JP4259613B2 - ガラクトキシログルカンを用いるドラッグ・デリバリー・システム - Google Patents

ガラクトキシログルカンを用いるドラッグ・デリバリー・システム Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、ガラクトキシログルカンを用いるドラッグ・デリバリー・システム、すなわち、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を徐放化成分として用いる薬物の徐放性製剤およびそれによる薬物の徐放方法に関する。さらに詳しくは、本発明はガラクトキシログルカンの側鎖ガラクトースを酵素で部分除去したガラクトース部分分解物が可逆的熱応答ゲル化性を有するので、その特性を利用して配合された薬物を生体内で徐々に放出させることのできる薬物の徐放性製剤を提供するものであり、また該ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を利用して薬物を徐々に放出させる方法を提供するものである。
背景技術
薬物を体内に投与し血液中で一定の薬物濃度を長期間にわたって維持したり、薬物を標的器官に特異的に、しかも長期間にわたって至適濃度を維持するなどの手法、いわゆるドラッグ・デリバリー・システム(DDSと略称する)は薬物の有効性を高めるうえで、また、副作用を軽減し、安全に薬物を使用できるうえで重要である。そのような手法の一つとして、徐放性製剤と呼ばれている医薬製剤が知られており、薬物に応じて最も適した放出速度および放出濃度で薬物の放出を制御できる徐放性製剤の開発は新薬の開発に勝るとも劣らず重要となってきている。医薬製剤の薬物徐放化には医学用の、工学的な面からアプローチした薄い高分子膜を利用したもの、変形固体表面を利用したもの、また、生物薬剤的な面からの一種のキャリヤーとしてリポソームやエマルジョン、ポリ乳酸を利用したものなど新しい剤形が知られている。
薬物の徐放化を可能とする製剤には、種々のハイドロゲルを徐放化成分として用いるハイドロゲル製剤が提唱されており、例えば薬物と水溶性高分子からなる核に水溶性高分子を基剤とする外層からなるハイドロゲル製剤(特開昭63−215620号公報)があり、また、多糖類にペプチドを導入して得られる化合物を配合した薬物複合体(特開平5−39306号公報)が報告されている。更に、低温でゾルであるが体温でゲル化する性質をもつポリオキシエチレン−ポリプロピレンの共重合高分子であるプルロニックを徐放化成分として用いた坐剤についても報告されている[S.Miyazakiら、Chem.Pharm.Bull.、32、4205(1984)]。
ゲル化性をもつ高分子を薬物のゲル基剤(徐放化成分)として用いる従来の試みでは、経口投与、坐剤のような直腸投与、あるいは注射等、いずれの投与形態によっても高粘度のため体内への注入が困難であったり、苦痛を伴うなどの問題がある。
体内で適切な形態を保ち、徐放性を可能とするDDS用のゲル基剤としては、注入時には低粘性の液状またはゾルで、体温付近で増粘ゲル化する特性をもっているものが望ましい。このようなゲル基剤としては前述の合成高分子であるプルロニックが知られているが、ゲル化するには20〜30%の高濃度が必要である。一方、安全性の観点からは、経口投与で数百mg/kg程度の用量が限度であり、その安全な範囲では所望の徐放性製剤とするには必ずしも適当ではない。
本発明の目的は、生体に安全な天然の多糖類をDDS用ゲル基剤(徐放化成分)として用いる徐放性製剤および薬物の徐放化方法を提供することである。
発明の概要
DDS用の有効なゲル基剤(徐放化成分)としては、1)生体に安全な天然物由来のもので、2)低濃度でもゲル化し、3)注入時には室温で低粘性の液状またはゾルで、体内に入ると体温で増粘しゲル化するものが望ましい。かかる要件を満たすゲル基剤を生体に安全な天然多糖類から鋭意探索した結果、ガラクトキシログルカンのガラクトースを部分除去したガラクトース部分分解物(以下、単にガラクトース部分分解物と略称することがある)が有効なゲル基剤であることを見出した。すなわち、本発明は該ガラクトース部分分解物をゲル基剤とし、これに薬物を配合してなる薬物の徐放性製剤を提供する。