JP4244046B2 - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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本発明は、撮影した取得画像にローパスフィルタを施す画像処理方法に関するものである。
画像にローパスフィルタを施す画像処理方法は、一般的に、注目画素の周辺画素の平均値を求め、これを注目画素の新たな輝度値とするものである。このとき、平均をとる領域を広く取ることにより、強力なローパスフィルタ処理することが可能となり、画像の局所的な特徴が除去されて、マクロな輝度分布を求めることができる。
従来の画像処理方法は、主にノイズの除去を目的として用いられる。このため、処理対象の画素エッジ成分をできるだけ保持するような、工夫がなされており、周辺画素の平均値を取る際に、相関の高い方向の画素のみを選択するなどの方法がとられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−61157公報
しかしながら、従来技術では画像周辺部分の処理についての配慮がなされていない。たとえば、注目画素の上下左右3画素の平均値を求めることでローパスフィルタ処理する際には、注目画素を中心とした7×7画素の平均値を求める必要がある。しかし、注目画素が画像の右端に位置している場合、その左側には画素は存在しない。このため、一般的な手法では、画像の周囲3画素の領域については、元の輝度値をそのまま用いる場合や、又は、画素画存在する部分のみについての平均値により新たな輝度値を求める、などの手法を用いる。
元の輝度値をそのまま用いる場合は、当然のことながら、その画素部分ではローパスフィルタ処理されていないという問題がある。また、画素が存在する部分のみについての平均値により新たな輝度値を求める場合には、場所によりローパスフィルタの強度が異なるという問題のほか、輝度レベルがずれるといった問題が生じる。輝度レベルがずれる理由は、例えば画像の輝度が左から右にかけて高くなっているような場合、注目画素を画像の右端とした時には、注目画素とその左に位置する画素の平均(注目画素以下の輝度値をもつ画素のみによる平均値)により新たな輝度を求めることとなり、その結果、本来のこの位置の輝度値よりも低い値を持つからである。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、周辺画素についても平均輝度を保証した好適なローパスフィルタ処理を施すことのできる画像処理方法および画像処理装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の画像処理方法は、画像を多階調の輝度を持つ画素の2次元データとして扱うに際し、元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理するステップと、前記元画像の領域を拡張するとともに、前記最外周画素と同じ行または列に属する元画素と前記最外周画素との輝度の差分値を求め、前記最外周画素からその差分値を引いた値を外挿することにより拡張した領域の輝度を求めるステップと、前記拡張した領域を含めて元画像の領域にローパスフィルタ処理するステップとを有することを特徴とする。
本発明の請求項2記載の画像処理方法は、請求項1において、元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理する前記ステップでは、前記元画像の最外郭画素に対して一次元的なローパスフィルタ処理することを特徴とする。
本発明の請求項3記載の画像処理方法は、請求項1において、元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理する前記ステップでは、外挿する方向に対して垂直方向に位置する画素を用いてローパスフィルタ処理することを特徴とする。
本発明の請求項4記載の画像処理方法は、請求項1において、前記画像の領域を拡張する拡張範囲は、前記拡張した領域を含めて元画像の領域にローパスフィルタ処理する程度に応じて決定することを特徴とする。
本発明の請求項5記載の画像処理方法は、請求項4において、前記拡張した領域を含めて元画像の領域にローパスフィルタ処理する演算に必要な周囲画素領域の大きさが縦A×横Bの大きさを持つとき、前記元画像に対して、縦をA画素、横をB画素だけ拡張することを特徴とする。
本発明の請求項6記載の画像処理方法は、請求項1において、請求項1記載の画像処理方法によって得られた第1の処理画像と、元画像との差分を求めて第2の処理画像を得るステップをさらに備えたことを特徴とする。
本発明の請求項7記載の画像処理方法は、請求項6において、前記第2の処理画像を2値化処理して前記元画像に含まれる欠陥部分を検出することを特徴とする。
本発明の請求項8記載の画像処理装置は、検査対象カメラによって検査に用いる平面板を撮影した元画像を請求項1に記載の画像処理方法によって第1の処理画像を検出する画像処理部と、前記第1の処理画像と元画像との差分の第2の処理画像を検出する減算器と、前記第2の処理画像を2値化した結果画像を検出する2値化回路と、前記結果画像と品質許容基準と照らし合わせて検査対象カメラの品質の合否を判定する判定回路とを設けたことを特徴とする。
