JP4251024B2 - 芳香族カルボン酸とその酸塩化物、および合成法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香族カルボン酸およびその酸塩化物誘導体、並びにそれらの合成法に関する。さらに詳しくは、高分子の原料として有用であり、中でも、耐熱性、誘電特性など電気特性および弾性率など機械的特性に優れた縮合系高分子の原料として有用な芳香族カルボン酸およびその酸塩化物誘導体並びにそれらの合成法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一分子に2つのカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸およびその酸塩化物は、芳香族ポリアミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂およびポリベンゾチアゾール樹脂などの原料として用いられている。これらの樹脂は、その用途に応じて、様々な構造の樹脂が合成されており、芳香族カルボン酸およびその酸塩化物も樹脂構造に対応する様々な構造が選択され使用されている。
一方、これらの樹脂は一般的に熱可塑性の高分子であり、高い耐熱性を有していることから、高温の環境にさらされる用途に多く用いられている。また、これらの樹脂において、より耐熱性を高める手段として、熱硬化可能な置換基を導入する試みがなされており、熱硬化可能な置換基を導入した一分子に2つのカルボキシル基を有する芳香族カルボン酸およびその酸塩化物の技術例が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2および非特許文献1参照。)が、低誘電性、機械的強度における改善が、さらに望まれている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−201158公報
【特許文献2】
特開2002−265414公報
【非特許文献1】
B.J.Jensen and P.M.Hergenrother, Journal of Polymer Science: Polymer Chemistry Edition, Vol. 23, 2233-2246 (1985).
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記用途に適した芳香族カルボン酸およびその酸塩化物誘導体並びにそれらの合成法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、
1. 一般式(1)で表される芳香族カルボン酸、
【0006】
【化15】
[式(1)中、Zは式(2)または式(3)を示す。]
【0007】
【化16】
[式(2)および式(3)中、Xは、水素、アルキル基又は芳香族基を示す。]
【0008】
2. 一般式(4)で表される芳香族カルボン酸の酸塩化物誘導体、
【0009】
【化17】
[式(4)中、Zは式(2)または式(3)を示す。]
【0010】
【化18】
[式(2)および式(3)中、Xは、水素、アルキル基又は芳香族基を示す。]
【0011】
3. 一般式(5)で表される芳香族カルボン酸エステル、
【0012】
【化19】
[式(5)中、Zは式(6)または式(7)を示す。]
【0013】
【化20】
[式(6)および式(7)中、Yは、ハロゲン原子を示す。]
【0014】
4. 一般式(5)で表される化合物の脱離基Yを、一般式(8)で表される化合物とカップリング反応させて得られた化合物を、アルカリ金属水酸化物存在下で処理してカルボキシル基末端を脱メチル化し、更に、カルボキシル基末端を酸処理することにより得られることを特徴とする一般式(1)で表される芳香族カルボン酸の合成法、
【0015】
【化21】
[式(1)中、Zは式(2)または式(3)を示す。]
【0016】
【化22】
[式(2)および式(3)中、Xは、水素、アルキル基又は芳香族基を示す。]
【0017】
【化23】
[式(5)中、Zは式(6)または式(7)を示す。]
【0018】
【化24】
[式(6)および式(7)中、Yは脱離基を示す。]
【0019】
【化25】
[式(8)中、X1はトリメチルシリル基、ヒドロキシプロピル基、アルキル基又は芳香族基を示す。]
【0020】
5. 一般式(5)で表される化合物と、一般式(8)で表される化合物との反応において、遷移金属触媒を用いることを特徴とする第4項に記載の芳香族カルボン酸の合成法、
【0021】
6. 第4項又は第5項に記載の合成法により得られる、一般式(1)で表される化合物、または上記一般式(5)で表される化合物の脱離基Yを、上記一般式(8)で表される化合物とカップリング反応させて得られた化合物を、アルカリ金属水酸化物存在下で処理してカルボキシル基末端を脱メチル化して得られる化合物を、塩素化剤で処理することにより得られることを特徴とする一般式(4)で表される芳香族カルボン酸の酸塩化物誘導体の合成法。
【0022】
【化26】
[式(1)中、Zは式(2)または式(3)を示す。]
【0023】
【化27】
[式(4)中、Zは式(2)または式(3)を示す。]
【0024】
【化28】
[式(2)および式(3)中、Xは、水素、アルキル基又は芳香族基を示す。]
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、一般式(1)で表される芳香族カルボン酸および一般式(4)で表される芳香族カルボン酸の酸塩化物誘導体であり、それぞれの式中において置換基Xとして、水素、アルキル基または芳香族基を有するものである。前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などのC1〜C20のアルキル基などが挙げられ、前記芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントレン基、キノリル基およびキノキサリル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
本発明の一般式(1)で表される芳香族カルボン酸においてZが式(2)で表される2価の基を有する芳香族カルボン酸および一般式(4)で表される芳香族カルボン酸においてZが式(2)で表される2価の基を有する芳香族カルボン酸の酸塩化物誘導体は、例えば、以下のルートによって合成することが出来る。
【0027】
【化29】
一般式(9)中のYは脱離基を、一般式(8)及び一般式(10)中のX1はトリメチルシリル基、ヒドロキシプロピル基、アルキル基又は芳香族基を、一般式(11)、一般式(12)及び一般式(13)中のXは水素、アルキル基又は芳香族基を示し、また、一般式(11)中のMはアルカリ金属を示す。
【0028】
