JP4262200B2 - 組成物および画像形成方法 - Google Patents
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Description
本発明は、色材を内包したブロックポリマーと溶媒を含む組成物、および前記組成物を用いた画像形成方法に関する。
【0001】
背景技術
機能性物質を含有する水性分散材料は、従来から機能性材料として、除草剤、殺虫剤等の農薬、抗がん剤、抗アレルギー剤、消炎剤等の医薬に広く利用されている。また粒状固体が着色剤であるインク、トナー等の色材も良く知られている。近年、デジタル印刷技術は非常な勢いで進歩している。このデジタル印刷技術は、電子写真技術、インクジェット技術と言われるものがその代表例であるが、これらは近年オフィス、家庭等における画像形成技術としてその存在感をますます高めてきている。
【0002】
インクジェット技術はその中でも直接記録方法として、コンパクト、低消費電力という大きな特徴がある。また、ノズルの微細化等により急速に高画質化が進んでいる。インクジェット技術の一例は、インクタンクから供給されたインクをノズル中のヒーターで加熱することで蒸発発泡し、インクを吐出させて記録媒体に画像を形成させるという方法である。他の例はピエゾ素子を振動させることでノズルからインクを吐出させる方法である。これらの方法に使用されるインクは通常染料水溶液が用いられるため、色の重ね合わせ時ににじみが生じたり、記録媒体上の記録箇所に紙の繊維方向にフェザリングと言われる現象が現れたりする場合があった。これらを改善する目的で顔料分散インクを使用することが検討されている(USP5085698)。しかしながら未だなお多くの改善が望まれている状況である。
【0003】
発明の開示
上記事情に鑑み本発明は、受けた刺激に対して色材を内包したブロックポリマー同士が凝集することを特徴とする組成物を提供しようとするものである。
【0004】
特に、本発明は、インクジェット用インクに適した組成物であり、にじみやフェザリングが改善され、さらには定着性の優れたインクジェット用インクに適した組成物を提供しようとするものである。
【0005】
また、本発明は、上記の組成物を用いた画像形成方法を提供しようとするものである。
本発明の第1は、色材を内包したブロックポリマーと溶媒とを含む組成物であって、該ブロックポリマーが、Aブロックが2−エトキシエチルビニルエーテル又はイソブチルビニルエーテルとCH 2 =CHOCH 2 CH 2 OPhPhの共重合体からなり、Bブロックが2−メトキシエチルビニルエーテルからなるABブロックポリマー又は該ABブロックポリマーの末端に−O(CH 2 ) 5 COOHを有するブロックポリマーであり、該組成物のpHの変化により、該ブロックポリマーの性質が変化することで該色材を内包したブロックポリマー同士が凝集することを特徴とする組成物に関するものである。
【0006】
また本発明の第2は、上記組成物を被記録媒体に付与し、該組成物のpHを変化させることにより、該組成物が含む前記ブロックポリマーの性質が変化することで該色材を内包したブロックポリマー同士が凝集する過程を経て該被記録媒体に画像を形成することを特徴とする画像形成方法である。
【0007】
発明の詳細な説明
以下、本発明を詳細に述べる。
本発明者らは、前記背景技術、課題について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明の第1は、所定の機能を奏する機能性物質を内包したブロックポリマーと溶媒とを含む組成物であって、受けた刺激に対して該ブロックポリマーの性質が変化することで該機能性物質を内包したブロックポリマー同士が凝集することを特徴とする組成物(以降、組成物と略記する。)である。好ましくは、所定の機能を奏する機能性物質を内包したブロックポリマーから構成されたミセルと溶媒を含む組成物であって、受けた刺激に対して該ブロックポリマーの性質が変化する事で該ブロックポリマーから構成されたミセル同士が凝集することを特徴とする組成物である。
【0009】
なお、内包とは、ブロックポリマーの内部に包まれている状態をいう。例えば、水中ではブロックポリマーが形成するミセルの疎水コア部分に色材が存在する状態が挙げられる。
【0010】
本発明の組成物に含まれる溶媒は、特に限定されないが、組成物に含まれる成分を溶解、懸濁、分散できる媒体を意味する。本発明では、直鎖、分岐鎖、環状の各種脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、複素芳香族炭化水素などの有機溶媒、水性溶媒、水などが溶媒として含まれる。また、紙等の被記録媒体での乾燥を速めることを目的として、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類を用いることもできる。
【0011】
本発明の第2は、上記組成物の製造法であって、該組成物を作成する過程において前記ポリマーを溶媒に完全に溶解させ、溶媒環境の変化により、該ブロックポリマー中に該物質を内包させる製造工程を経ることを特徴とする製造方法である。前記製造方法における溶媒環境の変化が、温度変化、電磁波照射、組成物のpH変化、および組成物の濃度変化から選択される少なくとも1つであることが、より好ましい。温度変化に関しては、温度変化の範囲が、組成物の相転移温度の前後に渡る範囲であることが好ましい。さらに電磁波への暴露に関しては、電磁波の波長範囲が100から800nmであることが好ましい。pH変化に関しては、pH変化の範囲がpH3からpH12の範囲であることが好ましい。濃度の変化に関しては、前記組成物が相転移起こす濃度の前後に渡る範囲であることが好ましい。
【0012】
本発明の第3は、インクを被記録媒体上に付与することで画像を形成する画像形成方法において、色材内包ブロックポリマーを含有する分散組成物を用いて、刺激に対して該ポリマーの性質が変化する事で該色素内包ブロックポリマー同士が凝集する過程を経て画像形成することを特徴とする画像形成方法である。好ましくは、色材を内包するブロックポリマーから構成されたミセルを含有する分散組成物を用いて、刺激に対して該ポリマーの性質が変化する事で該ポリマーから構成されたミセル同士が凝集する過程を経て画像形成することを特徴とする画像形成方法である。前記画像形成方法における刺激が、温度変化、電磁波照射、組成物のpH変化、および組成物の濃度変化から選択される少なくとも1つであることが、より好ましい。前記刺激として好ましくは、温度変化に関しては、温度変化の範囲が組成物の相転移温度の前後に渡る範囲であることが好ましい。さらに電磁波への暴露に関しては、電磁波の波長範囲が100から800nmであることが好ましい。pH変化に関しては、pH変化の範囲がpH3からpH12の範囲であることが好ましい。濃度の変化に関しては、前記組成物が相転移起こす濃度の前後に渡る範囲であることが好ましい。
【0013】
本発明の第4は、色素内包ブロックポリマーを含有した分散組成物を用いて、刺激に対して該ポリマーの性質が変化する事で該色素内包ブロックポリマー同士が凝集する過程を経て画像形成するのに用いる画像形成装置である。より好ましくは、色素内包ブロックポリマーから構成されたミセル含有分散組成物を用いて、刺激に対して該ポリマーの性質が変化する事で該ポリマーから構成されたミセル同士が凝集する過程を経て画像形成するのに用いる画像形成装置である。前記画像形成装置における刺激が、温度変化、電磁波照射、組成物のpH変化、および組成物の濃度変化から選択される少なくとも1つであることが、より好ましい。前記刺激として好ましくは、温度変化に関しては、温度変化の範囲が組成物の相転移温度の前後に渡る範囲であることを特徴とする。さらに電磁波への暴露に関しては、電磁波の波長範囲が100から800nmであることが好ましい。pH変化に関しては、pH変化の範囲がpH3からpH12の範囲であることが好ましい。濃度の変化に関しては、前記組成物が相転移起こす濃度の前後に渡る範囲であることが好ましい。
【0014】
本発明に使用される前記ブロックポリマーは、両親媒性のブロックポリマーが好ましい。疎水性セグメントと非イオン性親水性セグメントとを有する両親媒性ブロックポリマーであって、言い換えれば前記ブロックポリマーは疎水性セグメントと非イオン性親水性セグメントとをそれぞれ少なくとも一つ含有しているものが好ましい。ブロック構造の形としては、次のような例が挙げられる。ABというそれぞれのブロックセグメントが異なるジブロックポリマー、ABAという両端のブロックセグメントが同じ構造のトリブロックポリマー、ABCというそれぞれのブロックセグメントが異なるトリブロックポリマー等が代表的に挙げられるが、ABCDという4つの異なるブロックセグメントを持つものや、ABCAという形のもの、更にはそれ以上の個数のブロックセグメントを持つブロックポリマーでもよい。
