JP6928521B2 - ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法に関する。
ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物(以下、単に「ガラクトース部分分解物または部分分解物」という場合がある。)は、ガラクトキシログルカンの側鎖の一部を構成するガラクトースを、微生物由来の精製β−ガラクトシダーゼを用いて部分的に分解することによって除去して得られた非イオン性の高分子多糖類である。かかるガラクトース部分分解物は、該ガラクトース部分分解物と水性溶媒とを混合したときの混合物の熱挙動が、上記ガラクトキシログルカンの熱挙動とは逆であり、具体的には、加熱するとゲル化し、冷却するとゾル化し、このゾル/ゲルの変化が可逆的であるという熱挙動を示す。このような熱挙動は、可逆的熱ゲル化特性と呼ばれている。
また、ガラクトース部分分解物は、天然多糖類由来であり、化学修飾されていないことから人体および環境に安全であるため、該ガラクトース部分分解物を用いて製造された組成物は、食品、化粧品、または医薬品製剤等において幅広く利用され得る。(特許文献1、2参照)
このガラクトース部分分解物の製造方法として、特許文献1には、1%ガラクトキシログルカン水溶液を精製酵素β−ガラクトシダーゼと反応させ、得られた反応物を凍結乾燥したものを粉末ゲル化剤とする方法、または得られた反応物にアルコールを加えて沈殿・濾取後、乾燥粉末化して、粉末ゲル化剤とする方法が記載されている。また、特許文献2には、約3%ガラクトキシログルカン水溶液をβ−ガラクトシダーゼと反応させ、得られた反応物に等容量のエタノールを加え、1時間放置後、沈殿物を吸引ろ過により回収し、送風乾燥、粉砕、篩過工程を経て粉末のガラクトース部分分解物を得る方法が記載されている。
特開平8−283305号公報 国際公開第97/29777号
しかし、上記特許文献1又は2に記載された方法によれば、酵素反応で得られた反応物を洗浄等の処理をする処理工程において、十分に遊離のガラクトースが除去されないおそれがある。この場合、得られたガラクトース部分分解物を水に溶解させて組成物を調製したとき、得られたガラクトース部分分解物の水溶液(ゾル状)およびゲルが、アルカリ性条件下で加熱されると不可逆的に変色(着色)するおそれがある。
かかる変色が発生すると、例えば、食品や化粧品等といったアルカリ性の条件下で加熱する工程を経て製造される用途に適用されたとき、製品の品質低下を招くことになる。
このように、従来のガラクトース部分分解物は、熱安定性が十分であるとはいい難い。
一方、ガラクトース部分分解物を製造する際には、作業性に優れることも要望されている。
上記事情に鑑み、本発明は、熱安定性に優れたガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を優れた作業性で製造することが可能な製造方法を提供することを、課題とする。
本発明者らは、従来のガラクトース部分分解物がアルカリ加熱条件下で着色する原因について鋭意研究したところ、驚くべきことに、ガラクトース部分分解物に遊離ガラクトース量が3.0質量%を超えて含有されていると、アルカリ条件下での加熱で着色が生じ易いのに対し、遊離ガラクトースが3.0質量%以下含有されていると、アルカリ条件下での加熱で着色が生じ難いことを見出した。
また、従来の濃度でガラクトキシログルカンを含有する水溶液とβ−ガラクトシダーゼと反応させると、含水したゲル状であって、且つ、ペースト状であるガラクトース部分分解物が生成されるのに対し、従来よりも高い濃度でガラクトキシログルカンを含有する水溶液と、β−ガラクトシダーゼと反応させることによって、含水したゲル状であって、且つ、粒子状であるガラクトース部分分解物を生成させることができることを見出した。
通常、上記反応によって生成されたガラクトース部分分解物は、反応に使用した反応容器から取り出され、洗浄に使用する洗浄容器に移動させてから、洗浄される。このように取り出す際に、ガラクトース部分分解物が粒子状である場合の方が、ペースト状である場合よりも取り出し易く、よって、取り扱いが簡便であり、従って、作業性に優れることを見出した。なお、ペースト状のガラクトース部分分解物を粉末状にしようとすれば、乾燥工程が必要となるため、その分、多大な作業が発生することになる。
しかも、このような状態のガラクトース部分分解物を、特定のアルコール、または該アルコールと水とを含有する含水アルコールで洗浄することによって、遊離ガラクトース量を低減し得ることを見出した。
さらに、含水アルコールでガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を洗浄することによって、比較的少量で、また、同じ使用量であれば少ない洗浄回数で、遊離ガラクトースの含有量を3.0質量%以下にし得ることも見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を製造する方法であって、
下記工程(1)〜(4)を含む工程を行うことによって、残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下である粉状のガラクトース部分分解物を製造する、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法である。
(1)5〜20質量%ガラクトキシログルカンと水とを含む水溶液中で、前記ガラクトキシログルカンとβ−ガラクトシダーゼとを反応させて、ガラクトース部分分解物を生成する工程、
(2)工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を、メタノール、イソプロピルアルコール及び第三級ブチルアルコールよりなる群から選択される1つ以上のアルコール、または、該アルコールと水とを含有する含水アルコールで少なくとも1回洗浄する工程、
(3)工程(2)で得られた洗浄物を脱水する工程、
(4)工程(3)で得られた脱水物を乾燥する工程。
かかる構成によれば、工程(1)にて、特定の濃度のガラクトキシログルカンを含む水溶液中でガラクトキシログルカンとβ−ガラクトシダーゼを反応させることによって、含水したゲル状であって、且つ、粒子状であるガラクトース部分分解物を生成することができる。
ここで、粒子状とは、ペースト状ではなく、複数の固形物の集合体であることを意味し、かかる複数の固形物は、一次粒子であっても、一次粒子が凝集した二次粒子であっても、これらの混合物であってもよい。
また、工程(2)にて、工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を上記アルコールまたはこれを含む含水アルコールで洗浄することによって、ガラクトース部分分解物中に含まれる遊離ガラクトースが、反応に用いた水(含水したガラクトース部分分解物に含まれている水)と共に、または、該反応に用いた水及び洗浄に用いた水と共に、アルコール中に移動することになる。よって、ガラクトース部分分解物中の遊離ガラクトースを、比較的多く、添加したアルコール、または、添加した含水アルコール中のアルコールに移動させることができる。
