JP4258175B2 - 蓋体の開閉機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開口が蓋体によって開閉されるような構造体における蓋体の開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
蓋付の収納体としては従来より種々のものが知られている。例えば、自動車の車室内にはカップホルダや収納ボックス等の収納体が配設される。このような収納体の蓋体の開閉機構としては、1箇所の揺動軸を中心として蓋体を本体に対して一軸的に揺動させるものが一般的である。しかし、閉状態から開状態に至るまでの蓋体の変位角は90°程度と非常に大きいものとなることから、蓋体の揺動を一軸的におこなう場合は、揺動軸を中心とした蓋体の揺動軌跡は大きいものとなり、蓋体開閉のためのスペースを大きくとることが必要となる。この場合、自動車の車室内など限られた空間で使用するのには適さない場合がある。また蓋体の揺動を一軸的におこなう場合、蓋体の揺動軌跡を小さいものとすると収納体に形成されるデッドスペースが大きいものとなる。さらに、収納体の長さが収納体の高さよりも長いような場合は、蓋体を開状態に配置する場合に蓋体の端部が収納体の高さよりも非常に高い位置に突出する場合があり、配置スペースが大きくなるばかりでなく視覚的にも好ましいとはいい難い。
【0003】
したがって従来は、特開平8−156698号公報,特開平9−132085号公報,特開2001−336335号公報などに記載されるような、揺動軸あるいは揺動中心を多軸あるいは多中心のものとすることで、これらの問題を解決することが考えられている。
【0004】
特開平8−156698号公報に記載される蓋体の開閉機構は2箇所の回動軸を設けることで、2箇所の異なる回動中心で蓋体の回動を行うものであり、途中までの回動を一方の回動軸を中心としておこない、途中で回動軸を他方の回動軸に切換することで途中からの回動を他方の回動軸を中心として行うものである。
【0005】
また、特開平9−132085号公報に記載される蓋体の開閉機構は、2箇所の異なるガイドレールを用いることで2箇所の異なる回動中心で蓋体の回動を行うものであり、特開平8−156698号公報に記載される蓋体の開閉機構と同様に途中で回動中心を切換することで途中までの回動と途中からの回動とを異なる回動中心によって行うものである。
【0006】
しかしこの場合、回動軸(中心)が途中で切換されるため、蓋体の開閉は段階をもって行われることとなり、開閉動作が複雑なものとなると共に開閉動作が滑らかに行われない問題がある。
【0007】
また、特開2001−336335号公報に記載される蓋体の開閉機構のように、ガイド溝とスライド軸との摩擦係数を特定の範囲とすることで開閉動作を滑らかにすることも考えられているが、摩擦係数を特定の範囲に管理しつつ設計や製造を行うことは非常に困難である。
【0008】
さらに、上述した蓋体の開閉機構はいずれも複雑な構造であり多くの部品点数を必要とすることから製造コストが高くなる等の問題もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、開状態において蓋体の突出高さを低くするとともに、滑らかな開閉動作が省スペースで行われ、かつ簡単な構成である蓋体の開閉機構を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の蓋体の開閉機構は、開口を持つ本体に揺動可能に枢支され該開口を開閉する蓋体の開閉機構であって、一端側に形成された第1の揺動軸と他端側に形成された第2の揺動軸12とを有し該第1の揺動軸で前記本体に揺動可能に枢支された連結腕部揺動腕部を有し該揺動腕部で該第2の揺動軸12に揺動可能に枢支された蓋体、該第1の揺動軸9を中心とした円弧状に配置され該本体3の側面に固定されたラック13と、該揺動腕部7の端側に形成され該ラック13と噛合するピニオン部15と、からなる調整手段16と、を有し、閉状態から開状態に至るまでの該連結腕部に対する揺動腕部の揺動角αと、閉状態から開状態に至るまでの該本体に対する該連結腕部の揺動角βと、閉状態から開状態に至るまでの蓋体本体に対する揺動角γとがγ=α+βを満たすとともに、該調整手段16によって該連結腕部5と該揺動腕部7とを同期させて揺動させることを特徴とする。