まず、出発原料として、一般式(9)で表され、ベンゼン環上の第5位の水素が脱離基Yで置換されたフルオレン骨格を有するジカルボン酸のメチルエステル化合物を、アセチレンの片側がX1基で置換された化合物(一般式(8))でカップリング反応させることによって、一般式(10)で表される化合物が得られる。前記カップリング反応において、触媒を用いると好ましく、例えば、パラジウムなどの遷移金属触媒を用いる。ただし、この時、前記脱離基Yとしては、触媒下のカップリング反応で容易に、保護基、アルキル基や芳香族基により脱離する基が好ましく、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲン原子や、トリフロオロメタンスルホニロキシ基等が好ましく挙げられる。また、置換基X1としては、一般式(11)における置換基Xを水素とする場合、保護基として働く基が挙げられ、前記保護基としては、トリメチルシリル基およびヒドロキシプロピル基等が選ばれる。また、前記置換基Xをアルキル基または芳香族基とする場合、置換基X1としては芳香族基またはアルキル基が挙げられ、前記芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、キノキル基およびキノキサリル基等が挙げられ、前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などのC1〜C20のアルキル基などが挙げられる。
【0029】
次に、この化合物を、塩基性アルカリ金属水酸化物を用いてアセチル基から脱メチル反応を行い、また、一般式(10)で表される化合物においてX1基が保護基である場合は脱保護を同時に行い、一般式(11)で表されるフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩が得られる。
【0030】
更に、一般式(11)で表されるジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩を酸処理することによって一般式(12)で表される芳香族カルボン酸を、また、一般式(11)で表されるジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩または一般式(12)で表される芳香族カルボン酸を塩素化剤で処理することによって一般式(13)で表される酸塩化物誘導体を得ることが出来る。
【0031】
また、本発明の一般式(1)で表される芳香族カルボン酸においてZが式(3)で表される2価の基を有する芳香族カルボン酸および一般式(4)で表される芳香族カルボン酸においてZが式(3)で表される2価の基を有する芳香族カルボン酸の酸塩化物誘導体は、例えば、以下のルートによって合成することが出来る。
【0032】
【化30】
一般式(14)中のYは脱離基を、一般式(8)及び一般式(15)中のX1はトリメチルシリル基、ヒドロキシプロピル基、アルキル基又は芳香族基を、一般式(16)、一般式(17)及び一般式(18)中のXは水素、アルキル基又は芳香族基を、また、一般式(16)中のMはアルカリ金属を表す。
【0033】
まず、出発原料として、一般式(14)で表される化合物である、ベンゼン環上の第5位脱離基Yで置換されたフルオレン骨格を有するジカルボン酸のメチルエステル化合物を用い、前記脱離基Yを、アセチレンの片側がX1基で置換された化合物(一般式(8))でカップリング反応させることによって一般式(15)で表される化合物が得られる。前記カップリング反応において、触媒を用いると好ましく、前記触媒としては、例えば、パラジウムなどの遷移金属触媒が挙げられる。ただし、この時、前記脱離基Yとしては、触媒下のカップリング反応で容易にアルキル基や芳香族基により脱離する基が好ましく、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲン等が好ましく挙げられる。また、置換基X1としては一般式(16)における置換基Xを水素とする場合、保護基として働く基が挙げられ、前記保護基としては、トリメチルシリル基またはヒドロキシプロピル基等が選ばれる。また、前記置換基Xをアルキル基または芳香族基とする場合、置換基X1としては芳香族基またはアルキル基が挙げられ、前記芳香族基としてはフェニル基、ナフチル基、アントリル基、キノキル基およびキノキサリル基等が挙げられる。
【0034】
次に、この化合物を、塩基性アルカリ金属水酸化物を用いてアセチル基から脱メチル反応を行い、また、一般式(15)で表される化合物においてX1基が保護基である場合は脱保護を同時に行い、一般式(16)で表されるフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩が得られる。
【0035】
更に、一般式(16)で表されるフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩を酸処理することによって一般式(17)で表される芳香族カルボン酸を、また一般式(16)で表される化合物または一般式(17)で表される化合物を塩素化剤で処理することによって一般式(18)で表される酸塩化物誘導体を得ることが出来る。
【0036】
以下、製造法の例について、さらに詳細に説明する。
第一の製造例における一般式(9)で表される化合物として、4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸ジメチル(一般式(9)においてY=Br))を用いた例としては、まず、4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸ジメチルは、窒素、アルゴンおよびヘリウム等の不活性ガス雰囲気下において、硫酸等の酸性触媒を用いて、メタノールを加えて還流させ、メタノールと、カルボン酸として4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸とを、エステル化反応せることにより得ることができる。前記カルボン酸としては、例えば、4,4’−(2,7−ジヨード−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸など、脱離基Yとして、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲンを有するものを用いることができる。このとき、メタノールの量は反応の平衡を生成物側に移動させるために大過剰で用いる方が望ましい。また、反応系中の水分量を少なくするために、あらかじめメタノールは蒸留しておいたほうが良い。
【0037】
