JP4256423B2 - 2次元画像形成装置 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、2次元画像形成装置に関するものであり、特に、2次元画像の投影に加えてそれ以外の用途での光源出射光の利用が可能となる2次元画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶プロジェクタに代表される2次元画像形成装置は、背面投写型や拡大投影型など、大画面画像表示が容易であることから研究開発および商品化が進み用途が広がっている。
【0003】
このような2次元画像形成装置に対する従来の研究開発の主眼は、装置の小型化、高輝度高照度化、高コントラスト化、高解像度化など、性能面でのアプローチにあった。そして、この研究開発の成果として、拡大投影型の液晶プロジェクタにおいては、例えば非常にコンパクトで数1000ANSIルーメンという高輝度のものが実用化されている。
【0004】
一方、背面投写型のプロジェクションモニタにおいては、装置の大きさによりスクリーンの大きさがほぼ固定されてしまうため、高輝度化、高コントラスト化という装置の性能面での開発とともに、装置の使い方の多様化を可能にする2次元画像表示方法についての開発が進められている。特に、2次元画像形成装置の表示切り替え技術は、装置の用途を多様化させ、様々なニーズに答えることができることから、研究開発が盛んに行われている。
【0005】
例えば、特許文献1では、投射型表示装置において、複数のスクリーンを有し、任意のスクリーン上に画像を表示するものが提案されている。
【0006】
また、特許文献2では、複数のスクリーンとRGB投射管を用いて画像の表示切り替え、例えば、1画像、複数画像、高輝度画像、拡大画像等の表示切り替えを可能とする方法が提案されている。
【0007】
また、特許文献3では、プロジェクタ装置として、透過型スクリーンと投影レンズとを備えた装置により光路を切り替えることにより画像表示位置・画面サイズを選択することが可能なものが提案されている。
【特許文献1】
特開平3−98037号公報
【特許文献2】
特開平4−70082号公報
【特許文献3】
特開平7−49533号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した従来技術におけるものは、いずれも2次元画像の表示形態を切り替えるものであるため、光源から出射される光を2次元画像表示以外の用途に使用することは本質的に困難であるという課題を有していた。
【0009】
また、従来の2次元画像形成装置における表示切り替え方法に関する提案は、2次元画像形成装置が、決められた場所にほぼ固定された状態で使用される形態が想定されているため、例えば携帯可能な小型の2次元画像形成装置には適用が困難であるという課題があった。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、光源から出射される光を、2次元画像表示以外の用途に利用可能であり、しかも携帯用として小型化することもできる2次元画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の2次元画像形成装置は、光源と、上記光源からの出射光により2次元画像を形成する2次元画像形成部と、上記2次元画像形成部により形成された2次元画像を拡大投影する拡大投影部と、上記光源からの出射光の光路を、上記2次元画像形成部及び拡大投影部を含む第1の光路と、上記2次元画像形成部及び拡大投影部の少なくとも一方を含まない第2の光路とのいずれかに切り替える光路切り替え部とを備えた、ものである。
【0012】
これにより、2次元画像形成装置の光源を、2次元画像の投影表示以外の用途に使用できる。
【0013】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記第2の光路は、上記2次元画像形成部を含まないものとした、ものである。
【0014】
これにより、2次元画像の投影表示以外の用途に使用する光源光が、上記2次元画像形成部にて減衰されるのを防ぐことができる。
【0015】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記第2の光路は、上記拡大投影部を含まないものである、ものである。
【0016】
これにより、2次元画像の投影表示以外の用途に使用する光源光が、上記拡大投影部にて減衰されるのを防ぐことができる。
【0017】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記光路切り替え部は、上記光源を、該光源からの出射光の方向が変わるよう回転させる回転機構である、ものである。
【0018】
これにより、光路切り替え部を簡単な構成で実現することができ、低コストで、当該2次元画像形成装置の利用範囲を大幅に拡大することができる。
【0019】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記光路切り替え部は、上記拡大投影部を、上記光源からの出射光の光路上の位置と、該光路以外の位置との間で移動させる移動機構である、ものである。
【0020】
これにより、光路切り替え部を簡単な構成で実現することができ、当該2次元画像形成装置の利用範囲を、低コストで、大幅に拡大することができる。
【0021】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記光路切り替え部は、ミラーと、該ミラーを、上記光源からの出射光の光路上の、該出射光を該ミラーが反射する位置と、上記光源からの出射光の光路上以外の位置との間で移動させる移動機構とを有する、ものである。
【0022】
これにより、光学系の光軸を変化させずに、光源からの出射光の光路を切り替えることができ、光路切り替えに伴って光軸のずれが発生するのを防止することができる。
【0023】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記第2の光路は、拡大光学系あるいは拡散光学系を含み、上記光源からの出射光の光路を、該出射光が該第2の光路を伝搬するよう切り替えたとき、該出射光が上記拡大光学系あるいは拡散光学系を介して装置外部に照射される、ものである。
【0024】
これにより、2次元画像の投影表示以外の用途に使用する光源光を、照明光として安全な発散光束の光あるいは拡散光として取り出すことができる。
【0025】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記第2の光路は、液晶パネルを含み、上記光源からの出射光の光路を、該出射光が該第2の光路を伝搬するよう切り替えたとき、該出射光が上記液晶パネルのバックライトとして用いられる、ものである。
【0026】
これにより、当該2次元画像形成装置に、2次元画像表示機能に加えて、他の画像表示機能をもたせることが可能となり、当該2次元画像形成装置の利用範囲を大幅に拡大させることができる。
【0027】
また、本発明の2次元画像形成装置は、光源と、上記光源からの出射光により2次元画像を形成する2次元画像形成部と、上記2次元画像形成部により形成された2次元画像を拡大投影する拡大投影部と、上記光源からの出射光の光路を、該出射光の一部分が上記2次元画像形成部及び拡大投影部を含む第1の光路を、該出射光の他の部分が、上記2次元画像形成部及び拡大投影部の少なくとも一方を含まない第2の光路を伝搬するよう分岐する光路分岐部を備えた、ものである。
【0028】
これにより、光源からの出射光を、2次元画像の投影表示と、それ以外の用途に同時に使用できる。
【0029】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記光路分岐部は、上記光源と上記2次元画像形成部との間に配置した、ものである。
【0030】
これにより、光源からの出射光を、2次元画像の投影表示と、該投影表示以外の用途に同時に使用することができ、当該2次元画像形成装置の利用範囲を大幅に拡大することができる。