本発明はまた薬物含有製剤に該ガラクトース部分分解物を徐放化成分として配合することにより薬物放出を制御する方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のガラクトース部分分解物の0.5W/V%、1.0W/V%または2.0W/V%水溶液(pH7.2リン酸緩衝液)を用いて調製したインドメタシン坐剤および市販のインドメタシン坐剤における37℃での薬物放出試験結果を示す。縦軸は薬物放出率(%)を表し、横軸は時間(分)を表す。記号−○−は市販のインドメタシン坐剤の場合を表し、記号−◇−、−□−および−△−はそれぞれガラクトース部分分解物の0.5W/V%、1.0W/V%および2.0W/V%水溶液で調製したインドメタシン坐剤の場合を表す。
第2図は塩酸ジルチアゼムとガラクトース部分分解物からなる錠剤における37℃での薬物放出試験結果を示す。対照(コントロール)に、市販の塩酸ジルチアゼム錠剤を用いた。縦軸は薬物放出率(%)を表し、横軸は時間(時間)を表す。記号−□−は市販錠剤の場合を表し、記号−■−はガラクトース部分分解物からなる錠剤の場合を表す。
第3図は家兎を用いた本発明のガラクトース部分分解物を配合したインドメタシン坐剤および市販のインドメタシン坐剤の直腸粘膜吸収試験結果を示す。縦軸は薬物の血漿中濃度(μg/ml)を表し、横軸は時間(時間)を表す。記号−○−は市販のインドメタシン坐剤の場合を表し、記号−●−はガラクトース部分分解物の2.0W/V%水溶液で調製しインドメタシン坐剤の場合を表す。
図4はガラクトース部分分解物の1.5W/V%水溶液を用いて調製されたマイトマイシンC含有ゲル剤およびマイトマイシンCの水溶液をラットの腹腔内に注入投与した時の薬物の血漿中濃度推移を示す。縦軸は薬物の血漿中濃度(μg/ml)を表し、横軸は時間(時間)を表す。記号−○−は対照のマイトマイシンCの水溶液を投与した場合を表し、記号−●−はガラクトース部分分解物の1.5W/V%水溶液を用いて調製されたマイトマイシンC含有ゲル剤を投与した場合を表す。
図5はガラクトース部分分解物の1.5W/V%水溶液を用いて調製されたマイトマイシンC含有ゲル剤およびマイトマイシンCの水溶液をラットの腹腔内に注入投与した時の薬物の腹水中濃度推移を示す。縦軸は薬物の腹水中濃度(μg/ml)を表し、横軸は時間(時間)を表す。記号−△−はマイトマイシンCの水溶液を投与した場合を表し、記号−▲−はガラクトース部分分解物の1.5W/V%水溶液を用いて調製されたマイトマイシンC含有ゲル剤を投与した場合を表す。
発明の開示
本発明の徐放性製剤は、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を薬物の徐放化成分として含むものであり、基本的には、該ガラクトース部分分解物をゲル基剤とし、これに薬物および所望の剤形に応じて、通常の製剤用担体または希釈剤を配合して常法により調製される。
本発明によれば、その製剤を生体内に投与すると、薬物の徐放化成分として配合されるガラクトース部分分解物が体温によってゲル化しマトリックスを形成して薬物を包み込むことにより、薬物放出が制御され、それによって薬物が徐々に放出され、長時間に亘って所望の薬物濃度が維持される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物とは、ガラクトキシログルカンの側鎖ガラクトースを部分除去した物質を意味し、ガラクトース部分分解物と略称することもある。
ガラクトキシログルカンは双子葉、単子葉植物など高等植物の細胞壁(一次壁)の構成成分であり、また、一部の植物種子の貯蔵多糖類として存在する。ガラクトキシログルカンはグルコース、キシロースおよびガラクトースを構成糖とし、主鎖はグルコースがβ−1,4結合し、側鎖にキシロース、そのキシロースにさらにガラクトースが結合している。ガラクトキシログルカンはそれ自体通常ゲル化しないが、糖やイオンあるいはアルコールの共存下ではゲル化する。ところが最近、ガラクトキシログルカンの側鎖ガラクトースを除去率30〜55%で部分除去すると、可逆的に、加熱によってゲル化し冷却によってゾル化する可逆的熱応答ゲル化性を惹起することが報告されている(白川ら、日本農芸化学会大会、1995年、特開平8−283305号)。しかしながら、それがDDS用ゲル基剤として有用であることは知られていない。
