JPH10166532A - 離形フィルム - Google Patents

離形フィルム

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JPH10166532A
JPH10166532A JP32856896A JP32856896A JPH10166532A JP H10166532 A JPH10166532 A JP H10166532A JP 32856896 A JP32856896 A JP 32856896A JP 32856896 A JP32856896 A JP 32856896A JP H10166532 A JPH10166532 A JP H10166532A
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film
release
silicone oil
coating
polyester
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JP32856896A
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Sachiro Morimoto
幸朗 森本
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り出しや走行の際に帯電が少なく、粘着剤
フィルムや樹脂シート等の成形用キャリヤーフィルムに
用いた際に離形層上に形成された粘着剤フィルムや樹脂
シートに帯電障害を生じさせることなく、さらに優れた
剥離挙動を有する離形フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの片面にシリコー
ン樹脂を硬化させて得られる離形層を設け、もう一方の
面に(1)造膜形成主要素としてSi(NCO)4の構
造を有するイソシアネートシランと、(2)帯電防止性
付与要素として分子の両末端もしくは片末端に水酸基当
量が60〜120KOHmg/gである水酸基を有する
シリコーンオイルあるいはポリエーテル変性シリコーン
オイルとの混合物から得られる層を設けた離形フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は離形フィルムに関
し、さらに詳しくはポリエステルフィルムをベースフィ
ルムとし、繰り出しや走行の際に帯電が少なく、粘着剤
フィルムや樹脂シート等の成形用キャリヤーフィルムに
用いた際に離形層上に形成された粘着剤フィルムや樹脂
シートに帯電障害を生じさせることなく、優れた剥離挙
動を有する離形フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】離形フィルムは、粘着剤被膜、樹脂シー
ト、樹脂被膜あるいはセラミックシート等の成形用キャ
リヤーフィルムとして用いられ、例えば、塩化ビニル樹
脂シートは塩化ビニル樹脂と溶媒からなる塗液を離形フ
ィルム(キャリヤーフィルム)上に塗工した後、溶媒を
加熱除去することにより塩化ビニルシート(例えばマー
キングシート用)として成形される。これらの粘着剤被
膜、樹脂シート、樹脂被膜あるいはセラミックシート
は、キャリヤーフィルム上に形成された積層フィルムの
まま搬送され、適当な大きさに裁断され、印刷等に供さ
れる。
【0003】これらの搬送や裁断、印刷等の工程では上
記の積層フィルムは種々のロール、ベルトコンベヤーと
接触する。ところが、ポリエステルフィルムをベースフ
ィルムとした離形フィルムをキャリヤーフィルムに用い
た場合、ポリエステルフィルムが帯電しやすく、さらに
帯電電圧がある値以上になると、製品となる樹脂シート
等をキャリヤーフィルムから剥離した際に樹脂シート等
の表面に放電が起こり、特に放電が著しい場合には樹脂
シート等の表面に重大な物理的損傷を与える問題があっ
た。
【0004】また、樹脂シート等をキャリヤーフィルム
と積層したまま、あるいは樹脂シート等をキャリヤーフ
ィルムから離形分離した後に所望の一定形状に裁断し、
この裁断された一定形状のシートをケース等に積み重ね
る場合、電気的反発によりきれいに積み重ねることがで
きなかったり、逆に電気的引き合いにより積み重ねられ
たシート同士が貼り付いてしまい、シートの角を揃えよ
うとしてもきれいに揃えられなかったり、シートを一枚
づつ拾い上げる場合に数枚のシートが貼り付いた状態で
拾い上げられてしまったりする等の不具合が生じてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の欠点を改良し、繰り出しや走行の際に帯電
が少なく、粘着剤フィルムや樹脂シート等の成形用キャ
リヤーフィルムに用いた際に離形層に形成された粘着剤
フィルムや樹脂シートに帯電障害を生じることなく、ま