【0031】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記光路分岐部を、上記2次元画像形成部と上記拡大投影部との間に配置した、ものである。
【0032】
これにより、光源からの出射光を、2次元画像の投影表示と、演出効果用の照明光の照射とに、同時に使用できる。
【0033】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記光路分岐部は、ハーフミラーである、ものである。
【0034】
これにより、光源からの出射光を、2次元画像の投影表示と、それ以外の用途とに、光量を任意の割合に分配して同時に使用することを実現でき、当該2次元画像形成装置の利用範囲を大幅に拡大することができる。
【0035】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記光源は、LEDである、ものである。
【0036】
これにより、当該2次元画像形成装置を、さらにコンパクトに構成することが可能となると共に、低消費電力化が可能という利点がある。
【0037】
さらに、本発明の2次元画像形成装置は、上記2次元画像形成装置において、上記光源は、レーザである、ものである。
【0038】
これにより、当該2次元画像形成装置を、さらにコンパクトに構成することが可能となると共に、低消費電力化が可能で、さらに格段に高い色再現性が得られるという利点もある。
【発明の効果】
【0039】
本発明の2次元画像形成装置によれば、当該装置に非常にコンパクトかつ簡便な光路切り替え部を備えることで、光源からの出射光を2次元画像表示の他に、照明光として利用することができるという効果がある。
【0040】
また、本発明の2次元画像形成装置によれば、当該2次元画像形成装置に液晶パネルを一体化することにより、照明光を液晶パネルのバックライトとして利用することができるという効果がある。
【0041】
また特に、光源としてLEDやレーザを用いることにより、コンパクトな2次元画像形成装置が達成できるため、高輝度照明機能を付加した可搬性の高い2次元画像形成装置が実現できるという効果がある。また、光源として、LEDやレーザを用いた場合には、ハロゲンランプ等を利用した場合に比べて表示可能な色範囲が拡大され、さらに任意の色調に調整選択することができるため、照明としての利用範囲が大きく拡大するという効果がある。
【0042】
また、本発明の2次元画像形成装置によれば、光路切り替え部のかわりに、ハーフミラー等の光路を分岐する光路分岐部を設けるようにすれば、光源からの出射光を2次元画像表示と、照明光として、同時に利用することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0046】
(実施の形態1)
本発明は、2次元画像形成装置の有する2次元画像の表示機能に加え、該2次元画像形成装置が本来有する特性を利用して、簡便な方法で、当該装置に画像表示以外の新たな機能を付加した2次元画像形成装置の構成を提案し、その実用性を検証したものである。
【0047】
まず、本実施の形態1においては、2次元画像形成装置内に、光源から出射された光の出射方向を切り替える光路切り替え部を備えることで、光源からの光を、2次元画像の表示に加えて、照明光として利用可能としたものについて説明する。
【0048】
図1は、本発明の実施の形態1にかかる2次元画像形成装置の構成の一例を示す図であり、図(a)は光源から出射される光を2次元画像表示に使用する状態を示し、図(b)は光源出射光を照明光として使用する状態を示す。
【0049】
図1において、10は本実施の形態1の2次元画像形成装置、1はハロゲンランプからなる光源、2は光インテグレータ光学系、3a,3b,3cはそれぞれ赤、緑、青の波長領域の光のみを反射する機能を有するダイクロイックミラー、4a,4bはミラー、5a,5b,5cはいずれも2次元空間光変調デバイスからなる2次元画像形成部、6は上記各2次元画像形成部5a〜5cで変調された光を合波するダイクロイックプリズム、7は組レンズから構成される拡大投影部である。そして、11は光源1の光出射の向きを変化させる回転機構であり、11aは光源1を設置可能な設置台、11bは当該装置10側面に設けられているレバー、11cは設置台とレバーをつなぐリンク機構である。
【0050】
上記光源の回転機構11は、例えば図1に示すように、設置台11aと、レバー11bと、リンク機構11cとからなるものであり、上記光源1を該設置台11aに固定し、該設置台11aを、当該装置10外部からの力学的手法、例えばレバー11bを使用者が操作する等、により、図1(a)の位置から図1(b)の位置に、あるいは図1(b)の位置から図1(a)の位置に回転移動させるようにすることで、容易に光源1からの光出射方向を切り替えることが可能となる。なお、光源の回転機構11は上述した構成に限るものではなく、上記設置台11a内部にモーター等を内蔵し、電気的な入力により、上記設置台11aを回転させて、上記光源1からの光出射方向を切り替えるようにすることも可能である。
【0051】
以下、本構成における2次元画像形成装置の機能と効果について説明する。
【0052】
まず、2次元画像形成装置10が有する、2次元画像の拡大表示機能について述べる。図1(a)において、光源1から出射された光はほぼ平行光であり、光インテグレータ光学系2により面内光強度分布の均一化がなされる。ここで、光インテグレータ光学系2と、各2次元画像形成部5a〜5cとの距離は、上記2次元画像形成部5a〜5cの各面上で面内光強度分布がほぼ一様になるように最適化されている。
【0053】
また、上記光インテグレータ光学系2と、上記各2次元画像形成部5a〜5cとの間の光路内には、光源1から出射された白色光をR、G、Bそれぞれの波長領域の光にフィルタリングするためのダイクロイックミラー3a,3b,3cが配置されている。例えば、最も光源1に近い位置に配置されたダイクロイックミラー3aでは、赤色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、該ダイクロイックミラー3aで反射された赤色領域の光は、ミラー4aを経て2次元画像形成部5aに照射される。上記ダイクロイックミラー3aを透過した光は、その次に光源1に近いダイクロイックミラー3bで緑色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、上記ダイクロイックミラー3bで反射された緑色領域の光は、2次元画像形成部5bに照射される。さらに、上記ダイクロイックミラー3bを透過した光は、ダイクロイックミラー3cで青色領域の光のみが反射され、該反射された青色領域の光は、ミラー4bを経て2次元画像形成部5cに照射される。その後、各2次元画像形成部5a〜5cを透過した光は、ダイクロイックプリズム6で再び合波され、上記2次元画像形成部5a〜5cにおいて形成された2次元画像を1対1に投影する拡大投影部7により出射光LAとして装置10外へ出射され、装置外スクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0054】
次に、当該2次元画像形成装置10が有する照明機能について述べる。
図1(b)においては、回転機構11により、光源1からの光出射方向が切り替えられ、出射光LBが当該装置10より出力される。この出射光LBは、光源であるハロゲンランプから直接出射された光であり、例えば、数100Wクラスの高出力白色光である。
【0056】
このようにして、光源1からの光出射方向を切り替えることにより、当該2次元画像形成装置10は、2次元画像の拡大表示機能とは異なる、照明装置としての機能を発揮することとなる。
【0057】
