JP2005113097A - インク組成物、画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

インク組成物、画像形成方法および画像形成装置 Download PDF

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栄 須田
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Abstract

【課題】 分散安定性が高く、定着性、耐候性の優れたインク組成物およびそれを用いたインクジェット用記録装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも色材、疎水性ポリマー、両親媒性ブロックポリマー及び溶媒を含有するインク組成物であって、前記色材及び疎水性ポリマーは両親媒性ブロックポリマーで内包されて溶媒に分散しているインク組成物。前記インク組成物にエネルギーを作用させて媒体にインクを付与するためのインク付与手段と、前記インク付与手段を駆動するための駆動手段とを備えているインクジェット用記録装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インク組成物、そのインク組成物を用いた画像形成方法および画像形成装置に関する。
近年、デジタル印刷技術は非常な勢いで進歩している。このデジタル印刷技術は、電子写真技術、インクジェット技術と言われるものがその代表例であるが、近年オフィス、家庭等における画像形成技術としてその存在感をますます高めてきている。
インクジェット技術はその中でも直接記録方法として、コンパクト、低消費電力という大きな特徴がある。また、ノズルの微細化等により急速に高画質化が進んでいる。インクジェット技術の一例は、インクタンクから供給されたインクをノズル中のヒーターで加熱することで蒸発発泡し、インクを吐き出させて記録媒体に画像を形成させるという方法である。他の例はピエゾ素子を振動させることでノズルからインクを吐き出させる方法である。これらの技術の発展により、デジタルカラープリントの画質向上は目覚しく、銀塩写真と比べても見劣りしないレベルまで達している。デジタルカラープリントは、従来の銀塩写真や印刷の代替品となると高画質以外にも耐候性が求められる。これらを改善する目的で顔料分散インクを使用(特許文献1、特許文献2参照)や、ラミネート加工などが検討されている。しかしながら未だなお多くの改善が望まれている状況である。
また、特許文献2は、色材を内包しない形態での、溶媒に不溶で分散可能な高分子をインク中に入れて、擦過性を改善したものである。
米国特許第5085698号明細書 特許公報第3069543号
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、分散安定性が高く、定着性、耐候性に優れたインク組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記のインク組成物を用いて、定着性、耐候性に優れた印刷画像を形成することができる画像形成方法および画像形成装置を提供するものである。
上記課題は、以下の本発明により解決される。
本発明の第一の発明は、少なくとも色材、疎水性ポリマー、両親媒性ブロックポリマー及び溶媒を含有するインク組成物であって、前記色材及び疎水性ポリマーは両親媒性ブロックポリマーで内包されて溶媒に分散していることを特徴とするインク組成物に関する。
また、本発明の第二の発明は、上記のインク組成物を媒体に付与する工程を有することを特徴とする画像形成方法に関する。
また、本発明の第三の発明は、上記のインク組成物にエネルギーを作用させて媒体にインクを付与するためのインク付与手段と、前記インク付与手段を駆動するための駆動手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置に関する。
本発明によれば、分散安定性が高く、定着性、耐候性に優れたインク組成物を提供することができる。
また、本発明は、上記のインク組成物を用いて、定着性、耐候性に優れた印刷画像を形成することができる画像形成方法および画像形成装置を提供することができる。
本発明者らは、前記背景技術、課題について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
本発明は、少なくとも色材、疎水性ポリマー、両親媒性ブロックポリマー及び溶媒を含有するインク組成物であって、色材及び疎水性ポリマーは、両親媒性ブロックポリマーで内包され、溶媒に分散していることを特徴とするインク組成物である。
本発明のインク組成物は、両親媒性のブロックポリマーで、色材と、両親媒性ブロックポリマーの疎水部と親和性の高い疎水性ポリマーとを内包することにより、色材と両親媒性ブロックポリマーの疎水部との親和性が高まるため、色材が内包されやすくなり、分散性が増すと推察される。
本発明に用いられる両親媒性ブロックポリマー(以降、ブロックポリマーと略記することもある)は、好ましい一態様は、特に限定はないが、ABあるいはABCあるいはABAブロックポリマーであることが好ましい。ここで上記のアルファベットはブロックポリマー中におけるセグメントを表している。
また、ブロックポリマーの末端にイオン性部位を有することも可能である。
また、前記ブロックポリマーは、セグメントの少なくとも1つにビニルエーテル構造を有するポリマーを有することが好ましい。ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法は報告されているが(特開平11−080221号公報)、青島らによるカチオンリビング重合による方法(特開平11−322942号公報、特開平11−322866号公報)が代表的である。カチオンリビング重合でポリマー合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。また、ポリビニルエーテルは、その側鎖に様々な官能基を導入することができる。カチオン重合法は、他にHI/I2 系、HCl/SnCl4 系等で行うこともできる。
前記両親媒性ブロックポリマーのセグメントの少なくとも1つの構造がポリビニルエーテル構造からなり、両親媒性ブロックポリマーのセグメントの少なくとも1つに含まれる繰り返し単位構造が下記一般式(1)で表わされることが好ましい。
Figure 2005113097
[式中、R1 は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、または−(CH(R2 )−CH(R3 )−O)l −R4 もしくは−(CH2m −(O)n −R4 から選ばれる。l、mはそれぞれ独立に1から12の整数から選ばれ、nは0または1である。またR2 、R3 はそれぞれ独立に水素原子もしくはCH3 である。R4 は水素原子、炭素数1から6までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH2 CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3 )=CH2 、−CH2 COOR5 または−PhCOOR5 からなり、R4 が水素原子以外である場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換されていてもよい。R5 は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。]