【0015】
また、ABCというトリブロックポリマーまたは3つ以上のブロックセグメントを有するブロックポリマーであった場合、ブロックセグメント中に疎水性セグメントと非イオン性親水性セグメントとをそれぞれ少なくとも一つ含有すればよく、その他のブロックセグメント中にイオン性の官能基を有するブロックセグメントを含有してもよい。
【0016】
前記ブロックポリマーは、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル系ブロックポリマー、ポリスチレンと他の付加重合系または縮合重合系のブロックポリマー、ポリオキシエチレン、ポリオキシアルキレンのブロックを有するブロックポリマー等、従来から知られているブロックポリマーを用いることもできる。
【0017】
更に好ましくは、ポリアルケニルエーテル構造を繰り返し単位構造として含有する化合物であり、更に好ましくはポリビニルエーテル構造を繰り返し単位構造として含有する化合物である。
【0018】
本発明のブロックポリマー化合物の各ブロックセグメントは単一の繰り返し単位からなるものでもよく、複数の繰り返し単位構造からなるものでもよい。複数の繰り返し単位からなるブロックセグメントの例としては、ランダム共重合体や徐々に組成比が変化するグラデュエイション共重合体がある。また、本発明のブロックポリマー化合物は3つ以上のブロックセグメントを有するブロックポリマーであり、それらブロックポリマーが他のポリマーにグラフト結合したポリマーであっても良い。
【0019】
本発明のブロックポリマー化合物の数平均分子量(Mn)は、200以上10000000以下であり、好ましく用いられる範囲としては1000以上1000000以下である。10000000を越えると高分子鎖内、高分子鎖間の絡まりあいが多くなりすぎ、溶剤に分散しにくかったりする。200未満である場合、分子量が小さく高分子としての立体効果が出にくかったりする場合がある。各ブロックセグメントの好ましい重合度は3以上10000以下である。さらに好ましくは5以上5000以下である。 さらに好ましくは10以上4000以下である。
【0020】
また、分散安定性向上、包接性(内包性)向上のためにはブロックポリマーの分子運動性がよりフレキシブルであることが機能物質の表面と物理的に絡まり親和しやすい点を有しているため好ましい。さらには後に詳述するように被記録媒体上で被覆層を形成しやすい点でもフレキシブルであることが好ましい。このためにはブロックポリマーの主鎖のガラス転移温度Tgは、好ましくは20℃以下であり、より好ましくは0℃以下であり、さらに好ましくは−20℃以下である。この点でもポリビニルエーテル構造を有するポリマーは、一般にガラス転移点が低く、フレキシブルな特性を有するため、好ましく用いられる。上記した繰り返し単位構造例の場合、ほとんどそのガラス転移温度は−20℃くらいか、それ以下である。
【0021】
本発明に特徴的に用いられるポリビニルエーテルについて説明する。本発明の組成物の特徴である、分散安定性が高く、にじみやフェザリングを改善し、さらには定着性に優れる点については、分散物中に用いられるポリビニルエーテル構造を含むポリマー材料によるところが大きい。上述のように、本発明における刺激応答性とは、電磁波への暴露、電場印加、温度変化、pH変化、化学物質の添加、組成物の濃度変化など、分散物へ刺激を付与することにより、この刺激(環境変化)に応じて組成物の形状や物性が著しく変化することを意味する。ポリビニルエーテル構造を含むポリマーによって刺激応答性を与えることができる。この形態の該組成物では、このポリマーは顔料などの分散安定性の面での機能も発揮することが好ましい。したがって、ポリビニルエーテルは親水性部分と疎水性部分の両方をもつ、いわゆる両親媒性構造を有していることが好ましい。具体的には親水性のモノマーと疎水性のモノマーが共重合されたポリマーを好ましい例として挙げることができる。ポリビニルエーテル構造を有するこのようなポリマーは、ポリビニルエーテル構造が一般にガラス転移点の低い柔らかい特性を有するため、通常はその疎水部が粒状固体と物理的に絡まり親和しやすい点を有しているため、より好ましい分散特性を有している。
【0022】
ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法は多数報告されているが(特開平11−080221号公報)、青島らによるカチオンリビング重合による方法(特開平11−322942号公報、特開平11−322866号公報)が代表的である。カチオンリビング重合でポリマー合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。また、ポリビニルエーテルは、その側鎖に様々な官能基を導入することができる。カチオン重合法は、他にHI/I2 系、HCl/SnCl4 系等で行うこともできる。
【0023】
本発明に用いられるポリビニルエーテル構造を含むポリマーは、これを添加することによる刺激応答性の付与が第一の目的であるが、同時にそれ以外の機能(例えば顔料のような粒状固体の分散性)を付与することもできる。
【0024】
以下に、上述の刺激のうち代表的なものについて説明し、このような刺激に応答するポリビニルエーテル構造を含むポリマーを例示する。
温度変化による刺激の応答に関しては、例えば溶解性、熱重合や極性変化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等による該組成物の変化が挙げられる。温度変化の範囲は、該組成物の相転移温度の前後にわたる範囲が好ましく、さらには臨界ゲル化温度前後にわたる温度範囲がより好ましい。温度変化による刺激に応答するポリビニルエーテル構造として、例えばポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体等又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体を挙げることができる。特にポリ((2−メトキシエチルビニルエーテル)−b−(2−エトキシエチルビニルエーテル))からなるブロック共重合体では、ブロックポリマーにすることで、20℃において急激な粘度変化が生じる。ここで、ポリ((2−メトキシエチルビニルエーテル)−b−(2−エトキシエチルビニルエーテル))のbは、ブロックポリマーを意味する略号である。
【0025】
次の刺激応答性としては、電磁波への暴露がある。この電磁波の波長範囲は100〜800nmであることがより好ましい。電磁波への暴露による刺激の応答は、例えば溶解性、光重合やフォトクロミズム、さらには光異性化、光二量化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等を挙げることができる。この刺激に応答するポリビニルエーテル構造としては、例えば、ポリ(2−ビニロキシエチルメタクリレート)等の重合官能基を有するビニルエーテル誘導体等又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体を挙げることができる。
【0026】
pH変化による刺激の応答に関しては、該組成物はpHの範囲が3〜12で応答をすることがより好ましい。pH変化による刺激の応答は、例えば溶解性、水素結合や配位結合、極性変化、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等を挙げることができる。このような刺激に応答する分散物に含まれるポリビニルエーテル構造を含むポリマーの構造は、例えば、ポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体とポリメタクリル酸等のポリカルボン酸との共重合体やポリマーブレンドを挙げることができる。
【0027】
さらなる例としては、該水性インキの濃度の変化による刺激を挙げることができる。この刺激としては、例えば該水性インキの水が蒸発または吸収されることにより、または該組成物中に溶解されたポリマーの濃度を変化することにより該組成物の濃度が変化するような場合である。この刺激に関しては、該組成物の相転移濃度前後にわたる範囲の濃度変化が好ましく、さらには臨界ゲル化濃度前後の濃度変化がより好ましい。溶液濃度の変化による刺激では、例えば水素結合や疎水性相互作用、相転移(ゾル−ゲル転移、液晶)等の応答性が挙げられる。一例としてポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)、ポリ(2−エトキシエチルビニルエーテル)等のアルコキシビニルエーテル誘導体等やポリ(2−フェノキシエチルビニルエーテル)等のアリールオキシビニルエーテル誘導体等又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体が挙げられる。
