JP4256949B2 - 2ー プロペニル基を含むセルロースエーテル及びこれを重合で保護コロイドとして使用する方法 - Google Patents

2ー プロペニル基を含むセルロースエーテル及びこれを重合で保護コロイドとして使用する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2-プロペニル基を含むセルロースエーテル及びこれを重合で保護コロイドとして使用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水性の溶剤不含媒体中での遊離基重合によるビニルポリマー類の製造には、疎水性のモノマーを乳化し、そして重合の完了後に生じるポリマーを安定化する必要がある。このため、水不溶性ビニルモノマーからなるモノマー系を水性系中で重合する際には、界面活性剤だけではなく、保護コロイドも必要であり、保護コロイドは一方では親水性特性を有し、また他方では分散作用も有するべきである。
【0003】
ポリマー分散液の品質は保護コロイドの選択に決定的に影響される。保護コロイドによって影響され得る重要な品質基準は、例えば、安定性、粘度、レオロジー、分散液のポリマー粒子の粒度、並びに分散液を篩を通して濾過した際に残る凝塊の量である。分子量も保護コロイドによって影響される。更にもう一つの品質基準は、分散液を塗布乾燥することによって得られたフィルムの水吸収性である。この性質も保護コロイドによって影響される。懸濁重合法においては、保護コロイドは生じるポリマーの粒度を制御する。
【0004】
澱粉、デキストラン類及び水溶性セルロース誘導体等のポリマー性炭水化物が、水含有重合系用の適した保護コロイドであることが長い間知られている。ポリビニルアセテート分散液の工業生産において最も広く使用されている保護コロイドは、セルロース及びエチレンオキシドから工業的規模で製造されているヒドロキシエチルセルロースである (Cellulose and its Derivatives, 第26章, Ellis Horwood Limited 1985)。
【0005】
乳化重合中で保護コロイドを使用する際の重要なプロセスは、保護コロイド上で遊離基が形成し、これに次いでモノマーがコロイド上にグラフトすることと考えられている。グラフトの程度は選択した遊離基開始剤に依存する。従来から使用される遊離基開始剤は、ジアゾ化合物、レドックス開始剤、有機または無機パーオキソ化合物である。他方では、グラフトの程度は保護コロイドの性質にも依存する。グラフトの程度が低い場合は、十分な効果を達成するためには保護コロイドについて適当に高い濃度を選択しなければならない。しかし、高い保護コロイド濃度は一方では経済的理由から望ましくなく、また他方ではこれは、塗布してフィルムにしたポリマーの高まった親水性と、これに伴い高まった水吸収性も導く。
【0006】
米国特許第4,845,175 号には、アリールアルキル基で疎水性に変性したヒドロキシエチルセルロースを使用すると、保護コロイドの量を減らすことができることが示されている。しかし、疎水性に変性されたヒドロキシエチルセルロースの製造は高価な薬剤を必要とし、これらのうちの幾つかのものは複数の段階を経て合成しなければならない。
【0007】
米国特許第5,049,634 号には、炭水化物が、そのポリマーに2-プロペニル基(以下、アリル基という)が結合している場合に、遊離基グラフト反応により利用しやすくなることが示されている。アリル基含有澱粉誘導体を得るためのアリルグリシジルエーテルでの澱粉の前処理と、アセタール- またはアルデヒド- 含有モノマーをこれらにグラフトさせることが記載されている。CS(チェコスロバキア)-A 第263 561 号には、特にジオキサン懸濁液中で製造されたアリル- 含有炭水化物にアクリルアミドをグラフトさせることが記載されている。
【0008】
溶液中でのアリル- 含有セルロース誘導体の製造及び重合可能性は既に文献に記載されている。ドイツ特許出願公開第14 18 271 号には、アリル- 含有ポリマーの溶液が遊離基開始剤を添加した際にゲルを形成することが記載されている。。ヨーロッパ特許出願公開第0 541 939 号は、同様にモノマー性炭化水素単位一つ当たり 0.05 〜0.5 のアリルグリシジル基置換度において重合可能な、アリルグリシジルエーテル含有ポリマー性セルロース誘導体を特許請求している。この方法で変性された炭水化物の添加は、エマルションペイントの耐引掻性を向上させる。米国特許第5,504,123 号は、エマルションペイントの添加剤としての、不飽和C4-C20- アルキル基を有するセルロースエーテルを開示している。その利点として、改善されたフィルム形成特性が挙げられている。
【0009】
重合可能なアルケニル- 含有メチルヒドロキシプロピルセルロースエーテルとそれらをフィルム及び塗料の製造に使用する方法がヨーロッパ特許第0 457 092 号に記載されている。そのモル置換度は 0.05 〜1.0 とされている。
