JP4241103B2 - 導電性ロールの製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真装置に用いられる導電性ロールの製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真装置に用いられる導電性ロールとしては、現像ロール、帯電ロール、転写ロール等があげられる。この導電性ロールは、通常、軸体となる芯金の外周面に、接着剤層を介し、弾性を有するベースゴム層が形成され、さらにその外周面に表層等が形成されるといった層構造を有している。そして、上記ベースゴム層の形成材料として、付加反応型シリコーンエラストマーを用いる場合、通常、上記芯金の外周面に、ビニル基やヒドロシリル基をもったシリコーンゴムやシランカップリング剤を主成分とする二液あるいは一液タイプの接着剤を塗工し、その後、上記ベースゴム層の形成を行う(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−337161号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ビニル基やヒドロシリル基をもったシリコーンゴムやシランカップリング剤を主成分とする二液あるいは一液タイプの接着剤において前者は、二液混合後のポットライフが短いことから、混合後、ある程度の時間放置すると接着不良を生じやすい。また、後者は、上記接着剤中のシランカップリング剤が、大気中の水分と反応すると失活してしまうことから、塗布後の保管環境の影響を受けやすく、接着剤塗布した芯金を湿熱条件下でしばらく保管した後、ベースゴム層を形成すると、その芯金からベースゴム層が界面剥離するおそれもある。さらに、上記接着剤の接着力は、その塗膜の厚みに大きく依存しており、膜厚が厚すぎると剥離し易くなることから、その分、接着剤の塗工精度が要求され、結果的に、ロール作製時の製造コストが高くつく。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、接着剤配合後の経過時間や接着剤塗布後の芯金保管環境の影響を受けず、安定した界面接着性が確保され、しかも、従来のものより製造し易く、安価な導電性ロールの製法の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、軸体の外周面に、アミド基およびアミン基を含有しない一液型エポキシ系接着剤を塗布し、乾燥および焼付けを施して、軸体の外周面に、上記接着剤が硬化してなる接着剤層を形成し、この接着剤層が形成された軸体を、円筒状金型の中空部にセットし、上記円筒状金型と軸体との空隙部に、導電性を有する液状の付加反応型シリコーンエラストマーを注入した後、金型全体を加熱して、付加反応型シリコーンエラストマーを架橋反応させ、ベースゴム層を形成する導電性ロールの製法を、その要旨とする。
【0007】
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。そして、その研究の過程で、付加反応型シリコーンエラストマーをゴム成分とするベースゴム層と、軸体である芯金との接着に、放置による接着不良を生じにくい一液型エポキシ系接着剤を用いることを想起し、その考えに基づき一連の導電性ロールを作製した。その結果、アミド基やアミン基を含有しない一液型エポキシ系接着剤を用いることにより、その接着剤が硬化してなる接着剤層上で液状の付加反応型シリコーンエラストマーを注入成形し、ベースゴム層を構成しても、そのベースゴム層の硬化阻害を生じさせず、これまで必須であったシランカップリング剤を使用しなくとも安定した接着力が得られ、しかも、その接着力は、湿熱条件下であっても低下することなく、さらに接着剤層の厚みに起因するベースゴム層の剥離も生じなくなったことから、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
【0008】
このように、エポキシ系接着剤が、上記のような接着力を発揮する理由としては、そのエポキシ基が、大気中の水分によって水酸基等の官能基となり、これが、付加反応型シリコーンエラストマーのヒドロシリル基と脱水素反応するためであると推測される。
【0009】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
本発明の製法により得られる導電性ロールは、例えば、図1に示すように、軸体11の外周面に沿って、接着剤層12を介し、ベースゴム層13が形成されてなるものをあげることができる。そして、本発明では、上記ベースゴム層13が、付加反応型シリコーンエラストマーをゴム成分とする導電層であり、かつ、上記接着剤層12が、下記の(A)からなることを特徴としている。