さらに、上記粒子状のガラクトース部分分解物を洗浄する方が、ペースト状のガラクトース部分分解物を洗浄する場合よりも、反応容器から洗浄容器に移動させることが容易であるため、取り扱いが容易であり、効率的であり、よって、作業性に優れる。
また、工程(3)にて、洗浄物を脱水することによって、上記のようにアルコール(洗浄液)中に移動させた遊離ガラクトースを、洗浄液と共に除去することができる。ここで、洗浄液がガラクトース部分分解物から隔離されず、これに接触している場合には、この状態で乾燥すると、洗浄液が残っている分だけ、ガラクトース部分分解物から洗浄液中に一旦移動させた遊離ガラクトースがガラクトース部分分解物に再度移動し、その結果、遊離ガラクトースを十分に低減できないおそれがある。しかし、洗浄物を脱水することによって、遊離ガラクトースを含有する洗浄液を除去することができるため、遊離ガラクトースを十分に低減することが可能となる。
そして、このようにして得られた脱水物を、工程(4)にて乾燥することによって、遊離ガラクトースが低減されたガラクトース部分分解物を得ることができる。
このように、反応直後(反応後に処理を加えない状態)において、含水してゲル状であって、且つ、粒子状であるガラクトース部分分解物を、上記アルコールまたは含水アルコールで洗浄し、脱水、乾燥するだけで、比較的多くの遊離ガラクトースを上記アルコールに移動させることができる。よって、残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下であるガラクトース部分分解物が優れた作業性で製造される。
残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下であることによって、ガラクトース部分分解物は、アルカリ性条件下での加熱による変色が、抑制されたものとなる。すなわち、熱安定性に優れた上記ガラクトース部分分解物となる。
よって、上記の通り熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、優れた作業性で製造し得る。
上記構成のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法においては、
工程(2)において、工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を、前記含水アルコールによって少なくとも1回洗浄することが好ましい。
ここで、アルコールよりも水の方が、安全であり、コストが低い。
よって、かかる構成によれば、含水アルコールで上記ガラクトース部分分解物を洗浄することによって、残存する遊離ガラクトース量を、より安全かつ経済的に低減し易くなる。
従って、熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、より安全かつ経済的に製造し得る。
上記構成のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法においては、
工程(2)において、前記ガラクトース部分分解物の1〜4倍量の前記アルコールまたは前記含水アルコールと、前記ガラクトース部分分解物とを混合することによって洗浄を行うことが好ましい。
かかる構成によれば、ガラクトース部分分解物の1〜4倍量のアルコールまたは含水アルコールで上記ガラクトース部分分解物を洗浄することによって、残存する遊離ガラクトース量を、より低減し易くなる。
よって、熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、より優れた作業性で製造し得る。
上記構成のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法においては、
前記含水アルコールにおける前記アルコールの濃度が、30〜80質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることがより好ましい。
かかる構成によれば、含水アルコールにおける前記アルコールの濃度が、30〜80質量%であることによって、残存する遊離ガラクトース量を、より低減し易くなり、40〜60質量%であることによって、残存する遊離ガラクトース量を、さらに低減し易くなる。
よって、熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、より優れた作業性で製造し得る。
上記構成のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法においては、
前記アルコールがメタノールであることが好ましい。
ここで、メタノールは、イソプロピルアルコール及び第三級ブチルアルコールよりも遥かに沸点が低い。
よって、かかる構成によれば、アルコールとしてメタノールを用いることによって、脱水物をより短時間で乾燥し得る。また、乾燥時間が短くなる分、乾燥に晒されることによって悪影響が及ぼされるおそれを回避し得る。
従って、熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、より優れた作業性で製造し得る。
上記構成のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法においては、
工程(1)で得られるガラクトース部分分解物が、含水したゲル状であって、且つ、粒子状であることが好ましい。
ここで、前述と同様、粒子状とは、ペースト状ではなく、複数の固形物の集合体であることを意味し、かかる複数の固形物は、一次粒子であっても、一次粒子が凝集した二次粒子であっても、これらの混合物であってもよい。
上記構成のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物においては、
前記残存する遊離ガラクトース量が1.5質量%以下であることが好ましい。
かかる構成によれば、残存する遊離ガラクトース量が1.5質量%以下であることによって、ガラクトース部分分解物は、アルカリ性条件下での加熱による変色が、より抑制されたものとなる。
従って、熱安定性により優れた上記ガラクトース部分分解物を、優れた作業性で製造し得る。
上記構成のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法においては、
工程(2)において、前記洗浄を1回行うことが好ましい。
かかる構成によれば、作業性がより向上し得る。
上記構成のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法においては、
下記工程(5)、(6)をさらに行うことが好ましい。
(5)工程(4)で得られた乾燥物を粉砕する工程、
(6)工程(6)で得られた粉砕物を篩過する工程。
かかる構成によれば、さらに工程(5)、工程(6)を行うことによって、水への溶解性が向上されたガラクトース部分分解物を製造し得る。
以上の通り、本発明によれば、熱安定性に優れたガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を優れた作業性で製造することが可能な製造方法が提供される。
従来の製造方法で得られた未精製ガラクトース部分分解物の一例を示す写真 本実施形態の製造方法で得られた未精製ガラクトース部分分解物の一例を示す写真