【0012】
本発明の蓋体の開閉機構においては、蓋体の本体に対する揺動は連結腕部に対する揺動腕部の揺動と、本体に対する連結腕部の揺動との2種類の揺動によっておこなわれる。したがって、閉状態から開状態に至る蓋体の揺動角γを、揺動角αと揺動角βの2つの揺動角に分けることができるため、本体に対する蓋体の揺動軌跡を小さなものとすることが可能となる。また、閉状態から開状態に至るまでの蓋体の揺動は、本体に対する連結腕部の揺動と連結腕部に対する揺動腕部の揺動との2つの揺動が足し合わされ同期されたものとしておこなわれるため、揺動軸の切換をおこなう必要がなく、蓋体の揺動は滑らかなものとなる。
【0014】
そして、上記揺動角αと上記揺動角βとはα>βの関係を満たすことが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の蓋体の開閉機構は、開口を持つ本体に揺動可能に枢支され開口を開閉する蓋体の開閉機構である。
【0016】
本発明の蓋体の開閉機構は、種々の収納体に使用することができる。例えば、自動車の車室内に配設されるカップホルダや収納ボックスに使用することもできるし、電化製品や家具等に使用することもできるし、これに限らず開口と蓋体を有し蓋体が開口を開閉するような種々のものに使用することもできる。
【0017】
本発明の蓋体の開閉機構は本体に配設されるものであり、連結腕部と、蓋体と、調整手段とを有する。
【0018】
本体は内部に開口を有する箱状の形状を有するものを使用することができる。本発明の蓋体の開閉機構を配設する本体は、独立したものであってもよいし、また他の何らかの装置等と一体となったものであってもよい。例えばこの本体を車室内に設置する場合には、センターコンソールボックス等の内装部材の一部を本体として利用することもできるし、箱状に形成した後にこれらの内装部材に埋設することもできるし、別途設けることもできる。いずれの場合も本体は開口を上方向に向けて配置することが好ましい。
【0019】
蓋体は、その一面が本体の開口を閉じる蓋となり、また本体に揺動可能に枢支できる形状であればその形状を特に限定するものではないが、本体の開口を閉じた際には一面が本体外面に表出し、他面が本体の箱内部に収納されるような形状に形成されることが好ましい。また、自動車の車室内に設置する場合などは、振動による蓋体の開動作を防ぐために、蓋体および本体に蓋体と本体とをロックするロック手段を設けることがより好ましい。また、蓋体の開閉動作は手動にて行うこともできるし、付勢手段を別途設けてこの付勢手段によって付勢することによって行うこともできる。
【0020】
連結腕部は、その一端側に第1の揺動軸を有し、他端側に第2の揺動軸を有する。また、この連結腕部は第1の揺動軸で本体に揺動可能に枢支される。ここで、連結腕部の形状は揺動角αや揺動角βと関係し、また、後述する蓋体と揺動腕部との距離と関係して種々の形状や長さに設定することができる。また、ここで用いられる枢支手段としては一般的なものを使用することができる。例えば、一方の部材に穴を設け、他方の部材に突片を設けてこの穴と突片との枢支によって各部材を揺動させることもできるし、また、これに限らず種々の枢支方法を用いることもできる。
【0021】
本発明において、蓋体を閉状態から開状態へと移行させる開動作および蓋体を閉状態から開状態へと移行させる閉動作は揺動によって行われるものであり、本体に対して蓋体が開いた状態である開状態においては、蓋体は本体の外部に配置されることとなる。本明細書において、本体のうち、開状態において蓋体が配置される端側を本体の開口基部とし、開状態において蓋体が配置されない端側を本体の開口端部とする。また、蓋体のうち閉状態において本体の開口端部側に位置する端側を蓋体の開口端部とし、本体の開口基部側に位置する端側を蓋体の開口基部とする。
