JP4255489B2 - ディスクブレーキ用のシム板 - Google Patents
ディスクブレーキ用のシム板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4255489B2 JP4255489B2 JP2006323710A JP2006323710A JP4255489B2 JP 4255489 B2 JP4255489 B2 JP 4255489B2 JP 2006323710 A JP2006323710 A JP 2006323710A JP 2006323710 A JP2006323710 A JP 2006323710A JP 4255489 B2 JP4255489 B2 JP 4255489B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- spin
- nitrile rubber
- disc brake
- shim plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
ライニング材を含むパッドを円盤状のディスクロータに押し付けて制動力を発生させるディスクブレーキ用のシム板であって、
金属板と、該金属板の少なくとも一方の表面に形成されたゴム部と、を有し、
前記ゴム部は、ニトリルゴムに平均直径が0.5ないし500nmのカーボンナノファイバーが分散され、200℃における損失正接(tanδ)が0.05〜1.00であり、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満である。
ライニング材を含むパッドを円盤状のディスクロータに押し付けて制動力を発生させるディスクブレーキ用のシム板であって、
金属板と、該金属板の少なくとも一方の表面に形成されたゴム部と、を有し、
前記ゴム部は、ニトリルゴムに平均直径が0.5ないし500nmのカーボンナノファイバーが分散され、200℃における損失正接(tanδ)が0.05〜1.00であり、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし2000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満である。
前記ゴム部は、200℃における動的弾性率(E’)が10MPa〜1000MPaであることができる。
前記ゴム部は、熱機械分析における劣化開始温度が160℃〜300℃であることができる。
前記ゴム部は、前記金属板の両方の表面に形成されることができる。
図4は、オープンロール法によるゴム組成物の製造方法を模式的に示す図である。
6インチオープンロール(ロール温度10〜20℃、ロール間隔1.5mm)に、表1及び表2に示す所定量のニトリルゴム(100重量部(phr))を投入して、ロールに巻き付かせ、5分間素練りした後、表1に示す量のカーボンナノファイバーもしくは表2示す量のカーボンブラックを投入し、混合物をオープンロールから取り出した。そして、ロール間隔を1.5mmから0.3mmへと狭くして、混合物を再びオープンロールに投入して薄通しを繰り返し5回行なった。このとき、2本のロールの表面速度比を1.1とした。さらに、ロール間隙を1.1mmにセットして、薄通しして得られたゴム組成物を投入し、分出しした。
実施例1〜6及び比較例1〜6の各無架橋体のゴム組成物サンプルについて、パルス法NMRを用いてハーンエコー法による測定を行った。この測定は、日本電子(株)製「JMN−MU25」を用いて行った。測定は、観測核が1H、共鳴周波数が25MHz、90゜パルス幅が2μsecの条件で行い、ハーンエコー法のパルスシーケンス(90゜x−Pi−180゜x)にて、Piをいろいろ変えて減衰曲線を測定した。また、サンプルは、磁場の適正範囲までサンプル管に挿入して測定した。測定温度は表1及び表2のカッコ内に示すように、30℃と150℃であった。この測定によって、原料ゴムの第1のスピンースピン緩和時間(T2n/30℃)と、各サンプルについて第1のスピン−スピン緩和時間(T2n/150℃)と第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn/150℃)を有する成分の成分分率(fnn/150℃)とを求めた。測定結果を表1及び表2に示した。
実施例1、3〜6及び比較例1〜6の架橋体のゴム組成物サンプルと実施例2の無架橋体のゴム組成物サンプルを1.5mm×1.0mm×10mmに切り出した試験片について、SII社製熱機械分析機(TMASS)を用いて、側長荷重は25KPa、測定温度は−80〜350℃、昇温速度は2℃/分で線膨張係数を測定し、得られた線膨張係数の温度変化特性から軟化劣化もしくは硬化劣化が開始する劣化開始温度を測定した。これらの結果を表1及び表2に示す。劣化開始温度は、実施例4、比較例3,4について図5を用いて説明する。図5は、実施例4(図中X)、比較例3(図中Y)及び比較例4(図中Z)の微分線膨張係数の温度変化を示す、温度(℃)−微分線膨張係数(ppm/K)のグラフである。実施例4(X)は、架橋型の硬化劣化(収縮)であって、図5で線膨張係数が極端に変化している点で劣化が開始していると判断し、204℃を劣化開始温度とした。また、比較例3(Y)及び比較例4(Z)は、鎖切断型の軟化劣化(膨張)であって、それぞれ図5で線膨張係数が極端に変化している点で劣化が開始していると判断し、127℃と152℃を劣化開始温度とした。