以下に、本発明に係るガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法の実施形態について、説明する。
本実施形態のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法は、
ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を製造する方法であって、
下記工程(1)〜(4)を含む工程を行うことによって、残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下である粉状のガラクトース部分分解物を製造する、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法である。
(1)5〜20質量%ガラクトキシログルカンと水とを含む水溶液中で、前記ガラクトキシログルカンとβ−ガラクトシダーゼとを反応させて、ガラクトース部分分解物を生成する工程、
(2)工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を、メタノール、イソプロピルアルコール及び第三級ブチルアルコールよりなる群から選択される1つ以上のアルコール、または、該アルコールと水とを含有する含水アルコールで少なくとも1回洗浄する工程、
(3)工程(2)で得られた洗浄物を脱水する工程、
(4)工程(3)で得られた脱水物を乾燥する工程。
前記ガラクトキシログルカンは、双子葉、単子葉植物など高等植物の細胞壁(一次壁)の構成成分であり、また、一部の植物種子の貯蔵多糖類として存在する非イオン性の高分子多糖類である。
このガラクトキシログルカンは、グルコース、キシロースおよびガラクトースを構成糖として有しており、主鎖としてβ−1,4結合してなるグルコースを有し、側鎖としてキシロースを有し、そのキシロースにさらに結合されたガラクトースを有する。
ガラクトキシログルカンは、いかなる植物由来のガラクトキシログルカンでもよく、例えばタマリンド、ジャトバ、ナスタチウムの種子、大豆、緑豆、インゲンマメ、イネ、オオムギなどの穀物またはリンゴなどの果実の表皮から入手できる。最も入手し易く、含有量も多いことを考慮すると、好ましくは、豆科植物タマリンド種子由来のガラクトキシログルカンである。かかるガラクトキシログルカンとしては、市販のものを採用し得る。市販品としては、例えば、グリロイド(登録商標)等が挙げられる。
前記ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物は、ガラクトキシログルカンの側鎖ガラクトースが、部分分解されて除去されてなる物質である。以下、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を、「ガラクトース部分分解物」と略称する場合がある。
なお、ガラクトキシログルカンとは、側鎖ガラクトースが後述する酵素処理による部分分解によって除去されていないガラクトキシログルカン(完全ガラクトキシログルカン)を意味する。また、かかる完全ガラクトキシログルカンは、ネイティブガラクトキシログルカンとも称される場合がある。
上記部分分解には酵素が用いられる。酵素としては、例えば、β−ガラクトシダーゼが挙げられる。
前記β−ガラクトシダーゼは、ガラクトキシログルカンに含まれるガラクトースとキシロースの結合を加水分解してガラクトースを遊離する酵素である。β−ガラクトシダーゼとしては、植物由来のものおよび微生物由来のもののいずれでもよいが、微生物Aspergillus oryzaeまたはBacillus circulans由来の酵素、または、ガラクトキシログルカン含有種子中の酵素が好ましい。かかるβ−ガラクトシダーゼとしては、市販のものを採用し得る。
このβ−ガラクトシダーゼによる酵素反応では、反応の進行につれて側鎖ガラクトースが部分的に除去され、その除去率が30%付近になると反応液は急激に増粘しゲル化する。ガラクトースの除去率が30〜55%の範囲では、加熱によってゲル化し冷却によってゾル化する可逆的熱応答ゲル化性を有するものとなる。ガラクトース除去率が30%未満ではゲル化せず、また、55%を越えると強固過ぎるゲルが得られる傾向にある(特許文献1、2参照)。
この点を考慮すれば、ガラクトースが30〜55%部分分解されてなる上記ガラクトース部分分解物を用いることが好ましい。除去率をこの範囲とすることによって、水に添加し、加熱することによって十分にゲル化を発揮させつつも、強固過ぎないゲル組成物を作製し得る。これにより、可逆的に、加熱によって十分にゲル化し、冷却によって十分にゾル化する可逆的熱応答ゲル化性を発揮させ易くなる。
加えて、その結果、得られたゲル組成物の弾力性及び強度をより十分に発揮させ得る。
ガラクトキシログルカンは、通常、側鎖キシロースを約37%、側鎖ガラクトースを約17%含有している(Gidleyら、カーボハイドレート リサーチ(Carbohydrate Research)、214(1991)219−314頁参照)。よって、ガラクトースが30〜55%部分分解されてなるガラクトース部分分解物は、側鎖キシロースを39〜41%、側鎖ガラクトースを8〜12%含有していると算出される。
なお、ガラクトースの部分分解率(すなわち、ガラクトースの除去率)は、得られた部分分解物がセルラーゼ分解されることによって生成されるガラクトキシログルカンオリゴ糖量を、高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと称する。)(アミノカラム)で測定することにより算出することができる。
工程(1)においては、まず、タマリンド種子由来のガラクトキシログルカン5〜20質量%を水に溶解し(溶解工程)、クエン酸等の酸成分を添加することによってpHを調整する(pH調整工程)。すなわち、ガラクトキシログルカンと、水と、ここでは酸性成分とを含む水溶液を調製する。
このようにpHが調整された水溶液にβ−ガラクトシターゼを添加し、該水溶液中で、ガラクトキシログルカンとβ−ガラクトシダーゼとを反応させる(酵素反応工程)。
次いで、反応溶液を加熱すること、または、反応溶液に水酸化ナトリウム等のアルカリ成分を添加することによって、β−ガラクトシターゼを失活させる(酵素失活工程)。
なお、アルカリ成分によってβ−ガラクトシダーゼを失活させた後、さらに上記酸成分を添加することによって、反応溶液のpHを調整してもよい(中和工程)。
これよって、残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%、例えば、5.0質量%を超えており、含水してゲル状であって、且つ、粒子状であるガラクトース部分分解物(未精製ガラクトース部分分解物)が生成される。
すなわち、ペースト状ではなく、複数の固形物の集合体である、未精製のガラクトース部分分解物が生成される。この複数の固形物は、一次粒子であっても、一次粒子が凝集した二次粒子であっても、これらの混合物であってもよい。
溶解工程においては、水に溶解するガラクトキシログルカンの濃度は、5〜20質量%であり、好ましくは10〜20質量%である。
