記他方の電極の間で前記処理液を介して通電しながら前記振動羽根を振動させて、前記被処理品(C)の表面処理を行なうことを特徴とする表面処理方法、
が提供される。
本発明の一態様においては、前記処理槽内に前記振動羽根及び前記被処理品(C)のそれぞれと間隔20〜400mmを維持するように電極部材(B)を配置し、該電極部材(B)をも前記一方の電極として使用する。本発明の一態様においては、前記表面処理は電着塗装、陽極酸化、電解研磨、電解脱脂、めっき又は電鋳めっき、あるいはこれらの前処理または後処理である。本発明の一態様においては、前記電着塗装、陽極酸化、電解研磨、電解脱脂又はめっき、これらの前処理または後処理、あるいは電鋳めっきの前処理または後処理を10A/dm2以上の電流密度で行なう。本発明の一態様においては、前記電鋳めっきを20A/dm2以上の電流密度で行なう。本発明の一態様においては、前記振動発生手段において10〜500Hzの振動数の振動を発生させ、前記振動羽根を振幅0.1〜30mm且つ振動数200〜12000回/分で振動させる。
本発明において、振動撹拌装置(A)のうちには、絶縁式振動撹拌装置(A’)の構成を有するものも包含される。
本発明において、処理槽内での振動撹拌装置(A)、絶縁式振動撹拌装置(A’)、電極部材(B)及び被処理品(C)の配列順序の例としては、例えば、
(A)−(B)−(C)
(B)−(A)−(C)
(A)−(B)−(C)−(B)−(A)
(B)−(A)−(C)−(A)−(B)
(A)−(B)−(C)−(A)−(B)
(A’)−(B)−(C)
(B)−(A’)−(C)
(A’)−(B)−(C)−(B)−(A’)
(B)−(A’)−(C)−(A’)−(B)
(A’)−(B)−(C)−(A’)−(B)
(A’)−(B)−(C)−(B)−(A)
(B)−(A’)−(C)−(A)−(B)
(A’)−(C)−(B)−(A)
(A’)−(C)
(A’)−(C)−(A’)
(A’)−(C)−(B)−(A’)
(A’)−(C)−(A’)−(B)
などが挙げられる。
従来、撹拌機を被処理品や電極に近付けて配置するという考え方は存在しなかった。その理由は、被処理品や電極に対して撹拌機を近付けすぎると、処理槽内の液の撹拌に「むら」が発生し、被処理品に対する処理の均一性が低下するおそれがあったからである。この考え方は、振動撹拌装置に対しても同様に踏襲されてきた。
ところが、本発明者の知見によれば、今までの撹拌の常識とは異なり、振動撹拌装置における振動羽根または電極用補助羽根を被処理品(C)や電極部材(B)に向き合って近接した状態に配置し、被処理品(C)や電極部材(B)の振動羽根との対向面に強力な流動液を接触させると、不思議なことに、従来の撹拌法ではショートが起きる距離範囲に両者を近付けてもショートが起きないことが判明した。即ち、今までせいぜい500mm程度までであった両者の距離を、400mm程度、好ましくは300mm程度、更に好ましくは200mm程度、とくに好ましくは180mm程度或はそれら以下としても、ショートを生ずることなく電流密度を増大させることができることが判明した。但し、振動羽根または電極用補助羽根と被処理品(C)や電極部材(B)との距離は20mm以上であることが好ましく、それより小さすぎるとショートを生ずるおそれがある。
被処理品(C)と電極部材(B)とが向き合う様に配置するときの両者の距離は、好ましくは200mm以下、更に好ましくは180mm以下、特に好ましくは100mm以下である。但し、この距離は20mm以上であることが好ましい。
本発明において、振動撹拌装置(A)又は絶縁式振動撹拌装置(A’)における振動羽根または電極用補助羽根と被処理品(C)又は電極部材(B)との間隔(距離)とは、振動撹拌装置(A)または絶縁式振動撹拌装置(A’)において最も被処理品(C)または電極部材(B)のほうへと突出している振動羽根または電極用補助羽根の先端縁と被処理品(C)または電極部材(B)との間の距離を意味している。
本発明において、被処理品は、振動撹拌装置(A)または絶縁式振動撹拌装置(A’)の振動羽根または電極用補助羽根と向かい合った位置に配置することが極めて好ましい。ここで、「向かい合う」とは、振動撹拌装置(A)または絶縁式振動撹拌装置(A’)の振動羽根により生ぜしめられる振動流動が直接被処理面に到達するような配置(即ち振動羽根の先端縁が被処理品(C)の特に被処理面と対向する様な配置)をいう。これは、例えば、被処理品が平らな被処理面を持つものである場合には、この被処理面が振動羽根または電極用補助羽根の先端縁と対向する様に配置されることを意味する。被処理品が振動撹拌装置の複数台分の被処理面を持つ場合には、該被処理面に対応して複数台の振動撹拌装置を並べて配置することができる。尚、被処理品が小物である場合には、小物全体が振動撹拌装置(A)または絶縁式振動撹拌装置(A’)の振動羽根または電極用補助羽根と向かい合うように配置する。小物をバレルに入れて処理する場合も同様である。
本発明において、振動棒に固定された振動羽根は、処理槽内の被処理液中または処理液中で振幅0.1〜30mm、好ましくは0.1〜20mm、更に好ましくは0.5〜15mm、特に好ましくは2〜15mmで、振動数200〜12000回/分、好ましくは200〜5000回/分、更に好ましくは200〜1000回/分で振動する。
電極部材は、たとえば多孔質板状体、金属網状体(ネット状体)、かご状体(かご内に金属片または金属塊状物を含有する場合を含む)あるいは棒状体である。多孔質板状体は、例えば金網状または格子状のものである。電極部材は、できるだけ液の流動を妨害しない様な形状であるのが好ましい。
本発明において、表面処理としては、電着塗装、陽極酸化、めっき、電解脱脂、電解研磨、電鋳めっきなどを挙げることができる。被処理品は、電着塗装処理の場合には被塗装物品であり、陽極酸化処理の場合には被陽極酸化物品であり、めっき処理の場合には被めっき物であり、電解脱脂処理の場合には被脱脂物であり、電解研磨処理の場合には被研磨物であり、電鋳めっき処理の場合には電鋳めっきされる母型である。
電着塗装処理は、従来と同様に、脱脂/水洗/表面調整/化成皮膜/水洗/湯洗(/水切乾燥)/電着塗装/一次水洗/二次水洗/エアブロー/焼付の工程に従い実施することができる。電着塗装工程において、本発明が実施される。電着塗装にはアニオン電着塗装とカチオン電着塗装があるが、本発明は、このいずれにも適用することができ、所要時間を大幅に短縮し、且つ塗膜の均一性をも向上させることができる。
陽極酸化処理においては、陰極板(電極部材)として、従来と同様に、鉛、カーボンまたは被陽極酸化物品と同一の金属(例えばAlの陽極酸化処理の場合にはAl)を用いることができる。更に、本発明においては、振動撹拌装置を電極部材に近付けて使用するので、陰極板としては、適宜の間隔で配置された穴を有する多孔質タイプ(棒状体を並べたものであってもよい)のものや、網状のものを用いるのが好ましい、また、陰極板の材質としては、耐久性及び耐蝕性の点から純チタンやチタン合金を用いることが好ましい。また、被処理品としては、Al、その合金(例えば、Al−Si、Al−Mg、Al−Mg−Si、Al−Znなど)、Mg、その合金、Ta、その合金、Ti、その合金などを挙げることができる。
陽極酸化に用いる処理浴(処理液)については、格別の制限はないが、硫酸アンモニウム、硫酸アルカリまたはこれらの混合物を含有する電解液を用いるのが好ましい。具体的には、硫酸0.3〜5.0モル/リットル、硫酸アンモニウム0.16〜4.0モル/リットル及び/又は硫酸アルカリ0.1〜2.0モル/リットルからなるものが例示される。
電気めっきにおいては、被処理品として金属からなるものや活性化処理したプラスチックからなるものを用いることができる。
電気めっきにおける金属析出速度は電流密度に比例するので、電流密度の増加はめっき速度の向上につながる。しかるに、従来のめっき方法では、電流密度はせいぜい2〜4A/dm2程度が限界であり、それ以上に電流密度を増加させようとしても、電流効率が急激に低下し、被処理品の表面からの水素ガスの発生が著しくなり、電極界面のpHが上昇し、電極面に水酸化物が沈着する様になる。これへの対応策としては、めっき液を強制流動させる方法(平行流法、ジェット流法、スプレー法など)や固体粒子(例えば砥粒やガラス球)をめっき面に衝突させる振動バレル法などが提案されているが、これらは十分に満足できるものではない。
しかるに、本発明をめっきに適用すると、電流密度を増加させても電極部材からの水素ガスの発生を抑制することができ、例えば10〜30A/dm2といった高い電流密度にしても、電流効率が低下することなく高効率でめっきを行なうことができる。特に、上記の振動撹拌装置(A)を用いる場合には、被処理品(C)の振動撹拌装置側またはその反対側において該被処理品(C)に近接して電極部材(B)を配置し、該電極部材(B)として棒状、網状、網かご状などのものを用いることにより、電流密度を著しく向上させることができる。
本発明は、銅めっき、ニッケルめっき、カドミウムめっき、クロムめっき、亜鉛めっき、金めっき、スズめっきなどの全てのめっきに有効に適用することができ、短時間で膜厚の均一なめっき膜を形成することができる。
電解脱脂や電解研磨は、以上の様な各種の表面処理の前処理として重要なものであるが、この処理においても本発明による処理速度向上などの効率向上の効果が得られる。
電鋳めっきでは、母型に対してCu、Ni、Fe等のめっきを行なう。従来の電鋳めっきは、長時間かけて100μm程度の膜厚のめっき膜を得ているが、長時間を要する上に膜厚のバラツキが大きいという難点があった。しかるに、本発明を適用することにより、上限電流密度を従来の30A/dm2程度から60A/dm2程度へと向上させることができる。これにより、生産効率が約40%向上し、膜厚の均一性も300μmに対して±2μm程度という極めて高品質の製品を提供できる。本発明を適用した電鋳めっきは、例えば光ディスク製造用型の作成に適用される。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な実施の形態を説明する。尚、図面において、同様な機能を有する部材又は部分には同一の符号が付されている。
図1は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の一実施形態の構成を示す断面図である。
図1において、10Aは処理槽(電解槽)であり、該処理槽には被処理液14が収容されている。16は振動撹拌装置である。該振動撹拌装置16は、処理槽10Aの上端縁に防振ゴム(振動吸収部材)41を介して取り付けられた取り付け台40上に固定された基台16a、該基台に下端を固定された振動吸収部材としてのコイルバネ16b、該コイルバネの上端に固定された振動部材16c、該振動部材に取り付けられた振動モータ16d、振動部材16cに上端を取り付けられた振動棒上部分16e’、該振動棒上部分の下方に絶縁領域16e”を介して取り付けられた振動棒下部分16e、該振動棒下部分において被処理液14に浸漬する位置に回転不能に複数段に取り付けられた振動羽根16fを有する。振動棒上部分16e’、絶縁領域16e”及び振動棒下部分16eにより振動棒が構成される。また、振動モータ16d及び振動部材16cを含んで振動発生手段が構成され、該振動発生手段が振動棒と連係している。コイルバネ16b内には、基台16aに固定された上下方向の棒状ガイド部材43が配置されている。
