JP5304408B2 - 回転範囲規制構造 - Google Patents
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Description
そこで、回転ツマミの回転範囲を規制するための構造として、前記構造を補強する意味で、回転ツマミと筐体との間に何らかの回転範囲規制構造を設けることがある。
また、無線通信機等においては、使用者が設定できる周波数や音量、出力等の範囲を制限させる目的でも、回転範囲規制構造を設けることがある。
このような技術としては、突起を有する別部材を回転制止部材として回転ツマミの回転軸の周囲に固定して設置し、回転ツマミの裏面の突起と、前記回転制止部材の突起とを係合させることによって、回転ツマミの回転範囲を規制する構造が開示されている。
特許文献1に記載の構造は、回転軸の円筒部分を一部削った平面部分と、ワッシャーの穴の直線部分とにより、回転を防止するものである。
そこで、例えば特許文献1に記載の構造では、ワッシャーの穴の形状に合わせて、回転軸の円筒部分に平面部分が予め形成されている。
また、特許文献2〜4に記載の構造は、何れも回転制止部材と筐体側の両方に設けられた係合構造により、回転制止部材の筐体に対する回転(共回り)を防止するものであり、筐体側に係合構造が予め設けられている。
このように、回転制止部材と筐体との間に何らかの係合構造を予め設けておく必要があった。
したがって、そのような回転防止構造は、当該機器を製造した後、完成後には、容易に追加することはできなかった。また、回転ツマミの回転ストップ位置を変更することは容易ではなかった。
そこで、本発明においては、機器を製造した後、完成後であっても、容易に追加することが可能な構造を提案するものである。
機器の筐体に取り付けられた回転操作部品の回転軸の回転範囲を規制するための回転範囲規制構造において、
前記筐体の外側は前記回転操作部品を取り付けるための断面形状が円形の取付凹部を設け、
前記回転軸に取り付ける回転ツマミの裏側には回転側突起を設け、
前記取付凹部に配設した回転制止部材には固定側突起を形成し、
前記回転側突起と前記固定側突起とが係合することによって前記回転ツマミの回転範囲を規制するように構成するとともに、
前記回転制止部材の外周には、前記取付凹部の内寸より僅かに大きい外寸の角形の係合突起を複数設け、
前記回転制止部材を前記取付凹部に押し込んで嵌め込むときには、前記角形の係合突起の角部が前記取付凹部の内壁面に食い込みながら嵌め込まれることによって、前記回転制止部材が前記筐体に取り付けられて、前記回転制止部材が前記回転軸と共回りしないように構成されている。
請求項2では、
前記回転制止部材は、
金属板製であって環状に形成され、
その外周には、複数の係合突起が突設されている。
請求項3では、
前記係合突起は、回転制止部材の中心から四方に角形に突設され、前記係合突起の角部は鋭く成形されている。
機器の筐体に取り付けられた回転操作部品の回転軸の回転範囲を規制するための回転範囲規制構造において、
前記筐体の外側は前記回転操作部品を取り付けるための断面形状が円形の取付凹部を設け、
前記回転軸に取り付ける回転ツマミの裏側には回転側突起を設け、
前記取付凹部に配設した回転制止部材には固定側突起を形成し、
前記回転側突起と前記固定側突起とが係合することによって前記回転ツマミの回転範囲を規制するように構成するとともに、
前記回転制止部材の外周には、前記取付凹部の内寸より僅かに大きい外寸の角形の係合突起を複数設け、
前記回転制止部材を前記取付凹部に押し込んで嵌め込むときには、前記角形の係合突起の角部が前記取付凹部の内壁面に食い込みながら嵌め込まれることによって、前記回転制止部材が前記筐体に取り付けられて、前記回転制止部材が前記回転軸と共回りしないように構成されているので、
回転ツマミを回転操作したときに、回転ツマミの回転範囲を越えて回そうとしても、前記回転側突起と前記固定側突起とが係合することによって前記回転ツマミの回転範囲が規制される。そして、さらに回そうと力を入れても、前記回転制止部材は、筐体側の取付凹部に嵌め込まれて共回りできないので、回転軸への過大な力はかからない。
また、回転制止部材は、筐体の取付凹部に外側から嵌め込む構造であるので、当該機器を組み立てたあとであっても、追加することが容易である。
また、回転制止部材を筐体の取付凹部に嵌め込む向きは自在に設定できるので、回転範囲を規制するストップ位置の設定が容易である。
さらに、筐体側に何らかの係合構造を予め設けておく必要がなく、取付凹部を形成しておくだけでよいので、筐体側の加工工程が簡単になり余分な構成を削減できる効果がある。
携帯型の無線通信機等の機器の筐体にボリューム等の回転操作部品を取り付ける際に、回転軸の回転範囲を規制する構造を補強する構造であり、
前記筐体の外側には前記回転操作部品を取り付けるための取付凹部を設け、
前記回転軸に取り付ける回転ツマミの裏側には回転側突起を設け、
前記取付凹部に配設した回転制止部材には固定側突起を形成し、
前記回転側突起と前記固定側突起とが係合することによって前記回転ツマミの回転範囲を規制するように構成されている。
さらに、前記回転制止部材の外周には、前記取付凹部の内寸より僅かに大きい外寸の係合突起を複数設け、
回転制止部材側の前記係合突起を、筐体側の前記取付凹部の内壁面に当接させつつ嵌め込むことによって、前記回転操作部品が前記筐体に取り付けられて、前記回転制止部材が前記回転軸と共回りしないように構成されている。
また、前記回転制止部材は、
金属板製であって環状に形成され、
その外周には、複数の係合突起が突設されている構成とすることができる。