pH調整工程においては、添加する酸成分の濃度は、0.0005〜0.5質量%が好ましい。また、pHを、4.5〜6.5に調整することが好ましい。
酵素反応工程においては、反応温度は、40〜70℃が好ましく、50〜60℃がより好ましい。反応時間は、0.5〜24時間が好ましく、1〜16時間がより好ましい。
酵素失活工程においては、加熱温度は、好ましくは90〜100℃であり、より好ましくは10〜60分である。また、添加するアルカリの濃度は、0.05〜5質量%であることが好ましい。
中和工程においては、反応溶液のpHが5.5〜7.5に調整されるように、酸成分を添加することが好ましい。
本実施形態では、工程(1)で得られたガラクトース部分分解物は、乾燥することなく、次の工程(2)(洗浄工程)で用いるが、この他、乾燥した後に、次の洗浄工程で用いてもよい。
工程(2)においては、メタノール、イソプロピルアルコール及び第三級ブチルアルコールよりなる群から選択される1つ以上のアルコール、または該アルコールと水とを含有する含水アルコールを用いて、工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を洗浄する。なお、アルコールまたは含水アルコールには、不可避的不純物を1質量%以下含んでいてもよい。よって、例えば、アルコールのみを用いる態様や、含水アルコールに水とアルコールのみが含有されている態様においても、かかる態様には、アルコール及び含水アルコールに不可避的不純物が1質量%以下含まれていることも包含される。
かかるアルコールまたは含水アルコールによる洗浄によって、ガラクトース部分分解物中から、添加したアルコール、または、添加した含水アルコール中のアルコールに遊離ガラクトースを移動させることができる。また、上記特定のアルコールまたは含水アルコールを用いることによって、比較的多くの遊離ガラクトースをガラクトース部分分解物中から上記特定のアルコール中に移動させることができる。さらに、ガラクトース部分分解物の反応直後のゲルを特に処理することなく、そのまま洗浄することで、簡便に遊離ガラクトースを移動させることができる。
上記アルコールのうち、メタノールが好ましい。メタノールは沸点が64.7℃であり、イソプロピルアルコールの沸点(82.6℃)よりも遥かに低いことから、工程(4)における乾燥において、工程(3)により得られた脱水物をより短時間で乾燥し得る。また、乾燥時間が短くなる分、乾燥に晒されることによって悪影響が及ぼされるおそれを回避し得る。
含水アルコールにおけるアルコールの濃度は、30〜80質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることがより好ましい。
洗浄に用いるアルコールまたは含水アルコールの量は、未精製ガラクトース部分分解物の1〜4倍量(質量)であることが好ましい。
洗浄は、工程(1)で得られたガラクトース部分分解物にアルコールまたは含水アルコールを添加して混合することによって行い得る。
洗浄時間は、特に限定されるものではないが、1回の洗浄あたり、10〜120分間行うことが好ましく、30分〜60分間行うことがより好ましい。
洗浄温度は、20〜60℃が好ましく、25〜40℃がより好ましい。
含水アルコールによる洗浄回数は、特に限定されない。洗浄を複数回行う場合は、洗浄が終了した後、工程(3)によって洗浄物を脱水し、得られた脱水物にアルコールまたは含水アルコールを加えて、再度次の洗浄を行い得る。また、1回の洗浄が終了した後、工程(3)によって洗浄物を脱水し、工程(4)によってアルコールまたは含水アルコールを乾燥させた後、得られた乾燥物にアルコールまたは含水アルコールを加えて、再度次の洗浄を行っても良い。例えば、洗浄を複数回行うと、その分、遊離ガラクトースを低減し得る一方、操作が煩雑になる傾向にある。この点を考慮すれば、洗浄を1回行うことが好ましい。
工程(3)における脱水は、ろ過機または脱水機を用いて行い得る。ろ過機または脱水機としては、特に限定されないが、例えば、ヌッチェ(吸引ろうと)といった減圧ろ過機、フィルタープレスといった加圧ろ過機や、遠心脱水機等が挙げられる。
工程(2)で得られた洗浄物を工程(3)で脱水することによって、工程(2)でアルコールまたは含水アルコール(洗浄液)中に移動させた遊離ガラクトースを、洗浄液と共に除去することができる。
ここで、洗浄液がガラクトース部分分解物から隔離されず、これに接触している場合には、この状態で乾燥すると、洗浄液が残っている分だけ、ガラクトース部分分解物から洗浄液中に一旦移動させた遊離ガラクトースがガラクトース部分分解物に再度移動し、その結果、遊離ガラクトースを十分に低減できないおそれがある。しかし、洗浄物を脱水することによって、遊離ガラクトースを含有する洗浄液を除去することができるため、遊離ガラクトースを十分に低減することが可能となる。
また、脱水後に洗浄物(すなわち、脱水物)に含まれる(残存している)アルコールまたは含水アルコール量が多過ぎる場合には、その分、残存する遊離ガラクトース量も多くなり、また、工程(4)での乾燥時間が大幅に増加することになる。加えて、沸点の違いにより、水よりも先にアルコールが蒸発するため、アルコールが多く残っていると、その分、水も多く残ることになる。その結果、この水に起因して、ガラクトース部分分解物同士の結合(凝集)が生じ、その粉砕性の低下につながる。これに対し、脱水によって、洗浄物に含まれるアルコールまたは含水アルコール量が少なくなる程、残存する遊離ガラクトース量は少なくなり、また、乾燥に要する時間が短くなる。さらに、ガラクトース部分分解物の粉砕性も向上することになる。
工程(4)の乾燥は、乾燥機を用いて行い得る。乾燥機としては、特に限定されないが、例えば、棚式乾燥機、真空乾燥機等が挙げられる。
工程(3)で得られた脱水物を工程(4)で乾燥することによって、遊離ガラクトースが低減された粉状のガラクトース部分分解物を得ることができる。
乾燥温度は、30〜90℃が好ましい。
乾燥時間は、2〜30時間が好ましい。
真空乾燥機を用いる場合、その真空度は1〜100kPa(絶対圧)が好ましい。
上記工程(1)〜(4)を実施することによって、遊離ガラクトースを3.0質量%以下含有するガラクトース部分分解物(精製ガラクトース部分分解物)が製造される。
かかる本実施形態の製造方法によって得られたガラクトース部分分解物は、従来のガラクトース部分分解物よりも、遊離ガラクトースを少なく含有している。すなわち、遊離ガラクトースの残存という点では、従来よりも精製されたガラクトース部分分解物といえる。
残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下であることによって、ガラクトース部分分解物は、アルカリ性条件下での加熱による変色が、抑制されたものとなる。
また、遊離ガラクトース量が少ない程、上記の着色が抑制され得る点を考慮すると、残存する遊離ガラクトース量は、好ましくは、1.5質量%以下である。
なお、残存する遊離ガラクトース量は、ガラクトース部分分解物中に含まれるガラクトースの水素をガラクトースデヒドロゲナーゼによって離脱させ、水素により還元されたβ−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの吸光度の増加量を測定することにより算出し得る。