SU(ソ連)-A第1 484 814 号には、0.04〜0.3 のアリルエーテル基置換度及び1000〜1200の重合度を有するアリル- 含有セルロース誘導体が、ビニルアセテートでグラフトさせることができることが記載されている。実際に重合系において使用する際には、非常に高い重合度を有する保護コロイドは比較的好ましくない。なぜならば、これらは粘度を高くし、攪拌と移送に係る問題を引き起こすからである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の一つの課題は、少ない使用量及び良好な処理容易性をもって、製造されるポリマー分散液または懸濁液の同等のまたはより良好な品質を確かに達成する、水系中での重合のための新規の保護コロイドを開発することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
900 未満の平均重合度を有する親水性のアリル含有非イオン性セルロース誘導体が、アリル基に関する置換度が0.01以上であるが、但し1モノマー単位当たりアリル基が 0.04 個を超えない場合に、乳化重合において保護コロイドとして非常に有用であることがここに見出された。このような保護コロイドは、アリル基を含まない慣用の保護コロイドと比較して、かなり少量で使用することができる。
【0012】
それゆえ、本発明は、無水グルコース単位1つ当たり平均で0.01〜0.04個の2-プロペニル基によって置換された、900 未満の平均重合度を有するアルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選択される水溶性の非イオン性セルロースエーテルを提供する。
本発明の一つの好ましい態様では、式
[C6H7O2(OR1)(OR2)(OR3)]n
[式中、
C6H7O2は、無水グルコース単位であり、
nは、50〜500 、特に 100〜300 であり、そして
R1、R2及びR3は、それぞれ互いに独立して、式
【0013】
【化2】
Figure 0004256949
【0014】
(式中、
Xは、H、CH3 、C2H5またはCH2CH=CH2 であり、
p、q及びrは、R1、R2及びR3中において互いに独立して、各々独立して0〜4の値をとることができ、一つの無水グルコース単位当たりR1、R2及びR3の全てに関しての(p+q+r) の合計は、平均で、1.3 よりも大きくかつ 4.5 よりも小さく、好ましくは 1.5〜3.0 であり、ポリアルキレンオキシド鎖中の各オキシアルキレン単位の順番は如何なる所望の順序でよく、そして一つの無水グルコース単位当たりのCH2CH=CH2 基の平均数 (DSアリル ) は 0.01 〜0.04、好ましくは0.02〜0.03である]
で表されるポリアルキレンオキシド鎖である]
を有するセルロースエーテルが提供される。
【0015】
本発明による好ましいセルロースエーテルの例は、
ヒドロキシエチルセルロース (1.3 < p < 4.5, q = 0, r = 0)
ヒドロキシプロピルセルロース (p = 0, 1.3 < q < 4.5, r = O)
ジヒドロキシプロピルセルロース (p = 0, q = 0, 1.3 < r < 4.5)及び
これらのセルロースエーテルと上記のヒドロキシアルキル置換基との混合エーテル
の2-プロペニルエーテルである。
【0016】
更に本発明は、塩基触媒を用いての、ハロゲン化アルキル及びアルキレンオキシドからなる群から選択されるエーテル化剤によるセルロースのエーテル化及びハロゲン化アリルまたはアリルグリシジルエーテルによるエーテル化によって、あるいは塩基触媒を用いての、ハロゲン化アリルまたはアリルグリシジルエーテルによるアルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選択されるセルロースエーテルのエーテル化によって、本発明のセルロースエーテルを製造する方法、好ましくは、
A) 好ましくは懸濁媒体中での、塩基触媒の存在下における、エチレンオキシド及び/ またはプロピレンオキシド及び/ またはグリシジルアルコールによるセルロースのエーテル化及びハロゲン化アリルによるエーテル化によって;
B) 好ましくは懸濁媒体中での、塩基触媒を用いてのハロゲン化アリルによるヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジヒドロキシプロピルセルロースまたは複数のこれらのヒドロキシアルキル置換基を有す
るセルロースエーテルのエーテル化によって;
C) 好ましくは懸濁媒体中での、塩基触媒の存在下における、エチレンオキシド及び/ またはプロピレンオキシド及び/ またはグリシジルアルコールによるセルロースのエーテル化及びアリルグリシジルエーテルによるエーテル化によって;
d) 好ましくは懸濁媒体中での、塩基触媒を用いてのアリルグリシジルエーテルによるヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジヒドロキシプロピルセルロースまたは複数のこれらのヒドロキシアルキル置換基を有するセルロースエーテルのエーテル化によって;
本発明のセルロースエーテルを製造する方法も提供する。
【0017】
懸濁媒体としては、好ましくは低級アルコールまたはケトン、例えばイソプロパノール、tert- ブタノールまたはアセトンであり、これらは、媒体とセルロースとの重量比で、3:1 〜30:1、好ましくは 8:1〜15:1の比で使用される。塩基としては、通常、アルカリ金属水酸化物、特に水酸化ナトリウムの水溶液が使用される。塩基/ 無水グルコース単位のモル比は使用する炭水化物(誘導体)によって決定される。セルロースを使用する場合(方法A及びC)、このモル比は、好ましくは、一つの無水グルコース単位当たり塩基 1.0〜1.5 mol であり、既にエーテル化されたものに関しては(方法B及びD)、このモル比は、好ましくは、一つの無水グルコース単位当たり 0.1〜1.0molである。
