JP4248625B2 - モータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スリーブ軸受を備えたモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
スリーブ軸受を備えた従来のモータは、例えば、図6に示す構成である。図6を参照して、このモータは、静止部材2と、静止部材2に対して相対的に回転自在であるロータ4とから構成されている。静止部材2は、取付ブラケット6及び筒状支持部材8を備え、筒状支持部材8の他端部が取付ブラケット6に固定されている。ロータ4は、ロータ本体10及びこのロータ本体10に固定された回転軸12を備えている。ロータ本体10にはロータマグネット14が装着され、このロータマグネット14に対向してステータ16が筒状支持部材8に取付けられている。
【0003】
ロータ4の回転軸12と静止部材2の筒状支持部材8との間には、ラジアル荷重を支持するためのスリーブ軸受18と、スラスト荷重を支持するための滑り軸受片20とが設けられている。スリーブ軸受18は多孔質物質から形成され、その内部に潤滑用オイルが含まれている。
【0004】
このようなモータでは、ロータ4が所定方向に回転すると、回転する回転軸12によるポンピング作用によって、スリーブ軸受18内のオイルがその内周面に滲出るようになる。このオイルの滲み量が多くなると遠心力によって周囲に飛散し、スリーブ軸受18に含有されるオイルが減少し、スリーブ軸受18の寿命が著しく低下する。
【0005】
そこで、従来のモータでは、オイルの飛散を防止するために、スリーブ軸受18の一端外側にプレート状部材22が配置され、このプレート状部材22が回転軸12に固定されている。また、筒状支持部材8の一端部はスリーブ軸受18を越えて外方に延び、その突出端部24はプレート状部材22の半径方向外方を覆っている。
【0006】
このような構成のモータでは、スリーブ軸受18から滲出たオイルは回転軸12を伝わってプレート状部材22に至り、回転する回転軸12及び/又はプレート状部材22から半径方外方に飛散するが、飛散したオイルは筒状支持部材8の突出端部24の内周面に沿って流下してスリーブ軸受18に戻るようになる。それ故に、滲出たオイルの飛散による減少を抑え、スリーブ軸受18の寿命を長く保つことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このモータを垂直状態(回転軸12が上下方向に延びる状態)で用いる場合、図6から理解される通り、スリーブ軸受18から滲出たオイルは上述したように循環し、オイルの減少を抑えることができる。しかし、モータを水平状態(回転軸12が水平に延びる状態)で用いる場合、プレート状部材22から筒状支持部材18の突出端部24に飛散したオイルは、スリーブ軸受18に向けて流れるのではなく、この突出端部24から外側に流出し、オイルの上述した循環が行われない。それ故に、オイルの減少が著しく、スリーブ軸受18の寿命が短くなる問題がある。
【0008】
本発明の目的は、モータを水平状態に用いた場合においても滲出たオイルの循環を達成し、これによってスリーブ軸受の寿命を延ばすことができるモータを提供することである。
【0009】
【課題を達成するための手段】
本発明の請求項1は、筒状支持部を有する静止部材と、回転軸部を有するロータと、前記筒状支持部及び前記回転軸部の間に介在されたスリーブ軸受と、を備えたモータにおいて、
前記スリーブ軸受の一端面には、軸線方向外方に突出する環状突起が設けられ、
前記スリーブ軸受の軸線方向外方にはプレート状部材が配設され、
前記プレート状部材の外周面は前記筒状支持部の内周面に装着され、前記プレート状部材の他端部は、前記スリーブ軸受の環状突起と当接すると共に前記スリーブ軸受の前記一端面との軸方向の間にオイル空間を形成、
前記スリーブ軸受の外周面と前記筒状支持部の内周面との間には軸線方向に伸びる軸線方向連通孔が形成され、前記プレート状部材と前記環状突起とが当接する部位には半径方向に伸びる半径方向連通孔が形成され、前記軸線方向連通孔および前記半径方向連通孔により前記オイル空間と前記スリーブ軸受の他端側とが互いに連通することを特徴とする。
【0010】
本発明に従えば、スリーブ軸受の環状突起に当接するようにプレート状部材が設けられるので、スリーブ軸受の一端面とプレート状部材との間にオイル空間が形成される。従って、回転軸部の回転に伴って回転軸部表面若しくは回転軸部とスリーブ軸受との間から滲出たオイルはこのオイル空間に飛散し、飛散したオイルはこのオイル空間を通してスリーブ軸受の一端面から内部に浸透し、このようにしてオイルの循環が達成される。それ故に、オイルの外部への飛散、流出を抑えることができ、スリーブ軸受の寿命を長く延ばすことができる。また、スリーブ軸受の環状突起にプレート状部材が当接しているので、オイル空間の半径方向外周面が閉塞されており、従ってモータを水平状態で用いた場合でも、滲出たオイルの外部への飛散、流出を抑えることができる。
