JP4256112B2 - 電子機器の回転操作ツマミ構造および電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器の回転操作ツマミ構造および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、無線機(ハンディトランシーバー)等の電子機器の本体天面部には、周波数を合わせたり、音量を調節したりするための回転操作ツマミが設けられている。そして、これらの回転操作ツマミ、例えば、周波数を設定するための操作ツマミは、クリック付きのロータリースイッチやエンコーダーを使用し、回転操作時にクリック感が出るように構成されている。
【0003】
この操作ツマミのクリック感が弱く感触が悪いときは、次のような2種類の方法を採用している。第1の方法は、クリック感がさらに強いロータリースイッチを使用する方法である。第2の方法は、操作ツマミの下に凹凸を設けて板金状のバネを当て、凸部にかかるバネの摩擦力を大きくし感触を固くする方法である。
【0004】
第2の方法の構成としては、例えば、特開平8−106336号公報および特開平8−222413号公報等に記載されている構成が存在する。
【0005】
特開平8−106336号公報に記載されたチューニングつまみは、クリック感を持たせたつまみではないが、摩擦力を可変とし、つまみのトルクを可変としたものである。図8に示すように、このチューニングつまみは、つまみ本体51と、リング52と、リング52を挟んでつまみ本体51にネジ止め固定されたフランジ53と、摩擦材54を有する接触バネ55から構成される。つまみ本体51とフランジ53との間に配置されたリング52の内周面には、溝52bが設けられている。この溝52bと、フランジ53のつまみ本体51側に突出する凸部53bの外周面との間には、バネ56が配置され、このバネ56の一端が凸部53bの外周面に当接し他端がボール57をリング52の溝52bに押しつける。これによって、リング52が、フランジ53の凸部53bの外側部分に保持される。
【0006】
また、リング52には、軸方向端面に傾斜面を有する傾斜部52aが設けられ、この傾斜部52aはフランジ53の穴53a内に嵌り込み、傾斜面がフランジ53の反対側に配置されている接触バネ55に接触している。接触バネ55のフランジ53と対向する面と反対側の面には、図示しない操作パネルに接触し摩擦力を発生するための摩擦材54が貼付されている。
【0007】
このため、リング52を回転させると、傾斜部52aの傾斜面が接触バネ55を軸方向に押さえつける。これによって、接触バネ55に貼付された摩擦材54と操作パネルとの間に発生する摩擦力が大きくなる。このようにして、この摩擦力を変化させることができる。すなわち、傾斜部52aの傾斜面が接触バネ55を押さえつける力は、その回転位置によって変化していく。このため、このチューニングつまみでは、つまみ本体51の回転位置によって、傾斜部52aの接触バネ55との接触状態が変化するため、接触バネ55の撓み状態が変化し、これによってつまみ本体51の回転トルクを変化させることが可能となる。これによって、周波数の微調整も可能となる。
【0008】
特開平8−222413号公報に記載されたクリック装置は、図9に示すように、軸受け61と、軸受け61に回転可能に挿入保持された軸62と、軸受け61の底面61aに固着されたケース64と、軸62のフランジ部62aとケース64との間に配置されたバネ63から構成されている。バネ63には、周方向において180度対称となると位置に、凸部63a,63bがそれぞれ配置されている。そして、前記バネ63の凸部63a,63bとの対向面には、フランジ部62aの山部62bと谷部62cとが周方向に連続的に交互に配置されている。なお、山部62bと谷部62cとは、180度対称となる位置に一対で配置されるように構成されている。
【0009】
このクリック装置では、上述したように構成されたため、軸62が回転すると、その回転力がフランジ部62aの山部62bからバネ63の一方の凸部63a,63bに伝達されてこの凸部63a,63bが軸方向となるケース64側に撓み、この撓み力をケース64が受ける。すなわち、フランジ部62aの山部62bがバネ63の凸部63a,63bの一方をケース64側に軸方向に押しつけながら回転するため、バネ63とケース64との間には摩擦力が生じる。この摩擦力が、軸62の回転に対する抵抗力となり、この抵抗力の大小が軸62の回転にクリック感を発生させる。
【0010】
なお、バネ63の凸部63a,63bは、谷部62cに嵌り込んでいる際には、軸62の回転力がこの谷部62cからはケース64側に伝達されない。しかし、谷部62cの180度対向する位置には山部62bが配置され、この山部62bが凸部63a,63bの一方を付勢することによって、軸62の回転力がケース64側に伝達される。山部62bと谷部62cは周方向に交互に配置され、かつ180度対称の位置には一対となって配置されているため、山部62bを乗り越えて谷部62cに一方の凸部63a,63bが嵌り込んだ際は、他方の凸部63a,63bの他方が180度対称の位置に配置された山部62bによってケース64側に付勢されることとなる。