本発明において、直鎖または分岐アルキル基とは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、n−ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、オクタデシル等である。また環状アルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル等である。炭素原子上の水素原子が置換される場合、置換は1カ所であっても複数箇所であってもよい。
本発明における両親媒性ブロックポリマーは、刺激応答性を有することが好ましく、そのポリビニルエーテル構造を含むポリマーの繰り返し単位分子構造として、下記一般式(2)で表されるものが好ましい。
Figure 2005113097
ただしR6 は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、または−(CH2 −CH2 −O)l −R7 もしくは−(CH2m −(O)n −R7 から選ばれ、芳香環中の水素原子は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、nは0または1である。またR7 は水素原子、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH2 CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3 )=CH2 、−CH2 COOR8 、−PhCOOR8 からからなり、R7 が水素以外である場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。R8 は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。
好ましくは、R6 は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、−Ph、−Ph−Ph、または−(CH2 −CH2 −O)l−R7 もしくは−(CH2m −(O)n −R7 から選ばれ、芳香環中の水素原子は炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基と、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。lは1から18の整数から選ばれ、mは1から36の整数から選ばれ、は0または1である。R7 は水素原子、炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、−Ph、−Ph−Ph、−CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3 )=CH2 、−CH2 COOR8 、−PhCOOR8 からからなり、R7 が水素原子以外である場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。R8 は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。
さらに好ましくは、本発明のインク組成物中のポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマーの繰り返し単位分子構造として、下記にそのビニルエーテルモノマーの構造を明記するが、本発明に用いられるポリビニルエーテル構造は、これらに限定されない。
Figure 2005113097
上記の一般式(1)で表される繰り返し単位を構成するモノマー(I−a〜I−o)において、親水性セグメントを構成するモノマーはI−a、I−f、及び疎水性セグメントを構成するモノマーはI−d、I−e、I−i、I−l、I−m、I−n、I−oである。また、刺激応答性セグメントを構成するモノマーで、熱を刺激とするものは、I−b、I−c、I−g、I−h、I−jであり、pHおよびイオンを刺激とするものはI−kである。
また、これらポリビニルエーテルは、それを他の高分子にグラフト結合させたものを使用してもよいし、他の繰り返し単位構造と共重合されたものを使用してもよい。また、各ブロックともビニルエーテル系モノマーとそれ以外のモノマーとの共重合体も含まれる。
本発明におけるポリビニルエーテル構造を有するブロック共重合体に含まれる親水性セグメントおよび疎水性セグメントの割合は、親水性セグメントは5〜95mol%で、疎水性セグメントは5〜95mol%が好ましい。また、刺激応答性セグメントを利用することも適宜である。一例として(I−c)であるならば、各セグメントとも熱応答性を有し、温度により親水性と疎水性を制御できるため、20℃以下であるならば親水セグメントとして、また20℃以上であるならば疎水性セグメントとして用いることができる。
これらのビニルエーテルモノマーからなる、ポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマーを本発明では好適に使用できる。本発明で使用できる前記ブロックポリマーは、上記のビニルエーテルモノマーからなる刺激応答性を有するポリビニルエーテル構造を含むポリマーに限定されない。例えば、これらの例として、以下に明記するものを挙げることができるが、本発明に用いられるポリマーは、これらに限定されない。
Figure 2005113097
Figure 2005113097
ここで構造式中におけるb、rは共重合体における結合様式をあらわし、bはブロック、rはランダムを意味する。
さらには、ポリビニルエーテルの繰り返し単位数(上記(II−a)から(II−g)において、x、y、m、nがそれぞれ独立に、1以上10,000以下であることが好ましく、またその合計が(上記(II−a)から(II−g)においてx+y+m+n)が、10以上40,000以下であることがより好ましい。またポリビニルエーテル構造を含むブロックポリマー中の各セグメントが2種類以上のモノマーからなる場合に関しては、各セグメントはランダムポリマー又はグラジェントポリマーであってよい。
さらに、前記両親媒性ブロックポリマーの数平均分子量(Mn)が1000以上1,000,000以下であり、より好ましくは2000以上500,000以下である。1000以上1,000,000以下であると、所望な前記両親媒性ブロックポリマーの内包機能が得られ、また適切な粘度が得られる。また前記両親媒性ブロックポリマーの分子量分布(Mw/Mn=重量平均分子量/数平均分子量)は、分散機能安定を安定させるために小さいほうが好ましく、好ましくは1.8以下であり、さらに好ましくは1.6以下であり、さらに好ましくは1.3以下である。さらに好ましくは1.2以下である。
