JPH07501216A - 穀物エキス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 穀物エキス コーンふすまエキス（ｃｏｒｎ−ｂｒａｎｏｅｘｔｒａｃｔ）を食品の増量剤と して使用することは公知である。米国特許第４９２７６５４号明細書は、脱リグ ニン（ｄｅｌｉｇｎｉｆｉｅｄ）植物繊維、例えばコーンふすまから該植物繊維 を水酸化ナトリウム溶液で抽出し、得られた混合物を酸性化して第１のヘミセル ロースフラクションを沈殿させることによって半セルロースエキスを製造する方 法を開示している。エタノールを添加することにより得られた濾液から第２の半 セルロース繊維フラクションを沈殿させる。

本発明は、穀物性原料から２種類の新規エキスを製造する方法を提供するもので ある。

すなわち、本発明は、半セルロースを基礎とする穀物エキスの製造方法であって 、 （ｉ）　穀物原料を粉砕し； （１１）粉砕原料を水性液中に懸濁させ；（ｉｉｉ）得られた懸濁液をアルカリ で処理し；（ｉｖｌ　処理された懸濁液のｐＨを５ないし７に低減し；そしてｔ ｖ＋　得られた混合物において固体と液体とを分離する段階からなる方法を提供 する。

穀物原料を５０ないし２５０μｍ、例えば８０ないし１８０μｍの粒径に粉砕（ 湿潤形態または乾燥形態のいずれか）するのが好ましい。粉砕された穀物原料を 懸濁させる水性液は水であることが好ましいが、本発明方法の引き続いての段階 で悪影響を及ぼさない限り水中に他の物質を溶解させた溶液または懸濁させた懸 濁液であってもよい。懸濁液は５ないし１０重量／容量％（例えば８％）の粉砕 コーンふすまを含有しているのが好ましく、そしてこれは常温で形成し得る。

穀物原料は、穀物の皮（ｈｕｓｋ）またはふすま、ぬか等（ｂｒａｎ）であるこ とが好ましく、そして穀物、例えばトウモロコシ、コーン、大麦、小麦、米また はオート麦あるいは麦芽または麦芽茎から得ることができる。好ましくは、穀物 原料は、コーンのふすまである。粉砕された原料は空気分級または篩い別けして 澱粉を除いてもよく、また適当な酵素処理、例えばジアターゼ（アルファーまた はベーターアミノロース）で処理することによって澱粉を除去することができる 。

多くのアルカ１バ例えば金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウムおよび水酸化カ リウムまたは金属炭酸塩、例えば炭酸ナトリウムまたは炭酸カルシウムを、本発 明方法のアルカリ処理段階（段階（山））を行うのに使用できる。好ましくは、 水酸化カリウムを（例えば、固形で）懸濁液に添加して４％Ｗ／Ｖ以上のＫＯＨ の濃度とする。混合物を攪拌して水酸化カリウムを溶解することができる。これ は、淡黄色または橙色への色の変化が伴う。混合物を最大抽出を行うために１時 間半ないし２時間半または速やかな粘度の増加が現れるまで７０°ないし８００ Ｃに加熱するのが好ましい。次いで、反応混合物を酸（例えば、希塩酸または濃 塩酸）で５ないし７のｐＨ（例えば中性ｐＨ）に調整する。これは、目視できる 色の淡色化および原料の「曇り」を伴う。目の粗いフィルター（例えば実験規模 で０級焼結ガラス／上業規模で５〜５０μｍプラスチックメツシュ大規模）によ り部分真空でまたは遠心により濾過することによって、エキスを不溶性原料と分 離するのが好ましい。

不溶性原料をその場で温水によりフィルター上で洗浄して所望の抽出度とするこ とができる。この方法による抽出によって代表的には４５〜５５％の乾燥重量の 原料が得られる。