【0011】
また、本発明の請求項2は、前記スリーブ軸受の外周面のうち前記筒状支持部の内周面に対応する領域には、軸線方向に伸びる溝が形成されることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項3は、前記スリーブ軸受の外周面のうち前記筒状支持部の内周面に対応する領域には、軸線方向に伸びる溝が形成され、
前記環状突起には、前記軸線方向に伸びる溝と前記オイル空間とを連通させる連通溝が形成されていることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項4は、前記スリーブ軸受の前記一端面における、前記環状突起よりも半径方向内側の部位には、軸線方向他方側に窪む環状溝が形成されていることを特徴とする。
本発明に従えば、スリーブ軸受の一端面に環状溝が形成されているので、この一端面の表面積が大きくなり、これによってオイルのスリーブ軸受への浸透を促進することができる。
【0016】
本発明の請求項5は、前記プレート状部材は、撥油性を有する材料から形成されていることを特徴とする。
本発明に従えば、プレート状部材が撥油性材料から形成されているので、プレート状部材の表面にオイルが付着することが殆どなく、オイル空間に飛散したオイルはスリーブ軸受の一端面からその内部に浸透する。
【0017】
本発明の請求項6は、前記プレート状部材の表面には、撥油性材料の被服層が形成されていることを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項7は、前記スリーブ軸受は、その内部に潤滑性オイルを含浸した多孔質含油軸受であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を参照して、本発明に従うモータの実施形態ついて説明する。図1は、本発明に従うモータの第1の実施形態を示す断面図であり、図2は、図1のモータの要部を示す部分拡大断面図であり、図3は、図1のモータのプレート状部材を拡大して示す正面図である。
【0020】
図1を参照して、図示のモータは、例えばディスクを駆動する駆動装置側に取付けられる静止部材32と、この静止部材32に対して相対的に回転自在であるロータ34とを備えている。静止部材32は略円形状の取付ブラケット36を有している。取付ブラケット36の中央部には円形開口が形成され、この円形開口に、例えば圧入によって筒状支持部材38(筒状支持部を構成する)の他端部が固定されている。この筒状支持部材38は取付ブラケット36と一体に形成してもよい。
【0021】
ロータ34はカップ状のロータ本体40を備えている。ロータ本体40は円筒状の周側壁42と、この周側壁42の一端部に設けられた端壁44を有し、端壁44の中央部に回転軸46(回転軸部を構成する)が例えば圧入により固定されている。回転軸46の他端側は端壁44から図1において下方に延び、その一端側は図1において上方に延びている。
【0022】
ロータ34の回転軸46は、スリーブ軸受48及び滑り軸受片50を介して筒状支持部材38に回転自在に支持されている。スリーブ軸受48は、含油軸受と称され、焼結合金等の多孔質物質から形成され、その内部に潤滑用オイルが含まれる。このスリーブ軸受48は筒状支持部材38の内周面に、例えば圧入によって装着される。また、滑り軸受片50は、筒状支持部材38の他端部に装着される。この実施形態では、筒状支持部材38の他端部には、内径が幾分大きい大内径部52が設けられ、また、この大内径部52より軸線方向(図1において上下方向)内側に少し間隔を置いて、半径方向内方に突出する環状保持突部54が設けられている。筒状支持部材38の大内径部52には閉塞支持部材56が配設され、筒状支持部材38の他端面にカシメ加工を施すことによって、大内径部52の肩部に当接するように固定される。滑り軸受片50は閉塞支持部材56の内側に配設される。滑り軸受片50は円板状であり、その外径は環状保持突部54の内径よりも大きく、またその厚さは閉塞支持部材56と環状保持突部54との間隔よりも幾分小さく設定されている。かく構成されているので、滑り軸受片50は、閉塞支持部材56と環状保持突部54との間を軸線方向に幾分移動自在であり、このように構成することによって、閉塞支持部材56をカシメ加工によって筒状支持部材48に固定する際に、加工時の大きな力が滑り軸受片50に作用することが回避され、これによって滑り軸受片50の変形等を防止することができる。スリーブ軸受48及びそれに関連する構成については、後に更に詳述する。