(A)アミド基やアミン基を含有しない一液型エポキシ系接着剤。
【0011】
上記軸体11としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属製の芯金や、金属製の中空円筒体が用いられる。そして、その金属材料としては、アルミニウム、ステンレス、鉄にメッキを施したもの等があげられる。
【0012】
上記軸体11の外周面に形成される接着剤層12の形成材料としては、上記(A)の、アミド基やアミン基を含有しない一液型エポキシ系接着剤が用いられる。上記接着剤は、アミド基やアミン基を含有しないものが、上記ベースゴム層13の硬化阻害を生じさせにくいため、用いられる。そして、上記一液型エポキシ系接着剤は、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、ビスフェノールAD型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、クレゾールノボラック型エポキシ、脂環式エポキシ、グリシジルエステル系樹脂、複素環式エポキシ樹脂等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、ベースゴム層13との接着性に、より優れることから、ビスフェノールA型エポキシ系接着剤が好ましい。なお、これら接着剤は、必要に応じて導電化してもよい。
【0013】
また、上記接着剤層12用材料には、フェノール樹脂、キシレン樹脂等を、必要に応じて適宜に添加してもよい。
【0014】
上記接着剤層12の外周面に形成されるベースゴム層13の形成材料としては、先にも述べたように、付加反応型シリコーンエラストマーが用いられる。この付加反応型シリコーンエラストマーとしては、具体的には、ビニル基含有シリコーンエラストマー、ヒドロシリル基含有オルガノシロキサン、白金系触媒、遅延剤等の材料を組合わせた材料システム等があげられる。そして、これらは二液システムあるいは二液システム以上の多液システムとして用いられる。
【0015】
上記ベースゴム層13用材料には、導電剤を適宜に添加してもよい。上記導電剤としては、従来から用いられているカーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等があげられる。
【0016】
上記の導電性ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。
【0017】
すなわち、まず、接着剤層12用材料の各成分原料をメチルエチルケトン(MEK)等の有機溶剤に分散させて、一液型エポキシ系接着剤を調製する。また、ベースゴム層13用材料の各成分原料をニーダー等の混練機を用いて混練し、ベースゴム層13用材料を調製する。
【0018】
他方、金属製の軸体11を準備し、その外周面に、先に調製した接着剤を、スプレー法、浸漬法等により塗布し、続いて、熱風、赤外線等により、乾燥および焼付け(例えば、100〜200℃×10分)を施し、軸体11の外周面に接着剤層12を形成する。ついで、この軸体11(接着剤層12が形成された軸体)を、円筒状金型の中空部にセットし、上記円筒状金型と軸体11との空隙部に、先に調製したベースゴム層13用材料を注型等した後、金型に蓋をし、金型全体を加熱して、ベースゴム層13用材料を架橋反応させ(例えば、150〜220℃×30分)、ベースゴム層13を形成する。その後、上記円筒状金型から脱型することにより、軸体11の外周面に、接着剤層12を介し、ベースゴム層13が形成されてなる導電性ロール(ベースロール)を得ることができる(図1参照)。
【0019】
上記導電性ロールにおける各層の厚みは、導電性ロールの用途に応じて適宜に決定される。例えば、現像ロールとして用いる場合、接着剤層12の厚みは、0.1〜5μmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは0.2〜3μmである。また、ベースゴム層13の厚みは、0.1〜10mmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは0.5〜5mmである。
【0020】
なお、本発明の製法により得られる導電性ロールは、前記図1に示したような積層構造に限定されるものではなく、ロールの用途(帯電ロール、転写ロール等)等に応じ、上記ベースゴム層13の外周面に、さらに、中間層や表層を設け、適宜の数の層となるよう構成しても差し支えない。
