JP4268896B2 - フラバノン化合物、その製造方法及び抗酸化剤 - Google Patents

フラバノン化合物、その製造方法及び抗酸化剤 Download PDF

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Description

本発明は、新規フラバノン化合物、その製造方法及び該フラバノン化合物を含有する抗酸化剤に関するものである。
従来より、この種のフラバノン化合物としては、ニムフェオール(nymphaeol)−A,B及びCが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
K.Yakushijin, K.Shibayama, H.Murata and H.Furukawa、ハスノハギリ由来の新規プレニルフラバノン(New prenylflavanones from Hernandia nymphaefolia(presl) Kubitzki)、Heterocycles, 14, 397-402, 1980.
この発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、新規なフラバノン化合物を単離し、かつ有用な生理活性を見出したことによりなされたものである。その目的とするところは、高い抗酸化作用を発揮する新規フラバノン化合物、その製造方法及び抗酸化剤を提供することにある。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のフラバノン化合物は、下記化1に示される構造を有するものである。
Figure 0004268896
請求項2に記載の発明のフラバノン化合物は、下記化2に示される構造を有するものである。
Figure 0004268896
請求項3に記載の発明のフラバノン化合物は、下記化3に示される構造を有するものである。
Figure 0004268896
請求項4に記載の発明のフラバノン化合物の製造方法は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のフラバノン化合物の製造方法であって、起源植物にオオバギを含むプロポリスを原料として前記フラバノン化合物を精製するものである。
請求項5に記載の発明のフラバノン化合物の製造方法は、請求項3に記載のフラバノン化合物の製造方法であって、オオバギを原料として前記フラバノン化合物を精製するものである。
請求項6に記載の発明の抗酸化剤は、請求項1、請求項2又は請求項3に記載のフラバノン化合物を含有するものである。
本発明のフラバノン化合物によれば、高い抗酸化作用を発揮することができる。本発明のフラバノン化合物の製造方法によれば、フラバノン化合物の製造が容易である。本発明の抗酸化剤によれば、高い抗酸化作用を発揮することができる。
実施形態の第1のフラバノン化合物は、下記化4に示される構造を有する5,7,3',4'-tetrahydroxy-6-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanoneである。
Figure 0004268896
この第1のフラバノン化合物は、分子式C25307、分子量442、融点(MP)97〜100℃である(図1参照)。このフラバノン化合物は新規化合物であり、エリオディクティオール(Eriodictyol)と類似した構造的特徴を有しているが、6位に7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl基を備えていることからエリオディクティオールよりも親油性が高い。
実施形態の第2のフラバノン化合物は、下記化5に示される構造を有する5,7,4'-trihydroxy-3'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimetyl-oct-2''-enyl)-flavanoneである。
Figure 0004268896
この第2のフラバノン化合物は、分子式C25306、分子量426、融点71〜74℃である(図3参照)。このフラバノン化合物は新規化合物であり、ナリンゲニン(Naringenin)と類似した構造的特徴を有しているが、3’位に7''-hydroxy-3'',7''-dimetyl-oct-2''-enylを備えていることからナリンゲニンよりも親油性が高い。