本発明に用いるガラクトキシログルカンはいかなる植物由来のガラクトキシログルカンでもよく、例えばタマリンド、ジャトバ、ナスタチウムの種子、大豆、緑豆、インゲンマメ、イネ、オオムギなどの穀物またはリンゴなどの果実の表皮から入手できる。好ましくは、最も入手し易く、含有量も多い豆科植物タマリンド種子由来のガラクトキシログルカンである。
ガラクトキシログルカンのガラクトースを部分除去する方法としては、例えば希塩酸などの希無機酸を用いる酸加水分解、熱分解および酵素分解が挙げられるが、前二者は主鎖の切断や側鎖のキシロースの切断も同時に起こるため不適当である。好ましい方法としては、酵素分解、とくに特異的にガラクトースを切断するβ−ガラクトシダーゼを用いる酵素分解が挙げられる。酵素分解法は温和な条件で行うことができ、しかも側鎖ガラクトースを条件に応じて選択的に部分除去することができる。用いるβ−ガラクトシダーゼとしては、植物由来のものおよび微生物由来のもののいずれでもよいが、微生物Aspergillus orizaeまたはBacillus circulans由来の酵素またはガラクトキシログルカン含有種子中の酵素が好ましい。市販の酵素製剤は一部セルラーゼやイソプリメベロース生成酵素を含んでいるため、必要に応じてそれらを除去、精製して用いてもよい。例えば、イオン交換性、疎水性、アフィニティなどの種々の物性の差を利用した各種のクロマトグラフィー、例えばイオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィーを用いて酵素の精製を行うことができる。
ガラクトキシログルカンのガラクトースを酵素で部分除去する方法は、通常、β−ガラクトシダーゼを用いて至適の反応温度、pH、濃度などの条件で基質のガラクトキシログルカン水溶液に反応させて行われ、この場合、反応時間に応じてガラクトースを一定の割合で除去することもできる。例えば、2%の基質濃度で酵素濃度0.05%、pH5〜6、反応温度50〜55℃の条件下で行うことができる。この酵素反応は反応の進行につれ側鎖ガラクトースが部分的に除去され、その除去率が30%付近になると反応液は急激に増粘しゲル化する。ガラクトースの除去率が30〜55%の範囲では、加熱によってゲル化し冷却によってゾル化する可逆的熱応答ゲル化性を有する。ガラクトース除去率が30%未満ではゲル化せず、また、55%を越えると強固なゲルとなる。
DDS用のゲル基剤は水溶性があり、体温付近でゲル化することが必要であるので、本発明で用いられるガラクトキシログルカンはガラクトースの除去率が30〜55%、好ましくは35〜50%の部分分解物が望ましい。該ガラクトース部分分解物は通常水溶液として用いられ、その濃度はガラクトースの除去率や所望製剤形態により異なるが、0.5〜3.0W/V%の低濃度が好ましい。
本発明に用いるゲル基剤は低濃度で可逆的に熱応答するゲルであり、薬物の放出制御材料あるいは薬物の体内滞留型製剤の基剤として使用できる。また、かかるゲル基剤は天然物由来のガラクトキシログルカンであり、生体に対し安全に使用できる。
本発明のガラクトース部分分解物をゲル基剤として製剤化した製剤は、含有される薬物を徐々に放出することができ、ガラクトース部分分解物のガラクトース除去率やその使用濃度を適宜選択することにより薬物の放出を制御することができる。
本発明の徐放性製剤は投与形態に応じて種々の製剤形に調製される。例えば、経口投与用の錠剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤またはゼリー、直腸吸収用の坐剤、経膣投与用坐剤、経皮・経粘膜吸収用の貼付剤、パップ剤、口腔用製剤(トローチ)、歯科用製剤、腹腔内投与用液剤またはゼリー、静脈注射、筋肉注射、皮下注射用の注射剤、点眼剤、点鼻剤などが挙げられる。これらの製剤は常法に従って調製することができる[例えば、「最近の製剤技術とその応用」、内海勇ら、医薬ジャーナル、157−159頁(1983)を参照]。錠剤を製造するには、薬物と通常の錠剤用賦形剤にガラクトース部分分解物を混合し、打錠機にて直接打錠し、製剤することができる。また、坐剤または腹腔内投与用製剤の製造には、ガラクトース部分分解物を冷水に溶かして適当な濃度の水溶液(0.5〜3.0W/V%)を調製後、薬物を添加、混合して液状剤とする。