【0022】
本発明において連結腕部は長尺状の部材であり、長尺方向の両端側に第1の揺動軸と第2の揺動軸とをそれぞれ有するものである。この連結腕部は第1の揺動軸を本体の開口端部方向に向け第2の揺動軸を本体の開口基部方向に向けて配置される。このため、連結腕部はこの第1の揺動軸を中心に本体の開口基部方向へ突出するように配置され、この第1の揺動軸を中心に揺動することとなる。連結腕部の長尺方向の長さや第1の揺動軸の本体に対する配置位置は、後述する揺動腕部の形状や配置位置,揺動角αや揺動角βの大きさ等と関連して決定される。
【0023】
蓋体は、本体の開口方向に延びる揺動腕部を有し、この揺動腕部で連結腕部の第2の揺動軸に揺動可能に枢支される。
【0024】
揺動腕部は、蓋体の一端より本体の開口方向に延びる形状に形成される。このうち開口方向の端部が連結腕部の第2の揺動軸に揺動可能に枢支される。また、揺動腕部は、蓋体より開口方向に延びるような形状であればその形状や配置位置は特に問わないが、蓋体は開状態において本体外部に配置されるものであるため、第2の揺動軸と蓋体との距離と、第1の揺動軸から第2の揺動軸までの距離との和が、第1の揺動軸から本体の開口基部端側までの距離以上の長さとなることが必要である。
【0025】
また、開状態において蓋体が本体と離間して配置される場合は収納体の配置スペースが大きくなることから、開状態においては蓋体は本体に接するように配置されることが好ましい。この場合、第2の揺動軸と蓋体との距離と、第1の揺動軸から第2の揺動軸までの距離との和が、第1の揺動軸から本体の開口基部端側までの距離以上の長さとなるように構成した上で、第1の揺動軸から第2の揺動軸までの距離,第2の揺動軸と蓋体との距離,閉状態から開状態に至るまでの連結腕部に対する揺動腕部の揺動角α,および閉状態から開状態に至るまでの本体に対する連結腕部の揺動角βを適宜調整することで、開状態において蓋体が本体に接するように配置することができる。また、第2の揺動軸と蓋体との距離と、第1の揺動軸から第2の揺動軸までの距離との和が、第1の揺動軸から本体の開口基部端側までの距離と等しくなるように構成することで、開状態において蓋体が本体に接するように配置することもできる。
【0026】
さらに、開状態において蓋体の開口端部の突出高さを低くするためには、第2の揺動軸はなるべく本体の開口端部寄りに配置されることが好ましい。
【0027】
本発明の蓋体の開閉機構において、閉状態から開状態に至るまでの連結腕部に対する揺動腕部の揺動角αと、閉状態から開状態に至るまでの本体に対する連結腕部の揺動角βと、閉状態から開状態に至るまでの蓋体の揺動角γと、は、γ=α+βを満たす。このことによって揺動角γを揺動角αと揺動角βの2つの揺動角に分けることができるため、本体に対する蓋体の揺動軌跡を小さなものとすることが可能となる。そして、本発明の蓋体の開閉機構において、閉状態から開状態に至るまでの蓋体の変位は、第1の揺動軸と第2の揺動軸との2つの揺動軸による揺動がたし合わされたものとして同期されておこなわれる。したがって、揺動軸の切換を行うこと必要はなく、蓋体の揺動は滑らかなものとなる。
【0028】
本発明の蓋体の開閉機構において、蓋体の揺動はこの2つの揺動軸による揺動によって行われることから、開閉動作は簡易な機構によっておこなわれることとなる。そして、開閉動作が簡易な機構によっておこなわれることから部品点数を少ないものとすることができる。
【0029】