また、前記係合突起は、回転制止部材の中心から四方に角形に突設され、前記係合突起の角部は鋭く成形されている構成とすることができる。
図1において、1は携帯型の無線通信機(機器)であり、樹脂製の筐体2の上面にはアンテナ11と共にボリューム3(回転操作部品)を備えている。
前記ボリューム3は、回転ツマミ4を回転操作することによって、回転軸5を回転させ、ボリューム本体(図示せず)の回転素子を変化させて、ボリューム制御信号などの操作信号を得るように構成されている。
前記回転ツマミ4の下部には回転側突起41が突設され、前記回転軸5の回りの筐体部分には、樹脂成形によって断面形状が円形の取付凹部21が凹設されている。この取付凹部21には、ほぼ環状の金属板製の回転制止部材6が嵌め込まれ、環状の固定ネジ7を、前記ボリューム3のスリーブ31の外ネジにネジ込むことによって、前記回転制止部材6と筐体2の一部を共に挟んだ状態で、前記ボリューム3は前記筐体2に固定されている。
図3、4、5に示したように、前記回転ツマミ4の回転側突起41が、前記回転制止部材6に形成された固定側突起61の第1の側面61Aもしくは第2の側面61Bに当接することによって、回転ツマミ4の回転範囲を規制するように構成されている。
図3において、前記回転ツマミ4の回転側突起41は、前記回転制止部材6に形成された固定側突起61の第1の側面61Aに当接した状態であり、この状態は、前記回転ツマミ4を最も反時計回り方向に回してストップした状態を示している。
図4において、前記回転ツマミ4の回転側突起41は、前記回転制止部材6に形成された固定側突起61の第2の側面61Bに当接した状態であり、この状態は、前記回転ツマミ4を最も時計回り方向に回してストップした状態を示している。
即ち、前記回転ツマミ4は、図3の状態から徐々に時計回り方向に回転させて、図4の状態までの範囲で回転範囲が規制されているのである。
なお、前記回転制止部材6の係合突起63の最大外寸は、前記取付凹部21の内径より僅かに大きい寸法に設定されているので、前記回転制止部材6を前記取付凹部21に押し込んで嵌め込むときにはスムーズに押し込まれるのではなく、8つの角部が前記取付凹部21の内壁面に食い込みながら嵌め込まれる。
前記回転ツマミ4を回転操作したとき、前記固定側突起61と前記回転側突起41との係合によって、回転操作がストップされた後、さらに強い力で回転させようとしても、前記回転制止部材6は筐体2に対して固定されているため回転は禁止され、それ以上は回転させることができない。
よって、前記ボリューム3の内部に設けられた回転範囲を規制するための構造が損傷することは防止できる。
また、前記回転制止部材6を前記筐体2に係合させる構造としては格別な構造は必要ではなく、前記回転制止部材6の係合突起63の外寸より僅かに小さい内寸の取付凹部21を予め形成しておくだけでよい。
そして、前記回転制止部材6を前記取付凹部21に嵌め込むときに、前記固定側突起61の位置を適宜選択して嵌め込むことによって、前記固定側突起61と前記回転ツマミ4の回転側突起41との当接位置を適宜設定することができるので、回転ツマミ4のストップ位置を、個別に自在に設定もしくは変更することができる。
さらに、回転制止部材6は、筐体の外側に配置されているので、回転操作部品3を防水機能を持たせて取り付けた防水機器においても、防水機能に影響を与えることなく、回転範囲規制機能を補強することができる。
なお、本発明は、回転操作部品としては、ボリューム等のように回転軸を備えた電子部品や、ロータリー式のエンコーダにも対応可能である。
回転制止部材6Aは1つの係合突起63Aを備え、回転制止部材6Bは2つの係合突起63Bを備え、回転制止部材6Cは3つの係合突起63Cを備え、回転制止部材6Dは5つの係合突起63Dを備えている。
1つの係合突起63Aでも、取付凹部の内壁面に食い込むことによって、共回りを防止することができる。複数の係合突起を設ける場合には、回転制止部材の外周を等分割する角度に設けるとよい。
2 筐体
21 取付凹部
3 ボリューム、回転操作部品
4 回転ツマミ
41 回転側突起
5 回転軸
6 回転制止部材
61 固定側突起
63 係合突起
Claims (3)
- 機器の筐体に取り付けられた回転操作部品の回転軸の回転範囲を規制するための回転範囲規制構造において、
前記筐体の外側は前記回転操作部品を取り付けるための断面形状が円形の取付凹部を設け、
前記回転軸に取り付ける回転ツマミの裏側には回転側突起を設け、
前記取付凹部に配設した回転制止部材には固定側突起を形成し、
前記回転側突起と前記固定側突起とが係合することによって前記回転ツマミの回転範囲を規制するように構成するとともに、
前記回転制止部材の外周には、前記取付凹部の内寸より僅かに大きい外寸の角形の係合突起を複数設け、
前記回転制止部材を前記取付凹部に押し込んで嵌め込むときには、前記角形の係合突起の角部が前記取付凹部の内壁面に食い込みながら嵌め込まれることによって、前記回転制止部材が前記筐体に取り付けられて、前記回転制止部材が前記回転軸と共回りしないように構成されていることを特徴とする回転範囲規制構造。 - 前記回転制止部材は、
金属板製であって環状に形成され、
その外周には、複数の係合突起が突設されていることを特徴とする請求項1に記載の回転範囲規制構造。 - 前記係合突起は、回転制止部材の中心から四方に角形に突設され、前記係合突起の角部は鋭く成形されていることを特徴とする請求項1、2の何れか1項に記載の回転範囲規制構造。
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