一般に、2次元画像形成装置に用いられている光源は、数100Wクラスの高出力白色光源であるので、照明装置として利用することは容易であり、その利便性も高い。この結果、当該2次元画像形成装置10をメイン照明、あるいは間接照明として広く使用することが可能といえる。また、現在のごく一般的なプロジェクションタイプの2次元画像形成装置の使用方法が、ホームシアターに代表されるように室内の照明を落として大画面映像を楽しむといったものであることを考えると、プロジェクションタイプの2次元画像形成装置10を、図1(a)に示すように2次元画像を拡大投影表示装置として使用しながら、図1(b)に示すように照明装置としても使用する、ということは考えにくい。このことから、2次元画像形成装置10が、2次元画像を拡大表示する機能に加えて、照明機能を持つことは、有用な付加機能を有していると言え、当該2次元画像形成装置10の使用者にとってのメリットは大きいものである。
【0058】
以上のように、本実施の形態1によれば、当該装置10において、光源1を、その光出射方向が変化するよう回転させる回転機構11を備えたので、2次元画像形成装置の光源からの出射光を照明光として取り出すことが可能となる。これにより、2次元画像形成装置を、低コストで照明装置を兼ねたものとでき、2次元画像形成装置10の利用範囲を大幅に拡大させることができる。
【0059】
なお、本実施の形態1においては、光路切り替え部は、光源1を、該光源からの光出射方向が切り替わるよう回転させる回転機構11である場合を例に挙げて説明したが、光路切り替え部はこれに限定されるものではなく、例えば光源1を、その出射光の方向が切り替わるよう移動させるものでもよく、この場合も同様の効果が達成できる。
【0060】
さらに、上記光路切り替え部は、光源1自体を回転させたり移動させたりするものではなく、光源からの出射光を光出射方向が切り替わるよう反射するものでもよい。
【0061】
(実施の形態2)
以下、本実施の形態2では、光路切り替え部を、光源からの出射光を反射する位置と、該出射光を反射しない位置との間を移動するよう設けられた可動ミラーと、該可動ミラーを移動させる移動機構とで構成した2次元画像形成装置について説明する。
【0062】
図2は、本発明の実施の形態2にかかる2次元画像形成装置の構成の一例を示す図であり、図(a)は光源から出射される光を2次元画像表示に使用する状態を示し、図(b)は光源出射光を照明光として使用する状態を示す。
【0063】
図2において、20は本実施の形態2の2次元画像形成装置、21はハロゲンランプからなる光源、2は光インテグレータ光学系、3a〜3cはそれぞれ赤、緑、青の波長領域の光のみを反射する機能を有するダイクロイックミラー、4a,4bはミラー、5a〜5cはいずれも2次元空間光変調デバイスからなる2次元画像形成部、6は上記各2次元画像形成部5a〜5cで変調された光を合波するダイクロイックプリズム、7は組レンズから構成される拡大投影部、22は可動ミラー、23は可動ミラーをユーザ操作により移動させる移動機構である。
【0064】
上述したように、本実施の形態2では、可動ミラー22及び移動機構23が光出射方向を切り替える光路切り替え部を構成し、該可動ミラー22を、移動機構23により、光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上の位置(図2(b)に示す位置)と、同光路上外の位置(図2(a)に示す位置)との間で移動させることで、光源21から出射される光の方向を切り替えることが可能となる。
【0065】
上記可動ミラー22の移動機構23は、例えば、図2に示すように、設置台23aと、操作レバー23bと、これらをつなぐリンク機構23cとからなる。設置台23aに可動ミラー22を設置し、該設置台を、装置20外部からの力学的手法、例えば、装置20側面に設けられたレバー23bを使用者が操作する方法等、により、該可動ミラー22を図2(a)の位置から図2(b)の位置へ、あるいは図2(b)の位置から図2(a)の位置へ移動させることで、容易に光源1からの光出射方向を切り替えることが可能である。また、可動ミラー22の移動機構23は上述した構成に限るものではなく、上記設置台23aを内部にモーター等を内蔵したものとし、モータ等の動力により、上記設置台23aを移動させて、上記光源1からの光出射方向を切り替えることも可能である。
【0066】
以下、本構成における2次元画像形成装置20の機能と効果について説明する。
【0067】
まず、2次元画像形成装置20が有する、2次元画像の拡大表示機能について述べる。
【0068】
上述した実施の形態1と同様、図2(a)において、可動ミラー22が光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上でない位置に配置されている場合(図2(a)に示す位置)、光源21から出射された光は、光インテグレータ光学系2により面内光強度分布の均一化がなされる。ここで、光インテグレータ光学系2と、各2次元画像形成部5a〜5cとの距離は、上記2次元画像形成部5a〜5cの各面上で面内光強度分布がほぼ一様になるように最適化されている。
【0069】
また、上記光インテグレータ光学系2と、2次元画像形成部5a〜5cとの間の光路上には、光源21から出射された白色光をR、G、Bそれぞれの波長領域の光にフィルタリ
【0070】
ングするためのダイクロイックミラー3a,3b,3cが配置されている。例えば、最も光源21に近い位置に配置されたダイクロイックミラー3aでは、赤色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、該ダイクロイックミラー3aで反射された赤色領域の光は、ミラー4aを経て2次元画像形成部5aに照射される。上記ダイクロイックミラー3aを透過した光は、その次に光源21に近いダイクロイックミラー3bで緑色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、上記ダイクロイックミラー3bで反射された緑色領域の光は、2次元画像形成部5bに照射される。さらに、上記ダイクロイックミラー3bを透過した光は、ダイクロイックミラー3cで青色領域の光のみが反射され、該反射された青色領域の光は、ミラー4bを経て2次元画像形成部5cに照射される。その後、各2次元画像形成部5a〜5cを透過した光は、ダイクロイックプリズム6で合波され、上記2次元画像形成部5a〜5cにおいて形成された2次元画像を1対1に投影する拡大投影部7により出射光LAとして装置20外へ出射され、装置外スクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0071】
次に、当該2次元画像形成装置20が有する照明機能について述べる。
図2(b)においては、可動ミラー22を、該移動機構により、光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上に位置するよう移動させた場合(図2(b)に示す位置)、光源21からの出射光は可動ミラー22で反射され出射光LCとして装置20外に照射される。本実施の形態2では、上記可動ミラー22が、光インテグレータ光学系2を構成している2組のレンズアレイの間に設置されているため、出射光LCは、平行光ではなく、光源21であるハロゲンランプから出射された光が、上記光インテグレータ光学系2を構成する1枚の光学部品(フライレンズアレイ)の通過光、すなわち、該1枚のフライレンズアレイを構成する各レンズより形成される2次元ビーム列が重なった白色光となる。このようにして、光源21からの光出射方向を光路切り替え部22により切り替えることにより、当該2次元画像形成装置20は、2次元画像の拡大表示機能とは異なる、照明機能を発揮することになる。
【0073】
以上のように、本実施の形態2によれば、2次元画像形成装置20において、光インテグレータ光学系2の光路上の位置と、その光路上以外の位置との間で移動可能な可動ミラーと、該可動ミラーを移動させる移動機構とを備え、光源からの出射光の光路を、2次元画像を形成するための光学系を通る光路と、この光学系を通らない光路とで切り替えるようにしたので、2次元画像形成装置の光源からの出射光を照明光として取り出すことが可能となる。これにより、2次元画像形成装置を、低コストで照明装置を兼ねたものとでき、2次元画像形成装置20の利用範囲を大幅に拡大させることができる。
【0074】