この液状剤は注入器を用いて直腸内または腹腔内に注入することにより投与でき、注入後、体温によってガラクトース部分分解物がゲル化して直腸内または腹腔内に保持される。また、当該液状剤を予め成型器に入れ、加温ゲル化させて調製したゲル剤を直腸内または腹腔内に挿入投与することもできる。経皮・経粘膜吸収用の貼付剤等も常法にしたがい、ガラクトース部分分解物と薬物および所望により他の添加剤と混合し、基布上に塗布して調製される。いずれの方法の場合でも、体温付近でゲル化するように内容物を適宜調製することが可能である。ガラクトース部分分解物の適当なゲル化濃度は、0.5〜3.0W/V%の低濃度であるので、この濃度領域で処方すればよい。ガラクトース部分分解物は徐放化成分として単独に薬物とともに使用してもよいが、任意成分として他の添加剤、例えば、ポリエチレングリコール、ソルビトール、デキストランなどの親水性基剤、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、CMCなどの高分子物質、高級脂肪酸エステルなどの界面活性剤、賦形剤を併用してもよい。
本発明に用いる薬物としては、徐放化を目的とする薬物であり、特に制限はない。例えば、消炎薬、解熱薬、鎮痙薬、鎮痛薬、抗結核薬、循環器官用薬、抗精神薬、抗ヒスタミン薬、ビタミン薬、痛風薬、催眠鎮静薬、制ガン剤、抗悪性腫瘍薬、抗鬱血薬、糖尿病薬、利尿薬、気管支拡張薬、鎮咳薬、抗不整脈薬、表面麻酔薬、表面麻酔薬、抗てんかん薬、ステロイド薬、消化器官用薬、中枢神経系用薬、高脂血症薬、抗生物質、診断用薬、便通改善薬、アレルギー用薬、皮膚用塗布剤、眼薬などが挙げられる。
発明を実施するための最良の形態
本発明についてさらに具体的に参考例と実施例をあげて以下に説明するが、これに限定されるものではない。
参考例1 ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の調製:−
タマリンド種子由来のガラクトキシログルカン[大日本製薬(株)製、商品名「グリロイド」]120gを4kgの水によく撹拌しながら溶解し、55℃に保持した後クエン酸三ナトリウムでpH6に調製し、β−ガラクトシターゼ[大和化成(株)製、商品名「ビオラクタN5」]3.6gを添加し、撹拌しながら16時間反応させた。95℃、30分加熱して酵素を失活させた後、室温に戻し、等容量のエタノールを加え、1時間放置した。沈殿物を吸引濾過により回収し、送風乾燥機で乾燥した後粉砕、篩過して粉末のガラクトース部分分解物(ガラクトース除去率約44%)103gを得た。ガラクトース除去率は遊離のガラクトース量を高速液体クロマトグラフィー(連結カラム:Shodex Ionpak KS 805 +KS802)で測定し、算出した。
参考例2 ガラクトース部分分解物のゲル形成性:−
参考例1で製造された粉末ガラクトース部分分解物(ガラクトース除去率約44%)を氷冷下撹拌しながら精製水、またはpH7.2リン酸緩衝液に分散・溶解させ、0.5W/V%、1.0W/V%、2.0W/V%および3.0W/V%水溶液をそれぞれ調製した。該部分分解物は低濃度(1.0W/V%以上)でゲルを形成し、該部分分解物の2.0W/V%水溶液は加熱により、約20℃でゲル化した。また、それぞれの水溶液について、氷冷下と37℃でのゲル形成性(ゾル/ゲル状態)を観察した。その結果を表1に示す。
Figure 0004259613
実施例1 インドメタシンとガラクトース部分分解物からなるゲル坐剤における薬物の放出性:−
参考例1で製造した粉末ガラクトース部分分解物の適当量をpH7.2リン酸緩衝液に氷冷下撹拌しながら少量ずつ添加した後、約4500rpmで1時間ほど攪拌し、0.5W/V%、1.0W/V%および2.0W/V%水溶液(均一な糊液)をそれぞれ調製した。これらの水溶液3mlあたりモデル薬物としてインドメタシン(シグマ社製)25mgをそれぞれ溶解させたものを試料として用いた(薬物濃度:0.83W/V%)。これらの試料は37℃に加温するとゲル化した。得られた薬物25mg含有試料について薬物放出試験を行った。対照として、市販のインドメタシン坐剤〔商品名「久光IND」:久光製薬(株)製〕を用いた。
