JP2016177060A - カラーフィルタ装置および画像投射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源から照射される光が波長帯ごとに光量の偏りをもつ場合であっても、複雑な光源制御を必要とすることなく、色再現性を確保でき、かつ、光量の偏りが少ない各使用波長帯の光成分を取り出す。
【解決手段】互いに異なる複数の使用波長帯の光成分をそれぞれ透過又は反射させる複数種類のカラーフィルタR,G,Bが所定の光路を順次通過するように、該複数種類のカラーフィルタを周回移動させるカラーフィルタ装置において、少なくとも一種類のカラーフィルタRは、当該カラーフィルタの使用波長帯における一端又は両端の波長を異ならせた2つ以上のフィルタ部R1,R2で構成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、カラーフィルタ装置および画像投射装置に関するものである。
従来から、回転しているカラーホイールに光源からの光を照射して、カラーホイール上の各カラーフィルタによりR(赤)、G(緑)、B(青)の光成分を時分割で取り出し、これを画像形成素子に照射して得られる投射画像を投射面に投射する画像投射装置が知られている。
特許文献1には、光源として超高圧水銀ランプを用いた場合、赤色波長帯の光量が相対的に弱いことに鑑み、カラーホイール上の赤色フィルタに照射される光の光量を、カラーホイール上の他のフィルタに照射される光の光量よりも多くする色重視モードを備えた画像投射装置が開示されている。
前記特許文献1に開示の画像投射装置によれば、光源から照射される光成分のうち赤色波長帯の光量が相対的に弱い場合でも、カラーホイールから取り出される赤色成分と他の光成分の間の光量差を小さくすることができる。その結果、カラーホイールから取り出される各光成分のバランスが改善され、画像データの色に忠実な投射画像を得ることが可能となる。しかしながら、前記特許文献1に開示の画像投射装置では、カラーホイール上の赤色フィルタに照射されるタイミングに合わせて光源から照射する光の光量が多くなるように、光源電流を制御するという複雑で高精度な制御が必要となる。
なお、以上の説明では、赤色波長帯の光量が相対的に少ない光源を用いる場合であるが、赤色波長帯以外の使用波長帯の光量が相対的に少ない光源を用いる場合であっても同様である。
上述した課題を解決するために、本発明は、互いに異なる複数の使用波長帯の光成分をそれぞれ透過又は反射させる複数種類のカラーフィルタが所定の光路を順次通過するように、該複数種類のカラーフィルタを周回移動させるカラーフィルタ装置において、少なくとも一種類のカラーフィルタは、当該カラーフィルタの使用波長帯における一端又は両端の波長を異ならせた2つ以上のフィルタ部で構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、光源から照射される光が使用波長帯ごとに光量の偏りをもつ場合であっても、光源から照射する光の光量を変化させるような光源制御を必要とすることなく、色再現性を確保でき、かつ、光量の偏りが少ない各使用波長帯の光成分を取り出すことができるという優れた効果が奏される。
実施形態に係るプロジェクタと投射面とを示す外観斜視図である。 同プロジェクタに設けられる光学エンジン部及び光源部の斜視図である。 同プロジェクタに設けられる照明部に収納された光学系部品と光変調部とを示す斜視図である。 同プロジェクタから投射面までの光路を示す説明図である。 同プロジェクタにおける制御系の概要を示す制御ブロック図である。 同プロジェクタにおける光源の分光スペクトルを示すグラフである。 色空間に関する規格ごとの色再現範囲を示す色度図である。 同プロジェクタにおけるカラーホイール上における各カラーフィルタの配置の一例を示す説明図である。 同カラーホイール上の各カラーフィルタの透過波長帯を示すグラフである。 Rのカラーフィルタを構成する第一赤色フィルタ部と第二赤色フィルタ部とをそれぞれ透過した各赤色成分の色再現範囲の違いを示す色度図である。 同プロジェクタにおけるメイン制御部のDMD制御に関するタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず、本発明に係るカラーフィルタ装置を適用可能な画像投射装置の全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像投射装置としてのプロジェクタ1と投射面2とを示す外観斜視図である。