実施形態の第3のフラバノン化合物は、下記化6に示される構造を有する5,7,4'-trihydroxy-3'-geranylflavanoneである。
Figure 0004268896
この第3のフラバノン化合物は、分子式C25285、分子量408、融点48〜50℃である(図5参照)。このフラバノン化合物は新規化合物であり、ナリンゲニンと類似した構造的特徴を有しているが、3’位にC−ゲラニル基を備えていることからナリンゲニンよりも親油性が高いうえ、エリオディクティオールよりも親油性が高い。
第1から第3のフラバノン化合物は高い抗酸化作用を有している。前記抗酸化作用については、第1のフラバノン化合物が特に高く、第2及び3のフラバノン化合物は第1のフラバノン化合物に比べて若干低い。第1から第3のフラバノン化合物はいずれも起源植物にオオバギを含むプロポリスを原料とし、該原料からフラバノン化合物を含む抽出成分を抽出する抽出工程を行った後、この抽出成分からフラバノン化合物を分離する分離工程を行うことにより得られる。さらに、第3のフラバノン化合物は、オオバギを原料とし、前記抽出工程及び分離工程を行うことによっても得られる。オオバギはマカランガ タナリウス(Macaranga tanarius Muell.Arg.)とも呼ばれ、トウダイグサ科オオバギ属に属する常緑広葉樹(雄雌異株)である。オオバギは沖縄、台湾、中国南部、マレー半島、フィリピン、マレーシア、インドネシア、タイ等の東南アジア、オーストラリア北部等に生育している。
前記プロポリスは、起源植物がオオバギのみから構成されてもよいし、オオバギと、他の植物(シロバナセンダンソウ(Bidens pilosa L. var. minor Scheff.)、シークワーサー(Citrus depressa Hay)等)との組み合わせから構成されてもよい。プロポリスの産地としてはオオバギが生育する地域、即ち沖縄、台湾等が挙げられるが、フラバノン化合物の含有量が高いために沖縄が好ましい。フラバノン化合物の原料は、単独の産地由来のプロポリスから構成されてもよいし、複数の産地由来のプロポリス混合物から構成されてもよい。一方、第3のフラバノン化合物の原料としてオオバギを用いるときには、原料は葉身、葉柄、茎、幹、実等のオオバギの各部位により構成されるが、第3のフラバノン化合物の含有量が高いために葉身又は葉柄が好ましい。
抽出工程では、前記原料を抽出溶媒中に浸漬させたり超臨界抽出を行うことにより、原料から抽出成分を抽出する。抽出溶媒としてはメタノール、エタノール、アセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサン、水等が挙げられるが、抽出成分の抽出効率が高いためにメタノール又はエタノールが好ましく、エタノールがより好ましい。分離工程では、抽出成分をシリカゲル担体等を用いたクロマトグラフィーで分画する方法により、抽出成分からフラバノン化合物を精製又は単離する。
実施形態の抗酸化剤は、前記第1、2又は3のフラバノン化合物を有効成分(抗酸化素材)として含有する。抗酸化剤は、油脂の酸化劣化、香料の劣化、色素の分解、色素の退色等の様々な製品の劣化(主に酸化劣化)を効果的に抑えるための劣化防止剤として飲食品(飲料品又は食品)中に添加して利用され得る。また、抗酸化剤は、健康食品等の飲食品中に含有させて利用することにより、経口摂取した生体内で活性酸素を消去して、肝機能の増強作用、アセトアルデヒドの毒性の低減、低密度コレステロール(LDL)の抗酸化作用等の健康増進作用を発揮する。さらに、抗酸化剤は、化粧品、医薬品又は医薬部外品中に含有させて利用することも可能であり、皮膚や口腔等の美白効果や老化の防止等に役立つ。
実施形態の飲食品は前記第1、2又は3のフラバノン化合物を含有するものであり、前記抗酸化剤を含有するものであってもよい。飲食品は、前記フラバノン化合物が有する抗酸化作用を十分に引き出すことにより、生体内で活性酸素を消去して様々な健康増進作用を発揮する健康食品として利用することができる。また、前記フラバノン化合物が有する劣化防止作用を十分に引き出すことにより飲食品の劣化を防止して保存性を高め、長期間に渡って安定した品質を保持させることが可能となる。飲食品において、前記フラバノン化合物の1日当たりの摂取量は、成人1日当たり好ましくは0.01〜10g、より好ましくは0.2〜5gである。フラバノン化合物の1日当たりの摂取量が0.01g未満の場合には抗酸化作用を効果的に発揮させることができないおそれがあり、逆に10gを超える場合には不経済である。また、小人の場合は、前記成人の場合の半量が目安となる。
