JP4246113B2 - 電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
電子写真感光体、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ Download PDFInfo
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Description
(1)導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の表面層が少なくともラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーと電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成される架橋表面層であり、該表面層の弾性仕事率が41%以上で、かつ、ユニバーサル硬度が200N/mm 2 以上であることを特徴とする電子写真感光体。
(2)前記表面層が3官能以上の電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性化合物を含む
ことを特徴とする前記第(1)項記載の電子写真感光体。
(4)前記ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーの粘度が50000mPa・s以下であることを特徴とする前記第(1)〜(3)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(5)前記表面層に含有される全固形分に対する前記ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーの重量比が10〜80%であることを特徴とする前記第(1)〜(4)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(7)前記表面層に用いられる電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物の電荷輸送構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする前記第(1)〜(6)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR7(R7は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基)、ハロゲン化カルボニル基若しくはCONR8R9(R8及びR9は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基、アルキレンオキシカルボニル2価基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。)
(式中、o、p、qはそれぞれ0又は1の整数、Raは水素原子、メチル基を表わし、Rb、Rcは水素原子以外の置換基で炭素数1〜6のアルキル基を表わし、複数の場合は異なっても良い。s、tは0〜3の整数を表わす。Zaは単結合、メチレン基、エチレン基、
を表す。)
(11) 前記表面層の硬化手段が加熱又は光エネルギー照射手段であることを特徴とする前記第(1)〜(10)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(12) 前記感光層が支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の積層構成であり、電荷輸送層の表面部分に架橋表面層が形成されていることを特徴とする前記第(1)〜(11)項のいずれかに記載の電子写真感光体。
(14)前記第(1)〜(12)項のいずれかに記載の電子写真感光体を有することを特徴とする画像形成装置。
(15)前記第(1)〜(12)項のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段及び除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を有するものであって、画像形成装置本体に着脱可能としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
本発明は以下の基本的思想に基づくものである。本発明の感光体は、表面層にラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーを用いている。ウレタンオリゴマーは基本的にはソフトセグメントとハードセグメントから構成されており、その結合単位であるウレタン基同士の強固な水素結合により強く凝集したハードセグメントと、フレキシブルなソフトセグメントのバランスにより、柔軟性と強靱性、弾性を兼ね備えている。これを用いることによりウレタン結合の特徴である強靭性と同時に3次元の網目構造が発達し、架橋密度が非常に高い高硬度架橋表面層が得られ、高い耐摩耗性が達成される。また本発明の感光体は架橋表面層中に高分子材料が含有されておらず、3次元網目構造の発達が阻害されない。したがって十分な架橋密度の向上が達成され、高い耐摩耗性が実現された。また架橋表面層中に非反応性の高分子材料を含まないので、ラジカル重合性組成物(ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマー、電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物)の反応より生じた硬化物の架橋密度が阻害されることなく十分な耐摩耗性を有する感光体が実現できる。
本発明に用いられるラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーの例として、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基のラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーが挙げられる。アクリロイルオキシ基を有するウレタンオリゴマーは、例えばポリイソシアネートにアクリロイルオキシ基を有するポリオールを反応させることで得られる。ポリイソシアネート材料およびポリオール材料としては一般的なものが使用可能であるが、感光体の表面層に含有されるために、経時で着色しないものが好ましい。イソシアネート材料の一例を例示化合物A〜Cに、ポリオール材料の一例を例示化合物D〜Fに示すがこれらに限定されるわけではない。
U−4HA(新中村化学製)
アクリル官能基数4、粘度20000/25℃(mPa・s/℃)
U−6HA(新中村化学製)
アクリル官能基数6、粘度40000/50℃(mPa・s/℃)
U−15HA(新中村化学製)
アクリル官能基数15、粘度45000/40℃(mPa・s/℃)
KAYARAD DPHA−40H(日本化薬製)
アクリル官能基数2、粘度40000±10000/25℃(mPa・s/℃)
KAYARAD UX−8101(日本化薬製)
アクリル官能基数2、粘度20000±10000/70℃(mPa・s/℃)
CH2=CH−X1− ・・・・式10
(ただし、式中、X1は、置換基を有していてもよいフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基、置換基を有していてもよいアルケニレン基、−CO−基、−COO−基、−CON(R10)−基(R10は、水素、メチル基、エチル基等のアルキル基、ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基を表す。)、または−S−基を表す。)
CH2=C(Y)−X2− ・・・・式11
(ただし、式中、Yは、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基あるいはエトキシ基等のアルコキシ基、−COOR11基(R11は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル、フェネチル基等のアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基、または−CONR12R13(R12およびR13は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、エチル基等のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル基、ナフチルメチル基、あるいはフェネチル基等のアラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等のアリール基を表し、互いに同一または異なっていてもよい。)、また、X2は上記式10のX1と同一の置換基及び単結合、アルキレン基を表す。ただし、Y,X2の少なくとも何れか一方がオキシカルボニル基、シアノ基、アルケニレン基、及び芳香族環である。)