また、本実施の形態2では、2次元画像形成装置の光源からの出射光の光路を、2次元画像を形成するための光学系の光路上に可動ミラーを配置したり取り除いたりして切り替えるので、2次元画像を形成するための光学系の構成部品を移動させる必要がない。このため、2次元画像形成装置20を構成する光学部品の光軸がずれる可能性を低減して、光軸のずれによる画像の表示品質の劣化を抑えることができるという効果がある。
【0075】
なお、本実施の形態2では、可動ミラー22を、光インテグレータ光学系2を構成する2つの光学部品(フライレンズアレイ)の間に挿入するようにしたが、上記可動ミラー22の挿入位置はこれに限るものではなく、例えば光源21と光インテグレータ光学系2との間や、光インテグレータ光学系2とダイクロイックミラー3aとの間等に挿入するようにしてもよい。
【0076】
但し、基本的に、プロジェクタ装置においてはコンパクト性の観点から、光インテグレータ光学系2から空間光変調器までの距離をできるだけ短くする必要がある。このことを考慮すると、可動ミラー22を、光インテグレータ光学系2の後(2次元画像形成部5側)に挿入するようにするのは好ましくない。従って、上記可動ミラー22は、光インテグレータ光学系2の前、すなわち、図2に示すように光インテグレータ光学系2を構成している2組のレンズアレイの間か、あるいは光源21と光インテグレータ光学系2との間に挿入するようにすることが望ましい。
【0077】
また、光源21と光インテグレータ光学系2との間に大きな距離が存在すると、光源21からの出射光を効率よく光インテグレータ光学系2へ入射させるために、該光インテグレータ光学系2の面積を大きくしたり、上記光インテグレータ光学系2と可動ミラー22との間に集束レンズを挿入したりする必要が生じ、装置全体の大型化、高コスト化につながるおそれがある。従って、この点も考慮すると、可動ミラー22は、図2に示すように、光インテグレータ光学系2を構成している2組のレンズアレイの間に挿入するようにすることがより好ましく、このようにすれば、装置20をよりコンパクトに構成できる効果が得られる。
【0078】
(実施の形態3)
一般的に、上述した2次元画像形成装置の光源は、高輝度であること望ましく、そのため、例えばハロゲンランプなどでは、発光部であるフィラメントを透明なガラス材料で覆う構造となっている。従って、このような構造を有する光源を照明として用いた場合、使用者が光源を直視する可能性もでてくるため、安全上問題がある。また特に家庭内で使用するメイン照明あるいは間接照明としては、例えば蛍光灯のように広範囲を照らす散乱された光が望ましい。そこで我々は、本実施の形態3では、上述したように2次元画像形成装置を、安全上問題のない照明装置として広く使用可能にする構成を提案する。
【0079】
本実施の形態3では、上述したように2次元画像形成装置を照明装置として広く使用可能にするために、当該2次元画像形成装置30に拡散光学系を設ける場合ついて説明する。
【0080】
図3は、本実施の形態3にかかる2次元画像形成装置の構成の一例を示す図である。
【0081】
図3において、30は本実施の形態3の2次元画像形成装置、21はハロゲンランプからなる光源、2は光インテグレータ光学系、3a,3b,3cはそれぞれ赤、緑、青の波長領域の光のみを反射する機能を有するダイクロイックミラー、4a,4bはミラー、5a,5b,5cはいずれも2次元空間光変調デバイスからなる2次元画像形成部、6は上記各2次元画像形成部5a〜5cで変調された光を合波するダイクロイックプリズム、7は組レンズから構成される拡大投影部、22は可動ミラー、31は拡散光学系として機能する拡散板である。ここで、拡散板31は、例えばガラス板表面にランダムな凹凸を形成することにより容易に作製できる。
【0082】
本実施の形態3では、上記実施の形態2と同様、可動ミラー22及びその移動機構が光出射方向を切り替える光路切り替え部を構成し、該可動ミラー22を、移動機構により、光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上の位置(図3の破線で示した位置)と、同光路上外の位置(図3の実線で示した位置)との間で移動させることにより、当該装置30の光源21から出射される光の方向を切り替えることが可能となる。そして、上記可動ミラー22の移動機構は、上記実施の形態2と同様、例えば可動ミラー22を設置台等に固定し、該設置台を、装置30外部からの力学的手法、例えば、装置30側面に設けられたレバーを使用者が操作する等、により、図3中の実線で示した位置から破線で示した位置へ、あるいは破線で示した位置から実線で示した位置へ移動させるようにすることで、容易に達成できる。また、可動ミラーの移動機構は、上記設置台内部にモーター等を内蔵し、電気的な入力により、該設置台を移動させるようにすることによっても実現可能である。
【0083】
以下、本構成における2次元画像形成装置30の機能と効果について説明する。
まず、2次元画像形成装置30が有する、2次元画像の拡大表示機能について述べる。
【0084】
上述した実施の形態と同様、図3において、可動ミラー22が、光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上でない位置に配置されている場合(図3の実線で示す位置に配置されている場合)、光源21から出射された光は、光インテグレータ光学系2により面内光強度分布の均一化がなされる。このとき、上記2次元画像形成部5a〜5cの各面上で、面内光強度分布がほぼ一様になるように、光インテグレータ光学系2と、各2次元画像形成部5a〜5cとの距離は最適化されている。
【0085】
また、光インテグレータ光学系2と、各2次元画像形成部5a〜5cとの光路上には、光源21から出射された白色光をR、G、Bそれぞれの波長領域の光にフィルタリングするためのダイクロイックミラー3a〜3cが配置されている。例えば、最も光源21に近い位置に配置されたダイクロイックミラー3aでは、赤色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、該ダイクロイックミラー3aで反射された赤色領域の光は、ミラー4aを経て2次元画像形成部5aに照射される。上記ダイクロイックミラー3aを透過した光は、次に光源21に近いダイクロイックミラー3bで緑色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、上記ダイクロイックミラー3bで反射された緑色領域の光は、2次元画像形成部5bに照射される。さらに、上記ダイクロイックミラー3bを透過した光は、ダイクロイックミラー3cで青色領域の光のみが反射され、該反射された青色領域の光は、ミラー4bを経て2次元画像形成部5cに照射される。その後、各2次元画像形成部5a〜5cを透過した光は、ダイクロイックプリズム6で再び合波され、拡大投影部7により出射光LAとして装置30外へ出射され、装置外スクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0086】
次に、当該2次元画像形成装置30が有する照明機能について述べる。
上記可動ミラー22が、該移動機構により、光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上に配置された場合(図3中の破線で示す位置に配置されている場合)、光源21からの出射光は可動ミラー22で反射され、拡散板31を介して出射光LDとして装置30外に照射される。従って、この2次元画像形成装置では、出射光LDは散乱光となり、高出力光源を扱う上での視覚への悪影響を大幅に低減できるという安全上の利点がある。また、拡散板31は、任意の拡散角度(拡散の度合い)を設計・作製することが可能であるため、用途に応じて照明の状態(例えば広がり角など)を変更することも可能であるという効果がある。
【0088】
以上のように、本実施の形態3によれば、2次元画像形成装置30において、光源21からの出射光の光路を切り替える光路切り替え部22と、照明光として当該装置30外に出射する光源光を拡散する拡散板31とを備えたので、当該装置30の光源からの出射光を散乱光にすることができ、これにより、2次元画像形成装置の光源光を、安全上も問題なく、且つ広範囲を照らす照明光として利用することができる。この結果、様々な用途に使用可能な照明光を出射することが可能な2次元画像形成装置を得ることができる。