エキスは以下の方法で精製できる。

すなわち、 １、　エキスおよび洗浄液を一緒にしそして全溶解固形分が２．５％Ｗ／Ｖの範 囲となるように希釈する。

２、　希釈したエキスをタンジェンシャル・フロー型限外濾過装置に適用、る。

（パイロット規模実験の際の条件下記に示す）。

出発容量　１００リットル 膜面積　６ｍ２ 膜形状　並行管 膜の種類　ポリスルホン　１５，０００　ｍｗｃ。

平均流量　９〜１０リツトル・ｍ−２・ｈ−’操作時間　８５分 濃縮液を３０リツトルの水で希釈し、そして濾液の固形分含有量がＯに接近する 前にこの操作を３回繰り返した。

さらに、希釈された脱塩濾液を脱臭用アンスロソープ（Ａｎｔｈｒｏｓｏｒｂ） および脱色用ノリット　Ｃ（Ｎｏｒｉｔ　Ｃ）を含有する炭素カラム上を通過さ せることによって脱色および脱臭が達成される。

この段階において極めて粘稠なエキスを凍結乾燥、真空乾燥または噴霧乾燥によ って乾燥してもよい。エキスは、本質的にアルカリ可溶性複合ヘミセルロース混 合物である。

このエキスは、増量剤または増粘剤（例えば食品の）として使用でき、そして接 着性を有している。

第２のセルロース含有エキスは、下記方法によって得ることができる。エキスは アルカリ抽出穀物材料の不溶性漂白セルロース残留物（例えば、トウモロコシふ すまの細胞壁）として得られ、そしてセルロース以外に別の不溶性バイオポリマ ーを含有してもよい。

従って更に別の態様において、本発明は、（ｉ）　穀物原料を粉砕し； （ｉ　ｉｌ　粉砕原料を水性液中に懸濁させ；（ｉｉｉｌ得られた懸濁液をアル カリで処理し；（ｉ　ｖｌ　処理された懸濁液のｐＨを５ないし７に低減し；（ ｖ＋　得られた混合物において固体と液体とを分離し；（ｖｉｌ　固体を洗浄し ；そして （ｖｉｉ）洗浄した固体を乾燥させる 段階からなる方法によって製造されるセルロース−含有エキスを提供する。

段階（ｖ）の後にヘミセルロース材料のアルカリ抽出より得られた不溶性材料を 水に再懸濁させて水中の２ないし５％、好ましくは２．５ないし３．０５％Ｗ／ ｖ懸濁液としてもよい。好ましくは４０％Ｗ／Ｖ水酸化カリウム溶液を添加する ことによってｐＨを１２．２〜１２．５に調整する。

間接加熱容器内で昇温（例えば７０ないし７５℃）した後、過酸化水素（例えば ３０容量または１０容量）を、好ましくは該過酸化物が不溶性材料の乾燥重量に 対して１５ないし２０乾燥重量％の量で存在するような量で添加する。穏やかに 攪拌しながら加温下（例えば７０ないし７５℃）で温度を２ないし５時間（例え ば、３〜４時間）保持する。過酸化物を添加した際に２０％までの発泡を考慮し て容器の容量をきめるべきである。懸濁液は損失または変質なしにこの段階で数 日間保存できる。

過酸化物との反応に続いて、酸、例えば塩酸を用いて懸濁液のｐＨを７以下（例 えば５．５ないし６．０）に低減する。可溶化された原料を部分真空下に濾過に より除去するのが好ましい。（実験室規模において０級焼結ガラスフィルターに 工業規模において５〜５０μｍプラスチックメツシュ）。

次いで、不溶性材料をフィルター上で、好ましくは少なくとも３容量の水で水洗 できる。洗浄された材料は、無菌保存してもよくあるいは懸濁または噴霧乾燥し てもよい。

このエキスは、食品における増量剤に使用できるだけでなく、脂肪類似特性（１ ｉｐｏｍｅｒｉｔｉｃ−ｐｒｏｐｅｒｔｉｅｓ）を有しているＱ従って本発明は 、食品成分として使用できる不溶性多糖類およびアルカリ可溶性多糖類の両方を 製造できる。

