JP4253734B2 - 強誘電体メモリ装置およびその装置からのデータ読み出し方法 - Google Patents

強誘電体メモリ装置およびその装置からのデータ読み出し方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、強誘電体メモリ装置、特に強誘電体薄膜を用いた不揮発性メモリの素子構造および、この強誘電体メモリ装置からのデータ読み出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来提案された強誘電体メモリ装置の1つの例として、トランジスタと蓄積容量要素(キャパシタ)とにより構成されたセル構造を有するものがある。この蓄積容量要素は、これに強誘電体膜が利用されているため、強誘電体キャパシタと称されている。このような強誘電体メモリセルとしては、1つのトランジスタと1つの強誘電体キャパシタとで1つのメモリセルを構成する1T1C型のものや、2つのトランジスタと2つの強誘電体キャパシタとで1つのメモリセルを構成する2T2C型のものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、図12を参照して、1T1C型の強誘電体メモリ装置の動作原理を簡単に説明する。図12は従来の1T1C型のメモリ装置の概略的な回路図である。
【0004】
1つのメモリセル100は、1つのトランジスタ102および1つの強誘電体キャパシタ104で構成されており、ワード線(WL)およびビット線(BL)の交点に位置する。強誘電体キャパシタ104の一方の電極は、BLとの接続をオン・オフするトランジスタ102を介して、すなわちこのトランジスタ102の主電流路を介して、BLに接続されている。また、強誘電体キャパシタの他方の電極はプレート線(PL)に接続されている。また、BLはセンスアンプ106に接続されている。
【0005】
記憶情報は、印加電圧0Vに対する強誘電体キャパシタ104の2つの状態のどちらかとなるように記憶される。例えば、上記のような強誘電体メモリ装置において、WLで1つのメモリセル100を選択した後、BLを接地電位(0V)にし、然る後、PLに正の電圧を印加すると、強誘電体キャパシタ104の分極の方向が第1方向となる。この状態が『0』の情報として記憶される。一方、メモリセル100の選択後、BLに正の電圧を印加し、然る後、PLを0にすると、強誘電体キャパシタ104の分極の方向は第1方向とは逆方向の第2方向となる。そして、この状態が『1』の情報として記憶される。
【0006】
次に、このような1T1Cメモリセルにおけるデータの読み出し方法について説明する。
【0007】
データの読み出し動作は、まず、注目するメモリセル100のBLを接地電位(0V)にプリチャージし、然る後、PLに正の電圧を印加する。強誘電体キャパシタ104が第2方向すなわち(←)方向に分極していた場合には、この読み出し動作により、強誘電体キャパシタ104の分極方向が反転する。一方、強誘電体キャパシタ104が第1方向すなわち(→)方向に分極していた場合には、この読み出し動作により、分極反転は起こらない。これら読み出し動作のとき、BLの電位は、データ書き込み時の強誘電体キャパシタ104の分極状態に応じて変化する。この電位は、センスアンプ106により異なる電位V1 またはV0 として出力される。例えばV1 の方がV0 より高い電位であるとする。
【0008】
センスアンプ106でこれらの信号を判別するには参照電位(基準信号とも称する)Vref をセンスアンプ106に入力する必要がある。
【0009】
参照電位Vref をV1 およびV0 の中間電位とすると、センスアンプ106において、BLの電位がVref よりも高ければV1 、すなわち強誘電体キャパシタ104の記憶情報は『1』であることを意味している。また、BLの電位がVre f よりも低ければV0 、すなわち記憶情報が『0』であることを示す。
【0010】
このような参照電位Vref の発生には、通常、ダミーセル方式が用いられている。例えば、図12に示す構成では、メモリセル100と同様の構造のメモリセル108をダミーセルとして配置している。このダミーセル108は、1つのトランジスタ110および1つの強誘電体キャパシタ112を有している。また、センスアンプ106に接続されているビット相補線(/BL)を有し、ダミーセル108は/BLおよびダミーセル用ワード線(D−WLとする)の交点に配置されている。強誘電体キャパシタ112の一方の電極は/BLとの接続をオン・オフするトランジスタ110を介して、すなわちこのトランジスタ110の主電流路を介して、/BLに接続されている。また、強誘電体キャパシタ112の他方の電極はダミーセル用プレート線(D−PLとする)に接続されている。但し、ダミーセル108の強誘電体キャパシタ112の蓄積容量を、本来のメモリセル100の強誘電体キャパシタ102とは容量が異なるように設定して、/BLに発生する参照電位(Vref )がV1 とV0 の間の電圧値(設定値)となるようにする必要がある。
【0011】
しかしながら、ダミーセル108は、強誘電体メモリ装置からデータを読み出すにあたり、どのメモリセルを選択した場合においても、常に使用される。そのため、ダミーセル108の強誘電体キャパシタ112を構成する強誘電体膜には、分極反転を繰り返すうちに分極量が変化してしまう現象(ファティーグ)や、単極パルスによりヒステリシス特性がシフトする現象(インプリント)といった疲労現象が起こりやすい。従って、このような疲労現象によってダミーセルからの参照電位が上述の設定値から変化するおそれがある。これにより、従来の強誘電体メモリ装置では、誤読み出しを生じる危険性が高くなるという問題があった。
【0012】
また、メモリセルとして2T2C型のものを用いる場合、メモリセル構造は、本来のメモリセルと、本来のメモリセルからの信号とは相補的な信号がセンスアンプへ入力するようにデータを書き込む相補型のメモリセルとを有している。
【0013】
データの読み出し時には、センスアンプへ、本来のメモリセルからの信号と、相補型メモリセルからの相補信号とが入力されるので、1T1C型のメモリセルよりも読み出しマージンが約2倍となる。従って、このタイプの強誘電体メモリ装置では、誤読み出しのおそれは低減する。また、1つのメモリセル内の2つのキャパシタ(本来のセルおよび相補型のセル)は、同じ回数の書き込みが行われるために強誘電体膜の劣化量は等しくなる。よって、2T2C型のメモリ装置では、ダミーセルの強誘電体膜の劣化が激しい1T1C型のものよりも、安定動作させることができる。
【0014】
しかしながら、2T2C型のものは、メモリセルのサイズが1T1C型のものより大きくなるために、強誘電体メモリ装置の高集積化を図ることができない。よって、セルサイズの縮小の観点からすると、1T1C型の方が好ましい。
【0015】
このため、2T2C型よりもセルサイズが小さく高集積化を図ることのできる強誘電体メモリ装置の出現およびこのような強誘電体メモリ装置からの誤読み出しのおそれのないデータ読み出し方法の出現が望まれていた。
【0016】
【課題を解決するための手段】
このため、この発明の強誘電体メモリ装置によれば、1つの強誘電体キャパシタとこの強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、第1ビット線に接続されたキャパシタと、キャパシタの第1ビット線に接続されていない側の電極に接続されたサブビット線と、サブビット線および第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプとを有することを特徴とする。
【0017】
このように、この強誘電体メモリ装置は1T1C型の構成であるため、1つのメモリセルのサイズを2T2C型の装置のメモリセルのサイズよりも小さくすることができる。しかもこの強誘電体メモリ装置は、データの読み出し時に参照電位を発生させる必要がないので、参照電位を発生させる手段を設けなくてよい。このため、メモリ装置として一般的に高集積であると言われているDRAMと同程度の高集積化を図ることができる。
【0018】
また、この発明の強誘電体メモリ装置において、好ましくは、強誘電体キャパシタの他方の電極と第2ビット線とは第2トランジスタの主電流路を介して接続されており、この第2トランジスタの制御電極は、ワード線に接続されているのがよい。
【0019】
強誘電体キャパシタと第2ビット線との間に第2トランジスタが接続されていることによりメモリセルの構成要素として1つトランジスタが増えるが、セルサイズは2T2C型の強誘電体メモリ装置よりも小さくすることができる。よって、2T2C型の強誘電体メモリ装置よりも高集積化を図ることができる。また、第2トランジスタを接続させることによって、第2ビット線の容量を小さくすることができる、よって、この第2ビット線の制御性が向上するため第2ビット線を速く動作させることができる。なお、ここでいうトランジスタは制御電極(例えばゲート電極)と2つの主電極(例えばソース電極およびドレイン電極)とを具えている。そして、主電流路とは、この2つの主電極間を流れる電流路のことを指す。
【0020】
また、このような第1ビット線とサブビット線とがキャパシタを介して接続されているような強誘電体メモリ装置において、第1ビット線の容量を第1ビット線容量CB1と定義し、第2ビット線の容量を第2ビット線容量CB2と定義し、キャパシタの容量をキャパシタ容量Cxと定義し、サブビット線の容量をサブビット線容量CBSと定義する。そして、メモリセルからのデータの読み出し時に、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にした後、第1ビット線を、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差が測定用電圧Vとなるようにプリチャージし、次に第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させる。この後、ワード線を能動にすると、第1ビット線から強誘電体キャパシタを介して第2ビット線に電荷量△Qだけ電荷が移動する。この電荷の移動により、強誘電体キャパシタの分極反転を伴う場合の電荷量を△Q1と定義し、強誘電体キャパシタの分極反転を伴わない場合の電荷量を△Q0と定義した場合に、次式(1)
V/△Q1 <1/CBt+1/CB2+CBS/(CB2・CX )<V/△Q0・・・(1)
(ただし、(1)式中のCBtは、CBt=CB1+(1/Cx +1/CBS-1とする)を満たすように第1ビット線容量CB1、第2ビット線容量CB2、キャパシタ容量CXおよびサブビット線容量CBSを決定してあるのがよい。
【0021】
上記(1)式を満たすようにCB1、CB2、CX およびC BS を決めて強誘電体メモリ装置を構成すれば、データの読み出し時に、センスアンプを用いてサブビット線の電位と第2ビット線の電位とを比較することによって、参照電位を用いることなく、容易にデータとしての強誘電体の分極の方向を判別することができる。
【0022】
また、この発明の強誘電体メモリ装置の他の構成によれば、1つの強誘電体キャパシタとこの強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、第1ビット線に主電流路の一端が接続されたスイッチトランジスタと、主電流路の他端に接続されたサブビット線と、サブビット線および第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプとを有することを特徴とする。