【0028】
さらにこれらの刺激のうち、二種類以上の刺激を組み合わせることも可能である。刺激応答性という機能は、ポリビニルエーテル構造を含むポリマーそれ自身でも達成できるが、本発明ではよりその機能を高めるために、その他のポリマーと併用することも可能である。一例としては、刺激応答性を、ポリビニルエーテル構造を含むポリマー以外のポリマーに持たせ、他の機能(例えば分散安定性)を、ポリビニルエーテル構造を含むポリマーに付与することが挙げられる。刺激応答性を有する他のポリマーの例としては、以下のものが挙げられるが本発明はこれらに限定されるものではない。また該組成物中に、ポリビニルエーテル構造を含むポリマー以外のポリマー(例えば、上記の刺激応答性を有するポリマー)を添加することで、刺激応答性を付与又は向上させることも可能である。
【0029】
第一の例として、熱の付与によって加熱すると組成物の組成が変化し、相転移を起こさせるポリマーを挙げることができる。このポリマーの具体例としては、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ−N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等のポリN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド、ポリN−ビニルイソブチルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸或いはその金属塩、ポリ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリ−N−(メタ)アクリルピペリジン、ポリ(2−エチルオキサゾリン)、ポリビニルアルコール或いはその部分ケン化物、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドとの共重合体、ポリ(エチレングリコールモノメタアクリレート)、ポリ(エチレングリコールモノアクリレート)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の置換セルロース誘導体等又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体やポリマーブレンドが挙げられる。
【0030】
第二の例として、電磁波への暴露によって、光反応によりポリマーの構造が変化し、該組成物の組成が変化して相転移を起こさせるものがある。このポリマーの具体例として、フォトクロミック性基等の基を有するポリマー化合物等がある。具体的には、光によってイオン解裂するトリフェニルメタン誘導体、スピロピラン誘導体やスピロオキサジン誘導体等の基を有するポリ(メタ)アクリルアミド系、ポリ−N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等のポリN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド系、N−ビニルイソブチルアミド系等の各種のものが挙げられる。
【0031】
第三の例として、pH値の変化によって該組成物の組成が変化し、相転移を起こすポリマーがある。このポリマーの具体例として、ポリ(メタ)アクリル酸或いはその金属塩、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルベンゼンスルホン酸、ポリ(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸、ポリマレイン酸或いはその金属塩、又はこれらのポリマー化合物を構成する単量体成分を主成分として得られた共重合体、ポリビニルアルコール−ポリアクリル酸複合体或いはその金属塩、ポリ(エチレングリコールモノメタアクリレート)、カルボキシメチルセルロースの金属塩、カルボキシエチルセルロースの金属塩等又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体やポリマーブレンドが挙げられる。
【0032】
第四の例として、該組成物中の溶解されたポリマーの濃度を変化させ、相転移を起こさせるポリマーがある。このポリマーの具体例として、下限の臨界溶解温度(LCST)を持つポリ(メタ)アクリルアミド、ポリN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド、ポリビニルメチルエーテル、ポリメタクリル酸等のポリマー化合物の水溶液(特公昭61−7948号公報、特開平3−237426号公報、特開平8−82809号公報)や、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール−ポリアクリル酸複合体或いはその金属塩、ポリ(エチレングリコールモノメタアクリレート)、アルコキシシロキサンなどの無機ポリマー類、又はこれらのポリマー化合物を主成分とする共重合体やポリマーブレンドが挙げられる。
【0033】
該組成物中のブロックポリマーの構造は、特に限定はしないが、特にセグメントの少なくとも1つにビニルエーテル構造を有するポリマーを有することが、より好ましい。
【0034】
ブロックポリマーは各ブロックあるいはユニットの繰り返し単位構造に基づくそれぞれの特性をほぼ保持し、共存する形で特性を発揮することが可能である。これらポリマーは、とりわけ刺激応答性を有するブロックあるいはユニット部分が有効に機能し、ランダムポリマーと比べ、その機能性をよりよく発揮できると考えられる。さらに、これらのポリマーは、用いられるブロックポリマー水性溶媒に対して、粒状固体を良好に分散することができると考えられる。このとき該ポリマーの一部は使用する水性溶媒に親和性をもったものが用いられる。さらにポリビニルエーテル構造を有するポリマーの場合も、前記したようにAB、ABA、ABC等様々なブロック形態が可能であり、また異なった2種以上の親水性ブロックを有することが好ましい。また末端にイオン性部位を有することも可能である。
【0035】
該ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの繰り返し単位の分子構造としては、特に限定はしないが、下記一般式(1)で示されるポリマーが好ましい。
【0036】
【化1】
ただしR1 は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、フェニル(Ph)、ピリジル(Pyr)、Ph−Ph、Ph−Pyr、または−(CH(R2 )−CH(R3 )−O)l −R4 もしくは−(CH2 )m −(O)n −R4 から選ばれ、芳香環中の水素は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR2 、R3 はそれぞれ独立にH、もしくはCH3 である。R4 はH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CH2 CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3 )=CH2 、CH2 COOR5 からなり、R4 が水素以外である場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。R5 はH、または炭素数1から5のアルキル基である。
【0037】
好ましくは、R1 は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、または−(CH(R2)−CH(R3)−O)l−R4もしくは−(CH2)m−(O)n−R4から選ばれる。l、mはそれぞれ独立に1から12の整数から選ばれ、nは0または1である。またR2、R3はそれぞれ独立にH、もしくはCH3である。R4はH、炭素数1から6までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、CH2COOR5 からなり、R4が水素以外である場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。R5はH、または炭素数1から5のアルキル基である。
【0038】
本発明において、直鎖または分岐アルキル基とは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、オクタデシル等である。また環状アルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル等である。炭素原子上の水素が置換される場合、置換は1カ所であっても複数箇所であってもよい。
【0039】