【0021】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0022】
【実施例1】
〔ベースゴム層用材料〕
二液型導電性シリコーンゴム(X34−264 A/B、信越化学工業社製)
【0023】
〔接着剤〕
一液型エポキシ−フェノール混合物(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とフェノール樹脂との混合接着剤、キャニコートP−100、東亞合成社製)を準備した。
【0024】
〔導電性ロールの作製〕
軸体としてSUS303製芯金(直径10mm)を準備し、この外周面に、先に準備した接着剤を塗布し、続いて、熱風により、乾燥および焼付け(200℃×10分)を施すことにより、軸体の外周面に接着剤層を形成した。ついで、この軸体(接着剤層付き軸体)を、円筒状金型の中空部にセットし、上記円筒状金型と軸体との空隙部に、先に調製したベースゴム層用材料を注型した後、金型に蓋をし、金型全体を加熱して、ベースゴム層用材料を架橋反応させ(170℃×30分)、ベースゴム層を形成した。その後、上記円筒状金型から脱型することにより、軸体の外周面に、接着剤層(厚み1.4μm)を介し、ベースゴム層(厚み3mm)が形成されてなる導電性ロールを作製した(図1参照)。
【0025】
【実施例2】
接着剤として、一液型エポキシ−フェノール混合物(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とフェノール樹脂との混合接着剤、キャニコートP−105、東亞合成社製)を準備した。そして、これを、実施例1の接着剤に代えて用いた。それ以外は、実施例1と同様にして、導電性ロールを作製した。
【0026】
【実施例3】
接着剤として、一液型エポキシ系接着剤(ビスフェノールA型エポキシ系接着剤、キャニコートP−150、東亞合成社製)を準備した。そして、これを、実施例1の接着剤に代えて用いた。それ以外は、実施例1と同様にして、導電性ロールを作製した。
【0027】
【実施例4】
接着剤として、一液型エポキシ系接着剤(ビスフェノールA型エポキシ系接着剤、キャニコートP−200、東亞合成社製)を準備した。そして、これを、実施例1の接着剤に代えて用いた。それ以外は、実施例1と同様にして、導電性ロールを作製した。
【0028】
【比較例1】
接着剤として、二液型シランカップリング系接着剤(プライマーNO.101 A/B、信越化学工業社製)を準備した。そして、これを、実施例1の接着剤に代えて用い、150℃×30分で焼付け処理を行い、接着剤層を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、導電性ロールを作製した。
【0029】
【比較例2】
接着剤として、一液型シランカップリング系接着剤(プライマーNO.4、信越化学工業社製)を準備した。そして、これを、実施例1の接着剤に代えて用い、150℃×30分で焼付け処理を行い、接着剤層を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、導電性ロールを作製した。
【0030】
【比較例3】
接着剤として、二液型シランカップリング系接着剤(DY39−051 A/B、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)を準備した。そして、これを、実施例1の接着剤に代えて用い、150℃×30分で焼付け処理を行い、接着剤層を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、導電性ロールを作製した。
【0031】
【比較例4】
接着剤として、二液型シランカップリング系接着剤(DY39−104 A/B、東レ・ダウコーニングシリコーン社製)を準備した。そして、これを、実施例1の接着剤に代えて用い、150℃×30分で焼付け処理を行い、接着剤層を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、導電性ロールを作製した。
【0032】
このようにして得られた各導電性ロールについて、下記の基準に従い、各特性の比較評価を行った。これらの結果を後記の表1に併せて示した。
【0033】
〔接着信頼性〕
ロール作製時において、その接着剤層を形成した後、室温環境下に1時間放置し、ベースゴム層の形成を行った。そして、ベースゴム層の接着性の有無を目視により観察し、接着信頼性の評価を行った。すなわち、同じロールを50本作製し、そのすべてのロールにおいて、接着剤層とベースゴム層との層間剥離がみられなかったものを○、接着剤層とベースゴム層とが接着せず剥離したものが50本のうち1〜4本あったものを△、接着剤層とベースゴム層とが接着せず剥離したものが50本のうち5本以上あったものを×として評価した。