【0023】
このように、この強誘電体メモリ装置は1T1C型の構成であるため、1つのメモリセルのサイズを2T2C型の装置のメモリセルのサイズよりも小さくすることができる。しかもこの強誘電体メモリ装置は、データの読み出し時に参照電位を発生させる必要がないので、参照電位を発生させる手段を設けなくてよい。このため、メモリ装置として一般的に高集積であると言われているDRAMと同程度の高集積化を図ることができる。
【0024】
また、上記のような第1ビット線とサブビット線とがスイッチトランジスタの主電流路を介して接続されているような構成の強誘電体メモリ装置において、好ましくは、強誘電体キャパシタの他方の電極と第2ビット線とは、第2トランジスタの主電流路を介して接続されており、第2トランジスタの制御電極は、ワード線に接続されているのがよい。
【0025】
強誘電体キャパシタと第2ビット線との間に第2トランジスタが接続されていることによりメモリセルの構成要素として1つトランジスタが増えるが、セルサイズは2T2C型の強誘電体メモリ装置よりも小さくすることができる。よって、2T2C型の強誘電体メモリ装置よりも高集積化を図ることができる。また、第2トランジスタを接続させることによって、第2ビット線の容量を小さくすることができる、よって、この第2ビット線の制御性が向上するため第2ビット線を速く動作させることができる。
【0026】
また、このような第1ビット線とサブビット線との間にスイッチトランジスタを設けてあるような強誘電体メモリ装置において、第1ビット線の容量を第1ビット線容量CB1と定義し、第2ビット線の容量を第2ビット線容量CB2と定義し、サブビット線の容量をサブビット線容量CBSと定義する。そしてメモリセルからのデータの読み出し時に、まず第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にした後、スイッチトランジスタを非能動の状態にして、この状態のまま、第1ビット線を、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差が測定用電圧Vとなるようにプリチャージし、次に第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させ、この後ワード線を能動にすることによって、第1ビット線から強誘電体キャパシタを介して第2ビット線に電荷量△qだけ電荷を移動させる。このときの強誘電体キャパシタの分極反転を伴う場合の電荷量を△q1 と定義し、強誘電体キャパシタの分極反転を伴わない場合の電荷量を△q0 と定義するとき、次式(2)
V/△q1 <(K/CB2+1/CB1)<V/△q0・・・(2)
(ただし、(2)式中のKは、K=1+CBS/CB1とする)を満たすように第1ビット線容量CB1、第2ビット線容量CB2およびサブビット線容量CBSを決定する。
【0027】
上記(2)式を満たすようにCB1、CB2、およびCBSを決めて、強誘電体メモリ装置を構成すれば、データの読み出し時に、センスアンプを用いてサブビット線の電位と第2ビット線の電位とを比較することによって、参照電位を用いることなく、容易にデータとしての強誘電体の分極の方向を判別することができる。
【0028】
また、この発明のデータ読み出し方法によれば、1つの強誘電体キャパシタとこの強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、第1ビット線に接続されたキャパシタと、このキャパシタの第1ビット線に接続されていない側に接続されたサブビット線と、サブビット線および第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプとを有する強誘電体メモリ装置から、書き込みが終了した前記メモリセルのデータを読み出すに当たり、以下の▲1▼〜▲4▼の工程を含んでいることを特徴とする。
【0029】
▲1▼第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にする工程
▲2▼第1ビット線を、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差が測定用電圧となるようにプリチャージした後、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊にさせる工程
▲3▼ワード線を能動にする工程
▲4▼センスアンプを活性化して、サブビット線および第2ビット線の電位のうちいずれの電位が高いか若しくは低いかを検出する工程
まず、▲1▼工程で、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位、例えば接地電位にする。
【0030】
次に、▲2▼工程で、第1ビット線を例えば電源電位であるVcc(ただし、ここではVcc>0として説明する。)にプリチャージする。これにより、第1ビット線と第2ビット線との電位差がVccとなる。このVccを例えば測定用電圧とする。また、第1ビット線をプリチャージすることにより、サブビット線およびキャパシタに電荷が蓄積される。その後、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊(フローティング)にさせておく。
【0031】
次に、▲3▼工程で、ワード線を能動にすると、第1トランジスタがオンとなる。これにより第1ビット線、キャパシタおよびサブビット線に蓄積されていた電荷の一部が強誘電体キャパシタに移動する。また、強誘電体キャパシタからも、第1ビット線から強誘電体キャパシタに移動したのと同じ量の電荷が、第2ビット線に移動する。従って、この時点で、第1ビット線およびサブビット線の電位は下がり、逆に第2ビット線の電位は上昇する。この電荷の変化量は、強誘電体キャパシタの分極方向(分極状態)によって異なる。これは、強誘電体の持つヒステリシス特性によるものである。
【0032】
次に、▲4▼工程で、センスアンプを活性化させる。センスアンプにはサブビット線と第2ビット線とが接続されている。第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が大きい場合、サブビット線の電位は、電荷の移動により電位が上昇した第2ビット線の電位よりも低くなっている。第1ビット線の電位は電荷の移動により低くなっているが第2ビット線の電位よりは高い。一方、第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が小さい場合、サブビット線の電位は第2ビット線の電位よりも高くなる。このとき第1ビット線の電位は第2ビット線の電位よりもずっと高い。よって、サブビット線の電位が第2ビット線の電位よりも高い場合と低い場合とでは強誘電体の分極方向が異なる。従って、センスアンプを活性化してサブビット線の電位と第2ビット線の電位とを比較すれば、強誘電体の分極方向を判別することができる。
【0033】
また、センスアンプによる検出工程の後、強誘電体キャパシタの分極方向が反転している場合に、センスアンプからの出力電位を利用して分極方向をリストアする工程を含んでいるのがよい。
【0034】
読み出し時に、第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が大きい場合には、強誘電体を分極反転させてデータが読み出される。この場合には、センスアンプにより、第2ビット線の出力電位は例えばVcc、サブビット線の出力電位は例えば接地電位としてそれぞれ出力される。このままでは読み出しを行ったメモリセルの情報が破壊されたことになる。そこで、第2ビット線およびサブビット線間の電位差は書き込みが可能な電圧となることから、ラッチ型のセンスアンプを用いてセンスアンプから第2ビット線の出力電位(Vcc)を第2ビット線に戻すことにより、強誘電体キャパシタの両電極間に電圧(Vcc)が印加される。このため、分極方向を読み出し前の状態に戻すことができる。すなわちリストアすることができる。また、第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が小さい場合には、強誘電体キャパシタからは分極反転を伴わない読み出しが行われる。このとき、第2ビット線の出力電位は接地電位で、サブビット線の出力電位はVccとなる。この場合、第2ビット線の出力を第2ビット線に戻しても、強誘電体には分極の方向と同一の方向の電圧が印加されるので、これによってデータが破壊されるおそれはない。
【0035】
また、上述したデータ読み出し方法は、強誘電体キャパシタの他方の電極と第2ビット線とが第2トランジスタの主電流路を介して接続されている構造の強誘電体メモリ装置においても適用される。
【0036】
また、1つの強誘電体キャパシタとこの強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、第1ビット線に接続されたスイッチトランジスタと、スイッチトランジスタの第1ビット線に接続されていない側に接続されたサブビット線と、サブビット線および第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプとを有する強誘電体メモリ装置から、書き込みが終了したメモリセルのデータを読み出すに当たり、以下の(1)〜(5)の工程を含んでいることを特徴とする。
【0037】
(1)第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にする工程
(2)第1ビット線を、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差が測定用電圧となるようにプリチャージした後、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させる工程
(3)ワード線を能動にする工程
(4)ワード線を非能動にした後、スイッチトランジスタを能動にする工程
(5)センスアンプを活性化して、サブビット線および第2ビット線の電位のうちいずれの電位が高いか若しくは低いかを検出する工程
まず、(1)工程で、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位、例えば接地電位とする。
【0038】
次に、(2)工程で、第1ビット線を例えば電源電位であるVcc(ただし、ここではVcc>0として説明する。)にプリチャージする。これにより、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差がVccとなる。その後、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊しておく。
【0039】
次に、(3)工程で、ワード線を能動にすると、第1トランジスタがオンになる。すると、第1ビット線に蓄積されていた電荷の一部が強誘電体キャパシタに移動する。また、これに応じて強誘電体キャパシタから第2ビット線に電荷が移動する。これにより、この時点で、第1ビット線の電位が下がり、第2ビット線の電位は上昇する。この電荷の変化量は、強誘電体キャパシタの分極方向によって異なる。電荷の変化量が大きい場合、この電荷の移動により強誘電体は分極反転する。また、電荷の変化量が小さい場合には強誘電体は分極反転しない。
【0040】
次に、(4)工程で、ワード線を非能動にした後、スイッチトランジスタを能動にすると、第1ビット線に残存している電荷の一部がサブビット線に移動する。そして、第1ビット線とサブビット線の電位は等電位となる。一方ワード線は非能動にしてあるので、第2ビット線の電位は浮遊したままである。