本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法は、さらに、下記工程(5)、(6)を備えていてもよい。
(5)工程(4)で得られた乾燥物を粉砕する工程
(6)工程(5)で得られた粉砕物を篩過する工程
工程(5)における粉砕は、粉砕機を用いて行い得る。粉砕機は、特に限定されないが、例えば、ハンマーミル、ピンミル等が挙げられる。また、試験用・少量生産用には、種々の粉砕機能を有するサンプルミルも使用し得る。
粉砕機の回転数は、粉砕機能に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。例えば、ハンマーミルを用いる場合には5000〜18000rpm、ピンミルを用いる場合には2000〜11000rpmが好ましい。サンプルミルを用いる場合には2000〜18000rpmが好ましい。
粉砕回数は、特に限定されない。例えば、粉砕状況に応じて、1回の粉砕で十分に粉砕できなかった場合には、粉砕を適宜繰り返して十分に粉砕することが好ましい。例えば、サンプルミルの場合には10〜60秒間の粉砕を、1〜3回行うことが好ましく、ハンマーミルやピンミルの場合には5〜20分間の連続粉砕を、1〜3回行うことが好ましい。粉砕回数が多すぎると、生じる熱によってガラクトース部分分解物が凝集を起こし、その水に対する溶解性が低下するおそれがある。しかし、粉砕回数が1〜3回であることによって、上記溶解性の低下を抑制し得る。
工程(6)における篩過では、篩(JIS−Z−8801−1:2006準拠の篩)の目開きは75〜500μm(30〜200メッシュ)が好ましく、150〜300μm(50〜100メッシュ)がより好ましい。篩の目開きが小さくなるほどガラクトース部分分解物の粒子サイズが小さくなり、ガラクトース部分分解物の粒子サイズが小さいほど水に対する溶解性が高くなる。
なお、メッシュとは、1インチの長さの間にある網目の数を示す値である。
上記した本実施形態の製造方法を用いて、ガラクトース部分分解物に含まれる遊離ガラクトース量を低減するができ、これによって、ガラクトース部分分解物を熱安定化することができる。すなわち、上記工程(1)〜(4)を含む工程を行って、ガラクトース部分分解物に残存する遊離ガラクトース量を3.0質量%以下とすることによって、ガラクトース部分分解物を上記熱安定化する、ガラクトース部分分解物の安定化方法を行い得る。
上記の通り、本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法は、
下記工程(1)〜(4)を含む工程を行うことによって、残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下である粉状のガラクトース部分分解物を製造する方法である。
(1)5〜20質量%ガラクトキシログルカンと水とを含む水溶液中で、前記ガラクトキシログルカンとβ−ガラクトシダーゼとを反応させて、ガラクトース部分分解物を生成する工程、
(2)工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を、メタノール、イソプロピルアルコール及び第三級ブチルアルコールよりなる群から選択される1つ以上のアルコール、または、該アルコールと水とを含有する含水アルコールで少なくとも1回洗浄する工程、
(3)工程(2)で得られた洗浄物を脱水する工程、
(4)工程(3)で得られた脱水物を乾燥する工程。
かかる構成によれば、工程(1)にて、特定の濃度のガラクトキシログルカンを含む水溶液中でガラクトキシログルカンとβ−ガラクトシダーゼを反応させることによって、含水したゲル状であって、且つ、粒子状であるガラクトース部分分解物を生成することができる。
ここで、粒子状とは、ペースト状ではなく、複数の固形物の集合体であることを意味し、かかる複数の固形物は、一次粒子であっても、一次粒子が凝集した二次粒子であっても、これらの混合物であってもよい。
また、工程(2)にて、工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を上記アルコールまたはこれを含む含水アルコールで洗浄することによって、ガラクトース部分分解物中に含まれる遊離ガラクトースが、反応に用いた水(含水したガラクトース部分分解物に含まれている水)と共に、または、該反応に用いた水及び洗浄に用いた水と共に、アルコール中に移動することになる。よって、ガラクトース部分分解物中の遊離ガラクトースを、比較的多く、添加したアルコール、または、添加した含水アルコール中のアルコールに移動させることができる。
さらに、上記粒子状のガラクトース部分分解物を洗浄する方が、ペースト状のガラクトース部分分解物を洗浄する場合よりも、反応容器から洗浄容器に移動させることが容易であるため、取り扱いが容易であり、効率的であり、よって、作業性に優れる。
また、工程(3)にて、洗浄物を脱水することによって、上記のようにアルコール(洗浄液)中に移動させた遊離ガラクトースを、洗浄液と共に除去することができる。ここで、洗浄液がガラクトース部分分解物から隔離されず、これに接触している場合には、この状態で乾燥すると、洗浄液が残っている分だけ、ガラクトース部分分解物から洗浄液中に一旦移動させた遊離ガラクトースがガラクトース部分分解物に再度移動し、その結果、遊離ガラクトースを十分に低減できないおそれがある。しかし、洗浄物を脱水することによって、遊離ガラクトースを含有する洗浄液を除去することができるため、遊離ガラクトースを十分に低減することが可能となる。
そして、このようにして得られた脱水物を、工程(4)にて乾燥することによって、遊離ガラクトースが低減されたガラクトース部分分解物を得ることができる。
このように、反応直後(反応後に処理を加えない状態)において、含水してゲル状であって、且つ、粒子状であるガラクトース部分分解物を、上記アルコールまたは含水アルコールで洗浄し、脱水、乾燥するだけで、比較的多くの遊離ガラクトースを上記アルコールに移動させることができる。よって、残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下であるガラクトース部分分解物が優れた作業性で製造される。
残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下であることによって、ガラクトース部分分解物は、アルカリ性条件下での加熱による変色が、抑制されたものとなる。すなわち、熱安定性に優れた上記ガラクトース部分分解物となる。
よって、上記の通り熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、優れた作業性で製造し得る。
本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法においては、
工程(2)において、工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を、前記含水アルコールによって少なくとも1回洗浄することが好ましい。
ここで、アルコールよりも水の方が、安全であり、コストが低い。