【0089】
また、本実施の形態3では、上記可動ミラー22を、光インテグレータ光学系2を構成している2組のレンズアレイの間に配置しているので、当該装置30をコンパクトにすることができる。
【0090】
なお、本実施の形態3では、2次元画像形成装置は、照明光として外部に出力する光源の出射光を拡散する、拡散板からなる拡散光学系を有するものとしているが、2次元画像形成装置は、上記拡散光学系に代わる、照明光として外部に出力する光源の出射光を発散光束光に変換する拡大光学系を有するものであってもよい。
【0091】
また、本実施の形態3では、装置30側面に拡散板31を設ける場合を例に挙げたが、拡散板31は実施の形態3のものに限らず、例えば、図4の2次元画像形成装置40に示すように、拡散板31は可動ミラー42と一体化したものでもよく、同様の効果が得られる。
【0092】
(実施の形態4)
上述した各実施の形態では、2次元画像形成装置に付加する新たな機能が主に照明機能である場合について説明したが、新たに付加される機能は照明機能に限るものではない。
【0093】
本実施の形態4では、さらに別の例として、当該装置の外周面に、例えば液晶パネルなどの画像表示部を配置し、当該装置が、装置外部に設けたスクリーン上に2次元画像を拡大投影して表示する拡大投影表示機能と、装置に設けられた画像表示部で画像表示を行う機能とを選択可能としたものについて説明する。
【0094】
図5は、本実施の形態4にかかる2次元画像形成装置の構成の一例を示す図である。
【0095】
図5において、50は本実施の形態4の2次元画像形成装置、21はハロゲンランプからなる光源、2は光インテグレータ光学系、3a,3b,3cはそれぞれ赤、緑、青の波長領域の光のみを反射する機能を有するダイクロイックミラー、4a,4bはミラー、5a,5b,5cはいずれも2次元空間光変調デバイスからなる2次元画像形成部、6は上記各2次元画像形成部5a〜5cで変調された光を合波するダイクロイックプリズム、7は組レンズから構成される拡大投影部、22は可動ミラー、51は画像表示機能を有する液晶パネルである。
【0096】
本実施の形態4では、光源21からの出射光の光路を切り替える光路切り替え部は、可動ミラー22と、該可動ミラー22を移動させる移動機構とにより構成されており、該可動ミラー22を光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上の位置(図5中の破線で示される位置)と、同光路上外の位置(図5中の実線で示される位置)とのいずれかに位置するように移動させることで、当該装置50の光源21から出射される光の方向を切り替えることが可能となる。ここで、移動機構は図示していないが、これは、実施の形態2の移動機構23と同様なものである。
【0097】
上記可動ミラー22は、上記実施の形態2,3とは異なり、光インテグレータ光学系2と、もっとも光源21に近い位置に配置されたダイクロイックミラー3aとの間に挿入可能に配置されている。また、ここでは、該可動ミラー22が図5中の実線で示すように上記光路上外の位置に退避したときの光源21から2次元画像形成部5aまでの光路長は、可動ミラー22が図5中の破線で示すように上記光路上に挿入されたときの光源21から液晶パネル51までの光路長と等しくなっている。
【0098】
以下、本構成における2次元画像形成装置50の機能と効果について説明する。
まず、2次元画像形成装置50が有する、2次元画像の拡大表示機能について述べる。
【0099】
可動ミラー22が、光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上外の位置に配置されている場合(図5の実線で示す位置に配置されている場合)、光源21から出射された光は、光インテグレータ光学系2により面内光強度分布の均一化がなされる。ここで、光インテグレータ光学系2と、各2次元画像形成部5a〜5cとの距離は、上記2次元画像形成部5a〜5cの各面上で面内光強度分布がほぼ一様になるように最適化されている。
【0100】
また、光インテグレータ光学系2と、各2次元画像形成部5a〜5cとの間の光路上には、光源21から出射された白色光をR、G、Bそれぞれの波長領域の光にフィルタリングするためのダイクロイックミラー3a〜3cが配置されている。例えば、最も光源に近い位置に配置されたダイクロイックミラー3aでは、赤色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、該ダイクロイックミラー3aで反射された赤色領域の光は、ミラー4aを経て2次元画像形成部5aに照射される。上記ダイクロイックミラー3aを透過した光は、次に光源21に近いダイクロイックミラー3bで緑色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、上記ダイクロイックミラー3bで反射された緑色領域の光は、2次元画像形成部5bに照射される。さらに、上記ダイクロイックミラー3bを透過した光は、ダイクロイックミラー3cで青色領域の光のみが反射され、該反射された青色領域の光は、ミラー4bを経て2次元画像形成部5cに照射される。その後、各2次元画像形成部5a〜5cを透過した光は、ダイクロイックプリズム6で再び合波され、拡大投影部7により出射光LEとして装置50外へ出射され、装置外スクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0101】
次に、当該2次元画像形成装置50が有する、画像表示機能について述べる。
上述した移動機構により可動ミラー22が光源21と2次元画像形成部5a〜5cとを結ぶ光路上に配置された場合(図5の破線で示す位置に配置された場合)、光源21からの出射光は可動ミラー22で反射され、出射光LEとして装置50内部の自由空間を伝搬する。このとき、上述したように、光源21から液晶パネル51までの光路長を、可動ミラー22が上記光路上外の位置に退避されたとき(可動ミラーが図5中の実線で示す位置に配置されたとき)の光源21から2次元画像形成部5aまでの光路長とほぼ等しくすることにより、液晶パネル51面上において光強度分布は面内でほぼ均一となり、光源21からの出射光を液晶パネル51のバックライトとして用い、画像表示を行うことができる。
【0103】
以上のように、本実施の形態4によれば、2次元画像を外部のスクリーン上に拡大投影する2次元画像形成装置50において、画像表示可能な液晶パネル51と、光源からの出射光の光路を切り替える光路切り替え部とを備え、光源21からの出射光を上記拡大投影を行うための光学系に導く光路と、光源21からの出射光を上記液晶パネルに導く光路とで光路の切り替えを行うようにしたので、当該装置50に、装置外部のスクリーン上に2次元画像を拡大投影する拡大表示機能に加えて、液晶パネル51上に画像を表示する画像表示機能を持たせることが可能となる。
【0104】
さらに、上記可動ミラー22を、光インテグレータ光学系2とダイクロイックミラー3aとの間で、且つ該可動ミラー22が上記光路上に配置されたときの光源21から液晶パネル51までの光路長と、該可動ミラーが上記光路上外の位置に退避されたときの光源21から2次元画像形成部5aまでの光路長とがほぼ等しくなるようにしたので、光源21から出射される光をほとんど損失することなしに液晶パネル51のバックライトとして用いることができ、これにより、液晶パネル上での非常に明るく見やすい画像表示が実現可能となる。
【0105】
また、このとき例えば可動ミラー22の反射面の形状を凸状にすることにより、可動ミラーに拡大光学系としての機能を持たせることができ、2次元画像形成部5aに比べて遙かに大きなサイズの液晶パネル51を均一照明することができるという利点も得られる。
【0106】
(実施の形態5)
上述した各実施の形態では、2次元画像形成装置の光源が、光源として一般的なハロゲンランプである場合を例に挙げて説明したが、2次元画像形成装置の光源は、これに限るものではなく、例えば、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色をそれぞれ発振する発光ダイオード(LED)や、レーザを用いたものでもよく、この場合にも、上記各実施の形態と同様の効果が得られる。
【0107】
本実施の形態5では、光源が、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色をそれぞれ出射するレーザである場合を説明する。
【0108】
図6は、本実施の形態5にかかる2次元画像形成装置60の構成の一例を示す図である。
【0109】
図6において、60は本実施の形態5の2次元画像形成装置、61a,61b,61cはそれぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色をそれぞれ出射するレーザ、63a,63b,63cはそれぞれ赤色、緑色、青色領域の光を反射するダイクロイックミラー、2は光インテグレータ光学系、5は2次元空間光変調デバイスからなる2次元画像形成部、7は組レンズから構成される拡大投影部、22は光源61a〜61cから出射された光の方向を切り替える可動ミラー、31は拡散光学系として機能する拡散板である。ここで、拡散板31は、例えばガラス板表面にランダムな凹凸を形成することにより容易に作製できる。
【0110】
この実施の形態では、可動ミラー22とこれを移動させる移動機構(図示せず)とにより、光源からの出射光の光路を切り替える光路切り替え部が構成されており、移動機構は実施の形態2のものと同様なものである。従って、上述した実施の形態と同様、移動機構により、可動ミラー22を、光源61a〜61cと2次元画像形成部5とを結ぶ光路上の位置(図6中に破線で示される位置)と、同光路上外の位置(図6中に実線で示される位置)との間で移動させることで、当該装置60の光源21から出射される光の方向を切り替えることが可能となる。
【0111】
以下、本構成における2次元画像形成装置60の機能と効果について説明する。
まず、2次元画像形成装置60が有する、2次元画像の拡大表示機能について述べる。
【0112】
図6において、可動ミラー22が光源61a〜61cと2次元画像形成部5とを結ぶ光路上外の位置に配置されている場合(図6中に実線で示される位置)、光源である赤色レーザ61a、緑色レーザ61b、青色レーザ61cからの出射光はそれぞれダイクロイックミラー63a〜63cにより同一光軸となるように反射され、光インテグレータ光学系2に入射される。光インテグレータ光学系2を透過した光は、2次元画像形成部5上で均一な面内強度分布を有する光となり、2次元画像形成部5を照明する。さらに該2次元画像形成部5を透過した光は、強度分布情報を有し、拡大投影部7により出射光LFとして装置60外に出射され、装置外スクリーン(図示せず)に拡大投影される。このとき、赤色レーザ61a、緑色レーザ61b、青色レーザ61cの出射タイミング、及び出射時間を調整して、2次元画像形成部5上への各色の光による照射を時分割で行うことにより、単一の2次元画像形成部5によって、フルカラーの2次元画像形成が可能となる。例えば、一秒間に60フレームで2次元画像を形成する場合には、各色1/180秒ずつの照射を繰り返すことで、上記のフルカラー画像形成が可能になる。
【0113】
次に、当該2次元画像形成装置60が有する照明機能について述べる。
図6において、移動機構により可動ミラー22が光源61a〜61cと2次元画像形成部5とを結ぶ光路上に配置された場合(図6中に破線で示される位置)、該光源61a〜61cからの出射光は、可動ミラー22で反射され、拡散板31を介して出射光LGとして装置60外に照射される。この出射光LGは、拡散板31を透過することで光源61a〜61cから出射される光の散乱光となり、レーザ光源を扱う上での視覚への悪影響を大幅に低減できるという安全上の利点を確保できる。また、拡散板31は、任意の拡散角度(拡散の度合い)を設計・作製することが可能であるため、用途に応じて照明の状態(例えば広がり角など)を変更することも可能であるという効果がある。
【0115】
本実施の形態5によれば、2次元画像形成装置において、光源として、レーザを用いるようにしたので、上述したハロゲンランプ等の白色光源を光源として用いる場合に比べて、2次元画像形成部5等の部品点数を少なくすることができ、当該2次元画像形成装置の小型化やコストの大幅な低減が可能となる。
【0116】
なお、図6に示すように、2次元画像形成部5を、赤、緑、青のレーザ光源61a〜61cから出射された光で照明して2次元画像の表示を行うのではなく、図7に示すよう、赤、緑、青のレーザ光源61a〜61cから出射された光を、ポリゴンミラー71に入射し、該ポリゴンミラー71において高速回転により適当な広がりを持った1次元の領域に連続的に反射し、該ポリゴンミラー71によって反射された線状の光を、ガルバノミラー72で2次元領域に反射投影することで、2次元画像形成を行うようにしてもよい。
【0117】
具体的に述べると、図7において、70は、ポリゴンミラー71を用いた2次元画像形成装置であり、可動ミラー22が、光源61a〜61cとポリゴンミラー71とを結ぶ光路上外の位置に配置されている場合(図7中の実線で示される位置)、光源である赤色レーザ61a、緑色レーザ61b、青色レーザ61cからの出射光は、それぞれダイクロイックミラー63a〜63cにより同一光軸となるように反射され、ポリゴンミラー71に入射される。ポリゴンミラー71は各面がミラーである正多面体構造を有し、高速回転させることによりミラー面に入射された光を1次元方向にスキャンすることができる。よって、例えばレーザ光源61a〜61cでの強度変調により、1次元画像を得ることができる。また、ガルバノミラー72は電気的にミラー面の角度を制御することができるため、入射された光を上記ポリゴンミラー71のスキャン方向と独立な方向に1次元スキャンすることが可能である。従って、ポリゴンミラー71のスキャン方向と、ガルバノミラー72のスキャン方向とが垂直な関係になるように配置することにより、2次元画像を容易に形成することが可能である。このようにして得られた2次元画像は、拡大投影部7により出射光LFとして装置70外部に出射され、装置外スクリーン(図示せず)に拡大投影される。
【0118】
また、図7に示すように、移動機構により、可動ミラー22が光源61a〜61cとポリゴンミラー71とを結ぶ光路上に配置された場合(図7中の破線で示される位置)、光源61a〜61cからの出射光は可動ミラー22で反射され、拡散板31を介して出射光LGとして装置70外に照射される。
【0119】
なお、本実施の形態5では、光源としてレーザを用いた場合について説明してきたが、赤、緑、青、各色のLEDを光源として用いてもよく、この場合においても同様の効果がある。
【0120】
上述したレーザやLEDは、小型で高出力なデバイスが開発されており、また特にレーザは出射光の指向性が高いため、光源としてレーザを用いれば、2次元画像形成装置の各構成部品のサイズをさらに小さくすることが可能となり、この結果、当該装置を、非常に小型で可搬性に優れた大画面プロジェクション装置として、様々なシーンでの利用が期待できる。
【0121】
また、LEDやレーザは投入電力に対する発光効率がランプよりも高いので、ランプと同等の輝度を確保する2次元画像形成装置を実現するときに、低消費電力化が可能であるという利点もある。また特に、レーザ光源は単色性が高い点と、ランプ出力では得られない波長帯の光を発生できる点とに特長があるため、これらの特性を利用することにより、例えば人間の目で認識できる色範囲(例えば色度図で表される色範囲)のかなりの領域をカバーすることができる。従って、本実施の形態5のようにレーザ光源を用いれば、ランプ光源からなる2次元画像形成装置に比べ、格段に高い色再現性が得られるという利点も有している。
【0122】
また、光源61a〜61cからの出射光を照明光として用いる場合にも、本実施の形態5に示すように光源としてレーザを用いれば、様々な色調を任意に選択することができるという利点が得られる。例えば白色光として昼白色、昼光色、白色、電球色など現在一般的に使用されている蛍光灯色の全てを出力することができることに加え、色照明も容易に実現可能である。