好ましくは、該ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの繰り返し単位分子構造として、下記一般式(2)で表されるポリマーが好ましい。
【0040】
【化2】
ただしR6は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、また−(CH2−CH2−O)l −R7もしくは−(CH2)m−(O)n−R7から選ばれ、芳香環中の水素は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR7 はH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、CH2COOR8からなり、R7が水素以外である場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。R8 はH、または炭素数1から5のアルキル基である。
【0041】
好ましくは、R6は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、または−(CH2−CH2−O)l−R7もしくは−(CH2)m−(O)n−R7から選ばれ、芳香環中の水素は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。R7はH、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、Ph、Pyr、Ph−Ph、Ph−Pyr、−CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3)=CH2からなり、R7が水素以外である場合、炭素原子上の水素は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素は窒素とそれぞれ置換することができる。
【0042】
さらに好ましくは、上述の該組成物中のポリビニルエーテル構造を含むポリマーの繰り返し単位分子構造として、下記にそのビニルエーテルモノマーの構造を明記するが、本発明に用いられるポリビニルエーテル構造は、これらに限定されない。
【0043】
【化3】
これらのビニルエーテルモノマーからなる、ポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマーを本発明では好適に使用できる。本発明で使用できる該ポリマーは、上記のビニルエーテルモノマーからなる刺激応答性を有するポリビニルエーテル構造を含むポリマーに限定されない。例えば、これらの例として、以下に明記するものを挙げることができるが、本発明に用いられるポリマーは、これらに限定されない。
【0044】
【化4】
【0045】
【化5】
さらには、ポリビニルエーテルの繰り返し単位数(上記(II−a)から(II−g)において、x、y、z)がそれぞれ独立に、1以上10,000以下であることが好ましく、またその合計が(上記(II−a)から(II−f)において(x+y+z))、10以上40,000以下であることがより好ましい。またポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマー中の各セグメントが2種類以上のモノマーからなる場合に関しては、各セグメントはランダムポリマー、グラジェントポリマー又はグラフトポリマーであってよい。
【0046】
次に、本発明の組成物の他の成分について説明する。
本発明の組成物における溶媒は、水または水性溶媒が好ましい。
【0047】
[水]
本発明の組成物に含まれる水としては、金属イオン等を除去したイオン交換水、純水、超純水が好ましい。
【0048】
[水性溶媒]
水性溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロビレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒、等を用いることができる。また、組成物の記録媒体上での乾燥を速めることを目的として、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類を用いることもできる。
【0049】
本発明では、上記水および水性溶媒の含有量は、組成物の全重量に対して、20〜95重量%の範囲で用いるのが好ましい。さらに好ましくは30〜90重量%の範囲である。
【0050】
[色材]
本発明における有用な色材は、本発明の組成物の用途に応じて、顔料、染料を用いることができる。本発明の組成物に用いられる色材は、組成物の重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。
【0051】
以下に本発明の組成物に使用する場合の顔料および染料の具体例を示す。
顔料は、有機顔料および無機顔料のいずれでもよく、インクに用いられる顔料は、好ましく黒色顔料と、シアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料を用いる。なお、上記に記した以外の色顔料や、無色または淡色の顔料、金属光沢顔料等を使用してもよい。また、本発明のために、新規に合成した顔料を用いてもよい。
【0052】
以下に、黒、シアン、マゼンタ、イエローにおいて、市販されている顔料を例示する。
黒色の顔料としては、Raven1060、Raven1080、Raven1170、Raven1200、Raven1250、Raven1255、Raven1500、Raven2000、Raven3500、Raven5250、Raven5750、Raven7000、Raven5000ULTRAII、Raven1190ULTRAII(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Black PearlsL、MOGUL−L、Regal400R、Regal660R、Regal330R、Monarch800、Monarch880、Monarch900、Monarch1000、Monarch1300、Monarch1400(以上、キャボット社製)、Color BlackFW1、Color BlackFW2、Color BlackFW200、Color Black18、Color BlackS160、Color BlackS170、Special Black4、Special Black 4A、Special Black 6、Printex35、PrintexU、Printex140U、PrintexV、Printex140V(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0053】
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:2、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22、C.I.Pigment Blue−60等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.PigmentRed−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202、C.I.Pigment Red−207等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
黄色の顔料としては、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow−17、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.PigmentYellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、 C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
また、本発明の組成物では、水に自己分散可能な顔料も使用できる。水分散可能な顔料としては、顔料表面にポリマーを吸着させた立体障害効果を利用したものと、静電気的反発力を利用したものとがあり、市販品としては、CAB−0−JET200、CAB−0−JET300(以上キャボット社製)、Microjet Black CW−1(オリエント化学社製)等が挙げられる。
【0057】
本発明の組成物に用いられる顔料は、組成物の重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。顔料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。
【0058】