尚、本発明における振動撹拌装置の振動発生手段には、振動発生源として一般の機械式振動モータを用いたもの以外にマグネット振動モータやエアー振動モータ等を用いたものも含まれる。
振動吸収部材としては、コイルバネ16bに代えて又はそれと併用してゴム等の弾性体を用いたものを使用することも可能である。ゴム等の弾性体を用いた振動吸収部材としては、ゴム板またはゴム板と金属板との積層体が例示される。この積層体は、それぞれの間を接着剤により接合してもよいが、単に重畳させるのみでもよい。このような積層体を用いる場合には、処理槽10Aの上部開口を覆う様なものとすることができ、これにより処理槽10Aを密閉することができる。但し、この場合には、積層体を貫通する振動棒が該積層体に対して上下方向に相対移動することが可能な様に、振動棒と積層体との間を適宜シールする。
振動モータ16dとそれを駆動するための電源136との間には、振動モータ16dの振動周波数を制御するためのトランジスタ・インバータ35が介在している。電源136は、例えば200Vである。このような振動モータ16dの駆動手段は、その他の本発明の実施形態においても使用することができる。
振動モータ16dは、インバータ35を用いた制御により10〜500Hz、好ましくは20〜200Hz、特に好ましくは20〜60Hzで振動する。振動モータ16dで発生した振動は、振動部材16c及び振動棒(16e,16e’,16e”)を介して振動羽根16fに伝達される。なお、以下の説明において、簡単化のために、振動棒の符号を16eのみで代表させて用いる。
図2は振動部材16cへの振動棒16eの取り付け部111の拡大断面図である。振動棒16eの上端に形成されたオネジ部に、振動部材16cの上側から振動応力分散部材16g1及びワッシャ16hを介してナット16i1,16i2を適合させており、振動部材16cの下側から振動応力分散部材16g2を介してナット16i3,16i4を適合させている。振動応力分散部材16g1,16g2は、振動応力分散手段として用いられており、例えばゴムからなる。振動応力分散部材16g1,16g2は、例えば硬い天然ゴム、硬い合成ゴム、合成樹脂等のショアーA硬度80〜120、好ましくは90〜100の硬質弾性体により構成することができる。とくに、ショアーA硬度90〜100の硬質ウレタンゴムが耐久性、耐薬品性の点で好ましい。振動応力分散手段を使用することにより、振動部材16cと振動棒16eとの接合部分の近辺への振動応力の集中が防止され、振動棒16eが折れにくくなる。とくに、振動モータ16dの振動周波数を100Hz以上に高くした場合の振動棒16eの折れ発生防止の効果は顕著である。
図3は振動部材16cへの振動棒16eの取り付け部111の変形例を示す拡大断面図である。この変形例は、図2の取り付け部とは、振動部材16cの上側に振動応力分散部材16g1を配置しないこと、及び振動部材16cと振動応力分散部材16g2との間に球面スペーサ16xを介在させたことが異なるのみであり、他は同様である。
図1において、振動羽根16fは、振動棒下部16eに形成されたオネジに対し適合されるナットからなる固定部材16jにより固定されている。振動羽根16fは、被処理液14中で所要の振動数で先端縁が振動する。この振動は、振動羽根16fが振動棒16eへの取り付け部分から先端縁へと「しなる」ように発生する。この振動の振幅及び振動数は、振動モータ16dのものとは異なるが、振動伝達経路の力学的特性及び被処理液14との相互作用の特性などに応じて決まり、本発明では振幅0.1〜30mmで振動数200〜12000回/分とするのが好ましい。
振動羽根16fとしては、弾力性のある金属板、合成樹脂板(少なくとも表面を導電性にしたもの)などを用いることができる。振動羽根16fの厚みは、振動条件や被処理液14の粘度などにより好ましい範囲は異なるが、振動撹拌手段16の作動時に、振動羽根が折れることなく、振動撹拌の効率を高めるように振動羽根16fの先端部分が“フラッター現象”(波打つような状態)を呈するように設定される。振動羽根16fがステンレス鋼板などの金属板からなる場合には、その厚みは0.2〜2mmとすることができる。また、振動羽根16fが合成樹脂板からなる場合には、その厚みは0.5〜10mmとすることができる。振動羽根16fと固定部材16jとを一体成形したものを使用することもできる。この場合は、振動羽根16fと固定部材16jとの接合部に被処理液14が浸入し固形分が固着して洗浄に手間がかかるというような問題を回避することができる。
金属製の振動羽根16fの材質としては、チタン、アルミニウム、銅、鉄鋼、ステンレス鋼、磁性鋼などの磁性金属、これらの合金が挙げられる。合成樹脂製の振動羽根16fの材質としては、ポリカーボネート、塩化ビニル系樹脂、ポリプロピレンなどが挙げられる。
被処理液14内での振動羽根16fの振動に伴って発生する振動羽根の“フラッター現象”の程度は、振動モータ16dの振動の周波数、振動羽根16fの長さ(固定部材16jの先端縁から振動羽根16fの先端縁までの寸法)と厚み、及び被処理液14の粘度や比重などによって変化する。与えられた周波数においてもっともよく“しなる”振動羽根16fの長さと厚みとを選択することができる。振動モータ16dの振動の周波数と振動羽根16fの厚みとを一定にして、振動羽根16fの長さを変化させてゆくと、振動羽根のしなりの程度は図4に示すようになる。即ち、長さmが大きくなるに従って、ある段階までは大きくなるが、それをすぎるとしなりの程度Fは小さくなり、ある長さのときには殆どしなりがなくなり、さらに振動羽根を長くするとまたしなりが大きくなるという関係をくりかえすことが判った。
振動羽根16fの長さは、好ましくは、第1回目のピークを示す長さL1か、第2回目のピークを示す長さL2を選択することが好ましい。L1にするかL2にするかは、系の振動を強くするが流動を強くするかに応じて適宜選択できる。第3回目のピークを示す長さL3を選択した場合は、振幅が小さくなる傾向にあるが、振動羽根を電極として利用する場合には面積を大きくすることができるという利点がある。
振動羽根16fは一段または多段(例えば2〜8段)に、振動棒16eに取り付けることができる。振動羽根の段数は、被処理液14の量や振動モータの能力に応じて、所要の振動撹拌を実現すべく適宜定めることができる。
図5は、振動棒の電気的絶縁領域16e”の近傍を示す部分拡大断面図である。また、図6は電気的絶縁領域16e”の斜視図を示し、図7はその平面図を示す。
電気的絶縁領域16e”は、例えば合成樹脂またはゴムで形成することができる。電気的絶縁領域16e”は、振動棒を構成するものであるから、振動により破損せず、振動モータの振動を効率よく伝達でき、十分な絶縁性を発揮する材料を選択するのが好ましい。この様な観点から硬質ゴムが最も好ましい。その一例としては、硬質ポリウレタンゴムを挙げることができる。なお、このような絶縁材料のみからなる部材では強度的に不十分である場合には、絶縁性を損なわない範囲で、絶縁部材のみからなる部材の周囲などを例えば金属などで補強して、所要の機械的強度を得ることができる。
絶縁領域16e”は、具体的には、例えば、図示される様な硬質ゴム製の円柱状絶縁部材(多角形状等形状は任意)よりなり、その中央の上部分及び下部分に、振動棒上部分16e’及び振動棒下部分16eをそれぞれ嵌合させるための嵌合用穴124,125が設けられている。これらの嵌合用穴は上下には貫通しておらず、そのため、これら嵌合用穴の間の非貫通部分は絶縁部として機能する。
上下の嵌合用穴を貫通させた場合には、振動棒上部分16e’と振動棒下部分16eとが接触しないように、上記非貫通部分に対応する箇所に絶縁材料を充填するか、絶縁に十分な程度の空間を設ける。円柱状絶縁部材の嵌合用穴124,125は、振動棒上部分16e’と振動棒下部分16eの接合のために機能する。接合は、ネジ止め(たとえば、図示されている様に、振動棒上部分16e’の下端部と振動棒下部分16eの上端部とに雄ネジを切り、嵌合用穴124,125に雌ネジを切って、両者を結合させ、必要に応じて更にその上にワッシャーリングを当て、ビス止めする)でもよいし、接着剤による接合でもよい。いずれにしても、これらの部分の構造は、本発明の目的を達成できれば、その他のいかなる構造であってもよい。
たとえば、振動棒の直径が13mmの場合には、絶縁領域16e”は、長さ(高さ)Lが例えば100mmであり、外径r2が例えば40mmであり、嵌合用穴124,125の内径r2が13mmである。
図5及び図1に示されている様に、振動棒下部分16eの上部には、絶縁領域16e”の直下にて通電線127が接続されている。図1に示されている様に、通電線127は電源126に接続されており、該電源126には処理槽10Aと接続された通電線127が接続されている。振動棒下部分16e、固定部材16j及び振動羽根16fは導電性部材例えば金属からなり、更に処理槽10Aが導電性部材例えば金属からなる場合には、電源126から通電線127,128を介して振動羽根下部分16eと処理槽10Aとの間に印加された電圧に基づき、振動羽根下部分16e、固定部材16j及び振動羽根16fと処理槽10Aとの間で電流が流れる。これにより、振動撹拌下で被処理液14に対する処理がなされる。電源電圧は、所望の処理に応じて、交流電圧、直流電圧及びパルス状電圧のいずれかを使用することができる。電源電圧値は、所望の処理に応じて異なり例えば1〜15Vである。また、通電電流値も、所望の処理に応じて異なり例えば0.5〜100Aである。
なお、処理槽10A内に、通電線127と接続された電極部材を配置することも可能であり、これにより該電極と振動羽根下部分16e、固定部材16j及び振動羽根16fとの間で被処理液14に対する一層高い電流密度での通電を実現することができる。また、処理槽10A内に、本実施形態のものと同様なもう1つの振動撹拌装置を配置し、その振動棒下部分に通電線127を接続することで、2つの振動撹拌装置の振動羽根下部分16e、固定部材16j及び振動羽根16fどうしの間で被処理液14に対する通電を行なうことが可能である。被処理液14内での通電のための電極として該被処理液と接触する様に配置される対をなす電極部材(例えば、一方の電極として利用される振動羽根16fと他方の電極として利用される処理槽10A、あるいは専用の陽極部材と陰極部材)間の距離を例えば20〜400mmとしてもショートすることなく処理を行なうことができる。
この被処理液14に対する処理として、例えば、通電による殺菌処理が挙げられる。即ち、めっきにおいてめっき液から塩素イオンが除去されると、菌が繁殖しやすくなり、めっき液の劣化が早められるのであるが、通電によりこの様な菌の繁殖を避けることができる。また、飲料例えば水や牛乳、あるいは食器や野菜や果物等の洗浄水の殺菌に利用することができる。また、被処理液14に対する別の処理としては、例えば水を酸素と水素とに分解する電解処理が挙げられる。
この様な処理で使用される陽極材料としては、例えば、処理液が希薄塩化物(水溶液)等である場合には、Pt、Pt合金、Pt族金属、合金被覆を有するものが挙げられ、例えば、処理液が苛性アルカリ(水溶液)等である場合には、Ni、Ni合金、Fe、Fe合金、炭素鋼、ステンレス鋼等が挙げられる。