【0011】
このため、このクリック装置では、軸62の回転位置が1つずれる毎に、略対称となる位置に配置される山部62bが交互にバネ63の凸部63a,63bをケース64側に付勢し、順にクリック感を発生させることとなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
クリック感の強いロータリースイッチに置き換える場合、コストが上昇する。これは、クリック感を強くしたロータリースイッチは高価格であるためである。また、クリック感が適切なものでないときには、新たなロータリースイッチを採用する必要が生じ、ロータリースイッチの種類が増加し、部品管理の面で大変となり、購入価格の面で不利となる。また、ツマミで押し込みながら、あるいは手前に引っ張りながら回転すると、バネ圧が変わってしまうため、クリック感が変わり、クリック感が安定しない。
【0013】
上述した各公報に記載された従来技術の構成によれば、軸が回転すると、その回転に伴ってバネが軸方向に撓んでケース側に押しつけられ、この動作によって発生する軸の回転動作への抵抗力の差がクリック感を増したり発生したりするように構成されている。しかし、上述の各構成によれば、周方向への回転によってバネを軸方向へ撓ませて摩擦力を発生させる構成となっているため、摩擦力が回転に対する抵抗となりにくい。すなわち、回転方向と関係ない軸方向で摩擦力を発生させているためである。したがって、クリック感を発生させるためのトルク効果としては小さいものとなってしまう。
【0014】
また、加えて、上述の各構成によれば、抵抗力やクリック感を調節する場合、バネの板厚や材質や形状等を大幅に設計変更する必要が生じる。そのため、抵抗力やクリック感を変更しようとすると、設計や製造にかかるコストが高くなってしまうという問題が生じる。また、抵抗力やクリック感を高めに設定する場合は、バネを大きなものとする必要が生じ、このバネを収納する部位を大きなものとする必要が生じる。この場合は、筐体に入りきらなくなったり、装置全体が大型化してしまうという問題が生じる。
【0015】
そこで、本発明は、上述の問題点に鑑み、大型化や高価格化を防止でき、かつクリック感を発生または増幅させるための反力を十分発生させることが可能で、しかもクリック感の変更のための設計変更も容易に行える電子機器の回転操作ツマミ構造および電子機器を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明の電子機器の回転操作ツマミ構造は、固定部材の内側に配置された被操作部材と、固定部材の内側から外側に延出された被操作部材を操作するための回転軸と、この回転軸を回転操作するためのツマミ部材と、弾性のある樹脂から構成され、環状または略環状に設けられると共に、自身を回動不能とする回転阻止手段の一部が設けられ、ツマミ部材の回転時に、その回転水平面における半径方向外側への弾性変形とその後の復帰を繰り返すことによってツマミ部材にクリック感を発生または増幅させる弾性部材と、を有し、さらに、弾性部材には、半径方向内側に突出する突起が設けられ、ツマミ部材には突起が係脱自在となる半径方向外側に向かって凹凸状となる歯車が形成された歯車部が設けられ、回転阻止手段は、固定部材に少なくとも2箇所設けられた凹部と、弾性部材に軸方向に延出するように形成されると共に上記凹部に嵌り込む位置決め凸部と、から構成され、ツマミ部材が回転されると、突起と歯車部との係合によって弾性部材がツマミ部材に対して供回りしようとする際に、この供回りを回転阻止手段によって阻止するように構成され、半径方向外側への弾性変形とその後の復帰は、弾性部材のうち環状または略環状の対称となる部分でなされ、この弾性変形によってツマミ部材の回転に抵抗を与え、弾性部材にはツマミ部材の回転範囲を規制する回転規制手段の一部が設けられていて、この回転規制手段は、弾性部材に設けられツマミ部材の回転方向において位置決め凸部と略同じ位置に存在する回転規制用凸片と、ツマミ部材に設けられているボスからなる第1の規制部と、固定部材または被操作部材に設けられツマミ部材の一方の回転範囲を規制する第2の規制部とにより構成されているものである。
【0017】
また、他の発明は、上述の電子機器の回転操作ツマミ構造において、弾性部材には、半径方向内側に突出する突起が設けられ、ツマミ部材には突起が係脱自在となる歯車部が設けられ、回転阻止手段は、固定手段に設けられた凹部と、弾性部材に軸方向に延出するように形成され凹部に嵌り込む位置決め凸部と、から構成され、ツマミ部材が回転されると、突起と歯車部との係合によって弾性部材がツマミ部材に対して供回りしようとする際に、この供回りを回転阻止手段によって阻止するように構成され、これによって、弾性部材が半径方向外側に弾性変形しながらツマミ部材の回転に抵抗を与えることを特徴としている。