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の第1から第3のフラバノン化合物はいずれも抗酸化作用を有している。このため、各フラバノン化合物は、エリオディクティオールやナリンゲニンと同様な用途に利用できる他、エリオディクティオールやナリンゲニンよりも親油性が高いことを利用した様々な用途に利用することができる。さらに、各フラバノン化合物は、健康食品素材として利用されているプロポリス中に含有されているものであることから、経口摂取や経皮投与における問題もない。加えて、各フラバノン化合物は、抗酸化作用以外にも高い抗アレルギー作用、抗菌作用及び抗腫瘍作用を有していることから、抗アレルギー剤、抗菌剤又は抗腫瘍剤の有効成分として用いることもできる。
・ 実施形態の第1及び2のフラバノン化合物の製造方法では起源植物にオオバギを含むプロポリスを原料とし、第3のフラバノン化合物の製造方法では起源植物にオオバギを含むプロポリス又はオオバギを原料としている。プロポリスは第1から第3のフラバノン化合物を含有し、オオバギは第3のフラバノン化合物を含有している。このため、各製造方法によれば、各フラバノン化合物の製造が容易である。
尚、オオバギは第1及び2のフラバノン化合物をほとんど含有しておらず、ニムフェオール−A(5,7,3',4'-tetrahydroxy-6-geranylflavanone)や第3のフラバノン化合物等を含有している(図8参照)。ここで、第1のフラバノン化合物はニムフェオール−AのC−ゲラニル基におけるアルキル鎖の末端が水酸化された構造を有しており、第2のフラバノン化合物は第3のフラバノン化合物のC−ゲラニル基におけるアルキル鎖の末端が水酸化された構造を有している。
・ 実施形態の抗酸化剤は高い抗酸化作用を有するフラバノン化合物を有効成分として含有していることから、飲食品、化粧品、医薬品又は医薬部外品の劣化を防止して保存性を高めたり、経口摂取又は経皮投与することにより健康増進効果や老化防止効果を発揮することができる。また、実施形態の飲食品は、抗酸化作用を有するフラバノン化合物を含有していることから、飲食品自体の劣化防止や健康増進効果を発揮させることができる。
次に、試験例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
<化合物の単離>
沖縄産プロポリス原体50gにエタノール500mlを加え、数分間超音波処理を行い一晩室温(25℃)で撹拌した後、ろ過を行って残留物を取除くことにより、抽出工程を行った。ここで、前記沖縄産プロポリス原体としては、沖縄県那覇市を産地とするものを用いた。次に、得られた抽出液を減圧濃縮することにより、エタノール抽出物39.73gを得た。続いて、分離工程として、前記エタノール抽出物を以下の条件のカラムクロマトグラフィーにて(1)〜(11)の11の画分に分画した。
カラム管:ガラスカラム 5.0×45cm
充填材:シリカゲル 約590cm3
溶出溶媒: (1) ヘキサン:酢酸エチル=90:10( 350ml)
(2) ヘキサン:酢酸エチル=80:20( 220ml)
(3) ヘキサン:酢酸エチル=70:30( 250ml)
(4) ヘキサン:酢酸エチル=60:40(1000ml)
(5) ヘキサン:酢酸エチル=50:50( 200ml)
(6) ヘキサン:酢酸エチル=40:60( 100ml)
(7) ヘキサン:酢酸エチル=30:70( 100ml)
(8) ヘキサン:酢酸エチル=20:80( 100ml)
(9) ヘキサン:酢酸エチル=10:90( 100ml)
(10) 酢酸エチル(200ml)
(11) メタノール(700ml)
次に、各画分を下記HPLC条件1で分析したところ、(4)及び(6)〜(9)の画分に合計9つの主要成分が含まれていることが確認された。
HPLC条件1
カラム : Shiseido Capcell Pak ODS UG-120 (4.6×150mm)
溶媒 : A:水(2%酢酸)、B:アセトニトリル(2%酢酸)
溶出条件: 0-60min(グラジエント溶出 ; A:B=80:20 → A:B=20:80)