本体に対する連結腕部の揺動と、連結腕部に対する揺動腕部の揺動とは、調整手段によって同期させつつ行われる。本発明の調整手段は、連結腕部の揺動と揺動腕部の揺動とを同期させることが可能な手段であればよく、各種歯車や摩擦体等の既知の手段を使用することができる。揺動腕部の連結腕部に対する揺動と、連結腕部の本体に対する揺動とを適宜同期させつつおこなうことで、蓋体の揺動はより滑らかなものとなり、蓋体の揺動を常に所望の揺動軌跡をとるように制御することが可能となる。
【0030】
また、この調整手段を適宜選択し組み合わせて用いることで、揺動腕部の連結腕部に対する揺動と連結腕部の本体に対する揺動とを所望の割合に規制しつつおこなうこともできる。さらに、この駆動手段に適当な切換手段を加えることで、蓋体の本体に対する揺動と連結腕部の本体に対する揺動とを所望の変化率で変化させつつ行うこともできる。これらの方法によると、蓋体の揺動軌跡をより所望かつ多様な揺動軌跡に制御することが可能となる。
【0031】
また、本発明の蓋体の開閉機構において、本体にはラックが固定され、蓋体は揺動腕部の端側にラックと噛合するピニオン部を有する。そして、調整手段このラックとピニオン部とによって構成される
【0032】
ラックは、本体の側面に固定されたレール状の部材であり、このうち、第2の揺動軸側の面に歯部が形成されたものである。また、この歯部は第1の揺動軸を中心とした円弧状に固定されて配置されるものである。
【0033】
ピニオン部は、揺動腕部の端側に位置しラック方向に歯部が設けられた部位である。このピニオン部の歯部とラックの歯部とは互いに噛合するように形成されている。
【0034】
蓋体の開動作または閉動作時には、揺動腕部の揺動と連結腕部の揺動はこのラックとピニオン部との噛合によって同期されつつおこなわれる。すなわち、蓋体の開動作時には、揺動腕部の連結腕部に対する揺動に伴って、ラックと噛合するピニオン部の回転が駆動されて蓋体および連結腕部は本体下方方向に移動する。このとき第2の揺動軸は蓋体および連結腕部の移動に伴って同時に本体下方方向に移動する。ここで、揺動腕部を枢支している連結腕部は第1の揺動軸を中心として本体に対して揺動可能に枢支されている。このため、このピニオン部の回転によって揺動腕部の連結腕部に対する揺動がおこなわれるとともに、揺動腕部を第2の揺動軸で枢支している連結腕部の揺動もおこなわれる。したがって、揺動腕部の連結腕部に対する揺動および連結腕部の本体に対する揺動はラックとピニオン部との噛合によって同期されつつおこなわれることとなる。そしてこの場合、ラックは本体に固定されていることから蓋体の本体に対する揺動および連結腕部の本体に対する揺動はより安定したものとなる。
【0035】
さらに、揺動腕部の連結腕部に対する揺動および連結腕部の本体に対する揺動はラックとピニオン部との噛合によって規制されつつおこなわれることとなり、このラックとピニオン部との噛合を適宜調整することで所望の蓋体の揺動軌跡を得ることが可能となる。
【0036】
また、本発明の蓋体の開閉機構において、揺動角αと揺動角βとはα>βの関係を満たすことが好ましい。
【0037】
揺動角αと揺動角βとがα>βを満たす場合、連結部材の本体に対する揺動は小さなものとなり、このことによって、薄型の本体にも良好に配設することが可能となる。
【0038】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を基にして説明する。
【0039】
(実施例)
本発明の実施例を、蓋体の開閉機構の構造と、蓋体の開閉機構の開閉動作とに分けて説明する。本実施例の蓋体の開閉機構の閉状態における摸式断面図を図1に示し、本実施例の蓋体の開閉機構の開状態と閉状態との推移状態における摸式断面図を図2に示し、本実施例の蓋体の開閉機構の開状態における摸式断面図を図3に示す。
【0040】
<蓋体の開閉機構の構造>
本実施例の蓋体の開閉機構1は、自動車の車室内に配設されるセンターコンソールボックス2の一部を本体3として、この本体3に配設されるものである。
【0041】