本発明の請求項9記載の画像処理方法は、検査対象カメラによって検査に用いる平面板を撮影した元画像を請求項1に記載の画像処理方法によって処理して第1の処理画像P1を検出するステップと、第1の処理画像と元画像との画素毎の差分の第2の処理画像を検出するステップと、前記第2の処理画像に対してメディアンフィルタ処理して更に2値化した結果画像を検出するステップと、前記結果画像に含まれる欠陥画素の総数のカウント値と品質基準の欠陥画素数とを比較し不良/良品を判定するステップとを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項10記載の画像処理方法は、画像を多階調の輝度を持つ画素の2次元データとして扱う画像処理に際し、前記元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理するステップと、前記元画像の領域を拡張するとともに、前記最外周画素と同じ行または列に属する元画素と前記最外周画素との輝度の差分値を求め、前記最外周画素からその差分値を引いた値を外挿することにより拡張した領域の輝度を求めた第1の処理画像を求めるステップと、前記第1の処理画像にローパスフィルタ処理した第2の処理画像を求めるステップと、前記第2の処理画像と前記元画像を対応する画素毎に比較して前記画素毎に求めた差が予め与えた閾値よりも小さな値となる位置における第1の処理画像の画素のみを用いてローパスフィルタ処理した画像を生成するステップとを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項11記載の画像処理方法は、請求項10において、前記元画像の前記画素毎に求めた差が予め与えた閾値よりも小さな値となる位置における第1の処理画像の画素のみを用いてローパスフィルタ処理した画像を生成するステップが出力する画像をキャリブレーション画像とし、該キャリブレーション画像を用いて前記元画像とは別の補正対象画像を補正するステップをさらに備えたことを特徴とする。
本発明の請求項12記載の画像処理方法は、請求項11において、前記元画像以外の画像とキャリブレーション画像を画素毎に除算して前記元画像とは別の画像を補正することを特徴とする。
本発明の請求項13記載の画像処理方法は、元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理するステップと、前記元画像の領域を拡張するとともに、前記最外周画素と同じ行または列に属する元画素と前記最外周画素との輝度の差分値を求め、前記最外周画素からその差分値を引いた値を外挿することにより拡張した領域の輝度を求めた第1の処理画像を求めるステップと、前記第1の処理画像にローパスフィルタ処理して第2の処理画像を求めるステップと、前記第2の処理画像と元画像を画素毎に比較して予め与えた閾値以上に違いのある画素を用いないようにして前記第1の処理画像に対して再度ローパスフィルタ処理するステップとを備えたことを特徴とする。
本発明の請求項14記載の画像処理方法は、請求項13において、前記第2の処理画像と元画像を画素毎に比較して予め与えた閾値以上に違いのある画素を用いないようにして前記第1の処理画像に対して再度ローパスフィルタ処理するステップを、前記第2の処理画像と元の画素の輝度を画素毎に比較して輝度値が規定値以上違う場合にはその対応画素にマーキングするステップと、前記マーキングした画素を注目画素とし、その注目画素の近傍に位置するローパスフィルタに用いる画素の値を調べて平均演算に利用する処理を行い注目画素の新たな輝度値にするステップとで構成したことを特徴とする。
本発明の画像処理方法によれば、画像の周辺近傍画素についても平均輝度を保証した好適なローパスフィルタ結果をもたらすことができる。
また、本発明の画像処理方法を用いた画像処理装置によれば、画像周辺部分においても誤動作なく欠陥を検出できるカメラの検査装置を実現することができ、また、正確に画像の輝度むらを除去した蛍光顕微鏡を実現することができる。
以下、本発明の画像処理方法を具体的な実施の形態に基づいて説明する。
(実施例1)
図1〜図4は本発明の(実施例1)を示す。
図1は、本発明の実施例1における画像処理方法の処理フローを示す。
ステップ101では、対象となっている元画像P0の最外周に位置する画素にのみローパスフィルタ処理する。
ステップ102では、外挿を行い、元の画像より一回り大きな画像を作成する。
ステップ103では、元画像全体にローパスフィルタ処理して目的とするローパス画像を作成する。
次に、上記の手順をより具体的な例を用いて説明する。
図2は元画像およびステップ101の処理後の各画素を示したイメージ図である。図2において、201は元画像で、各画素が0〜255の256階調の輝度値を持つ白黒画像である。説明を簡単にするために、横9画素×縦7画素の大きさを持つものとする。そして、各画素における輝度値を、A(x,y)で表すものとする。
まず、この元画像201に対して、ステップ101においてその最外周に位置する画素にのみローパスフィルタ処理の手順について示す。
ここでは、網掛けして示した画素のみにローパスフィルタ処理する。まず、A(1,0)〜A(7,0)については横方向にローパスフィルタ処理する。横方向のローパスフィルタとしては、基本的には注目画素A(x,y)を中心とした5画素の元画像のままの輝度値の平均を求め、これを注目画素の新たな輝度値B(x,y)とするものである。例えば、A(4,0)を注目画素としたとき、
( A(2,0)+A(3,0)+A(4,0)+A(5,0)+A(6,0) ) / 5
を求め、これを新たな輝度値B(4,0)とする。注目画素をA(1,0)とした場合、A(1,0)については、2つ左側の画素が存在しないため、存在しない部分の画素はローパスフィルタ演算の対象外とし、
( A(0,0)+A(1,0)+A(2,0)+A(3,0) ) / 4
を新たな輝度値B(1,0)とする。同様に、注目画素をA(7,0)とした場合には、 ( A(5,0)+A(6,0)+A(7,0)+A(8,0) ) / 4
を新たな輝度値B(7,0)とする。A(1,6)〜A(7,6)についても全く同様の方法で、横方向にローパスフィルタ処理する。
A(0,1)〜A(0,5)については縦方向にローパスフィルタ処理する。縦方向のローパスフィルタとしては、基本的には注目画素A(x,y)を中心とした5画素の元画像のままの輝度値の平均を求め、これを注目画素の新たな輝度値B(x,y)とするものである。例えば、A(0,2)を注目画素としたときには、
( A(0,0)+A(0,1)+A(0,2)+A(0,3)+A(0,4) ) / 5
を求め、これを新たな輝度値B(0,2)とする。注目画素をA(0,1)とした場合、A(0,1)については、2つ上側の画素が存在しないため、存在しない部分の画素はローパスフィルタ演算の対象外とし、
( A(0,0)+A(0,1)+A(0,2)+A(0,3) ) / 4
を新たな輝度値B(0,1)とする。A(8,1)〜A(8,5)についても全く同様の方法で、縦方向にローパスフィルタ処理する。
A(0,0)、A(8,0)、A(0,6)およびA(8,6)を注目画素とした場合については、これらは角に位置するものであることから、縦と横方向のローパスフィルタ処理する。したがって、A(0,0)を注目画素としたとき、
( A(0,0)+A(1,0)+A(2,0)+A(0,1)+A(0,2) ) / 5
を求め、これを新たな輝度値B(0,0)とし、A(8,0)を注目画素としたとき、
( A(6,0)+A(7,0)+A(8,0)+A(8,1)+A(8,2) ) / 5
を求め、これを新たな輝度値B(8,0)とする。A(0,6)、A(8,6)についても同様の方法を用いる。
以上の動作により、最外周に位置する画素にのみローパスフィルタ処理を施した画像202を得る。
以上の説明において、ローパスフィルタは、注目画素を中心とした5画素の輝度平均を用いたが、より多くの画素の平均によるローパスフィルタでも良いし、また、位置に応じた加重平均によるローパスフィルタでも同様の効果を得ることができる。
次に、図3を用いてステップ102の処理の詳細について説明を行う。
図3はステップ102の処理を行う際の、画像の各画素を示したイメージ図である。301はステップ102の処理により作られる画像で、その中で白い部分がステップ101の処理により作られた部分(最外周に位置する画素にのみローパスフィルタ処理を施した画像202)であり、網掛けして示した部分がステップ102の処理により新たに作られる画素である。
すなわち、白い部分が元画像と同じ大きさを持ち、網掛けして示した部分が拡張された部分である。白い部分において、A(x,y)であらわされる部分は元画像と同じ輝度値であり、B(x,y)であらわされる部分はステップ101の処理により新たな値となった輝度値である。拡張される領域の幅は、ステップ103に用いるローパスフィルタが必要とする領域に応じて決まる。
ここではステップ103で用いるローパスフィルタは、注目画素を中心として5×5の画素領域の平均を求め、これを注目画素の新たな輝度値とする。このため、例えばB(0,0)の位置の処理結果を精度よく求めるためには、上2画素と左2画素の輝度値を必要とするため、本実施例においては元画像に対して周囲2画素分の領域を拡張する。拡張された領域の輝度値は外挿により求める。
まず、画像の上辺および下辺の拡張領域の輝度値の求め方について詳細に説明する。
例えば、C(0,−1)の輝度値は、“2*B(0,0)−B(0,1)”により求め、C(8,−1)の輝度値は、“2*B(8,0)−B(8,1)”により求める。また、C(1,−1)の輝度値は、“2*B(1,0)−A(1,1)”により求め、同様の方法により、C(2,−1)〜C(7,−1)の各値を求めることができる。また、C(0,−2)の輝度値は、“2*B(0,0)−B(0,2)”により求め、C(8,−2)の輝度値は、“2*B(8,0)−B(8,2)”により求める。また、C(1,−2)の輝度値は、“2*B(1,0)−A(1,2)”により求める。同様にC(2,−2)〜C(7,−2)の各値を求めることができる。
さらに、C(0,7)の輝度値は、“2*B(0,6)−B(0,5)”により求め、C(8,7)の輝度値は、“2*B(8,6)−B(8,5)”により求める。また、C(1,7)の輝度値は、“2*B(1,6)−A(1,5)”により求め、同様の方法により、C(1,7)〜C(7,7)の各値を求めることができる。また、C(0,8)の輝度値は、“2*B(0,6)−B(0,4)”により求め、C(8,8)の輝度値は、“2*B(8,6)−B(8,4)”により求める。また、C(1,8)の輝度値は、“2*B(1,6)−A(1,4)”により求める。同様にC(2,8)〜C(7,8)の各値を求めることができる。
次に、画像の左辺および右辺の拡張領域の輝度値の求め方について詳細説明する。
例えば、C(−1,0)の輝度値は、“2*B(0,0)−B(1,0)”により求め、C(−1,6)の輝度値は、“2*B(0,6)−B(1,6)”により求める。また、C(−1,1)の輝度値は、“2*B(0,1)−A(1,1)”により求め、同様の方法により、C(−1,2)〜C(−1,5)の各値を求めることができる。
また、元画像の上下の拡張領域はすでに求められているため、C(−1,−2)はC(0,−2)とC(1,−2)を用いて同様の方法により求めることができる。また、C(−1,−1)、C(−1,7)、C(−1,8)についても同様の方法により求めることができる。次に、C(−2,0)の輝度値は、“2*B(0,0)−B(2,0)”により求め、C(−2,6)の輝度値は、“2*B(0,6)−B(2,6)”により求める。また、C(−2,1)の輝度値は、“2*B(0,1)−A(1,2)”により求め、同様の方法により、C(−2,2)〜C(−2,5)の各値を求めることができる。
また、元画像の上下の拡張領域はすでに求められているため、C(−2,−2)はC(0,−2)とC(2,−2)を用いて同様の方法により求めることができる。また、C(−2,−1)、C(−2,7)、C(−2,8)についても同様の方法により求めることができる。
さらに、C(9,0)の輝度値は、“2*B(8,0)−B(7,0)”により求め、C(9,6)の輝度値は、“2*B(8,6)−B(7,6)”により求める。また、C(9,1)の輝度値は、“2*B(8,1)−A(7,1)”により求め、同様の方法により、C(9,2)〜C(9,5)の各値を求めることができる。また、元画像の上下の拡張領域はすでに求められているため、C(9,−2)はC(8,−2)とC(7,−2)を用いて同様の方法により求めることができる。また、C(9,−1)、C(9,7)、C(9,8)についても同様の方法により求めることができる。
次に、C(10,0)の輝度値は、“2*B(8,0)−B(6,0)”により求め、C(10,6)の輝度値は、“2*B(8,6)−B(6,6)”により求める。また、C(10,1)の輝度値は“2*B(8,1)−A(6,1)”により求め、同様の方法により、C(10,2)〜C(10,5)の各値を求めることができる。また、元画像の上下の拡張領域はすでに求められているため、C(10,−2)はC(8,−2)とC(6,−2)を用いて同様の方法により求めることができる。また、C(10,−1)、C(10,7)、C(10,8)についても同様の方法により求めることができる。以上により、画像301のすべての画素の輝度値を求めることができた。
最後に、ステップ103における処理について説明を行う。
最終的な処理後画像が必要な領域は元画像の領域のみであるため、ここでは図3の白い部分のみについて演算を行う。先述のように、ステップ103で行うローパスフィルタは、注目画素を中心として5×5の画素領域の平均を求め、これを注目画素の新たな輝度値とするものである。したがって、図3において、B(0,0)の画素位置における処理後の輝度値は、これを中心とする5×5の画素領域の平均であるため、
( C(-2,-2)+C(-1,-2)+C(0,-2)+C(1,-2)+C(2,-2)+C(-2,-1)+C(-1,-1)+C(0,-1)+
C(1,-1)+C(2,-1)+C(-2,0)+C(-1,0)+B(0,0)+B(1,0)+B(2,0)+C(-2,1)+C(-1,1)+B(0,1)+B(1,1)+B(2,1)+C(-2,2)+C(-1,2)+B(0,2)+B(1,2)+B(2,2) ) / 25
により求められる。以下、図3の白い部分の全てに対して同様に処理を行い、目的とする処理画像を得る。ここでは、ローパスフィルタの例として、5×5の画素領域の平均を用いる場合を示したが、ローパスフィルタの範囲を別の大きさとした場合でも、また、加重平均を用いるなどの別の手段を用いた場合であっても同様の効果を得ることができる。
ここでステップ102の処理により、元画像の周囲に画素が作られていることから、ステップ103の処理においては、端の部分に特化した例外処理を行う必要は無く、中央部分と端の部分とで同様の処理をすることができる。このときの効果について、図4を用いて説明する。
ここでは、元画像の輝度が左から右にかけて高くなっているような場合を想定して説明するが、説明を簡単にするため、画像の上下方向は一様な輝度を持つものとし、横方向の処理に限定して一次元的に説明する。
図4(a)は図2の元画像より上から3行目の画素を1行分抜き出し、その輝度値を高さで表現したもので、401〜409はA(0,2)〜A(8,2)の輝度値を高さで示している。図からわかるように、右に行くに従って輝度が高くなっている。従来のローパスフィルタでは、注目画素を中心とした5画素分の平均値を処理結果とするが、A(8,2)位置においては、右側の画素が存在しないため、輝度値407〜409の3画素の平均値を求める。図からわかるように、この結果は輝度値408の高さとほぼ等しくなり、本来の輝度値409の高さよりも低くなる。
一方、本発明により画像処理した場合の例を図4(b)に示す。
図4(b)は図3の画像より上から5行目の画素を1行分抜き出し、その輝度値を高さで表現したもので、401〜408はA(0,2)〜A(7,2)を、410はB(8,2)を、411〜412はC(9,2)〜C(10,2)の輝度値を高さで示している。
輝度値410はステップ101において縦方向のローパスフィルタにより作成されたもので、ここでは元画像の縦方向には同じ輝度値が並んでいるものと仮定しているため、輝度値410は輝度値409と同じ値を持つ。また、輝度値411,412はステップ102の外挿により作られたものであり、輝度値407〜410にかけてと同じ割合で輝度が増加している。ステップ103において、B(8,2)位置での処理は、輝度値407〜412の5画素の平均値を求めることであり、図からわかるように、この結果は輝度値410の高さとほぼ等しくなる。このことから、本発明によれば、画像周辺部分においても、元の画像の平均値に近い値を得ることができることがわかる。
また、ステップ102の処理により拡張領域の画素の輝度値を求めるときには、外挿により求めている。外挿においては、例えば
C(2,−1)=2*B(2,0)−A(2,1)
という式からわかるように、B(2,0)がノイズ等によリある誤差を持っていた場合には、C(2,−1)の値はその誤差の2倍の誤差を含むこととなる。同様に、C(2,−2)も同じ誤差を持ち、103の処理時において、B(2,0)の位置の輝度を求める際には、C(2,−1)とC(2,−2)の両方を用いることから、結果にこの誤差が大きく影響することとなる。すなわち、元画像の最外周の輝度にノイズ等の誤差がある場合には、最終の処理結果に大きな影響を与えることがわかる。ステップ101の処理はこれを防止するものであり、元画像の最外周の画素に対して予めローパスフィルタを施し、ノイズの防止を図っている。
従って、元の画素の輝度平均を保持するローパスフィルタを実現することができる。
以上の様に実施例1においては、ローパスフィルタ処理する際に、画像の周囲を拡張した後にローパスフィルタ処理することにより、画像内において周辺部分も中央部分と同じ条件でローパスフィルタ処理が可能となり、周辺画素についても平均輝度を保証した好適なローパスフィルタ結果をもたらすことができる。
(実施例2)
図5は(実施例1)に記載の画像処理方法に基づいて画像処理を実行している画像処理装置を示す。図9は欠陥検出装置502の具体的な処理方法を示している。
この画像処理装置は、例えばデジタルスチルカメラやデジタルビデオ等のようにレンズやCCD(電荷結合素子charge-coupled device )を用いる画像撮影機器の検査に用いることができる。ここでは、検査対象のデジタルスチルカメラにおける、レンズやCCDの欠陥を検査する検査装置に応用した例を、以下詳細に説明する。
図5において、カメラ500は検査対象となるデジタルスチルカメラであり、これを用いて、検査に用いる平面板501を撮影する。この平面板501は淡色無地の板であり、例えば全面がグレーの一色で塗られている。元画像P0は、カメラ500にて平面板501を撮影した画像であり、デジタル画像データとなっている。本実施例においては、元画像P0は、カメラ500のCCDの1画素当たりの輝度が256階調で、1024×768画素の大きさを持つものとする。この元画像P0を用いてカメラ500のレンズあるいはCCDの欠陥を、欠陥検出装置502を用いて検出する方法を以下に説明する。
503は前記実施例1の画像処理方法を実現する画像処理部で、この画像処理部503は100×100の範囲の画素を平均化する処理を行う。この画像処理部503の領域の大きさは、想定される欠陥の画素が最大50×50程度であるので、本発明の平均化処理を行うにために充分に大きな領域である。ここで、最大50×50の欠陥領域内の各画素に対して、その周囲の100×100の画素を用いて平均化した場合、欠陥部分が最大1/4であり、少なくとも3/4は、背景の輝度値を持つ。従って、平均化後の画素の輝度値は、欠陥部分の輝度値よりもはるかに背景の輝度値に近いものとなる。この結果、欠陥部分の影響はほとんど消去され、画像処理部503の出力は元画像P0の輝度分布に極めて近い第1の処理画像P1となる。
504は画像処理部503の出力の第1の処理画像P1と元画像P0との差分を取る減算器である。減算器504の出力の第2の処理画像P2は、両者の差であるところの欠陥部分のみが0以外の値を持つこととなる。
次に、減算器504の出力を2値化回路505に入力する。2値化回路505は、減算器504からの出力を各画素毎に評価し、注目画素の輝度値の絶対値が予め与えた閾値より大きい場合はその画素に対して“1”を、閾値以下の場合はその画素に対して“0”を出力する。ここではごく微妙な欠陥を検出するために閾値を“1”とするが、欠陥がはっきりしている場合は、閾値をより大きな値とすることもできる。2値化回路505からの出力は、元画像P0と、元画像P0が本来持つ輝度分布との、異なっている画素を“1”として出力することとなり、その結果、欠陥画素のみが“1”として表現された結果画像P3を得ることができる。
結果画像P3は欠陥部分の画素が全て含まれている。ところが、検査する商品の品質許容基準によっては、その欠陥のレベルに応じて良品を判断するので、結果画像P3を、そのまま用いて判断するべきでは無い。このため、評価値演算回路506と判定回路507において、結果画像P3を評価し、出荷範囲入力手段508から入力された品質許容基準と照らし合わせ、検査対象であるカメラ500の品質の合否を判定する。
たとえば、欠陥と判定された画素の総数が50画素以上あれば不合格であるという基準があらかじめ出荷範囲入力手段508に入力された場合、判定回路507では、結果画像P3において、“1”という値を持つ画素の総数を求め、これが50画素よりも少ない場合には合格の判定を、50画素以上の場合には不合格の判定を行い、これを、結果表示装置509に出力する。また、出荷範囲入力手段508から入力された品質許容基準が、連続した欠陥画素の集合体のうち最大のものの画素数の合計が30画素以上であれば不合格であるという基準があらかじめ入力された場合、判定回路507では、結果画像P3において、“1”という値を持つ画素の中で、これが連続してかたまっているものを探索し、最大の大きさを持つものの画素数を求め、これが30画素よりも少ない場合には合格の判定を、30画素以上の場合には不合格の判定を行い、これを、結果表示装置509に出力する。結果表示装置509においては、判定回路507からの判定結果をモニタに表示し、製品としての合否を人間に伝える。
なお、上記において、第2の処理画像P2は、減算器504の出力をそのまま用いたが、実際には、元画像P0に含まれるノイズ成分についても、0以外の値を持つこととなるため、これを除去するために減算器504の出力にメディアンフィルタをかけたものを第2の処理画像P2として用いることもできる。メディアンフィルタは画像処理で一般的に用いられるもので、注目画素の周辺領域の画素の輝度値を大きさの順に並べ、その中央に位置するものを注目画素の輝度値とするものである。メディアンフィルタはある程度の大きさを持った輝度変化領域のみを残して、ノイズ部分を消去することができる。
従来の画像処理装置では周辺部分において平均輝度の保証がされていないため、画像処理部503に従来の画像処理方法を用いた場合は、周辺部分の欠陥検出が正常に行えない恐れがあるのに対して、本方法によれば、ローパスフィルタの周辺部の平均値は元画像と近い値となるため、正確に欠陥のみを抽出することができる。
以上のように本実施例においては、元画像P0と前記実施例1による画像処理方法により求めた前記元画像P0が本来持つ輝度分布を表わす第1の処理画像P1とを減算し、2値化するようにしたので、正確に欠陥のみを抽出することができる。
次に、上記に示した欠陥検出装置502を、ソフトウェアにより実現する場合の処理方法の一例を、図9を用いて詳しく説明する。
図9はデジタルスチルカメラ等の検査において、レンズやCCDの欠陥を検出する方法の一実施例のフローチャートである。
ステップ901では、先ずカメラ等で撮影した元画像P0に対して、実施例1で示したローパスフィルタを施す。ここでは、100×100の範囲の画素を平均化するものとし、これは想定される最大欠陥領域(50×50)に対して充分に大きな領域である。そのため、先に説明した画像処理部503と同様の原理で、欠陥部分の影響はほとんど消去され、処理結果は元画像P0の輝度分布に極めて近い第1の処理画像P1となる。
ステップ902では、第1の処理画像P1と元画像P0との画素毎の差分を求める。この処理結果は、理想的には両者の差であるところの欠陥部分のみが0以外の値を持つこととなる。ただし、実際の結果では、元画像P0に含まれていたノイズ成分も0以外の値を持つこととなるため、ステップ902の処理結果に対してステップ903においてメディアンフィルタ処理する。
メディアンフィルタは画像処理で一般的に用いられるもので、注目画素の周辺領域の画素の輝度値を大きさの順に並べ、その中央に位置するものを注目画素の輝度値とするものである。メディアンフィルタはある程度の大きさを持った輝度変化領域のみを残して、ノイズ部分を消去することができる。このため、ステップ903の処理結果P2は、欠陥部分のみが0以外の値を持つこととなる。
ステップ904では、処理結果P2を2値化する。この2値化は、処理結果P2を各画素毎に評価し、注目画素の輝度値の絶対値が予め与えた閾値より大きい場合はその画素に対して“1”を、閾値以下の場合はその画素に対して“0”を出力する。ここではごく微妙な欠陥を検出するために閾値を“1”とするが、欠陥がはっきりしている場合は、閾値をより大きな値とすることもできる。2値化の結果、元画像P0と、元画像P0が本来持つ輝度分布との、異なっている画素を“1”として出力することとなり、その結果、欠陥画素のみが“1”として表現された結果画像P3を得ることができる。
ステップ905においては、結果画像P3に含まれる欠陥画素の総数をカウントする。これは、結果画像P3の全体において“1”の値を持つ画素をカウントすることで実現することができる。
ステップ906においては、予め与えられた品質規準、たとえば「欠陥画素数が50以上の製品は不良」という基準に基づき、ステップ905でカウントした値と、品質基準の欠陥画素数50とを比較し、ステップ905でカウントした値が50以上である場合には、ステップ907において不良であるという情報を出力する。また、ステップ905でカウントした値が50未満である場合には、ステップ908において良品であるという情報を出力する。
(実施例3)
図6〜図8は(実施例1)に記載の画像処理方法に基づいて画像処理を実行している蛍光顕微鏡画像取得装置を示す。
図6において、601は補正対象画像としての観察対象で、例えば蛍光色素などで染色した細菌の細胞などである。レーザ光源602からのレーザ光をダイクロイックミラー603で反射させて、観察対象601に照射すると、観察対象601の蛍光色素はレーザに励起されて、特定の波長で光を発する。この光はCCDカメラ604で捕らえ、画像データとしてデジタル化し、ホストコンピュータ605で処理される。
ここで、観察対象601に照射したレーザ光を観察面内で全て均一になるようにするのは困難であり、通常は中央部は明るく、周辺部分は暗いという照度分布を持つ。このレーザ光により励起した蛍光画像をそのまま表示した場合、本来の蛍光色素の分布が正確に表示されないため、レーザ光の照度分布のキャリブレーションを行う必要がある。
キャリブレーションは、観察対象601を撮影した画像とは別に用意したキャリブレーション画像を用いて次のように実施される。
キャリブレーション画像は、図6の観察対象601の代わりに、蛍光色素を一様に塗布した標準サンプルを置いて撮影を行って取得する。取得した画像は、レーザ光の照度分布を表すことから、観察対象を撮影した画像からキャリブレーション画像を、対応する画素毎に除算して、レーザ光の照度分布の影響をキャンセルするキャリブレーションを行うことができる。
しかし、キャリブレーション画像取得に用いる標準サンプルを理想的に作成するのは困難であり、実際には多くの場合小さなごみが混入する。このごみが混入したキャリブレーション画像をそのまま用いてキャリブレーションした場合、表示した画像にはごみの影響が影となって現われることとなる。
そこで、この(実施例3)では、ホストコンピュータ605が次に示す画像処理を実行するように構成されている。
ホストコンピュータ605は、キャリブレーション画像作成ルーチン606と観察画像補正ルーチン607とで構成されている。撮影した標準サンプルの画像から理想的なキャリブレーション画像を作成するキャリブレーション画像作成ルーチン606は図7に示すように構成されている。
ステップ701では、撮影した標準サンプルの画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理する。
ステップ702では、外挿により一回り大きな画像を作成する。
ステップ703では、これを用いて元画像の範囲にローパスフィルタ処理する。ここまでは実施例1と同じ手法を取る。
最後にステップ704では、ステップ703で作られた画像と元画像を画素毎に比較し、予め与えた閾値以上に違いのある画素を用いないようにして、ステップ702により生成された画像に対して再度のローパスフィルタ処理を実施する。
このステップ704の処理をより詳細に示したものを図8に示す。
ステップ801では、ステップ703の結果と、元の画素の輝度を画素毎に比較する。その結果、輝度値が“10”以上違う場合には、ステップ802においてステップ703の結果の対応画素を−1とし、誤差が大きいと言う意味のマーキングとする。ここで、誤差が大きい部分は、ゴミの部分である可能性が高く、ここでのマーキングは、ごみの部分をマーキングするという意味を持つ。
なお、ここでは輝度値のしきい値を“10”以上としたが、“10”に限らず、他の任意の値に設定しても良い。
この処理を元画像の全ての画素に対して行い、ステップ803において未処理の場合にはステップ801〜802を繰り返す。全ての画素において、大きな差を持つ画素のマーキングが終了した場合は、再度ローパスフィルタをやり直すために、ステップ804に処理を移す。
ステップ804では、順番により指定した画素を注目画素とし、ステップ805においては、その注目画素の近傍に位置するローパスフィルタに用いる画素の値を調べる。
この値が−1のときはこの画素を無視し、−1でない場合には、ステップ806によりこの値を平均演算に利用する処理を行う。例えば、ローパスフィルタに用いる画素の数が25個あり、その中に−1であるものが2個あった場合には、残りの23個の平均値を求め、その値を注目画素の新たな輝度値にする。ステップ807では、現在の注目画素においてローパスフィルタに用いる近傍画素の全てを処理したかどうか判断し、未処理の場合はステップ805〜806を繰り返す。ステップ807において、全ての処理を終えたと判定した場合は、ステップ808において、ローパスフィルタによる結果を1画素分記録する。
ステップ809では、全ての画素において上記の処理が終了したかを判定し、終了がまだの場合は、ステップ804〜ステップ808を繰り返し、全ての画素を処理した場合には本処理を終了する。
この処理により、ゴミ等によリ平均輝度からはずれた画素を用いないでローパスフィルタ処理することにより、ゴミの影響を受けない好適なキャリブレーション画像を得ることができる。作成したキャリブレーション画像はホストコンピュータ605に記憶される。
このようにしてホストコンピュータ605のキャリブレーション画像作成ルーチン606を実行してキャリブレーション画像の取得が完了した後に、観察対象601を前記標準サンプルから、最終的な観察対象である例えば蛍光色素などで染色した細菌の細胞などに交換して観察画像補正ルーチン607の実行を指示すると、観察画像補正ルーチン607では、ゴミ等によリ平均輝度からはずれた画素を用いないでローパスフィルタ処理することによりゴミの影響を受けない好適な前記キャリブレーション画像を使用して、対応する画素毎に除算を行うことにより、レーザ光の照度分布の影響を正確にキャンセルするキャリブレーションを行い、本来の蛍光色素の分布が正確に表示できる。
なお、上記の各実施例では処理の初期段階において、元画像P0の最外周画素のみにローパスフィルタをかけたが、これは、元画像P0の最外周画素の付近の画素にのみにローパスフィルタをかけ、それよりは外側の画素を破棄して後工程の画像処理を実行するように構成することもできる。
また、上記の各実施例では処理の初期段階において、元画像P0の最外周画素のみ、または元画像P0の最外周画素の付近の画素にのみにローパスフィルタをかけたが、このときには元画像P0も同時にローパスフィルタ処理するように構成することもでき、元画像の最外周画素または最外周付近の画素に少なくともローパスフィルタ処理することによって目的を達成できる。
なお、本明細書において「外挿する方向に対して垂直方向に位置する画素を用いてローパスフィルタ処理する」とは、具体的には、図3において画素B(2,0)と画素A(2,0)に対して画素C(2,−1)と画素C(2,−2)を縦に外挿する場合に、画素B(2,0)が折り返し点で、この場合の縦の外挿方向に対して横方向の画素B(1,0),画素B(3,0)が垂直方向に位置する画素になる。画素B(0,2)と画素A(1,2)に対して画素C(−1,2)と画素C(−2,2)を横に外挿する場合に、画素B(0,2)が折り返し点で、この場合の横の外挿方向に対して縦方向の画素B(0,3),画素B(0,1)が外挿方向に対する垂直方向に位置する画素になる。
本発明にかかる画像処理方法は、周辺部分の平均輝度を保証した精度のよい処理結果をもたらすため、精度の良いローパスフィルタを実現することができる。この画像処理方法を備えた画像処理装置をデジタルカメラの検査に用いることにより、誤検出のない優れた検査方法を実現できるなど有用である。
また、本発明の画像処理方法を蛍光顕微鏡のキャリブレーションに用いることにより、正確なキャリブレーションが実現でき、精度のよい表示が可能になるなど有用である。
本発明の(実施例1)における画像処理方法の処理フローチャート 同実施例における元画像の画素配置図 同実施例における中間画像の画素配置図 同実施例の効果を説明するイメージ図 本発明の(実施例2)における画像処理装置のブロック図 本発明の(実施例3)の蛍光顕微鏡画像システムのブロック図 同実施例のキャリブレーション画像作成のための処理フローチャート 同実施例のステップ704のフローチャート 本発明の(実施例2)における欠陥検出装置502を、ソフトウェアにより実現する場合のフローチャート
符号の説明
101〜103 画像処理フローの処理ステップ
201 元画像
202 最外周に位置する画素にのみローパスフィルタ処理を施した画像
301 領域拡張された中間画像
401〜412 各画素の輝度値
500 カメラ(検査対象)
501 平面板
502 欠陥検出装置
503 画像処理部
504 減算器
505 2値化回路
506 評価値演算回路
507 判定回路
601 観察対象
602 レーザ光源
603 ダイクロイックミラー
604 CCDカメラ
605 ホストコンピュータ
606 キャリブレーション画像作成ルーチン
607 観察画像補正ルーチン

Claims (14)

  1. 画像を多階調の輝度を持つ画素の2次元データとして扱うに際し、
    元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理するステップと、
    前記元画像の領域を拡張するとともに、前記最外周画素と同じ行または列に属する元画素と前記最外周画素との輝度の差分値を求め、前記最外周画素からその差分値を引いた値を外挿することにより拡張した領域の輝度を求めるステップと、
    前記拡張した領域を含めて元画像の領域にローパスフィルタ処理するステップと
    を有する画像処理方法。
  2. 元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理する前記ステップでは、前記元画像の最外郭画素に対して一次元的なローパスフィルタ処理する
    請求項1記載の画像処理方法。
  3. 元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理する前記ステップでは、外挿する方向に対して垂直方向に位置する画素を用いてローパスフィルタ処理する
    請求項1記載の画像処理方法。
  4. 前記画像の領域を拡張する拡張範囲は、前記拡張した領域を含めて元画像の領域にローパスフィルタ処理する程度に応じて決定する
    請求項1記載の画像処理方法。
  5. 前記拡張した領域を含めて元画像の領域にローパスフィルタ処理する演算に必要な周囲画素領域の大きさが縦A×横Bの大きさを持つとき、前記元画像に対して、縦をA画素、横をB画素だけ拡張する
    請求項4記載の画像処理方法。
  6. 請求項1記載の画像処理方法によって得られた第1の処理画像と、元画像との差分を求めて第2の処理画像を得るステップをさらに備えた
    請求項1記載の画像処理方法。
  7. 前記第2の処理画像を2値化処理して前記元画像に含まれる欠陥部分を検出する
    請求項6記載の画像処理方法。
  8. 検査対象カメラによって検査に用いる平面板を撮影した元画像を請求項1に記載の画像処理方法によって第1の処理画像を検出する画像処理部と、
    前記第1の処理画像と元画像との差分の第2の処理画像を検出する減算器と、
    前記第2の処理画像を2値化した結果画像を検出する2値化回路と、
    前記結果画像と品質許容基準と照らし合わせて検査対象カメラの品質の合否を判定する判定回路と
    を設けた画像処理装置。
  9. 検査対象カメラによって検査に用いる平面板を撮影した元画像を請求項1に記載の画像処理方法によって処理して第1の処理画像P1を検出するステップと、
    第1の処理画像と元画像との画素毎の差分の第2の処理画像を検出するステップと、
    前記第2の処理画像に対してメディアンフィルタ処理して更に2値化した結果画像を検出するステップと、
    前記結果画像に含まれる欠陥画素の総数のカウント値と品質基準の欠陥画素数とを比較し不良/良品を判定するステップと
    を備えた画像処理方法。
  10. 画像を多階調の輝度を持つ画素の2次元データとして扱う画像処理に際し、
    前記元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理するステップと、
    前記元画像の領域を拡張するとともに、前記最外周画素と同じ行または列に属する元画素と前記最外周画素との輝度の差分値を求め、前記最外周画素からその差分値を引いた値を外挿することにより拡張した領域の輝度を求めた第1の処理画像を求めるステップと、
    前記第1の処理画像にローパスフィルタ処理した第2の処理画像を求めるステップと、
    前記第2の処理画像と前記元画像を対応する画素毎に比較して前記画素毎に求めた差が予め与えた閾値よりも小さな値となる位置における第1の処理画像の画素のみを用いてローパスフィルタ処理した画像を生成するステップと
    を備えた画像処理方法。
  11. 前記元画像の前記画素毎に求めた差が予め与えた閾値よりも小さな値となる位置における第1の処理画像の画素のみを用いてローパスフィルタ処理した画像を生成するステップが出力する画像をキャリブレーション画像とし、該キャリブレーション画像を用いて前記元画像とは別の補正対象画像を補正するステップをさらに備えた
    請求項10記載の画像処理方法。
  12. 前記元画像以外の画像とキャリブレーション画像を画素毎に除算して前記元画像とは別の画像を補正する
    請求項11記載の画像処理方法。
  13. 元画像の最外周画素のみにローパスフィルタ処理するステップと、
    前記元画像の領域を拡張するとともに、前記最外周画素と同じ行または列に属する元画素と前記最外周画素との輝度の差分値を求め、前記最外周画素からその差分値を引いた値を外挿することにより拡張した領域の輝度を求めた第1の処理画像を求めるステップと、
    前記第1の処理画像にローパスフィルタ処理して第2の処理画像を求めるステップと、
    前記第2の処理画像と元画像を画素毎に比較して予め与えた閾値以上に違いのある画素を用いないようにして前記第1の処理画像に対して再度ローパスフィルタ処理するステップと
    を備えた画像処理方法。
  14. 前記第2の処理画像と元画像を画素毎に比較して予め与えた閾値以上に違いのある画素を用いないようにして前記第1の処理画像に対して再度ローパスフィルタ処理するステップを、
    前記第2の処理画像と元の画素の輝度を画素毎に比較して輝度値が規定値以上違う場合にはその対応画素にマーキングするステップと、
    前記マーキングした画素を注目画素とし、その注目画素の近傍に位置するローパスフィルタに用いる画素の値を調べて平均演算に利用する処理を行い注目画素の新たな輝度値にするステップと
    で構成した請求項13記載の画像処理方法。
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