【0023】
ロータ34の回転軸46の他端側はスリーブ軸受48に挿入される。スリーブ軸受48は回転軸46の外周面を支持し、ロータ34に作用するラジアル荷重を支持する。また、滑り軸受片50は、回転軸46の弧状に突出する他端面を支持し、ロータ34に作用するスラスト荷重を支持する。
【0024】
ロータ本体40の周側壁42の内周面には、環状のロータマグネット58が装着されている。このロータマグネット58に対向してステータ60が設けられている。ステータ60は、コアプレートを積層することによって形成されるステータコア62を有し、ステータコア62が筒状支持部材38の外周面に取付けられている。ステータコア62にはコイル64が所要の通りに巻かれ、コイル64に駆動電流を送給することによって、ロータマグネット58とステータ60との磁気的作用によってロータ34が所定方向に回転駆動される。
【0025】
次に、図1と共に図2及び図3を参照して、スリーブ軸受48及びそれに関連する構成について説明する。主として図2を参照して、この実施形態では、スリーブ軸受48の一端面(図1及び図2において上側端面)には軸線方向外方に突出する環状突起72が設けられ、この環状突起72の先端面は実質上平坦に形成されている。また、スリーブ軸受48の一端外側にはプレート状部材74が配設されている。プレート状部材74は中央部に円形開口を有するリング状であり、回転軸46はかかる円形開口を通して延びている。このプレート状部材74は、環状突起72の先端面に当接するように、その外周部が筒状支持部材38の内周面に例えば圧入によって固定される。このようにプレート状部材74を設けることによって、環状突起72とプレート状部材74との間が実質上閉塞され、スリーブ軸受48の一端面とプレート状部材74との間に環状のオイル空間76が形成される。オイル空間76は、回転軸46と対向する内周面側が解放され、回転軸46を伝わるオイルは、このオイル空間76内に飛散し、飛散したオイルは、スリーブ軸受48の一端面からその内部に浸透する。
【0026】
この形態では、プレート状部材74は、撥油性を有する材料、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)から形成されており、このような材料から形成することによって、飛散したオイルはプレート状部材74の表面(内側面)に付着することが殆どなく、スリーブ軸受48の一端面からその内部に浸透する。なお、プレート状部材74を撥油性材料から形成することに代えて、その表面、特に内側面(オイル空間76を規定する面)に、撥油性材料の被覆層を設けても同様の効果が達成される。
【0027】
この実施形態では、更に、スリーブ軸受48の一端面に、具体的には環状突起72よりも半径方向内側の部位に、環状溝78が形成されている。この環状溝78は断面形状がV字状であり、このような環状溝78を形成することによって、上記一端面の表面積が大きくなり、これによってスリーブ軸受48の一端面から内部へのオイルの浸透が促進される。また、このモータを垂直状態(図1及び図2に示す状態)に用いた場合、この環状溝78が飛散したオイルのオイル溜として作用し、飛散したオイルの内部への浸透がより効果的に行われる。なお、環状溝78の断面形状は、矩形状、半円状等のその他の任意の形状でよい。また、環状溝78は、例えば同心状に複数個設けることもできる。
【0028】
スリーブ軸受48の一端面からのオイルの浸透をより効果的に行うためには、環状突起72を上記一端面の外周部に設け、上記一端面における、オイル空間76を規定する面積を大きくするのが望ましい。また、環状突起72に続いてその半径方向内側に環状溝78を設け、この環状溝78の表面積を大きくするのが望ましい。
【0029】
スリーブ軸受48の一端内周部には、半径方向内方に向けて軸線方向内側に傾斜する傾斜面80が形成されている。従って、モータを垂直状態に用いた場合、オイル空間76に飛散したオイルの一部は、この傾斜面80に沿って回転軸46とスリーブ軸受48との間隙に戻され、充分なオイルによる潤滑が行われる。
【0030】
この実施形態では、更に、ロータ34の組付けが容易に行われるように、次の通りに構成されている。即ち、スリーブ軸受48の一端外周部には、角部を切欠くことによって環状凹部82が形成されている。また、スリーブ軸受48の外周面には、その一端から軸線方向に所定部位まで延びる、換言するとスリーブ軸受48の外周面のうち筒状支持部材38の内周面と接触する領域において延びる空気逃げ溝84が形成され、空気逃げ溝84の一端は上記環状凹部82に連通している。更に、プレート状部材74には、環状凹部82に対応して、その外周部の一部に切欠き86が形成されている。このように構成されているので、図1及び図2から理解される如く、スリーブ軸受48にロータ34の回転軸46を挿入するとき、回転軸46の挿入によってスリーブ軸受48内の空気が圧縮されるが、この圧縮された空気は、スリーブ軸受48の他端側からスリーブ軸受48と筒状支持部材38との間隙及び空気逃げ溝84を通って環状凹部82に流れ、更にプレート状部材74の切欠き86を通って外部に流出する。このようにしてスリーブ軸受48内の空気抜きが行われるので、回転軸46をスリーブ軸受48内に容易に挿入することができる。なお、空気逃げ溝84は、スリーブ軸受48の周方向に1個又は2個以上設けることができる。