補正書の写しく翻訳文）提出書 （特許法第１８４条の８） 平成６年５月１３日

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. １．（ｉ）穀物原料を粉砕し； （ｉｉ）粉砕した殺物原料を水性液中に懸濁させ；（ｉｉｉ）得られた懸濁液を アルカリで処理し；（ｉｖ）処理された懸濁液のｐＨを５ないし７に低減し；そ して（ｖ）得られた混合物において固体と液体とを分離する段階からなる方法に よって製造されたへミセルロースを基礎とした穀物エキス。
2. ２．段物原料が皮（ハスク）またはふすま、ぬか（ブラン）である請求の範囲第 １項記載の穀物エキス。
3. ３．穀物がコーンである請求の範囲第１項または第２項記載の穀物エキス。
4. ４．段階（ｉｉ）で形成された懸濁液が５ないし１０乾燥重量／容量％の粉砕穀 物原料を含有している請求の範囲第１項ないし第３項記載の穀物エキス。
5. ５．段階（ｉ）において穀物原料を５０ないし２５０μｍ、好ましくは８０ない し１８０μｍのサイズに粉砕する請求の範囲第１項ないし第４項記載の穀物エキ ス。
6. ６．段階（ｉｉｉ）が、混合物が少なくとも４重量／容量％の濃度で水酸化カリ ウムを含有するような量で水酸化カリウムを添加しそして速やかな混合物の粘度 の増加が生じる時間および温度で混合物を保持する段階からなる請求の範囲第１ 項ないし第４項記載の穀物エキス。
7. ７．混合物を７０ないし８０℃で１時間半ないし２時間半保持する請求の範囲第 ６項記載の穀物エキス。
8. ８．段階（ｖ）の分離を濾過により行う請求の範囲第１項ないし第８項記載の穀 物エキス。
9. ９．製造方法が更に （ｖｉ）分離した液体を精製し；そして（ｖｉｉ）精製した液体を乾燥させる 段階を含む請求の範囲第１項ないし第８項記載の穀物エキス。
10. １０．液体を限外濾過により精製し、そして場合により活性炭で処理する請求の 範囲第９項記載の穀物エキス。
11. １１．精製した液体を凍結乾燥、真空乾燥または噴霧乾燥により乾燥させる請求 の範囲第９項または第１０項記載の穀物エキス。
12. １２．（ｉ）穀物原料を粉砕し； （ｉｉｉ）粉砕原料を水性液中に懸濁させ；（ｉｉｉ）得られた懸濁液をアルカ リで処理し；（ｉｖ）処理された懸濁液のｐＨを５ないし７に低減し；（ｖ）得 られた混合物において沈殿した固体と液体とを分離し；（ｖｉ）固体を洗浄し； そして （ｖｉｉ）洗浄した固体を乾燥させる 段階からなる方法によって製造されたセルロース含有穀物エキス。
13. １３．段階（ｖ）と（ｖｉ）との間で、製造方法が更に（ａ）分離した固体を水 性液に再懸濁させ；（ｂ）得られた懸濁液のｐＨを上昇させ；（ｃ）混合物を過 酸化水素で処理し； （ｄ）混合物のｐＨを７以下に低減し；そして（ｅ）混合物から固体を分離する 段階を含む請求の範囲第１２項記載の穀物エキス。
14. １４．段階（ａ）において懸濁液が２ないし５％Ｗ／Ｖの分離された固体を含有 する請求項第１３項記載の穀物エキス。
15. １５．段階（ｂ）において懸濁液のｐＨを水酸化カリウム溶液の添加により１２ ないし１３に上昇させる請求の範囲第１２項または第１３項記載の穀物エキス。
16. １６．段階（ｃ）において過酸化水素を不溶性原料の重量に対して１５ないし２ ０重量％の過酸化水素となる量で添加し、そして混合物を７０ないし８０℃で２ ないし５時間保持する請求の範囲第１３項ないし第１５項記載の穀物エキス。
17. １７．段階（ｄ）において混合物の混合物のｐＨを塩酸で５．５ないし６．０に 低減させる請求の範囲第１３項ないし第１６項記載の穀物エキス。
18. １８．段階（ｅ）において固体を濾過により混合物から分離する請求の範囲第１ ３項ないし第１７項記載の穀物エキス。