流速 : 1ml/min
検出 : UV280nm
次に、(6)〜(9)の各画分を用いて下記HPLC条件2にて分取を行い、化合物1、2、3及び4を単離した。さらに、化合物1及び2については下記HPLC条件3にて精製を行い、化合物3及び4については下記HPLC条件4にて精製を行った。精製後の化合物1の収量は73.1mgであり、化合物2の収量は8.6mgであり、化合物3の収量は9.1mgであり、化合物4の収量は13.4mgであった。尚、下記HPLC条件3及び4は、HPLC条件2と異なる条件のみをそれぞれ示す。
HPLC条件2
カラム: YMC-Pack R&D ODS (20×250mm)
溶媒 : 水(0.1%TFA):アセトニトリル(0.1%TFA)=45:55
流速 : 9ml/min
検出 : UV280nm
HPLC条件3
溶媒 : 水(0.1%TFA):アセトニトリル(0.1%TFA)=50:50
流速 : 8ml/min
HPLC条件4
溶媒 : 水(0.1%TFA):アセトニトリル(0.1%TFA)=40:60
また、画分(4)を用いて下記HPLC条件5にて分取を行い、化合物5、6、7、8及び9を単離した。さらに、化合物5及び6については下記HPLC条件6にて精製を行い、化合物7及び8については下記HPLC条件7にて精製を行い、化合物9については下記HPLC条件8にて精製を行った。精製後の化合物5の収量は307.1mgであり、化合物6の収量は231.5mgであり、化合物7の収量は96.8mgであり、化合物8の収量は101.0mgであり、化合物9の収量は142.0mgであった。尚、下記HPLC条件6〜8は、HPLC条件5と異なる条件のみをそれぞれ示す。
HPLC条件5
カラム: YMC-Pack R&D ODS (20×250mm)
溶媒 : 水(0.1%TFA):アセトニトリル(0.1%TFA)=40:60
流速 : 9ml/min
検出 : UV280nm
HPLC条件6
溶媒 : 水(0.1%TFA):アセトニトリル(0.1%TFA)=35:65
HPLC条件7
溶媒 : 水(0.1%TFA):アセトニトリル(0.1%TFA)=35:65
流速 : 8ml/min
HPLC条件8
溶媒 : 水(0.1%TFA):アセトニトリル(0.1%TFA)=20:80
<各化合物の同定>
前記化合物3、4及び8のそれぞれについて、1H−NMR、13C−NMR、MS、IR、UVスペクトル等を測定することにより構造解析を行った。詳細を以下に記載する。尚、前記各化合物以外の化合物についても同様に構造解析を行ったところ、化合物1は5,7,3',4'-tetrahydroxy-2'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanoneであり、化合物2は5,7,3',4'-tetrahydroxy-5'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanoneであり、化合物5は5,7,3',4'-tetrahydroxy-2'-geranylflavanoneであることが判明した。さらに、化合物6は5,7,3',4'-tetrahydroxy-5'-geranylflavanoneであり、化合物7はニムフェオール−Aであり、化合物9は5,7,3',4'-tetrahydroxy-6-(3''',3'''-dimethylallyl)-2'-geranylflavanoneであることが判明した。
(化合物3:Compound 3)
物理化学的特性を図1に示した。ESI−MSによる測定から分子量は442と確認され、IRスペクトルから3430cm-1に水酸基、1680cm-1にカルボニル基の存在が示唆された。またUVスペクトルにおいて、フラバノンあるいはフラバノールに特徴的なスペクトルを示したので、フラバノン骨格を有すると推定された。1H−NMRスペクトルの積分値から30個のプロトンが確認され、13C−NMRスペクトルでは24本のシグナルが観測された。DEPTスペクトルより3個のメチル、5個のメチレン、6個のメチン、11個の4級炭素が確認され、これらの情報から分子式をC25307と推定した。これらに加えHSQCスペクトル、1H−1H COSY及びHMBCスペクトルより明らかにしたNMRデータを図2にまとめた。以上の結果及びCDスペクトルの結果から、本化合物は前記化4に示される構造を有しており、5,7,3',4'-tetrahydroxy-6-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanoneであると同定した。本化合物はこれまで文献等未記載の新規化合物であった。