【0031】
このモータでは、ロータ34が所定方向に回転すると、回転する回転軸46によるポンピング作用によって、スリーブ軸受48内のオイルがその内周面に滲出る。この滲出たオイルは回転軸46の表面に沿ってスリーブ軸受48の軸線方向外方に伝わり、遠心力の作用によってオイル空間76に向けて飛散し、飛散したオイルはスリーブ軸受48の一端面から内部に浸透する。従って、滲出たオイルはオイル空間76を通して循環され、オイルの飛散による減少が著しく抑えられ、スリーブ軸受48の寿命を長く延ばすことができる。
【0032】
このようなモータを水平状態(回転軸46が水平方向の延びる状態)に用いた場合、図1から理解される如く、飛散したオイルは、オイル空間76の下部に溜まり、溜まったオイルがスリーブ軸受48の一端面から内部に浸透する。従って、このような状態で用いても滲出たオイルの循環が達成され、垂直状態で用いた場合と同様に、オイルの飛散による減少を著しく抑えることができる。
【0033】
図4及び図5は、本発明に従うモータの第2の実施形態を示している。図4は、本発明に従うモータの第2の実施形態を示す断面図であり、図5は、図4のモータの一部を示す部分拡大断面図である。この第2の実施形態では、スリーブ状軸受及びプレート状部材に改良が施されており、第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0034】
図4及び図5を参照して、この第2の実施形態では、スリーブ軸受48Aの一端面(図4及び図5において上側端面)には、第1の実施形態と同様に、軸線方向外方に突出する環状突起72Aが設けられ、また、スリーブ軸受48Aの一端外側にはプレート状部材74Aが配設されている。更に、筒状支持部材38Aの一端部(図4及び図5において上端部)には、内径が幾分拡大された大内径部92が設けられている。プレート状部材74Aは、大内径部92によって形成される肩部に載置され、大内径部92の内周部にかしめ加工を施すことによって筒状支持部材38Aの一端部に固定される。この取付状態においては、プレート状部材74Aは、環状突起72Aの先端面に当接し、環状突起72Aとプレート状部材74Aとの間が閉塞され、スリーブ軸受48Aの一端面とプレート状部材74Aとの間に環状のオイル空間76が形成される。従って、第1の実施形態と同様に、回転軸46を伝わるオイルは、このオイル空間76内に飛散し、飛散したオイルは、スリーブ軸受48の一端面からその内部に浸透する。また、かくプレート状部材74Aを固定することによって、筒状支持部材38Aとプレート状部材74Aとの間も閉塞され、オイルの外部への漏れを一層確実に防止することができる。
【0035】
また、この形態では、第1の実施形態と同様に、スリーブ軸受48Aの一端面に環状溝78及び傾斜面80が形成されている。更に、プレート状部材74Aに切欠きを設けることに代えて、スリーブ軸受48Aの環状突起72Aに半径方向に延びる連通溝94が形成されている。連通溝94は、1個又は周方向に間隔を置いて2個以上設けることができる。連通溝94は、図5に示すとおり、スリーブ軸受48Aの一端外周部に設けられた環状凹部82とオイル空間76とを連通する。
【0036】
かく構成されているので、第2の実施形態において回転軸46の挿入によってスリーブ軸受48A内の空気が圧縮されと、この圧縮された空気は、スリーブ軸受48Aの他端側からスリーブ軸受48Aと筒状支持部材38Aとの間隙及び空気逃げ溝84を通って環状凹部82に流れ、更に連通溝94及びオイル空間76を通してプレート状部材74A及び回転軸46の間から外部に逃げ、上述したと同様の効果が達成される。
【0037】
この第2の実施形態では、オイルの漏れを一層防止するために、次の個所に撥油剤96が施されている。筒状支持部材38Aの他端部内周面、即ち閉塞支持部材56及び滑り軸受片50が装着されている部位と、筒状支持部材38Aの一端部、即ちプレート状部材74Aが取付られている部位と、ロータ本体40の端壁44の内周部内面とに、撥油剤96が塗布されている。第2の実施形態のその他の構成は、第1の実施形態と実質上同一である。
【0038】