本実施形態においては、振動棒上部分16e’は絶縁領域16e”により振動棒下部分16eとは電気的に絶縁されているので、振動棒下部分16eを介する通電の影響が振動モータ16dへと及ぶことはない。更に、本実施形態では、絶縁領域16e”が熱絶縁性をも有するので、振動棒上部分16e”は振動棒下部分16eとは熱的にも絶縁され、処理液14の温度の影響が振動モータ16dへと及ぶことは少なく、処理液14が高温または低温のものであっても振動モータ16dが熱的影響により劣化するようなことがない。
また、本実施形態の装置において、絶縁式振動撹拌装置の振動羽根を電極として用いずに、別途、電源126に接続された電極部材を処理槽10A内に配置し、該電極部材を用いて被処理液14に対する通電を行なう場合においても、絶縁領域16e”が存在するので、被処理液14内の通電の影響が振動モータ16dへと及ぶことがないという利点がある。
図8は、本発明による絶縁式振動撹拌装置の他の実施形態の構成を示す側面図である。この実施形態は、振動棒下部分16eに、振動羽根16fの他にこれと交互に配置された電極用補助羽根16f’を取り付けたことのみ、図1の実施形態と異なる。電極用補助羽根16f’は、振動棒下部分16eと電気的に接続されていて、被処理液14に対する通電の際の一方の電極として機能し、従って振動撹拌の機能は必須ではない。電極用補助羽根16f’を使用する目的は電極面積の増加と当該電極と反対側の電極との間隔の低減とにあるので、電極用補助羽根16f’の大きさ(面積)は振動羽根16fより大きいほうが好ましく、また図示されている様に、補助羽根16f’の先端縁(右端縁)は振動羽根16fの先端縁(右端縁)より更に右方へと突出しているのが好ましい。
電極用補助羽根16f’は、振動羽根と振動羽根との中間に位置する様に振動棒に取り付けるのが好ましいが、必ずしもこれに限定されることはなく、振動撹拌の効果を著しく低減させない限りは、上下一方の振動羽根に近接して配置することも可能である。振動棒下部分16eへの電極用補助羽根16f’の取り付けは、振動羽根16fの取り付けと同様にして行なうことができる。
電極用補助羽根16f’の材質としては、電極として使用され得るものであればよいが、振動棒の振動に従って振動するものであるから、振動に耐え得ることが要求され、例えば振動羽根として使用可能な導電体例えば金属例えばチタン(表面に白金めっきを施すことができる)またはステンレス(表面に白金めっきを施すことができる)を使用することができる。尚、電極用補助羽根16f’を使用する場合には、振動羽根16fは必ずしも導電性材料からなる必要はなく、合成樹脂製のものを使用することも可能である。
図9及び図10は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の他の実施形態の構成を示す断面図であり、図11は振動棒16eへの振動羽根16fの取り付け部の拡大断面図である。
本実施形態では、2つの振動棒にわたって各振動羽根が取り付けられている。図11に示されている様に、振動羽根16fの各々の上下両側には、振動羽根固定部材16jが配置されている。隣接する振動羽根16fどうしの間には固定部材16jを介して振動羽根16fの間隔設定のためのスペーサリング16kが配置されている。尚、最上部の振動羽根16fの上側及び最下部の振動羽根16fの下側には、図10に示されているように、スペーサリング16kを介して又は介することなく、振動棒下部分16eに形成されたオネジに適合するナット16mが配置されている。図11に示されているように、各振動羽根16fと固定部材16jとの間にフッ素系樹脂やフッ素系ゴムなどからなる振動応力分散手段としての弾性部材シート16pを介在させることで、振動羽根16fの破損を防止することができる。弾性部材シート16pは、振動羽根16fの破損防止効果を一層高めるために、固定部材16jから若干はみ出すように配置するのが好ましい。この様な弾性部材シート16pは、他の実施形態においても同様に使用することができる。振動棒下部分16eと振動羽根16とは電気的に接続されている。
図示されているように、上側の固定部材16jの下面(押圧面)は凸状面とされており、下側の固定部材16jの上面(押圧面)は対応する凹状面とされている。これにより、固定部材16jにより上下方向から押圧される振動羽根16fの部分は湾曲せしめられ、振動羽根16fの先端部は水平面に対して角度αをなしている。この角度αは、例えば−30°以上30°以下好ましくは−20°以上20°以下とすることができる。特に、角度αは、−30°以上−5°以下または5°以上30°以下、好ましくは−20°以上−10°以下または10°以上20°以下とするのが好ましい。固定部材16jの押圧面を平面とした場合には、角度αは0°である。角度αは、全ての振動羽根16fについて同一である必要はなく、例えば、下方の1〜2枚の振動羽根16fについては−の値(即ち下向き:図11に示される向き)とし、それ以外の振動羽根16fについては+の値(即ち上向き:図11に示されるものと逆の向き)とすることができる。尚、電極用補助羽根を使用する場合には、該補助羽根も振動羽根16fと同様にして上向きまたは下向きに適宜の角度傾けることができる。
図12は振動羽根16fの近傍を示す断面図である。振動羽根16fは固定部材16jからはみ出した部分が振動流動の発生に寄与するのであり、このはみ出した部分は幅D1で長さD2である。本実施形態では、複数の振動棒にわたって各振動羽根が取り付けられているので、各振動羽根の面積を十分大きくとることができる。かくして、大きな振動流動を得ることができ、また電極として使用される面積を大きくすることが可能である。
尚、本実施形態では、コイルバネ16b内に、基台16aに固定された下側棒状ガイド部材と振動部材16cに固定された上側棒状ガイド部材とが適宜の間隔をおいて配置されている。
本実施形態においては、図示はしないが、図1に関し説明した様な処理用電源126及び通電線128が使用される。
本実施形態においても、図8の実施形態と同様に、電極用補助羽根を使用することができる。
図13は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の他の実施形態の構成を示す断面図である。本実施形態の振動撹拌装置16においては、振動モータ16dは、処理槽10A外に配置されていて、振動部材16cが処理槽10Aの方へと延びている。
本実施形態においても、図示はしないが、図1に関し説明した様な処理用電源126及び通電線128が使用される。
図14は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の他の実施形態の構成を示す断面図である。本実施形態では、図13の実施形態と同様な振動モータ16d、振動部材16c、振動棒上部分16e’及び絶縁領域16e”の組が、処理槽14の両側に配置されている。そして、振動棒下部分16eは、コの字形状をなしており、その2つの垂直部分が2つの絶縁領域16e”にそれぞれ対応して配置されている。これら2つの垂直部分の上端がそれぞれ絶縁領域16e”を介して2つの振動棒上部分16e’にそれぞれ接続されている。振動羽根16fは、振動棒下部分16eの水平部分にほぼ垂直に取り付けられている。上記の様に、振動羽根16fは垂直方向に対して傾斜をもって配置されてもよいことは上記と同様である。
本実施形態においても、図示はしないが、図1に関し説明した様な処理用電源126及び通電線128が使用される。
図13の実施形態及び図14の実施形態においても、図8の実施形態と同様に、電極用補助羽根を使用することができる。
図15は本発明による絶縁式振動撹拌装置の変形例を示す部分拡大斜視図である。この変形例では、振動羽根16fのための固定部材16jとして光触媒活性を有する酸化チタン等からなる表面を有するものを用いており、しかも、その一部に強磁性体部材(磁石)16j’がはめ込まれている。従って、紫外線ランプ51から発せられる紫外光UVを固定部材16jに照射し、上記実施形態と同様にして振動棒16e、固定部材16j及び振動羽根16fを介して被処理液に通電しながら、該被処理液を振動撹拌する液処理装置を構成することで、強磁性体部材16j’の発する磁力による殺菌効果と、固定部材16jの光触媒活性に基づく殺菌効果と、通電による殺菌効果とを同時に発揮させ、しかも振動撹拌により被処理液を振動棒16e、固定部材16j、強磁性体部材16j’及び振動羽根16fに対して十分に供給して、被処理液の殺菌を極めて高い効率で実現することができる。
上記酸化チタン等からなる表面を形成するための手段としては、TiO2などの微粒子(粒径5μm以下)を含む複合電気めっき(コンポジットめっき)が挙げられる。この様な光触媒活性を有する表面は、固定部材16jのみならず、同様な殺菌処理を行なうための部材(たとえば振動羽根16fや後述の図34の実施形態における槽内配置部材61)にも同様に形成することができる。
本実施形態においても、図示はしないが、図1に関し説明した様な処理用電源126及び通電線128が使用される。
図34はこの様な液処理装置の変形例を示す部分斜視図である。この変形例においては、処理槽内に、光触媒活性を有する酸化チタン等からなる表面を有する複数の槽内配置部材61を保持部材60により固定して互いに平行に配置し、これら槽内配置部材61の隣接するもの同士により光ファイバ53を挟持している。光ファイバ53は、互いに平行に配置されており、その側面に粗面化などにより漏光部が形成されている。光ファイバ53の一端側には不図示の紫外光源から発せられる紫外光が導入される。これにより、光ファイバ漏光部から紫外光を槽内配置部材61に照射し、上記実施形態と同様にして振動棒16e、固定部材16j及び振動羽根16fを介して被処理液に通電し、槽内配置部材61の光触媒活性に基づく殺菌効果と、通電による殺菌効果とを同時に発揮させ、しかも振動撹拌により被処理液を振動棒16e、固定部材16j、及び振動羽根16f並びに槽内配置部材61に対して十分に供給して、被処理液の殺菌を極めて高い効率で実現することができる。尚、図では絶縁領域16e”や振動棒下部分16eに接続された通電線127や処理用電源126が示されていないが、これらは上記実施形態のものと同様にして設けられている。
この実施形態では、槽内配置部材61への紫外光照射が極く近くからなされるので、被処理液の紫外線透過性が低い場合(例えば被処理液が牛乳の場合)であっても高い殺菌効果が得られる。
尚、本発明の絶縁式振動撹拌装置を用いてはいないが、類似の殺菌処理については、本発明者の発明に係る日本国特許出願に関する特開2001−271189号公報及び特開2002−102323号公報に記載がある。
図16は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の他の実施形態の構成を示す部分断面図であり、図17はその部分側面図である。
本実施形態では、2つの振動棒下部分16eを機械的に接続する様に取り付けられている振動羽根16e及び固定部材16jを2つの群に区分し、第1の群を一方の振動棒下部分16eと電気的に接続させ、第2の群を他方の振動棒下部分16eと電気的に接続させ、これら2つの群の間で電圧を印加することで、被処理液14に通電し所要の処理を行なう様にしている。