前記両親媒性ブロックポリマーの少なくとも1つのセグメントのガラス転移温度は0℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは−20℃以下でであることが好ましい。前記インク組成物を用いて画像形成する際、ガラス転移温度を低くすることで被記録媒体上での定着性が向上する。また分子構造がフレキシブルなため、色材及び疎水性ポリマーを内包するのに有利である。この点からもビニルエーテル構造のポリマーを用いることが好ましい。
本発明のインク組成物に含有される両親媒性ブロックポリマーの含有量は、インク組成物全体に対して0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1.0〜20重量%である。0.1重量%未満ではインク組成物の色濃度の低下が危惧され、また、30重量%を越えるとインク組成物の粘度が高くなることが懸念されるため好ましくない。
また、本発明のインク組成物中に含有される疎水性ポリマーは、特に限定しないが、疎水性ポリマーのセグメントの少なくとも1つに含まれる繰り返し単位構造が下記一般式(3)で表わされるものが好ましい。
Figure 2005113097
[式中、R0 は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、または−(CH(R2)−CH(R3)−O)l−R4もしくは−(CH2m−(O)n−R4から選ばれる。l、mはそれぞれ独立に1から12の整数から選ばれ、nは0または1である。またR2、R3はそれぞれ独立に水素原子もしくはCH3である。R4は、炭素数1から6までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2COOR5または−PhCOOR5からなり、R4が水素原子以外である場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換されていてもよい。R5は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。]
なお、前記一般式(3)で表わされるポリビニルエーテル構造の好ましい形態である疎水性ポリマーの代表的な構造を下記に示すがこれに限定されるものではない。
Figure 2005113097
ここで構造式中におけるrは共重合体における結合様式をあらわし、ランダムを意味する。
さらには、ポリビニルエーテルの繰り返し単位数(上記(II−h)から(II−k)において、x、yがそれぞれ独立に、1以上1,000以下であることが好ましく、またその合計が(上記(II−h)から(II−k)において(x+y)が、10以上2,000以下であることがより好ましい。またポリビニルエーテル構造を含むポリマー中が2種類以上の共重合体からなるときは、ランダムポリマー又はグラジェントポリマーであっても良い。
さらに、前記疎水性ポリマーの数平均分子量が1000から1,000,000であり、より好ましくは2000以上500,000以下である。1000以上1,000,000以下であると、インク組成物の保存安定性が得られる。
また前記疎水性ポリマーの分子量分布は、インク組成物の保存を安定させるために小さいほうが好ましく、好ましくは1.8以下であり、さらに好ましくは1.6以下であり、さらに好ましくは1.3以下である。さらに好ましくは1.2以下である。
前記疎水性ポリマーの少なくとも1つのセグメントのガラス転移温度が10℃以下が好ましく、0℃以下であることがより好ましく、さらに好ましくは−20℃以下でであることが好ましい。ガラス転移温度が低いため分子構造がフレキシブルとなり、色材との親和性が向上し、また両親媒性ブロックポリマーによる内包性も有利である。この点からもビニルエーテル構造を有するポリマーを用いることは好ましい形態である。また前記両親媒性ブロックポリマーに内包されることから、疎水性ポリマーは、その数平均分子量が前記ブロックポリマーよりも小さく、またインク組成物中の添加重量も前記ブロックポリマーよりも少ないことがより好ましい。
本発明のインク組成物に含有される疎水性ポリマーの含有量は、インク組成物全体に対して0.01〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.05〜5.0重量%である。0.01重量%未満ではインク組成物の保存安定性が危惧されるため、20重量%を越えると両親媒性ポリマーに十分内包できない恐れがあるために好ましくない。
また、両親媒性ブロックポリマーに色材および疎水性ポリマーを内包させる工程における好ましい一態様として、前記インク組成物は、先ず色材を溶媒で分散乃至溶解させ、この溶液を前記ブロックポリマーと疎水性ポリマーが分散乃至溶解した水性溶液中に添加し、次いで有機溶媒を除去することで、溶媒環境の変化により前記両親媒性ブロックポリマー中に色材と疎水性ポリマーを内包させる製造工程を経ることを特徴とするが、本発明における製造工程はこれに限定されるものではない。
両親媒性ブロックポリマーは、溶液中において様々な自己集合形態が知られており、両親媒性高分子の親水性セグメントと、疎水性セグメントの割合、溶液の濃度などによりミセル、シリンダー、ラメラなど様々な形態を持つ。本発明で記載する内包とは、両親媒性ブロックポリマーのミセル形成によるものである。溶媒に水を用いた一例を述べると、その水溶液は疎水性セグメント同士が集合し、その周りを親水性セグメントが覆い、水中で分散する。この際、非水溶性の色材、疎水性のポリマーが溶液中にあればそれらの疎水性物質は、両親媒性ブロックポリマーの疎水性セグメント部位に取り込まれ、ミセルに内包される事となる。ミセル形成の確認は、このインク組成物をクライオトランスファーによるEF−TEM観察を行い、球状ミセルにより観察できる。またこのサンプルをEELSで元素分析することで、内包されている事が確認できる。またインク組成物の刺激応答性を利用し、内包状態を確認することも可能である。一例として例示した両親媒性ブロックポリマー(II−a)、色材に顔料を用いて説明する。両親媒性ブロックポリマー(II−a)は20℃以上で両親媒性ブロックポリマーであり、水中では顔料と疎水性ポリマーは、両親媒性ブロックポリマーの疎水性セグメント(エトキシエチルビニルエーテル部位)に取り込まれ、親水部位(ヒドロキシエチルビニルエーテル部位)が溶媒と水和し分散することとなる。このインク組成物の温度を20℃以下にすると、疎水性セグメントが刺激応答し、親水性部位へと変化することで、ミセルが崩壊する。その結果顔料と疎水性ポリマーは、内包されることなく溶媒と直接接する事となり、それら自身では分散乃至溶解できないため相分離し沈殿を確認でき、水相は完全に脱色する。このことからも両親媒性ブロックポリマーミセル中に包接されていたことがわかる。
次に、本発明のインク組成物に含有される他の成分について説明する。