た適度の力で剥離が可能な(離形性がよい)離形層表面
を有する離形フィルムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
フィルムの片面にシリコーン樹脂を硬化させて得られる
離形層を設け、もう一方の面に造膜形成主要素としてS
i(NCO)4の構造を有するイソシアネートシラン
と、帯電防止性付与要素として分子の両末端もしくは片
末端に水酸基当量が60〜120KOHmg/gの水酸
基を有するシリコーンオイルあるいはポリエーテル変性
シリコーンオイルとの混合物から得られる層を設けた離
形フィルムである。
【0007】本発明における基材フィルムには、ポリエ
ステルフィルムを用いるが、透明性が要求される用途に
は透明性の良好なポリエステルフィルムを用いることが
好ましく、二軸延伸ポリエステルフィルムが特に好まし
い。また、遮光性が要求される用途には顔料を配合した
ポリエステルフィルムを用いることが好ましく、TiO
2、SiO2の如き顔料を配合した白色二軸延伸ポリエス
テルフィルムが特に好ましい。
【0008】かかるポリエステルフィルムを構成するポ
リエステルは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分とか
らなる結晶性の線状飽和ポリエステルであることが好ま
しく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレン−2,6−ナフタレート等が好ましく挙げ
られる。
【0009】また、ポリエステルには前述の添加剤以外
の改良剤を配合することもできる。例えば、帯電防止剤
としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等を含有
させることができる。
【0010】本発明におけるポリエステルフィルムは、
従来から知られている製造方法で製造することができ
る。例えば、二軸延伸ポリエステルフィルムは、ポリエ
ステルを乾燥後、押出機にて溶融し、ダイ(例えばT−
ダイ、I−ダイ等)から回転冷却ドラム上に押出し、急
冷して未延伸フィルムを製造し、ついで該未延伸フィル
ムを縦方向及び横方向に延伸し、必要に応じて熱固定す
ることにより製造できる。ポリエステルフィルムの厚み
は、5〜250μmが好ましい。
【0011】本発明においては、前述のポリエステルフ
ィルムの片面にシリコーン樹脂を硬化させて得られる離
形層を設ける。
【0012】かかる離形層は、硬化型シリコーン樹脂を
含む塗液をポリエステルフィルムの片面に塗布し、乾
燥、硬化させることにより形成できる。
【0013】この硬化型シリコーン樹脂としては、例え
ば縮合反応型のもの、付加反応型のもの、紫外線もしく
は電子線硬化型のもの等いずれの反応型のものも用いる
ことができる。これらの硬化型シリコーン樹脂は一種を
単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。各種
シリコーン樹脂の硬化反応は、次のように示すことがで
きる。
【0014】
【化1】
【0015】上記縮合反応型のシリコーン樹脂として
は、例えば末端−OH基を持つポリジメチルシロキサン
と末端に−H基を持つポリジメチルシロキサン(ハイド
ロジェンシラン)を有機錫触媒(例えば有機錫アシレー
ト触媒)を用いて縮合反応させ、三次元架橋構造をつく
るものが挙げられる。
【0016】付加反応型のシリコーン樹脂としては、例
えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサン
とハイドロジェンシランを白金触媒を用いて反応させ、
三次元架橋構造をつくるものが挙げられる。
【0017】紫外線硬化型のシリコーン樹脂としては、
例えば最も基本的なタイプとして通常のシリコーンゴム
架橋と同じラジカル反応を利用するもの、アクリル基を
導入して光硬化させるもの、紫外線でオニウム塩を分解
して強酸を発生させ、これによりエポキシ環を開裂させ
て架橋させるもの、ビニルシロキサンへのチオールの付
加反応で架橋するもの等が挙げられる。電子線は紫外線
よりもエネルギーが強く、紫外線硬化の場合のように開
始剤を用いずともラジカルによる架橋反応が起こる。
【0018】硬化型シリコーン樹脂としては、その重合
度が50〜20万程度、好ましくは千〜10万程度のも
のが好ましく、これらの具体例としては信越化学工業
(株)製のKS−718、−774、−775、−77
8、−779H、−830、−835、−837、−8
38、−839、−841、−843、−847、−8
47H、X−62−2418、−2422、−212
5、−2492、−2494、−470、−2366、
−630、X−92−140、−128、KS−723
A・B、−705F、−708A、−883、−70