前記一般式(1)、(2)において、R1の置換基中、アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が、アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等がそれぞれ挙げられ、これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メチル基、エチル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基等のアリールオキシ基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基等により置換されていても良い。
R1の置換基のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
複素環基としては、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、更に好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基には更にフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
置換もしくは無置換のアルキレン基としては、C1〜C12、好ましくはC1〜C8、更に好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキレン基であり、これらのアルキレン基には更にフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチレン基、エチレン基、n−ブチレン基、i−プロピレン基、t−ブチレン基、s−ブチレン基、n−プロピレン基、トリフルオロメチレン基、2−ヒドロキエチレン基、2−エトキシエチレン基、2−シアノエチレン基、2−メトキシエチレン基、ベンジリデン基、フェニルエチレン基、4−クロロフェニルエチレン基、4−メチルフェニルエチレン基、4−ビフェニルエチレン基等が挙げられる。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシ変性(以後EO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシ変性(以後PO変性)トリアクリレート、トリメチロールプロパンカプロラクトン変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンアルキレン変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、グリセロールエピクロロヒドリン変性(以後ECH変性)トリアクリレート、グリセロールEO変性トリアクリレート、グリセロールPO変性トリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル化ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、リン酸EO変性トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。
本発明の弾性仕事率は、ダイヤモンド圧子を用いた微小表面硬度計の負荷−除荷試験により測定される。図1に示すように、圧子がサンプルに接触した点(a)から一定負荷速度で圧子を押し込み(負荷過程)、設定荷重に達したときの最大変位(b)で一定時間静止し、更に一定除荷速度で圧子を引き上げ(除荷過程)、最終的に圧子に荷重がかからなくなった点を塑性変位(c)とする。このとき、得られる押し込み深さと荷重の曲線が図2のように記録され、この曲線から圧子が表面層に行った全仕事量(塑性変形の仕事量+弾性変形の仕事量)に対する弾性変形の仕事量の割合を求めることで本発明の弾性仕事率とする。つまり数式であらわすと下記のようになる。
弾性仕事率(%)=
弾性変形の仕事量×100/(塑性変形の仕事量+弾性変形の仕事量)
かかる弾性仕事率測定は、一定温湿度下で行われ、本発明で弾性仕事率とは、温度22℃、相対湿度55%の環境条件下で行なわれた上記試験の測定値を示す。
本発明に用いられる電子写真感光体を図面に基づいて説明する。
図3は、本発明の電子写真感光体の一例を表わす断面図であり、導電性支持体上に、電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する感光層が設けられた単層構造の感光体である。架橋表面層が感光層全体の場合を示したのが図3−Aであり、架橋表面層が感光層の表面部分である場合を示したのが図3−Bである。
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
次に感光層について説明する。感光層は積層構造でも単層構造でもよい。
積層構造の場合には、感光層は電荷発生機能を有する電荷発生層と電荷輸送機能を有する電荷輸送層とから構成される。また、単層構造の場合には、感光層は電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する層である。
<感光層が積層構成のもの>
1.電荷発生層について
電荷発生層は、電荷発生機能を有する電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を併用することもできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
電荷発生層に併用できる低分子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行なうことができる。
電荷輸送層は電荷輸送機能を有する層で、本発明の電荷輸送性構造を有する架橋表面層は電荷輸送層として有用に用いられる。架橋表面層が電荷輸送層の全体である場合、前述の架橋表面層作製方法に記載したように電荷発生層上に本発明のラジカル重合性組成物(ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーおよび電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物;以下同じ)を含有する塗工液を塗布、必要に応じて乾燥後、外部エネルギーにより硬化反応を開始させ、架橋表面層が形成される。このとき、架橋表面層の膜厚は、10〜30μm、好ましくは10〜25μmである。10μmより薄いと充分な帯電電位が維持できず、30μmより厚いと硬化時の体積収縮により下層との剥離が生じやすくなる。
電荷輸送層の下層部分に併用できる可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
単層構造の感光層は電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する層で、本発明の電荷輸送性構造を有する架橋表面層は電荷発生機能を有する電荷発生物質を含有させることにより、単層構造の感光層として有用に用いられる。上記の電荷発生層のキャスティング形成方法に記載したように、電荷発生物質をラジカル重合性組成物を含有する塗工液と共に分散し、導電性支持体上に塗布、必要に応じて乾燥後、外部エネルギーにより硬化反応を開始させ、架橋表面層が形成される。なお、電荷発生物質はあらかじめ溶媒と共に分散した液を架橋表面層用塗工液に加えてもよい。このとき、架橋表面層の膜厚は、10〜30μm、好ましくは10〜25μmである。10μmより薄いと充分な帯電電位が維持できず、30μmより厚いと硬化時の体積収縮により導電性基体または下引き層との剥離が生じやすくなる。
本発明の感光体においては、架橋表面層が感光層の表面部分となる場合、架橋表面層と感光層の下層部分との間に中間層を設けることが可能である。この中間層はラジカル重合性組成物を含有する架橋表面層中に感光層組成物の混入により生ずる硬化反応の阻害や架橋表面層の凹凸を防止する。また、感光層と架橋表面層の接着性を向上させることも可能である。
本発明の感光体においては、導電性支持体上に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に架橋表面層、感光層、電荷発生層、または中間層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、架橋表面層、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、中間層等の各層に酸化防止剤を添加することができる。
