JP4264459B1 - 異形棒鋼の情報表示方法、異形棒鋼の情報表示装置、異形棒鋼の情報表示システム、並びに異形棒鋼 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図3
Description
このように出荷後に搬送する者やこれを利用する現場にとって、この絵符に表示された情報は極めて重要であり、特許文献1のように所定の情報を直接絵符に印刷するなど、絵符に関する提案も行われている。
そこで、異形棒鋼自身に必要な情報を表示することが提案されている。たとえば、特許文献2では圧延工程を経て識別標識を鉄筋に隆起させることが提案され、特許文献3では鋼板に塗料を吹き付けた後にレーザーで照射して情報を表示することが提案されている。
(1)異形棒鋼自身に直接表示される情報は少なく、また視認し難いので、絵符など他の情報と組み合わせなければ異形棒鋼の属性情報を取得できない。
(2)また、異形棒鋼に直接表示される情報は、従来、加工情報などが表示されることがなく、絵符など他の情報と組み合わせなければ前記加工情報などの属性情報は取得できない。
(3)ロットの結束が解かれると同時に、ロットに付けられた絵符の情報は各異形棒鋼から切り離され、異形棒鋼そのものからは必要な属性情報が取得できなくなる。
(4)特許文献2や特許文献3の表示方法は、手間がかかり経費にも影響するため、あまり多くの情報は表示できない。
(5)また、特許文献2では表示内容を変更することが容易でなく、表示内容の選択に柔軟性がない。
(6)ロット番号、ロットの鋼材数量(母数)、ロット内の序数(連番)、は現場で材料管理する上では有効な情報であるが、これらの情報を鋼材に直接表示することがない。
本願発明の異形棒鋼は、注文に応じて出荷する異形棒鋼の外周表面に、非接触型の印刷機で、異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報が印字されたものである。この異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報は、異形棒鋼の種別、強度、鉄筋径、鉄筋長、使用場所のうち、1又は2以上の情報とすることもできる。また、本願発明の異形棒鋼は、ロットとして結束される異形棒鋼の全数、序数、ロット情報のうち1又は2以上が印字されたものとすることもできる。
(1)異形棒鋼の表面に直接印字して属性情報を表示するので、ロットの結束をばらした後でも絵符など他の情報と照らし合わせることなく、異形棒鋼自身からその属性情報を容易に把握することができる。
(2)非接触型の印刷機で印字するため異形棒鋼への属性情報表示が容易であり、前記特許文献2や特許文献3に比べてその手間や経費は軽減される。
(3)同じく、非接触型の印刷機で印字するため異形棒鋼への属性情報表示が容易であることから、比較的多くの情報(文字や記号など)を印字することができる。
(4)また、非接触型の印刷機を用いるので印字する内容は柔軟に対応できて、印字内容を編集することも容易である。
(5)異形棒鋼の切断工程、又は異形棒鋼の曲げ加工などの各加工工程の中で印字することや、各加工工程への搬送中に印字することができるので、印字工程がクリティカルな工程とならず、従来の作業工程が延びることなく異形棒鋼に属性情報表示ができる。
(6)異形棒鋼の注文は工事現場からのものが多いが、現場の状況によっては電子媒体の通信手段が整ってないところも少なくない。この場合、注文内容を紙媒体として伝達(書面の郵送やFAX)することもあるが、電子データで種々の管理を行うことが一般的となった昨今では、発注側で注文情報を電子データとして入力して紙媒体に出力し、受け取り側でも紙媒体に表示された注文内容を電子データとして再度入力することになる。すなわち、同一の情報を入力する機会が2回となり、その手間は増え、入力ミスが発生する機会も増加する。
本願発明では、発注側が注文内容を電子データとして入力した後にそのデータを2次元コードに変換し、これを紙媒体に出力して送信することもできるので、受け取り側は再度入力することなく2次元コードを読み取ることで電子データとすることができる。すなわち、入力機会は1回で済み、その手間は減り、入力ミスが生ずる機会も減ずる。
(7)ロット番号、ロットの異形棒鋼数量(母数)、ロット内の序数(連番)、は現場で材料管理する上では有効な情報である。
本願発明では、異形棒鋼の数量をセンサーなどでカウントし、出荷する1ロット分の異形棒鋼数を全数(母数)とし、各々の異形棒鋼に連番を付してこれを序数とし、さらに異形棒鋼にこの全数と序数を印字して表示できる。このため、異形棒鋼利用者は効率よく材料管理できる。
(8)異形棒鋼を搬送しながら数量確認工程、切断工程、印字工程、曲げ加工工程、ロット単位で結束する工程、をあわせもったシステムとすることも可能で、この場合、一連の作業がひとつの流れで実施できるので、前記一連の作業が効率的となり、工程間の引き渡し時の連係ミスも低減することができる。
本願発明の異形棒鋼の情報表示方法、異形棒鋼の情報表示装置、異形棒鋼の情報表示システム、並びに異形棒鋼の一実施形態を図1、図2に基づいて説明する。
加工工場PC4で加工明細書を電子データで受信した場合、これをサーバ5のデータベースに登録し、制御装置6を操作してサーバ5のデータベースから該当する加工明細書のデータを読み取って一連の操作を開始する。この場合、データベースに登録されたデータは任意の条件で検索できるので、印字する属性情報を選択して読み取ることもできる。
加工明細書が書面等で送付された場合は書面の情報を加工工場PC4に入力してサーバ5のデータベースに登録し、サーバを置かない場合は制御装置6に直接加工明細書の情報を登録する。
仮置きスペース7にプールされた異形棒鋼8の母材の中から、所定の鉄筋径と種別(強度)を有する異形棒鋼8を選択し、さらに1ロット分の本数が搬送体9に移される。
なお、異形棒鋼8の母材がコイル状に巻かれている場合、仮置きスペース7にこのコイル状の母材が置かれ、ここで所定の長さに切り出され、1ロット分の本数の異形棒鋼8が搬送体9に移される。
異形棒鋼8の本数のカウントは、前記プッシャーで異形棒鋼8を押し付けた際のプッシャーの移動量によって(つまり、並べられた鉄筋の全幅を測定することで)行うこともできる。すなわち前記プッシャーをカウンター装置とすることもできる。
印字開始位置は、搬送体9の上でプッシャーによって異形棒鋼8が配置された所定位置に基づいて計算される。
異形棒鋼8に属性情報を印字する場合、1本の異形棒鋼8につき1か所のみに印字してもよいが、現場でさらに切断されることを予想して2箇所以上に印字してもよい。
図3に示すように、1本の異形棒鋼8につき所定の印字箇所の印字が終了すると、次の異形棒鋼8までジェットプリンタヘッド移動装置12aによってインクジェットプリンタヘッド12bを移動させ、次の異形棒鋼8への印字作業を開始する。
・インク :黒色(K67)
・文字サイズ(高さ×幅) :約10〜15mm×約10〜15mm
・印字フォーマット :100μmノズル(ドット径約0.5mm)
太字→24×32ドット、標準→18×24ドット
・インクジェットプリンタ :PXR−D410J(株式会社日立産機システム製)
・インクジェットプリンタヘッド :
X軸(印字)方向→ストローク500mm、速度200mm/sec
Y軸(幅)方向→ストローク1000mm、速度100mm/sec
Z軸(印字)方向→ストローク300mm、速度100mm/sec
この一連の作業工程が所定ロット分だけ繰り返し行われ、加工明細書の注文内容が満たされると終了し、工事現場1に搬送される。
本願発明の異形棒鋼の情報表示方法、異形棒鋼の情報表示装置、異形棒鋼の情報表示システム、並びに異形棒鋼の他の実施形態を図4に基づいて説明する。この実施形態は、ロット単位に作成される2次元コードを利用して異形棒鋼の属性情報を表示する方法及びシステムを説明するための実施形態であって、基本的手順は実施形態1と共通する。
サーバ5を置かない場合は、ロット単位の2次元コード15からバーコードリーダで読み取った加工明細書情報を直接制御装置6に登録し、この加工明細書情報の中から異形棒鋼の属性情報に該当するものを抽出し、以下印字指令を行う。
以下、実施形態1と同様の一連の操作を開始する。
本願発明の異形棒鋼の情報表示方法、異形棒鋼の情報表示装置、異形棒鋼の情報表示システム、並びに異形棒鋼の他の実施形態を図5に基づいて説明する。この実施形態は、発注者から受け取る2次元コードを利用して異形棒鋼の属性情報を表示する方法及びシステムを説明するための実施形態であって、基本的手順は実施形態1と共通する。
そのデータを加工工場PC4に取り込んでサーバ5のデータベースに登録し、さらに制御装置6を操作してサーバ5のデータベースから該当する加工明細書のデータを読み取って一連の操作を開始する。この場合、データベースに登録されたデータは任意の条件で検索できるので、印字する属性情報を選択して読み取ることもできる。
サーバを置かない場合は、バーコードリーダ17で読み取った加工明細書情報を直接制御装置6に登録し、この加工明細書情報の中から異形棒鋼の属性情報に該当するものを抽出し、以下印字指令を行う。
このように、従来は電子メールで電子媒体を直接送信することができない環境の場合、FAXで送られてきた加工明細書の文字情報を再び加工工場PC4に入力する必要があったが、当該実形態では、加工工場で加工明細書の情報を入力する必要なく、入力手間は減り、入力ミスが生ずる機会も減ずるといった効果がある。
以下、実施形態1と同様の一連の操作を開始する。
本願発明の異形棒鋼の情報表示方法、異形棒鋼の情報表示装置、異形棒鋼の情報表示システム、並びに異形棒鋼の他の実施形態を説明する。この実施形態は、他の印字方法を説明するための実施形態であって、基本的手順は実施形態1と共通する。
実施形態1では、切断作業中に印字する説明を行ったが、搬送体9で異形棒鋼8を搬送している最中に印字を行うこともできる。この場合、印字位置は、搬送体9の上で異形棒鋼8が配置された所定位置と、搬送体9の搬送速度及び印字速度に基づいて計算される。
また、切断作業以外の曲げ加工作業中にも印字することができる。この場合、曲げ加工された状態を考慮して見えやすい位置に印字されるよう印字位置を決定する。
同じく、切断加工や曲げ加工が行われる前、又はこれらの作業が終了した後に印字することもできる。ただしこの場合、印字作業がクリティカルな工程となるため、従来の作業工程より若干工程が延びることとなる。
印字する印刷機としてはインクジェットプリンタのほか、レーザマーカなど他の非接触型の印刷機も使用できる。なお、非接触型の印刷機は、被印字物に接触することなく印刷する印刷機を意味する。
レーザマーカの機器仕様としては、次に掲げるものが好適であるが、他の仕様でもあっても視認できる程度に印字することができれば構わない。
・レーザマーカ :3−Axis CO2(株式会社キーエンス製)
・印字方式 :XYZ 3軸同時スキャニング方式
・印字レーザ:波長10.6um、平均出力30W
・スキャンスピード:最大6000mm/s
2 加工工場
3 工事現場PC
4 加工工場PC
5 サーバ
6 制御装置
7 仮置きスペース
8 異形棒鋼
9 搬送体
10 センサー
11 切断設備
12 インクジェットプリンタ
12a インクジェットプリンタヘッド移動装置
12b インクジェットプリンタヘッド
13 曲げ加工設備
14 異形棒鋼の属性情報
15 ロット単位の2次元コード
16 発注者からの2次元コード
17 バーコードリーダ
Claims (18)
- 注文に応じて出荷する異形棒鋼の外周表面に、非接触型の印刷機で、前記異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報を印字することを特徴とする異形棒鋼の情報表示方法。
- 請求項1記載の異形棒鋼の情報表示方法において、
異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報が、異形棒鋼の種別、強度、鉄筋径、鉄筋長、使用場所のうち、1又は2以上の情報であることを特徴とする異形棒鋼の情報表示方法。 - 請求項1又は請求項2記載の異形棒鋼の情報表示方法において、
ロットとして結束される異形棒鋼の本数を数え、そのロットの異形棒鋼の全数、序数、ロット情報のうち1又は2以上を印字することを特徴とする異形棒鋼の情報表示方法。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示方法において、
異形棒鋼の切断加工、曲げ加工、又は搬送を行いながら、前記異形棒鋼に印字することを特徴とする異形棒鋼の情報表示方法。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示方法において、
発注者からの注文情報をデータベースに登録し、
このデータベースから注文情報のうち異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報を読み取って、前記異形棒鋼に印字することを特徴とする異形棒鋼の情報表示方法。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示方法において、
発注者からの注文情報をロットごとに分けて2次元コードを作成し、
このロット単位の2次元コードから読み取った注文情報のうち異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報を抽出して、前記異形棒鋼に印字することを特徴とする異形棒鋼の情報表示方法。 - 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示方法において、
発注者からの注文情報を2次元コードとして受取り、
この2次元コードから読み取った注文情報のうち異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報を抽出して、前記異形棒鋼に印字することを特徴とする異形棒鋼の情報表示方法。 - 注文に応じて出荷する異形棒鋼に、前記異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報を印字可能な装置であって、
制御装置と、非接触型の印刷機と、を備え、
前記制御装置は、非接触型の印刷機に印字を指令することが可能であり、
前記非接触型の印刷機は、前記制御装置からの指令に従って前記情報を異形棒鋼の外周表面に印字可能であることを特徴とする異形棒鋼の情報表示装置。 - 請求項8記載の異形棒鋼の情報表示装置において、
異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報が、異形棒鋼の種別、強度、鉄筋径、鉄筋長、使用場所のうち、1又は2以上の情報であることを特徴とする異形棒鋼の情報表示装置。 - 請求項8又は請求項9記載の異形棒鋼の情報表示装置において、
ロットとして結束される異形棒鋼の本数を数えるカウンター装置を備え、
制御装置が、そのカウンター装置が取得した異形棒鋼の本数情報を読み込んで、そのロットの異形棒鋼の全数、序数、ロット情報のうち1又は2以上を、非接触型の印刷機に印字指令することを特徴とする異形棒鋼の情報表示装置。 - 請求項8乃至請求項10のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示装置において、
異形棒鋼を切断する切断装置、曲げ加工する曲げ加工装置、異形棒鋼を搬送する搬送体のうち1又は2以上を備え、
前記切断装置で異形棒鋼を切断しながら、前記曲げ加工装置で異形棒鋼を曲げ加工しながら、又は前記搬送体で異形棒鋼を搬送しながら、
非接触型の印刷機は前記異形棒鋼に印字可能であることを特徴とする異形棒鋼の情報表示装置。 - 請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示装置において、
発注者からの注文情報を登録することができるデータベースを備え、
制御装置が、そのデータベースから前記注文情報のうち異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報を読み取って、その情報を非接触型の印刷機に印字指令することを特徴とする異形棒鋼の情報表示装置。 - 請求項8乃至請求項12のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示装置において、
発注者からの注文情報をロットごとに分けて2次元コードに変換する手段と、
このロット単位の2次元コードから注文情報を読み取る手段と、
読み取った注文情報のうち異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報を抽出する手段と、を備え、
制御装置が、前記抽出された情報を読み込んで非接触型の印刷機に印字指令することを特徴とする異形棒鋼の情報表示装置。 - 請求項8乃至請求項13のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示装置において、
発注者から受け取った2次元コードから注文情報を読み取る手段と、
読み取った注文情報のうち異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報を抽出する手段と、を備え、
制御装置が、前記抽出された情報を読み込んで非接触型の印刷機に印字指令することを特徴とする異形棒鋼の情報表示装置。 - 請求項8乃至請求項14のいずれかに記載の異形棒鋼の情報表示装置と、
異形棒鋼を仮置きするスペースと、
このスペースから異形棒鋼を搬送体に送出する設備と、
異形棒鋼を結束する設備と、を備えたことを特徴とする異形棒鋼の情報表示システム。 - 注文に応じて出荷する異形棒鋼の外周表面に、非接触型の印刷機で、前記異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報が印字されたことを特徴とする異形棒鋼。
- 請求項16記載の異形棒鋼において、
異形棒鋼の属性を直接把握しうる情報が、異形棒鋼の種別、強度、鉄筋径、鉄筋長、使用場所のうち、1又は2以上の情報であることを特徴とする異形棒鋼。 - 請求項16又は請求項17記載の異形棒鋼において、
ロットとして結束される異形棒鋼の全数、序数、ロット情報のうち1又は2以上が印字されたことを特徴とする異形棒鋼。
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