【0019】
また、本発明の電子機器は、請求項1から3のいずれか1項記載の電子機器の回転操作ツマミ構造を備えたことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る電子機器の回転操作ツマミ構造を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態では、無線機に適用した場合について説明する。
【0021】
なお、以下に説明するツマミ構造は、スイッチ自体にクリック感を有している操作ツマミのクリック感を増す場合に使用して好適なものであるが、特に用途はそれに限定されるものではなく、従来はクリック感を発生させない構成となっているボリューム調節用のツマミ等に用いてクリック感を発生させるようにしても良い。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る電子機器の回転操作ツマミ構造を示す分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態の要部を示す図で、(A)はツマミ部材、弾性部材、筐体およびロータリースイッチを示す断面図、(B)は(A)のツマミ部材のみを下方から見た斜視図、(C)は(B)のツマミ部材の変形例を示した斜視図である。図3は、図2(A)の電子機器の回転操作ツマミ構造のツマミ部材と弾性部材とを、ロータリースイッチ(回転軸を含む)、筐体、ナットを取り外した状態で、矢示III方向から見た底面図である。
【0023】
図1、図2(A)に示すように、固定部材となる筐体1の内側の面には、回転軸3によって操作される被操作部材となるクリック付きのロータリースイッチ(ロータリースイッチ自体がクリック感を発生させる)2が固定される。ロータリースイッチ2には、当該ロータリースイッチ2のスイッチング切換用の操作部材となる回転軸3が突出するように設けられている。この回転軸3の先端側は、ロータリースイッチ2から突出し、さらに筐体1に形成された挿通孔1a内を通過して、筐体1の内側から外側まで延出するように配置される。固定部材には、シャーシ、ケース、樹脂製等からなる化粧板等が採用される。
【0024】
回転軸3のロータリースイッチ2から突出している部分の根元の径方向外側には、内周部分がこの回転軸3を回転自在に支持する軸受けになっている筒状部4が設けられている。この筒状部4の外周面には、ネジ部4aが形成されている。なお、筒状部4の根元部分は、ロータリースイッチ2の外周面に固定されている。この筒状部4は、挿通孔1a内に挿通され、筐体1の外部側に突出した部分に形成されたネジ部4aがナット5によって螺合固定されている。この構成により、ロータリースイッチ2は筐体1の内側面に固定されている。なお、ロータリースイッチ2の固定方法としては、基板に実装されるだけでナット5で固定しない構造やホルダー等を利用して固定される構造等が考えられ、上記の固定方法に限られない。
【0025】
筐体1には、回転軸3および回転軸3の外側に配置された筒状部4を挿通すると共に、筒状部4の外周面に形成されたネジ部4aに螺合固定されるナット5を内部に配置する挿通孔1aが形成されている。この挿通孔1aの内部には、段部が形成されている。この段部を境として、筐体1の内部側と外部側とで半径の異なる2つの孔が一体化されており、これを挿通孔1aとしている。
【0026】
筐体1の内面側に配置される挿通孔1aの小径部1a1の半径は、筒状部4の半径より若干大きいものとなっており、内部には筒状部4が挿通されている。また、筐体1の外面側に配置される挿通孔1aの大径部1a2の半径は、ナット5の半径よりも大きいもので構成されている。そして、この挿通孔1aの大径部1a2内で、筒状部4の外周面に形成されたネジ部4aにナット5が螺合固定されている。このナット5の一側端面は、挿通孔1a内の段部に当接される。
【0027】
また、挿通孔1aの外面側の縁部分には、後述する弾性部材7の2つの位置決め凸部7f,7fがそれぞれ嵌り込む凹部1f,1fが180度対称位置に設けられている。これらの凹部1fは、挿通孔1aの縁部分から半径方向外側に延出するように形成された溝状の凹部となっている。なお、上述の位置決め凸部7f,7fの個数は、少なくとも1つあれば良いものとする。
【0028】
後述するツマミ部材10が回転する際、弾性部材7にはこのツマミ部材10の回転に追従して供回りしようとする力が働くが、その供回りを阻止するのが、この溝状の凹部1fとなっている。すなわち、筐体1に形成された挿通孔1aの縁部分に形成された凹部1fと、この凹部1fに嵌り込む位置決め凸部7fは、弾性部材7のツマミ部材10への供回りを防止し、弾性部材7を回動不能とするための回転阻止手段となっている。
【0029】
なお、回転軸3のさらに先端側は、ツマミ部材10の嵌合穴10cに強嵌合されている。嵌合穴10cの奥側は、断面D形の穴形状とされ、回転軸3の先端側に設けられる断面D形部分が係合するように構成されている。これによって、回転軸3は、ツマミ部材10を回転操作することにより、ツマミ部材10と一体的に回転されることとなる。なお、嵌合穴10aの穴形状と回転軸3の先端形状は、断面D型のカットとせず、歯車形状等、回り止めがなされた他の形状としても良い。
【0030】
ツマミ部材10は、指等で回転操作するための操作筒部10aと、この操作筒部10aの一端近傍に設けられ、筐体1の挿通孔1aを覆うように配置される鍔部10bを有している。また、図2(A)および(B)ならびに図3に示すように、鍔部10bの筐体1と対向する側の面には、弾性部材7の半径方向内側において対向するように配置される歯車部10hが、鍔部10bの筐体1側の面から軸方向において筐体1側に突出するようにツマミ部材10に設けられている。この実施の形態では、歯車部10hの歯の数が18とされ、歯と歯の間の角度が20度とされている。そして、ロータリースイッチ2自体のクリック間隔である20度と同一とされている。
【0031】
そして、この歯車部10hの筐体1側の面の中央部分には、この歯車部10hから操作筒部10aの途中部分にかけて、回転軸3の先端側を嵌合するための嵌合穴10cが設けられている。さらに、鍔部10bの筐体1側の面には、上述の回転規制用凸片7gに当接することにより、当該ツマミ部材10の回動範囲を規制するボス10e(第1の規制部に相当)が設けられている。なお、この実施の形態では、このボス10eが回転規制用凸片7gと当接すべく、軸方向に延出された構成となっているが、図2(C)に示すように、ボス10e1を半径方向外側に延出するように構成しても良い。図2(C)は、図2(B)のツマミ部材10の変形例を示した斜視図となっている。この図2(C)の構成とすると、ボス10e1は、弾性部材7と当接しないものとなる。このような構成とする場合は、このボス10e1の回転軌道内に配置されボス10e1と当接可能な当接部を筐体1に設け、この筐体1に設けられた当接部を、ツマミ部材10の回転範囲を規制する規制部としても良い。
【0032】
ツマミ部材10の鍔部10bと、ナット5が嵌り込んだ筐体1の挿通孔1aの外側の面との間には、耐摩耗性がありかつ弾性のある樹脂、例えばポリアセタール(POM)等で構成された弾性部材7が配置される。
【0033】
図3に示すように、弾性部材7は、略円形の環状のバネ部材で構成されており、図3における上部と下部が半径方向内側に湾曲された形状を有している。この弾性部材7は、回転水平面における半径方向外側に弾性変形可能な部材となっている。
【0034】
そして、弾性部材7の半径方向内側に湾曲した部分の周方向中央には、それぞれ半径方向内側に突出する突起7a,7aが設けられている。これらの突起7a,7aは、ツマミ部材10の歯車部10hの歯に対して係脱自在となっている。そして、これらの突起7a,7aは、ツマミ部材10が回転すると、このツマミ部材10の歯車部10hの係合している歯から回転力を受けるものとなっている。
【0035】
また、弾性部材7の筐体1との対向面には、軸方向において筐体1側に延出された位置決め凸部7f,7fが設けられている。これらの位置決め凸部7f,7fは、筐体1の凹部1f,1fに嵌り込んでいる。このため、突起7a,7aからツマミ部材10の回転力を受けてツマミ部材10に供回りしようとする力が発生しても、位置決め凸部7f,7fが筐体1の凹部1f,1fに嵌り込んでいるため、弾性部材7は回転しないようになっている。
【0036】
この構成により、ツマミ部材10が回転すると、弾性部材7はその突起7a,7aが歯車部10hから回転方向への力を受けるものの、回転が阻止されているため、歯車部10hの歯が突起7a,7aを回転水平方向における半径方向外側へ押しながらツマミ部材10が回転することとなる。このため、突起7a,7aが設けられた湾曲部が、回転水平面における半径方向外側に弾性変形する。このときの反力、すなわち半径方向内側に戻ろうとする力が、突起7a,7aとツマミ部材10の歯車部10hとの反力を増大し、ツマミ部材10の回転に対する抵抗を大とする。
【0037】
ツマミ部材10がさらに回転すると、突起7a,7aが歯車部10hの谷部分に嵌り込み、弾性を活かして弾性部材7が元の状態に戻る。このため、この谷部分に嵌り込んだ時のツマミ部材10は、弾性部材7の弾性変形が少ない分、反力が小となり、弾性部材7から受ける回転抵抗は小さいものとなる。この回転抵抗が小さい状態と、回転水平方向における半径方向外側へ変形し回転抵抗が大きい状態との差により、ツマミ部材10の回転には、クリック感が生じる。しかも、このクリック間隔をロータリースイッチ自体のクリック間隔と合わせているため、クリック感が増すこととなる。
【0038】
また、弾性部材7には、半径方向外側に延出された回転規制用凸片7gが形成されている。この回転規制用凸片7gは、ツマミ部材10の回転範囲を規制する回転規制手段となっている。すなわち、この回転規制用凸片7gは、弾性部材7本体より半径方向外側に突出され、ツマミ部材10に形成されたボス10eの回転軌道に配置される。そして、ツマミ部材10が所定角度まで回転すると、ボス10eが弾性部材7の回転規制用凸片7gに当接するようになっている。これにより、回転規制用凸片7gは、ツマミ部材10の回転範囲を規制するように構成されている。
【0039】
このように構成されたツマミ部材10およびこのツマミ部材10と一体的に回転する回転軸3の回動範囲は、所定範囲に規制されている。なお、ツマミ部材10の回転初期位置においては、ロータリースイッチ2自体に規制部(第2の規制部に相当)が設けられたりまたは図示しない規制部(同じく第2の規制部に相当)が筐体1に設けられている。したがって、ツマミ部材10および回転軸3の回転範囲は、この筐体1等に設けられた規制部と、上述した回転規制用凸片7gによって規制されていることとなる。
【0040】
このように、筐体1またはロータリースイッチ2自体に一方の規制部を設け、弾性部材7に他方の規制部を設けると、弾性部材7を別のものに取り替えるだけで、容易にツマミ部材10の回動規制範囲の変更を行うことが出来る。すなわち、基準位置となる筐体1側またはロータリースイッチ2自体の規制部に対して、回転規制用凸片7gの位置をそれぞれ異なる位置とした複数の弾性部材7を用意し、装置の仕様に合わせて最適な弾性部材7をツマミ部材10と筐体1との間に配置することで所望の回動範囲に対応することが可能となる。
【0041】
このように構成すると、複数種類の弾性部材7を用意するのみで、複数の種類のチャンネル数の無線機の回転操作ツマミに対応することができる。図4は、無線機のチャンネルと、弾性部材7の回転規制用凸片7gとの位置関係を示した模式図である。図4中、符号aで示した部位は、ツマミ部材10が時計回り方向において回動可能な限界位置を示しており、この部位が1番目のチャンネルに対応した位置となっている。そして、反時計回りに20度回転するごとに2番目、3番目、4番目のチャンネルに順次切り換わっていくように構成されている。すなわち、符号aの位置は、ツマミ部材10が筐体1に形成された規制部により周方向における一方の回動規制がなされた回転初期位置となっている。
【0042】
図4(A)に示すように、弾性部材7の回転規制用凸片7gを所定位置に配置し、ツマミ部材10の回転範囲が300度となるように構成すると、20度回転する毎にチャンネルが切り換わる無線機において、16チャンネルに対応可能なツマミ構造とすることができる。なお、符号aで示す位置、次に図4で反時計方向に20度回転した位置、さらに20度反時計方向に回転した位置というように20度毎の各位置にボス10eが存在するとき、ロータリースイッチ2自体のクリックは抵抗が最も小さい位置にきており、かつ弾性部材7の突起7a,7aがツマミ部材10の歯車部10hの谷部分に嵌り込んだ状態となる。これによって、各チャンネルの各位置でのクリック感が増すこととなる。
【0043】
また、図4(B)に示すように、弾性部材7の回転規制用凸片7gを、図4(A)に示す弾性部材7hに比べ160度時計方向に回転した位置に配置し、ツマミ部材10の回転範囲が140度となるように構成すると、20度回転する毎にチャンネルが切り換わる無線機において、8チャンネルに対応可能なツマミ構造とすることができる。このときも、ロータリースイッチ2自体のクリックと合わせることでクリック感が向上する。
【0044】
また、図4(C)に示すように、弾性部材7の回転規制用凸片7gを、図4(B)に示す弾性部材7に比べ120度時計方向に回転した位置に配置し、ツマミ部材10の回転範囲が20度となるように構成すると、1回の操作で20度毎に行ったり来たりして2つのチャンネルの切換を交互に行うことができる2チャンネルに対応が可能なツマミ構造とすることができる。
【0045】
なお、この実施の形態では、弾性部材7が対摩耗性のあるPOM(ポリアセタール)等の樹脂で構成されているが、特に材質は限定されるものではない。ただし、少なくとも、弾性部材7の突起7a,7a部分が、耐摩耗性のある樹脂で構成されると、ツマミ部材10の歯車部10hとの摩擦に対して材質的に強いものとなり、耐久性が向上する。
【0046】
上述したように、本実施の形態では、ツマミ部材10および回転軸3が回転すると、その回転に伴って、弾性部材7の湾曲部が半径方向外側と内側に交互に変形する。すなわち、弾性部材7の各突起7a,7aを中心として、湾曲部が半径方向外側に変形しその反力が大となる状態と、湾曲部がその変形した状態から元の状態戻りその反力が小となる状態とが交互に発生し、ツマミ部材10および回転軸3の回転トルクが変更される。
【0047】