次に、一般式(10)で表される化合物を得る方法としては、上記で得た4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸ジメチルと一般式(8)で表される化合物とを、触媒存在下で、窒素、アルゴンおよびヘリウム等の不活性ガス雰囲気中で、20〜150℃の温度範囲でカップリング反応することによって反応生成物が得る。前記一般式(8)化合物は、一般式(11)における置換基Xを水素とする場合、アセチレンの片側が保護基X1で置換された化合物を用い、一般式(11)における置換基Xをアルキル基または芳香族基とする場合、アセチレンの片側が置換基Xに対応するアルキル基または芳香族基X1で置換された化合物を用いる。なお、前記カップリング反応における反応時間は特に制限されない。さらに、前記カップリング反応により得られた反応生成物に対して、濃縮および再沈殿等の方法により分離操作を施して、一般式(10)で表される化合物を得ることができる。ここで得られる化合物は、必要に応じてカラムクロマトグラフィーおよび再結晶等の方法により、精製することができる。
【0038】
一般式(8)で表されるアセチレンの片側が保護基X1で保護された化合物としては、保護基X1がアルカリ金属の水酸化物で脱保護できる化合物であれば制限はないが、保護基X1としてトリメチルシリル基を有するトリメチルシリルアセチレンや、ヒドロキシプロピル基を有する3−メチル−1−ブチン−3−オールが好適である。一般式(8)で表されるアセチレンの片側がアルキル基または芳香族基X1である化合物としては、エチニルベンゼン、エチニルナフタレン、エチニルアントラセン、エチニルキノリン、エチニルキノキサリン、1−ブチン、1−ペンチン、3,3−ジメチル−1−ブチンおよび1−ヘキシン等が挙げられる。一般式(8)で表される化合物は、一般式(9)で表される化合物に対して計算上は1当量倍で十分であるが、反応を完全に進行させるために1から2当量倍の範囲で添加量を調節すると良い。
【0039】
前記カップリング反応に用いる触媒としては、通常、炭素−炭素結合を形成しうる触媒系であれば特に制限無く用いることができるが、例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムとヨウ化銅およびトリフェニルホスフィンからなる触媒系を用いることが望ましい。ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムの添加量としては、特に限定されないが、一般式(10)で表される化合物に対して、0.1から1mol%、トリフェニルホスフィンは、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムに対して1から20当量倍、ヨウ化銅は1から5当量倍の間である。
【0040】
前記カップリング反応において用いる溶媒としては、反応時に発生する酸を捕捉して触媒反応を促進するためにアミン系の溶媒が挙げられる。かかる溶媒としては、例えば、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミンおよびトリブチルアミン等の3級アミン類、ピリジンおよびピペリジン等の環状アミン類が挙げられる。これらの溶媒は単独、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。前記溶媒の使用量としては、特に特定されないが、原料に対して2から50重量倍を用いる。また、これらの溶媒は、副反応や触媒の失活等を防ぐために、あらかじめ蒸留しておくことが望ましい。
【0041】
次に、一般式(11)で表されるフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩を得る方法としては、一般式(10)で表される化合物を、溶媒中、アルカリ金属水酸化物存在下で処理することによって、アセチル基の脱メチル反応を行い、また、一般式(10)で表される化合物において、X1基が、トリメチルシリル基およびヒドロキシプロピル基等の保護基の場合、エチニル基の脱保護も同時に行うことにより、反応生成物を得る。この時、反応温度および反応時間は、特に制限されないが、反応温度については、室温ないし溶媒の還流温度の範囲で行うと良い。得られた反応生成物を、冷却により析出した結晶を分離し、メタノール、エタノール、ブタノールおよびイソプロパノール等のアルコール系溶媒で洗浄し、その後、乾燥することで、一般式(11)で表されるフルオレン骨格を有するジカルボン酸のアルカリ金属塩を得ることができる。
【0042】
前記脱メチル反応におけるアルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムが好ましく、その添加量としては、一般式(10)で表される化合物に対して3当量倍以上であり、これより多くても差し支えない。
【0043】
前記脱メチル反応における反応溶媒としては、アルカリ金属水酸化物と反応しうるエステル類以外であれば、特に制限はないが、アルカリ金属水酸化物の溶解性が高い、メタノール、エタノール、ブタノールおよびイソプロパノール等のアルコール系溶媒が好ましい。溶媒量としては、特に制限されないが、操作性の問題から、フルオレン骨格を有するジカルボン酸ジメチルエステルに対して5から50重量倍を用いるのが良い。
【0044】
一般式(12)で表される芳香族カルボン酸は、上記で得られたフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩(一般式(11))を、水に溶解し、塩酸、硫酸および硝酸等の酸を用いて、好ましくはpH1まで酸性化処理することによって、析出物を得て、これを濾取し、洗浄し、乾燥することにより得ることができる。この場合、強酸性下に長時間曝しておくと、エチニル部位が付加反応や重合等の副反応を受ける場合があるので、短時間で処理することが望ましい。
【0045】
一般式(13)で表される前記カルボン酸の酸塩化物誘導体は、上記で得られたフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩(一般式(11))を、溶媒中または、過剰量の塩素化剤を溶媒として用い、0〜70℃の温度範囲で反応させた後、溶媒を留去し、得られた固形物を溶媒で洗浄し、更に再結晶させることで、得ることができる。また、一般式(11)で表されるフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体アルカリ金属塩の代わりに、一般式(12)で表される芳香族カルボン酸を用いても良い。
【0046】
前記塩素化剤としては、塩化チオニル等が好ましく、塩素化剤の使用量としては、一般式(11)で表されるフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩に対して、2当量倍以上であり、特に上限はない。また、溶媒を用いない場合には、10当量倍以上の大過剰で用いても差し支えない。
【0047】