即ち、図16において、上側から奇数番目の振動羽根16f及び固定部材16jは、右側の振動棒下部分16とは電気的に接続されているが、左側の振動棒下部分16とは絶縁ブッシュ16s及び絶縁座金16tを介して取り付けられることで電気的に絶縁されている。一方、上側から偶数番目の振動羽根16f及び固定部材16jは、左側の振動棒下部分16とは電気的に接続されているが、右側の振動棒下部分16とは絶縁ブッシュ16s及び絶縁座金16tを介して取り付けられることで電気的に絶縁されている。かくして、上側から奇数番目の振動羽根16f及び固定部材16jを第1の群とし、上側から偶数番目の振動羽根16f及び固定部材16jを第2の群とし、左側の振動棒下部分16に接続されている通電線127と右側の振動棒下部分16に接続されている通電線127との間に不図示の処理用電源により所要の電圧を印加することで、第1の群と第2の群との間で被処理液14に通電することができる。尚、図17では絶縁ブッシュ16s及び絶縁座金16tの図示が省略されている。
本実施形態においては、絶縁領域16e”は振動棒16eと振動発生手段を構成する振動部材16cとの間に設けられている。即ち、ここでは、絶縁領域16e”が、上記実施形態における振動部材16cへの振動棒16eの取り付け部111の機能を兼ねている。
本実施形態においては、被処理液14への通電に直流電圧を用いる場合には、陽極側となる振動羽根16fはチタンの表面に白金めっきを施したものが好ましく用いられ、陰極側となる振動羽根16fはチタンが好ましく用いられる。
本実施形態によれば、振動撹拌装置に対する給電のみで液処理が可能となるので、装置をコンパクトなものとすることができる。また、振動羽根16fを2種類の電極のそれぞれとして兼用しているので、この点からも装置のコンパクト化がなされている。
図18は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の他の実施形態の構成を示す部分側面図である。
本実施形態では、図16及び図17の実施形態における上側から偶数番目の振動羽根16fに代えて陽極部材16f”を使用している。この陽極部材16f”は、振動撹拌には寄与せず、図の右側にのみ延びている。陽極部材16f”としては、例えばチタン製ラス網(表面に白金めっきを施したもの)が好ましく用いられる。一方、上側から奇数番目の振動羽根16fに対してスペーサ16uを介して陰極部材16f”’を追加している。この陰極部材16f”’も、振動撹拌には寄与せず、図の右側にのみ延びている。陰極部材16f”’としては、例えばチタン板が好ましく用いられる。
本実施形態では、振動羽根16fとは別に電極部材としての陽極部材16f”及び陰極部材16f”’を使用しているので、電極材料の選択の自由度が増加する。
図19は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の他の実施形態の構成を示す部分断面図である。
本実施形態では、2つの絶縁式振動撹拌装置が処理槽10A内に配置されており、一方の絶縁式振動撹拌装置の隣接する電極用補助羽根16f’どうしの間に他方の絶縁式振動撹拌装置の電極用補助羽根16f’が位置している。これにより、2つの絶縁式振動撹拌装置の一方を陽極側として使用し且つ他方を陽極側として使用することで、大面積の陽極と陰極とを互いに近接して配置することができ、電流密度を著しく向上させることができる。
本実施形態においては、2つの絶縁式振動撹拌装置の電極用補助羽根16f’どうしが接触してショートするのを防止するために、図20に示す様に、電極用補助羽根16f’の両面の外周部等を絶縁テープ16faなどの貼付により絶縁部とすることが好ましい。
図33は本発明による絶縁式振動撹拌装置の他の実施形態を示す部分断面図である。本実施形態では、絶縁領域16e”は熱絶縁領域として使用されている。振動棒下部分16eには、絶縁領域16e”の下側(即ち、絶縁領域16e”を基準として不図示の振動羽根を取り付けた部分の側)において、熱交換媒体注入部130及び熱交換媒体取出部132が設けられており、振動棒下部分16eにはこれら熱交換媒体の注入部130及び取出部132と連通する熱交換媒体通路131が形成されている。かくして、注入部130から通路131を通って取出部132へと熱交換媒体を流通させることで、被処理液が高温または低温の場合であっても、絶縁領域16e”の熱絶縁効果と相まって、熱的影響が振動モータを含む振動発生手段の方へと及ぶのを防止することができる。
尚、本実施形態の様に絶縁領域16e”により熱的絶縁を行なう場合には、電気的絶縁の場合に比べて絶縁領域16e”の寸法を大きくすることが好ましい。また、絶縁領域16e”の外面にヒレ状の放熱板を形成しておくことも可能である。また、被処理液が低温の場合には、上記通路131への熱交換媒体流通に代えて、振動棒下部分16eにヒーターを配置することも可能である。
次に、本発明による表面処理装置の実施形態を示すが、以下の具体的実施形態以外にも、以上の実施形態において液処理装置の被処理液を処理液とし且つ一方の電極部材を被処理品に置き換えることで、本発明の表面処理装置を構成することが可能である。
図21及び図22は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の一実施形態の構成を示す断面図である。
本実施形態では、処理槽10Aの左右両端部にそれぞれ絶縁式振動撹拌装置が配置されている。該絶縁式振動撹拌装置としては、上記実施形態において説明したものが使用され、特に電極用補助羽根16f’を備えたものが使用されている。処理槽10A内には、処理液14が収容されており、該処理液中に被処理品ARTが配置されている。該被処理品ARTは、保持手段80により吊下げられて保持されており、該保持手段80からの通電が可能とされている。
陽極酸化処理等の様に被処理品が陽極側とされる場合には、図示されている様に、保持手段80として陽極ブスバーが使用され、該陽極ブスバーは通電線128を介して処理用電源の陽極に接続されている。一方、該電源の陰極は、通電線127を介して上記2つの振動撹拌機の振動棒下部分16eと接続される。これに対して、めっき処理等の様に被処理品が陰極側とされる場合には、保持手段80として陰極ブスバーが使用され、該陰極ブスバーは通電線128を介して処理用電源の陰極に接続され、該電源の陽極が通電線127を介して上記2つの振動撹拌機の振動棒下部分16eと接続される。
処理用電源は、直流を発生するものであればよく、通常の平滑な直流でもよいが、その他の種々の波形の電流を使用することができる。例えば、エネルギー効率の向上の観点から、パルス波形のうちの矩形波パルス波形をのものを使用することが好ましい。この様な電源(電源装置)は、交流電圧から矩形波状電圧を作成することができるものであり、例えばトランジスタを用いた整流回路を有するものであり、パルス電源装置として知られている。このような電源装置または整流器としては、トランジスタ調整式電源、ドロッパー方式の電源、スイッチング電源、シリコン整流器、SCR型整流器、高周波型整流器、インバータデジタル制御方式の整流器(例えば(株)中央製作所製のPower Master)、(株)三社電機製作所製のKTSシリーズ、四国電機株式会社製のRCV電源、スイッチングレギュレータ式電源とトランジスタスイッチとからなりトランジスタスイッチがON−OFFすることで矩形波状のパルス電流を供給するもの、高周波スイッチング電源(交流をダイオードにて直流に変換した後にパワートランドスタで20〜30KHzの高周波をトランスに加えて再度整流、平滑化し出力を取り出す)、PR式整流器、高周波制御方式の高速パルスPR電源(例えばHiPRシリーズ((株)千代田)、サイリスタ逆並列接続方式のものなどが利用可能である。
ここで、電流波形について説明する。めっき或は陽極酸化の高速化とめっき被膜や陽極酸化膜の特性改良とを実現するためには、めっきや陽極酸化の電流波形の選択が重要である。電気めっき或は陽極酸化に必要な電圧・電流の条件は、めっきや陽極酸化の種類や処理液(浴)の組成や処理槽の寸法等によって異なり、一概には規定することができないが、例えばめっき電圧は直流の2〜15Vであれば全体を十分にカバーすることができる。そこで、めっき用電源の定格出力は6V、8V、12V、15Vの4種類が業界の標準になっている。この定格電圧以下の電圧は調整可能となっているので、めっきに必要な所望の電圧値に対して若干の余裕を見た定格電圧の電源を選択するのが好ましい。業界において、定格出力電流は500A、1000A、2000A〜10000A程度まで標準化されており、その他は注文生産の形態をとっている。被めっき処理品の所要電流密度×被めっき処理品のめっき面の表面積として、電源の所要電流容量を決定し、これに見合う適切な標準電源を選定することが得策である。
パルス波は、本来は幅が周期に比べて十分に短いものをいうが、この定義は厳密なものではない。また、パルス波には方形波以外のものも含む。パルス回路に用いる素子の動作速度が高くなり、パルス幅もns(10−9s)以下を扱える様になった。パルス幅が狭くなるにつれて前縁及び後縁の鋭い波形を維持するのが困難になる。これは、高い周波数成分を含んでいるからである。パルス波の種類としては、のこぎり波、ランプ波、三角波、複合波、矩形波(方形波)などがあるが、本発明の処理においては、特に電気の効率及び平滑性などから矩形波が好ましい。
パルスめっき処理用電源の一例としては、スイッチングレギュレータ式直流電源とトランジスタスイッチとを含み、トランジスタスイッチが高速でON−OFFすることにより、矩形波状のパルス電流を供給するものが挙げられる。
陽極酸化処理では、直流電解以外にパルス電解を使用することがある。電流反転法を利用したパルス電解は、高速化、膜質の向上、着色性の改良等多くの利点がある。
パルス電解用電源は、電流反転機能を有することが基本となるため、パルス電源2組を相互に逆極性となる様に接続したものとなる。しかし、この方式は、使用条件により効率が低下するので、パルスめっきに比して電源容量が大きいパルス電解に適用するには工業的には難点があり、むしろ3PR式整流器を転用する方が効率、価格、小形軽量等の点で実用性が高い。
サイリスタ逆並列接続方式のパルス電解波形は、サイリスタを逆並列接続したPR式整流器の原理を応用したもので、出力電圧波形は通常のサイリスタ整流器と同様となる。この場合の正常通電比は、波形のリップル周波数をパルス列にて電子制御するので、50Hz地域では約33ms、60Hz地域では約2.8ms単位で可変設定できる。
被処理品ARTは、電極用補助羽根16f’の先端縁から20〜400mmの距離に維持され、その被処理面である主表面(板状部材の両面)が電極用補助羽根16f’の先端縁と向かい合う様に配置されている。
本実施形態では、処理に際して、被処理品ARTを一方の電極とし、絶縁式振動撹拌装置の振動棒下部分16eやそれに電気的に結合している振動羽根16fや電極用補助羽根16f’を他方の電極として利用するので、振動羽根16fによる振動撹拌に基づく処理液14の流動により、電極表面にて発生または付着する各種ガスに起因する気泡が迅速に除去される。このため、電流効率が向上し、処理液の電気化学的反応が十分に促進される。
本実施形態の変形例としては、上記他方の電極として、更に別の電極部材(例えばめっき処理の場合にはめっきすべき金属よりなるもの)を併用することができる。この場合には、併用される電極部材を絶縁式振動撹拌装置と同一の極性になる様に電源に接続する。これにより、所要の電流量を確保しつつ、振動羽根や電極用補助羽根の寿命を長くすることができる。更に、その変形例として、絶縁式振動撹拌装置に代えて通常の振動撹拌装置を使用し(あるいは絶縁式振動撹拌装置の振動棒を電源と接続することなく)、上記他方の電極として専用の電極部材のみを使用してもよい。この様な変形は、以下の実施形態においても同様に可能である。