よって、かかる構成によれば、含水アルコールで上記ガラクトース部分分解物を洗浄することによって、残存する遊離ガラクトース量を、より安全かつ経済的に低減し易くなる。
従って、熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、より安全かつ経済的に製造し得る。
本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法においては、
工程(2)において、前記ガラクトース部分分解物の1〜4倍量の前記アルコールまたは前記含水アルコールと、前記ガラクトース部分分解物とを混合することによって洗浄を行うことが好ましい。
かかる構成によれば、ガラクトース部分分解物の1〜4倍量のアルコールまたは含水アルコールで上記ガラクトース部分分解物を洗浄することによって、残存する遊離ガラクトース量を、より低減し易くなる。
よって、熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、より優れた作業性で製造し得る。
本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法においては、
前記含水アルコールにおける前記アルコールの濃度が、30〜80質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることがより好ましい。
かかる構成によれば、含水アルコールにおける前記アルコールの濃度が、30〜80質量%であることによって、残存する遊離ガラクトース量を、より低減し易くなり、40〜60質量%であることによって、残存する遊離ガラクトース量を、さらに低減し易くなる。
よって、熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、より優れた作業性で製造し得る。
本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法においては、
前記アルコールがメタノールであることが好ましい。
ここで、メタノールは、イソプロピルアルコール及び第三級ブチルアルコールよりも遥かに沸点が低い。
よって、かかる構成によれば、アルコールとしてメタノールを用いることによって、脱水物をより短時間で乾燥し得る。また、乾燥時間が短くなる分、乾燥に晒されることによって悪影響が及ぼされるおそれを回避し得る。
従って、熱安定性に優れたガラクトース部分分解物を、より優れた作業性で製造し得る。
本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法においては、
工程(1)で得られるガラクトース部分分解物が、含水したゲル状であって、且つ、粒子状であることが好ましい。
本実施形態のガラクトース部分分解物においては、
前記残存する遊離ガラクトース量が1.5質量%以下であることが好ましい。
かかる構成によれば、残存する遊離ガラクトース量が1.5質量%以下であることによって、ガラクトース部分分解物は、アルカリ性条件下での加熱による変色が、より抑制されたものとなる。
従って、熱安定性により優れた上記ガラクトース部分分解物を、優れた作業性で製造し得る。
本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法においては、
工程(2)において、前記洗浄を1回行うことが好ましい。
かかる構成によれば、作業性がより向上し得る。
本実施形態のガラクトース部分分解物の製造方法においては、
下記工程(5)、(6)をさらに行うことが好ましい。
(5)工程(4)で得られた乾燥物を粉砕する工程、
(6)工程(5)で得られた粉砕物を篩過する工程。
かかる構成によれば、さらに工程(5)、工程(6)を行うことによって、水への溶解性が向上されたガラクトース部分分解物を製造し得る。
以上の通り、本実施形態によれば、熱安定性に優れたガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を優れた作業性で製造することが可能な製造方法が提供される。
本実施形態のガラクトース部分分解物は、従来技術に比べ熱安定性に優れることから、医薬品、化粧品、工業用途に幅広く使用することができ、特に化粧品に使用されることが有用である。さらに、アルカリ性条件下で使用される洗浄料を製造する場合等においては、ガラクトース部分分解物に起因する着色が防止されるため、外観に優れた製品が製造され得るため、この点で有用である。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内において適宜設計変更可能である。
以下、本発明について、実施例を参照しながらより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(製造例1)従来の未精製ガラクトース部分分解物の製造1
攪拌できる容器に、ガラクトキシログルカン〔DSP五協フード&ケミカル社製、グリロイド(登録商標)〕1gと水99gとを添加し、汎用撹拌機を用いて75℃で15分撹拌し、基質を1質量%含有する1質量%ガラクトキシログルカン水溶液を得た。精製酵素β−ガラクトシダーゼを用い、1質量%ガラクトキシログルカン水溶液を、酵素濃度2.4×10−5質量%、pH5.6、50℃で反応させた後、100℃で20分間加熱することにより、反応を停止させた。反応溶液は、反応開始後約15時間でゲル化した。これにより、含水してゲル状であって、且つ、ペースト状である組成物を得た(従来のペースト状の未精製ガラクトース部分分解物)。得られた組成物の写真を、図1に示す。
得られたペースト状の組成物におけるガラクトース除去率を、以下の方法で算出した。
得られた組成物(1質量%水溶液)7gにセルラーゼオノズカRS〔ヤクルト社製〕0.15質量%溶液(50mM酢酸緩衝液、pH4.0)を1mL加え、50℃、オーバーナイトで反応させた。前述で調製した1質量%ガラクトキシログルカン水溶液も同様の方法で反応させ、対照とした。反応後、反応液を98℃で30分間加熱することによって酵素を失活させて、試料を得た。その後、得られた試料を前処理カートリッジ〔東ソー社製、IC−SP〕および0.45μmのセルロースアセテート製メンブレンフィルターにかけ、得られたろ液10μLを、アセトニトリル:水=60:40(v/v)を0.6mL/分で流しているHPLCのアミノカラムにアプライし、ガラクトキシログルカンのオリゴ糖(7糖(ガラクトース0個)、8糖(ガラクトース1個)、9糖(ガラクトース2個))の溶出面積を示差屈折率計で検出した。次いで、1ユニット(7糖)あたりのガラクトース量を、(8糖の面積+(9糖の面積×2))/(7糖の面積+8糖の面積+9糖の面積)により算出した。上記式を用いてゲル状の組成物について算出されたガラクトース量の、対照のガラクトキシログルカンについて算出されたガラクトース量からの減少率をガラクトース除去率(%)としてさらに算出したところ、約45%であった。
そして、前述で得られたゲル状の組成物を送風乾燥した後、粉砕し、篩過して、粉状の未精製ガラクトース部分分解物を得た。
得られた未精製ガラクトース部分分解物について、以下に示す方法で、残存する遊離ガラクトースの含有量を、ガラクトース部分分解物の量に対する百分率として測定したところ、6.89質量%であった。