なお、反力が大の時に、この反力が回転に対する大きな抵抗となり、その後の反力の小との間の差によって、より大きいクリック感が発生することとなる。上記反力は、回転半径の放線方向(ロータリースイッチ2自体の持つクリック荷重と同じ方向)に発生する。なお、この回転トルクの変更の周期とロータリースイッチ2自体のクリック発生の抵抗力の変更の周期とを同期させることで、ロータリースイッチ2のクリック感に加え、この弾性部材7とツマミ部材10によるクリック感を上乗せすることができる。このため、ロータリースイッチ2を新たに設計しないでトルクアップを実現できると共に、安価な部品(弾性部材7)を追加するだけでクリック感を向上させることができる。
【0048】
なお、従来の技術では、クリック感を増加させる等のために、回転軸の回転時にバネ部材が軸方向に変形する構成となっている。一方、ロータリースイッチ自体のクリック感は、半径方向の放線方向に発生する反力の差で発生する。すなわち、従来の技術では、ロータリースイッチ自体のクリック感を発生させるための力の方向とバネ部材の変形する方向とが異なっており、ロータリースイッチのクリック感とは関係のない向きに力が発生していることとなる。この結果、バネの反力により擬似的に、クリック感が増強された感じがするが、実際にはそれほどバネの反力が活かされた構造とはなっておらず、反力が回転に対してそれほど影響を与えないものとなっている。
【0049】
これに対し、本実施の形態では、回転軸3の回転時に弾性部材7が半径方向内側および外側に交互に変形して反力を変更する構成となっている。そのため、ロータリースイッチ2のクリック感を発生させるための力の方向と、弾性部材7の弾性変形の方向との相関がとれており、より効果的にクリック感を増強する構成となっている。すなわち、弾性部材7の反力がクリック感に直接的にかつ効率的な効果を与えるものとなる。
【0050】
加えて、弾性部材7の弾性変形の方向が軸方向ではなく、回転方向における放線方向となっているため、ツマミ部材10を筐体1側に押しながら回転させたり、あるいは手前に引っ張りながら回転させても、クリック感には影響しない。すなわち、押しながらの回転動作および引っ張りながらの回転動作は、弾性変形部7cの弾性変形には影響しないため、クリック感が安定的なものとなる。
【0051】
またさらに、クリック感を変更したい場合に、筐体1の構成やツマミ部材10の構造を変更することなく、弾性部材7の軸方向における厚みや突起7a,7aの突出量を変更するだけで良いため、設計をほとんど必要とせず、利便性の高いものとなっている。また、弾性部材7の変更に当たっては厚みではなく、幅方向の大きさを変更したり、突起7aの数を増減(1つや3つ以上)させたりしても良い。
【0052】
また、この実施の形態では、回転規制用凸片7gの設置位置を変更することで、ツマミ部材10の回転範囲を容易に変更することができる。なお、筐体1やロータリースイッチ2自体に回転範囲を規制する一方の規制部を設けない場合、回転規制用凸片7gが2つ設置された弾性部材7を使用したり、1つの回転規制用凸片7gに当接するボス10eが2つ設けられたツマミ部材10を使用したり、さらにはそれらの両者を組み合わせることで、ツマミ部材10の回動範囲をツマミ部材10と弾性部材7のみで規制できることとなる。
【0053】
また、上述の実施の形態では、弾性部材7に回転規制用凸片7gを設け、ツマミ部材10にボス10eを設けて、ツマミ部材10の回転範囲規制をしているが、両者を共に設けないようにしても良い。その場合、回転範囲を規制したいときには、ロータリースイッチ2自体に両側の回転範囲規制部を設けるか、ロータリースイッチ2に一方側の規制部を、筐体1に他方側の規制部を設ける等の対応策を採用することができる。また、回転規制用凸片7gを設けないようにし、ボス10eの規制を筐体1に設ける規制部で行うようにしても良い。
【0054】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施の形態では、弾性部材7に2つの位置決め凸部7f,7fを設け、これらの位置決め凸部7f,7fを筐体1の凹部1f,1f内に嵌め込んで、弾性部材7のツマミ部材10への供回りを防止している。しかし、位置決め凸部7fは、2つとせず、1つとしたり、あるいは3つ以上としても良い。
【0055】
また、上述の実施の形態では、弾性部材7を環状の樹脂製のバネ部材で構成したが、弾性部材は図5および図6に示すようなものとしても良い。図5に示した第1の変形例の弾性部材17は、全体形状が略環状の樹脂製のバネ部材で構成され、内周面に半径方向内側に突出する2つの突起17a,17aを有している。なお、この弾性部材17は、図5における左側の位置が切り欠かれ、その両端部17a,17a間に若干の隙間Gが設けられており、全体として略C型の形状を有している。
【0056】