薬物放出試験は、坐剤放出試験器〔富山産業(株)製、TMS−103〕を用いて37℃で行った。即ち、放出液にはpH7.2リン酸緩衝液300mlを用い、ポアーサイズ(pore size)3.0μmのメンブランフィルターを装着させた坐剤投入セルに試料とpH7.2リン酸緩衝液3mlを入れ、37±0.1℃で行った。攪拌速度を100rpm、シャフト回転速度を25rpmとし、経時的に放出液中の薬物濃度を分光光度法(266nm)により測定した。放出液中の薬物濃度について検体坐剤中の薬物量の百分率を求め、薬物放出率(%)を算出した。その結果を図1に示す。
図1から明らかなように、市販坐剤(−○−)では薬物は1時間でほぼ100%放出されるのに対して、ガラクトース部分分解物のゲル(0.5W/V%(−◇−)、1W/V%(−□−)および2W/V%(−△−))坐剤では1時間後でも30%以下であり、ゲルからの薬物放出速度に徐放性があることが示された。特に、ガラクトース部分分解物の1W/V%と2W/V%水溶液からなるゲル坐剤は優れた徐放性を示した。
実施例2 塩酸ジルチアゼムとガラクトース部分分解物からなる錠剤における薬物放出性:−
市販の塩酸ジルチアゼム〔和光純薬(株)製〕30mgと参考例1で製造したガラクトース部分分解物75mgを均一に混和し、臭化カリウム用打錠機(圧力200kg/cm2,2分間)で直接圧縮打錠し、直経10mm、重量105mgの錠剤を調製した。塩酸ジルチアゼム30mg含有錠剤について、日本薬局方XII溶出試験法(回転バスケット法)に基づき、試験液に日本薬局方XII崩壊試験法第一液(pH1.2、37℃)を用いて攪拌回転数150rpmで行った。経時的に一定量の試験液を採取し、237nmでの吸光度を測定し、薬物濃度を算出した。対照剤として、市販の塩酸ジルチアゼム錠剤を用いた。試験液中の薬物濃度について検体錠剤中の薬物量の百分率を求めて薬物放出率(%)を算出した。その結果を図2に示す。
図2から明らかなように、本発明の錠剤(−■−)の薬物放出性は市販の錠剤(−□−)のそれと同様の挙動を示した。
実施例3 家兎を用いた直腸粘膜吸収試験:−
1)薬物非含有の本発明のゲル坐剤の家兎直腸内の挙動性について:
絶食させた(水は自由摂取)雄性日本白色家兎(体重3.0〜4.0kg)の直腸内に、フルオレセインナトリウムを含む実施例1で製造したガラクトース部分分解物の2.0W/V%水溶液からなる液状坐剤3mlを約3cmのシリコンチューブに付けたディスポシリンジを用いて、家兎の肛門より約2cmの直腸部位に注入投与した後、1時間、3時間および6時間における分布状態をUV(紫外線)照射により写真撮影した。その結果、いずれもゲル状態で直腸内に存在していることが認められた。
2)本発明の薬物含有ゲル坐剤の家兎の直腸粘膜吸収試験:
約36時間絶食させた(水は自由摂取)雄性日本白色家兎(体重3.0〜4.0kg;4匹使用)の直腸内に、市販のインドメタシン坐剤〔商品名「久光IND」:久光製薬(株)製〕を投与した。一方、実施例1で製造したガラクトース部分分解物の2.0W/V%水溶液からなるインドメタシンゲル坐剤(ゾル状態)3mlを、約3cmのシリコンチューブに付けたディスポシリンジを用いて、家兎の肛門より約2cmの直腸内部位に注入投与した。いずれの場合も、経時的に家兎の耳静脈から約1mlずつ採血し、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)法によりインドメタシンの血漿中濃度を測定した。その結果を図3に示す。また、図3に示された血中濃度推移から得られた薬物動態パラメータを表2に示す。
Figure 0004259613
図3と表2から明らかなように、市販坐剤と本発明のゲル坐剤はともに吸収が早く、Tmax(最高血中濃度到達時間)が0.5時間であるが、本発明のゲル坐剤はそのCmax(最高血中濃度)が市販坐剤のCmaxの約1/2に減少し、しかも市販坐剤に比べ持続的な血中濃度推移を示した。また、両坐剤のバイオアベイラビリティーの指標となるAUC(血中濃度−時間曲線下面積)はほぼ同じ値を示した。以上のことから本発明のゲル坐剤はその投与により、長時間に亘って有効血中濃度が保持され、ゲルからの薬物放出速度に徐放性があることが認められた。本発明のゲル坐剤の投与により薬物の副作用の軽減が可能となる。