図23は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の他の実施形態の構成を示す平面図である。本実施形態は、例えば電着塗装処理に適用される。
図23において、処理槽10A内には、処理液14として液状電着塗料が収容されている。処理槽10A上には、吊下げコンベアからなる被処理品保持手段80が配置されており、該保持手段80を構成するハンガーには自動車部品等の被処理品ARTが吊下げられている。該被処理品ARTは、処理槽10A内で処理液14中に浸漬される。処理槽10A内には、被処理品ARTの移動経路の両側に、上記実施形態で説明したものと同様な絶縁式振動撹拌装置16が配置されている。本実施形態では、被処理品ARTの寸法に対応して、片側に2台の絶縁式振動撹拌装置16が配列されている。即ち、本実施形態は、上記図21及び図22の実施形態の装置が処理槽を共通にして2台配置されたものと同等である。
電着塗装処理用の電源により、保持手段80のハンガーと絶縁式振動撹拌装置16との間に電圧を印加し、電着塗装を行なう。非処理品ARTは、電極用補助羽根16f’の先端縁から20〜400mmの距離に維持される。
図24は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の他の実施形態の構成を示す平面図である。本実施形態は、例えば電着塗装処理に適用される。本実施形態は、基本的には図21及び図22の実施形態のものと同様である(被処理品ARTに印加する電圧の極性のみ異なる様に図示されているが、この極性は処理の内容に応じて適宜設定されるものである)。電着塗装処理では、カチオン電着塗装及びアニオン電着塗装に応じて、被処理品ARTに印加する電圧の極性が異なる。本発明では、特に絶縁式振動撹拌装置16を陽極側として使用するカチオン電着塗装に好適である。
図25は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の他の実施形態の構成を示す平面図である。本実施形態は、例えば電着塗装処理に適用される。
本実施形態は、図24の実施形態に、更に絶縁式振動撹拌装置16と同一の極性の電圧が印加される電極部材84の保持手段82を追加したものに相当する。被処理品ARTの保持手段80は例えば陰極ブスバーであり、電極部材84の保持手段82は例えば陽極ブスバーであり、電極部材84は例えばチタン製ラス網電極部材(表面に白金めっきを施したものが好ましい)である。図26にラス網電極部材の正面図を示す。上部に吊下げ用の孔が2つ設けられており、中央部から下部にかけて網状部とされており、この網状部が処理液中に浸漬される。電極部材84は、被処理品ARTと平行に且つ該被処理品ARTと絶縁式振動撹拌装置16との間に配置されている。
図27は振動撹拌装置を用いた表面処理装置の参考例の構成を示す平面図である。この参考例では、振動撹拌装置16は絶縁式のものではなく、被処理品ART及び電極部材85は、互いに平行に配置されているが、振動撹拌装置16に対して向き合う様には配置されていない。
図28は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の他の実施形態の構成を示す断面図である。本実施形態は、例えば陽極酸化処理に適用される。本実施形態は、基本的には図21及び図22の実施形態のものに、更に絶縁式振動撹拌装置16と同一の極性の電圧が印加される電極部材84の保持手段82を追加したものに相当する。但し、電極用補助羽根は使用されていない。被処理品ARTの保持手段80は例えば陽極ブスバーであり、電極部材84の保持手段82は例えば陰極ブスバーであり、電極部材84は例えばチタン製ラス網電極部材である。
図29及び図30は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の他の実施形態の構成を示す断面図である。本実施形態は、例えば電鋳めっき処理に適用される。本実施形態は、基本的には図25の実施形態の被処理品ARTの右側に位置する絶縁式振動撹拌装置及び電極部材を除去したものに相当する。但し、電極用補助羽根は使用されていない。そして、電極部材86として、図31に示される円柱状チタン網ケース内に複数の金属製ボール(ニッケルボール、銅ボールなど)を充填したものを使用し、これを水平方向に保持したものを用いている。
図32は本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の他の実施形態の構成を示す断面図である。本実施形態は、例えばめっき処理に適用される。本実施形態は、基本的には図25の実施形態と同等である。但し、電極部材86として、図29及び図30の実施形態と同様なものを用いている。
尚、上記の様に、図1、図9、図13及び図14のそれぞれに関し説明した液処理装置において、保持手段により保持された被処理品を通電線128に接続し、該被処理品を一方の電極として利用し、これを処理液14内に浸漬することで、これら実施形態の液処理装置を被処理品の表面処理装置として使用することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
[実施例1](牛乳殺菌)
図34に関し説明した液処理装置を用いて、牛乳の殺菌処理を行なった。処理条件は次のとおりであった:
絶縁式振動撹拌装置:
図16及び図17に関し説明したものを図34の槽内配置部材61の
両側に配置
振動モータ:200V(3相)×150W
振動周波数:42Hz
振動羽根:陰極側はチタン
陽極側はチタンの表面に白金めっきしたもの
処理用通電電源電圧:4.5V
処理用通電電流:3.5A
処理槽:W300×L700×H350mm
被処理液:
大腸菌をトリプチケースイソブロス培地にて、35℃で24時間培養
し、培養後の菌体懸濁液を処理槽内の60リットルの牛乳に懸濁した
もの[牛乳1ミリリットル当たり22,000の大腸菌を含む]
紫外線照射、通電及び振動撹拌を行なったところ、次の表1に示す様な結果が得られた。
なお、生菌数の測定は、処理槽内の4か所から処理牛乳を合計40ミリリットルづつ各測定時に採取し、食品の生菌測定法による平板混釈法により行なった。
[実施例2](電着塗装)
図23に関し説明した表面処理装置(電着塗装装置)における絶縁式振動撹拌装置16として、図21及び図22に関し説明した絶縁式振動撹拌装置を使用して、自動車部品のカチオン電着塗装を行なった。
処理槽(電着槽)10Aとして、鉄製で内面に合成樹脂ライニングの施されたタンクを使用し、その中に、合成樹脂水性エマルジョン、顔料ペースト、水などを含む処理液(液状電着塗料)14を入れ、電着槽中に電気的に絶縁された吊下げコンベア80にマイナス極のハンガーを掛け、これに自動車部品(被処理品ART)を吊下げて、これらをもマイナス極とする。絶縁式振動撹拌装置は、図21及び図22に示す様に、2本の振動棒と、白金めっきされたチタン製の振動羽根(厚さ0.5mm、図12に示すD1=250mm/D2=55mm、図11に示す傾き角α=15°)及び白金めっきされたチタン製の電極用補助羽根(厚さ0.5mm、図12に示すD1=250mm/D2=150mmに相当、図11に示す傾き角α=15°)をプラス極に接続し、インバーターにより振動モータを45Hzで振動させ、振動羽根を振幅2mm、振動数1500回/分で振動させた。絶縁式振動撹拌装置16の配置は、図23に示す通りであり、被処理品ARTを挟んで2台づつ向かい合った形で4台用いた。
絶縁式振動撹拌装置は、振動モータとして200V(3相)×250Wのものを用い、振動棒の電気的絶縁領域には、図5〜図7に関し説明したような硬質ポリウレタン製の円柱状絶縁部材を用いた。この円柱状絶縁部材の図7に示すr1=16mm、r2=50mmとし、図6に示すL=100mmとした。
振動棒への通電は、インバータを介して250V、電流密度20A/dm2とした。電極用補助羽根の先端縁と自動車部品との最短間隔を100mmとし、自動車部品の液状電着塗料への浸漬時間を3分間とした。
その結果、約40μmの電着塗膜が得られた。
これに対して、比較例として、振動棒に通電を行なわず、且つ自動車部品からの距離が振動棒までとほぼ同様となる位置に極板を4組配置し、該極板を介して通電し、更に、振動撹拌装置を駆動させて電着塗装を行なったところ、浸漬時間6分間で、塗膜厚20μmとなった。
従って、振動棒に通電することにより、電着時間が約1/4に短縮されたことが分かる。
[実施例3](電着塗装)
実施例2の絶縁式振動撹拌装置として、電極用補助羽根のないものであって、振動羽根として厚さ0.5mm、図12に示すD1=250mm/D2=170mm、図11に示す傾き角α=15°のものを使用し、且つ全ての絶縁式振動撹拌装置と自動車部品との間に図26に関し説明した様な白金めっきされたチタン製のラス網電極板(電極部材)を挿入し、該電極板を振動撹拌装置の振動棒及び振動羽根と同一極性の陽極とした。振動羽根の先端縁とラス網電極板との間の距離を50mmとし、ラス網電極板と自動車部品との最短距離を100mmとした。即ち、絶縁式振動撹拌装置とラス網電極板と被処理品との位置関係は、図28に示すものと同様であった。
このように、電極用補助羽根を設ける代わりに、同一極性とされる電極板を設けることで、実施例2と類似の結果が得られた。
[実施例4](電着塗装)
実施例3と同様の絶縁式振動撹拌装置を使用し、図23に関し説明した表面処理装置(電着塗装装置)において、自動車部品のアニオン電着塗装を行なった。
鉄製タンクからなる電着槽内に、アマニ油とマレイン酸との共重合体をエタノールアミンで中和し、これに水、水溶性溶媒であるセロソルブアセテートブチレートを加え、不揮発分10%に調整したアニオン電着塗料を入れ、自動車部品を陽極として吊下げコンベアに吊下げ、電着槽を陽極、絶縁式振動撹拌装置を陰極とし、陰極とされている絶縁式振動撹拌装置の振動羽根先端縁と陽極とされている自動車部品との間隔を100mmとした。更に、絶縁式振動撹拌装置の自動車部品とは反対の側にチタン製ラス網電極板(図26参照:厚さ3.0mm、網状部厚さ1.5mm、網目の一方の対角線長10mm、他方の対角線長20mm)を設け、絶縁式振動撹拌装置の振動羽根後端とラス網電極板との間隔を50mmとし(即ち、自動車部品と向き合っている振動羽根先端とは反対側の端部とラス網電極板との距離を50mmとし)、ラス網電極板と電着槽との間隔を100mmとした。
振動撹拌装置の振動モータをインバーターにより45Hzで駆動させ、振動羽根を振幅2mm、振動数1800回/分で振動させ、処理用電源により陽極と陰極との間に直流200Vを印加して常温で電着塗装を行なった。この際、第1段階は10A/dm2の電流密度で1分間、第2段階は15A/dm2の電流密度で1分間の電着塗装とした。こうして得られた電着塗装品を、水洗後、160℃で焼き付け処理したところ、厚さ30μmの防錆性に優れた電着塗膜が得られた。
[実施例5](電着塗装)