また、本発明の組成物で使用しうる染料は、公知のものでよく、以下に述べるような直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食品用色素の水溶性染料、又は、分散染料の不溶性色素を用いることができる。脂溶性の染料も好ましく使用できる。
【0059】
例えば脂溶性染料としては、C.I.ソルベントブルー,−33,−38,−42,−45,−53,−65,−67,−70,−104,−114,−115,−135;C.I.ソルベントレッド,−25,−31,−86,−92,−97,−118,−132,−160,−186,−187,−219;C.I.ソルベントイエロー,−1,−49,−62,−74,−79,−82,−83,−89,−90,−120,−121,−151,−153,−154等が挙げられる。
【0060】
例えば、水溶性染料としては、C.I.ダイレクトブラック,−17,−19,−22,−32,−38,−51,−62,−71,−108,−146,−154;
C.I.ダイレクトイエロー,−12,−24,−26,−44,−86,−87,−98,−100,−130,−142;
C.I.ダイレクトレッド,−1,−4,−13,−17,−23,−28,−31,−62,−79,−81,−83,−89,−227,−240,−242,−243;
C.I.ダイレクトブルー,−6,−22,−25,−71,−78,−86,−90,−106,−199;
C.I.ダイレクトオレンジ,−34,−39,−44,−46,−60;C.I.ダイレクトバイオレット,−47,−48;
C.I.ダイレクトブラウン,−109;
C.I.ダイレクトグリーン,−59等の直接染料、
C.I.アシッドブラック,−2,−7,−24,−26,−31,−52,−63,−112,−118,−168,−172,−208;
C.I.アシッドイエロー,−11,−17,−23,−25,−29,−42,−49,−61,−71;
C.I.アシッドレッド,−1,−6,−8,−32,−37,−51,−52,−80,−85,−87,−92,−94,−115,−180,−254,−256,−289,−315,−317;
C.I.アシッドブルー,−9,−22,−40,−59,−93,−102,−104,−113,−117,−120,−167,−229,−234,−254;
C.I.アシッドオレンジ,−7,−19;
C.I.アシッドバイオレット,−49等の酸性染料、
C.I.リアクティブブラック,−1,−5,−8,−13,−14,−23,−31,−34,−39;
C.I.リアクティブイエロー,−2,−3,−13,−15,−17,−18,−23,−24,−37,−42,−57,−58,−64,−75,−76,−77,−79,−81,−84,−85,−87,−88,−91,−92,−93,−95,−102,−111,−115,−116,−130,−131,−132,−133,−135,−137,−139,−140,−142,−143,−144,−145,−146,−147,−148,−151,−162,−163;
C.I.リアクティブレッド,−3,−13,−16,−21,−22,−23,−24,−29,−31,−33,−35,−45,−49,−55,−63,−85,−106,−109,−111,−112,−113,−114,−118,−126,−128,−130,−131,−141,−151,−170,−171,−174,−176,−177,−183,−184,−186,−187,−188,−190,−193,−194,−195,−196,−200,−201,−202,−204,−206,−218,−221;
C.I.リアクティブブルー,−2,−3,−5,−8,−10,−13,−14,−15,−18,−19,−21,−25,−27,−28,−38,−39,−40,−41,−49,−52,−63,−71,−72,−74,−75,−77,−78,−79,−89,−100,−101,−104,−105,−119,−122,−147,−158,−160,−162,−166,−169,−170,−171,−172,−173,−174,−176,−179,−184,−190,−191,−194,−195,−198,−204,−211,−216,−217;
C.I.リアクティブオレンジ,−5,−7,−11,−12,−13,−15,−16,−35,−45,−46,−56,−62,−70,−72,−74,−82,−84,−87,−91,−92,−93,−95,−97,−99;
C.I.リアクティブバイオレット,−1,−4,−5,−6,−22,−24,−33,−36,−38;
C.I.リアクティブグリーン,−5,−8,−12,−15,−19,−23;
C.I.リアクティブブラウン,−2,−7,−8,−9,−11,−16,−17,−18,−21,−24,−26,−31,−32,−33等の反応染料;
C.I.ベーシックブラック,−2;
C.I.ベーシックレッド,−1,−2,−9,−12,−13,−14,−27;
C.I.ベーシックブルー,−1,−3,−5,−7,−9,−24,−25,−26,−28,−29;
C.I.ベーシックバイオレット,−7,−14,−27;
C.I.フードブラック,−1,−2等が挙げられる。
【0061】
なお、これら上記の色材の例は、本発明の組成物に対して特に好ましいものであるが、本発明の組成物に使用する色材は上記色材に特に限定されるものではない。
【0062】
本発明の組成物に用いられる染料は、組成物の重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。染料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。
本発明では、顔料および染料を併用して用いてもよい。
【0063】
[添加剤]
本発明の組成物には、必要に応じて、種々の添加剤、助剤等を添加することができる。
【0064】
組成物の添加剤の一つとして、顔料を溶媒中で安定に分散させる分散安定剤がある。本発明の組成物は、ポリビニルエーテル構造を含むポリマーにより、顔料のような粒状固体を分散させる機能を有しているが、分散が不十分である場合には、他の分散安定剤を添加してもよい。
【0065】
他の分散安定剤として、親水性疎水性両部を持つ樹脂あるいは界面活性剤を使用することが可能である。
親水性疎水性両部を持つ樹脂としては、例えば、親水性モノマーと疎水性モノマーの共重合体が挙げられる。親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、または前記カルボン酸モノエステル類、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート等、疎水性モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類等が挙げられる。共重合体は、ランダム、ブロック、およびグラフト共重合体等の様々な構成のものが使用できる。もちろん、親水性、疎水性モノマーとも、前記に示したものに限定されない。
【0066】
界面活性剤としては、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両イオン性活性剤を用いることができる。
アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩、ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0067】
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系、シリコン系等が挙げられる。
【0068】
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩等が挙げられる。
両イオン性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、ホスファジルコリン等が挙げられる。なお、界面活性剤についても同様、前記に限定されるものではない。
【0069】
前記の添加剤を含有する組成物は、例えば、本発明のインク組成物とは別個の組成物として提供され、必要なときに接触させて刺激を付与させる形態をとることが可能である。具体的には、例えばインクジェット用インクの場合、本発明のインク組成物を含むインクタンクと、添加剤を含有する組成物を含むインクタンクとをそれぞれ用意し、別個に各組成物を同じ被記録媒体に吐出して接触させることが挙げられる。また、この他には、添加剤を含有する組成物を予め被記録媒体に提供しておき、これに本発明のインク組成物を吐出して接触させることが挙げられる。
【0070】