前記酸塩化物誘導体を得る反応における溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンおよび石油エーテル等の炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンおよびクロロベンゼン等の塩素化溶媒が挙げられる。これらは、一般式(11)で表されるフルオレン骨格を有するジカルボン酸誘導体のアルカリ金属塩に対して、任意の量を使用できる。
【0048】
前記酸塩化物誘導体を得る反応を促進するために、N,N−ジメチルホルムアミドおよびピリジン等の塩基を添加しても良い。
また、エチニル部位での重合を抑制するために、ヒドロキノンおよびヒドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤を添加しても良い。
【0049】
第二の製造例における一般式(17)で表されるフルオレン構造を有するジカルボン酸及び一般式(18)で表されるフルオレン構造を有するジカルボン酸ジクロリドは、例えば、一般式(14)で表される4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸ジメチル出発物質として、上記第一の製造例に示した一般式(12)で表される芳香族カルボン酸及び一般式(13)で表される芳香族カルボン酸の酸塩化物誘導体を合成するのと同様の方法で合成することができる。
【0050】
【実施例】
以下に本発明を説明するために実施例を示すが、これによって本発明を限定するものではない。
【0051】
得られた化合物は特性評価のため、融点測定、1H−NMR、13C(1H)−NMR、MSの各種スペクトルの測定および元素分析を行った。各特性の測定条件は次のとおりとした。
【0052】
試験方法
(1)赤外分光分析(IR):日本電子(株)製JIR−5500型を用いて、KBr錠剤法により測定した。
(2)質量分析(MS):日本電子(株)製JMS−700型を用いてフィールド脱着(FD)法で測定した。
(3)元素分析:炭素及び水素はPERKIN ELMER社製2400型を用いて、塩素はフラスコ燃焼滴定法で測定した。
【0053】
(実施例1)
4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸ジクロリドの合成
(1.1)[4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸より4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチルの合成]
攪拌機およびジムロート冷却管を備えた500mLフラスコに、4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸248g(0.44mol)、メタノール500mLおよび濃硫酸10gを入れ、6時間還流させた。放冷後、蒸留水1Lに滴下し、これを5%炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。析出物を濾別し、蒸留水2Lで2回洗浄した後、得られた白色固体を50℃で2日間減圧乾燥し、4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチル237g(0.4mol)を得た(収率89%)。得られた生成物について、IR分析により確認のところ、メチルエステルの吸収が1730〜1715cm-1付近にあること、また、質量分析により、分子量が592であることより、目的物であることを支持していた。
【0054】
(1.2)[4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチルより4,4’−(2,7−ジ(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチルの合成]
温度計、ジムロート冷却管、窒素導入管および攪拌機を備えた4つ口の1リットルフラスコに、上記で得られた4,4'−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチル216g(0.365mol)、トリフェニルホスフィン2.2g(0.00838mol)、ヨウ化銅0.55g(0.00288mol)および3−メチル−1−ブチン−3−オール67.46g(0.802mol)を仕込み、窒素をフラスコ内に流した。さらに、脱水トリエチルアミン375mlおよび脱水ピリジン200mlを加え、撹拌して溶解した。1時間窒素を流し続けた後、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.6g(0.000854mol)を素早く添加し、オイルバスで1時間加熱還流した。その後、トリエチルアミンおよびピリジンを減圧留去し、粘稠な褐色溶液を得た。これを水500mlに注ぎ、析出した固形物を濾取し、さらに水500ml、5N塩酸500ml、水500mlで各2回洗浄した。この固形物を、50℃で減圧乾燥することにより、214gの4,4’−(2,7−ジ(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチルを得た(収率98%)。得られた生成物について、IR分析により確認のところ、エチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、HO基の吸収が3550〜3200cm-1付近にあること、また、質量分析により、分子量が599であることより、目的物であることを支持していた。
【0055】
(1.3)[4,4’−(2,7−ジ(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチルより4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム塩の合成]
温度計、ジムロート冷却管および攪拌機を備えた5Lの4つ口フラスコに、n−ブタノール3Lおよび、水酸化カリウム(85%)182g(2.763mol)を仕込み、加熱還流して溶解した。これに上記で合成した4,4’−(2,7−ジ(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチル206g(0.344mol)を加えて、30分間加熱還流した。これを氷浴にて冷却し、析出した結晶を濾取した。この結晶を、エタノール1Lで2回洗浄し、60℃で減圧乾燥することによって、177gの4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウムを得た(97%)。得られた生成物について、IR分析により確認のところ、HO基の吸収である3550〜3200cm-1が消失し、1置換アルキンであるエチニル基の吸収が2100〜2140cm-1付近にあること、カルボン酸アニオンの吸収が1650〜1550cm-1にあること、また、質量分析により分子量が531であること、さらに、元素分析よりKが14.5wt%(理論値14.74wt%)より、目的物であることを支持していた。