実施例4では自動車部品−絶縁式振動撹拌装置−チタン製ラス網電極板−電着槽という配置であったが、本実施例では、自動車部品−ステンレス製金網電極板(電極部材)−絶縁式振動撹拌装置−電解槽という配置とし、自動車部品とステンレス製金網電極板との間隔を100mmとし、ステンレス製金網電極板と振動羽根前端縁との間隔を50mmとし、振動羽根後端縁と電解槽との間隔を100mmとした。
その結果、実施例4よりは僅かに劣るものの、ほぼ満足すべき結果が得られた。
[実施例6](電着塗装)
図14に示す絶縁式振動撹拌装置を使用した。被処理品としての小物部品を細長い回転かご(合成樹脂バレル)に入れ、かごの細長い周面が振動羽根と向かい合うような配置とした。振動羽根と回転かごとの距離を100mmとした。振動羽根としては、ステンレス製で、厚さ0.5mmで、図12に示すD1=250mm/D2=170mmのものを用いた。
電着槽に、アルキッド樹脂系水性樹脂エマルジョン、顔料ペースト、水などを含む液状電着塗料を入れ、回転かご内部の被処理品を陰極とし、振動羽根を陽極として、カチオン電着塗装を行なった。処理に当たっての電流密度は15A/dm2であった。
これにより、小物部品に迅速且つ均一で不良のない電着塗装が達成できた。
[実施例7](電着塗装)
1m角の鋼板に対して、以下の(1)〜(4)の工程よりなる前処理を行なった:
(1)脱脂:振動撹拌装置(振動モータ振動数40Hz)を使用し、50〜6
0℃の弱アルカリ性脱脂剤液を用いて2分間処理
(2)水洗:振動撹拌装置(振動モータ振動数40Hz)を使用し、40〜5
0℃の水を用いて2分間処理
(3)純水洗:5×105Ω以上の常温の脱イオン水を用いて2分間処理
(4)水切・空気乾燥:130〜140℃で5分間処理
得られた前処理済の鋼板に対して、以下の電着塗装を行なった:
電着槽:鉄製ライニング槽(液量600リットル)
電着塗料:エポキシアダクトの第4級アミンで中和した水性プライマータイプエマルジョン塗料
液温:30℃
振動撹拌装置の種類と配置:
(イ)200V(3相)×150Wの絶縁式振動撹拌装置(振動羽根[白金めっきされたチタン製]と電極用補助羽根[白金めっきされたチタン製])と被処理品とを、図25に示す配置とし、電極用補助羽根の先端縁と被処理品である鋼板との距離を100mmとした。被処理品を陰極とし、絶縁式振動撹拌装置の振動羽根と電極用補助羽根とを陽極とし、整流器を用いて150Vの電圧をかけ、電流密度を30A/dm2とした。
(ロ)前記(イ)の絶縁式振動撹拌装置と被処理品との間に、図25に示す様に、白金めっきされたチタン製ラス網電極板(図26のもの)を配置した。被処理品である鋼板とラス網電極板との距離は100mm、ラス網電極板と絶縁式振動撹拌装置の電極用補助羽根先端縁との距離は50mmとした。そして被処理品を陰極とし、ラス網電極板と振動羽根及び電極用補助羽根とを陽極とし、整流器を用いて150Vの電圧をかけ、電流密度を30A/dm2とした。
(ハ)比較のために示す。被処理品、電極部材及び振動撹拌装置を図27の様に配置した。この配置では、被処理品である鋼板と電極部材とは互いに向き合っているが、振動撹拌装置の振動羽根に対しては被処理品と電極部材とはいずれも向き合った関係にはなく、直角となるように配置されている。従来タイプの振動撹拌は、液体をできるだけ効率よく撹拌することが第1と考えられていたから、被処理品に振動羽根を近付けることや、振動羽根を被処理品と向き合った状態に置くという発想はなく、被処理品から出来るだけ離れた位置に振動撹拌装置を配置し、被処理品や電極部材は、液体の流れをできるだけ妨げない様に、振動羽根に対して直角に配置していたのである。この配置では、電極部材は(イ)及び(ロ)と異なり金網状である必要はない。また、振動撹拌装置は、絶縁式である必要はない。ここでは、被処理品と電極部材との距離を400mmとし、振動羽根として、ステンレス製で、厚さ0.4mmで、図12に示すD1=180mm/D2=50mm(図4の第1回目のピークを示す長さ)のものを用いた。被処理品を陰極とし、電極部材を陽極とし、150Vの電圧をかけ、電流密度を3A/dm2とした。
以上の(イ)、(ロ)及び(ハ)の各システムを用いて液温30℃で電着塗装を行なった。得られた試験板の電着塗装結果を、以下の表2に示す。尚、電着塗装の前処理及び後処理においても、振動撹拌機を使用した。
[実施例8](陽極酸化)
一般に、陽極酸化処理は、その前処理工程や後処理工程に比較して時間がかかりすぎるという問題があった。
そこで、この実施例8では、図21及び図22に示す装置を使用した。
ここで使用した絶縁式振動撹拌装置は、下記のものである。
振動モータ:200V(3相)×150W
振動周波数:50Hz
振動羽根:チタン製で、厚さ0.4mmで、図12に示すD1=180m
m/D2=150mm(図4の第2回目のピークを示す長さ)
のもの6枚
電極用補助羽根:チタン製のもの5枚
また、被処理品として、アルミニウム(#2017)製で、寸法100×100×2mmのものを用いた。使用薬として硫酸(200g/リットル)を用いて処理液を調製し、一般アルマイト[実施例7−1]及び硬質アルマイト[実施例7−2]を形成した。
比較例として、絶縁式ではない従来の振動撹拌装置を使用し、電極部材を別途配置して、図27に示す様な配置を形成して、一般アルマイト及び硬質アルマイトを形成した。
以下の表3及び表4に、陽極酸化処理条件及び得られた結果を示す。
[実施例9](陽極酸化)
本実施例では、図28に示す装置を使用した。ここで、陽極酸化対象金属(被処理品)としては、寸法100×100×2mmのアルミニウム板(#2017)を用い、これに向き合った形でその両側にチタン製ラス網電極板を配置し、更に、その両側に向かい合う様にして絶縁式振動撹拌装置を配置した。振動羽根は、チタン製で、厚さ0.4mmで、図12に示すD1=180mm/D2=50mm(図4の第1回目のピークを示す長さ)のもの6枚とした。振動羽根とチタン製ラス網電極板との間隔は50mm、チタン製ラス網電極板とアルミニウム板との間隔を100mmとした。
絶縁式振動撹拌装置を介する通電を行なわずに、振動モータを40Hzで駆動し、振動羽根を振幅1.5mmで、振動数2000回/分で振動させ、使用薬として硫酸(200g/リットル)を用いて処理液を調製し、一般アルマイト及び硬質アルマイトを形成した。
その結果、実施例7と比較するとやや劣るが、それでもマイクロポーラスがなく、ほぼ均一なアルマイトが得られた。
陽極酸化処理条件及び得られた結果は、次のとおりであった:
(その1)一般アルマイト
電圧:19V
電流密度:20A/dm2
温度:21℃
処理時間:3分
膜厚:16μm
(その2)硬質アルマイト
電圧:21V
電流密度:20A/dm2
温度:5℃
処理時間:3分
膜厚:16μm
[実施例10](陽極酸化)
絶縁式振動撹拌装置を介する通電を行なうこと以外は、実施例9と同様な処理を行なった。但し、振動羽根の振動数を1800回/分とし、電流密度を30A/dm2とした。
その結果は、実施例9とほぼ同一であった。
[実施例11](マグネシウムの陽極酸化)
陽極酸化対象物(被処理品)として、マグネシウム合金AZ91Dからなるものを用い、予備処理/アルカリ浸漬洗浄/水洗(/アルカリ陽極電解洗浄/水洗)/酸洗い(中和)/水洗/酸処理/水洗/陽極酸化処理/水洗/乾燥の工程を経て、製品とした。
酸処理に用いる処理浴は、85%リン酸50g/リットルで、使用温度は21℃であった。陽極酸化処理に用いる処理浴の組成は、
水酸化カリウム 200g/リットル
リン酸ナトリウム 50g/リットル
水酸化アルミニウム 50g/リットル
であった。
実施例8と同様に図21及び図22に示す装置を用いて陽極酸化処理を行なった。
比較例として、実施例11と同一の陽極酸化対象物に対して、250Vの火花放電により陽極酸化を行なった。
以下の表5に、陽極酸化処理条件及び得られた結果を示す。
[実施例12](マグネシウムの陽極酸化)
陽極酸化処理浴の組成を、
水酸化カリウム 165g/リットル
フッ化カリウム 35g/リットル
リン酸ナトリウム 35g/リットル
水酸化アルミニウム 35g/リットル
過マンガン酸カリウム 20g/リットル
としたこと以外は、実施例11と同様の工程を実施した。その結果、実施例11と同様な結果が得られた。
[実施例13](電鋳めっき)
図29〜30に関し説明した装置を用いて、直径200mmで厚さ2mmの光ディスク用SUS円板の電鋳めっきを行なった。絶縁式振動撹拌装置は、振動モータが200V(3相)×250Wで、振動羽根がチタン製で、厚さ0.5mm、図12に示すD1=250mm/D2=55mm(図4の第1回目のピークを示す長さ)であった。電極部材のチタン網ケース内には直径25mmのニッケルボールを多数詰めたものを用いた。振動羽根とチタン網ケースとの距離を50mmとし、チタン網ケースと被処理品との距離を100mmとした。振動モータを50Hzで駆動し、振動羽根を振幅2mm、振動数3100回/分で振動させた。
処理液としてスルファミン酸ニッケル浴を用いて、下記の要領で電鋳めっきを行なった。
(1)スルファミン酸ニッケル浴の組成
スルファミン酸ニッケル結晶 600g/リットル
塩化ニッケル 5g/リットル
ホウ酸 40g/リットル
応力調整剤(ナフタリントリスルホン酸ソーダ)
0.5〜3ミリリットル/リットル
ピット防止剤(ラウリル硫酸ナトリウム)
2〜3ミリリットル/リットル
(2)処理温度 50℃
(3)処理時間 30分
(4)電流密度 60A/dm2
(5)電圧 17V
(6)pH 4.5
比較のために、絶縁式でないことを除いて同等の振動撹拌装置を備えた図27に関し説明した装置を用いて電鋳めっきを行なった。
以下の表6に、処理条件及び得られた結果を示す。
尚、ガスピットは、電解で水素ガスが発生し、これが電着面に小さな穴を発生させ、めっき面の外観を不良にするものであり、製品不良の原因となる。
[実施例14](めっき)
図32に関し説明しためっき装置を用いて、100×100×1.5mmの前処理及び導電化処理済のエポキシ樹脂製プリント基板(被処理品)の銅めっき(特に50μmのスルーホールへのめっき)を行なった。
絶縁式振動撹拌装置は、振動モータが200V(3相)×150Wで、振動羽根がチタン製で、厚さ0.4mm、図12に示すD1=180mm/D2=50mm(図4の第1回目のピークを示す長さ)5枚であった。電極部材の250mm×30mmφのチタン網ケース内に含リン銅製ボール8個を入れたものを横向きにして上下に4本並べてセットした。振動羽根とチタン網ケースとの距離を50mmとし、チタン網ケースと被処理品との距離を50mmとした。
振動モータを50Hzで駆動し、振動羽根を振幅2mm、振動数3000回/分で振動させ、めっき槽(725×400×450mm)中で、下記の要領でめっきを行なった。
(1)めっき液の組成
硫酸 190g/リットル
硫酸銅五水和物 70g/リットル
添加剤(光沢剤) 5ミリリットル/リットル
(2)処理条件
めっき浴液温 25℃
電流密度 30A/dm2
処理時間 5分
比較のために、絶縁式でないことを除いて同等の振動撹拌装置を備えた図27に関し説明した装置を用いてめっきを行なった。
以下の表7に、処理条件及び得られた結果を示す。
[実施例15](めっき)
図21に関し説明した装置(但し、図21に示されているものとは極性が異なる)を用いて、プリント基板の銅めっきを行なった。絶縁式振動撹拌装置は、電極用補助羽根を有することを除いて実施例14のものと同様のものを使用した。電極用補助羽根は、図12のD1に対応する寸法が振動羽根と同一であるが、図12のD2に対応する寸法が振動羽根の2倍となる様にした。電極用補助羽根の枚数は5枚とした。