実施例1、3〜6及び比較例1〜6の架橋体のゴム組成物サンプルと実施例2の無架橋体のゴム組成物サンプルを短冊形(40×1×5(巾)mm)に切り出した試験片について、SII社製の動的粘弾性試験機DMS6100を用いて、チャック間距離20mm、測定温度−100〜300℃、動的ひずみ±0.05%、周波数10HzでJIS K6394に基づいて動的粘弾性試験を行い動的弾性率(E’、単位はMPa)と損失正接(tanδ)を測定した。測定温度が30℃と200℃における動的弾性率(E’)の測定結果を表1及び表2に示す。また、測定温度が−10℃、30℃及び200℃における損失正接(tanδ)の測定結果を表1及び表2に示す。さらに、ガラス転移点(Tg)付近の領域における損失正接(tanδ)のピーク温度を使用最低温度(℃)として表1及び表2に示す。使用最低温度は、これよりも低温の領域ではゴム組成物が硬くなりすぎるためクッション性を失うので、シム板用のゴム組成物としての使用限界温度である。
20 第2のロール
30 ニトリルゴム
40 カーボンナノファイバー
50 ディスクブレーキ
52 ディスクロータ
60 キャリパボディ
60a 作用部
60b 反作用部
62 ピストン
64 液圧室
70 パッド
72 ライニング材
74 裏板
76 シム板
76a 金属板
76b ゴム部
76c 係止片
d ロール間隔
V1 第1のロールの表面速度
V2 第2のロールの表面速度
X 実施例4の温度−微分線膨張係数特性
Y 比較例3の温度−微分線膨張係数特性
Z 比較例4の温度−微分線膨張係数特性
Claims (5)
- ライニング材を含むパッドを円盤状のディスクロータに押し付けて制動力を発生させるディスクブレーキ用のシム板であって、
金属板と、該金属板の少なくとも一方の表面に形成されたゴム部と、を有し、
前記ゴム部は、ニトリルゴムに平均直径が0.5ないし500nmのカーボンナノファイバーが分散され、200℃における損失正接(tanδ)が0.05〜1.00であり、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、無架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし3000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満である、ディスクブレーキ用のシム板。 - ライニング材を含むパッドを円盤状のディスクロータに押し付けて制動力を発生させるディスクブレーキ用のシム板であって、
金属板と、該金属板の少なくとも一方の表面に形成されたゴム部と、を有し、
前記ゴム部は、ニトリルゴムに平均直径が0.5ないし500nmのカーボンナノファイバーが分散され、200℃における損失正接(tanδ)が0.05〜1.00であり、パルス法NMRを用いてハーンエコー法によって観測核が 1 H、150℃で測定した、架橋体における、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は100ないし2000μ秒であり、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は0.2未満である、ディスクブレーキ用のシム板。 - 請求項1または2において、
前記ゴム部は、200℃における動的弾性率(E’)が10MPa〜1000MPaである、ディスクブレーキ用のシム板。 - 請求項1または2において、
前記ゴム部は、熱機械分析における劣化開始温度が160℃〜300℃である、ディスクブレーキ用のシム板。 - 請求項1〜4のいずれかにおいて、
前記ゴム部は、前記金属板の両方の表面に形成される、ディスクブレーキ用のシム板。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006323710A JP4255489B2 (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | ディスクブレーキ用のシム板 |
US11/987,254 US20090000880A1 (en) | 2006-11-30 | 2007-11-28 | Disc brake shim plate |
DE602007008954T DE602007008954D1 (de) | 2006-11-30 | 2007-11-30 | Scheibenbremsen-Abstandsscheibe |
DE602007005753T DE602007005753D1 (de) | 2006-11-30 | 2007-11-30 | Scheibenbremsen-Abstandsscheibe |
DE602007008955T DE602007008955D1 (de) | 2006-11-30 | 2007-11-30 | Scheibenbremsen-Abstandsscheibe |
EP09169828A EP2133586B1 (en) | 2006-11-30 | 2007-11-30 | Disc brake shim plate |
EP09169829A EP2133587B1 (en) | 2006-11-30 | 2007-11-30 | Disc brake shim plate |
EP07254661A EP1927779B1 (en) | 2006-11-30 | 2007-11-30 | Disc brake shim plate |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006323710A JP4255489B2 (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | ディスクブレーキ用のシム板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008138725A JP2008138725A (ja) | 2008-06-19 |