溶媒は特に限定はしないが、水又は水性溶媒であることが好ましい。また前記インクがインクジェット用で用いることが好ましい形態である。
また、本発明のインク組成物には、分散させるための溶媒や、染料を溶解させるための溶剤以外の目的で、他の溶媒を含有することも可能である。また、懸濁/分散安定性、紙等の被記録媒体での速乾性、低温時における不凍性などが挙げられる。本発明では、直鎖、分岐鎖、環状の各種脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、複素芳香族炭化水素などの有機溶媒、水性溶媒、水などが溶媒として含まれる。
[水]
本発明のインク組成物に含まれる水としては、金属イオン等を除去したイオン交換水、純水、超純水が好ましい。
[水性溶媒]
水性溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロビレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒等を用いることができる。また、インク組成物の記録媒体上での乾燥を速めることを目的として、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類を用いることもできる。
本発明では、上記水および水性溶媒の含有量は、インク組成物の全重量に対して20〜95重量%の範囲で用いるのが好ましい。さらに好ましくは30〜90重量%の範囲である。
[色材]
本発明における有用な色材は、本発明のインク組成物の用途に応じて、色材自身が液状のものでも固体状の物でも良く、また溶剤に固形染料を溶解させたものであっても良い。
顔料は、有機顔料および無機顔料のいずれでもよく、インクに用いられる顔料は、好ましくは黒色顔料と、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルーの原色顔料を用いることが出来る。なお、上記に記した以外の色顔料や、無色または淡色の顔料、金属光沢顔料等を使用してもよい。また、本発明のために、新規に合成した顔料を用いてもよい。また使用される顔料は平均一次粒子径が50nmのものが好ましく、市販されているものを使用することも可能であるが、顔料を微細化(例えばミリングによる機械的破砕)したものを分級して使用することも可能である。
以下に、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色の市販されている顔料を例示する。
黒色の顔料としては、Raven1060(コロンビアン・カーボン社製)、MOGUL−L(キャボット社製)、Color Black FW1(デグッサ社製)、MA100(三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16等が挙げられるが、これらに限定されない。
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146等が挙げられるが、これらに限定されない。
黄色の顔料としては、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−128、C.I.Pigment Yellow−129等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のインク組成物に用いられる顔料は、インク組成物の重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。顔料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5wt%から30wt%の範囲である。
また、溶剤に溶かして用いる染料の場合は、水溶性染料、脂溶性染料を適宜用いることができる。
本発明のインク組成物に用いられる色材は、水性組成物の重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。
また、本発明のインク組成物で使用しうる染料は、公知のものでよく、以下に述べるような直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食品用色素の水溶性染料、脂溶性染料を用いることができる。
以下に本発明のインク組成物を使用する場合の染料の具体例を示すが、特にこれらに限定されない。
例えば、水溶性染料としては、
C.I.ダイレクトブラック,−17,−51,−154;C.I.ダイレクトイエロー,−12,−86,−142;C.I.ダイレクトレッド,−1,−79,−243;C.I.ダイレクトブルー,−6,−71,−199;C.I.ダイレクトオレンジ,−34,−44,−60;C.I.ダイレクトバイオレット,−47,−48;C.I.ダイレクトブラウン,−109;C.I.ダイレクトグリーン,−59等の直接染料、
C.I.アシッドブラック,−2,−112,−208;C.I.アシッドイエロー,−11,−42,−71;C.I.アシッドレッド,−1,−85,−317;C.I.アシッドブルー,−9,−93,−254;C.I.アシッドオレンジ,−7,−19;C.I.アシッドバイオレット,−49等の酸性染料、
C.I.リアクティブブラック,−1,−14,−39;C.I.リアクティブイエロー,−2,−84,−163;C.I.リアクティブレッド,−3,−128,−221;C.I.リアクティブブルー,−2,−104,−217;C.I.リアクティブオレンジ,−5,−56,−99;C.I.リアクティブバイオレット,−1,−22,−38;C.I.リアクティブグリーン,−5,−15,−23;C.I.リアクティブブラウン,−2,−18,−33等の反応染料;
C.I.ベーシックブラック,−2;C.I.ベーシックレッド,−1,−12,−27;C.I.ベーシックブルー,−1,−24,−29;C.I.ベーシックバイオレット,−7,−14,−27;C.I.フードブラック,−1,−2等が挙げられる。
また脂溶性染料としては、Oil Orange 201、Oil Orange PR,、Oil Brown BB、Oil Brown GR、Oil Brown 416、Oil Green 502、VALIFAST GREEN 1501、VALIFAST GREEN 2520、Oil Yellow 129、Oil Yellow GGS、Oil Black 860、Oil Black BS、Oil Black HBB、Oil Black BY等が挙げられる。
なお、これら上記の染料の例は、本発明のインク組成物に対して特に好ましいものであるが、本発明のインク組成物に使用する染料は上記色材に特に限定されるものではない。
本発明のインク組成物に用いられる染料は、インクの重量に対して、0.1〜50重量%が好ましい。染料の量が、0.1重量%未満となると、十分な画像濃度が得られなくなり、50重量%を超えると画像の定着性が悪化する場合がある。さらに好ましい範囲としては0.5〜30重量%の範囲である。
[添加剤]
本発明のインク組成物には、必要に応じて、種々の添加剤、助剤等を添加することができる。