さらに、本発明の組成物には、必要に応じて水性溶剤を添加することができる。特にインクジェット用インクに用いる場合、水性溶剤は、インクのノズル部分での乾燥、インクの固化を防止するために用いられ、単独または混合して用いることができる。水性溶剤は、上述のものがそのまま当てはまる。その含有量としては、インクの場合、インクの全重量の0.1〜60重量%、好ましくは1〜25重量%の範囲である。
【0071】
その他の添加剤としては、例えばインクとしての用途の場合、インクの安定化と記録装置中のインクの配管との安定性を得るためのpH調整剤、記録媒体へのインクの浸透を早め、見掛けの乾燥を早くする浸透剤、インク内での黴の発生を防止する防黴剤、インク中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属の析出やインク中で不溶解性物の析出等を防止するキレート化剤、記録液の循環、移動、あるいは記録液製造時の泡の発生を防止する消泡剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、および、水溶性染料、分散染料、油溶性染料等も添加することができる。
【0072】
以下に本発明のインク組成物の好ましい実施形態であるインクジェット用インク(水性分散インク)の具体的内容について記載する。
【0073】
[インクジェット用インクの作成方法]
該組成物の製造方法に関しては、色材内包工程において、先ずブロックポリマーを溶媒に完全に溶解させ、その後溶媒環境の変化により該ブロックポリマー中に色材を内包させる製造工程を経ることを特徴とし、より好ましくは前記製造工程において、溶媒環境の変化が、pH変化、温度変化、溶媒の親水性の変化から選ばれる1つ乃至2つ以上の組み合わせからなる組成物の製造方法である。以下にその例として、本発明のインクジェット用インクの作成方法を述べる。
【0074】
ブロックポリマーのセグメントの少なくとも1つにビニルエーテル構造を有するポリマーに該ポリマーを完全に溶解させる溶媒を加える。溶媒はポリマーの溶解性で決まるが、例えば(II−a)であるならば、各セグメントとも熱応答性を有し、温度により親水性と疎水性を制御できるため、20℃以下であるならば溶媒は水でよい。また疎水性基を有する時は、一例であるが(II−e)の場合であればトルエンやクロロホルム、メタノールなどが挙げられる。このように該ブロックポリマーを溶かした溶液を作成した後、色材を加え分散機を用いて分散させた後、溶媒環境を変化させて色材を内包する。溶媒環境の変化が、pH変化、温度変化、溶媒の親水性の変化から選ばれる1つ乃至2つ以上の組み合わせからなる組成物製造方法であるが、以下にその例として、(II−a)であるならば、20℃以下で水中でブロックポリマーを溶解させ、次いで顔料を添加し、その後分散させた後、25℃まで昇温することにより、2−エトキシエチルビニルエーテルで構成されるセグメントが疎水化され両親媒性ブロックポリマーとなるため、水中でミセルが形成され色材が内包される。また(II−e)の場合は、ブロックポリマーが溶解されている溶媒中に、顔料を添加、分散した後、水を添加しながら混合溶媒の親水性の度合いを高めていくことで、イソブチルビニルエーテルで構成されるセグメントが相分離し、水中でミセルが形成され色材が内包される。必要であればこの後、遠心分離等により粗大粒子を除去する。また必要であれば水溶性溶剤を添加し、攪拌、混合、濾過を行うものを例としてあげることができる。
【0075】
分散機としては、例えば、超音波ホモジナイザー、ラボラトリーホモジナイザー、コロイドミル、ジェットミル、ボールミル等があり、これらを単独もしくは組み合わせて用いてもよい。
また、自己分散顔料や脂溶性染料を用いた場合においても、上記の方法と同様の操作により作成することができる。
【0076】
[画像形成方法および画像形成装置]
本発明における水性分散インクは、各種印刷法、インクジェット法、電子写真法等の様々な画像形成装置に使用でき、この装置を用いた画像形成方法により描画することができる。 組成物をインクジェット用インクとして用いる場合、本発明では、例えば、次のような態様で使用することができる。以下に述べる溶媒環境の変化の例からインクを凝集することができる。
【0077】
一例として(II−a)のポリマーとして用いた場合は、溶媒環境の変化として温度を加えることにより画像形成を行うことが可能である。インクタンク内のインクの温度と、吐出により付着した記録媒体上でのインクの温度、との差による温度刺激により、本発明のインクジェット用インクが相変化を起こし急激に増粘あるいは不溶成分が凝集する。これらのインクの特性の変性により、色にじみやフェザリングを改善したり、優れた定着性を発現させることが可能である。なおインクの変性は上述した増粘あるいは不溶成分の凝集に限定されるものではない。
【0078】
前記温度変化と同様にして、電磁波照射、組成物のpH変化、および組成物の濃度変化から選択される少なくとも1つからなる溶媒環境の変化からも画像形成方法を行うことができる。より好ましくは、温度変化に関しては、温度変化の範囲が組成物の相転移温度の前後に渡る範囲であることを特徴とする。さらに電磁波への暴露に関しては、電磁波の波長範囲が100から800nmであることが好ましい。pH変化に関しては、pH変化の範囲がpH3からpH12の範囲であることが好ましい。濃度の変化に関しては、前記組成物が相転移起こす濃度の前後に渡る範囲であることが好ましい。
【0079】
また、溶媒環境に変化させるための刺激を与える方法については、様々な方法が適用し得る。好ましい一つの方法としては、刺激となる組成物と前述してきた該組成物ンクと混合または接触する方法がある。例えば前記pH変化による溶媒環境の変化においては、組成物に対して、相当するpHの組成物を混合する方法として、インクジェット法を適用することが可能である。特開昭64−63185号公報に記載されているように、インクジェットヘッドにより画像を形成する領域全面に渡って刺激となる組成物を打ち込むようにすることもできるし、特開平8−216392号公報に記載の方のように刺激となる組成物の量を制御して、より優れた画像を形成することもできる。
【0080】
前記組成物中のブロックポリマーは、好ましくは両親媒性であり、好ましくは水が溶媒として用いられる。このような組成物ではブロックポリマーによりミセルが形成され、顔料をよく分散する。また、このように該ブロックポリマーのほとんどが分子溶解せずに、ミセル状態で分散することにより、比較的低い粘性を実現できる。ブロックポリマーとしては前述した本発明のポリマー群が使用できるが、前述中のポリビニルエーテル構造を有するブロックポリマーを用いることが好ましい。本発明では、このような組成物に対して、このブロックポリマーの部分に刺激を付与する組成物を接触することにより、ミセル同士が網目構造をとり、インクが増粘し、優れた定着性を示す。したがって、本発明のこのような組成物を用いた画像形成方法は、優れた定着性を有する画像形成方法となる。
【0081】
本発明のインクジェット用インクと、前記の刺激を付与させるための組成物とを接触させる場合、これらの組成物は、例えば、別個の組成物として提供することができる。例えば、インクジェット用組成物と刺激を付与する組成物とを別々のパッケージに入れ、必要なときに接触させて使用する形態をとることが可能である。具体的な描画方法としては、例えばインクジェット用インクの場合、本発明の組成物を含むインクタンクと、刺激を付与する組成物を含むインクタンクとをそれぞれ用意し、別個に各組成物を同じ被記録媒体に吐出して接触させることにより描画する方法が挙げられる。また、この他には、刺激を付与する組成物を、塗布またはスプレーなどの手段で予め被記録媒体に提供しておき、これに本発明のインク組成物を吐出して接触させることにより描画する方法が挙げられる。
【0082】
また、あらかじめ被記録媒体の方に刺激を与える仕組みを施しておくことも好ましい。例えば、pH応答性インクのうち酸性応答性インクを用いて、酸性紙に記録を行う方法などを挙げることができる。この場合、被記録媒体が本発明の刺激応答性インクに刺激を与える機能を有する。このような被記録媒体は、本発明に含まれる。すなわち、本発明は、このような刺激を与える機能を有する被記録媒体に関する。本発明では、記録媒体はいずれの公知の形態であってもよい。例えば、普通紙、感熱紙、酸性紙等を挙げることができる。
【0083】
本発明のインクジェット用インクを用いるインクジェットプリンタとしては、圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを作用させてインクを発泡し、記録を行う熱インクジェット方式等、様々なインクジェット記録装置がある。
【0084】
本発明の装置では、例えばインクジェット用インクの場合、吐出ヘッドの吐出口から吐出されるインクの量は、0.1ピコリットルから100ピコリットルの範囲であることが好ましい。
【0085】