【0034】
〔製造信頼性〕
ロール作製時において、その接着剤層を形成した後、湿熱環境下(40℃×95%RH)に24時間放置し、ベースゴム層の形成を行った。そして、ベースゴム層の接着性の有無を目視により観察し、製造信頼性の評価を行った。すなわち、同じロールを50本作製し、そのすべてのロールにおいて、接着剤層とベースゴム層との層間剥離がみられなかったものを○、接着剤層とベースゴム層とが接着せず剥離したものが50本のうち1〜4本あったものを△、接着剤層とベースゴム層とが接着せず剥離したものが50本のうち5本以上あったものを×として評価した。
【0035】
〔膜厚依存性〕
接着剤層の厚みを0.24〜6.5μmまで5段階で変動させ(0.24μm,0.43μm,1.4μm,3.9μm,6.5μm)、各段階に接着剤層の厚みが設定されたロールを作製した。そして、これらロールのベースゴム層を剥いでみて、5段階全てにおいてベースゴム層が破壊されたものを○、いずれかの段階において界面剥離がみられたものを×として評価した。
【0036】
【表1】
【0037】
上記結果から、実施例品の導電性ロールは、高い接着信頼性が確保されており、また接着剤塗布後の芯金放置環境が湿熱条件下であってもベースゴム層の界面剥離を生じず、しかも、膜厚依存性の評価から、製造し易いものであることがわかる。
【0038】
これに対して、比較例品の導電性ロールは、接着信頼性に劣り、湿熱放置条件にすることで更に接着信頼性は低下し、膜厚依存性の評価にも劣ることがわかる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明の導電性ロールの製法では、そのベースゴム層用材料に、付加反応型シリコーンエラストマーを用い、かつ、上記ベースゴム層と軸体との間に介在する接着剤層の材料に、アミド基やアミン基を含有しない一液型エポキシ系接着剤を用いている。そして、軸体の外周面に、上記一液型エポキシ系接着剤を塗布し、乾燥および焼付けを施して、軸体の外周面に上記接着剤が硬化してなる接着剤層を形成した後、この接着剤層付きの軸体を、金型にセットし、液状の付加反応型シリコーンエラストマーの注型成形を行いベースゴム層の形成を行うことにより、上記液状のベースゴム層材料と上記接着剤層とが反応し、シランカップリング系接着剤を用いた場合以上の接着信頼性が得られる。しかも、上記製法では、製造環境による影響を受けにくく、その接着性は、湿熱条件下であっても低下しないことから、本発明の製法により得られる導電性ロールは製造信頼性に優れる。また、上記一液型エポキシ系接着剤は、ベースゴム層の硬化阻害を生じさせず、放置による接着不良が生じにくく、さらに、その接着力の膜厚依存性も殆どないことから、上記製法により、本発明の導電性ロールは、従来品に比べ製造し易く、安価である。
【0040】
特に、上記一液型エポキシ系接着剤が、ビスフェノールA型エポキシ系接着剤であると、付加反応型シリコーンエラストマーを用いて形成されたベースゴム層との接着性が、より優れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製法により得られる導電性ロールの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 軸体
12 接着剤層
13 ベースゴム層
Claims (4)
- 軸体の外周面に、アミド基およびアミン基を含有しない一液型エポキシ系接着剤を塗布し、乾燥および焼付けを施して、軸体の外周面に、上記接着剤が硬化してなる接着剤層を形成し、この接着剤層が形成された軸体を、円筒状金型の中空部にセットし、上記円筒状金型と軸体との空隙部に、導電性を有する液状の付加反応型シリコーンエラストマーを注入した後、金型全体を加熱して、付加反応型シリコーンエラストマーを架橋反応させ、ベースゴム層を形成することを特徴とする導電性ロールの製法。
- 上記接着剤の乾燥および焼付けを、100〜200℃×10分で行い、上記接着剤層を形成する請求項1記載の導電性ロールの製法。
- 上記接着剤層の厚みを、0.1〜5μmとなるよう形成する請求項1または2記載の導電性ロールの製法。
- 上記一液型エポキシ系接着剤が、ビスフェノールA型エポキシ系接着剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電性ロールの製法。
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