インク組成物の添加剤の一つとして、高分子ミセルを溶媒中で安定に分散させる分散安定剤がある。本発明のインク組成物は、ポリビニルエーテル構造を含むポリマーにより、分散安定させる機能を有しているが、分散が不十分である場合には、他の分散安定剤を添加してもよい。
他の分散安定剤として、親水性疎水性両部を持つ樹脂あるいは界面活性剤を使用することが可能である。
親水性疎水性両部を持つ樹脂としては、例えば、親水性モノマーと疎水性モノマーの共重合体が挙げられる。親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、または前記カルボン酸モノエステル類、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート等、疎水性モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類等が挙げられる。共重合体は、ランダム、ブロック、およびグラフト共重合体等の様々な構成のものが使用できる。もちろん、親水性、疎水性モノマーとも、前記に示したものに限定されない。
界面活性剤としては、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両イオン性活性剤を用いることができる。
アニオン性活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸塩、ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル等が挙げられる。
非イオン性活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル
、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系、シリコン系等が挙げられる。
カチオン性活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩等が挙げられる。
両イオン性活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、ホスファジルコリン等が挙げられる。なお、界面活性剤についても同様、前記に限定されるものではない。
さらに本発明のインク組成物は、前記インク組成物中のブロックポリマーとの間で架橋する機能を有する添加剤(架橋剤)を含有する組成物を含んでいてもよい。このような組成物は、本発明のインク組成物として好ましく使用される。前記の架橋剤を含有する組成物は、例えば、本発明のインク組成物とは別個の組成物として提供され、必要なときに接触させて使用する形態をとることが可能である。具体的には、例えばインクジェット用インクの場合、本発明のインク組成物を含むインクタンクと、架橋剤を含有する組成物を含むインクタンクとをそれぞれ用意し、別個に各組成物を同じ被記録媒体に吐出して接触させることが挙げられる。また、この他には、架橋剤を含有する組成物を予め被記録媒体に提供しておき、これに本発明のインク組成物を吐出して接触させることが挙げられる。
さらに、本発明のインク組成物には、必要に応じて水性溶剤を添加することができる。特にインクジェット用インクに用いる場合、水性溶剤は、インクのノズル部分での乾燥、インクの固化を防止するために用いられ、単独または混合して用いることができる。水性溶剤は、上述のものがそのまま当てはまる。その含有量としては、インクの全重量の0.1〜60重量%、好ましくは1〜25重量%の範囲である。
その他の添加剤としては、インク組成物の安定化と記録装置中のインク組成物の配管との安定性を得るためのpH調整剤、記録媒体へのインクの浸透を早め、見掛けの乾燥を早くする浸透剤、インク内での黴の発生を防止する防黴剤、インク中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属の析出やインク中で不溶解性物の析出等を防止するキレート化剤、記録液の循環、移動、あるいは記録液製造時の泡の発生を防止する消泡剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、および、水溶性染料、分散染料、油溶性染料等も添加することができる。
以下に本発明のインク組成物の好ましい実施形態であるインクジェット用インク(水性分散インク)の具体的内容について記載する。
[インクジェット用インクの作成方法]
前記インク組成物の製造方法に関しては、色材及び疎水性ポリマーの内包工程における好ましい一態様として、前記インク組成物は、先ず色材を溶媒で分散乃至溶解させ、この溶液を前記ブロックポリマーと疎水性ポリマーが分散乃至溶解した水性溶液中に添加し、次いで有機溶媒を除去することで、溶媒環境の変化により前記ブロックポリマー中に色材と疎水性ポリマーを内包させる製造工程があげられるが、本発明における製造工程はこれに限定されるものではない。
前記ブロックポリマーと疎水性ポリマーを分散させる一例としては分散機を用いての分散であり、例えば、超音波ホモジナイザー、ラボラトリーホモジナイザー、コロイドミル、ジェットミル、ボールミル等があり、これらを単独もしくは組み合せて用いてもよい。
前記両親媒性ブロックポリマーを溶解させる一例としては、前記両親媒性ブロックポリマーの環境による溶解性の変化、刺激応答性を利用することも適宜である。一例として(II−c)であるならば、各セグメントとも熱応答性を有し、温度により親水性と疎水性を制御できるため、20℃以下であるならば溶媒は水でよい。また疎水性基を有する時は、一例であるが(II−b)の場合であれば、トルエンやクロロホルム、メタノールなどが挙げられる。
疎水性ポリマーを溶解させる溶媒の一例としては、トルエンやクロロホルム、メタノールなどがあげられる。
このようにブロックポリマー及び疎水性ポリマーを溶解乃至分解させた溶液を作成した後、色材を加え分散機を用いて分散させて色材を内包する。必要に応じては、溶媒環境を変化させて前記ブロックポリマーの親媒性を変化させて、内包することも可能である。一例としては、(II−c)であるならば、20℃以下の水系溶媒で溶解させた後に20℃より高温に昇温させて前記ブロックポリマーを両親媒性ブロックポリマーにし、色材及び疎水性ポリマーを内包する。
また、自己分散顔料や脂溶性染料を用いた場合においても、上記の方法と同様の操作により作成することができる。
本発明における第二の実施の形態は、インク組成物を被記録媒体上に付与することで画像を形成する画像形成方法において、前記インク組成物を用いることを特徴とする画像形成方法である。
本発明における第三の実施の形態は、インク組成物を被記録媒体上に付与することで画像を形成する画像形成装置において、前記インク組成物を用いることを特徴とする画像形成装置である。
以下にそれらについて詳述する。
[画像形成方法および画像形成装置]
本発明におけるインク組成物は、各種印刷法、インクジェット法、電子写真法等の様々な画像形成装置に使用でき、この装置を用いた画像形成方法により描画することができる。