【0056】
(1.4)[4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム塩より4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸の合成]
上記で得た4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム10.1g(0.019mol)を20mlのイオン交換水に溶解し、5C濾紙にて濾過する事によって不溶物を除去した。この濾液に5(mol/L)塩酸をpHが1になるまで撹拌しながら加えた。析出した固形物を濾取し、更にイオン交換水での洗浄、濾過を2回繰り返した。得られた固形物を50℃で減圧乾燥する事により4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸8.6gを得た(収率99.5%)。
得られた生成物を、IR分析により確認のところ、カルボン酸の吸収が1710〜1680cm-1にあること、1置換アルキンであるエチニル基の吸収が2100〜2140cm-1付近にあること、また、質量分析により分子量が454であることより、目的物であることを支持していた。
【0057】
(1.5)[4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム塩より4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二塩化物の合成]
温度計、ジムロート冷却管および攪拌機を備えた2Lの4つ口フラスコに、4,4’−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム159g(0.3mol)およびクロロホルム400リットルを仕込み、0℃に冷却した。これに、塩化チオニル391g(4.5mol)を、5℃以下で1時間にかけて滴下した。その後、ジメチルホルムアミド4mlおよびヒドロキノン4gを加え、45〜50℃で3時間撹拌した。冷却後濾過して結晶を除き、結晶をクロロホルム150mlで洗浄した。濾液と洗浄液をあわせて40℃以下で減圧濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテル200mで2回抽出濾過した。抽出液からジエチルエーテルを減圧留去することで、半固体の粗生成物を得た。これを乾燥したn−ヘキサンで洗浄し、続いてジエチルエーテルで再結晶することで28gの4,4'−(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二塩化物を得た(収率19%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、カルボン酸塩化物の吸収が1800〜1770cm-1にあること、1置換アルキンであるエチニル基の吸収が2100〜2140cm-1付近にあること、また、質量分析により分子量が491、さらに、元素分析によるCl量が14.3(理論値14.4%)であることより、目的物であることを支持していた。
【0058】
(実施例2)
(2.1)[4,4’−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチルより4,4’−(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチルの合成]
温度計、ジムロート冷却管、窒素導入管および攪拌機を備えた4つ口の1リットルフラスコに、実施例1と同様にして得られた4,4'−(2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチル216g(0.365mol)、トリフェニルホスフィン2.2g(0.00838mol)、ヨウ化銅0.55g(0.00288mol)およびエチニルベンゼン81.8g(0.802mol)を仕込み、フラスコ内に窒素を流した。さらに、脱水トリエチルアミン375mlおよび脱水ピリジン200mlを加え、撹拌溶解した。1時間窒素を流し続けた後、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.6g(0.000854mol)を素早く添加し、オイルバスで1時間加熱して還流した。その後、トリエチルアミンおよびピリジンを減圧留去し、粘稠な褐色溶液を得た。これを水500mlに注ぎ析出した固形物を濾取し、さらに水500ml、5mol/L塩酸500mlおよび水500mlで各2回洗浄した。この固形物を、50℃で減圧乾燥することにより、227gの4,4’−[2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン]ビス安息香酸メチルを得た(収率98%)
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、エチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、また、質量分析により、分子量が635であることより、目的物であることを支持していた。
【0059】
(2.2)[4,4’−(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチルより4,4’−[2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン]ビス安息香酸二カリウム塩の合成]
温度計、ジムロート冷却管および攪拌機を備えた5Lの4つ口フラスコに、n−ブタノール3Lおよび水酸化カリウム(85%)182g(2.763mol)を仕込み、加熱還流して溶解した。これに上記で合成した4,4’−(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス安息香酸メチル218g(0.344mol)を加えて30分間加熱還流した。これを氷浴にて冷却し、析出した結晶を濾取した。この結晶をエタノール1リットルで2回洗浄し、60℃で減圧乾燥することによって、228gの4,4’−[2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン]ビス安息香酸二カリウム塩を得た(97%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、2置換アルキンであるエチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、カルボン酸アニオンの吸収が1650〜1550cm-1にあること、また、質量分析により分子量が683であること、さらに、元素分析よりKが11.6wt%(理論値11.5wt%)より、目的物であることを支持していた。