(化合物4:Compound 4)
物理化学的特性を図3に示した。ESI−MSによる測定から分子量は426と確認され、IRスペクトルから3430cm-1に水酸基、1680cm-1にカルボニル基の存在が示唆された。またUVスペクトルにおいて、フラバノンあるいはフラバノールに特徴的なスペクトルを示したので、フラバノン骨格を有すると推定された。1H−NMRスペクトルの積分値から30個のプロトンが確認され、13C−NMRスペクトルでは24本のシグナルが観測された。DEPTスペクトルより3個のメチル、5個のメチレン、7個のメチン、10個の4級炭素が確認され、これらの情報から分子式をC25306と推定した。これらに加えHSQCスペクトル、1H−1H COSY及びHMBCスペクトルより明らかにしたNMRデータを図4にまとめた。以上の結果及びCDスペクトルの結果から、本化合物は前記化5に示される構造を有しており、5,7,4'-trihydroxy-3'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimetyl-oct-2''-enyl)-flavanoneであると同定した。本化合物はこれまで文献等未記載の新規化合物であった。
(化合物8:Compound 8)
物理化学的特性を図5に示した。ESI−MSによる測定から分子量は408と確認され、IRスペクトルから3400cm-1に水酸基、1680cm-1にカルボニル基の存在が示唆された。またUVスペクトルにおいて、フラバノンあるいはフラバノールに特徴的なスペクトルを示したので、フラバノン骨格を有すると推定された。1H−NMRスペクトルの積分値から28個のプロトンが確認され、13C−NMRスペクトルでは25本のシグナルが観測された。DEPTスペクトルより3個のメチル、4個のメチレン、8個のメチン、10個の4級炭素が確認され、これらの情報から分子式をC25285と推定した。これらに加えHSQCスペクトル、1H−1H COSY及びHMBCスペクトルより明らかにしたNMRデータを図6にまとめた。以上の結果及びCDスペクトルの結果から、本化合物は前記化6に示される構造を有しており、5,7,4'-trihydroxy-3'-geranylflavanoneであると同定した。本化合物はこれまで文献等未記載の新規化合物であった。
<DPPHラジカル捕捉活性試験>
DPPH(α,α-diphenyl-β-picrylhydradil)は517nmに極大吸収を持つ紫色の安定ラジカルであり、水素を得ることにより無色のヒドラジンになる。この呈色反応を利用して以下の方法にてラジカル捕捉活性を測定した。即ち、試料としての前記化合物3,4又は8をエタノールに溶解して試料溶液を0.5ml調製した。続いて、各試料溶液に0.15mMのDPPH溶液(溶媒はエタノール)を0.5ml加えて攪拌し、暗所にて1時間反応させた後に517nmにおける吸光度を測定した。一方、比較対照としては、前記化合物の代わりの試料としてBHT(butylated hydroxytoluene)、α−トコフェロール又はエリオディクティオールを用い同様に試験を実施した。ここで、試料の最終濃度は3.125μM、6.25μM、12.5μM、25μM、50μM又は100μMとした。また、前記試料を加えていないものをコントロールとして用い、同様に試験を実施した。ラジカル捕捉活性(%)は下記数1にて算出した。さらに、各最終濃度におけるラジカル捕捉活性の値から、EC50(μM)の値を算出した。結果を下記表1に示す(全ての試験は3回行い、その平均値及び標準偏差を示した)。
Figure 0004268896
Figure 0004268896
表1に示すように、3種類の化合物とも各比較対照と同様にラジカル捕捉活性を示した。化合物3のラジカル捕捉活性は高く、そのEC50がBHTやα−トコフェロールよりも低い値を示しエリオディクティオールとほぼ同等であることが明らかとなった。
<β−カロテン退色試験>