なお、以下の説明では、図1に示すように投射面2の法線方向をX方向、投射面の短軸方向(上下方向)をY方向、投射面2の長軸方向(水平方向)をZ方向とする。
プロジェクタ1の上面には、投射画像Pの光束が出射する防塵ガラス51が設けられており、防塵ガラス51を通過した光束が投射面2に投射される。また、プロジェクタ1の上面には、ユーザーがプロジェクタ1を操作するための操作部183が設けられている。また、プロジェクタ1の側面には、ピント調整のためのフォーカスレバー33が設けられている。
プロジェクタ1は、パソコンやビデオカメラ等の外部機器から入力される映像データを基に画像(映像)を生成し、その画像を投射光として投射面2に拡大投射して、投射面2上に投射画像を生成する装置である。このような画像投射装置として広く知られた液晶プロジェクタは、近年、光源から射出された光束を投射光に変調する液晶パネル(画像生成素子)の高解像化、光源の高効率化に伴う明るさの改善、低価格化などが進んでいる。また、本実施形態のプロジェクタ1のように、画像生成素子としてDMD(Digital Micro−mirror Device)を利用した小型軽量な画像投射装置が普及している。このため、オフィスや学校のみならず家庭においても広く、画像投射装置が利用されるようになってきている。特に、フロントタイプ(前面投射型)のプロジェクタは携帯性が向上し、数人規模の小会議にも使われるようになってきている。
図2は、プロジェクタ1の内部に設けられた光学エンジン部100及び光源部60の斜視図である。
本実施形態のプロジェクタ1は、光学エンジン部100と、白色光を発する光源を有する光源部60とを備えている。光学エンジン部100は、光変調部10と照明部20と第一投射光学系30と第二投射光学系40とを備えており、これらが投射面2および投射画像Pの像面と平行な方向のうち図中Y方向に並べて配置されている。また、照明部20の図中右側には、光源部60が配置されている。なお、図中符号27は、OFF光板である。
光源部60は、光源ブラケット62を有しており、光源ブラケット62の上部に、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプなどの放電ランプからなる光源61が装着されている。また、光源ブラケット62の上部の光源61の光出射側(光源部60の長手方向他端側)には、リフレクタ63などが保持された光源ホルダ64がネジ止めされている。また、光源ホルダ64の側面には、光源61を冷却するための空気が流入する光源給気口64bが設けられている。
図3は、照明部20に収納された光学系部品と、光変調部10とを示す斜視図である。
照明部20は、カラーフィルタ装置であるカラーホイール装置21、ライトトンネル22、2枚のリレーレンズ23、シリンダミラー24、凹面ミラー25を有している。カラーホイール装置21は、円盤形状のカラーホイール21bの円盤中心がホイールモータ21aのモータ軸に固定され、ホイールモータ21aの回転駆動によりカラーホイール21bが円盤中心回りに回転するように構成されている。カラーホイール21bは、例えば120Hzで高速回転する。
カラーホイール21bの基板面(ホイール面)には、その基板面を周方向(回転方向)に区分して得られる各区画に、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3種類のカラーフィルタが設けられている。なお、カラーフィルタの種類は2種類でも4種類以上であってもよい。カラーホイール装置21は、カラーホイール21bの基板面上の周縁領域が光源部60からの光Lを横切るように配置されており、R、G、Bの3種類のカラーフィルタは、光Lの光路を順次通過するように周回移動する。カラーホイール21bに到達した光Lが、回転するカラーホイール21b上の各カラーフィルタを透過することで、R、G,Bの使用波長帯に分離された光成分LR,LG,LBが取り出される。これにより、カラーホイール装置21からは、光成分LR,LG,LBが周期的に順次出力される。なお、カラーフィルタは、到達した光Lを反射させることで、R、G,Bの使用波長帯に分離された光成分LR,LG,LBを取り出すものでもよい。