本実施例の蓋体の開閉機構は、蓋体4と、連結腕部5とを有する。蓋体4は、本体3の開口6の形状とほぼ一致する長尺状の形状に形成され、この蓋体4の短尺方向の一端側には本体3の開口6方向に延びる揺動腕部7が形成されている。揺動腕部7の開口6方向の側端側には凸形状の枢支突片8が形成されている。
【0042】
連結腕部5は長尺かつ薄板状の形状に形成されている。連結腕部5の一端には凸形状の突片である第1の揺動軸9が設けられている。この第1の揺動軸9は本体3の側面の開口端部10側に設けられた枢支穴部11に挿通されている。このため、連結腕部5は第1の揺動軸9で本体3に揺動可能に枢支されることとなる。また、連結腕部5の他端には穴状の第2の揺動軸12が設けられ、この第2の揺動軸12には揺動腕部7の枢支突片8が挿通されている。このため、蓋体4は揺動腕部7で第2の揺動軸12に枢支されることとなる。
【0043】
本体3の側面の所定位置には、ラック13が固定されつつ配置されている。このラック13は第1の揺動軸9を中心とした円弧状に配置されたレール状の部材であり、このうち、第2の揺動軸12側の面には歯部14が形成されている。また、揺動腕部5の端側にはこのラック13と噛合するピニオン部15が第2の揺動軸12を中心とする円弧状に形成されている。本実施例においてこのラック13とピニオン部15とが調整手段16を構成する。そして、蓋体4には図示しない付勢手段が設けられており、この付勢手段によって蓋体4の本体3に対する揺動が付勢されておこなわれることとなる。
【0044】
<蓋体の開閉機構の開閉動作>
本実施例の蓋体の開閉機構は、閉状態においては図1に示すような配置をとっている。閉状態においては、蓋体4は図1に示す閉位置17に配置される。開動作時には、図2に示すように、蓋体4の本体3に対する揺動が図3に示す開位置18方向に付勢されて、揺動腕部7は第2の揺動軸12を中心に連結腕部5に対して揺動する。このとき、同時に揺動腕部7に設けられたピニオン部15が本体3に固定されたラック13と噛合することにより、ピニオン部15の回転が駆動され本体3に対する第2の揺動軸12は本体下方方向に移動する。このため、この第2の揺動軸を枢支する連結腕部5の揺動がおこなれる。ここで、連結腕部5は第1の揺動軸9を中心に本体3に対して揺動可能に枢支されている。したがって、このとき第2の揺動軸12とこれを枢支する連結腕部5は、第1の揺動軸9を中心に本体に対して揺動する。このため、揺動腕部7の連結腕部5に対する揺動と連結腕部5の本体3に対する揺動とは同期して行なわれ、蓋体4の揺動は、第2の揺動軸12を中心とした揺動腕部7の連結腕部5に対する揺動と、第1の揺動軸9を中心とした連結腕部5の本体3に対する揺動との2種類の揺動が足し合わされたものとなる。
【0045】
本実施例の蓋体の開閉機構において、開動作が完了し、蓋体4が開位置18に移動すると、蓋体4の閉位置17から開位置18への揺動角γはγ=90°となる。また、連結腕部5に対する蓋体4の揺動角αはα=60°となり、本体3に対する連結腕部5の揺動角βはβ=30°となる。したがって、閉状態から開状態に至るまでの連結腕部5に対する蓋体4の揺動角αと、閉状態から開状態に至るまでの連結腕部5の揺動角β、開状態から閉状態に至るまでの蓋体4の揺動角γとは、γ=α+βを満たすこととなり、蓋体4の揺動角γは揺動角αと揺動角βとに分けられることとなる。
【0046】
また、閉動作時には、蓋体4の連結腕部5に対する揺動と連結腕部5の本体3に対する揺動とは開動作と逆方向の揺動となり、この揺動がおこなわれることによって、蓋体4は開位置18から閉位置17へと変位する。このときも、開動作時と同様に変位角γ,揺動角αおよび揺動角βの関係はγ=α+βを満たすものとなる。
【0047】
また、閉状態において蓋体4の開口端部19は本体3に対して下がった位置に配置されることとなる。したがって、蓋体4の開口端部19が本体3の高さよりも非常に高い位置に配置されることは防止される。
【0048】