【0123】
また、本実施の形態5では、出射光LGの光路上に、拡散光学系として拡散板31を配置しているので、光源61a〜61cから出射される光を散乱光に変換し、視覚への悪影響を大幅に低減できるという安全上の利点を確保することができる。
【0124】
なお、本実施の形態5では、装置60の外周部に拡散板31を設けたが、上記実施の形態3で図5を用いて示したように、可動ミラー22と拡散板31とを一体化させたものを用いてもよく、この場合も同様の効果が得られる。
【0125】
また、上記実施の形態4で図5を用いて説明したように、出射光LGの光路上である2次元画像形成装置60の外周面に、例えば液晶パネルなどの画像表示部を配置すれば、光源61a〜61cからの出射光を液晶パネルのバックライトとして用い、画像表示を行うことができる。このような構成による利点は、光源から出射される光をほとんど損失することなしでバックライトとして用いることにあり、これにより、非常に明るく見やすい画像表示が可能である。また、このとき例えば可動ミラー22の反射面の形状を凸状にすることにより拡大光学系としての機能を持たせることができ、任意のサイズの液晶パネルに対して、均一照明することができるという利点も有している。
【0126】
さらに、上記各実施の形態2〜5においては、光路切り替え部を可動ミラーと、これを移動させる移動機構とで構成し、光路切り替え部により、光源から出射される光の光路を切り替えることで、該光源からの出射光を、2次元画像の表示に使用するか、あるいは照明光あるいは液晶パネルのバックライトとして使用するかを選択することが可能であることを説明したが、上記光路切り替え部において光源からの出射光路を切り替えるのではなく、光路を分岐することで、その一方を光源からの出射光を、2次元画像の拡大投影表示に使用すると同時に、その他方を照明光あるいは液晶パネルのバックライトとして使用するようにすることも可能である。
【0127】
(実施の形態6)
図8は、上述したような構成を有する、本発明の実施の形態6にかかる2次元画像形成装置の構成の一例を示す図である。
【0128】
図8において、80は本実施の形態6の2次元画像形成装置、21はハロゲンランプからなる光源、2は光インテグレータ光学系、3a〜3cはそれぞれ赤、緑、青の波長領域の光のみを反射する機能を有するダイクロイックミラー、4a,4bはミラー、5a〜5cはいずれも2次元空間光変調デバイスからなる2次元画像形成部、6は上記各2次元画像形成部5a〜5cで変調された光を合波するダイクロイックプリズム、7は組レンズから構成される拡大投影部、82はハーフミラーである。
【0129】
そして、この実施の形態では、ハーフミラー82は光路上に固定されており、上記光源21からの出射光を、該ハーフミラー82を透過する光と、反射される光との2つに分岐することで、当該装置80の光源21から出射される光を分岐する光路分岐部となっている。
【0130】
以下、本構成における2次元画像形成装置80の機能と効果について説明する。
まず、光源21から出射された光は、光インテグレータ光学系2により面内光強度分布の均一化がなされる。ここで、光インテグレータ光学系2と、各2次元画像形成部5a〜5cとの距離は、上記2次元画像形成部5a〜5cの各面上で面内光強度分布がほぼ一様になるように最適化されている。
【0132】
上記光インテグレータ光学系2の一方のレンズアレイから出射された光は、ハーフミラー82により、出射光L1と出射光L2とに分岐される。そして、出射光L2は装置80外部に出射される。この出射光L2は例えば、手元灯や間接照明として使用することが可能となる。
【0133】
一方、上記ハーフミラー82にて分岐されたもう一方の出射光L1は、まず最も光源21に近い位置に配置されたダイクロイックミラー3aで、赤色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、該ダイクロイックミラー3aで反射された赤色領域の光は、ミラー4aを経て2次元画像形成部5aに照射される。上記ダイクロイックミラー3aを透過した光は、その次に光源21に近いダイクロイックミラー3bで緑色領域の光のみが反射され、その他の波長領域の光は透過される。そして、上記ダイクロイックミラー3bで反射された緑色領域の光は、2次元画像形成部5bに照射される。さらに、上記ダイクロイックミラー3bを透過した光は、ダイクロイックミラー3cで青色領域の光のみが反射され、該反射された青色領域の光は、ミラー4bを経て2次元画像形成部5cに照射される。その後、各2次元画像形成部5a〜5cを透過した光は、ダイクロイックプリズム6で合波され、上記2次元画像形成部5a〜5cにおいて形成された2次元画像を1対1に投影する拡大投影部7により出射光Laとして装置80外へ出射され、装置外スクリーン(図示せず)上に拡大投影される。
【0134】
以上のように、本実施の形態6によれば、2次元画像を外部のスクリーン上に拡大投影する2次元画像形成装置80において、光源出射光を2つの光路に分岐する光路分岐部を備えたので、光源21からの出射光を、2次元画像の拡大投影表示に使用すると同時に、照明光としても使用することが可能となる。
【0135】
また、ハーフミラー82の透過率を、装置外部より任意に調整可能にしておけば、2次元画像の投影表示と同時に、照明光として使用者が必要とする光量を簡単に取り出すことができる効果がある。
【0136】
また、本実施の形態6によれば、上記ハーフミラー82を、光インテグレータ光学系2を構成する2組のレンズアレイの間に設置したが、ハーフミラーの設置位置はこれに限るものではない。例えば、光路分岐部であるハーフミラーを、2次元画像形成部と上記拡大投影部との間に設置してもよい。但し、本実施の形態6のように、ハーフミラー82を2組のレンズアレイの間に設置すれば、2次元画像形成装置80をよりコンパクトにすることが可能となる。
【0137】
なお、本実施の形態6では、光源がハロゲンランプである場合を例に挙げたが、光源はレーザやLEDであってもよく、同様の効果が得られる。
【0138】
また、上記2次元画像形成装置80を、その外側面に配置された、画面表示部である液晶パネルを有するものとするすれば、ハーフミラー82で分岐された、光源からの出射光L2を、上記液晶パネルのバックライトとして使用することもできる。
【0139】
(実施の形態7)
上述した実施の形態2〜4では、光路切り替え部を、光源と2次元画像形成部との間に配置し、光源から出射される光を、2次元画像の表示以外の用途に利用可能としたものを示したが、本実施の形態7では、光源からの出射光の光路を、拡大投影部を含む光路と、拡大投影部を含まない光路との間で切り替える光路切り替え部を備えた2次元画像形成装置について説明する。
【0140】
図9は、本発明の実施の形態7にかかる2次元画像形成装置の構成の一例を示す図である。
【0141】
図9において、90は実施の形態7の2次元画像形成装置、61a,61b,61cはそれぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色をそれぞれ出射するレーザ、63a,63b,63cはそれぞれ赤色、緑色、青色領域の光を反射するダイクロイックミラー、2は光インテグレータ光学系、5は2次元空間光変調デバイスからなる2次元画像形成部、97は、組レンズから構成される移動可能な拡大投影部である。ここで、拡大投影部97は、図示しない移動機構により、光源からの出射光の光路上の位置と、光源からの出射光の光路上外の位置との間で移動するものである。ここで、移動機構は、実施の形態2の移動機構23と同様な構成となっている。
【0142】
具体的には、上記拡大投影部97は、設置台等に固定され、該設置台を、当該装置90外部からの力学的手法、例えば、装置90側面に設けられたレバーを使用者が操作する等、により、図9の実線に示される位置から破線で示される位置に、あるいは破線で示される位置から実線で示される位置に移動するものである。また、上記移動機構は、上記のように手動のものに限らず、例えば、設置台11内部にモーター等を内蔵し、電気的な入力により、上記設置台を移動させるようにしたものでもよい。