カラーホイール装置21から出力される各光成分LR,LG,LBは、ライトトンネル22へ入射する。ライトトンネル22は、四角筒形状であり、その内周面が鏡面となっている。ライトトンネル22に入射した各光成分LR,LG,LBは、ライトトンネル22内周面で複数回反射しながら、均一な面光源にされてリレーレンズ23へ向けて出射する。ライトトンネル22を抜けた各光成分LR,LG,LBは、2枚のリレーレンズ23を透過し、シリンダミラー24、凹面ミラー25により反射され、光変調部10のDMD12の画像生成面上に集光して結像される。
光変調部10は、DMD12が装着されるDMDボード11を備えている。DMD12は、マイクロミラーが格子状に配列された画像生成面を上向きにしてDMDボード11に設けられたソケット11aに装着されている。DMDボード11には、DMDミラーを駆動するための駆動回路などが設けられている。DMDボード11の裏面(ソケット11aが設けられた面と反対側の面)には、DMD12を冷却するための冷却手段としてのヒートシンク13が固定されている。
DMD12の画像生成面には、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列されている。各マイクロミラーは鏡面をねじれ軸周りに所定角度傾斜させることができ、「ON」と「OFF」の2つの状態を持たせることができる。マイクロミラーが「ON」のときは、図3の矢印L2に示すように、DMD12に入射する各光成分LR,LG,LBを第一投射光学系30に向けて反射する。「OFF」のときは、図3の矢印L1に示すように、DMD12に入射する各光成分LR,LG,LBを、図2に示したOFF光板27に向けて反射する。したがって、各マイクロミラーを個別に駆動することにより、画素ごとに光の投射を制御することができ、画像を生成することができる。なお、OFF光板27に向けて反射された光L1は、主に熱となって吸収され、その熱を吸収したOFF光板27は外気で冷却される。
図4は、プロジェクタ1から投射面2までの光路図である。
第一投射光学系30は、照明部20の上方に配置されており、複数のレンズで構成された投射レンズ部31と、この投射レンズ部を保持するレンズホルダーとを有し、このレンズホルダーが照明部20の上部にネジなどにより固定されている。フォーカスレバー33を動かすと、投射レンズ部31内の複数のレンズがそれぞれ所定の方向へ移動し、投射画像のピントが調整される。
第二投射光学系40は、折り返しミラー41と凹面状の曲面ミラー42とを備えている。第二投射光学系40は、第一投射光学系30のレンズホルダーに積載固定される。曲面ミラー42の反射面は、球面、回転対称非球面、自由曲面形状などにすることができる。第二投射光学系40の曲面ミラー42で反射した光は、装置内の光学系部品を防塵するための防塵ガラス51を透過して外部へ照射される。
投射レンズ部31を透過した光束は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間で、DMD12で生成された画像に共役な中間像を形成する。この中間像は、折り返しミラー41と曲面ミラー42との間に曲面像として結像される。次に、中間像を結像した後の発散する光束は、凹面状の曲面ミラー42に入射し、収束光束になり、曲面ミラー42により中間像を、さらに拡大した画像にして、投射面2に投射結像する。
本実施形態のプロジェクタ1は、投射レンズ部31を構成する複数の投射レンズを投射面2と略平行になる方向に並べて配置し、DMD12から画像光を折り返しミラー41及び曲面ミラー42で反射して、投射面2に拡大投射する。このように構成することにより、光学エンジン部100を縦型で3次元的にコンパクトに設計することができる。
図5は、本実施形態における制御系の概要を示す制御ブロック図である。
本プロジェクタ1のメイン制御部101は、ホイールモータ21aを制御してカラーホイールの回転を制御する。本実施形態の光源61は交流矩形波で駆動しており、その出力(発光量)はメイン制御部101により光源制御部102を介して制御されている。また、メイン制御部101は、外部機器から入力される映像データに基づいてDMD制御部103を介してDMD12を制御することにより、その映像データに基づく投射画像を投射面2上に生成する。
次に、本実施形態の特徴部分である、カラーホイール装置21について説明する。