【0018】
反応混合物の水含有量は、一つの無水グルコース単位当たり、好ましくは水5〜30mol 、特に8〜15mol である。
懸濁媒体の初期装入、セルロースの添加及び水性塩基を用いてのアルカリ性化に次いで、この混合物を十分に均質化しそして、好ましくは 0.5〜2時間、熱の供給なしに(必要に応じて冷却して)攪拌する。次いで、エーテル化剤(エポキシアルカン、アリルグリシジルエーテル類及び/ またはハロゲン化アリル)を一緒にまたは順番に添加する。次いでこの混合物を、好ましくは60〜120 ℃、特に80〜100 ℃の温度にし、そして好ましくは2〜6時間加熱する。冷却後、この混合物を、酸、好ましくは塩酸、硝酸または酢酸により、好ましくは6〜8のpHに中和する。懸濁媒体はデカントまたは濾過することによって除く。生じた粗製セルロース混合エーテルから、随伴する副生成物、例えばポリグリコール類、グリコールエーテル類及び塩類を、好ましくは10〜50重量%の含水量を有する水性アルコールまたはケトン、特にイソプロパノール、エタノール及びアセトンを用いて抽出して除去することができる。減圧下にまたは大気圧下に50〜120 ℃で乾燥した後、所望のセルロース混合エーテルが無色乃至僅かに黄色帯びた粉末として得られる。
【0019】
必要に応じて、本発明においてセルロースエーテルに所望の重合度を、製造プロセスの前またはその最中に、パーオキソ化合物、例えば過酸化水素またはパーオキソ二硫酸塩または他の酸化剤(例えば亜塩素酸ナトリウム)を添加することによって設定することができる。分子量を低減させる上記の方法及びそれの各々の工業的な実施は従来技術である(T.M. Greenway in“Cellulosic Polymers, Blends and Composites”, 編集: R.D.Gilbert, Carl Hanser Verlag, Munich, 1994, p.178以降)。
【0020】
本発明は、水性エマルション中でエチレン性不飽和モノマーを遊離基開始重合することによって水性ポリマー分散液を製造する際に保護コロイドとして本発明のセルロースエーテルを使用する方法も提供する。
このようなポリマー分散液の製造において本発明のセルロースエーテルの割合は、使用するモノマーの合計量を基準として、好ましくは 0.2〜5.0 重量%、特に 0.3〜1.0 重量%である。
【0021】
適当なモノマーは、それ自体で水中に不溶性のエチレン性不飽和の遊離基重合可能な化合物、例えば2〜12個の炭素原子の鎖長を有する単純なエチレン性不飽和の炭化水素、好ましくはエチレン及びプロピレン; アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸またはイタコン酸の2〜12個の炭素原子の鎖長を有するエステル、好ましくはエチル、プロピル及びブチルエステル; 1〜12個の炭素原子の鎖長を有する非分枝状及び分枝状カルボン酸のビニルエステル、特に酢酸ビニル及びバーサテッィク酸 (Versatic acid)のビニルエステル; エチレン性不飽和の芳香族化合物、好ましくはスチレン; 3〜12個の炭素原子を有するエチレン性不飽和のアルデヒド及びケトン、好ましくはアクロレイン、メタクロレイン及びメチルビニルケトン、ハロゲン含有のエチレン性不飽和の化合物、例えば塩化ビニルである。
【0022】
特に好ましくは、少なくとも一つの成分がビニルエステル、好ましくは酢酸ビニルである上記のモノマーの混合物である。また、一つまたはそれ以上の上記のモノマーと親水性モノマー、例えばアクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸またはこれらの混合物との混合物を使用することもできる。
好ましくは、本発明のセルロースエーテルが保護コロイドとして使用される水性重合用調合物は、10〜70重量%、好ましくは30〜60重量%量の上記のモノマーと、0〜10重量%量の一種またはそれ以上の乳化剤を含む。使用される遊離基開始剤は通常ジアゾ化合物、レドックス開始剤、有機または無機パーオキソ化合物であり、これらはモノマーの合計量を基準として 0.1〜3重量%、好ましくは 0.5〜1重量%の量で使用される。更に別の助剤、例えば緩衝物質または保存剤 (preservative) を添加することもできる。
【0023】
反応の開始時に最初に全ての成分を一緒に装入することができ、この際、モノマーまたはモノマー混合物は攪拌または他の混合装置によって乳化する。重合プロセスは温度を高めることによって開始する。必要とされる温度は使用した開始剤系に依存し、通常40〜120 ℃の範囲である。反応の開始後、この反応が発熱性であるために冷却が必要な場合がある。反応の終了は、熱の放出が減少することによってわかる。必要ならば、これに次いで、熱を外部から加えて後反応を行い反応を完結させてもよい。冷却後、pHを設定するための助剤、例えば緩衝剤、酸または塩基、または安定化するための助剤、例えば保存剤を添加することができる。場合によっては、重合は、モノマー及び遊離基開始剤の総量の一部、例えばこれの10〜20重量%のものの添加下に開始することもでき、そして更にモノマー及び遊離基開始剤を、反応の開始後に、好ましくはこれらの添加によって所望の重合温度が制御できるように計量添加することができる。
【0024】
本発明により得られた分散液は以下の特性を有する:
低い剪断速度 (1.0 s -1) における分散液の粘度:
分散液の良好な処理容易性及び安定性のためには、10,000〜30,000 mPa.s、特に15,000〜25,000 mPa.sの粘度が好ましい。
高い剪断速度 (=>250 s -1) における分散液の粘度:
分散液の良好な移送性のためには、高い剪断速度における粘度は、好ましくは< 450 mPa.s (250 s-1において) 、特に 200〜420 mPa.s であるべきである。
分散液の平均粒度:
分散液の平均粒度は、分散液の不所望な沈降 [セラム形成 (serum formation)を防ぐために、好ましくは200 〜300nm (435nmの波長で測定した値)であるべきである。
100 μm 及び40μm の篩を通して分散液を濾過した後の凝塊の量(1000g の分散液当たりの凝塊のmg数で表す):
分散液は、100 μm の篩を通して濾過した際には分散液1kg当たり <200mg の凝塊含有量を有し、40μm の篩を通して濾過した際には分散液1kg当たり <300mg の凝塊含有量を有する。
乾燥ポリマーフィルムの水吸収性:
分散液を板上に注ぎ、これを乾燥してフィルムを形成させる。水で処理した後、第一回目の水吸収量(ポリマーフィルムの元の重量の重量%で表す)を重量の増分によって測定する。再び乾燥した後、第二回目の水吸収量を測定する。第一回目の水吸収量は、通常、第二回目の水吸収量よりも多い。なぜならば、親水性成分(乳化剤、保護コロイド)がフィルムの最初の水処理によって洗い流されるからである。これは好ましくは25重量%未満、特に5〜20重量%であるべきである。
【0025】
上記のパラメーターに加えて、使用した保護コロイドのグラフト収量 (grafting yield) も重要な役割をはたす。高いグラフト収量は保護コロイドの高い能力を示す。しかし、過度に高いグラフト収量はポリマー粒子の架橋を導き、これには分散液の凝塊の高割合及び粘度増大性の流動挙動が伴う。グラフト収量は好ましくは15〜30%、特に20〜25%である。
【0026】
本発明のアリル含有ヒドロキシエチルセルロールをビニル分散液の製造に使用すると、必要な使用量が、市販される慣用のヒドロキシエチルセルロールの僅か半分であるという利点、及び本発明に従い使用される保護コロイドを使用して製造した分散液がより良好な品質を有するという利点が得られる。置換度に関して本願特許請求の範囲から外れるアリル含有ヒドロキシエチルセルロースを使用して製造された分散液は、かなり劣った品質を有する(比較例参照)。
【0027】
【実施例】
置換度を示す数値は、ヒドロキシエチル基の場合はモル置換度(Molar degree of substitution: MS)に、アリル基の場合は置換度(Degree of substitution: DS)に基づく。両方の場合において、これらの値は、無水グルコース単位当たり各々の基の置換度がどれほど高いか示す。
【0028】
純粋な活性化合物含有量は、含水量と生成物の残有塩含有量を減算することによって決定される。
Tylomer(登録商標)H20は、水中の2%濃度溶液が約20mPa.s の粘度(20℃でヘプラー法によって測定)を有する、平均重合度nが220 のヒドロキシエチルセルロースである(Clariant GmbH)。
Tylomer(登録商標)H200 は、水中の2%濃度溶液が約200mPa.sの粘度 (20℃でヘプラー法によって測定)を有する、平均重合度nが480 のヒドロキシエチルセルロースである (Clariant GmbH)。
Emulsogen(登録商標) 乳化剤は、エトキシル化された脂肪アルコールに基づく非イオン性界面活性剤である (Clariant GmbH)。
【0029】
実施例中に記載した部と百分率は特に断りがない限り重量に基づく。以下の実施例で製造される分散液の固形物含有率は約55%である。
実施例1
方法Aによる、0.03のアリル置換度を有するアリルヒドロキシエチルセルロースの製造
アンカー型攪拌機を備えた2Lガラス製反応器中で、松のパルプ (pine pulp)(95%濃度, 0.50mol)85.3g を、87%濃度水性イソプロパノール784g中に懸濁させる。窒素で不活性にした後、50%濃度水酸化ナトリウム溶液 48g(0.60mol) を30℃で攪拌しながら導入する。この系を再び不活性にし、次いで30℃で30分間攪拌する。これを65℃に加熱し、そして脱イオン水5ml中の35%濃度過酸化水素 2.0g を添加し、そしてこの混合物を65℃で30分間攪拌する。この処理の後、このセルロースの重合度はn= 100〜200 まで低下する。この混合物を40℃に冷却し、エチレンオキシド66.1g を導入しそして温度を1時間40℃に維持する。次いで、37%濃度塩酸39.5g (0.40mol) を添加しそして、10分間攪拌した後、イソプロパノール20ml中の塩化アリル3.8g (0.05mol)を添加し、次いでこの混合物を70℃で5時間攪拌する。冷却後、この混合物を酢酸10g で中和する。得られた生成物を吸引濾過し、83%濃度イソプロパノールで四回、及びアセトンで二回洗浄し、そして減圧乾燥器中で50℃で乾燥する。
【0030】
このようにして得られたアリルヒドロキシエチルセルロースの2重量%濃度水溶液は、20℃でヘプラー法で測定して、21mPa.s の粘度を有する。MSは1.85であり、そしてDSは0.03である。乾質含量は97.8%であり、塩化ナトリウム含量は2.2 %である。
実施例2
方法Dによる、0.03のアリル置換度を有するアリルグリシジルヒドロキシエチルセルロースの製造
ブレード型攪拌機、窒素でガスシールした還流冷却器、内部温度計及びガス導入口を備えた2Lガラス製反応器中で、245gのTylomer H20 (1.0mol モノマー単位) を不活性ガス(窒素)下にt-ブタノール 610g 中に懸濁させる。水 160g 中に溶解した水酸化ナトリウム 4.0g (0.10mol) を添加し、そしてこの混合物を室温で30分間攪拌する。アリルグリシジルエーテル 4.6g (0.04mol) を添加し、そしてこの混合物を85℃で6時間加熱する。これを30℃に冷却しそして酢酸6.0gで中和する。得られた懸濁液を吸引濾過する。生じたフィルターケークを80%濃度水性アセトン中に二回、及びそれぞれ純粋なアセトン1L 中に二回懸濁させ、そして吸引濾過する。得られた生成物を乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は95.4%の乾質含量及び 6.1%の酢酸ナトリウム含量を有する。MSは1.78であり、DSは0.03である。
実施例3
方法Bによる、0.04のアリル置換度を有するアリルヒドロキシエチルセルロースの製造
アンカー型攪拌機を備えた5Lステンレススチール製オートクレーブ中で、628gのTylomer H20 (2.5mol モノマー単位) を不活性ガス(窒素)下にイソプロパノール 1800g中に懸濁させる。水400g中に溶解した水酸化ナトリウム 20.0gを添加し、そしてこの混合物を室温で30分間攪拌する。塩化アリル 17.2g(0.23mol) を添加し、このオートクレーブを密閉してそして80℃で6時間加熱する。次いで、このオートクレーブを25℃に冷却しそしてこれを開いて、得られた反応混合物を酢酸30.0g で中和する。生じた懸濁液を吸引濾過する。そのフィルターケークを、それぞれ90%濃度水性イソプロパノール5L 中に2回、及びそれぞれ純粋なイソプロパノール5L 中に二回懸濁させ、そして吸引濾過する。得られた生成物を乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は96.3%の乾質含量及び 5.9%の酢酸ナトリウム含量を有する。MSは1.50であり、DSは0.04である。
実施例4
方法Cによる、0.03のアリル置換度を有するアリルグリシジルヒドロキシエチルセルロースの製造
2L ガラス製反応器中で、水酸化ナトリウム22g (0.55mol) を85%濃度イソプロパノール 665g 中に溶解する。そこに松のパルプ85.0g を懸濁させる。この反応器を閉じそして窒素で不活性化する。この混合物を室温で30分間攪拌し次いでエチレンオキシド72.6g を添加する。この混合物を40℃で1時間、次いで80℃で更に1.5 時間加熱する。これを70℃に冷却し、そして10%濃度過酸化水素10g を30分間かけて添加する。この温度を更に15分間維持する。この処理の後、セルロースの重合度はn= 100〜200 まで低減する。次いでこの混合物を再び90℃にまで加熱しそしてイソプロパノール10ml中のアリルグリシジルエーテル5.7g(0.05mol) を添加し次いで90℃で更に3時間攪拌を続ける。次いで、この混合物を30℃に冷却しそして37%濃度塩酸49g(0.50mol)及び酢酸4.0gで中和する。生じた懸濁液を吸引濾過する。そのフィルターケークを、それぞれ85%濃度水性イソプロパノール1.5L中で4回、及びそれぞれ純粋なイソプロパノール1.5L中で二回懸濁させ、そして吸引濾過する。得られた生成物を乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は97.1%の乾質含量及び 4.8%の塩化ナトリウム含量を有する。MSは1.97であり、そしてDSは0.03である。この生成物の水中の2%濃度溶液の粘度は、20℃でヘプラー粘度計を用いて測定して5.4mPa.sである。
比較例5
方法Bによる、0.05のアリル置換度(本発明による範囲から外れる値)を有するアリルヒドロキシエチルセルロースの製造
アンカー型攪拌機を備えた5L ステンレススチール製オートクレーブ中で、613gのTylomer H20 (2.5mol モノマー単位) を不活性ガス(窒素)下にイソプロパノール 1800g中で懸濁させる。水 400g 中に溶解した水酸化ナトリウム20.0g を添加しそしてこの混合物を室温で30分間攪拌する。塩化アリル 23.0g (0.30mol)を添加し、このオートクレーブを密閉してそしてこの混合物を80℃で6時間加熱する。次いで、このオートクレーブを25℃に冷却し次いで開いて、得られた反応混合物を酢酸30.0g で中和する。生じた懸濁液を吸引濾過する。そのフィルターケークを、それぞれ90%濃度水性イソプロパノール5L 中で二回、及びそれぞれ純粋なイソプロパノール5L 中で二回懸濁させ、そして吸引濾過する。得られた生成物を乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は97.3%の乾質含量及び 3.8%の酢酸ナトリウム含量を有する。MSは1.56であり、そしてDSは0.05である。
比較例6