本発明では、例えば、インクジェット用インクを用いるインクジェットプリンタとしては、圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを作用させてインクを発泡し、記録を行う熱インクジェット方式等、様々なインクジェット記録装置がある。
本発明の画像形成装置では、例えばインクジェット用インクの場合、吐出ヘッドの吐出口から吐出されるインクの量は、画像解像度を向上するために、0.1ピコリットルから100ピコリットルの範囲であることが好ましい。
特に、インクジェット記録装置の場合、その一態様として、本発明の記録装置は、前記インク組成物と、溶媒環境を変化させるための刺激を与える組成物として前記両親媒性ブロックポリマーと架橋する添加剤(架橋剤)を含有する組成物とを接触させる手段を有する。この態様では、この接触により被記録媒体上で前記インク組成物が定着されて優れた画像が形成される。
また、本発明のインク組成物は、中間転写体にインクを印字した後、紙等の記録媒体に転写する記録方式等を用いた間接記録装置にも用いることができる。また、直接記録方式による中間転写体を利用した装置にも適用することができる。
特に、本発明のインク組成物は、電子写真記録方式の画像形成方法および画像形成装置に使用することができる。例えば、この画像形成装置としては、潜像を形成する感光体ドラムを有し、これに潜像を形成させるための(露光器など)手段、インク付与手段、転写機構、並びに被記録媒体を備えるものを挙げることができる。この装置による画像の形成は、まず感光体ドラム上に潜像を形成し、本発明のインク組成物を潜像または潜像以外の部分に付与し、得られた像を転写機構により被記録媒体上へ転写させ、定着させる。
以下にインクジェット記録装置について図1を参照して概略を説明する。但し、図1はあくまでも構成の一例であり、本願発明を限定するものではない。
図1は、インクジェット記録装置の構成を示す図である。
図1は、ヘッドを移動させて被記録媒体に記録をする場合を示した。図1において、製造装置の全体動作を制御するCPU50には、ヘッド70をXY方向に駆動するためのX方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58がXモータ駆動回路52およびYモータ駆動回路54を介して接続されている。CPUの指示に従い、Xモータ駆動回路52およびYモータ駆動回路54を経て、このX方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58が駆動され、ヘッド70の被記録媒体に対する位置が決定される。
図1に示されるように、ヘッド70には、X方向駆動モータ56およびY方向駆動モータ58にヘッド70に加え、ヘッド駆動回路60が接続されており、CPU50がヘッド駆動回路60を制御し、ヘッド70の駆動、即ちインクジェット用インクの吐出等を行う。さらに、CPU50には、ヘッドの位置を検出するためのXエンコーダ62およびYエンコーダ64が接続されており、ヘッド70の位置情報が入力される。また、プログラムメモリ66内に制御プログラムも入力される。CPU50は、この制御プログラムとXエンコーダ62およびYエンコーダ64の位置情報に基づいて、ヘッド70を移動させ、被記録媒体上の所望の位置にヘッドを配置してインクジェット用インクを吐出する。このようにして被記録媒体上に所望の描画を行なうことができる。また、複数のインクジェット用インクを装填可能な画像記録装置の場合、各インクジェット用インクに対して上記のような操作を所定回数行なうことにより、被記録媒体上に所望の描画を行なうことができる。
また、インクジェット用インクを吐出した後、必要に応じて、ヘッド70を、ヘッドに付着した余剰のインクを除去するための除去手段(図示せず)の配置された位置に移動し、ヘッド70をワイピング等して清浄化することも可能である。清浄化の具体的方法は、従来の方法をそのまま使用することができる。
描画が終了したら、図示しない被記録媒体の搬送機構により、描画済みの被記録媒体を新たな被記録媒体に置き換える。
なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態を修正または変形することが可能である。例えば、上記説明ではヘッド70をXY軸方向に移動させる例を示したが、ヘッド70は、X軸方向(またはY軸方向)のみに移動するようにし、被記録媒体をY軸方向(またはX軸方向)に移動させ、これらを連動させながら描画を行うものであってもよい。
本発明は、インクジェット用インクの吐出を行わせるために利用されるエネルギー源として熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、上記熱エネルギーによりインクジェット用インクを吐出させるヘッドが優れた効果をもたらす。かかる方式によれば描画の高精細化が達成できる。本発明のインクジェット用インクを使用することにより、更に優れた描画を行うことができる。
上記の熱エネルギーを発生する手段を備えた装置の代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体が保持され、流路に対応して配置されている電気熱変換体に、吐出情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長および収縮により吐出用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた吐出を行うことができる。
ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によればインクジェット用インクの吐出を確実に効率よく行うことができる。
さらに、本発明の画像形成装置で被記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプのヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのようなヘッドとしては、複数のヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個のヘッドとしての構成のいずれでもよい。
加えて、シリアルタイプのものでも、装置本体に固定されたヘッド、または、装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプのヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
さらに、本発明の装置は、液滴除去手段を更に有していてもよい。このような手段を付与した場合、更に優れた吐出効果を実現できる。
また、本発明の装置の構成として、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定化できるので、好ましい。これらを具体的に挙げれば、ヘッドに対してのキャッピング手段、加圧または吸引手段、電気熱変換体またはこれとは別の加熱素子、または、これらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、インクの吐出とは別の、吐出を行なうための予備吐出手段などを挙げることができる。