図6は、本実施形態における光源61であるHUPランプ(超高圧水銀灯)の分光スペクトルを示すグラフである。
このグラフには、色の三原色であるR、G、Bの各波長帯域も示されている。なお、JISZ8120に定義される可視光波長帯は、おおよそ、360〜400nm以上760〜830nm以下の範囲である。この可視光波長帯を、紫色、青色、緑色、黄色、橙色、赤色の6つの色に区分するときの各色の波長帯域は、おおよそ下記の表1に示すとおりである。
図6に示すように、本実施形態の光源61が照射する光Lは、波長帯ごとに光量(光強度)の偏りがある。詳しくは、色の三原色であるR、G、Bの使用波長帯間で比較すると、赤色波長帯の光量が緑色波長帯や青色波長帯の光量と比べて少ない。そのため、このような光量差をもったままのRGBの各光成分を使って投射画像を生成すると、投射画像上において赤色の輝度が相対的に低くなり、ホワイトバランスが悪い。
図7は、色空間に関する規格ごとの色再現範囲を示す色度図である。
なお、図7には、8K/4K放送の規格であるBT.2020規格、NTSC規格、国際標準規格であるsRGB規格の3種類の規格ごとのグラフを図示してある。レーザー、LEDなどの固体光源を用いる近年の広色域プロジェクタは、BT.2020規格に沿うものであるが、本実施形態の光源61として用いられるHUPランプのプロジェクタは、通常、sRGB規格に沿うものである。図7に示すように、HUPランプをBT.2020規格に沿う広色域プロジェクタに適用する場合、赤色波長帯の色再現範囲が不足していることがわかる。
図8は、本実施形態のカラーホイール21b上における各カラーフィルタの配置の一例を示す説明図である。
図9は、本実施形態におけるカラーホイール21b上の各カラーフィルタの透過波長帯を示すグラフである。
なお、図8のグラフは、横軸に波長をとり、縦軸に光透過率をとったものである。
本実施形態のカラーホイール21bは、その基板面(ホイール面)が回転方向に6つの区画に区分されており、各区画には、回転方向に沿って、R、G、Bの3種類のカラーフィルタが順に配置される。本実施形態では、R、G、Bの各カラーフィルタはそれぞれ2つのフィルタ部で構成されている。このうち、Gのカラーフィルタを構成する2つのフィルタ部21Gは、互いに同じ使用波長帯Gを透過させる同一のフィルタ特性を備えたものである。Bのカラーフィルタを構成する2つのフィルタ部21Bも、互いに同じ使用波長帯Bを透過させる同一のフィルタ特性を備えたものである。
ただし、本実施形態において、Rのカラーフィルタを構成する2つのフィルタ部21R1,21R2は、互いに異なるフィルタ特性を備えたものである。詳しくは、Rのカラーフィルタを構成する2つのフィルタ部21R1,21R2は、いずれも、その透過波長帯に同一の使用波長帯Rを含んでおり、図9に示すように、第一赤色フィルタ部21R1の透過波長帯R1は使用波長帯Rと同程度であるが、第二赤色フィルタ部21R2の透過波長帯R2は使用波長帯Rよりも最短波長が短波長側となっており、透過帯域幅が広くなっている。
帯域幅が相対的に広い第二赤色フィルタ部21R2は、帯域幅が相対的に狭い第一赤色フィルタ部21R1と比べて、透過させる光成分の光量が相対的に多くなる。よって、第二赤色フィルタ部21R2を透過した第二赤色成分LR2については、G、Bのカラーフィルタを透過した緑色成分LGや青色成分LBとの間の光量差が小さくなる。その結果、赤色波長帯の光量が緑色波長帯や青色波長帯の光量と比べて少ない光Lが光源61から照射されても、その光Lからカラーホイール21bによって取り出される各使用波長帯RGBの光成分LR2,LG,LB間における光量の偏りを抑制することができる。その結果、Rのカラーフィルタを透過する光成分による投射画像上の輝度が増え、ホワイトバランスが改善される。
ただし、帯域幅が相対的に広い第二赤色フィルタ部21R2は、使用波長帯Rよりも最短波長が短波長側となっていることから、590nm付近の橙色波長帯が多く含まれており、Rのカラーフィルタを透過する光成分によって再現したい色の再現性が低下することになる。特に、血の色や赤ワインのような純度が深い赤色を再現することができない。
そこで、本実施形態では、Rのカラーフィルタとして、帯域幅が相対的に広い第二赤色フィルタ部21R2のほかに、帯域幅が相対的に狭い第一赤色フィルタ部21R1を設けている。第一赤色フィルタ部21R1の透過波長帯R1は、第二赤色フィルタ部21R2よりも帯域幅が狭いので、透過する第一赤色成分LR1の光量が相対的に少ないため、赤色成分LR1による投射画像上の輝度は相対的に低いものとなる。しかしながら、第二赤色フィルタ部21R2の透過波長帯R2よりも橙色波長帯部分が少ないので、赤色波長帯によって再現したい色の再現性を高く維持することができる。
図10は、第一赤色フィルタ部21R1と第二赤色フィルタ部21R2とを透過した赤色成分LR1,LR2の色再現範囲の違いを示す色度図である。
図10に示すとおり、第一赤色フィルタ部21R1を透過した第一赤色成分LR1については、第二赤色フィルタ部21R2を透過した第二赤色成分LR2と比べて、より純度の高い赤色を再現できる。なお、第二赤色フィルタ部21R2を透過した第二赤色成分LR2については、第一赤色フィルタ部21R1を透過した第一赤色成分LR1と比べて輝度の高い投射画像を生成することができる。
本実施形態によれば、カラーホイール21bが一周する間に、Rのカラーフィルタを透過する光成分については、赤色の色再現性を下げるが光量が多くてホワイトバランスを改善できる第二赤色成分LR2と、光量は少ないが赤色の色再現性が高い第一赤色成分LR1とを取り出すことができる。その結果、光源61から照射される光Lの赤色波長帯の光量が相対的に少ない場合でも、カラーホイール21bによって取り出される各使用波長帯RGBの光成分間における光量の偏りを抑制してホワイトバランスが改善された画像と、赤色波長帯についての色再現性を確保した画像の両方を表現することが可能となる。
しかも、本実施形態によれば、Rのカラーフィルタについて、このような2つのフィルタ部21R1,21R2を作成すれば、カラーホイール21bの回転周期に合わせて光源61の発光量を変化させるような複雑な光源制御を必要としない。ただし、本実施形態のカラーホイール21bを用いつつ、このような光源制御を併用することを排除するものではない。
図11は、本実施形態におけるメイン制御部101のDMD制御に関するタイミングチャートである。
本実施形態において、メイン制御部101は、外部機器から入力される映像データに基づき、例えば特開2010−021853号公報に記載されているような手法を用いて、人物を映し出す人物映像データ、風景を映し出す風景映像データ、文字を写し出す文字映像データ等の分類する画像処理を実行する。そして、メイン制御部101は、このようにして分類された映像データの種類ごとに、DMD12の制御を変更する。
具体的には、メイン制御部101は、人物映像データについては、第二赤色フィルタ部21R2が光路を通過する期間だけDMD制御をONにし、第一赤色フィルタ部21R1が光路を通過する期間はDMD制御をOFFにする。これにより、投射画像上に映し出される人物についての赤色成分(Rのカラーフィルタを透過した光成分)の輝度が高まり、ホワイトバランスが改善された画像が得られる。なお、このときの第二赤色成分LR2は橙色波長帯を多く含むものであり、純度の高い赤色を再現することはできないが、人物画像においては純度の高い赤色を再現する必要性が低いので、実用上問題ない。むしろ、橙色波長帯を多く含むことで、人物の肌色をより自然に再現できるというメリットが得られる。
また、メイン制御部101は、風景映像データについては、第一赤色フィルタ部21R1が光路を通過する期間だけDMD制御をONにし、第二赤色フィルタ部21R2が光路を通過する期間はDMD制御をOFFにする。これにより、投射画像上に映し出される風景についての赤色成分の色再現性が高まり、より純度の高い赤色を再現した画像が得られる。風景画像は、より純度の高い赤色を再現する必要性が高いことが多く、本実施形態によれば、より純度の高い赤色を再現した風景の画像を投射画像として表示させることができる。
また、メイン制御部101は、文字映像データについては、第一赤色フィルタ部21R1及び第二赤色フィルタ部21R2が光路を通過する両方の期間ともDMD制御をONにする。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
互いに異なる複数の使用波長帯R,G,Bの光成分LR,LG,LBをそれぞれ透過又は反射させる複数種類のカラーフィルタが所定の光路Lを順次通過するように、該複数種類のカラーフィルタを周回移動させるカラーホイール装置21等のカラーフィルタ装置において、Rのカラーフィルタ等の少なくとも一種類のカラーフィルタは、当該カラーフィルタの使用波長帯Rにおける一端又は両端の波長を異ならせた2つ以上のフィルタ部21R1,21R2で構成されていることを特徴とする。
本態様において、少なくとも一種類のカラーフィルタを構成する2つ以上のフィルタ部には、その使用波長帯を含みつつ帯域幅を広げたフィルタ部と、これよりも帯域幅が狭いフィルタ部とが含まれる。相対的に帯域幅が広いフィルタ部については、相対的に帯域幅が狭いフィルタ部と比べて、通過(透過又は反射)させる光成分の光量が相対的に多くなる。したがって、当該少なくとも一種類のカラーフィルタの使用波長帯の光量が相対的に少ない光源を用いた場合、帯域幅が相対的に広いフィルタ部を通過した光成分については、他の種類のカラーフィルタを通過した光成分との間の光量差を小さくすることができる。よって、光源から照射される光が波長帯ごとに光量の偏りをもつ場合であっても、その光から当該カラーフィルタ装置によって取り出される各使用波長帯の光成分間における光量の偏りを抑制できる。
ただし、帯域幅が相対的に広いフィルタ部は、当該少なくとも一種類のカラーフィルタの使用波長帯以外の波長帯を含むものとなる。この場合、当該少なくとも一種類のカラーフィルタの波長帯によって再現したい色の再現性が低下することになる。
本態様では、当該少なくとも一種類のカラーフィルタを構成する2つ以上のフィルタ部には、相対的に帯域幅が狭いフィルタ部が含まれている。このフィルタ部を通過する波長帯は、相対的に帯域幅が広いフィルタ部を通過する波長帯よりも、使用波長帯以外の波長帯が少ないか又は含まれない。よって、相対的に帯域幅が広いフィルタ部よりも、当該少なくとも一種類のカラーフィルタの使用波長帯によって再現したい色の再現性が高いものとなる。
以上より、本態様によれば、複数種類のカラーフィルタが一周回する間に、当該少なくとも一種類のカラーフィルタに対応する使用波長帯について、当該使用波長帯の色再現性を下げるが光量は多い光成分と、光量は少ないが当該使用波長帯の色再現性が高い光成分とを取り出すことができる。その結果、光源から照射される光が波長帯ごとに光量の偏りをもつ場合であっても、当該カラーフィルタ装置によって取り出される各使用波長帯の光成分間における光量の偏りを抑制した光と、当該少なくとも一種類のカラーフィルタの使用波長帯についての色再現性を確保できる光とを作り出すことができる。
しかも、本態様によれば、当該少なくとも一種類のカラーフィルタを構成するフィルタ部として相対的に帯域幅を広げたフィルタ部を作成すればよく、当該少なくとも一種類のカラーフィルタに照射されるタイミングに合わせて光源から照射する光の光量を変化させるような光源制御を必要としない。ただし、本態様において、このような光源制御を併用することを排除するものではない。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記少なくとも一種類のカラーフィルタは、前記複数の使用波長帯RGBのうち最も長い使用波長帯Rの光成分を透過又は反射させるものであり、当該使用波長帯における最短波長を異ならせた2つ以上のフィルタ部21R1,21R2で構成されていることを特徴とする。
これによれば、最も長い使用波長帯の光量が相対的に少ない光源を用いても、各使用波長帯の光成分間における光量の偏りを抑制した光と、当該使用波長帯についての色再現性を確保できる光とを作り出すことができる。
(態様C)
前記態様Bにおいて、前記少なくとも一種類のカラーフィルタは、赤色波長帯Rを含む使用波長帯の光成分を透過又は反射させるものであることを特徴とする。
これによれば、赤色波長帯の光量が相対的に少ない光源を用いても、各使用波長帯の光成分間における光量の偏りを抑制した光と、当該赤色波長帯についての色再現性を確保できる光とを作り出すことができる。
(態様D)
前記態様A〜Cのいずれかの態様において、前記複数種類のカラーフィルタは、それぞれ、同数のフィルタ部で構成されていることを特徴とする。
これによれば、同一種類のカラーフィルタについての光成分を一周回中に2回以上ずつ取り出すことができる。
(態様E)
前記態様A〜Dのいずれかの態様において、基板面等のホイール面を周方向に区分して得られる各区画に前記複数種類のカラーフィルタ部が配置されたカラーホイール21bを回転駆動させることにより、該複数種類のカラーフィルタ部を周回移動させることを特徴とする。
これによれば、複数種類のカラーフィルタ部を周回移動させる構成を簡易に実現できる。
(態様F)
光源61と、投射画像を生成するDMD12等の画像生成素子と、光源からの光Lから互いに異なる複数の使用波長帯RGBの光成分LR,LG,LBを順次取り出して前記画像生成素子へ照射するカラーホイール装置21等のカラーフィルタ装置とを備え、前記画像生成素子で生成された投射画像を投射面2に投射するプロジェクタ1等の画像投射装置において、前記カラーフィルタ装置として、前記態様A〜Eのいずれかの態様に係るカラーフィルタ装置を用いたことを特徴とする。
本態様によれば、光源から照射される光が波長帯ごとに光量の偏りをもつ場合であっても、各使用波長帯の光成分間における光量の偏りを抑制しれホワイトバランスが改善された投射画像と、当該少なくとも一種類のカラーフィルタの使用波長帯についての色再現性を確保した投射画像とを投射することができる。
1 プロジェクタ
2 投射面
10 光変調部
12 DMD
20 照明部
21 カラーホイール装置
21a ホイールモータ
21b カラーホイール
21R1 第一赤色フィルタ部
21R2 第二赤色フィルタ部
21G 緑色フィルタ部
21B 青色フィルタ部
30 第一投射光学系
40 第二投射光学系
60 光源部
61 光源
100 光学エンジン部
101 メイン制御部
102 光源制御部
103 DMD制御部
特開2009−85977号公報

Claims (6)

  1. 互いに異なる複数の使用波長帯の光成分をそれぞれ透過又は反射させる複数種類のカラーフィルタが所定の光路を順次通過するように、該複数種類のカラーフィルタを周回移動させるカラーフィルタ装置において、
    少なくとも一種類のカラーフィルタは、当該カラーフィルタの使用波長帯における一端又は両端の波長を異ならせた2つ以上のフィルタ部で構成されていることを特徴とするカラーフィルタ装置。
  2. 請求項1に記載のカラーフィルタ装置において、
    前記少なくとも一種類のカラーフィルタは、前記複数の使用波長帯のうち最も長い使用波長帯の光成分を透過又は反射させるものであり、当該使用波長帯における最短波長を異ならせた2つ以上のフィルタ部で構成されていることを特徴とするカラーフィルタ装置。
  3. 請求項2に記載のカラーフィルタ装置において、
    前記少なくとも一種類のカラーフィルタは、赤色波長帯を含む使用波長帯の光成分を透過又は反射させるものであることを特徴とするカラーフィルタ装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のカラーフィルタ装置において、
    前記複数種類のカラーフィルタは、それぞれ、同数のフィルタ部で構成されていることを特徴とするカラーフィルタ装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ装置において、
    ホイール面を周方向に区分して得られる各区画に前記複数種類のカラーフィルタ部が配置されたカラーホイールを回転駆動させることにより、該複数種類のカラーフィルタ部を周回移動させることを特徴とするカラーフィルタ装置。
  6. 光源と、
    投射画像を生成する画像生成素子と、
    光源からの光から互いに異なる複数の使用波長帯の光成分を順次取り出して前記画像生成素子へ照射するカラーフィルタ装置とを備え、
    前記画像生成素子で生成された投射画像を投射面に投射する画像投射装置において、
    前記カラーフィルタ装置として、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のカラーフィルタ装置を用いたことを特徴とする画像投射装置。
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DE112020005346T5 (de) 2019-10-30 2022-08-11 Fujifilm Corporation Optisches element, optische vorrichtung und bildgebungsvorrichtung

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