方法Dによる、0.05のアリル置換度(本発明による範囲から外れる値)を有するアリルグリシジルヒドロキシエチルセルロースの製造
ブレード型攪拌機、窒素でガスシールした還流冷却器、内部温度計及びガス導入口を有する2L ガラス製反応器中で、245gのTylomer H20 (1.0mol モノマー単位) を不活性ガス(窒素)下にイソプロパノール735g中に懸濁させる。水110g中に溶解した水酸化ナトリウム8.0g(0.20mol) を添加し、そしてこの混合物を室温で30分間攪拌する。アリルグリシジルエーテル9.1g(0.08mol) を添加し、そしてこの混合物を90℃で6時間加熱する。これを30℃に冷却しそして酢酸12.0g で中和する。生じた懸濁液を吸引濾過する。そのフィルターケークを、80%濃度水性イソプロパノール中で二回、及びそれぞれ純粋なアセトン1L 中で二回懸濁させ、そして吸引濾過する。得られた生成物を乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は99.1%の乾質含量及び 4.8%の酢酸ナトリウム含有量を有する。MSは1.59であり、そしてDSは0.05である。
比較例7
方法Bによる、0.06のアリル置換度(本発明による範囲から外れる値)を有するアリルヒドロキシエチルセルロースの製造
アンカー型攪拌機を備えた5L ステンレススチール製オートクレーブ中で、554gのTylomer H20 (2.2mol モノマー単位) を不活性ガス(窒素)下にイソプロパノール2200g 中に懸濁させる。水356g中に溶解した水酸化ナトリウム17.6g を添加し、そしてこの混合物を室温で30分間攪拌する。塩化アリル13.5g (0.176mol)を添加し、このオートクレーブを密閉してそしてこの混合物を80℃で6時間加熱する。次いで、このオートクレーブを25℃に冷却しそして開いて、得られた反応混合物を酢酸18.0g で中和する。生じた懸濁液を吸引濾過する。そのフィルターケークを、それぞれ85%濃度水性イソプロパノール5L 中で二回、及びそれぞれ純粋なイソプロパノール5L 中で二回懸濁させそして吸引濾過する。得られた生成物は乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は97.2%の乾質含量及び1.0 %の酢酸ナトリウム含量を有する。MSは1.67であり、そしてDSは0.06である。
比較例8
方法Dによる、0.08のアリル置換度(本発明による範囲から外れる値)を有するアリルグリシジルヒドロキシエチルセルロースの製造
ブレード型攪拌機、窒素でガスシールした還流冷却器、内部温度計及びガス導入口を備えた2L ガラス製反応器中で、245gのTylomer H20 (1.0mol モノマー単位) を不活性ガス(窒素)中でイソプロパノール735g中に懸濁させる。水110g中に溶解した水酸化ナトリウム 8.0g (0.20mol) を添加しそしてこの混合物を室温で30分間攪拌する。アリルグリシジルエーテル13.7g (0.12mol) を添加しそしてこの混合物を80℃で4時間加熱する。これを30℃に冷却しそして酢酸12.0g で中和する。生じた懸濁液を吸引濾過する。そのフィルターケークを、85%濃度水性イソプロパノール中で二回、及びそれぞれアセトン1L 中で二回懸濁させそして吸引濾過する。得られた生成物は乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は95.8%の乾質含量及び 4.0%の酢酸ナトリウム含量を有する。MSは1.57であり、DSは0.08である。
比較例9
方法Bによる、0.09のアリル置換度(本発明による範囲を外れる値)を有するアリルヒドロキシエチルセルロースの製造
アンカー型攪拌機を備えた5L ステンレススチール製オートクレーブ中で、554gのTylomer H20 (2.2mol モノマー単位) を不活性ガス(窒素)下にイソプロパノール2200g 中に懸濁させる。水356g中に溶解した水酸化ナトリウム17.6g を添加しそしてこの混合物を室温で30分間攪拌する。塩化アリル25.2g(0.33mol)を添加し、このオートクレーブを密閉してそしてこの混合物を80℃で6時間加熱する。次いで、このオートクレーブを25℃に冷却しそして開いて、得られた反応混合物を酢酸18.0g で中和する。生じた懸濁液を吸引濾過する。そのフィルターケークを、それぞれ85%濃度水性イソプロパノール5L 中で2回、及びそれぞれ純粋なイソプロパノール5L 中で二回懸濁させそして吸引濾過する。得られた生成物を乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は97.7%の乾質含量及び1.4 %の酢酸ナトリウム含量を有する。MSは1.69であり、そしてDSは0.09である。
比較例10
方法Bによる、0.10のアリル置換度(本発明による範囲から外れる値)を有するアリルヒドロキシエチルセルロースの製造
50L ステンレススチール製混合装置中で、イソプロパノール7.5kg 中の2.51kgのTylomer H20 (10.0 モノマー単位) を不活性ガス(窒素)下に混合する。水1.6kg 中に溶解した水酸化ナトリウム120gを添加し、この混合装置を閉じそしてこの混合物を室温で30分間攪拌する。一つの門 (lock) を介して、イソプロパノール200g中に溶解した塩化アリル115g(1.5mol)を添加しそしてこの混合物を80℃で6時間加熱する。これを25℃に冷却しそして酢酸120gで中和する。生じた懸濁液は吸引濾過する。そのフィルターケークを、それぞれ85%濃度水性イソプロパノール25L 中で二回、及びそれぞれ純粋なイソプロパノール25L 中で二回懸濁させそして吸引濾過する。得られた生成物は乾燥器中で70℃で乾燥する。この生成物は97.3%の乾質含量及び4.0 %の酢酸ナトリウム含量を有する。MSは1.62であり、DSは0.1 である。