【0060】
(2.3)[4,4’−(2,7−ジ−(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム塩より4,4’−(2,7−ジ−(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸の合成]
上記で得た4,4’−(2,7−ジ−(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム13.0g(0.019mol)を20mlのイオン交換水に溶解し、5C濾紙にて濾過することによって不溶物を除去した。この濾液に、5(mol/L)塩酸をpHが1になるまで撹拌しながら加えた。析出した固形物を濾取し、更に、イオン交換水での洗浄、濾過を2回繰り返した。得られた固形物を50℃で減圧乾燥することにより4,4’−(2,7−ジ−(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸11.5gを得た(収率99.5%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、カルボン酸の吸収が1710〜1680cm-1にあること、2置換アルキンであるエチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、また、質量分析により分子量が607であることより、目的物であることを支持していた。
【0061】
(2.4)[4,4’−(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム塩より4,4’−(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二塩化物の合成]
温度計、ジムロート冷却管および攪拌機を備えた2Lの4つ口フラスコに、上記で得た4,4’−(2,7−ジ−(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二カリウム205g(0.3mol)およびクロロホルム400ミリリットルを仕込み、0℃まで冷却した。これに、塩化チオニル391g(4.5mol)を、5℃以下で1時間かけて滴下した。その後、ジメチルホルムアミド4mlおよびヒドロキノン4gを加え、45〜50℃で3時間撹拌した。冷却後濾過して結晶を除き、結晶をクロロホルム150mlで洗浄した。濾液と洗浄液をあわせて40℃以下で減圧濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテル200mで2回抽出濾過した。抽出液からジエチルエーテルを減圧留去することで、半固体の粗生成物を得た。これを乾燥したn−ヘキサンで洗浄し、続いてジエチルエーテルで再結晶することで、7gの4,4’−(2,7−ジ−(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)ビス安息香酸二塩化物を得た(収率19%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、カルボン酸塩化物の吸収が1800〜1770cm-1にあること、2置換アルキンであるエチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、また、質量分析により分子量が644、さらに、元素分析によるCl量が10.9%(理論値11.0%)であることより、目的物であることを支持していた。
【0062】
(実施例3)
4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸ジメチルの合成
(3.1){4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸より4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルの合成}
攪拌機およびジムロート冷却管を備えた500mLフラスコに、4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸329g(0.44mol)、メタノール500mLおよび濃硫酸10gを入れ、6時間還流させた。放冷後、蒸留水1Lに滴下し、これを5%炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。析出物を濾別し、蒸留水2Lで2回洗浄した後、得られた白色固体を50℃で2日間減圧乾燥し、4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチル311g(0.4mol)を得た(収率89%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、メチルエステルの吸収が1730〜1715cm-1付近にあること、また、質量分析により、分子量が777であることより、目的物であることを支持していた。
【0063】
(3.2){4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルより4,4’−[(2,7−ジ(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルの合成}
温度計、ジムロート冷却管、窒素導入管および攪拌機を備えた4つ口の1リットルフラスコに、上記で得られた4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチル283g(0.365mol)、トリフェニルホスフィン2.2g(0.00838mol)、ヨウ化銅0.55g(0.00288mol)および3−メチル−1−ブチン−3−オール67.46g(0.802mol)を仕込み、フラスコ内に窒素を流した。さらに、脱水トリエチルアミン375mlおよび脱水ピリジン200mlを加え、撹拌溶解した。1時間窒素を流し続けた後、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.6g(0.000854mol)を素早く添加し、オイルバスで1時間加熱して還流した。その後、トリエチルアミンおよびピリジンを減圧留去し、粘稠な褐色溶液を得た。これを、水500mlに注ぎ析出した固形物を濾取し、さらに、水500ml、5mol/L塩酸500mlおよび水500mlで各2回洗浄した。この固形物を、50℃で減圧乾燥することにより、280gの4,4’−[(2,7−ジ(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルを得た(収率98%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、エチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、HO基の吸収が3550〜3200cm-1付近にあること、また、質量分析により、分子量が783であることより、目的物であることを支持していた。