そして、隙間Gと周方向において約180度となる位置の紙面表側の面には、軸方向に延出された位置決め凸部17fが1つのみ設けられている。この位置決め凸部17fは、筐体1の凹部1fに嵌り込み、当該弾性部材17のツマミ部材10への供回りを防止するためのものとなっている。また、図5では、弾性部材17の図5における右側の位置に、ツマミ部材10の回転規制を行うための回転規制部となる回転規制用凸片17gが形成されているが、回転規制をこの弾性部材17で行わない場合には、この回転規制用凸片17gを設けないようにしても良い。
【0057】
図5に示した弾性部材17は、一部が切り欠かれたC型のバネ部材で構成されているため、ツマミ部材10の回転を突起17a,17aが受けると、より容易に半径方向外側に弾性変形する。
【0058】
図6(A)に示した第2の変形例である弾性部材18は、全体形状が環状の樹脂製バネ部材で構成され、図6(A)中の上部および下部に内周側に折れ曲がった突起状の折り曲げ部18a,18aがそれぞれ設けられている。また、弾性部材18は、図6(A)の左部および右部の紙面表側の面に、軸方向に延出された位置決め凸部18f,18fを有している。これらの位置決め凸部18f,18fは、筐体1の凹部1f,1fに嵌り込み、当該弾性部材18のツマミ部材10への供回りを防止するためのものとなっている。また、図6(A)では、弾性部材18の図6(A)における右側の位置に、ツマミ部材10の回転規制を行うための回転規制部となる回転規制用凸片18gが形成されているが、回転規制をこの弾性部材18で行わない場合には、この回転規制用凸片18gを設けないようにしても良い。
【0059】
図6(B)に示した第3の変形例である弾性部材19は、全体形状が環状の樹脂製バネ部材で構成され、図6(B)中の上部および下部に、それぞれ外周側に折れ曲がった2つの突起状の外側折り曲げ部19b,19bと、両外側折り曲げ部19b,19b間に配置された内周側に折れ曲がった突起状の内側折り曲げ部19aが設けられている。また、弾性部材19は、図6(B)の左部および右部の紙面表側の面に、軸方向に延出された位置決め凸部19f,19fを有している。これらの位置決め凸部19f,19fは、筐体1の凹部1f,1fに嵌り込む。また、図6(B)では、弾性部材19の図6(B)における右側の位置に、ツマミ部材10の回転規制を行うための回転規制部となる回転規制用凸片19gが形成されているが、回転規制をこの弾性部材19で行わない場合には、この回転規制用凸片19gを設けないようにしても良い。
【0060】
なお、上述の実施の形態および図5および図6に示した各変形例においては、弾性部材7,17,18,19に半径方向内側に突出する突起7a,7a,17a,17a,18a,18a,19a,19aをそれぞれ2つずつ設けたが、これらの突起の数は、それぞれ1つ、あるいは3つ以上としても良い。
【0061】
なお、上述の実施の形態や変形例では、耐摩耗性のある樹脂製の弾性部材7,17,18,19を半径方向内側に弾性変形させる構成を有しているため、クリック付きのロータリースイッチ2等のスイッチに使用すると、従来に比べてクリック感を向上させることができる。また、クリック付きのスイッチでないものに使用すると、クリック感を従来技術以上に簡単に与えることができる。しかも、被操作部材となるロータリースイッチ2および回転軸3の大きさや形状等を、特に設計変更することなく、クリック感の向上やクリック感の設定を実現できるものとなっている。加えて、クリック感をさらに向上させたい場合、あるいはクリック感を減少させたい場合において、弾性部材7の軸方向における厚みや弾性力、あるいは突起7a,7aの大きさや形状等を変更することにより、容易にクリック感の変更を行うことができる。したがって、設計変更を容易に行うことができる。
【0062】
また、図1に示す実施の形態における弾性部材7を、図7に示すような第4の変形例となる弾性部材7Aとしても良い。この弾性部材7Aは、弾性部材7に設けられている突起7a,7aを有しないものである。また、ツマミ部材10Aは、歯車部10hを有しないものとしているが、歯車部10hを有するものとしても良い。この弾性部材7Aを使用した場合、ツマミ部材10のクリック感は増加しない。しかし、ツマミ部材10の回転範囲規制及びその範囲変更は容易となる。また、弾性部材7,17,18,19のいずれか1つ、またはいずれか複数とこの弾性部材7Aを用意しておくことで、クリック感を増加させずにツマミ部材10の回転範囲のみを変更したい場合や、回転範囲の変更と併せてクリック感を向上させたい場合等、種々の要求への対応が可能となる。
【0063】