比較例11
ヒドロキシエチルセルロースを用いたビニルエステルポリマー分散液の製造
使用したモノマー混合物は、 (登録商標)Veova 10(α- 分岐のC10-カルボン酸のビニルエステル, Shell)25%及び酢酸ビニル75%からなる。脱イオン水423.09g を、すり合せフランジと蓋を持つ2L 反応器中に入れそして、攪拌しながら、ヒドロキシエチルセルロース14g (Tylomer H20, 完成したポリマー分散液を基準として1.06%に相当する)を室温で添加しそして溶解する。次いで以下のものを順番に添加する:
Figure 0004256949
生じた乳濁液を30分間かけて74〜77℃の温度にまで加熱しそしてこの温度を15分間維持する。次いで、二つの別々の計量供給器(Dosimat) からモノマー混合物 630.00gを 4.49ml/分の速度で及び開始剤溶液(1.17%濃度)85.61gを 0.51ml/分の速度で添加する。80℃の重合温度に設定する。
【0031】
630gのモノマー混合物は2時間40分かけて添加しそして開始剤溶液は2時間50分かけて添加する。
上記の化学物質の添加後、80℃の反応温度を2時間維持する。次いで生じた分散液を冷却しそして(登録商標)Mergal K9N (リーデル・デ・ハーン) 2g を保護剤として40℃で添加する。得られたポリマー分散液の物理的性質を表1及び2に示す。
評価: 低い剪断速度における分散液の粘度は11,700mPa.s であり、よって許容可能な下限ぎりぎりの値である。凝塊含有量 (40μm)は非常に高い(表2)。
比較例12
14g のTylomer H20 の代わりに、7.0gのみのそれを使用した。
【0032】
得られた分散液の粘度は低すぎ、凝塊含有量は高すぎる(表2)。
比較例13
14g のTylomer H20(2%で粘度20mPa.s)の代わりに、14g のTylomer H200 (2%で粘度200mPa.s)を使用した。
【0033】
得られた分散液は“使用容易”と評価できるが、その高い粘度は攪拌及び移送問題を起こす。
比較例14
14g のTylomer H20(2%で粘度20mPa.s)の代わりに、7.0gのTylomer H200 (2%で粘度200mPa.s) を使用した。
【0034】
得られた分散液の低い剪断作用範囲における粘度は低すぎ、そして粒度は大きすぎる(表2)。
比較例15
14g のTylomer H20 の代わりに、0.12のDS (アリル) を有するアリルヒドロキシエチルセルロース14g を使用した。この混合物は反応中に凝固した。
比較例16
14g のTylomer H20 の代わりに、0.1 のDS (アリル) を有するアリルヒドロキシエチルセルロース7.0g(ポリマー分散液を基準として0.53%に相当する)を使用した。
【0035】
生じた分散液の低い剪断速度における粘度は低い(1.0 s -1において5300mPa.s)。高い剪断速度においては、この分散液は、次第に粘度が増大 (dilatant) する流動挙動を示す。これから得られたポリマーフィルムは過度に高い水吸収性を有する(表2)。
比較例17
14g のTylomer H20 の代わりに、0.09のDS (アリル) を有するアリルヒドロキシエチルセルロース 7.0g を使用した。
【0036】
低い剪断作用範囲における粘度は低すぎたが、高い剪断作用範囲において、僅かに次第に低下していく粘度が観測される。ポリマーフィルムの過度に高い水吸収性及び過度に大きい平均粒度が測定される(表2)。
比較例18
14g のTylomer H20 の代わりに、0.08のDS (アリル) を有するグリシジルアリルヒドロキシエチルセルロース 7.0g を使用した。
【0037】
低い剪断作用範囲における粘度は低すぎたが、これに対して高い剪断作用範囲においては僅かに次第に減少する粘度が観測される。ポリマーフィルムの過度に高い水吸収性及び過度に大きい平均粒度が測定される(表2)。
比較例19
14g のTylomer H20 の代わりに、0.06のDS (アリル) を有するアリルヒドロキシエチルセルロース7.0gを使用した。
【0038】
低い剪断作用範囲における粘度はなお受け入れることができる程度の値であったが、そのポリマーフィルムは過度に高い水吸収性及び 100μm 及び40μm の篩試験において過度に高い凝塊含有量を示した(表2)。
比較例20
14g のTylomer H20 のかわりに、0.05のDS (アリル) を有するグリシジルアリルヒドロキシエチルセルロース 7.0g を使用する。
【0039】
得られた分散液のレオロジーは良好なものと評価できる(表1)。過度に高い水吸収性(表2)が欠点である。
比較例21
14g のTylomer H20 の代わりに、0.05のDS (アリル) を有するアリルヒドロキシエチルセルロース 7.0g を使用する。
【0040】
得られた分散液のレオロジーは良好なものと評価できる(表1)。その欠点は、過度に高い水吸収性と篩試験における多量の凝塊である(表2)。