【0143】
以下、本構成における2次元画像形成装置90の機能と効果について説明する。
まず、2次元画像形成装置90が有する、2次元画像の拡大表示機能について述べる。
【0144】
図9において、拡大投影部97が出射光路上に配置されている場合(図9中の実線で示された位置)、光源である赤色レーザ61a、緑色レーザ61b、青色レーザ61cからの出射光は、それぞれダイクロイックミラー63a〜63cにより同一光軸となるように反射され、光インテグレータ光学系2に入射される。光インテグレータ光学系2を透過した光は、2次元画像形成部5上で均一な面内強度分布を有する光となり、該2次元画像形成部5を照明する。さらに、2次元画像形成部5を透過した光は強度分布情報を有し、拡大投影部97により出射光LHとして装置90外に出射され、装置外スクリーン(図示せず)に拡大投影される。
【0145】
次に、当該2次元画像形成装置90が有する照明機能について述べる。
図9に示すように、移動機構により、拡大投影部97が2次元画像形成部5からの出射光路上外の位置(図9中の破線で示された位置)に退避された場合、光源からの出射光は拡大投影部97を通過しない出射光LIとして装置90外に照射される。
【0147】
この出射光LIは、拡大投影部97により拡大される前の2次元画像であり、例えば、この2次元画像は、演出照明の用途に用いることが可能である。一般的な演出照明として、例えば細かい粒子模様や水玉模様などの照明が用いられているが、従来では演出照明は、光源からの光を遮る開口を用いたり、また大小複数の光源を組み合わせて投影したりする方法により実現されている。従って、従来では、演出効果用の照明光を得るために、大パワーの光源システムや複数の光源を制御するシステムが必要であったため、該演出照明装置は、そのサイズが大きく、且つ高価格であった。
【0148】
本実施の形態7では、光源からの出射光の光路を、拡大投影部を含む光路と、拡大投影部を含まない光路との間で切り替える光路切り替え部を備えたので光路切り替え部により、2次元画像形成部5からの出射光を、拡大投影部97を透過させずに装置90外に出射させることができる。このため、2次元画像形成部5から出射された光量を損失させることなく、様々な模様を任意に表示可能な照明が可能となり、小規模且つ低コストの演出照明装置を実現可能となる。
【0149】
ここで、拡大投影部97を透過し、拡大された出射光を演出効果用の照明光として使用することも考えられる。しかし、2次元画像形成部5からの出射光が拡大投影部97を透過すると、2次元画像形成部5において得られる2次元画像が投影面に一対一で拡大投影されるため、上記2次元画像形成部5として矩形のものを用いた場合には、その拡大投影面も矩形となる。しかしながら、一般的に演出照明は、矩形出力の照明として用いるケースは少ない。
【0150】
従って、本実施の形態7に示すように、移動機構により、拡大投影部97を光路上から退避させ、上記2次元画像形成部5から出射される、矩形の出力枠が気にならない出射光を、演出照明光として用いることができる効果は大きい。
【0151】
また、例えば、光源からの出射光を装置外部に出力する出射窓の形状を様々な形に切り替えたり、該出射窓に拡散板やレンズを装着して出力光の加工を行ったりすることも可能であるので、業務用としてのみではなく、一般家庭での2次元画像形成装置の使用の幅も広げることができるという利点も有している。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明は、2次元画像形成装置において、その光源からの出射光を2次元画像形成と異なる用途に使用可能としたものであり、テレビ受像器、映像プロジェクタなどの画像表示装置を、例えば照明装置としても利用可能なものであり、光源光を多目的に利用できる有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1における、2次元画像形成装置の構成を示す図であり、図(a)は回転機構により光源の出射方向を切り替える前の光照射の一例を示し、図(b)は光源の出射方向を切り替えた際の光照射の一例を模式的に示す。
【図2】 図2は本発明の実施の形態2における、2次元画像形成装置の構成を示す図であり、図(a)は可動ミラーにより光出射方向を切り替える前の光照射の一例を示し、図(b)は光源の出射方向を切り替えた際の光照射の一例を模式的に示す。
【図3】 図3は本発明の実施の形態3における、拡散光学系を備えた2次元画像形成装置の構成を示す図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態3における、可動ミラーと拡散板が一体化された2次元画像形成装置の構成を示す図である。
【図5】 図5は本発明の実施の形態4における、画像表示部を備える2次元画像形成装置の構成を示す図である。
【図6】 図6は本発明の実施の形態5における、光源としてレーザを用いた2次元画像形成装置の構成を示す図である。
【図7】 図7は本発明の実施の形態5における、2次元画像形成装置の別の構成を示す図である。
【図8】 図8は本発明の実施の形態6における、光路分岐部を備えた2次元画像形成装置の構成を示す図である。
【図9】 図9は本発明の実施の形態7における、2次元画像形成装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 光源
2 光インテグレータ光学系
3a,3b,3c,63a,63b,63c ダイクロイックミラー
4a,4b ミラー
5,5a,5b,5c 2次元画像形成部
6 ダイクロイックプリズム
7,97 拡大投影部
10,20,30,40,50,60,70,80,90 2次元画像形成装置
11 回転機構
11a,23a 設置台
11b,23b レバー
11c,23c リンク機構
22,42 可動ミラー
31 拡散板
51 液晶パネル
61a,61b,61c レーザ
71 ポリゴンミラー
72 ガルバノミラー
82 ハーフミラー
Claims (7)
- 光源と、
上記光源からの出射光により2次元画像を形成する2次元画像形成部と、
上記2次元画像形成部により形成された2次元画像を拡大投影する拡大投影部と、
上記光源からの出射光の光路を、上記2次元画像形成部及び拡大投影部を含む第1の光路と、上記2次元画像形成部及び拡大投影部の少なくとも一方を含まない第2の光路とのいずれかに切り替える光路切り替え部とを備え、
上記第2の光路は、上記2次元画像形成部を含まないものである、
ことを特徴とする2次元画像形成装置。 - 請求項1に記載の2次元画像形成装置において、
上記光路切り替え部は、上記光源を、該光源からの出射光の方向が変わるよう回転させる回転機構である、
ことを特徴とする2次元画像形成装置。 - 請求項1に記載の2次元画像形成装置において、
上記光路切り替え部は、
ミラーと、
該ミラーを、上記光源からの出射光の光路上の、該出射光を該ミラーが反射する位置と、上記光源からの出射光の光路上以外の位置との間で移動させる移動機構とを有する、
ことを特徴とする2次元画像形成装置。 - 請求項1記載の2次元画像形成装置において、
上記第2の光路は、拡大光学系あるいは拡散光学系を含み、
上記光源からの出射光の光路を、該出射光が該第2の光路を伝搬するよう切り替えたとき、該出射光が上記拡大光学系あるいは拡散光学系を介して装置外部に照射される、
ことを特徴とする2次元画像形成装置。 - 請求項1に記載の2次元画像形成装置において、
上記第2の光路は、液晶パネルを含み、
上記光源からの出射光の光路を、該出射光が該第2の光路を伝搬するよう切り替えたとき、該出射光が上記液晶パネルのバックライトとして用いられる、
ことを特徴とする2次元画像形成装置。 - 請求項1に記載の2次元画像形成装置において、
上記光源は、LEDである、
ことを特徴とする2次元画像形成装置。 - 請求項1に記載の2次元画像形成装置において、
上記光源は、レーザである、
ことを特徴とする2次元画像形成装置。
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