(1)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコ−ルエステル、トコフェロール類など。
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
(5)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
本発明における酸化防止剤の添加量は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%である。
次に図面に基づいて本発明の画像形成方法ならびに画像形成装置を詳しく説明する。
本発明の画像形成方法ならびに画像形成装置とは、本発明の電荷輸送性架橋表面層を有する感光体を用い、例えば少なくとも感光体に帯電、画像露光、現像の過程を経た後、画像保持体(転写紙)へのトナー画像の転写、定着及び感光体表面のクリーニングというプロセスよりなる画像形成方法ならびに画像形成装置である。
場合により、静電潜像を直接転写体に転写し現像する画像形成方法等では、感光体に配した上記プロセスを必ずしも有するものではない。
本発明における電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物は、例えば特許第3164426号公報記載の方法にて合成される。また、下記にこの一例を示す。
1)ヒドロキシ基置換トリアリールアミン化合物(下記構造式B)の合成
メトキシ基置換トリアリールアミン化合物(下記構造式A)113.85g(0.3mol)と、ヨウ化ナトリウム138g(0.92mol)にスルホラン240mlを加え、窒素気流中で60℃に加温した。この液中にトリメチルクロロシラン99g(0.91mol)を1時間で滴下し、約60℃の温度で4時間半撹拌し反応を終了させた。この反応液にトルエン約1.5Lを加え室温まで冷却し、水と炭酸ナトリウム水溶液で繰り返し洗浄した。その後、このトルエン溶液から溶媒を除去し、カラムクロマト処理(吸着媒体:シリカゲル、展開溶媒:トルエン:酢酸エチル=20:1)にて精製した。得られた淡黄色オイルにシクロヘキサンを加え、結晶を析出させた。この様にして下記構造式Bの白色結晶88.1g(収率=80.4%)を得た。
融点:64.0〜66.0℃
上記1)で得られたヒドロキシ基置換トリアリールアミン化合物(構造式B)82.9g(0.227mol)をテトラヒドロフラン400mlに溶解し、窒素気流中で水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:12.4g,水:100ml)を滴下した。この溶液を5℃に冷却し、アクリル酸クロライド25.2g(0.272mol)を40分かけて滴下した。その後、5℃で3時間撹拌し反応を終了させた。この反応液を水に注ぎ、トルエンにて抽出した。この抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液と水で繰り返し洗浄した。その後、このトルエン溶液から溶媒を除去し、カラムクロマト処理(吸着媒体:シリカゲル、展開溶媒:トルエン)にて精製した。得られた無色のオイルにn−ヘキサンを加え、結晶を析出させた。この様にして例示化合物No.54の白色結晶80.73g(収率=84.8%)を得た。
融点:117.5〜119.0℃
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、23μmの電荷輸送層を形成した。
◎下引き層塗工液
・アルキッド樹脂: 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
・メラミン樹脂: 4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
・酸化チタン: 40部
・メチルエチルケトン: 50部
・ビスフェノールZ型ポリカーボネート: 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
・下記構造式の電荷輸送物質: 7部
・1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液: 1部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
◎架橋表面層塗工液
・ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマー: 95部
(KAYARAD DPHA−40H、日本化薬製、
粘度40000±10000mPa・s)
・電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物: 95部
(例示化合物No.54)
・光重合開始剤: 10部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン:イルガキュア184、
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
・テトラヒドロフラン: 1200部
実施例1において架橋表面層塗工液に含有されたラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーを下記のように変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
KAYARAD UX−8101、日本化薬製、
粘度20000±10000mPa・s:80部
実施例1において架橋表面層塗工液に含有されたラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーを下記のように変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
U−15HA、新中村化学製、粘度45000mPa・s:120部
実施例1において架橋表面層塗工液を下記のものに変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
◎架橋表面層塗工液
・ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマー: 47.5部
(KAYARAD DPHA−40H、日本化薬製)
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成製):
47.5部
(例示化合物No.54)
・光重合開始剤: 10部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン:イルガキュア184、
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
・テトラヒドロフラン: 1200部
実施例4において架橋表面層塗工液に含有されたラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーを下記のものに変更した以外は全て実施例4と同様にして電子写真感光体を作製した。
U−15HA、新中村化学製
実施例4において架橋表面層塗工液に含有されたラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーを下記のものに変更した以外は全て実施例4と同様にして電子写真感光体を作製した。
U−6HA、新中村化学製
実施例1において架橋表面層塗工液に含有された電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物を例示化合物No.16に変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において架橋表面層塗工液に含有された電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物を例示化合物No.24に変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において架橋表面層塗工液を下記のものに変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
◎架橋表面層塗工液
・ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマー: 90部
(KAYARAD DPHA−40H、日本化薬製)
・電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物: 90部
(例示化合物No.54)