9、−719、東芝シリコーン(株)のTPR−670
1、−6702、−6703、−3704、−670
5、−6722、−6721、−6700、XSR−7
029、YSR−3022、YR−3286、ダウコー
ニング(株)製のDK−Q3−202、−203、−2
04、−210、−240、−3003、−205、−
3057、SFXF−2560、東レシリコーン(株)
製のSD−7226、−7320、−7229、BY2
4−900、−171、−312、−374、SRX−
375、SYL−OFF23、SRX−244、SEX
−290、アイ・シー・アイ・ジャパン(株)製のSI
LCOLEASE425等を挙げることができる。ま
た、特開昭47−34447号公報、特公昭52−40
918号公報等に記載のシリコーン樹脂も用いることが
できる。
【0019】前記硬化型シリコーン樹脂塗膜をフィルム
表面に形成させる場合のコーティング方法としてはバー
コート法、ドクターブレード法、リバースロールコート
法またはグラビアロールコート法等の従来から知られて
いる方法が利用できる。
【0020】塗膜の乾燥及び硬化(熱硬化、紫外線硬化
等)は、それぞれ個別又は同時に行なうことができる。
同時に行なうときには100℃以上で行なうことが好ま
しい。乾燥及び硬化の条件としては100℃以上で30
秒以上が好ましい。乾燥温度が100℃未満及び硬化時
間が30秒未満では塗膜の硬化が不完全であり、塗膜が
脱落しやすくなるため好ましくない。
【0021】硬化型シリコーン樹脂塗膜の厚みは特に限
定されないが、0.05〜0.5μmの範囲が好まし
い。塗膜の厚みがこの範囲より薄くなると離形性能が低
下し満足すべき性能が得られない。逆に塗膜の厚みがこ
の範囲より厚くなるとキュアリングに時間がかかり生産
上不都合を生じる。
【0022】本発明においては、基材フィルムの離形層
面とは反対の面に帯電防止層、すなわち、造膜形成主要
素としてSi(NCO)4の構造を有するイソシアネー
トシランと、帯電防止性付与要素として分子の両末端も
しくは片末端に水酸基当量が60〜120KOHmg/
gである水酸基を有するシリコーンオイルあるいはポリ
エーテル変性シリコーンオイルとの混合物から得られる
層を設ける。かかる分子の両末端もしくは片末端に水酸
基当量が60〜120KOHmg/gの水酸基を有する
シリコーンオイルあるいはポリエーテル変性シリコーン
オイルとしては、信越シリコーン(株)製のX−22−
160AS、東芝シリコーン製TSF4751等が好ま
しく挙げられる。
【0023】かかる造膜形成主要素と帯電防止性付与主
要素とを予め混合しその反応混合物を基材フィルムに塗
布し、加熱・乾燥させることにより基材フィルム表面に
帯電防止層が形成される。
【0024】両主要素を混合すると、例えば造膜形成主
要素としてテトライソシアネートシラン化合物を使用し
た場合、下記式に示す反応を起こす。
【0025】
【化2】
【0026】かかる反応生成物が水分と反応し、下記化
合物Aを生成する。
【0027】
【化3】
【0028】さらに、テトライソシアネートシラン化合
物自身も水分と下記式に示す反応を起こし下記化合物B
を生成する。
【0029】
【化4】
【0030】かかる化合物Aと化合物Bは加熱乾燥の際
にシラノール基の脱水縮合反応を起こし、均一な膜を形
成する。
【0031】ここで、帯電防止性付与主要素であるシリ
コーンオイルの水酸基当量が60KOHmg/g未満で
あると、シリコーンオイルの未反応物が膜中に多量に残
るため離形フィルムの転写性及び移行性が悪化し好まし
くない。逆に水酸基当量が120KOHmg/gを超え
ると塗液の寿命が短くなり好ましくない。
【0032】なお、後工程における印刷性等の特性が厳
しく問われる用途では、シリコーンオイルの転写による
インキ弾きを解消するために、水酸基含有シリコーンオ
イルに代えてポリエーテル変性シリコーンオイルを用い
ることが好ましい。例えば、東芝シリコーン(株)製T
SF4446等が好ましく挙げられる。かかるポリエー
テル変性シリコーンオイルは、ポリジメチルシロキサン
骨格にポリエーテル基を導入したもので、離形性と親水
性とを併せ持つため、シリコーンオイルの転写によるイ
ンキ弾きを防止することができる。
【0033】造膜形成主要素と帯電防止性付与主要素の
混合比は固形分対比で95/5〜80/20の範囲であ
ることが好ましい。該混合比がこの範囲外であると離形
フィルムの転写性及び移行性が悪化するとともに帯電防
止性が低下するため好ましくない。
【0034】造膜形成主要素と帯電防止性付与主要素の
混合溶液は、0.1〜5%の濃度で基材フィルムに塗布
される。塗工量としては、塗膜の乾燥後で0.02〜
0.4g/m2の範囲が好ましい。
【0035】かかる混合溶液の基材フィルムへの塗布
は、例えばスピンナーコート法、スプレーコート法、バ