・遊離ガラクトース量の定量:
ガラクトース部分分解物0.25gを水99.75gに溶解し、0.25質量%の試料溶液を得た。試料溶液200μLと、10mM β−NAD(β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)50μLと、水200μLと、1.0Mトリス塩酸緩衝液(pH8.0)500μLとを混合し、GDH(ガラクトースデヒドロゲナーゼ)10μLを加えた後、室温で1時間静置した。1時間経過後、波長340nmでの試料溶液の吸光度を測定した。
上記1時間経過後には、ガラクトース部分分解物中の遊離ガラクトース量に応じてβ−NADHが生成している。そこで、生成したβ−NADHのモル吸光係数(6200μL/μmol・cm)と、上記測定で得られた吸光度とから、ガラクトース部分分解物中の遊離ガラクトースの量(g)を算出した。
このようにして、ガラクトース部分分解物中の遊離ガラクトースの量を定量した。
(製造例2)工程(1)で使用される未精製ガラクトース部分分解物の製造
攪拌できる容器に、ガラクトキシログルカン〔DSP五協フード&ケミカル社製、グリロイド(登録商標)〕100gと水900gとを添加し、縦型混練機を用いて90℃で30分撹拌し、基質を10質量%含有する10質量%ガラクトキシログルカン水溶液を得た。これに10質量%クエン酸水溶液を0.3g加えてpH5.8に調整した。精製酵素β−ガラクトシダーゼを用い、pH5.8に調整された10質量%ガラクトキシログルカン水溶液中で、ガラクトキシログルカンとβ−ガラクトシダーゼとを、酵素濃度1.4×10−4質量%、55℃で撹拌しながら反応させた後、8質量%水酸化ナトリウム水溶液を5g加えて失活させて反応を停止させ、さらに10質量%クエン酸水溶液5gを加えてpH7程度に中和した。反応溶液は、反応開始後約2時間でゲル化し、また、ゲル化と共に撹拌を受けることによって粒状化され、これにより、含水してゲル状であって、且つ、粒子状である組成物(粒子状の未精製のガラクトース部分分解物)を得た。この組成物は、直径0.1〜10mm程度の細かな粒子状の固形物の集合体であった。得られた組成物の写真を、図2に示す。
得られた粒子状の組成物におけるガラクトース除去率を、以下のようにして測定した。すなわち、得られた組成物(10質量%水溶液)10gに固形分が1質量%となるように水を加え、1±1℃にて1時間撹拌することによって、1質量%水溶液を調製し、この水溶液にセルラーゼオノズカRSの0.15質量%溶液(50mM酢酸緩衝液、pH4.0)を1mL加え、製造例1と同様にしてガラクトース除去率を算出した。その結果、ガラクトース除去率は、約43%であった。
そして、得られた組成物(未乾燥、すなわち、含水状態の未精製ガラクトース部分分解物)を送風乾燥した後、粉砕し、篩過して、粉状の未精製ガラクトース部分分解物を得た。
得られた粉状の未精製ガラクトース部分分解物について、上記に示す方法で、残存する遊離ガラクトースの含有量を測定したところ、5.84質量%であった。
(実施例1〜13)精製ガラクトース部分分解物の製造:
メタノールとして、メタノール(ナカライテスク社製、ナカライ規格一級、99.0%以上(GC))を用いた。
イソプロピルアルコールとして、2−プロパノール(ナカライテスク社製、ナカライ規格一級、99.0%以上(GC))を用いた。
製造例2と同様にして得られた含水状態の未精製ガラクトース部分分解物を、以下のように精製することによって、実施例1〜13の精製ガラクトース部分分解物を製造した。
具体的には、表1に示す通り、500mLガラスビーカーに所定量の脱イオン水と、所定量のメタノールまたはイソプロピルアルコールとを加えて混合して、含水アルコールを調製し、これを洗浄液として用いた。また、水と混合していない(含水していない)メタノール及びイソプロピルアルコールも、洗浄液として用いた。次いで、汎用撹拌機〔新東科学社製、型式:BL1200〕によって攪拌して分散しながら、含水状態の未精製ガラクトース部分分解物100gを加え、そのまま攪拌を続けることによって、室温で60分間、1回の洗浄を行った。
洗浄終了後、洗浄物を室温で吸引ろ過することによって、10分間脱水した。
得られた脱水物をプラスチックトレーに移し、50℃の送風乾燥機〔エスペック社製、型式:SPH−201〕で10〜15時間乾燥した。
得られた乾燥物を小型粉砕機(サンプルミル)〔協立理工社製、型式:SK−M2〕で、18000rpmで10秒粉砕し、50メッシュ(目開き:150μm)の篩で篩過した。
50メッシュ篩上に残った粒子を、再度、粉砕して篩過し、既に得られた篩過物と混合することによって、実施例1〜12の粉状の精製ガラクトース部分分解物を、各5〜9g得た。
また、洗浄回数を2回とすること以外は実施例1〜12と同様にして、実施例13の精製ガラクトース部分分解物を5g得た。具体的には、上記と同様に1回目の洗浄を行った後、上記と同様の脱水を行い、脱水後、上記と同様に2回目の洗浄を行い、その後、上記と同様にして脱水及び乾燥を行い、篩過を行うことによって、実施例13の粉状の精製ガラクトース部分分解物を得た。
一方、製造例1と同様にして得られた粉状の未精製ガラクトース部分分解物を、上記洗浄も、その後の脱水及び乾燥も行うことなく用いて、比較例1とした。
さらに、製造例2と同様にして得られた含水状態の未精製ガラクトース部分分解物を、上記洗浄も、その後の脱水も乾燥も行うことなく、製造例1と同様にして、乾燥、粉砕及び篩過を行って、比較例2の粉状の未精製ガラクトース部分分解物を得た。
そして、実施例1〜13、比較例1、2について、上記と同様にして、遊離ガラクトース量を定量した。結果を表1〜表3に示す。
Figure 0006928521
Figure 0006928521
Figure 0006928521
表1〜3に示すように、アルコールとして、メタノール、イソプロピルアルコールのいずれを用いた場合でも、該アルコールのみ、または、該アルコールを含む含水アルコールを用いて洗浄することによって、同程度の洗浄効果(遊離ガラクトース量の低減効果)が見られた。
洗浄回数を2回に増やすと、残存する遊離ガラクトース量はさらに低減された。
また、洗浄温度を50℃、60℃に変更すること以外は実施例2と同様に洗浄して、精製ガラクトース部分分解物を得た場合でも、実施例2と同程度の遊離ガラクトース量の低減効果が見られた。
洗浄時間を10分、30分、120分に変更すること以外は実施例2の条件と同様にして、精製ガラクトース部分分解物を得た場合でも、実施例2と同程度の遊離ガラクトース量の低減効果が見られた。
製造例2の未精製ガラクトース部分分解物は、粒子状であるため、反応容器から洗浄容器に移動させ易く、作業性が良好であった。これに対し、製造例1の未精製ガラクトース部分分解物は、ペースト状であるため、反応容器から洗浄容器に移動させ難いことは、明らかであった。
(試験例1)遊離ガラクトース量が着色に及ぼす影響の確認