なお本実施例は、連結腕部の揺動を揺動腕部の揺動に同期させるものであるが、揺動腕部の揺動を連結腕部の揺動に同期させることも可能である。例えば、連結腕部の揺動をモータ等によっておこない、この揺動を調整手段によって揺動腕部に伝達して揺動腕部の揺動を連結腕部の揺動に同期させることも可能であるし、その他の方法によって揺動腕部の揺動を連結腕部の揺動に同期させることも可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明の蓋体の開閉機構によると、蓋体の揺動は揺動腕部の連結腕部に対する揺動と、連結腕部の本体に対する揺動との2種類の揺動によっておこなわれる。したがって、閉状態から開状態に至る蓋体の揺動角γを、揺動角αと揺動角βの2つの揺動角に分けることができるため、本体に対する蓋体の揺動軌跡を小さなものとすることが可能となる。また、この2つの揺動軸による揺動が同時に行われることによって閉状態から開状態に至るまでの蓋体の揺動がおこなわれることから、揺動軸の切換をおこなう必要がなく、蓋体の揺動は滑らかなものとなる。この構成によって、開閉動作は簡易な機構によっておこなわれることとなり、部品点数を少ないものとすることができる。
【0050】
また、蓋体の開口端部の突出高さを低くすることが可能となり、配置スペースを小さくするとともに視覚的にも好ましいものとすることが可能となる。
【0051】
さらに、本体がラックを有し、蓋体が揺動腕部の端側にラックと噛合するピニオン部を有する構成とする場合には、蓋体の連結腕部に対する揺動と連結腕部の本体に対する揺動とは、この噛合によって同期されるものとなる。この場合、蓋体の揺動はラックとピニオン部との噛合によって適宜規制されつつおこなわれ、所望の蓋体の揺動軌跡を得ることが可能となるとともに、蓋体の本体に対する揺動および連結腕部の本体に対する揺動はより安定したものとなる。
【0052】
さらに、揺動角αと揺動角βとがα>βを満たす場合、連結部材の本体に対する揺動は小さなものとなり、蓋体の開閉機構を薄型の本体にも良好に配設することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の蓋体の開閉機構の閉状態における摸式断面図である。
【図2】本発明の実施例の蓋体の開閉機構の開状態と閉状態との推移状態における摸式断面図である。
【図3】本発明の実施例の蓋体の開閉機構の開状態における摸式断面図である。
【符号の説明】
1:蓋体の開閉機構 2:センターコンソールボックス 3:本体 4:蓋体 5:連結腕部 6:開口 7:揺動腕部 8:枢支突片 9:第1の揺動軸 10:開口端部 11:枢支穴部 12:第2の揺動軸 13:ラック 14:歯部 15:ピニオン部 16:調整手段 17:閉位置 18:開位置 19:蓋体の開口端部

Claims (2)

  1. 開口を持つ本体に揺動可能に枢支され該開口を開閉する蓋体の開閉機構であって、
    一端側に形成された第1の揺動軸と他端側に形成された第2の揺動軸12とを有し該第1の揺動軸で前記本体に揺動可能に枢支された連結腕部
    揺動腕部を有し該揺動腕部で該第2の揺動軸12に揺動可能に枢支された蓋体
    該第1の揺動軸9を中心とした円弧状に配置され該本体3の側面に固定されたラック13と、該揺動腕部7の端側に形成され該ラック13と噛合するピニオン部15と、からなる調整手段16と、を有し、
    閉状態から開状態に至るまでの該連結腕部に対する揺動腕部の揺動角αと、閉状態から開状態に至るまでの該本体に対する該連結腕部の揺動角βと、閉状態から開状態に至るまでの蓋体本体に対する揺動角γとがγ=α+βを満たすとともに、
    該調整手段16によって該連結腕部5と該揺動腕部7とを同期させて揺動させることを特徴とする蓋体の開閉機構。
  2. 前記揺動角αと前記揺動角βとはα>βの関係を満たす請求項1に記載の蓋体の開閉機構。
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