それ以外は実施例14と同様にして実施した。めっき液は適宜補充した。
めっきの速さ及び仕上り状態は実施例14とほぼ同一であったが、スルーホールへのめっきは実施例14より優れていた。
[実施例16](めっき)
実施例15において、直流8Vの適用を、周波数1kHzの5%パルス電源を使用して実施した。直径20μmのスルーホール部分のめっきが実施例1より一層きれいに、均一に且つ長時間にわたって安定して実施可能であった。
産業上の利用可能性
(1)振動撹拌装置の振動棒またはそれと振動発生手段との間に絶縁領域を設けることにより、振動撹拌装置の新しい利用分野が開拓された。
(2)絶縁領域を熱的絶縁領域とすることにより、高温または低温の処理液の撹拌にも振動撹拌装置を使用することができる様になった。
(3)絶縁領域を電気的絶縁領域とすることにより、振動撹拌装置の振動棒や振動羽根及び必要に応じて付設された電極用補助羽根に通電できるので、通電による被処理液の処理や通電による被処理物品の表面処理において振動撹拌の機能と通電のための少なくとも一方の電極としての機能とを持つ振動撹拌装置が提供された。
(4)通電による被処理物品の表面処理に本発明の振動撹拌装置を用いると、被処理品とその逆極性の電極との間の距離を短くして電流を流しても、ショートすることがなく、また被処理品または電極から泡が発生することがないため、従来より大きな電流密度で安定に高速処理することが可能となり、表面処理の効率を著しく向上させることができた。例えば、めっきの場合には従来3A/dm2程度であった電流密度を20〜30dm2程度に、電鋳めっきの場合には従来30A/dm2程度であった電流密度を60dm2程度に、陽極酸化の場合には従来3A/dm2程度であった電流密度を30dm2程度に、それぞれ向上させることができた。
(5)特に、被処理品とは逆極性の電極として利用される電極用補助羽根を付設した場合には、該電極用補助羽根の先端縁を一層被処理品に近付けることができるので、より大きな電流密度を容易に実現することができた。
(6)本発明の表面処理によれば、得られる表面の特性を著しく優れたものとすることができた。特に、形成された膜の厚さが均一であり、膜質特性も優れたものとなった。
(7)めっきの場合には、本発明を適用すると、従来法に比べて短時間でめっきができるだけでなく、被処理品に析出する金属の膜厚が細かくそろうことにより、ピットがなく均一な平滑面(レベリング)を形成することができた。
(8)電着塗装の場合には、本発明を適用すると、凹凸のある複雑な形状の部品の電着においても凹部と凸部との膜厚に差の少ない均一な電着膜を形成することができた。
(9)アルミニウムやマグネシウム等の軽金属の陽極酸化の場合には、本発明を適用すると、処理時間を大幅に短縮して生産性を格段に向上させ、且つ飛躍的に膜の硬度を高めると同時にマイクロポーラスがない高品質の製品が得られた。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の断面図である。
図2は、振動部材への振動棒の取り付け部の拡大断面図である。
図3は、振動部材への振動棒の取り付け部の拡大断面図である。
図4は、振動羽根の長さとしなりの程度との関係を示す図である。
図5は、振動棒の電気的絶縁領域の近傍を示す部分拡大断面図である。
図6は、振動棒の電気的絶縁領域の斜視図である。
図7は、振動棒の電気的絶縁領域の平面図である。
図8は、本発明による絶縁式振動撹拌装置の側面図である。
図9は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の断面図である。
図10は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の断面図である。
図11は、振動棒への振動羽根の取り付け部の拡大断面図である。
図12は、振動羽根の近傍を示す断面図である。
図13は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の断面図である。
図14は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の断面図である。
図15は、本発明による絶縁式振動撹拌装置の部分拡大斜視図である。
図16は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の部分断面図である。
図17は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の部分側面図である。
図18は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の部分側面図である。
図19は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の部分断面図である。
図20は、電極用補助羽根を示す図である。
図21は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の断面図である。
図22は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の断面図である。
図23は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の平面図である。
図24は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の平面図である。
図25は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の平面図である。
図26は、電極部材の正面図である。
図27は、振動撹拌装置を用いた表面処理装置の参考例の構成を示す平面図である。
図28は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の断面図である。
図29は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の断面図である。
図30は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の断面図である。
図31は、電極部材を構成する円柱状チタン網ケースの斜視図である。
図32は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた表面処理装置の断面図である。
図33は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を示す部分断面図である。
図34は、本発明による絶縁式振動撹拌装置を用いた液処理装置の部分斜視図である。
Claims (45)
- 振動発生手段と、該振動発生手段に連係して振動する少なくとも1本の振動棒と、該振動棒に取り付けられた少なくとも1枚の振動羽根とを含んでなり、前記振動棒と前記振動発生手段との連結部に又は前記振動棒の振動羽根を取り付けた部分より前記連結部に近い部分に電気的絶縁領域が設けられており、
前記振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に通電線が接続されており、
前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に、前記振動棒を介して前記通電線と電気的に接続された電極部材が取り付けられていることを特徴とする絶縁式振動撹拌装置。 - 前記電気的絶縁領域は、合成樹脂及び/又はゴムを主成分とする材料からなることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記通電線に接続された電源を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記振動羽根のうちの少なくとも一枚が前記電極部材として機能することを特徴とする、請求項1に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に、前記振動棒を介して前記通電線と電気的に接続された電極用補助羽根が取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記電極用補助羽根は前記振動羽根と交互に位置するように前記振動棒に取り付けられていることを特徴とする、請求項5に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記電極用補助羽根は前記振動羽根より大きな面積を持ち且つ前記振動羽根の先端縁よりも更に突出せしめられていることを特徴とする、請求項5に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記電極部材としての対をなす第1の電極部材及び第2の電極部材のそれぞれが複数の前記振動棒に取り付けられており、前記第1の電極部材は前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つを介して前記通電線と電気的に接続されており、前記第2の電極部材は前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つを介して前記通電線と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間隔が20〜400mmに維持されていることを特徴とする、請求項8に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記振動羽根が前記複数の振動棒に取り付けられており、前記振動羽根の少なくとも一部が前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材として機能することを特徴とする、請求項8に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 複数の前記振動羽根のそれぞれが前記複数の振動棒に取り付けられており、前記複数の振動羽根の一部が前記第1の電極部材として機能し、前記複数の振動羽根の他の一部が前記第2の電極部材として機能することを特徴とする、請求項8に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記複数の振動棒には前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に電極用補助羽根が取り付けられており、該電極用補助羽根は前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材として機能することを特徴とする、請求項8に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 前記複数の振動棒には前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に複数の電極用補助羽根が取り付けられており、該複数の電極用補助羽根の一部が前記第1の電極部材として機能し、前記複数の電極用補助羽根の他の一部が前記第2の電極部材として機能することを特徴とする、請求項8に記載の絶縁式振動撹拌装置。