・光重合開始剤: 20部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン:イルガキュア184、
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)
・テトラヒドロフラン: 90部
・フィラー微粒子: 20部
(アルミナフィラー:AA03、住友化学製)
実施例1において架橋表面層塗工液に含有されたラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーを無添加とした以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において架橋表面層塗工液に含有されたラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーを下記の材料に変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
・下記構造式の電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマー:95部
分子量:212、官能基数:2官能、分子量/官能基数=106)
実施例1において架橋表面層塗工液に含有された電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物を無添加とした以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において架橋表面層塗工液に含有された電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物を下記の材料に変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
・下記構造式の電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物:95部
実施例1において架橋表面層塗工液に含有された電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物を下記の材料に変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
・下記構造式の電荷輸送物質: 10部
実施例1において架橋表面層を設けず、電荷輸送層の膜厚を28μmとした以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
実施例1において架橋表面層塗工液に含有されたラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーを下記の材料とした以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
・ラジカル重合性官能基を有するエポキシオリゴマー: 95部
(KAYARAD EAM―2160、日本化薬製)
実施例1において表面層架橋時の光照射時間を10秒とした以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
101 感光ドラム
102 帯電装置
103 露光
104 現像装置
105 転写体
106 転写装置
107 クリーニングブレード
Claims (15)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の表面層が少なくともラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーと電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物とを硬化することにより形成される架橋表面層であり、該表面層の弾性仕事率が41%以上で、かつ、ユニバーサル硬度が200N/mm 2 以上であることを特徴とする電子写真感光体。
- 前記表面層が3官能以上の電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性化合物を含むことを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
- 前記表面層に含有されるラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーおよび3官能以上の電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性化合物のラジカル重合性官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーの粘度が50000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記表面層に含有される全固形分に対する前記ラジカル重合性官能基を有するウレタンオリゴマーの重量比が10〜80%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記表面層に用いられる電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物の官能基が、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記表面層に用いられる電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物の電荷輸送構造が、トリアリールアミン構造であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記表面層に用いられる電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物が、下記一般式(1)又は(2)で表わされる化合物の一種以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体。
(式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基、置換基を有してもよいアリール基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、−COOR7(R7は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基)、ハロゲン化カルボニル基若しくはCONR8R9(R8及びR9は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい)を表わし、Ar1、Ar2は置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、同一であっても異なってもよい。Ar3、Ar4は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、同一であっても異なってもよい。Xは単結合、置もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。Zは置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル2価基、アルキレンオキシカルボニル2価基を表わす。m、nは0〜3の整数を表わす。) - 前記表面層がフィラーを含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記表面層の硬化手段が加熱又は光エネルギー照射手段であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の積層構成であり、電荷輸送層の表面部分に架橋表面層が形成されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行なうことを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の電子写真感光体を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜12のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段及び除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を有するものであって、画像形成装置本体に着脱可能としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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