【0041】
この後、(5)工程で、センスアンプを活性化する。センスアンプにはサブビット線および第2ビット線が接続されている。サブビット線の電位は、(4)工程の時点で第1ビット線と等電位であるため、センスアンプから出力されるサブビット線の電位は実質的に第1ビット線の電位を示している。(3)工程で、第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が多い場合には、続く(4)工程で第1ビット線からさらに電荷がサブビット線へ移動するために出力される電位は第2ビット線よりも低くなる。一方、(3)工程で第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が少ない場合には、続く(4)工程で第1ビット線からサブビット線に電荷が移動したとしても、センスアンプで検出されるサブビット線の電位(すなわち第1ビット線の電位)は第2ビット線の電位よりも高い値を示す。これにより、サブビット線の電位と第2ビット線の電位とを比較することにより、強誘電体キャパシタの分極方向を判別することができる。
【0042】
また、好ましくは、センスアンプによる検出工程((5)工程)の後、強誘電体キャパシタの分極方向が反転している場合に、ワード線を能動にすることにより、センスアンプからの出力電位を利用して分極方向をリストアする工程を含むのが良い。
【0043】
データの読み出し時に、第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が多い場合には、上述したように強誘電体が分極反転する。この後、センスアンプから出力される第2ビット線の出力電位は増幅によって電源電位Vccである。また、サブビット線の出力電位は接地電位である。ここで、再びワード線を能動にすることによって、センスアンプから第2ビット線へ出力電位を戻す。この出力電位によって、強誘電体キャパシタの分極方向を再び反転させることができるので、分極方向を読み出し前の状態にリストアすることができる。一方、(3)工程で第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が小さい場合には、強誘電体キャパシタは分極反転することなしに読み出しが行われる。センスアンプからの出力は、第2ビット線の出力電位が接地電位で、サブビット線の出力電位がVccとなる。この場合、第2ビット線の出力を第2ビット線に戻しても、強誘電体には分極の方向と同一の方向の電圧が印加されるので、これによってデータが破壊されるおそれはない。
【0044】
また、上述したデータ読み出し方法は、強誘電体キャパシタの他方の電極と第2ビット線とが第2トランジスタの主電流路を介して接続されている構造の強誘電体メモリ装置においても適用される。
【0045】
これにより、1T1C型あるいは2T1C型の強誘電体メモリ装置からデータを読み出すに当たり、参照電位を用いることなく、少ない工程で、誤読み出しのおそれもなく、容易に読み出しを行うことができる。また、読み出しが強誘電体の分極反転を伴って行われる場合は、センスアンプからの出力電位を用いて強誘電体をリストアすることができるためにデータを破壊するおそれもなくなる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照してこの発明の実施の形態につき説明する。なお、各図は発明を理解できる程度に各構成成分の形状、大きさおよび配置関係を概略的に示してあるに過ぎず、したがってこの発明を図示例に限定するものではない。
【0047】
<第1の実施の形態>
図1〜図4を参照して、第1の実施の形態の強誘電体メモリ装置の構造およびデータ読み出し方法について説明する。図1および図2はこの実施の形態の強誘電体メモリ装置の構成を示す概略的な回路図である。また、図3は強誘電体キャパシタのヒステリシス特性図である。
【0048】
図1によれば、1つのメモリセル10は、1つの強誘電体キャパシタ12とこの強誘電体キャパシタ12の一方の電極12aに主電流路の一端、すなわち、第一主電極例えばドレイン電極14aが接続された第1トランジスタ14とを具えている。そして、この強誘電体メモリ装置は、少なくとも1つの上記メモリセル10と、第1トランジスタ14の制御電極(ゲート)14cに接続されたワード線WLと、第1トランジスタ14の主電流路の他端、すなわち第二主電極例えばソース電極14bに接続された第1ビット線BL1と、強誘電体キャパシタ12の他方の電極12bに接続された第2ビット線BL2と、第1ビット線BL1に一方の電極16aが接続されたキャパシタ16と、キャパシタ16の第1ビット線BL1に接続されていない側の電極16bに接続されたサブビット線BLSと、サブビット線BLSおよび第2ビット線BL2間に接続されていて、これら両ビット線BLSおよびBL2の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプ18とを有している。
【0049】
また、上記第1ビット線BL1の容量CB1、第2ビット線BL2の容量CB2、キャパシタ16の容量Cx およびサブビット線BLSの容量CBSを以下のようにして決定しておく。
【0050】
まず、予め第1ビット線BL1、第2ビット線BL2およびサブビット線BLSの電位を接地電位とする。次に、BL1を、BL1とBL2との電位差が測定用電圧となるようにプリチャージする。この実施の形態では測定用電圧を例えば電源電圧Vcc(Vcc>0)とする。なお、電源電圧Vccを負にした場合においても以下に説明する動作と同様に動作するため、その説明を省略する。従って、BL1をVccにプリチャージする。その後、BL1、BL2およびBLSを電気的に浮遊させておく。その後、ワード線WLを能動にして第1トランジスタ14をオンにする。これにより、BL1、キャパシタ16およびBLSに蓄積されていた電荷の一部が強誘電体キャパシタ12に移動する。また、この移動した電荷と同じ量の電荷が強誘電体キャパシタ12からBL2に移動する。よって、BL1の電位VB1は下がり、かつBL2の電位VB2は上昇する。この電位の変化をそれぞれ△VB1(BL1の電位の変化量)および△VB2(BL2の電位の変化量)とし、また、キャパシタ12からBL2への電荷の変化量(移動した電荷の量)を△Qとすると、電位の変化は、それぞれ次式(3)および(4)で表される。
【0051】
△VB1=△Q/CBt・・・ (3)
ただし、CBtはCB1、Cx およびCBSの合成容量であり、
Bt=CB1+(1/Cx +1/CBS-1である。
【0052】
△VB2=△Q/CB2・・・ (4)
よって、電荷が移動した時点でのBL1の電位VB1およびBL2の電位VB2はそれぞれ、下記(5)および(6)式で示される。
【0053】
B1=Vcc−△Q/CBt・・・ (5)
B2=△Q/CB2・・・ (6)
また、同時点において、サブビット線BLSの電位VBSは、下記(7)式で示される。
【0054】
BS=VB1・Cx /(Cx +CB1)・・・ (7)
ここで、図1中の強誘電体キャパシタ12は、図3で示されるようなヒステリシス特性を有する。図3では横軸に電圧をとり、縦軸に電荷量をとって示している。強誘電体キャパシタ12はワード線WLを能動にする前は点Aもしくは点Dの状態に位置する。点Aおよび点Dは強誘電体キャパシタ12の分極方向に対応している。点Aの状態は、強誘電体キャパシタ12が第2方向すなわち(←)方向に分極していることを意味しており、点Dの状態は、強誘電体キャパシタ12が第2方向とは反対方向の第1方向すなわち(→)方向に分極していることを意味している。例えば強誘電体キャパシタ12が点Aの状態にある場合に、ワード線WLを能動にして第1トランジスタ14をオンにすると、強誘電体キャパシタ12の状態は、点Aから点Bに変化する。また、強誘電体キャパシタ12が点Dの状態にある場合には、点Dから点Cへ変化する。よって、電荷の変化量△Qは、強誘電体キャパシタ12の分極方向によって異なっている。図3に示すように、強誘電体キャパシタ12が第2方向((←)方向)に分極しているときの電荷の変化量△Q1 の方が第1方向((→)方向)に分極しているときの電荷の変化量△Q0 よりも大きい。読み出し動作時には、測定用電圧が強誘電体キャパシタに印加される電圧とBL1に印加される電圧とに分圧されるため、この変化量△Qの大小は、強誘電体キャパシタ12の電圧変化量(分極方向により異なる。)によって決まる。
【0055】
センスアンプ18ではBLSの電位VBSとBL2の電位VB2とを比較する。そのため、電荷の変化量△Qが大きい場合には上記VBSよりもVB2が高くなるようにし、電荷の変化量△Qが小さい場合にはVBSよりもVB2が低くなるようにすれば、読み出しを行うことができる。よって、上記(5)〜(7)式より、次式(8)
Vcc/△Q1 <1/CBt+1/CB2+CBS/(CB2・Cx )<Vcc/△Q0 ・・・ (8)
を満たすように第1ビット線容量CB1、第2ビット線容量CB2、サブビット線容量CBSおよびキャパシタ容量Cx を決める。△Q1 >△Q0 であるため、上記(8)式を満たすCB1、CB2、CBSおよびCx は必ず存在する。
【0056】
この実施の形態の強誘電体メモリ装置においては、図2に示すように、強誘電体キャパシタ12の他方の電極12bとBL2とが第2トランジスタ20の第一主電極20aおよび第二主電極20b間の主電流路を介して接続されていてもよい。すなわち、第2トランジスタの第一主電極例えばドレイン電極20aをBL2に接続し、および第二主電極例えばソース電極20bを強誘電体キャパシタ12の他方の電極12bと接続させる。図2に示す装置では、メモリセル11が第1トランジスタ14、第2トランジスタ20および強誘電体キャパシタ12を具えている。また、この第2トランジスタ20の制御電極(ゲート)20cはワード線WLに接続されている。このような構成の強誘電体メモリ装置においては、BL2の容量CB2を小さくすることができる。よって、BL2の制御性を向上させることができ、この結果、BL2の動作速度を上げることができる。
【0057】
次に、図4を参照して、この実施の形態の、図1または図2で示される強誘電体メモリ装置の読み出し動作について説明する。図4はこの強誘電体メモリ装置の読み出し動作の説明に供するタイミングチャートであり、第1ビット線BL1、第2ビット線BL2およびサブビット線BLSの各々の電位変化を時間軸上に示している。また、WLを能動または非能動にするタイミングおよびセンスアンプを活性または不活性にするタイミングも上記時間軸に合わせて示してある。図4(A)は強誘電体キャパシタ12の分極方向が第2方向((←))である場合の読み出し動作を示し、図4(B)は強誘電体キャパシタ12の分極方向が第1方向((→))である場合の読み出し動作を示している。
【0058】
まず、図4(A)を参照して、強誘電体キャパシタ12が第2方向(←)の方向へ分極している場合の読み出し動作について説明する。
【0059】
時間t=0では、BL1、BL2およびBLSの電位を同一電位にしておく。同一電位として、ここでは接地電位(0V)とする。
【0060】
次に、時間t=1で、BL1を、BL1とBL2との間の電位差が測定用電圧となるようにプリチャージする。この実施の形態では、BL1を電源電圧Vccにプリチャージする。
【0061】
続いて、時間t=2で、BL1、BL2およびBLSを電気的に浮遊(フローティング)にさせる。
【0062】
次に、時間t=3で、WLを能動(ハイレベル)にして第1トランジスタ14をオンすなわち導通状態にする。これにより、BL1、キャパシタ16およびBLSに蓄積されていた電荷の一部が強誘電体キャパシタ12に移動する。また、同時に強誘電体キャパシタ12からBL2へ電荷が移動する。このとき、BL1、キャパシタ16およびBLSから強誘電体キャパシタ12へ移動した電荷の量と、強誘電体キャパシタ12からBL2へ移動した電荷の量とは等しい。この電荷の移動によって、BL1の電位VB1およびBLSの電位VBSは下がり、BL2の電位VB2は上昇する。ここでは、強誘電体キャパシタ12が第2方向((←))へ分極しているので、電荷の変化量が大きく、強誘電体キャパシタ12は分極反転を伴う。また、VB2はVBSよりも高くなる。
【0063】
なお、時間t=3で、図2の装置では、WLを能動にすると、第1トランジスタ14および第2トランジスタ20がオンとなり、上述と同様に動作する。
【0064】
次に、時間t=4で、センスアンプ18を活性化してBL2およびBLSの電位を比較する。VB2はセンスアンプ18により増幅されて電位Vcc(すなわち電源電位)として検出される。一方VBSは接地電位(0V)として検出される。このように強誘電体キャパシタ12の分極反転を伴う読み出しを『1読み出し』という。
【0065】
その後、時間t=5で、センスアンプ18からの出力をBL2に戻す。センスアンプ18はラッチ型のセンスアンプとする。BL2の電位VB2はVccまで上昇しているので、強誘電体キャパシタ12の両電極には、BL2側の電極12bが高電位でBL1側の電極12aが低電位となる電圧Vccが印加される。これにより、読み出しによって分極反転した強誘電体キャパシタ12を書き込み時の分極状態(第2方向(←)に分極している状態)に戻すことができる。従ってデータをリストアすることができる。
【0066】
その後、時間t=6でWLを非能動(ローレベル)にして、第1トランジスタ14をオフにした後、時間t=7でセンスアンプ18を不活性にする。これで読み出し動作が終了する。
【0067】
また、強誘電体キャパシタ12が第1方向((→))へ分極している場合の読み出し動作について、図4(B)を参照して説明する。
【0068】
時間t=0でBL1、BL2およびBLSを接地電位にしておく。
【0069】
次に、時間t=1で、BL1をVcc(電源電位)にプリチャージする。
【0070】
次に、時間t=2で、BL1、BL2およびBLSをフローティングにする。
【0071】
次に、時間t=3で、WLを能動にして第1トランジスタ14を導通状態にする。これにより、BL1、キャパシタ16およびBLSに蓄えられた電荷が強誘電体キャパシタ12に移動し、同時に強誘電体キャパシタ12からBL2へ電荷が移動する。この電荷の移動によって、BL1の電位VB1およびBLSの電位VBSが下がり、BL2の電位VB2が上昇する。ここで移動する電荷の量(電荷の変化量)は、強誘電体キャパシタ12の分極方向によって異なる。ここでは強誘電体キャパシタ12が第1方向((→)方向)へ分極しているので、強誘電体キャパシタ12が第2方向((←)方向)へ分極しているときよりも電荷の変化量が小さい。電荷の変化量が小さいと電位の変化量も小さくなるため、強誘電体キャパシタ12は分極反転しない。そして、VB2はVBSよりも低いままである。
【0072】
次に、時間t=4で、センスアンプ18を活性化して、BL2およびBLSの電位を比較すると、VB2は接地電位(0V)として検出され、VBSは電位Vccとして検出される。このように強誘電体キャパシタ12の分極反転を伴わない読み出しを『0読み出し』という。
【0073】
その後、時間t=5で、センスアンプ18からの出力をBL2に戻す。BL2の電位VB2は0Vであるため、強誘電体キャパシタ12の両電極には、BL2側の電極が低電位でBL1側の電極が高電位となる電圧が印加される。これにより、強誘電体キャパシタ12には、強誘電体キャパシタ12の分極方向と同一方向すなわち第1方向((→))の電圧が印加される。このとき、この電圧印加によって分極方向が変化することはない。強誘電体キャパシタ12はデータ書き込み時の状態に維持することができる。
【0074】
その後、時間t=6で、WLを非能動(ローレベル)にして第1トランジスタ14をオフにする。これにより強誘電体キャパシタ12は非導通状態となる。
【0075】
この後、時間t=7で、センスアンプ18を不活性にして読み出し動作を終了させる。
【0076】
したがって、この実施の形態の強誘電体メモリ装置において、データ読み出し時に、センスアンプ18を用いて、BLSの電位VBSとBL2の電位VB2とを比較することによって、強誘電体キャパシタ12の分極方向を判別することができる。すなわち強誘電体キャパシタ12に書き込まれた情報を読み出すことができる。具体的には、VBSよりもVB2が高電位である場合には強誘電体キャパシタ12の分極方向は第2方向((←))であり、一方VBSよりもVB2が低電位である場合には強誘電体キャパシタ12の分極方向は第1方向((→))である。
【0077】
また、強誘電体キャパシタ12の分極方向が第2方向((←))の場合の読み出し動作は分極反転を伴うため、データ読み出し後は、強誘電体キャパシタ12が書き込み時とは異なる第1方向((→))に分極している。このためセンスアンプ18からの出力をBL2に戻すことによって強誘電体キャパシタ12の分極方向を書き込み時と同じ方向すなわち第2方向((←))にリストアすることができる。
【0078】
<第2の実施の形態>
次に、図5〜図7を参照して、第2の実施の形態の強誘電体メモリ装置の構造およびデータ読み出し方法について説明する。図5および図6はこの実施の形態の強誘電体メモリ装置の構成を示す概略的な回路図である。
【0079】
以下、第1の実施の形態と相違する点につき説明し、第1の実施の形態と同様の点についてはその詳細な説明を省略する。
【0080】
図5によれば、1つのメモリセル10は1つの強誘電体キャパシタ12とこの強誘電体キャパシタ12の一方の電極12aに主電流路の一端すなわち第一主電極例えばドレイン電極14aが接続された第1トランジスタ14とを具えている。そして、この強誘電体メモリ装置は、少なくとも1つの上記メモリセル10と、第1トランジスタ14の制御電極であるゲート14cに接続されたワード線WLと、第1トランジスタ14の主電流路の他端すなわち第二主電極例えばソース電極14bに接続された第1ビット線BL1と、強誘電体キャパシタ12の他方の電極12bに接続された第2ビット線BL2と、BL1に接続されたスイッチトランジスタ30と、スイッチトランジスタ30のBL1に接続されていない側に接続されたサブビット線BLSと、BLSおよびBL2の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプ18とを有している。この例では、スイッチトランジスタ30の第一主電極例えばドレイン電極30aを第1ビット線BL1に接続し、かつ第二主電極例えばソース電極30bをサブビット線BLSに接続してある。
【0081】
また、上記BL1の容量CB1、BL2の容量CB2およびBLSの容量CBSを、以下のようにして決定しておく。
【0082】
第1の実施の形態と同様に、まず、BL1、BL2およびBLSの電位を接地電位とする。次に、BL1を電源電位Vcc(Vcc>0)にプリチャージする。なお、電源電圧Vccを負にした場合においても以下と同様に動作するため、ここではその説明を省略する。その後、BL1およびBL2を電気的に浮遊させておく。その後、WLを能動にして第1トランジスタ14をオンにする。これにより、BL1に蓄積されていた電荷の一部が強誘電体キャパシタ12に移動する。同時に、移動した電荷と同じ量の電荷が強誘電体キャパシタ12からBL2に移動する。この電荷の移動によりBL1の電位VB1は下がり、BL2の電位VB2は上昇する。このBL1およびBL2の電位の変化を、それぞれ△VB1、△VB2とし、電荷の変化量を△qとすると、電位の変化はそれぞれ、次式(9)および(10)で表される。
【0083】
△VB1=△q/CB1・・・ (9)
△VB2=△q/CB2・・・ (10)
よって、電荷が移動した時点でのVB1およびVB2はそれぞれ下記(11)および(12)式で示される。
【0084】
B1=Vcc−△q/CB1・・・ (11)
B2=△q/CB2・・・ (12)
ここで、強誘電体キャパシタ12は第1の実施の形態と同様の特性を示すものを用いる。よって、強誘電体キャパシタ12の分極方向によって第1トランジスタ14をオンしたときに移動する電荷の変化量△qは異なる。ここでは、強誘電体キャパシタ12が第2方向((←)方向)に分極している方が、この第2方向とは反対方向の第1方向((→)方向)に分極しているときよりも△qが大きい。
【0085】
次に、この実施の形態では、第1トランジスタ14をオフにした後スイッチトランジスタ30の制御電極であるゲート30cに電圧を印加して、このトランジスタ30をオンにする。これにより、BL1に残存している電荷の一部がBLSに移動する。従ってBL1の電位VB1はさらに下がる。そして、この時点でのBL1の電位VB1およびBLSの電位VBSは等電位となる。そして、VB1は次式(13)で示される。
【0086】
B1=VBS=(Vcc−△q/CB1)/K・・・ (13)
ただし、K=1+CBS/CB1である。
【0087】
また、このとき第1トランジスタ14はオフになっているためBL2の電位VB2には電荷の移動はない。
【0088】
センスアンプ18は第2ビット線BL2とサブビット線BLSとの間に接続されていて、VBSとVB2とを比較する。VBSはVB1と等電位となるので、実質的にVB1とVB2を比較することになる。ここで、読み出しを行うためには△qが大きい場合にはVBSよりもVB2が高くなるようにし、一方△qが小さい場合にはVBSよりもVB2が低くなるようにする必要がある。よって、強誘電体キャパシタ12の分極方向が第2方向((←))の場合の△qを△q1 とし、分極方向が第1方向((→))の場合の△qを△q0 とすると、上記(12)および(13)式より、次式(14)
Vcc/△q1 <(K/CB2+1/CB1)<Vcc/△q0・・・(14)
を満たすようにCB1、CB2およびCBSを決める。△q1 >△q0 であるため上記(14)式を満たすCB1、CB2およびCBSは必ず存在する。
【0089】
また、この実施の形態の強誘電体メモリ装置においては、図6に示すように、強誘電体キャパシタ12の他方の電極12bとBL2とが、図2で説明したと同様に、第2トランジスタ20の主電流路を介して接続されていてもよい。これにより、この装置のメモリセル11は第1トランジスタ14、第2トランジスタ20および強誘電体キャパシタ12を具える。また、この第2トランジスタ20の制御電極(ゲート)20cはWLに接続させる。これにより、BL2の容量CB2を小さくすることができる。よって、BL2の制御性を向上させることができるのでBL2の動作速度を上げることができる。
【0090】
次に、図7を参照して、この実施の形態の図5または図6で示される強誘電体メモリ装置の読み出し動作について説明する。図7はこの強誘電体メモリ装置の読み出し動作の説明に供するタイミングチャート図であり、BL1、BL2およびBLSの各々の電位変化を時間軸上に示している。また、WLの能動または非能動のタイミング、スイッチトランジスタ30のオンまたはオフのタイミングおよびセンスアンプ18の活性または不活性のタイミングを上記時間軸に合わせて示してある。図7(A)は強誘電体キャパシタ12の分極方向が第2方向((←))である場合の読み出し動作を示し、図7(B)は強誘電体キャパシタ12の分極方向が第1方向((→))である場合の読み出し動作を示している。
【0091】
まず、図7(A)を参照して、強誘電体キャパシタ12が第2方向((←))に分極しているデータの読み出し動作について説明する。
【0092】
時間t=0では、BL1、BL2およびBLSの電位を同一電位にしておく。ここでは接地電位(0V)とする。また、スイッチトランジスタ30はオフにしておく。
【0093】
次にt=1で、BL1をBL2との間の電位差が測定用電圧となるようにプリチャージする。ここではBL1を電源電圧Vccにプリチャージする。
【0094】
次にt=2で、BL1およびBL2を電気的に浮遊にさせる。
【0095】
次に、t=3で、ワード線WLを能動にする。ここではWLをハイレベルにして第1トランジスタ14をオン、すなわち導通状態にする。これによりBL1に蓄積されていた電荷の一部が強誘電体キャパシタ12に移動する。また、同時に強誘電体キャパシタ12からBL2へ電荷が移動する。BL1から強誘電体キャパシタ12へ移動した電荷の量と、強誘電体キャパシタ12からBL2へ移動した電荷の量とは等しい。この電荷の移動によってBL1の電位VB1の電位は下がり、BL2の電位VB2は上昇する。ここでは、強誘電体キャパシタ12が第2方向((←))へ分極しているので、電荷の変化量が大きく、このため強誘電体キャパシタ12は分極反転する。この時点でVB1とVB2とは電位差が小さくなるが、まだVB1の方がVB2よりも高い。
【0096】
なお、時間t=3で、図6の装置では、ワード線WLを能動にすると、第1トランジスタ14および第2トランジスタ20がオンとなり、上述と同様に動作する。
【0097】
次に、時間t=4で、WLを非能動(ローレベル)にして、第1トランジスタ14(図6の装置では第1トランジスタ14および第2トランジスタ20)をオフにする。
【0098】
その後、時間t=5で、スイッチトランジスタ30をオンにする。これにより、BL1とBLSとの間が導通状態となるため、BL1に残存している電荷の一部がBLSに移動する。これによりBL1の電位VB1はさらに下がる。また、BLSの電位VBSはVB1と等電位まで上昇する。このとき、第1トランジスタ14(図6の装置の場合は第1および第2トランジスタ14,20)はオフとなっているため、BL2の電荷の移動はない。これにより、VB1はVB2よりも低くなる。なお、VBSはVB1と等電位であるためVBSもまたVB2よりも低い。
【0099】
次に、時間t=6で、センスアンプ18を活性化してBL2およびBLSの電位を比較する。VB2はセンスアンプ18により増幅されて電位Vccとして検出される。一方VBSは接地電位(0V)として検出される。これにより『1読み出し』がなされる。
【0100】
その後、時間t=7で再びWLを能動、すなわちハイレベルとして第1トランジスタ14(図6の装置の場合は第1および第2トランジスタ14,20)をオンにする。これによりセンスアンプ18からの出力をBL2に戻すことができる。よって、強誘電体キャパシタ12の両電極12aおよび12bには、BL2側の電極12bが高電位でBL1側の電極12aが低電位となる電圧Vccが印加される。これにより、読み出しによって第1方向((→))に分極反転した強誘電体キャパシタ12を、書き込み時の分極状態(第2方向((←))に分極している状態)に戻すことができる。よってデータのリストアを行うことができる。
【0101】
その後、時間t=8でWLを非能動にして、時間t=9でスイッチトランジスタ30をオフにし、かつセンスアンプ18を不活性にする。これにより一連の読み出し動作が終了する。
【0102】
また、強誘電体キャパシタ12が第1方向((→))に分極している場合の読み出し動作について、図7(B)を参照して説明する。
【0103】
時間t=0でBL1、BL2およびBLSを接地電位にしておく。
【0104】
次に、時間t=1で、BL1をVccにプリチャージする。
【0105】
次に、時間t=2で、BL1およびBL2をフローティングにする。
【0106】
次に、時間t=3で、WLを能動にして第1トランジスタ14(図6の装置の場合は第1および第2トランジスタ14,20)を導通状態にする。これにより、BL1に蓄えられた電荷が強誘電体キャパシタ12に移動し、同時に強誘電体キャパシタ12からBL2へ電荷が移動する。この電荷の移動によって、BL1の電位VB1が下がり、BL2の電位VB2が上昇する。ここで移動する電荷の量(電荷の変化量)は、強誘電体キャパシタ12の分極方向によって異なる。ここでは強誘電体キャパシタ12が第1方向((→))へ分極しているので、強誘電体キャパシタ12が第2方向((←))に分極しているときよりも、電荷の変化量が小さい。電荷の変化量が小さいと電位の変化量も小さくなるため、強誘電体キャパシタ12は分極反転しない。そして、VB2はVBSよりも低い。
【0107】
次に、t=4で、WLを非能動にする。よって第1トランジスタ14(図6の装置の場合は第1および第2トランジスタ14,20)はオフとなる。
【0108】
その後、t=5で、スイッチトランジスタ30のゲート30cのゲートに電圧を印加してこのトランジスタ30をオンにする。これにより、BL1からBLSへ電荷が一部移動する。よってBL1の電位VB1はさらに下がり、BLSの電位VBSが上昇する。そして、VB1とVBSとは等電位となる。一方、BL2は第1トランジスタ14(図6の装置の場合は第1および第2トランジスタ14,20)が非導通状態となっているので、電荷の移動は起こらない。この時点で、BL1の電位VB1は下がっているが、BL2の電位VB2よりは高い。
【0109】
その後、t=6で、センスアンプ18を活性化して、BL2およびBLSの電位を比較すると、VB2は接地電位(0V)として検出され、VBSはVccとして検出される。これにより『0読み出し』がなされる。
【0110】
その後、t=7で、再びWLをハイレベルにしてセンスアンプ18からの出力をBL2に戻す。出力されるBL2の電位VB2は0Vであるため、強誘電体キャパシタ12の両電極には、BL2側の電極12aが低電位でBL1側の電極12bが高電位となる電圧が印加される。従って強誘電体キャパシタ12には分極方向と同一方向である第1方向((→))の電圧が印加されるため、この電圧の印加によって分極方向が変化することはない。よって、強誘電体キャパシタ12はデータ書き込み時の状態に維持することができる。
【0111】
その後、時間t=8で、WLをローレベルにして第1トランジスタ14(図6の装置の場合は第1および第2トランジスタ14,20)をオフにする。さらにt=9で、スイッチトランジスタ30をオフにし、かつセンスアンプ18を不活性にすることによって読み出し動作を終了させる。
【0112】
したがって、この実施の形態の強誘電体メモリ装置において、データ読み出し時に、センスアンプ18を用いて、BLSの電位VBSとBL2の電位VB2とを比較することによって、強誘電体キャパシタ12の分極方向を判別することができる。すなわち強誘電体キャパシタ12に書き込まれた情報を読み出すことができる。具体的には、VBSよりもVB2が高電位である場合には強誘電体キャパシタ12の分極方向は第2方向((←))であり、VBSよりもVB2が低電位である場合には強誘電体キャパシタ12の分極方向は第1方向((→))である。
【0113】
また、強誘電体キャパシタ12の分極方向が第2方向((←))の場合の読み出し動作は分極反転を伴うため、データ読み出し後は、強誘電体キャパシタ12が書き込み時とは異なる第1方向((→))に分極している。このためセンスアンプ18からの出力をBL2に戻すことによって強誘電体キャパシタ12の分極方向を書き込み時と同じ方向第2方向((←))にリストアすることができる。
【0114】
【実施例】
以下、この発明の強誘電体メモリ装置のいくつかの実施例についてそれぞれ説明する。しかしながら、以下の説明中で挙げる使用材料、構成成分の大きさ、膜厚、電源電圧等の数値的条件はこれら発明の範囲内の一例にすぎないことを理解されたい。
【0115】
(第1の実施例)
第1の実施例として、図8を参照して、図1に示される構造の強誘電体メモリ装置からデータを読み出すための、各容量(第1ビット線、第2ビット線、サブビット線およびキャパシタ)の1つの設定例について説明する。
【0116】
図8はセンスアンプにより検出される電位の容量依存性を示す特性図である。図8では横軸に第2ビット線の容量CB2(F)をとり、縦軸にサブビット線BLSの電位VBSと第2ビット線BL2の電位VB2との電位差(V)をとって示してある。
【0117】
この実施例では、強誘電体キャパシタ12の強誘電体膜をSrBi2 Ta29 膜とし、この膜厚を0.2μmとする。また、キャパシタ16の極板面積を2.5×10-5cm2 とする。また電源電圧Vcc=3Vとする。そして、この例では、第1ビット線BL1の容量CB1、第2ビット線BL2の容量CB2、サブビット線BLSの容量CBSおよびキャパシタ16の容量Cx を次のように設定する。
【0118】
x =CB2/20
B1=CBS=CB2/10
このように各容量を設定した場合に、上記強誘電体メモリ装置の読み出し動作を行うことができるCB2の範囲を調べるために、CB2を0Fから1×10-9Fまで変化させて、VBSとVB2との電位差をシミュレーションする。また、このシミュレーションは、強誘電体キャパシタ12が第2方向((←))に分極している場合と、第1方向((→))に分極している場合と両方の場合を想定して行う。
【0119】
図8はシミュレーションの結果を示している。曲線Lは強誘電体キャパシタ12が第2方向に分極している場合のVBSとVB2との電位差(VBS−VB2)であり、曲線Rは強誘電体キャパシタ12が第1方向に分極している場合のVBSとVB2との電位差(VBS−VB2)である。
【0120】
強誘電体キャパシタ12が第2方向に分極している場合は、検出されるVBSおよびVB2は、VB2の方がVBSよりも高くなる。よって、VBS−VB2の値は負となる。また、強誘電体キャパシタ12が第1方向に分極している場合は、検出されるVBSおよびVB2は、VBSの方がVB2よりも高い。従ってVBS−VB2の値は正となる。図8を参照すると、曲線Lにおいて、電位差が負となるのはCB2が0F以上の場合である。また、曲線Rにおいて、電位差が正となるのはCB2が約5×10-11 F以上の場合である。従って、上述したように各容量を設定した場合においては、CB2を5×10-11 F以上1×10-9F以下の容量とすれば、図1に示される構造の強誘電体メモリ装置から正確にデータを読み出すことができる。また、1×10-9F以上のCB2でも同様のことが言えると考えられる。
【0121】
なお、各容量の設定はこの例で用いたものに限られるものではない。また、この例ではCB2を基準の容量と定めてこの容量の適用範囲を調べたが、他の容量を基準の容量として定めてもよい。
【0122】
(第2の実施例)
第2の実施例として、図9を参照して、図2に示される構造の強誘電体メモリ装置からデータを読み出すための、各容量の1つの設定例について説明する。
【0123】
図9はセンスアンプにより検出される電位の容量依存性を示す特性図である。図9では横軸に第2ビット線の容量CB2(F)をとり、縦軸にサブビット線BLSの電位VBSと第2ビット線BL2の電位VB2との電位差(V)をとって示してある。
【0124】
この実施例では、第1の実施例と同様に、強誘電体キャパシタ12の強誘電体膜をSrBi2 Ta29 膜とし、この膜厚を0.2μmとする。また、キャパシタ16の極板面積を2.5×10-5cm2 とする。また電源電圧Vcc=3Vとする。
【0125】
そして、この例では、第1ビット線BL1の容量CB1、第2ビット線BL2の容量CB2、サブビット線BLSの容量CBSおよびキャパシタ16の容量Cx を次のように設定する。
【0126】
B1=CB2/10
BS=Cx =CB2/2
このように各容量を設定した場合に、上記強誘電体メモリ装置の読み出し動作を行うことができるCB2の範囲を調べるために、CB2を0Fから1×10-9Fまで変化させて、VBSとVB2との電位差を第1の実施例と同様にしてシミュレーションする。
【0127】
図9はシミュレーションの結果を示している。曲線Lは強誘電体キャパシタ12が第2方向に分極している場合のVBSとVB2との電位差(VBS−VB2)であり、曲線Rは強誘電体キャパシタ12が第1方向に分極している場合のVBSとVB2との電位差(VBS−VB2)である。
【0128】
図9によれば、曲線Lにおいて、電位差が負となるのはCB2が0〜約6×10-10 Fの範囲内のときである。また、曲線Rにおいて、電位差が正となるのはCB2が約3×10-11 F以上の場合である。従って、上述したように各容量を設定した場合においては、CB2を3×10-11 〜6×10-10 Fの範囲内の容量とすれば、図2に示される構造の強誘電体メモリ装置から正確にデータを読み出すことができる。
【0129】
なお、各容量の設定はこの例で用いたものに限られるものではない。また、この例ではCB2を基準の容量と定めてこの容量の適用範囲を調べたが、他の容量を基準の容量として定めてもよい。
【0130】
(第3の実施例)
第3の実施例として、図10を参照して、図5に示される構造の強誘電体メモリ装置からデータを読み出すための、各容量(第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線)の1つの設定例について説明する。
【0131】
図10はセンスアンプにより検出される電位の容量依存性を示す特性図である。図10では横軸に第1ビット線の容量CB1(F)をとり、縦軸に第1ビット線BL1の電位VB1と第2ビット線BL2の電位VB2との電位差(V)をとって示してある。実際にセンスアンプ18から出力される電位は第2ビット線の電位VB2およびサブビット線の電位VBSであるが、出力時のVBSと第1ビット線の電位VB1とは等電位であるため、この例では、縦軸をVB1とVB2との電位差とする。
【0132】
また、この実施例では、第1の実施例と同様に、強誘電体キャパシタ12の強誘電体膜をSrBi2 Ta29 膜とし、この膜厚を0.2μmとする。また電源電圧Vcc=3Vとする。
【0133】
そして、この例では、第1ビット線BL1の容量CB1、第2ビット線BL2の容量CB2およびサブビット線BLSの容量CBSを次のように設定する。
【0134】
BS=CB1×9
B2=CB1×10
このように各容量を設定した場合に、上記強誘電体メモリ装置の読み出し動作を行うことができるCB1の範囲を調べるために、CB1を0Fから1×10-9Fまで変化させて、VB1とVB2との電位差をシミュレーションする。また、このシミュレーションは、強誘電体キャパシタ12が第2方向に分極している場合と、第1方向に分極している場合と両方の場合を想定して行う。
【0135】
図10はシミュレーションの結果を示している。曲線Lは強誘電体キャパシタ12が第2方向に分極している場合のVB1とVB2との電位差(VB1−VB2)であり、曲線Rは強誘電体キャパシタ12が第1方向に分極している場合のVB1とVB2との電位差(VB1−VB2)である。
【0136】
強誘電体キャパシタ12が第2方向に分極している場合は、検出されるVB1およびVB2は、VB2の方がVB1よりも高くなる。よって、VB1−VB2の値は負となる。また、強誘電体キャパシタ12が第1方向に分極している場合は、検出されるVB1およびVB2は、VB1の方がVB2よりも高い。従ってVB1−VB2の値は正となる。図10を参照すると、曲線Lにおいて、電位差が負となるのはCB1が0〜約2.8×10-10 Fの範囲内のときである。また、曲線Rにおいて、電位差が正となるのはCB1が約3×10-11 F以上の場合である。従って、上述したように各容量を設定した場合においては、CB2を3×10-11 〜2.8×10-10 Fの範囲内の容量とすれば、図5に示される構造の強誘電体メモリ装置から正確にデータを読み出すことができる。
【0137】
なお、各容量の設定はこの例で用いたものに限られるものではない。また、この例ではCB1を基準の容量と定めてこの容量の適用範囲を調べたが、他の容量を基準の容量として定めてもよい。
【0138】
(第4の実施例)
第4の実施例として、図11を参照して、図6に示される構造の強誘電体メモリ装置からデータを読み出すための、各容量の1つの設定例について説明する。
【0139】
図11はセンスアンプにより検出される電位の容量依存性を示す特性図である。図11では横軸に第1ビット線の容量CB1(F)をとり、縦軸に第1ビット線BL1の電位VB1と第2ビット線BL2の電位VB2との電位差(V)をとって示してある。
【0140】
実際にセンスアンプ18から出力される電位は第2ビット線の電位VB2およびサブビット線の電位VBSであるが、出力時のVBSと第1ビット線の電位VB1とは等電位であるため、この例では、縦軸をVB1とVB2との電位差とする。
【0141】
また、この実施例では、第1の実施例と同様に、強誘電体キャパシタ12の強誘電体膜をSrBi2 Ta29 膜とし、この膜厚を0.2μmとする。また電源電圧Vcc=3Vとする。
【0142】
そして、この例では、第1ビット線BL1の容量CB1、第2ビット線BL2の容量CB2およびサブビット線BLSの容量CBSを次のように設定する。
【0143】
B1=CB2=CBS
このように各容量を設定した場合に、上記強誘電体メモリ装置の読み出し動作を行うことができるCB1の範囲を調べるために、CB1を0Fから1×10-9Fまで変化させて、VB1とVB2との電位差を第3の実施例と同様にしてシミュレーションする。
【0144】
図11はシミュレーションの結果を示している。曲線Lは強誘電体キャパシタ12が第2方向に分極している場合のVB1とVB2との電位差(VB1−VB2)であり、曲線Rは強誘電体キャパシタ12が第1方向に分極している場合のVB1とVB2との電位差(VB1−VB2)である。
【0145】
図11を参照すると、曲線Lにおいて、電位差が負となるのはCB1が0〜約4×10-10 Fの範囲内のときである。また、曲線Rにおいて、電位差が正となるのはCB1が約3×10-11 F以上の場合である。従って、上述したように各容量を設定した場合においては、CB2を3×10-11 〜4×10-10 Fの範囲内の容量とすれば、図6に示される構造の強誘電体メモリ装置から正確にデータを読み出すことができる。
【0146】
なお、各容量の設定はこの例で用いたものに限られるものではない。また、この例ではCB1を基準の容量と定めてこの容量の適用範囲を調べたが、他の容量を基準の容量として定めてもよい。
【0147】
また、上述した第1〜第4の実施例の強誘電体メモリ装置のいずれの装置も、2T2C型の強誘電体メモリ装置よりもメモリセル10のサイズが小さい。また、データの読み出し時に参照電位を発生させる必要がないため参照電位を発生させる手段を設けなくてよい。このため、DRAMと同程度の高集積化された強誘電体メモリ装置となる。
【0148】
また、読み出し時に参照電位が必要ないため、例えば参照電位の発生のために用いられる強誘電体膜の疲労現象に起因する誤読み出しのおそれを回避することができる。そして、データの読み出し時に、第1ビット線BL1とキャパシタ16あるいはスイッチトランジスタ30を介して接続されているサブビット線BLSの電位と第2ビット線BL2の電位とを比較するという、全く新しい読み出し方法によって正確に強誘電体キャパシタ12の分極方向を判別することができる。
【0149】
【発明の効果】
上述した説明から明らかなように、この発明の強誘電体メモリ装置によれば、1つの強誘電体キャパシタとこの強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、第1ビット線に接続されたキャパシタと、キャパシタの第1ビット線に接続されていない側の電極に接続されたサブビット線と、サブビット線および第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプとを有する。
【0150】
よって、この強誘電体メモリ装置は1T1C型の構成であるため1つのメモリセルのサイズを小さくすることができる。しかもこの強誘電体メモリ装置は、データの読み出し時に参照電位を発生させる必要がないので、参照電位を発生させる手段を設けなくてよい。このため、メモリ装置として一般的に高集積であると言われているDRAMと同程度の高集積化を図ることができる。
【0151】
また、このような強誘電体メモリ装置において、第1ビット線の容量を第1ビット線容量CB1と定義し、第2ビット線の容量を第2ビット線容量CB2と定義し、キャパシタの容量をキャパシタ容量Cx と定義し、サブビット線の容量をサブビット線容量CBSと定義する。そして、メモリセルからのデータの読み出し時に、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にした後、第1ビット線を、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差が測定用電圧Vとなるようにプリチャージし、次に第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させ、この後ワード線を能動にする。これらの一連の動作により、第1ビット線から前記強誘電体キャパシタを介して第2ビット線に電荷量△Qだけ電荷が移動する。このとき、強誘電体キャパシタの分極反転を伴う場合の前記電荷量を△Q1 と定義し、強誘電体キャパシタの分極反転を伴わない場合の前記電荷量を△Q0 と定義した場合に、次式(1)
V/△Q1 <1/CBt+1/CB2+CBS/(CB2・Cx )<V/△Q0・・・(1)
(ただし、(1)式中のCBtは、CBt=CB1+(1/Cx +1/CBS-1とする)を満たすように第1ビット線容量CB1、第2ビット線容量CB2、キャパシタ容量Cx およびサブビット線容量CBSを決定してあるのがよい。
【0152】
上記(1)式を満たすようにCB1、CB2、Cx およびCBSを決めて強誘電体メモリ装置を構成すれば、データの読み出し時に、センスアンプを用いてサブビット線の電位と第2ビット線の電位とを比較することによって、参照電位を用いることなく、容易にデータとしての強誘電体の分極の方向を判別することができる。
【0153】
また、このような強誘電体メモリ装置から書き込みが終了した前記メモリセルのデータを読み出すに当たり、以下の▲1▼〜▲4▼の工程を含んでいる。
【0154】
▲1▼第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にする工程
▲2▼第1ビット線を、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差が測定用電圧となるようにプリチャージした後、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊にさせる工程
▲3▼ワード線を能動にする工程
▲4▼センスアンプを活性化して、サブビット線および第2ビット線の電位のうちいずれの電位が高いか若しくは低いかを検出する工程
まず、▲1▼工程で、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位、例えば接地電位にする。次に、▲2▼工程で、第1ビット線を例えば電源電位であるVccにプリチャージする。これにより、第1ビット線と第2ビット線との電位差がVccとなる。このVccを例えば測定用電圧とする。また、第1ビット線をプリチャージすることにより、サブビット線およびキャパシタに電荷が蓄積される。その後、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊(フローティング)にさせておく。次に、▲3▼工程で、ワード線を能動にすると、第1トランジスタがオンとなる。これにより第1ビット線、キャパシタおよびサブビット線に蓄積されていた電荷の一部が強誘電体キャパシタに移動する。また、強誘電体キャパシタからも第1ビット線から強誘電体キャパシタに移動したと同じ量の電荷が第2ビット線に移動する。従って、この時点で、第1ビット線およびサブビット線の電位は下がり、逆に第2ビット線の電位は上昇する。この電荷の変化量は、強誘電体キャパシタの分極方向(分極状態)によって異なる。これは、強誘電体の持つヒステリシス特性によるものである。次に、▲4▼工程で、センスアンプを活性化させる。センスアンプへはサブビット線と第2ビット線とが接続されている。第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が大きい場合、サブビット線の電位は、電荷の移動により電位が上昇した第2ビット線の電位よりも低くなっている。第1ビット線の電位は電荷の移動により低くなっているが第2ビット線の電位よりは高い。一方、第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が小さい場合、サブビット線の電位は第2ビット線の電位よりも高くなる。このとき第1ビット線の電位は第2ビット線の電位よりもずっと高い。よって、サブビット線の電位が第2ビット線の電位よりも高い場合と低い場合とでは強誘電体の分極方向が異なる。従って、センスアンプを活性化してサブビット線の電位と第2ビット線の電位とを比較すれば、強誘電体の分極方向を判別することができる。
【0155】
また、この発明の強誘電体メモリ装置の他の構成によれば、1つの強誘電体キャパシタとこの強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、第1ビット線に主電流路の一端が接続されたスイッチトランジスタと、主電流路の他端に接続されたサブビット線と、サブビット線および第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプとを有する。この強誘電体メモリ装置は1T1C型の構成であるため1つのメモリセルのサイズは小さい。しかもこの強誘電体メモリ装置は、データの読み出し時に参照電位を発生させる必要がないので、参照電位を発生させる手段を設けなくてよい。このため、メモリ装置として一般的に高集積であると言われているDRAMと同程度の高集積化を図ることができる。
【0156】
また、このような強誘電体メモリ装置において、第1ビット線の容量を第1ビット線容量CB1と定義し、第2ビット線の容量を第2ビット線容量CB2と定義し、サブビット線の容量をサブビット線容量CBSと定義する。そしてメモリセルからのデータの読み出し時に、まず第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にした後、スイッチトランジスタを非能動の状態にしたまま、第1ビット線を、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差が測定用電圧Vとなるようにプリチャージし、次に第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させ、この後ワード線を能動にすることによって、第1ビット線から強誘電体キャパシタを介して第2ビット線に電荷量△qだけ電荷を移動させる。このときの強誘電体キャパシタの分極反転を伴う場合の電荷量を△q1 と定義し、強誘電体キャパシタの分極反転を伴わない場合の電荷量を△q0 と定義する場合に、次式(2)
V/△q1 <(K/CB2+1/CB1)<V/△q0・・・(2)
(ただし、(2)式中のKは、K=1+CBS/CB1とする)を満たすように第1ビット線容量CB1、第2ビット線容量CB2およびサブビット線容量CBSを決定する。
【0157】
上記(2)式を満たすようにCB1、CB2、およびCBSを決めて強誘電体メモリ装置を構成すれば、データの読み出し時に、センスアンプを用いてサブビット線の電位と第2ビット線の電位とを比較することによって、参照電位を用いることなく、容易にデータとしての強誘電体の分極の方向を判別することができる。
【0158】
また、この強誘電体メモリ装置から、書き込みが終了した前記メモリセルのデータを読み出すに当たり、以下の(1)〜(5)の工程を含んでいる。
【0159】
(1)第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にする工程
(2)第1ビット線を、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差が測定用電圧となるようにプリチャージした後、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させる工程
(3)ワード線を能動にする工程
(4)ワード線を非能動にした後、スイッチトランジスタを能動にする工程
(5)センスアンプを活性化して、サブビット線および第2ビット線の電位のうちいずれの電位が高いか若しくは低いかを検出する工程
まず、(1)工程で、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位、例えば接地電位とする。次に、(2)工程で、第1ビット線を例えば電源電位であるVccにプリチャージする。これにより、第1ビット線と第2ビット線との間の電位差がVccとなる。その後、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊しておく。次に、(3)工程で、ワード線を能動にすると、第1トランジスタがオンになる。すると、第1ビット線に蓄積されていた電荷の一部が強誘電体キャパシタに移動する。また、これに応じて強誘電体キャパシタから第2ビット線に電荷が移動する。これにより、この時点で、第1ビット線の電位が下がり、第2ビット線の電位は上昇する。この電荷の変化量は、強誘電体キャパシタの分極方向によって異なる。電荷の変化量が大きい場合、この電荷の移動により強誘電体は分極反転する。また、電荷の変化量が小さい場合には強誘電体は分極反転しない。次に、(4)工程で、ワード線を非能動にした後、スイッチトランジスタを能動にすると、第1ビット線に残存している電荷の一部がサブビット線に移動する。そして、第1ビット線とサブビット線の電位は等電位となる。一方ワード線は非能動にしてあるので、第2ビット線の電位は浮遊したままである。この後、(5)工程で、センスアンプを活性化する。センスアンプにはサブビット線および第2ビット線が接続されている。サブビット線の電位は、(4)工程の時点で第1ビット線と等電位であるため、センスアンプから出力されるサブビット線の電位は実質的に第1ビット線の電位を示している。(3)工程で、第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が多い場合には、続く(4)工程で第1ビット線からさらに電荷がサブビット線へ移動するために出力される電位は第2ビット線よりも低くなる。一方、(3)工程で第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が少ない場合には、続く(4)工程で第1ビット線からサブビット線に電荷が移動したとしても、センスアンプで検出されるサブビット線の電位(すなわち第1ビット線の電位)は第2ビット線の電位よりも高い値を示す。これにより、サブビット線の電位と第2ビット線の電位とを比較することにより、強誘電体キャパシタの分極方向を判別することができる。
【0160】
また、上述したような強誘電体メモリ装置からのデータ読み出し方法において、センスアンプによる検出工程((5)工程)の後、強誘電体キャパシタの分極方向が反転している場合に、ワード線を能動にすることにより、センスアンプからの出力電位を利用して分極方向をリストアする工程を含む。
【0161】
データの読み出し時に、第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が多い場合には、上述したように強誘電体が分極反転する。この後、センスアンプから出力される第2ビット線の出力電位は増幅によって電源電位Vccである。また、サブビット線の出力電位は接地電位である。ここで、再びワード線を能動にすることによって、センスアンプから第2ビット線へ出力電位を戻す。この出力電位によって、強誘電体キャパシタの分極方向を再び反転させることができるので、分極方向を読み出し前の状態にリストアすることができる。一方、(3)工程で第1ビット線から強誘電体キャパシタへ移動する電荷の量が小さい場合には、強誘電体キャパシタは分極反転することなしに読み出しが行われる。センスアンプからの出力は、第2ビット線の出力電位が接地電位で、サブビット線の出力電位がVccとなる。この場合、第2ビット線の出力を第2ビット線に戻しても、強誘電体には分極の方向と同一の方向の電圧が印加されるので、これによってデータが破壊されるおそれはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の説明に供する強誘電体メモリ装置の構成を示す概略的な回路図である。
【図2】第1の実施の形態の説明に供する強誘電体メモリ装置の構成を示す概略的な回路図である。
【図3】強誘電体キャパシタのヒステリシス特性を示す特性図である。
【図4】(A)は、第1の実施の形態の読み出し動作の説明に供するタイミング図であり、強誘電体キャパシタの分極方向が第2方向((←))の場合の図である。
(B)は、第1の実施の形態の読み出し動作の説明に供するタイミング図であり、強誘電体キャパシタの分極方向が第1方向((→))の場合の図である。
【図5】第2の実施の形態の説明に供する強誘電体メモリ装置の構成を示す概略的な回路図である。
【図6】第2の実施の形態の説明に供する強誘電体メモリ装置の構成を示す概略的な回路図である。
【図7】(A)は、第2の実施の形態の読み出し動作の説明に供するタイミング図であり、強誘電体キャパシタの分極方向が第2方向((←))の場合の図である。
(B)は、第2の実施の形態の読み出し動作の説明に供するタイミング図であり、強誘電体キャパシタの分極方向が第1方向((→))の場合の図である。
【図8】第1の実施例の説明に供する、電位差の容量依存性を示す特性図であり、シミュレーション結果を示す図である。
【図9】第2の実施例の説明に供する、電位差の容量依存性を示す特性図であり、シミュレーション結果を示す図である。
【図10】第3の実施例の説明に供する、電位差の容量依存性を示す特性図であり、シミュレーション結果を示す図である。
【図11】第4の実施例の説明に供する、電位差の容量依存性を示す特性図であり、シミュレーション結果を示す図である。
【図12】従来の1T1C型の強誘電体メモリ装置の構成を示す概略的な回路図である。
【符号の説明】
10,11,100:メモリセル
12,104,112,:強誘電体キャパシタ
12a:一方の電極(BL1側の電極)
12b:他方の電極(BL2側の電極)
14:第1トランジスタ
14a,20a,30a:第一主電極(ドレイン電極)
14b,20b,30b:第二主電極(ソース電極)
14c,20c,30c:制御電極(ゲート)
16:キャパシタ
16a:一方の電極
16b:電極
18,106:センスアンプ
20:第2トランジスタ
30:スイッチトランジスタ
102,110:トランジスタ
108:ダミーセル(メモリセル)

Claims (12)

  1. 1つの強誘電体キャパシタと該強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、
    前記第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、
    前記第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、
    前記強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、
    前記第1ビット線に接続されたキャパシタと、
    該キャパシタの前記第1ビット線に接続されていない側の電極に接続されたサブビット線と、
    該サブビット線および前記第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプと
    を有する
    ことを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  2. 請求項1に記載の強誘電体メモリ装置において、
    前記強誘電体キャパシタの他方の電極と前記第2ビット線とは、第2トランジスタの主電流路を介して接続されており、
    該第2トランジスタの制御電極は、前記ワード線に接続されている
    ことを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  3. 請求項1または2に記載の強誘電体メモリ装置において、
    前記第1ビット線の容量を第1ビット線容量CB1とし、
    前記第2ビット線の容量を第2ビット線容量CB2とし、
    前記キャパシタの容量をキャパシタ容量Cx とし、
    前記サブビット線の容量をサブビット線容量CBSとし、
    前記メモリセルからのデータの読み出し時に、まず前記第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にした後、前記第1ビット線を、該第1ビット線と前記第2ビット線との間の電位差が測定用電圧Vとなるようにプリチャージし、次に前記第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させ、この後前記ワード線を能動にすることによって、前記第1ビット線から前記強誘電体キャパシタを介して前記第2ビット線に電荷量△Qだけ電荷を移動させたときに、
    前記強誘電体キャパシタの分極反転を伴う場合の前記電荷量を△Q1 とし、および、前記強誘電体キャパシタの分極反転を伴わない場合の前記電荷量を△Q0 とすると、次式(1)
    V/△Q1 <1/CBt+1/CB2+CBS/(CB2・Cx )<V/△Q0・・・(1)
    (ただし、(1)式中のCBtは、CBt=CB1+(1/Cx +1/CBS-1とする)
    を満たすように前記第1ビット線容量CB1、第2ビット線容量CB2、キャパシタ容量Cx およびサブビット線容量CBSを決定してある
    ことを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  4. 1つの強誘電体キャパシタと該強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、
    前記第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、
    前記第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、
    前記強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、
    前記第1ビット線に、主電流路の一端が接続されたスイッチトランジスタと、
    該スイッチトランジスタの主電流路の他端に接続されたサブビット線と、
    該サブビット線および前記第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプと
    を有する
    ことを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  5. 請求項4に記載の強誘電体メモリ装置において、
    前記強誘電体キャパシタの他方の電極と前記第2ビット線とは、第2トランジスタの主電流路を介して接続されており、
    該第2トランジスタの制御電極は、前記ワード線に接続されている
    ことを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  6. 請求項4または5に記載の強誘電体メモリ装置において、
    前記第1ビット線の容量を第1ビット線容量CB1とし、
    前記第2ビット線の容量を第2ビット線容量CB2とし、
    前記サブビット線の容量をサブビット線容量CBSとし、
    前記メモリセルからのデータの読み出し時に、まず前記第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にした後、前記スイッチトランジスタは非能動の状態で、前記第1ビット線を、該第1ビット線と前記第2ビット線との間の電位差が測定用電圧Vとなるようにプリチャージし、次に前記第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させ、然る後前記ワード線を能動にすることによって、前記第1ビット線から前記強誘電体キャパシタを介して前記第2ビット線に電荷量△qだけ電荷を移動させたときに、
    前記強誘電体キャパシタの分極反転を伴う場合の前記電荷量を△q1 とし、
    前記強誘電体キャパシタの分極反転を伴わない場合の前記電荷量を△q0 とすると、次式(2)
    V/△q1 <(K/CB2+1/CB1)<V/△q0・・・(2)
    (ただし、(2)式中のKは、K=1+CBS/CB1とする)
    を満たすように前記第1ビット線容量CB1、第2ビット線容量CB2およびサブビット線容量CBSを決定してある
    ことを特徴とする強誘電体メモリ装置。
  7. 1つの強誘電体キャパシタと該強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、前記第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、前記第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、前記強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、前記第1ビット線に接続されたキャパシタと、該キャパシタの前記第1ビット線に接続されていない側の電極に接続されたサブビット線と、該サブビット線および前記第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプとを有する強誘電体メモリ装置から
    書き込みが終了した前記メモリセルのデータを読み出すに当たり、
    まず、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にする工程と、
    次に、前記第1ビット線を、該第1ビット線と前記第2ビット線との間の電位差が測定用電圧となるようにプリチャージした後、前記第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊にさせる工程と、
    次に、前記ワード線を能動にする工程と、
    次に、前記センスアンプを活性化して、前記サブビット線および前記第2ビット線の電位のうちいずれの電位が高いか若しくは低いかを検出する工程と
    を含む
    ことを特徴とするデータ読み出し方法。
  8. 請求項7に記載のデータ読み出し方法において、
    前記センスアンプによる検出工程の後、
    前記強誘電体キャパシタの分極方向が反転している場合に、該センスアンプからの出力電位を利用して、前記分極方向をリストアする工程を含む
    ことを特徴とするデータ読み出し方法。
  9. 請求項7または8に記載のデータ読み出し方法において、
    前記強誘電体キャパシタの他方の電極と前記第2ビット線とは、第2トランジスタの主電流路を介して接続されており、
    該第2トランジスタの制御電極は、前記ワード線に接続されている
    ことを特徴とするデータ読み出し方法。
  10. 1つの強誘電体キャパシタと該強誘電体キャパシタの一方の電極に主電流路の一端が接続された第1トランジスタとを具えた少なくとも1つのメモリセルと、前記第1トランジスタの制御電極に接続されたワード線と、前記第1トランジスタの主電流路の他端に接続された第1ビット線と、前記強誘電体キャパシタの他方の電極に接続された第2ビット線と、前記第1ビット線に主電流路の一端が接続されたスイッチトランジスタと、該スイッチトランジスタの主電流路の他端に接続されたサブビット線と、該サブビット線および前記第2ビット線の電位のうち、いずれの電位が高いか若しくは低いかを検出するセンスアンプとを有する強誘電体メモリ装置から
    書き込みが終了した前記メモリセルのデータを読み出すに当たり、
    まず、第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を同一電位にする工程と、
    次に、前記第1ビット線を、該第1ビット線と前記第2ビット線との間の電位差が測定用電圧となるようにプリチャージした後、前記第1ビット線、第2ビット線およびサブビット線を電気的に浮遊させる工程と、
    次に、前記ワード線を能動にする工程と、
    次に、前記ワード線を非能動にした後、前記スイッチトランジスタを能動にする工程と、
    次に、前記センスアンプを活性化して、前記サブビット線および前記第2ビット線の電位のうちいずれの電位が高いか若しくは低いかを検出する工程と
    を含む
    ことを特徴とするデータ読み出し方法。
  11. 請求項10に記載のデータ読み出し方法において、
    前記センスアンプによる検出工程の後、
    前記強誘電体キャパシタの分極方向が反転している場合に、前記ワード線を能動にすることにより、前記センスアンプからの出力電位を利用して前記分極方向をリストアする工程を含む
    ことを特徴とするデータ読み出し方法。
  12. 請求項10または11に記載のデータ読み出し方法において、
    前記強誘電体キャパシタの他方の電極と前記第2ビット線とは、第2トランジスタの主電流路を介して接続されており、
    前記第2トランジスタの制御電極は、前記ワード線に接続されている
    ことを特徴とするデータ読み出し方法。
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