【0064】
(3.3){4,4’−[(2,7−ジ(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルより4,4’−[(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩の合成}
温度計、ジムロート冷却管および攪拌機を備えた5Lの4つ口フラスコに、n−ブタノール3リットルおよび水酸化カリウム(85%)182g(2.763mol)を仕込み、加熱還流して溶解した。これに、上記で合成した4,4’−[(2,7−ジ(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチル269g(0.344mol)を加えて、30分間加熱還流した。これを氷浴にて冷却し、析出した結晶を濾取した。この結晶を、エタノール1Lで2回洗浄し、60℃で減圧乾燥することによって、239gの4,4’−[(2,7−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩を得た(97%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、HO基の吸収である3550〜3200cm-1が消失し、1置換アルキンであるエチニル基の吸収が2100〜2140cm-1付近にあること、カルボン酸アニオンの吸収が1650〜1550cm-1にあること、また、質量分析により分子量が531であること、さらに、元素分析よりKが9.2wt%(理論値9.0wt%)より、目的物であることを支持していた。
【0065】
(3.4){4,4’−[(2,6−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩より4,4’−[(2,6−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸の合成}
上記で得た4,4’−[(2,6−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩13.6g(0.019mol)を20mlのイオン交換水に溶解し、5C濾紙にて濾過することによって不溶物を除去した。この濾液に、5(mol/L)塩酸をpHが1になるまで撹拌しながら加えた。析出した固形物を濾取し、更にイオン交換水での洗浄、濾過を2回繰り返した。得られた固形物を50℃で減圧乾燥することにより、4,4’−[(2,6−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸の合成12.1gを得た(収率99.5%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、カルボン酸の吸収が1710〜1680cm-1にあること、1置換アルキンであるエチニル基の吸収が2100〜2140cm-1付近にあること、また、質量分析により分子量が791であることより、目的物であることを支持していた。
【0066】
(3.5){4,4’−[(2,6−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩より4,4’−[(2,6−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二塩化物の合成}
温度計、ジムロート冷却管および攪拌機を備えた2Lの4つ口フラスコに、上記で得た4,4’−[(2,6−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩214g(0.3mol)およびクロロホルム400ミリリットルを仕込み、0℃に冷却した。これに塩化チオニル391g(4.5mol)を、5℃以下で1時間にかけて滴下した。その後、ジメチルホルムアミド4mlおよびヒドロキノン4gを加え、45〜50℃で3時間撹拌した。冷却後濾過して結晶を除き、結晶をクロロホルム150mlで洗浄した。濾液と洗浄液をあわせて40℃以下で減圧濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテル200mで2回抽出濾過した。抽出液からジエチルエーテルを減圧留去することで、半固体の粗生成物を得た。これを、乾燥したn−ヘキサンで洗浄し、続いてジエチルエーテルで再結晶することで、38.5gの4,4’−[(2,6−ジエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二塩化物を得た(収率19%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、カルボン酸塩化物の吸収が1800〜1770cm-1にあること、1置換アルキンであるエチニル基の吸収が2100〜2140cm-1付近にあること、また、質量分析により分子量が828、さらに、元素分析によるCl量が8.5(理論値8.6%)であることより、目的物であることを支持していた。
【0067】
(実施例4)
4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸ジメチルの合成
(4.1){4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルより4,4’−[(2,7−ジ(2-フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルの合成}
温度計、ジムロート冷却管、窒素導入管および攪拌機を備えた4つ口の1リットルフラスコに、実施例3と同様にして得た4,4’−[2,7−ジブロモ−9−フルオレニリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチル283g(0.365mol)、トリフェニルホスフィン2.2g(0.00838mol)、ヨウ化銅0.55g(0.00288mol)およびエチニルベンゼン81.8g(0.802mol)を仕込み、フラスコ内に窒素を流した。さらに、脱水トリエチルアミン375mlおよび脱水ピリジン200mlを加え、撹拌溶解した。1時間窒素を流し続けた後、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.6g(0.000854mol)を素早く添加し、オイルバスで1時間加熱還流した。その後、トリエチルアミンおよびピリジンを減圧留去し、粘稠な褐色溶液を得た。これを、水500mlに注ぎ析出した固形物を濾取し、さらに水500ml、5mol/L塩酸500mlおよび水500mlで各2回洗浄した。この固形物を、50℃で減圧乾燥することにより、293gの4,4’−[(2,7−ジ(2-フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルを得た(収率98%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、2置換アルキンであるエチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、また、質量分析により、分子量が819であることより、目的物であることを支持していた。