また、電子機器としては無線機の他に、オーディオ機器、ビデオ機器、カーナビゲーションなどの車載用電子機器等、種々の電子機器が採用される。また、ロータリースイッチ2としては、クリック付きでないものとしても良い。ロータリースイッチ2の代わりに、エンコーダー、可変抵抗器等、他の電子部材としても良い。また、そのような電子部材を操作するのではなく、車載用のエアーコントロールの操作部や単なるスイッチ機構等のように、入力機構のクリック機構部分に本発明を適用しても良い。いずれにしても、強いクリック力が要求される部分や、クリック力の変更が要求される部分に、本発明を適用することができる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子機器の回転操作ツマミ構造および電子機器によれば、ツマミ部材の部分におけるクリック感を発生または増幅させるための反力を十分発生させることが可能で、しかもクリック感の変更のために必要とされるツマミ部材の設計変更も容易に行える。このため、操作性の良いツマミ構造が簡単かつ低コストにて得られる。この結果、このツマミ構造を採用した電子機器は、操作感の良い機器となると共に、低価格化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の電子機器の回転操作ツマミ構造を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の要部を示す図で、(A)はツマミ部材、弾性部材、筐体およびロータリースイッチを示す断面図、(B)は(A)のツマミ部材のみを下方から見た斜視図、(C)は(B)のツマミ部材の変形例を示した斜視図である。
【図3】図2(A)の電子機器の回転操作ツマミ構造のツマミ部材と弾性部材とを、ロータリースイッチ(回転軸を含む)、筐体、ナットを取り外した状態で、矢示III方向から見た底面図である。
【図4】本発明の実施の形態の電子機器の回転操作ツマミ構造を無線機に利用した場合における、ツマミ部材の回転範囲の規制を行う回転規制用凸片と無線機のチャンネルとの関係を示す模式図である。
【図5】本発明の実施の形態の電子機器の回転操作ツマミ構造の第1の変形例を示す図で、筐体側から見た弾性部材の構造を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態の電子機器の回転操作ツマミ構造の他の変形例を示す図で、(A)は第2の変形例で、筐体側から見た弾性部材の構造を示す平面図、(B)は第3の変形例で、筐体側から見た弾性部材の構造を示す平面図である。
【図7】本発明の実施の形態の電子機器の回転操作ツマミ構造の第4の変形例を示す分解斜視図である。
【図8】従来技術のツマミ構造を備えたチューニングつまみを示した分解斜視図である。
【図9】従来技術のツマミ構造を備えたクリック装置を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
1 筐体(固定部材)
1a 挿通孔
1f 凹部(回転阻止手段)
2 ロータリースイッチ(被操作部材)
3 回転軸
7 弾性部座尾
7a 突起
7f 位置決め用凸部
7g 回転規制用凸片(回転規制手段、第1の規制部)
10 ツマミ部材
10h 歯車部
10e ボス(回転規制手段)
Claims (2)
- 固定部材の内側に配置された被操作部材と、
上記固定部材の内側から外側に延出された被操作部材を操作するための回転軸と、
この回転軸を回転操作するためのツマミ部材と、
弾性のある樹脂から構成され、環状または略環状に設けられると共に、自身を回動不能とする回転阻止手段の一部が設けられ、上記ツマミ部材の回転時に、その回転水平面における半径方向外側への弾性変形とその後の復帰を繰り返すことによって上記ツマミ部材にクリック感を発生または増幅させる弾性部材と、
を有し、さらに、
上記弾性部材には、半径方向内側に突出する突起が設けられ、
上記ツマミ部材には上記突起が係脱自在となる半径方向外側に向かって凹凸状となる歯車が形成された歯車部が設けられ、
上記回転阻止手段は、上記固定部材に少なくとも2箇所設けられた凹部と、上記弾性部材に軸方向に延出するように形成されると共に上記凹部に嵌り込む位置決め凸部と、から構成され、
上記ツマミ部材が回転されると、上記突起と上記歯車部との係合によって上記弾性部材が上記ツマミ部材に対して供回りしようとする際に、この供回りを上記回転阻止手段によって阻止するように構成され、
上記半径方向外側への弾性変形とその後の復帰は、上記弾性部材のうち環状または略環状の対称となる部分でなされ、この弾性変形によって上記ツマミ部材の回転に抵抗を与え、
上記弾性部材には上記ツマミ部材の回転範囲を規制する回転規制手段の一部が設けられていて、
この回転規制手段は、上記弾性部材に設けられ上記ツマミ部材の回転方向において上記位置決め凸部と略同じ位置に存在する回転規制用凸片と、上記ツマミ部材に設けられているボスからなる第1の規制部と、上記固定部材または上記被操作部材に設けられ上記ツマミ部材の一方の回転範囲を規制する第2の規制部とにより構成されている、
ことを特徴とする電子機器の回転操作ツマミ構造。 - 請求項1記載の電子機器の回転操作ツマミ構造を備えたことを特徴とする電子機器。
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