JP4255489B2 true JP4255489B2 (ja) | 2009-04-15 |
Family
ID=39600415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006323710A Expired - Fee Related JP4255489B2 (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | ディスクブレーキ用のシム板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4255489B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0694057A (ja) * | 1992-09-09 | 1994-04-05 | Nissin Kogyo Kk | ブレーキの鳴き防止材 |
JP2004286210A (ja) * | 2003-03-06 | 2004-10-14 | Nichias Corp | 鳴き防止用シム及びその取り付け構造 |
JP2004301157A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-28 | Nichias Corp | 鳴き防止シム構造体およびそれを備えたディスクブレーキ装置 |
JP4005048B2 (ja) * | 2003-04-09 | 2007-11-07 | 日信工業株式会社 | 炭素繊維複合材料およびその製造方法 |
-
2006
- 2006-11-30 JP JP2006323710A patent/JP4255489B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008138725A (ja) | 2008-06-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1927779B1 (en) | Disc brake shim plate | |
JP4229967B2 (ja) | ピストンシール部材及び該ピストンシール部材を用いたディスクブレーキ | |
JP4493567B2 (ja) | リップ状シール部材及び該リップ状シール部材を用いた車両用液圧マスタシリンダ | |
JP4749362B2 (ja) | ピストンシール部材及び該ピストンシール部材を用いたディスクブレーキ | |
US7927692B2 (en) | Carbon fiber composite material and process for producing the same | |
EP1927625B1 (en) | Carbon fiber composite material and method of producing the same | |
JP4898331B2 (ja) | 炭素繊維複合材料 | |
JP2007154150A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物及びその製造方法 | |
JP2008208314A (ja) | 摩擦材 | |
JP2008143963A (ja) | 炭素繊維複合材料 | |
JP4606276B2 (ja) | ピストンシール部材及び該ピストンシール部材を用いたディスクブレーキ | |
JP4823195B2 (ja) | 粒子状の炭素繊維複合材料の製造方法及び粒子状の炭素繊維複合材料並びに摩擦材の製造方法 | |
JP5374047B2 (ja) | 炭素繊維複合材料 | |
JP4255490B2 (ja) | ディスクブレーキ用のシム板 | |
JP2008222730A (ja) | 摩擦材 | |
JP4255489B2 (ja) | ディスクブレーキ用のシム板 | |
JP4255491B2 (ja) | ディスクブレーキ用のシム板 | |
JP4758940B2 (ja) | ダンパーの製造方法及びディスクブレーキのシム板 | |
JP2009079185A (ja) | 炭素繊維複合材料及びその製造方法 | |
JP5072644B2 (ja) | 炭素繊維複合材料及び炭素繊維複合材料の製造方法 | |
JP5374597B2 (ja) | 炭素繊維複合材料の製造方法 | |
JP2008222729A (ja) | 摩擦材 | |
JP4383474B2 (ja) | 炭素繊維複合材料及びその製造方法 | |
JP2009197197A (ja) | 炭素繊維複合材料及び炭素繊維複合材料の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081022 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081023 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081219 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090121 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090127 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140206 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |