JP4241361B2 - キャップ天面の検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、容器等のキャップ天面の印刷不良、汚れ、傷等を検査するキャップ天面の検査方法に関する。
通常、飲料容器等に使用されるキャップの天面には、商品の名称や製造会社の社名などが印刷されており、キャップ製造ラインや飲料容器充填ラインでキャップ天面の印刷不良や、キズ、汚れ等の欠陥が検査される。
従来から、キャップの製造ラインや飲料充填ライン等において高速で流れるキャップの天面の良否を検査するために、キャップ天面をCCDカメラで撮像し、画像データ処理を行って、予め設定した画像データ検査基準と比較することにより、キャップ天面に正しく文字やデザインが印刷されているかどうかを検査していた(特許文献1参照)。
しかしながら、前記従来の検査方法ではキャップ天面の比較的大きな印刷不良や汚れは発見できるものの、小さな印刷不良や汚れに関しては充分検出できないことがあった。また、前記特許文献1の検査方法では、モノクロ画像データを二値化して連結した領域の面積を検査基準(標準品)と比較検査しており、最近の多色刷り印刷のデリケートな色合いや、色むら及び小さな欠陥等を充分検出することは困難であった。
これに対して、キャップ天面をRGB(赤緑青カラー)カメラにより撮像し、得られた画像のRGB信号データをHSV(色相、彩度、明度=輝度)空間データに変換した後、HSVについてのヒストグラムを作成して、その度数分布を比較検査してキャップ天面の良否を判別する外観検査装置及びその方法が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、前記特許文献2の検査方法はキャップ天面全体のデータをヒストグラム化してHSVに関する度数分布を検査しているため、キャップ天面の各位置の欠陥を個別に検査することができなかった。このため、例えば本来文字として赤色で印刷されるべき場所の印刷が一部欠落し、近傍にほぼ同じ大きさと濃さの赤色が汚れとして存在しているキャップの場合、当該被検査品のキャップ天面の画像データから得られたヒストグラムと、良品のキャップより得られるヒストグラムとの比較からでは、両者データの差異即ち汚れを検出できない問題点があった。
また、前記特許文献等の従来の検査方法において、検査の精度を高める目的で検査の良否判定基準であるしきい値を単に厳格なものとすると、不良品の検出性能は改善されるものの、本来は良品として判断されるべき被検査品まで不良として判定されて、いわゆるミスリジェクト(誤排除)が発生して生産ラインの生産性を低下させる問題が発生した。このため、従来の検査手段においてしきい値を厳しくして検査精度を高める手段には限界があった。
特開平7−121721号公報 特開平9−231362号公報
本発明は前記の如き従来技術の問題点に鑑みて、検査精度の高い検査を効率的に実施できるキャップ天面の検査方法を提供しようとするものである。即ち、検査対象キャップ天面をRGBカメラで撮像して検査対象RGB画像データを取得し、その印刷状態の欠陥やキズ等を印刷位置に対応して各位置(画素)ごとに検査基準データと逐一比較検査するとともに、検査対象RGB画像データをHSV空間に変換したS(彩度)、V(輝度)についても検査基準データと比較検査して、キャップ天面の印刷状態を総合的に検査することにより、高精度で効率の良い検査を実現できるキャップ天面の検査方法を提供するものである。
請求項1の発明は、キャップ天面の印刷状態を検査する方法であって、選定した複数の良品キャップの天面画像をRGBカメラにより撮像して複数の良品RGB画像データとして取込み、前記良品RGB画像データをデータ処理して印刷位置に対応した各画素に対する検査基準データとしてのRGBデータ許容値を設定するとともに、前記良品RGB画像データをHSV空間データに変換及びデータ処理して検査基準データとしてのSVデータ許容領域を予め設定し、前記RGBカメラにより検査対象キャップ天面を撮像した検査対象RGB画像データをデータ処理して印刷位置に対応させた被検査RGBデータと前記RGBデータ許容値を印刷位置に対応する画素ごとに比較検査するとともに、前記検査対象RGB画像データをHSV空間データに変換してデータ処理した被検査SVデータと前記SVデータ許容領域とを比較検査してキャップ天面の良否判定を行い、前記検査対象RGB画像データの通常文字や模様が印刷されていないキャップ外周部分における外周部分被検査RGB画像データと、前記外周部分被検査RGB画像データをキャップ中心で所定角度回転させた回転外周部分被検査RGB画像データとの各画素における差分値を、予め設定した検査基準データとしての外周部分しきい値と比較検査してキャップ天面外周部分の良否判定を行うことを特徴とするキャップ天面の検査方法に係る。
請求項の発明は、請求項において、検査基準データの設定及び被検査データ関するデータ処理を、キャップ天面の内周部分と前記外周部分に分割して行い、前記内周部分では前記被検査RGBデータと前記RGBデータ許容値との画素ごとの比較検査を行うとともに前記被検査SVデータと前記SVデータ許容領域との比較検査を行い、前記外周部分では前記外周部分被検査RGB画像データと前記回転外周部分被検査RGB画像データとの各画素における差分値と前記外周部分しきい値との比較検査を行うことを特徴とするキャップ天面の検査方法に係る。
請求項1に記載の発明によれば、RGBカメラにより撮像した検査対象RGB画像データをデータ処理した被検査RGBデータとRGBデータ許容値とを印刷位置に対応して画素ごとに逐一比較検査することにより、検査対象キャップに使用されているRGBの各色に関して、キャップ天面の細かい印刷不良やキズ等の欠陥をすべての画素を対象に詳細に検出できる。このため、従来の検査方法と比較してRGBの各色に関して格段に精度の高い検査を行うことができる効果がある。
また、検査対象RGB画像データをHSV空間データに変換した被検査SVデータをSVデータ許容領域と比較検査することによって、S(彩度)及びV(輝度)に対するキャップ天面の全体としての異常を短いデータ処理時間で効率良く検出することが可能となる。そしてキャップ天面の画素ごとのRGB色に関する詳細な比較検査とS、Vに関するキャップ天面全体に対する異常検査の組合せによって、各種の欠陥に対する両検査手段の検査機能の限界が相互に補完されて、高い精度の検査を短時間で実現できる効果がある。
即ち、RGBデータ許容値による比較検査では、画素ごとの細部にわたるキャップ天面の欠陥は検出できるが、S(彩度)あるいはV(輝度)に関するキャップ天面全体にわたる軽度の濃度低下等は必ずしも検出できない。しかし、SVデータ許容領域による検査方法によればSVに関する人間が感ずる微妙な差異を組込んだ形でこれらを効率的に検出することが可能であり、充分選定した良品キャップサンプルに基づいて検査基準を合理的に設定することにより、キャップ天面の印刷状態の欠陥を人の感性に近いレベルで、無駄なミスリジェクトをおさえて効率的に検査できる効果がある。
また、通常文字や模様が印刷されていないキャップ外周部分における外周部分被検査RGB画像データと、これをキャップ中心で所定角度回転させた回転外周部分被検査RGB画像データとを重ね合わせて、各画素における差分値を算出して該差分値を予め設定した外周部分しきい値と比較する。この検査方法は、検査対象キャップの品種別又は同一品種における生産ロット別の材料素地や添加顔料等に起因するキャップ外周部分の色の変化やバラツキを差分値の算出によりキャンセルして、印刷塗料による汚れやキズのみを差分値データとして検査することを可能ならしめる。このため、検査対象キャップの外周部分における色の差異やロットによるバラツキに影響されることなく、検査基準としての外周部分しきい値を簡易に設定できるとともに、キャップ外周部分の検査を高い精度で効率良く実現できる効果がある。
また、請求項の発明によれば、検査基準データの設定及び被検査データに関するデータ処理を、キャップ天面の内周部分と前記外周部分に分割して行い、前記内周部分では前記被検査RGBデータと前記RGBデータ許容値との画素ごとの比較検査を行うとともに前記被検査SVデータと前記SVデータ許容領域との比較検査を行い、前記外周部分では前記外周部分被検査RGB画像データと前記回転外周部分被検査RGB画像データとの各画素における差分値と前記外周部分しきい値との比較検査を行うため、印刷されている円内部と印刷されていない外周部分に対して領域の特性に応じたデータ処理が可能となる。このため、内周部分及び外周部分に対してそれぞれの領域に適した検査を重複することなく行うことが可能となり、キャップ天面の検査精度及び検査効率を向上させる効果がある。
以下、本発明を具体化した実施例を図1〜図10により説明する。
図1は本発明に係る検査データ処理システムのフローチャート、図2は良品RGB画像データ取得処理に関するフローチャート、図3は検査基準データ設定処理に関するフローチャート、図4は被検査データ取得処理に関するフローチャート、図5はキャップ天面良否判定処理に関するフローチャート、図6は外周部分検査システムに関するフローチャート、図7はこの検査方法に係る検査装置の実施例を示す平面図、図8は説明のためのキャップ天面平面図、図9はRGBデータの処理方法を示すRGB濃度図表、図10はSVデータの処理方法を示すSVデータ分布図である。
まず、図1のフローチャートに示すキャップ天面の検査データ処理システムMの大綱を説明すると、良品RGB画像データ取得処理(S10)において、キャップ天面の良否判定の検査基準データを設定するために選定した複数の良品キャップサンプルを、キャップ製造ラインに設置した詳細後述のキャップ検査用のRGBカメラで撮像して良品RGB画像データとして取得する。次に検査基準データ設定処理(S20)において、前記良品RGB画像データを処理して被検査キャップの良否を判定するための検査基準データとしてRGBデータ許容値とSVデータ許容領域を設定する。
この後、実際のキャップ製造ラインにおけるキャップ検査工程において、被検査データ取得処理(S30)に示す如く、キャップ検査機に供給されたキャップの天面をRGBカメラで撮像して検査対象RGB画像データを取得し、データ処理を施して被検査データを取得する。
次いで、キャップ天面良否判定処理(S40)において、前記検査基準データと前記被検査データを比較検査して検査対象キャップ天面の良否を判定し、不良キャップ排除信号処理(S50)において不良キャップをキャップ検査機の下流でキャップ製造ラインから排除するための信号を出力し、引続き後続のキャップ天面の検査を継続する。また、検査データ蓄積処理(S60)において、キャップ製造ラインの改善やキャップ品質に関するクレームの追跡調査に有用な検査結果のデータ等を蓄積してキャップ生産の完了をもってキャップ天面の検査を終了する。
ここで、図7の平面図に例示するキャップ検査装置によりキャップの取扱い工程を説明すると、上流で製造されたキャップAは供給コンベヤC1から間歇的に矢印方向に回転するスターホイールWのポケットPに供給されて、上部にRGBカメラ(図示省略)を配設したキャップ天面撮像位置Kに搬送されて一時停止する。ここでキャップ天面をRGBカメラで撮像した画像データは画像データ処理装置Qに送られて所期のデータ処理を施されて、前記説明の如く予め設定保存された検査基準データと比較検査されてキャップ天面の印刷状態の良否が判断される。
この後、キャップ天面を検査されたキャップAはスターホイールWのポケットP中でさらに搬送されて、排出コンベヤC2によって下流側に排出される。この時、前記キャップ天面検査の結果、不良と判定されたキャップは不良キャップ排除口C3から図示省略のエアージェット等によるキャップ排出装置で排出コンベヤC2からキャップ製造ライン外に排除される。
以下、各データ処理工程の詳細を説明すると、図2に示す良品RGB画像データ取得処理(S10)において、まず複数の良品キャップサンプルを検査時の良否判断の分岐点を充分考慮して選定する(S11)。そしてキャップ検査用のRGBカメラによりキャップ天面を撮像した(S12)後、エッジ処理により画像データの処理領域をキャップ天面の検査範囲に限定して(S13)、サンプル数に対応する複数の良品画像RGBデータとして順次取込み保存する(S14)。
次に、図3に示す検査基準データ設定処理(S20)において、前記良品RGB画像データをアフィン変換によりキャップ天面の印刷の水平方向位置及び角度を修正して印刷の位置合わせを行い(S21)、良品キャップサンプル全数に対する各色(RGB)に対応する濃度の最大値及び最小値を求めて(S22)、この間をキャップ天面検査時の許容範囲としてRGBデータ許容値を設定する(S23)。
図8に示すキャップ天面の平面図において、例えばキャップ天面のY−Y部分における各画素に対して、印刷されたR(赤)の文字の左部分L1、右部分L2及び汚れDは、図9に示す横軸を画素配列とし縦軸をRGB濃度としたRGB濃度図表において、それぞれR濃度値L1S、L2S及びDSとなり、各画素の濃度分布は太線Jの分布となる。前記説明の如く、例えばR(赤)に関する良品キャップの濃度の各画素に対する最大値及び最小値を求めて(S22)、前記RGBデータ許容値をプロットして加工補正すると最大値RLUと最小値RLLの間のハッチング部が、検査対象キャップのRGBデータの許容範囲Eとなる。
なお、前記RGBデータ許容値の設定にあたっては、説明したRGBの各色に関する濃度の最大値及び最小値を参考データとして、別途検討し指定するRGBデータ許容値を設定することもできる。また、キャップ天面の印刷が例えばRGB等の特定の色に限定されている場合、キャップ天面のRGBデータ許容値の設定を特定の色に限定して、特定の色に関してのみキャップ天面の検査を行うこともできる。また、前記説明の各色(RGB)に対応する濃度をデータ処理する手段に替えて、RGBデータをグレイ変換してグレイ値により検査基準データの設定及び以後の検査データ処理を実施してキャップ天面の検査を行うこともできる。
前記RGBデータ許容値の設定に続いて、前記良品RGB画像データをHSV空間データに変換して(S24)、良品キャップごとにS(彩度)とV(輝度)に関する画素数の2次元ヒストグラムを作成して重心位置を算出し(S25)、それぞれの良品キャップに対応する固有彩度値及び固有輝度値として設定して(S26)、図10に示すSVデータ分布図に各点Fとしてプロットする(S27)。
そして、前記良品キャップサンプルの実際の彩度状態及び輝度状態と前記固有彩度値及び固有輝度値を充分比較検討して、キャップ天面検査時の検査基準データとしてSVデータ許容領域Nを設定する(S28)。なお、この際必要に応じて比較のため一部不良品キャップのデータ(例えば不良点T)を加えて、その固有彩度値及び固有輝度値をあわせ検討して検査基準データを設定することもある。また、前記の固有彩度値及び固有輝度値を算出する手段は、特に輝度重心によることなく良品キャップ天面の各画素のS又はVの濃度を積算して画素数で割る等、他の手段を利用することもできる。
次に図4において、実際のキャップ天面検査における被検査データ取得処理(S30)について説明する。まず、前記検査ポジションPに位置決めされた被検査キャップAの天面をRGBカメラで撮像し(S31)、良品サンプルのデータ処理の場合と同様に、キャップ天面の検査画像領域を限定して検査対象RGB画像データとして取得し(S32)、アフィン変換等のデータ処理により印刷位置に対してデータの位置合わせを行い、各画素に対応する被検査RGBデータを取得する(S33)。
さらに、SVデータ許容領域の設定の場合と同様に、被検査品RGB画像データをHSV空間データに変換し(S34)、S(彩度)とV(輝度)に関する画素数の2次元ヒストグラムを作成して重心位置を算出して(S35)、被検査SVデータとして取得する(S36)。
以後、図5に示すキャップ天面良否判定処理(S40)について説明する。図9に例示する如く検査対象キャップの各画素に対する被検査RGBデータがRGB許容値、即ち最大値RLUと最小値RLLのハッチングした許容範囲Eに入っているかを比較検査して、許容範囲に入っていればキャップ天面は良好、範囲外であれば不良と判定する(S41)。このようにキャップ天面のRGB各色に関する印刷状態の良否をRGB許容値と各画素に対して比較検査してキャップ天面の良否判断を行う。なお、図9に示す汚れDに対応するDS部は、許容範囲Eから逸脱しており当該キャップは不良と判定される。
次に図10に例示する如く、被検査SVデータがSVデータ許容領域Nに入っているかを比較検査して、前記SVデータ許容領域Nに入っていればキャップ天面は良好、点Tの如く領域外であれば不良と判定する(S42)。即ち、キャップ天面全体としてのS(彩度)又はV(輝度)に関するキャップ天面全体の濃度レベルの組合わせにより印刷状態の良否判断を行う。そして、前記の被検査RGBデータと被検査SVデータの検査結果を複合して、いずれかの検査結果が不良と判定されたキャップ天面の印刷状態は不良と判定する(S43)。
このように、被検査RGBデータと被検査SVデータの検査結果を複合して検査対象キャップ天面の印刷状態の良否を総合判定するため、RGBデータの検査により印刷のRGBの色に関する検査が印刷位置に対応して画素ごとに詳細に検査され、またSVデータの検査によりキャップ天面全体としてのS(彩度)とV(輝度)に関する異常が効率良く検査される。即ち、RGB検査のみでは検出できなかった印刷の微妙な不具合も、サンプルキャップを利用して検査基準を設定することを通して、人間の視覚の感性に近い姿で検査することが可能となる。また、SVデータによる検査は画素ごとのRGB検査に比して時間を要しないため、両検査方法を複合したキャップ天面の検査は高い検査精度と高能力の検査を可能ならしめる。
前記の検査実施以後、図1に示す如く、不良キャップ排除信号処理(S50)において不良キャップをキャップ検査機の下流でキャップ製造ラインから排除するための信号を出力し、引続き後続のキャップ天面の検査を継続して繰返す。また、検査データ蓄積処理(S60)において、キャップ製造ラインの改善やキャップ品質に関するクレームの追跡調査に有用な検査結果のデータを蓄積してキャップ生産の完了をもってキャップ天面の検査を終了する。
以下図6のフローチャートについて説明する。図8に示す如く、キャップ天面の内周部分A2には文字や地色が印刷されているが、外周部分A1には通常文字や模様等が印刷されていない。以下、このような場合に利用できる検査精度と検査効率に優れたキャップ天面外周部分の検査方法としての外周部分検査システム(S70)を説明する。まず、前記被検査RGBデータ(S72)のキャップ外周位置から指定した寸法(例えば2mm)をキャップの外周部分A1とし、この領域の被検査RGBデータを外周部分被検査RGBデータとして取込む(S73)。
次に、前記外周部分被検査RGBデータをキャップ中心で所定角度(例えば10度)回転させた回転外周部分被検査RGBデータを作成し(S74)、回転前と回転後の被検査RGB画像データを重ねて各画素における差分値を算出して被検査差分値とする(S75)。そして、別途予め設定した検査基準データとしての検査しきい値(S71)と前記の各画素における被検査差分値を比較検査して(S76)、各画素における被検査差分値の絶対値が前記検査しきい値以下であればキャップ外周の状態は良とし、超過している場合は不良と判定する(S77)。
この検査方法によれば、キャップの外周部分A1の色が検査対象品種に対して異なる場合、あるいは同一品種のキャップにおいても生産ロットにより微妙に色が異なる場合に、外周部分A1の色の差分値をとることによりキャンセルされるため外周部分A1の色に影響されることなく、汚れやキズ等の欠陥のみを正しく検出することができる。このため、対象キャップの外周部分の色に影響されずに、前記検査しきい値の設定が可能となり操作が簡易化されるとともに、外周部分A1の色のバラツキに影響されずに欠陥を検出することにより精度の向上を図ることができる。なお、本発明に係るキャップ外周部分の検査はRGBデータをグレイ変換して、グレイ値に基づく単独スケールにより実施することもできる。
次に請求項に記載の検査方法について説明する。図1に示す検査データ処理システム(M)において、検査基準データ設定(S20)、被検査データ取得処理(S30)、及び良否判断処理(S40)をキャップ外周部分を含めたキャップ天面全体のデータにわたって実施する必要があった。ここで上記の各データ処理をキャップ天面の内周部分と外周部分に分割して、内周部分に関しては被検査RGBデータとRGBデータ許容値との画素ごとの比較検査を行うとともに被検査SVデータとSVデータ許容領域との比較検査、外周部分に関しては外周部分被検査RGB画像データと回転外周部分被検査RGB画像データとの各画素における差分値と外周部分しきい値との比較検査を利用することにより、両部分の印刷の特性に対応した検査を効率良く実施して検査能力を向上させることができる。なお、検査の確実を期すため内周部分と外周部分の境界領域に限定して、検査方法を重複して実施することもできる。
なお前記実施例において、1種類のキャップに対する検査方法に関して説明したが、本検査方法を利用したキャップ天面検査装置においては通常多くの品種のキャップを検査するため、それぞれの品種のキャップ天面検査に対して品種に対応する検査基準データを予め設定し、検査対象キャップの品種切替えに際しては検査基準データを簡易に切替えて本発明のキャップ天面検査の方法を利用することが可能である。また、前記実施例ではキャップ製造ラインにおいてキャップ単体の検査方法に関して説明したが、飲料充填ライン等においてキャップを容器に装着した状態でも同様にキャップの天面を検査することができる。
また前記実施例においては、検査対象を円形状のキャップ天面に限定したが、本発明は円形状のキャップ天面の検査に限定されるものではなく、四角形状のキャップの天面検査や類似形状の物品の検査に、本発明の主旨の範囲で広く応用することができる。また、本発明に係るキャップ天面の検査方法に、印刷位置のキャップ中心からのズレ検査等、他の検査方法と組合わせてキャップ天面の検査を行うこともできる。
なお本発明において、HSV(色相、彩度、輝度)の表現を使用しているが、当該技術分野ではHSB,HSL、HSIがHSVと同意義で使用されることがあり、また輝度に替えて明度の表現がされることがあるが、これら表現の差異は本発明の主旨を限定するものではない。
検査データ処理システムの全体を示すフローチャートである。 良品RGB画像データ取得処理に関するフローチャートである。 検査基準データ設定処理に関するフローチャートである。 被検査データ取得処理に関するフローチャートである。 キャップ天面良否判定処理に関するフローチャートである。 外周部分検査システムに関するフローチャートである。 本検査方法に係るキャップ検査装置の実施例を示す平面図である。 説明のためのキャップ天面平面図である。 RGBデータの処理方法を示すRGB濃度図表である。 SVデータの処理方法を示すSVデータ分布図である。
符号の説明
A キャップ
C1 供給コンベヤ
C2 排出コンベヤ
C3 排除口
D 汚れ
DS 汚れ部分のR濃度値
E 許容範囲
F 良点
J 太線
K キャップ天面撮像位置
L1 左部分
L2 右部分
L1S R濃度値
L2S R濃度値
M 検査データ処理システム
N SVデータ許容領域
P ポケット
Q 画像データ処理装置
S10 良品RGB画像データ取得処理
S11 良品キャップサンプルの選定
S12 複数の良品キャップをカメラで撮像
S13 画像領域の限定処理
S14 良品RGB画像データの保存
S20 検査基準データ設定処理
S21 印刷の位置合わせ
S22 RGB濃度範囲算出
S23 RGBデータ許容値設定
S24 HSV空間への変換
S25 S,Vに関する重心位置の算出
S26 固有彩度値、固有輝度値の設定
S27 SVデータ分布図作成
S28 SVデータ許容領域検討と設定
S30 被検査データ取得処理
S31 被検査キャップをRGBカメラで撮像
S32 検査対象RGB画像データ取得
S33 被検査RGBデータの取得
S34 HSV空間への変換
S35 S,Vに関する重心位置の算出
S36 被検査SVデータの取得
S40 キャップ天面良否判定処理
S41 被検査RGBデータ判定
S42 被検査SVデータ判定
S43 キャップ天面総合判定
S50 不良キャップ排除信号処理
S60 検査データ蓄積処理
S70 外周部分検査システム
S71 検査しきい値設定
S72 被検査RGBデータの取込み
S73 外周部分被検査データの取込み
S74 回転外周部分被検査RGBデータ作成
S75 被検査差分値算出
S76 差分値の比較検査
S77 外周部分良否判定
T 不良点
W スターホイール

Claims (2)

  1. キャップ天面の印刷状態を検査する方法であって、
    選定した複数の良品キャップの天面画像をRGBカメラにより撮像して複数の良品RGB画像データとして取込み、
    前記良品RGB画像データをデータ処理してキャップ天面の印刷位置に対応した各画素に対する検査基準データとしてのRGBデータ許容値を設定するとともに、前記良品RGB画像データをHSV空間データに変換及びデータ処理して検査基準データとしてのSVデータ許容領域を予め設定し、
    前記RGBカメラにより検査対象キャップ天面を撮像した検査対象RGB画像データをデータ処理して印刷位置に対応させた被検査RGBデータと前記RGBデータ許容値を画素ごとに比較検査するとともに、前記検査対象RGB画像データをHSV空間データに変換してデータ処理した被検査SVデータと前記SVデータ許容領域とを比較検査してキャップ天面の良否判定を行い、
    前記検査対象RGB画像データの通常文字や模様が印刷されていないキャップ外周部分における外周部分被検査RGB画像データと、前記外周部分被検査RGB画像データをキャップ中心で所定角度回転させた回転外周部分被検査RGB画像データとの各画素における差分値を、予め設定した検査基準データとしての外周部分しきい値と比較検査してキャップ天面外周部分の良否判定を行う
    ことを特徴とするキャップ天面の検査方法。
  2. 請求項において、検査基準データの設定及び被検査データ関するデータ処理を、キャップ天面の内周部分と前記外周部分に分割して行い、前記内周部分では前記被検査RGBデータと前記RGBデータ許容値との画素ごとの比較検査を行うとともに前記被検査SVデータと前記SVデータ許容領域との比較検査を行い、前記外周部分では前記外周部分被検査RGB画像データと前記回転外周部分被検査RGB画像データとの各画素における差分値と前記外周部分しきい値との比較検査を行うことを特徴とするキャップ天面の検査方法。
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