本発明に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。以下の実施例では、本発明のブロックポリマーを合成する方法、インク組成物の例として分散染料インク組成物を取り上げて説明する。なお、これらポリマー合成および分散染料インクでの実施例では、実施したうちのいくつかの具体例を記すのみであるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
合成例1
<ブロックポリマーの合成>
イソブチルビニルエーテル(IBVE)、2−メトキシエチルビニルエーテル(MOVE)とHO(CH25 COOHとからなる、一方末端カルボン酸ブロックポリマーの合成。
ポリ[IBVE(イソブチルビニルエーテル)−b−MOVE(メトキエチルビニルエーテル)]−O(CH25 COOH(ここで、bはブロックポリマーであることを示す記号である)を、以下の手順により合成した。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE12mmol(ミリモル)、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分(IBVE)の重合の完了を確認した。
次いで、B成分(MOVE)を12mmol添加し、重合を行った。GPCを用いるモニタリングによって、B成分の重合の完了を確認した後、HO(CH25 COOEtを30mmol添加して、重合反応を停止した。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固して、ポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH25 COOEtのブロクポリマーを得た。
合成した化合物の同定は、GPCとNMRにより行なった。特に末端に結合している部分の同定にはNMRのDOSY法による測定により、高分子量体のスペクトル中に末端部位の存在することを確認することによって行なった。Mn=2.1×104 、Mw/Mn=1.4であった。Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である。
得られたポリ[IBVE−b−MOVE]−O(CH25 COOEtの末端のエステル部位を加水分解し、NMRにて同定を行ったところ、目的物であるポリ[IBVE−b−MOVE]−O(CH25 COOHが得られた。
<疎水性ポリマーの合成>
イソブチルビニルエーテル(IBVE)からなる疎水性ポリマーの合成。
ポリ[IBVE(イソブチルビニルエーテル)]を、以下の手順により合成した。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE12mmol(ミリモル)、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分(IBVE)の重合の完了を確認した。
合成した化合物の同定は、GPCとNMRにより行なった。Mn=1.0×104 、Mw/Mn=1.2であった。Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である。
実施例1
合成例1で得たカルボン酸末端のブロックポリマー26重量部をpH11の水酸化ナトリウム水溶液200重量部ともに0℃で3日間攪拌し、ポリマーが溶解したカルボン酸ナトリウム塩ポリマー溶液とした。これから塩化メチレンでこのポリマーを抽出し,乾燥した後、溶媒を留去してポリマーを単離した。次いで、このポリマー8重量部にイオン交換水97重量部を加え、0℃でホモジナイザーを用いてブロックポリマーを溶解させた。
次に、トルエン70重量部に、黒色脂溶性染料(商品名Black 860、オリエント化学工業株式会社製)15重量部と、合成例1で得た疎水性ポリマー3重量部を加え溶解させた。この液状色材20重量部を先のブロックポリマー水溶液65重量部中に加え、0℃でホモジナイザーを用いて分散・混合し、色材と疎水性ポリマーを内包したブロックポリマーからなるミセルを形成させた。色材と疎水性ポリマーの内包は前述したように、クライオトランスファーによるEF−TEM観察、EELSによる元素分析、及び色材分散物における両親媒性ブロックポリマーの刺激応答性を利用して確認した。
最後に、ジエチレングリコール10重量部と2−ピロリドン5重量部を添加し、ホモジナイザーを用いて混合した後、粗大粒子をフィルタリング除去して本発明のインク組成物を調整した。
このインク組成物に対し、0.1N塩酸を滴下して溶液を酸性にすると、黒色の凝集物が生成し、刺激(pH変化)に対して応答性があることがわかった。
実施例1に記載した0.1N塩酸溶液をあらかじめ普通紙に噴霧して置いた。この紙に実施例1で作成したインク組成物を噴霧し印刷した。
インク組成物噴霧1分後に印刷部に別の白紙の普通紙を4.9×104 N/m2 の荷重で押し付け、白紙の普通紙にインクが付着するか否かにより、定着強度の評価を行った。白紙の普通紙へのインクの付着は見られなかった。5回同じ試験を行なったが、同じ結果を得た。
比較例1
トルエン94重量部に、黒色脂溶性染料(商品名Black 860、オリエント化学工業株式会社製)6重量部を溶解させて、実施例2と同様に記録および定着強度を評価した。白紙の普通紙へのインクの付着が見られた。
<耐候性に評価>
実施例2および比較例1で作成した印刷物を用いて耐候性に評価をおこなった。耐候性評価は上記印刷物を、南面窓ガラス越し太陽光で暴露し、印字サンプルの色変化を観察することにより行なった。その結果、実施例2の印刷物に比べて、比較例1の印刷物の退色が著しく観察された。
比較例2
両親媒性ブロックポリマー(ポリエチレングリコール−b−ポリエチレン、数平均分子量2250、アルドリッチ社製、80wt% エチレンオキサイド)4重量部にイオン交換水97重量部ともに25℃で3日間攪拌し、ポリマー分散溶液を調整した。
次に、トルエン70重量部に、黒色脂溶性染料(商品名Black 860、オリエント化学工業株式会社製)30重量部を加え溶解させた。この液状色材20重量部を先のブロックポリマー水溶液65重量部中に加え、25℃でホモジナイザーを用いて分散・混合し、その後エバポレーターを用いて有機溶媒を除去した。最後に、ジエチレングリコール10重量部と2−ピロリドン5重量部を添加し、ホモジナイザーを用いて混合した後、粗大粒子をフィルタリング除去してインク組成物を調整した。
このインク組成物を実施例2と同様にして、インク組成物噴霧1分後に印刷部に別の白紙の普通紙を4.9×104 N/m2 の荷重で押し付け、白紙の普通紙にインクが付着するか否かにより、定着強度の評価を行った。白紙の普通紙へのインクの付着は見られた。5回同じ試験を行なったが、同じ結果を得た。
比較例3