また、本発明の組成物は、中間転写体にインクを印字した後、紙等の記録媒体に転写する記録方式等を用いた間接記録装置にも用いることができる。また、直接記録方式による中間転写体を利用した装置にも適用することができる。
【0086】
特に、本発明のインク組成物は、電子写真記録方式の画像形成方法および画像形成装置に使用することができる。例えば、この画像形成装置としては、潜像を形成する感光体ドラムを有し、これに潜像を形成させるための(露光器など)手段、インク付与手段、転写機構、並びに被記録媒体を備えるものを挙げることができる。この装置による画像の形成は、まず感光体ドラム上に潜像を形成し、本発明の組成物を潜像または潜像以外の部分に付与し、得られた像を転写機構により被記録媒体上へ転写させ、定着させる。
【0087】
以下にインクジェット記録装置について図1を参照して概略を説明する。但し、図1はあくまでも構成の一例であり、本願発明を限定するものではない。
図1は、インクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
【0088】
図1は、ヘッドを移動させて被記録媒体に記録をする場合を示した。図1において、製造装置の全体動作を制御するCPU50には、ヘッド70をXY方向に駆動するためのX方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58がXモータ駆動回路52およびYモータ駆動回路54を介して接続されている。CPUの指示に従い、Xモータ駆動回路52およびYモータ駆動回路54を経て、このX方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58が駆動され、ヘッド70の被記録媒体に対する位置が決定される。
【0089】
図1に示されるように、ヘッド70には、X方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58に加え、ヘッド駆動回路60が接続されており、CPU50がヘッド駆動回路60を制御し、ヘッド70の駆動、即ちインクジェット用インクの吐出等を行う。さらに、CPU50には、ヘッドの位置を検出するためのXエンコーダ62およびYエンコーダ64が接続されており、ヘッド70の位置情報が入力される。また、プログラムメモリ66内に制御プログラムも入力される。CPU50は、この制御プログラムとXエンコーダ62およびYエンコーダ64の位置情報に基づいて、ヘッド70を移動させ、被記録媒体上の所望の位置にヘッドを配置してインクジェット用インクを吐出する。このようにして被記録媒体上に所望の描画を行うことができる。また、複数のインクジェット用インクを装填可能な画像記録装置の場合、各インクジェット用インクに対して上記のような操作を所定回数行うことにより、被記録媒体上に所望の描画を行うことができる。
【0090】
また、インクジェット用インクを吐出した後、必要に応じて、ヘッド70を、ヘッドに付着した余剰のインクを除去するための除去手段(図示せず)の配置された位置に移動し、ヘッド70をワイピング等して清浄化することも可能である。清浄化の具体的方法は、従来の方法をそのまま使用することができる。
描画が終了したら、図示しない被記録媒体の搬送機構により、描画済みの被記録媒体を新たな被記録媒体に置き換える。
【0091】
なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態を修正または変形することが可能である。例えば、上記説明ではヘッド70をXY軸方向に移動させる例を示したが、ヘッド70は、X軸方向(またはY軸方向)のみに移動するようにし、被記録媒体をY軸方向(またはX軸方向)に移動させ、これらを連動させながら描画を行うものであってもよい。
【0092】
本発明は、インクジェット用インクの吐出を行わせるために利用されるエネルギー源として熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、上記熱エネルギーによりインクジェット用インクを吐出させるヘッドが優れた効果をもたらす。かかる方式によれば描画の高精細化が達成できる。本発明のインクジェット用インクを使用することにより、更に優れた描画を行うことができる。
【0093】
上記の熱エネルギーを発生する手段を備えた装置の代表的な構成や原理については、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体が保持され、流路に対応して配置されている電気熱変換体に、吐出情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長および収縮により吐出用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた吐出を行うことができる。
【0094】
ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によればインクジェット用インクの吐出を確実に効率よく行うことができる。
【0095】
さらに、本発明の画像形成装置で被記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプのヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのようなヘッドとしては、複数のヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個のヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0096】
加えて、シリアルタイプのものでも、装置本体に固定されたヘッド、または、装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプのヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0097】
さらに、本発明の装置は、液滴除去手段を更に有していてもよい。このような手段を付与した場合、更に優れた吐出効果を実現できる。
また、本発明の装置の構成として、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定化できるので、好ましい。これらを具体的に挙げれば、ヘッドに対してのキャッピング手段、加圧または吸引手段、電気熱変換体またはこれとは別の加熱素子、または、これらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、インクの吐出とは別の、吐出を行うための予備吐出手段などを挙げることができる。
【0098】
本発明に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
実施例
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。以下の実施例では、本発明のブロックポリマーを合成する方法、水性分散物の例として脂溶性染料分散インク組成物を取り上げて説明する。なお、これらポリマー合成および染料分散インクでの実施例では、実施したうちのいくつかの具体例を記すのみであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0099】
実施例1
<ブロックポリマーの合成>
2−エトキシエチルビニルエーテル(EOVE)、2−メトキシエチルビニルエーテル(MOVE)とHO(CH2 )5 COOHとからなる、一方末端カルボン酸ブロックポリマーの合成。
【0100】
ポリ[EOVE(2−エトキシエチルビニルエーテル)−b−MOVE(メトキエチルビニルエーテル)]−O(CH2 )5 COOH(ここで、bはブロックポリマーであることを示す記号である)を、以下の手順により合成した。
【0101】
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、EOVE12mmol(ミリモル)、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分(EOVE)の重合の完了を確認した。
【0102】
次いで、B成分(MOVE)を12mmol添加し、重合を行った。GPCを用いるモニタリングによって、B成分の重合の完了を確認した後、HO(CH2 )5 COOEtを30mmol添加して、重合反応を停止した。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固して、ポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH2 )5 COOEtのブロクポリマーを得た。
【0103】