この方法は、リノール酸の自動酸化に伴って生じるリノール酸過酸化物が、β−カロテンの二重結合と反応することにより、β−カロテンの色が消失する現象を利用したものであり、以下の方法にて抗酸化活性を測定した。即ち、まず、0.2g/mlのTween40クロロホルム溶液2.0ml、0.1g/mlのリノール酸クロロホルム溶液0.4ml、及び0.1mg/mlのβ−カロテンクロロホルム溶液3.0mlを混合した後、窒素ガスを用いて溶媒を除去した。続いて、蒸留水100mlを加え十分に攪拌することによりエマルジョンを得た。一方、試料としての前記化合物3,4又は8をエタノールに溶解して試料溶液を50μl調製した。次いで、各試料溶液に前記エマルジョン3mlを加えて反応液を調製した後、該反応液を60℃で60分間インキュベートした。インキュベート前の反応液(0分の試料反応液)と、インキュベート後の反応液(60分の試料反応液)とについて470nmの吸光度を測定した。ここで、試料の最終濃度は3.125μM、6.25μM、12.5μM、25μM、50μM、100μM又は200μMとした。
一方、比較対照としては、前記化合物の代わりの試料としてBHT、α−トコフェロール又はエリオディクティオールを用いた反応液を調製し同様に試験を実施した。また、前記試料を加えていないコントロール反応液を調製し同様に試験を実施した。抗酸化活性(%)は下記数2により求めた。さらに、各最終濃度における抗酸化活性の値から、IC50(μM)の値を算出した。結果を下記表2に示す(全ての試験は3回行い、その平均値及び標準偏差を示した)。
Figure 0004268896
但し、前記コントロールの退色速度は、(0分のコントロール反応液の吸光度/0分の試料反応液の吸光度)/60の値の自然対数で表され、前記試料の退色速度は、(60分のコントロール反応液の吸光度/60分の試料反応液の吸光度)/60の値の自然対数で表される。
Figure 0004268896
表2に示すように、3種類の化合物とも各比較対照と同様に抗酸化活性を示すことが明らかとなった。一方、化合物8についてリポソームへの取込み量を測定したところ、データは示さないがエリオディクティオールよりも取込み量が多い結果となった。
<産地別のプロポリス原体の成分分析>
プロポリス原体にエタノールを加えて抽出工程を行うことにより、試料溶液(プロポリス原体の濃度:2mg/ml)を調製した。次に、試料溶液をフィルターろ過(フィルターの孔径:0.45μm)して残留物を取除いた後、下記HPLC条件9で分析した。ここで、前記プロポリス原体としては、前記沖縄産プロポリス原体の他に、北海道川上郡、秋田県南秋田郡、秋田県鹿角市、福島県会津若松市、福島県双葉郡、岐阜県土岐市、長野県松本市、東京都町田市、神奈川県足柄郡、静岡県田方郡、岡山県苫田郡、鳥取県倉吉市若しくは福岡県八女郡を産地とする日本産、漆谷、清州、居昌、茂朱、抱川若しくは尚州を産地とする韓国産、又は中国(河北)を産地とするものを用いた。沖縄産プロポリス原体のHPLCクロマトグラムを図7に示し、図7における凡例を下記に示す。一方、沖縄産プロポリス原体以外のプロポリス原体についてはHPLCクロマトグラムの表示を省略する。
HPLC条件9
カラム : Shiseido Capcell Pak C18 UG-120 (4.6×250mm)
溶媒 : A:水(2%酢酸)、B:アセトニトリル(2%酢酸)
溶出条件: 0-60min(A:B=20:80)
流速 : 1ml/min
検出 : UV280nm
注入量 : 5μl
温度 : 30℃
(凡例)
1:5,7,3',4'-tetrahydroxy-2'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanone
2:5,7,3',4'-tetrahydroxy-5'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanone
3:化合物3(第1のフラバノン化合物)
4:化合物4(第2のフラバノン化合物)
5:5,7,3',4'-tetrahydroxy-2'-geranylflavanone
6:5,7,3',4'-tetrahydroxy-5'-geranylflavanone
7:ニムフェオール−A
8:化合物8(第3のフラバノン化合物)
9:5,7,3',4'-tetrahydroxy-6-(3''',3'''-dimethylallyl)-2'-geranylflavanone