比較例2で作成した印刷物を用いて実施例2および比較例1と同様にして耐候性に評価をおこなった。その結果、実施例2の印刷物に比べて、比較例3の印刷物の退色が著しく観察された。
比較例4
親水性モノマーと疎水性モノマーからなる共重合体ポリマー(ポリスチレン−r−ポリアリルアルコール、数平均分子量1200、アルドリッチ社製、60mol%スチレン)4重量部にイオン交換水97重量部ともに25℃で3日間攪拌し、ポリマー分散溶液を調整した。
次に、トルエン70重量部に、黒色脂溶性染料(商品名Black 860、オリエント化学工業株式会社製)15重量部とポリスチレン(平均重量分子量800、アルドリッチ社製)3重量部を加え溶解させた。この液状色材20重量部を先のポリマー分散溶液65重量部中に加え、25℃でホモジナイザーを用いて分散・混合し、その後エバポレーターを用いて有機溶媒を除去した。最後に、ジエチレングリコール10重量部と2−ピロリドン5重量部を添加し、ホモジナイザーを用いて混合し、インク組成物の調整を試みたが、分散安定性が悪く、粗大粒子が沈殿してしまた。
本発明のインク組成物は、分散安定性が高く、定着性、耐候性に優れ、インクジェット記録用インクとして利用することができる。
また、本発明の画像形成方法および画像形成装は、上記のインク組成物を用いて、定着性、耐候性に優れた印刷画像を形成することができ、インクジェット記録方法および記録装置として利用することができる。
本発明の画像記録装置の概略の機構を示す図である。
符号の説明
20 インクジェット記録装置
50 CPU
52 Xモータ駆動回路
54 Yモータ駆動回路
56 X方向駆動モータ
58 Y方向駆動モータ
60 ヘッド駆動回路
62 Xエンコーダ
64 Yエンコーダ
66 プログラムメモリ
70 ヘッド

Claims (13)

  1. 少なくとも色材、疎水性ポリマー、両親媒性ブロックポリマー及び溶媒を含有するインク組成物であって、前記色材及び疎水性ポリマーは両親媒性ブロックポリマーで内包されて溶媒に分散していることを特徴とするインク組成物。
  2. 前記両親媒性ブロックポリマーは、少なくとも2つのブロックセグメントから構成されることを特徴とする請求項1記載のインク組成物。
  3. 前記両親媒性ブロックポリマーのセグメントの少なくとも1つの構造がポリビニルエーテル構造からなることを特徴とする請求項1または2に記載のインク組成物。
  4. 前記両親媒性ブロックポリマーのセグメントの少なくとも1つに含まれる繰り返し単位構造が下記一般式(1)で表わされることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載のインク組成物。
    Figure 2005113097
    [式中、R1 は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、または−(CH(R2 )−CH(R3 )−O)l −R4 もしくは−(CH2m −(O)n −R4 から選ばれる。l、mはそれぞれ独立に1から12の整数から選ばれ、nは0または1である。またR2 、R3 はそれぞれ独立に水素原子もしくはCH3 である。R4 は水素原子、炭素数1から6までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH2 CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3 )=CH2 、−CH2 COOR5 または−PhCOOR5 からなり、R4 が水素原子以外である場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換されていてもよい。R5 は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。]
  5. 前記疎水性ポリマーのセグメントの少なくとも1つの構造がポリビニルエーテル構造からなることを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
  6. 前記疎水性ポリマーのセグメントの少なくとも1つに含まれる繰り返し単位構造が下記一般式(3)で表わされることを特徴とする請求項1または5に記載のインク組成物。
    Figure 2005113097
    [式中、R0 は炭素数1から18までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、または−(CH(R2)−CH(R3)−O)l−R4もしくは−(CH2m−(O)n−R4から選ばれる。l、mはそれぞれ独立に1から12の整数から選ばれ、nは0または1である。またR2、R3はそれぞれ独立に水素原子もしくはCH3である。R4は、炭素数1から6までの直鎖、分岐または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2、−CO−C(CH3)=CH2、−CH2COOR5または−PhCOOR5からなり、R4が水素原子以外である場合、炭素原子上の水素原子は、炭素数1から4の直鎖または分岐のアルキル基またはF、Cl、Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換されていてもよい。R5は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。]
  7. 前記溶媒が水または水性溶媒からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記載のインク組成物。
  8. 前記疎水性ポリマーの数平均分子量が、前記両親媒性ブロックポリマーの数平均分子量よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかの項に記載のインク組成物。
  9. 前記疎水性ポリマーの含有量が、前記両親媒性ブロックポリマーの含有量よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかの項に記載のインク組成物。
  10. 前記両親媒性ブロックポリマーおよび疎水性ポリマーの分子量分布が、それぞれ独立に1.8以下である請求項1乃至9のいずれかの項に記載のインク組成物。
  11. 前記両親媒性ブロックポリマーおよび疎水性ポリマーのガラス転移温度が、それぞれ独立に10℃以下である請求項1乃至10のいずれかの項に記載のインク組成物。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載のインク組成物を媒体に付与する工程を有することを特徴とする画像形成方法。
  13. 請求項1乃至11のいずれかに記載のインク組成物にエネルギーを作用させて媒体にインクを付与するためのインク付与手段と、前記インク付与手段を駆動するための駆動手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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