合成した化合物の同定は、GPCとNMRにより行った。特に末端に結合している部分の同定にはNMRのDOSY法による測定により、高分子量体のスペクトル中に末端部位の存在することを確認することによって行った。Mn=2.1×104 、Mw/Mn=1.4であった。Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である。
【0104】
得られたポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH2 )5 COOEtの末端のエステル部位を加水分解し、NMRにて同定を行ったところ、目的物であるポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH2 )5 COOHが得られた。
【0105】
得られたカルボン酸末端のブロックポリマー26重量部をpH11の水酸化ナトリウム水溶液200重量部ともに0℃で3日間攪拌し、完全にポリマーが溶解したカルボン酸ナトリウム塩ポリマー溶液とした。これから塩化メチレンでこのポリマーを抽出し,乾燥した後、溶媒を留去してポリマーを単離した。
次いで、このポリマー4重量部にイオン交換水97重量部を加え、0℃でホモジナイザーを用いてブロックポリマーを溶解させた。
【0106】
次に、トルエン70重量部に、黄色脂溶性染料(商品名Yellow 3150、オリエント化学工業株式会社製)30重量部を溶解させた。この液状色材20重量部を先のブロックポリマー水溶液65重量部中に加え、0℃でホモジナイザーを用いて分散・混合したのち、25℃まで昇温して、液状色材を内包したブロックポリマーからなるミセルを形成させた。最後に、ジエチレングリコール10重量部と2−ピロリドン5重量部を添加し、ホモジナイザーを用いて混合した後、粗大粒子をフィルタリング除去して本発明のインク組成物を調整した。電子顕微鏡観察を用いて液状色材の内包構造の確認を行なった。
【0107】
このインク組成物とpH2に調整したポリメタクリル酸5wt%溶液を接液すると黄色の凝集物が生成し、刺激に対して応答性があることがわかった。
【0108】
実施例2
実施例1に記載したpH2に調整したポリメタクリル酸5wt%溶液をあらかじめ普通紙に噴霧して置いた。この紙に実施例1で作成したインク組成物を噴霧し印刷した。
【0109】
インク組成物を噴霧して1分後に印刷部に別の白紙の普通紙を4.9×104 N/m2 の荷重で押し付け、白紙の普通紙にインクが付着するか否かにより、定着強度の評価を行った。白紙の普通紙へのインクの付着は見られなかった。5回同じ試験を行なったが、同じ結果を得た。
【0110】
比較例1
トルエン94重量部に、黄色脂溶性染料(商品名Yellow 3150、オリエント化学工業株式会社製)6重量部を溶解させて、実施例2と同様に記録および定着強度を評価した。白紙の普通紙へのインクの付着が見られた。
【0111】
実施例3
<ブロックポリマーの合成>
イソブチルビニルエーテルとCH2 =CHOCH2 CH2 OPhPh:(IBVE−r−VEEtPhPH:Aブロック)と2−メトキシエチルビニルエーテル(MOVE:Bブロック)とからなるジブロックポリマーの合成。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE6mmol(ミリモル)、VEEtPhPhを6mmol、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、Aブロックの重合の完了を確認した。
【0112】
次いで、BブロックのMOVEを24mmol添加し、重合を続行した。GPCを用いたモニタリングによって、Bブロックの重合の完了を確認した後、重合反応を停止した。 重合反応の停止は、系内に0.3質量%のアンモニア/メタノール水溶液を加えて行った。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固したものを真空乾燥させた後、セルロースの半透膜を用いてメタノール溶媒中透析を繰り返し行い、モノマー性化合物を除去し、目的物であるジブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。Mn=32500、Mw/Mn=1.24であった。重合比はA:B=100:200であった。Aブロック内の2種のモノマー重合比は1:1であった。
【0113】
実施例4
実施例3で得たAB型ジブロックポリマー15質量部をジメチルフォルムアミド150質量部に溶解し、蒸留水400質量部を用いて徐々に水相へ変換して、ポリマー分散水溶液を得た。
【0114】
実施例5
実施例4で得られたポリマー分散水溶液1ml、0.1mol/lのNaOH水溶液4ml、蒸留水75mlの混合溶液を調製し、徐々に0.1mol/lのHCl水溶液を加えそれぞれのpH測定及びDLS(動的光散乱)測定を行った。以下に結果を示す。
【0115】
【表1】
以上のように、非イオン性親水性ポリマーは、酸性溶液中またはアルカリ溶液中において、ポリマー鎖が延び、ミセル径が増大した。
【0116】
実施例6
実施例3で得たAB型ジブロックポリマー15質量部とオイルブルーN(C.I.Solvent Blue−14、アルドリッチ社製)7質量部とをジメチルフォルムアミド150質量部に共溶解し、蒸留水400質量部を用いて徐々に水相へ変換した後、インク組成物を得た。10日間放置したが、オイルブルーNは分離沈殿しなかった。
【0117】
比較例2
黒色の自己分散顔料(商品名CAB−0−JET300、キャボット社製)2質量部、界面活性剤(ノニオンE−230、日本油脂社製)0.5質量部、エチレングリコール5質量部、及びイオン交換水92.5質量部を混合し、インク組成物を調製した。該インク組成物をインクジェットプリンタ(商品名BJF800、キヤノン社製)の印刷ヘッドに充填し、ベタ印刷した。記録1分後に印刷部を強くラインマーカーで5回こすったところ、1回目に黒色の尾引きが観察された。
【0118】
実施例7
被記録媒体である普通紙にpH3の塩酸水溶液を噴霧し、被記録媒体を作成した。これに実施例6で得られたインク組成物をインクジェットプリンタ(商品名BJF800、キヤノン社製)の印刷ヘッドに充填し、ベタ印刷した。記録1分後に印刷部をラインマーカーで強く5回こすったが、青色の尾引きは全く無く、非常に定着性がよいことがわかった。
【0119】
比較例3
実施例6で得られたインク組成物をインクジェットプリンタ(商品名BJF800、キヤノン社製)の印刷ヘッドに充填し、普通紙にベタ印刷した。記録1分後に印刷部をラインマーカーで強く5回こすったところ、4回目に青色の尾引きが観察された。
【0120】
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明によれば、少なくとも、色材を内包したブロックポリマーと溶媒を含む組成物であって、該組成物の状態であるときに、刺激に対して該ポリマーの性質が変化する事で、該物質を内包したブロックポリマー同士が凝集することを特徴とする組成物を用いることにより、定着性に優れた組成物、特にインクジェット用インクを提供することができる。
【0121】
また、本発明は、上記の組成物を用いた画像形成方法によれば、定着性の優れた印刷画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像記録装置の概略の機構を示す図である。
Claims (4)
- 色材を内包したブロックポリマーと溶媒とを含む組成物であって、該ブロックポリマーが、Aブロックが2−エトキシエチルビニルエーテル又はイソブチルビニルエーテルとCH 2 =CHOCH 2 CH 2 OPhPhの共重合体からなり、Bブロックが2−メトキシエチルビニルエーテルからなるABブロックポリマー又は該ABブロックポリマーの末端に−O(CH 2 ) 5 COOHを有するブロックポリマーであり、該組成物のpHの変化により、該ブロックポリマーの性質が変化することで該色材を内包したブロックポリマー同士が凝集することを特徴とする組成物。
- 前記ブロックポリマーと色材とがミセルを形成している請求項1記載の組成物。
- 前記ブロックポリマーの性質の変化が、親媒性から疎媒性へ、あるいは疎媒性から親媒性への変化である請求項1または2記載の組成物。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の組成物を被記録媒体に付与し、該組成物のpHを変化させることにより、該組成物が含む前記ブロックポリマーの性質が変化することで該色材を内包したブロックポリマー同士が凝集する過程を経て該被記録媒体に画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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