【0068】
(4.2){4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチルより4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩の合成}
温度計、ジムロート冷却管および攪拌機を備えた5Lの4つ口フラスコに、n−ブタノール3Lおよび水酸化カリウム(85%)182g(2.763mol)を仕込み、加熱還流して溶解した。これに、上記で合成した4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸メチル282g(0.344mol)を加えて30分間加熱還流した。これを氷浴にて冷却し、析出した結晶を濾取した。この結晶を、エタノール1Lで2回洗浄し、60℃で減圧乾燥することによって、289gの4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩を得た(97%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、2置換アルキンであるエチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、カルボン酸アニオンの吸収が1650〜1550cm-1にあること、また、質量分析により分子量が867であること、さらに、元素分析よりKが9.1wt%(理論値9.0wt%)より、目的物であることを支持していた。
【0069】
(4.3){4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ))ビス安息香酸二カリウム塩より4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸の合成]
上記で得た4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ))ビス安息香酸二カリウム塩16.5g(0.019mol)を20mlのイオン交換水に溶解し、5C濾紙にて濾過する事によって不溶物を除去した。この濾液に、5(mol/L)塩酸をpHが1になるまで撹拌しながら加えた。析出した固形物を濾取し、更にイオン交換水での洗浄、濾過を2回繰り返した。得られた固形物を50℃で減圧乾燥することにより、4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸15.0gを得た(収率99.5%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、カルボン酸の吸収が1710〜1680cm-1にあること、2置換アルキンであるエチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、また、質量分析により分子量が791であることより、目的物であることを支持していた。
【0070】
(4.5){4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩より4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二塩化物の合成}
温度計、ジムロート冷却管および攪拌機を備えた2Lの4つ口フラスコに、上記で得た4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二カリウム塩260g(0.3mol)およびクロロホルム400mlを仕込み、0℃まで冷却した。これに、塩化チオニル391g(4.5mol)を、5℃以下で1時間かけて滴下した。その後、ジメチルホルムアミド4mlおよびヒドロキノン4gを加え、45〜50℃で3時間撹拌した。冷却後濾過して結晶を除き、結晶をクロロホルム150mlで洗浄した。濾液と洗浄液をあわせて40℃以下で減圧濃縮し、得られた残渣をジエチルエーテル200mlで2回抽出濾過した。抽出液からジエチルエーテルを減圧留去することで、半固体の粗生成物を得た。これを、乾燥したn−ヘキサンで洗浄し、続いてジエチルエーテルで再結晶することで、47.2gの4,4’−[(2,7−ジ(2−フェニルエチニル)−9−フルオレニリデン)−ビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス安息香酸二塩化物を得た(収率19%)。
得られた生成物について、IR分析により確認のところ、カルボン酸塩化物の吸収が1800〜1770cm-1にあること、2置換アルキンであるエチニル基の吸収が2260〜2190cm-1付近にあること、また、質量分析により分子量が828、さらに、元素分析によるCl量が8.7%(理論値8.6%)であることより、目的物であることを支持していた。
【0071】
【発明の効果】
本発明により架橋基を有する芳香族カルボン酸およびその酸塩化物を得ることができ、これらは、高分子、特に縮合系高分子の原料として有用である。
Claims (6)
- 一般式(5)で表される化合物の脱離基Yを、一般式(8)で表される化合物とカップリング反応させて得られた化合物を、アルカリ金属水酸化物存在下で処理してカルボキシル基末端を脱メチル化し、更に、カルボキシル基末端を酸処理することにより得られることを特徴とする一般式(1)で表される芳香族カルボン酸の合成法。
- 一般式(5)で表される化合物と、一般式(8)で表される化合物との反応において、遷移金属触媒を用いることを特徴とする請求項4に記載の芳香族カルボン酸の合成法。
- 請求項4又は5に記載の合成法により得られる、一般式(1)で表される化合物、または一般式(5)で表される化合物の脱離基Yを、一般式(8)で表される化合物とカップリング反応させて得られた化合物を、アルカリ金属水酸化物存在下で処理してカルボキシル基末端を脱メチル化して得られる化合物を、塩素化剤で処理することにより得られることを特徴とする一般式(4)で表される芳香族カルボン酸の酸塩化物誘導体の合成法。
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