3)本発明のゲル坐剤の家兎の直腸粘膜刺激性について:
インドメタシン含有および非含有の本発明のゲル坐剤(実施例1で製造したガラクトース部分分解物の2.0W/V%水溶液)を家兎の直腸内に投与し、6時間後の直腸粘膜について病理組織学的検査を行ったが、直腸組織に何ら異常は認められず、直腸粘膜刺激性は示さなかった。
以上の結果、本発明のゲル坐剤は持続性の直腸投与基剤として有用である。
実施例4
現在、各種癌における腹膜播種の治療や癌性腹膜炎の治療を目的として、制癌剤マイトマイシンCの腹腔内投与治療が行われている。しかしながら、腹腔内に投与されたマイトマイシンCは速やかに体循環系に移行するため十分な治療効果が得られていない。そこで、マイトマイシンCの腹腔内滞留時間の延長を目的として、本発明の薬物含有ゲル剤のラットの腹腔内投与試験を行った。
ラットを用いた腹腔内投与試験:−
ラットは18時間絶食させた(水は自由摂取)雄性Wistar系ラットを使用した。
1)本発明の薬物非含有ゲル剤の腹腔内におけるゲル形成性:
ブロムチモールブルーで着色した実施例1で製造したガラクトース部分分解物の1.5W/V%水溶液4mlをゾル状態でラットの腹腔内に注入投与し、6時間までの分布状態を観察した。投与15分後には既にゲル状態であり、腹腔内の溶液は直ちにゲル化することが認められた。また、1時間後および6時間後においてもゲルの存在が確認された。
2)本発明の薬物含有ゲル剤のラットにおける腹腔内投与試験:
マイトマイシンC(5mg/kg)を含有するガラクトース部分分解物の1.5W/V%水溶液4mlをラットの腹腔内に注入投与し、経時的に血漿中及び腹水中のマイトマイシンCの濃度をHPLC法により測定した。対照として、マイトマイシンC(5mg/kg)の同量水溶液を用いた。尚、薬物の腹水中濃度の測定には、各測定時点で、5mlの生理食塩水を腹腔内に注入し、再吸引した液を人工腹水として測定用に用いた。その結果を図4および図5に示す。
図4から明らかなように、対照の水溶液を投与した場合(−○−)、薬物の血中濃度は投与後30分でCmaxに達した後速やかに減少し、3時間後には殆ど認められなかった。一方、本発明のゲル剤を投与した場合(−●−)、対照の水溶液に比べ血中への薬物の移行がより緩慢であった。また、図5から明らかなように、本発明のゲル剤を投与した場合(−▲−)、薬物の腹水中濃度は対照の水溶液の投与(−△−)に比べ、緩慢な濃度減少を示し、しかも6時間後においてもなお検出された。
以上の結果から、本発明のマイトマイシンC含有ゲル剤を腹腔内に注入投与することにより、腹腔内に薬物を長時間滞留することができ、徐放性製剤として有用である。
産業上の利用可能性
ガラクトキシログルカンの側鎖ガラクトースを酵素で除去率30〜55%部分除去したガラクトース部分分解物は、加熱(体温付近)によってゲル化し冷却によってゾル化する可逆的熱応答ゲル化性を示し、該ガラクトース部分分解物を徐放化成分(ゲル基剤)として薬物の徐放性製剤に用いるとき、薬物放出(溶出)速度に有効な徐放性が認められるので、徐放性製剤の徐放化成分として有用である。また、本発明のガラクトース部分分解物を用いて錠剤を調製する場合、賦形剤や溶剤を使わずに直接打錠して簡単に得られ、しかも良好な徐放性を示す。

Claims (4)

  1. ガラクトキシログルカンの側鎖ガラクトースを微生物由来のβ−ガラクトシダーゼを用いて部分分解して製造されるガラクトース部分分解物および薬物ならびに適宜通常医薬用賦形剤または希釈剤を配合してなり、
    (1)該部分分解物のガラクトース除去率が、30〜50%であり、
    (2)該部分分解物を0.5〜3.0W/V%の濃度で水溶液として用いることを特徴とする、薬物の徐放性製剤。
  2. ガラクトキシログルカンがタマリンド種子由来である請求項1に記載の薬物の徐放性製剤。
  3. 剤型が直腸または膣吸収用、経皮・経粘膜吸収用、腹腔内投与用、または経口投与用に適した剤型である請求項1または2に記載の薬物の徐放性製剤。
  4. 剤型が坐剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の薬物の徐放性製剤。
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