ーコート法、グラビアコート法、リバースコート法等の
各種塗布方法を用いて行うことができる。
【0036】前述のイソシアネートシラン化合物と水酸
基含有シリコーンオイルとの反応は、特別な触媒を用い
なくても温和な条件で空気中の水分や基材フィルム表面
に付着している水分等により十分に進むため、この反応
混合物の塗布後の乾燥温度を低くすることができる。こ
のため、乾燥時に生じやすいフィルムのシワ、特に縦シ
ワを発生させずに、帯電防止性硬化膜を形成できる利点
を有する。
【0037】かかる乾燥温度は60〜130℃の範囲で
あれば良く、80〜120℃の範囲が好ましい。乾燥温
度が60℃未満であると、硬化時間が長くなり生産性が
低下するので好ましくない。
【0038】なお、本発明における離形層と帯電防止層
は塗工上問題のない限り、どちらを先に設けてもよい
し、同時に設けてもよい。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳述する。な
お、本発明における物性値及び特性値は、下記の方法に
て測定した。
【0040】(1)剥離強度 フィルムの離形層面にポリエステル粘着テープ(ニット
ー31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着
し70℃、20時間の条件で維持した後、離形層と粘着
テープとの剥離力(Rf0)を引張り試験機にて測定し
た。
【0041】(2)残留接着率 ポリエステル粘着テープ(ニットー31B)をJIS
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼り付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力
(f0)とした。次に新しい前記ポリエステル粘着テー
プをサンプルフィルムの離形層面に5kgの圧着ローラ
ーで圧着し30秒間維持した後粘着テープを剥がした。
そして、この剥がしたポリエステル粘着テープを前記ス
テンレス板に貼り、該貼合部の剥離力を測定し残留接着
力(f)とした。得られた基礎接着力(f0)と残留接
着力(f)とから下記式を用いて残留接着率を求めた。
【0042】
【数1】残留接着率(%)=(f/f0)×100
【0043】(3)帯電性(ロール帯電評価法) 図1において、フィルムサンプル(図1の1)を回転可
能なフィルム固定ロール(図1の2)の所定位置(図1
の7)に固定し、さらに表面に厚み1mmのネオプレン
ゴムシートを被覆したハードクロムメッキを施した鉄芯
ロール(帯電付与ロール、図1の3)にフィルムサンプ
ルを抱き角が90°になるように接触させ、フィルムサ
ンプルの端部に接続した重り(図1の4)によりフィル
ムに5g/mm2の張力を与えた。次いで帯電付与ロー
ル(図1の3)を50RPMで1分間回転させ、回転が
終了した後、直ちにフィルム固定ロール(図1の2)を
約180度回転させ、フィルムサンプルの帯電付与ロー
ルと摩擦していた部分(図1の9)を帯電圧測定器(図
1の5)の電圧検出端(図1の6;フィルムとの距離が
4cmの位置に配置してある。)の位置(図1の10)
まで移動させてフィルムサンプルの帯電圧を測定した。
【0044】(4)表面抵抗値 タケダ理研社製固有抵抗測定器を使用し、測定温度23
℃、測定湿度65%RH及び45%RHの条件で印可電
圧500Vで1分後の表面固有抵抗値を測定した。表面
抵抗値としては、1×1013Ω未満が好ましい。
【0045】[実施例1]付加反応型のシリコーン樹脂
(信越化学工業(株)製;KS−778、固形分30%
トルエン溶解液)100重量部と、白金触媒(信越化学
工業(株)製;PL−50T)1重量部とをトルエンに
溶解して、全体の固形分が3重量%のトルエン溶液(離
形層塗設用)を調製した。また、テトライソシアネート
シランの酢酸エチル溶液(固形分2重量%)90重量部
に両末端水酸基変性シリコーンオイル(信越シリコーン
(株)製;X−22−160AS、水酸基当量 112
KOHmg/g)のメチルエチルケトン溶液(固形分2
wt%)を10重量部加えた帯電防止層用の塗液を作成
した。
【0046】次いで、この塗液を厚さ38μmの二軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに帯電防止層用
の塗液を6g/m2(塗液量ベース)の塗布量で塗布
し、120℃、1分間加熱乾燥及び硬化反応を行なわせ
帯電防止層を形成させた。帯電防止層の厚みは0.2μ
mであった。
【0047】さらに、引き続いて、このフィルムの帯電
防止層とは反対面に離形層塗設用塗液を6g/m2(塗
液量ベース)の塗布量で塗布し、140℃、30秒間加
熱乾燥及び付加重合反応を行なわせ離形フィルムを作成
した。この離形フィルムの性能を表1に示す。