この第2の実施形態では、その基本的構成が第1の実施形態と同一であるので、第1の実施形態と同様の作用効果が達成される。
【0039】
以上、本発明に従うモータの実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0040】
【発明の効果】
本発明の請求項1のモータによれば、スリーブ軸受から滲出たオイルはこのオイル空間に飛散し、飛散したオイルはこのオイル空間を通してスリーブ軸受の一端面から内部に浸透する。それ故に、オイルの外部への飛散、流出を抑えることができ、スリーブ軸受の寿命を長く延ばすことができる。また、オイル空間の半径方向外周面が実質上閉塞されているので、モータを水平状態で用いた場合でも、滲出たオイルの外部への飛散、流出を抑えることができる。
【0041】
また、本発明の請求項2のモータによれば、スリーブ軸受の一端面の表面積を大きくしてオイルのスリーブ軸受への浸透を促進することができる。
【0042】
また、本発明の請求項3のモータによれば、プレート状部材の表面にオイルが付着することが殆どなく、オイル空間に飛散したオイルをスリーブ軸受の内部に浸透させることができる。
【0043】
更に、本発明の請求項4又は5のモータによれば、スリーブ軸受にロータの回転軸部を挿入するとき、スリーブ軸受内の空気を外部に逃がしことができ、これによって、回転軸部をスリーブ軸受に容易に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うモータの第1の実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のモータの要部を示す部分拡大断面図である。
【図3】図1のモータのプレート状部材を拡大して示す正面図である。
【図4】本発明に従うモータの第2の実施形態を示す断面図である。
【図5】図4のモータの要部を示す部分拡大断面図である。
【図6】従来のモータの一部を示す部分断面図である。
【符号の説明】
32 静止部材
34 ロータ
38,38A 筒状支持部材
40 ロータ本体
46 回転軸
48,48A スリーブ軸受
50 滑り軸受片
58 ロータマグネット
60 ステータ
72,72A 環状突起
74,74A プレート状部材
76 オイル空間
78 環状溝
94 連通溝
Claims (7)
- 筒状支持部を有する静止部材と、回転軸部を有するロータと、前記筒状支持部及び前記回転軸部の間に介在されたスリーブ軸受と、を備えたモータにおいて、
前記スリーブ軸受の一端面には、軸線方向外方に突出する環状突起が設けられ、
前記スリーブ軸受の軸線方向外方にはプレート状部材が配設され、
前記プレート状部材の外周面は前記筒状支持部の内周面に装着され、前記プレート状部材の他端部は、前記スリーブ軸受の環状突起と当接すると共に前記スリーブ軸受の前記一端面との軸方向の間にオイル空間を形成し、
前記スリーブ軸受の外周面と前記筒状支持部の内周面との間には軸線方向に伸びる軸線方向連通孔が形成され、前記プレート状部材と前記環状突起とが当接する部位には半径方向に伸びる半径方向連通孔が形成され、前記軸線方向連通孔および前記半径方向連通孔により前記オイル空間と前記スリーブ軸受の他端側とが互いに連通することを特徴とするモータ。 - 前記スリーブ軸受の外周面のうち前記筒状支持部の内周面に対応する領域には、軸線方向に伸びる溝が形成されることを特徴とする請求項1記載のモータ。
- 前記スリーブ軸受の外周面のうち前記筒状支持部の内周面に対応する領域には、軸線方向に伸びる溝が形成され、
前記環状突起には、前記軸線方向に伸びる溝と前記オイル空間とを連通させる連通溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載のモータ。 - 前記スリーブ軸受の前記一端面における、前記環状突起よりも半径方向内側の部位には、軸線方向他方側に窪む環状溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のモータ。
- 前記プレート状部材は、撥油性を有する材料から形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のモータ。
- 前記プレート状部材の表面には、撥油性材料の被服層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載のモータ。
- 前記スリーブ軸受は、その内部に潤滑性オイルを含浸した多孔質含油軸受であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載のモータ。
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