実施例22
14g のTylomer H20 の代わりに、0.04のDS (アリル) を有するアリルヒドロキシエチルセルロース 7.0g を使用する。
【0041】
得られたポリマー分散液は全ての使用試験及びレオロジー試験において満足な結果を与える(表1及び2)。
実施例23
14g のTylomer H20 の代わりに、0.03のDS (アリル) を有するグリシジルアリルヒドロキシエチルセルロース 7.0g を使用する。
【0042】
得られたポリマー分散液は全ての使用試験及びレオロジー試験において満足な結果を与える(表1及び2)。
実施例24
14g のTylomer H20 の代わりに、0.03のDS (アリル) を有するアリルヒドロキシエチルセルロース 7.0g を使用する。
【0043】
得られたポリマー分散液は全ての使用試験及びレオロジー試験において満足な結果を与える(表1及び2)。
【0044】
【表1】
Figure 0004256949
【0045】
【表2】
Figure 0004256949

Claims (11)

  1. 一つの無水グルコース単位当たり平均で0.01〜0.04個の2-プロペニル基によって置換された、900 未満の平均重合度を有するアルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選択される水溶性の非イオン性セルロースエーテルであって、

    [C H O (OR )(OR )(OR )]
    [ 式中、
    C H O は、無水グルコース単位であり、
    nは、平均で 900 未満であり、そして
    R R 及び R は、それぞれ互いに独立して、式
    Figure 0004256949
    ( 式中、
    Xは、H、 CH C H または CH CH=CH であり、そして
    p、q及びrは、 R R 及び R 中で互いに独立して、それぞれ独立して0〜4の値をとることができ、一つの無水グルコース単位当たりの R R 及び R の全てに関しての ( p+q+r)の合計は平均で 1.3 よりも大きくかつ 4.5 よりも小さく、ポリアルキレンオキシド鎖中の各オキシアルキレン単位の順番は如何なる所望のものでよく、そして一つの無水グルコース単位当たりの CH CH=CH 基の平均数 (DS アリル ) 0.01 0.04 である)
    で表されるポリアルキレンオキシド鎖である ]
    を有する、前記セルロースエーテル。
  2. 請求項1に記載の式 [C H O (OR )(OR )(OR )] におけるnが 50 500 である、請求項1のセルロースエーテル。
  3. 請求項1に記載の式 [C H O (OR )(OR )(OR )] におけるnが 10 300 である、請求項1のセルロースエーテル。
  4. 一つの無水グルコース単位当たりのCHCH=CH の平均数 (DSアリル) が0.02〜0.03である、請求項1のセルロースエーテル。
  5. pが1.3 よりも大きくかつ4.5 よりも小さく、そしてq及びrが0であるヒドロキシエチルセルロース; または
    p及びrが0であり、そしてqが 1.3よりも大きくかつ4.5 よりも小さいヒドロキシプロピルセルロース; または
    p及びqが0であり、そしてrが 1.3よりも大きくかつ4.5 よりも小さいジヒドロキシプロピルセルロース;
    の2-プロペニルエーテルである、請求項1のセルロースエーテル。
  6. 塩基触媒を用いての、ハロゲン化アルキル及びアルキレンオキシドからなる群から選択されるエーテル化剤によるセルロースのエーテル化及びハロゲン化アリルまたはアリルグリシジルエーテルによるエーテル化によって、請求項1のセルロースエーテルを製造する方法。
  7. 塩基触媒を用いて、ハロゲン化アリルまたはアリルグリシジルエーテルにより、アルキルセルロース及びヒドロキシアルキルセルロースからなる群から選択されるセルロースエーテルをエーテル化することによって、請求項1のセルロースエーテルを製造する方法。
  8. 塩基触媒を用いての、エチレンオキシド、プロピレンオキシド及びグリシジルアルコールからなる群から選択されるエーテル化剤によるセルロースのエーテル化及びハロゲン化アリルまたはアリルグリシジルエーテルによるエーテル化によって、請求項1のセルロースエーテルを製造する方法。
  9. 塩基触媒を用いて、ハロゲン化アリルまたはアリルグリシジルエーテルにより、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ジヒドロキシプロピルセルロースまたは複数のこれらのヒドロキシアルキル置換基を有するセルロースエーテルをエーテル化することによって、請求項1のセルロースエーテルを製造する方法。
  10. 請求項1のセルロースエーテルの、水性エマルション中でエチレン性不飽和モノマーを遊離基開始重合することによる水性ポリマー分散液の製造における保護コロイドとしての使用。
  11. 使用したモノマーの合計量を基準として 0.2〜5.0 重量%量の請求項1に記載のセルロースエーテルの存在下に、水性エマルション中でエチレン性不飽和モノマーを遊離基開始重合することによって製造された水性ポリマー分散液。
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