【0048】[実施例2]実施例1で用いたシリコーン
オイルの代わりに、東芝シリコーン(株)製TSF47
51(水酸基当量 60KOHmg/g)を用いたほか
は、実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。こ
の離形フィルムの性能を表1に示す。
【0049】[実施例3]実施例1の両末端水酸基変性
シリコーンオイルの代わりに、ポリエーテル変性シリコ
ーンオイル(東芝シリコーン(株)製TSF4446)
を用いたほかは、実施例1と同じ方法で離形フィルムを
作成した。この離形フィルムの性能を表1に示す。
【0050】[実施例4]塗液の塗設を、離形層塗設用
塗液、帯電防止層塗設用塗液の順に変更した他は実施例
3と同じ方法で離形フィルムを作成した。この離形フィ
ルムの性能を表1に示す。
【0051】[比較例1]帯電防止層を設けない他は実
施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。この離形
フィルムの性能を表1に示す。
【0052】[比較例2]実施例1におけるテトライソ
シアネートシラン溶液と両末端水酸基変性シリコーンオ
イル溶液の配合比率を98重量部/2重量部としたほか
は、実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。こ
の離形フィルムの性能を表1に示す。
【0053】[比較例3]実施例1におけるテトライソ
シアネートシラン溶液と両末端水酸基変性シリコーンオ
イル溶液の配合比率を70重量部/30重量部としたほ
かは、実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。
この離形フィルムの性能を表1に示す。
【0054】[比較例4]実施例1で用いたシリコーン
オイルの水酸基当量を50KOHmg/gにする以外は
実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。この離
形フィルムの性能を表1に示す。
【0055】[比較例5]実施例1で用いたシリコーン
オイルの水酸基当量を135KOHmg/gにする以外
は実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。この
離形フィルムの性能を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、繰り出しや走行の際に
帯電が少なく、粘着剤フィルムや樹脂シート等の成形用
キャリヤーフィルムに用いた際に離形層上に形成された
粘着剤フィルムや樹脂シート等に帯電障害を生じさせる
ことなく、また粘着剤フィルムや樹脂シート等を適度の
力で剥離できる離形フィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電性を評価する設備の構成を示す説明図
【符号の説明】
1.フィルムサンプル 2.回転可能なフィルム固定ロール 3.鉄芯のロールで表面にハードクロムメッキを設けた
ロールに厚み1mmの ネオプレンゴムシートを被覆した帯電付与ロール 4.フィルムサンプルの端部に接続した重り 5.帯電圧測定器 6.電圧検出端(フィルムとの距離が4cmの位置に配
置してある。) 7.回転可能なフィルム固定ロールへのフィルムサンプ
ルの固定箇所 8.回転可能なフィルム固定ロールを約180度回転さ
せた際に移動したフィルムサンプルの固定箇所 9.フィルムサンプルと帯電付与ロールとの摩擦箇所 10.回転可能なフィルム固定ロールを約180度回転
させた際に移動したフィルムサンプルの帯電付与ロール
と摩擦していた箇所

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフィルムの片面にシリコー
    ン樹脂を硬化させて得られる離形層を設け、もう一方の
    面に造膜形成主要素としてSi(NCO)4の構造を有
    するイソシアネートシランと、帯電防止性付与要素とし
    て分子の両末端もしくは片末端に水酸基当量が60〜1
    20KOHmg/gの水酸基を有するシリコーンオイル
    あるいはポリエーテル変性シリコーンオイルとの混合物
    から得られる層を設けた離形フィルム。
  2. 【請求項2】 造膜形成主要素と帯電防止性付与主要素
    の混合比が固形分対比で95/5〜80/20の範囲で
    ある請求項1記載の離形フィルム。
JP32856896A 1996-12-09 1996-12-09 離形フィルム Pending JPH10166532A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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