300mLステンレスビーカーに脱イオン水196g、実施例1の粉状の精製ガラクトース部分分解物(遊離ガラクトース量:1.23%)4gまたは比較例2の粉状の未精製ガラクトース部分分解物(遊離ガラクトース量:5.84%)4gを入れ、撹拌棒で混合して軽く分散させた後、冷凍庫に1時間保管した。その後、汎用撹拌機〔新東科学社製、型式:BL1200〕を用いて室温で30分間撹拌し、ガラクトース部分分解物を2質量%含有する水溶液を調製した。各水溶液25gを50mL容量のコニカルチューブに入れ、さらに4質量%水酸化ナトリウム水溶液を、それぞれ0g(0質量%)、0.15g(0.012質量%)、0.30g(0.024質量%)、0.50g(0.04質量%)、1.00g(0.08質量%)加え、計50gとなるように脱イオン水を加えて混合して、試料溶液を調製した。得られた試料溶液を85℃の湯浴に浸け、試料溶液の温度が80℃に達してからさらに20分加熱し、放冷した後、室温にて、ポータブルpHメーター〔堀場製作所社製、型式:B−712〕を用いて試料溶液のpHを評価し、カラーメーター〔スガ試験機社製、型式:SM−T、光路透過、C光2度視野〕を用いて試料溶液の色相(b値)を評価した。
b値は、ハンターのLab表色系における色相・彩度を表す色座標であり、正の値は黄色味を示し、その値が大きいほど黄色味が強くなることを示す。
結果を表4に示す。
Figure 0006928521
表4に示すように、アルカリ性条件で加熱すると、実施例1の水溶液よりも比較例2の水溶液の方が、遥かにb値が大きくなった。各試料溶液の色調を肉眼で観察したところ、b値が5程度ではほぼ黄色は感じられなかったが、b値が8程度では明らかに黄色の溶液であり、14程度では濃黄色の溶液であることが観察された。
(試験例2)遊離ガラクトース量が粘度及びゲル破断応力に及ぼす影響の確認
300mLステンレスビーカーに脱イオン水197.5g、実施例1の粉状の精製ガラクトース部分分解物(遊離ガラクトース量:1.23%)2.5gまたは比較例2の粉状の未精製ガラクトース部分分解物(遊離ガラクトース量:5.84%)2.5gを入れ、汎用撹拌機〔新東科学社製、型式:BL1200〕を用いて氷温(1±1℃)で1時間撹拌し、ガラクトース部分分解物を1.25質量%含有する水溶液を調製した。
得られた試料溶液を1±1℃の水浴に浸け、1時間静置した後、B形粘度計〔東機産業社製、型式:TVB−25L〕を用いて試料溶液の粘度(M2ロータ、30rpm、1分間の値)を測定した。その後、試料溶液を35gずつガラス製ゲルカップに移し、40℃の恒温器〔三洋電機(現、パナソニック)社製、型式:MIR−153〕に3時間静置後、クリープメーター〔山電社製、型式:RE2−33005S〕を用いて試料溶液のゲル破断応力(8mmのプランジャー、1mm/秒)を測定した。
結果を表5に示す。
Figure 0006928521
表5に示すように、実施例1は、比較例2よりも明らかに、粘度およびゲル破断応力が高かった。同量の粉状のガラクトース部分分解物で比較したとき、実施例1では、遊離ガラクトースが低減されたことにより、ガラクトース部分分解物の含量が相対的に高くなったため、比較例2よりも粘度およびゲル破断応力が向上したものと考えられる。
この結果から明らかなように、粉状の未精製ガラクトース部分分解物ではアルカリ性条件下で加熱すると水溶液の変色が見られたが、本実施形態の製造方法で得られた粉状の精製ガラクトース部分分解物ではアルカリ性条件下で加熱しても、更にはアルカリ性を高めて(濃度を上げて)加熱しても変色が見られなかった。さらに、粉状の精製ガラクトース部分分解物では、洗浄されていない粉状の未精製ガラクトース部分分解物よりも、水溶液の粘度およびゲル破断応力の上昇も見られた。このように、本実施形態の製造方法によって得られたガラクトース部分分解物はアルカリ性条件下で加熱したときの変色が抑制されており、熱安定性に優れた水溶液を提供し得ることがわかった。
また、本実施形態の製造方法によれば、粒子状の未精製ガラクトース部分分解物を洗浄する方が、ペースト状の未精製ガラクトース部分分解物を洗浄する場合よりも、作業性に優れることがわかった。

Claims (9)

  1. ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物を製造する方法であって、
    下記工程(1)〜(4)を含む工程を行うことによって、残存する遊離ガラクトース量が3.0質量%以下である粉状のガラクトース部分分解物を製造する、ガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法:
    (1)5〜20質量%ガラクトキシログルカンと水とを含む水溶液中で、前記ガラクトキシログルカンとβ−ガラクトシダーゼとを反応させて、ガラクトース部分分解物を生成する工程、
    (2)工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を、メタノール、イソプロピルアルコール及び第三級ブチルアルコールよりなる群から選択される1つ以上のアルコール、または、該アルコールと水とを含有する含水アルコールによって少なくとも1回洗浄する工程、
    (3)工程(2)で得られた洗浄物を脱水する工程、
    (4)工程(3)で得られた脱水物を乾燥する工程。
  2. 工程(2)において、工程(1)で得られたガラクトース部分分解物を、前記含水アルコールによって少なくとも1回洗浄する、請求項1に記載のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法。
  3. 工程(2)において、前記ガラクトース部分分解物の1〜4倍量の前記アルコールまたは前記含水アルコールと、前記ガラクトース部分分解物とを混合することによって洗浄を行う、請求項1または2に記載のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法。
  4. 前記含水アルコールにおける前記アルコールの濃度が、30〜80質量%である、請求項1〜3のいずれかに記載のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法。
  5. 前記アルコールがメタノールである、請求項1〜4のいずれかに記載のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法。
  6. 工程(1)で得られるガラクトース部分分解物が、含水したゲル状であって、且つ、粒子状である、請求項1〜5のいずれかに記載のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法。
  7. 前記残存する遊離ガラクトース量が1.5質量%以下である、請求項1〜6のいずれかに記載のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法。
  8. 工程(2)において、前記洗浄を1回行う、請求項1〜7のいずれかに記載のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法。
  9. 下記工程(5)、(6)をさらに行う、請求項1〜8のいずれかに記載のガラクトキシログルカンのガラクトース部分分解物の製造方法:
    (5)工程(4)で得られた乾燥物を粉砕する工程、
    (6)工程(5)で得られた粉砕物を篩過する工程。
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