この結果、図7に示されるように、沖縄産プロポリス原体は、データは示さないがポプラを起源植物とするプロポリス原体やバッカリスを起源植物とするプロポリス原体等とは異なる成分組成をしていることが明らかとなった。一方、沖縄産プロポリス原体以外のプロポリス原体は、データは示さないがポプラを起源植物とするプロポリス原体と類似した成分組成をしていることが明らかとなった。
<植物の成分分析>
沖縄県那覇市首里金城町内において4月にオオバギの葉、茎、幹及び実を採取した後、それらを一つにまとめて細かく刻むとともに乳鉢ですり潰して試料を得た。次いで、試料0.1gに対して1mlの割合でエタノールを加えた後、約1週間室温暗所で放置して抽出工程を行い抽出液を得た。続いて、抽出液を乾固して抽出物を得た後、エタノールを加えて試料溶液(抽出物の濃度:20mg/ml)を調製した。次に、試料溶液をフィルターろ過(フィルターの孔径:0.45μm)して残留物を取除いた後、下記HPLC条件10で分析した。尚、下記HPLC条件10は、HPLC条件9と異なる条件のみを示す。一方、前記オオバギの代わりとしてシロバナセンダンソウ、シークワーサー若しくは沖縄産プロポリス原体を用い前記と同様にして分析を行った。各HPLCクロマトグラムを図8に示す。尚、図8における各数字は図7と同じ凡例を示し、Pは沖縄産プロポリス原体、aはオオバギ、bはシロバナセンダンソウ、cはシークワーサーを示す。
HPLC条件10
注入量 : 10μl
この結果、図8に示すように、オオバギには化合物8が含有され、シロバナセンダンソウ及びシークワーサーには化合物1〜9が含有されていないことが明らかとなった。さらに、沖縄産プロポリス原体のHPLCクロマトグラムは、オオバギのHPLCクロマトグラムのみに類似していることが明らかとなった。ここで、沖縄産プロポリス原体が採取された養蜂場近隣にはオオバギが生育していた。このため、沖縄産プロポリス原体は、起源植物にオオバギを含む可能性が高い。
<オオバギの各部位の成分分析>
沖縄県那覇市首里金城町において10月にオオバギの葉身、茎の先端部、葉柄、茎(先端部以外の部位)及び幹を採取した。次いで、茎及び幹を一つにまとめた以外は各部位を別々に分けた状態で各々を細かく刻むとともに乳鉢ですり潰し、特定の部位由来の試料を得た。次いで、各試料について前記<植物の成分分析>と同様にして分析を行った。一方、前記オオバギの各部位の代わりに、前記<植物の成分分析>におけるオオバギ由来の試料(部位混合物)又は沖縄産プロポリス原体を用いて分析を行った。各HPLCクロマトグラムを図9に示す。尚、図9における各数字は図7と同じ凡例を示し、Pは沖縄産プロポリス原体、aは部位混合物、bは葉身、cは茎の先端部、dは葉柄、eは茎及び幹の混合物を示す。この結果、図9に示すように、葉身及び葉柄は、他の部位に比べて化合物8の含有量が高いことが明らかとなった。
実施例の化合物3の物理化学的特性をまとめた。 実施例の化合物3のNMRデータを示す。 実施例の化合物4の物理化学的特性をまとめた。 実施例の化合物4のNMRデータを示す。 実施例の化合物8の物理化学的特性をまとめた。 実施例の化合物8のNMRデータを示す。 沖縄産プロポリス原体のHPLCクロマトグラムを示す。 各植物のHPLCクロマトグラムを示す。 オオバギにおける各部位のHPLCクロマトグラムを示す。

Claims (6)

  1. 下記化1に示される構造を有するフラバノン化合物。
    Figure 0004268896
  2. 下記化2に示される構造を有するフラバノン化合物。
    Figure 0004268896
  3. 下記化3に示される構造を有するフラバノン化合物。
    Figure 0004268896
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のフラバノン化合物の製造方法であって、起源植物にオオバギを含むプロポリスを原料として前記フラバノン化合物を精製することを特徴とするフラバノン化合物の製造方法。
  5. 請求項3に記載のフラバノン化合物の製造方法であって、オオバギを原料として前記フラバノン化合物を精製することを特徴とするフラバノン化合物の製造方法。
  6. 請求項1、請求項2又は請求項3に記載のフラバノン化合物を含有する抗酸化剤。
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