- 対をなす第1の電極部材及び第2の電極部材;
振動発生手段と、該振動発生手段に連係して振動する少なくとも1本の振動棒と、該振動棒に取り付けられた少なくとも1枚の振動羽根とを含み、前記振動棒と前記振動発生手段との連結部に又は前記振動棒の振動羽根を取り付けた部分より前記連結部に近い部分に電気的絶縁領域が設けられており、前記振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に通電線が接続されており、前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に、前記振動棒を介して前記通電線と電気的に接続された前記第1の電極部材及び/または第2の電極部材が取り付けられている絶縁式振動撹拌装置;
被処理液が収容される処理槽;及び
前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間に直流、交流またはパルス状の電圧を印加する電源
を備えていることを特徴とする液処理装置。 - 前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間の間隔が20〜400mmに維持されていることを特徴とする、請求項14に記載の液処理装置。
- 前記振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に取り付けられた前記第1の電極部材及び/または第2の電極部材は、前記振動棒及び前記通電線を介して前記電源と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項14に記載の液処理装置。
- 前記振動棒及び前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記振動羽根が前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材として機能することを特徴とする、請求項16に記載の液処理装置。
- 前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に、前記振動棒及び前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された電極用補助羽根が取り付けられており、該電極用補助羽根が前記第1の電極部材又は前記第2の電極部材として機能することを特徴とする、請求項16に記載の液処理装置。
- 2台の前記絶縁式振動撹拌装置を備えており、一方の前記絶縁式振動撹拌装置の前記第1の電極部材と他方の前記絶縁式振動撹拌装置の前記第2の電極部材との間に前記電源により電圧が印加されることを特徴とする、請求項16に記載の液処理装置。
- 前記振動羽根が複数の前記振動棒に取り付けられており、前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のそれぞれが前記複数の振動棒に取り付けられており、前記第1の電極部材は前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続されており、前記第2の電極部材は前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続されていることを特徴とする、請求項16に記載の液処理装置。
- 前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記振動羽根が前記第1の電極部材として機能し、及び/又は、前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記振動羽根が前記第2の電極部材として機能することを特徴とする、請求項20に記載の液処理装置。
- 前記複数の振動棒には前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に電極用補助羽根が取り付けられており、前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記電極用補助羽根が前記第1の電極部材として機能し、及び/又は、前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つ及びそれに接続された前記通電線を介して前記電源と電気的に接続された前記電極用補助羽根が前記第2の電極部材として機能することを特徴とする、請求項20に記載の液処理装置。
- 請求項14に記載の液処理装置の前記処理槽内に被処理液を入れ、前記振動羽根を前記被処理液に浸漬し、前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間で前記被処理液を介して通電しながら前記振動羽根を振動させることを特徴とする液処理方法。
- 前記第1の電極部材と前記第2の電極部材との間の間隔を20〜400mmに維持することを特徴とする、請求項23に記載の液処理方法。
- 前記振動発生手段において10〜500Hzの振動数の振動を発生させ、前記振動羽根を振幅0.1〜30mm且つ振動数200〜12000回/分で振動させることを特徴とする、請求項23に記載の液処理方法。
- 前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のうちの少なくとも一方として、前記絶縁式振動撹拌装置の振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に取り付けられたものを用いることを特徴とする、請求項23に記載の液処理方法。
- 前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のうちの少なくとも一方として前記振動羽根を用いることを特徴とする、請求項23に記載の液処理方法。
- 前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のうちの少なくとも一方として、前記絶縁式振動撹拌装置の振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に取り付けられた電極用補助羽根を用いることを特徴とする、請求項23に記載の液処理方法。
- 前記絶縁式振動撹拌装置を2台使用し、前記第1の電極部材として第1の前記絶縁式振動撹拌装置の前記振動棒に取り付けられたものを用い、前記第2の電極部材として第2の前記絶縁式振動撹拌装置の前記振動棒に取り付けられたものを用いることを特徴とする、請求項23に記載の液処理方法。
- 前記絶縁式振動撹拌装置として、前記振動羽根が複数の前記振動棒に取り付けられ、前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のそれぞれが前記複数の振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に取り付けられたものを使用し、前記第1の電極部材として前記複数の振動棒のうちの少なくとも1つを介して前記電源と電気的に接続されたものを用い、前記第2の電極部材を前記複数の振動棒のうちの他の少なくとも1つを介して前記電源と電気的に接続されたものを用いることを特徴とする、請求項 23に記載の液処理方法。
- 前記第1の電極部材及び前記第2の電極部材のうちの少なくとも一方として前記振動羽根を用いることを特徴とする、請求項30に記載の液処理方法。
- 処理槽;
振動発生手段と、該振動発生手段に連係して振動する少なくとも1本の振動棒と、該振動棒に取り付けられた少なくとも1枚の振動羽根とを含んでなり、前記振動棒と前記振動発生手段との連結部に又は前記振動棒の振動羽根を取り付けた部分より前記連結部に近い部分に電気的絶縁領域が設けられており、前記振動棒の前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に通電線が接続されており、前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に、前記振動棒を介して前記通電線と電気的に接続された電極部材が取り付けられている絶縁式振動撹拌装置(A’);及び
被処理品(C)を通電可能に保持する保持手段
を備えており、
前記振動羽根及び前記被処理品(C)がそれぞれの間隔を20〜400mmに維持して前記処理槽内に配置されるよう構成されていることを特徴とする表面処理装置。 - 前記被処理品(C)が前記振動羽根の先端縁と対向して配置されるよう構成されていることを特徴とする、請求項32に記載の表面処理装置。
- 更に電極部材(B)を備えており、該電極部材(B)は前記振動羽根及び前記被処理品(C)のそれぞれとの間隔を20〜400mmに維持して前記処理槽内に配置されるよう構成されていることを特徴とする、請求項32に記載の表面処理装置。
- 前記電極部材(B)は、多孔質板状体、網状体、かご状体又は棒状体からなることを特徴とする、請求項34に記載の表面処理装置。
- 前記絶縁式振動撹拌装置(A’)の電気的絶縁領域は、合成樹脂及び/又はゴムを主成分とする材料からなることを特徴とする、請求項32に記載の表面処理装置。
- 前記振動棒には、前記電気的絶縁領域に対する前記振動羽根を取り付けた部分の側に電極用補助羽根が取り付けられていることを特徴とする、請求項32に記載の表面処理装置。
- 前記電極用補助羽根は前記振動羽根と交互に位置するように前記振動棒に取り付けられていることを特徴とする、請求項37に記載の表面処理装置。
- 前記電極用補助羽根は前記振動羽根より大きな面積を持ち且つ前記振動羽根の先端縁よりも更に突出せしめられていることを特徴とする、請求項37に記載の表面処理装置。
- 請求項32に記載の表面処理装置の前記処理槽内に処理液を入れ、前記振動羽根及び前記被処理品(C)を前記被処理液に浸漬し、前記振動棒及びこれに電気的に接続された前記振動羽根を一方の電極とし、且つ前記被処理品(C)を他方の電極とし、前記一方の電極及び前記他方の電極の間で前記処理液を介して通電しながら前記振動羽根を振動させて、前記被処理品(C)の表面処理を行なうことを特徴とする表面処理方法。
- 前記処理槽内に前記振動羽根及び前記被処理品(C)のそれぞれと間隔20〜400mmを維持するように電極部材(B)を配置し、該電極部材(B)をも前記一方の電極として使用することを特徴とする、請求項40に記載の表面処理方法。
- 前記表面処理は電着塗装、陽極酸化、電解研磨、電解脱脂、めっき又は電鋳めっき、あるいはこれらの前処理または後処理であることを特徴とする、請求項40に記載の表面処理方法。
- 前記電着塗装、陽極酸化、電解研磨、電解脱脂又はめっき、これらの前処理または後処理、あるいは電鋳めっきの前処理または後処理を10A/dm2以上の電流密度で行なうことを特徴とする、請求項42に記載の表面処理方法。
- 前記電鋳めっきを20A/dm2以上の電流密度で行なうことを特徴とする、請求項42に記載の表面処理方法。
- 前記振動発生手段において10〜500Hzの振動数の振動を発生させ、前記振動羽根を振幅0.1〜30mm且つ振動数200〜12000回/分で振動させることを特徴とする、請求項40に記載の表面処理方法。
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