JP2000158597A - 離形フィルムならびにそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムおよび樹脂シート保護用フィルム - Google Patents
離形フィルムならびにそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムおよび樹脂シート保護用フィルムInfo
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- JP2000158597A JP2000158597A JP33552798A JP33552798A JP2000158597A JP 2000158597 A JP2000158597 A JP 2000158597A JP 33552798 A JP33552798 A JP 33552798A JP 33552798 A JP33552798 A JP 33552798A JP 2000158597 A JP2000158597 A JP 2000158597A
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- release film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 剥離帯電を生じず、離形性に優れる、樹脂シ
ート成形用キャリヤーフィルム、樹脂シート保護用フィ
ルムに有用な離形フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの片面に離形層を
設け、その反対面に表面固有抵抗値が5×104〜5×
1012Ω/□かつ剥離帯電量が−5〜+5kVである帯
電防止層を設けた離形フィルムであって、該離形フィル
ムの30〜180℃における160gf/mm2応力下
での寸法変化率の絶対値が、応力方向およびその垂直方
向とも0.5%以下であることを特徴とする離形フィル
ム。
ート成形用キャリヤーフィルム、樹脂シート保護用フィ
ルムに有用な離形フィルムを提供する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの片面に離形層を
設け、その反対面に表面固有抵抗値が5×104〜5×
1012Ω/□かつ剥離帯電量が−5〜+5kVである帯
電防止層を設けた離形フィルムであって、該離形フィル
ムの30〜180℃における160gf/mm2応力下
での寸法変化率の絶対値が、応力方向およびその垂直方
向とも0.5%以下であることを特徴とする離形フィル
ム。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は離形フィルムならび
にそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムお
よび樹脂シート保護用フィルムに関し、さらに詳しくは
ポリエステルフィルムをベースフィルムとし、繰り出し
や走行の際に帯電が少なく、粘着剤フィルムや樹脂シー
ト等の成形用キャリヤーフィルムに用いて離形層上に形
成された粘着剤フィルムや樹脂シートに帯電障害を生じ
させることなく、乾燥工程やプレス、ラミネート加工な
どの熱のかかる工程においてしわやたるみが発生せず、
成形した樹脂シートなどの寸法変化が少なく、かつ優れ
た剥離挙動を有する離形フィルムならびに該離形フィル
ムを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムおよび
樹脂シート保護用フィルムに関する。
にそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムお
よび樹脂シート保護用フィルムに関し、さらに詳しくは
ポリエステルフィルムをベースフィルムとし、繰り出し
や走行の際に帯電が少なく、粘着剤フィルムや樹脂シー
ト等の成形用キャリヤーフィルムに用いて離形層上に形
成された粘着剤フィルムや樹脂シートに帯電障害を生じ
させることなく、乾燥工程やプレス、ラミネート加工な
どの熱のかかる工程においてしわやたるみが発生せず、
成形した樹脂シートなどの寸法変化が少なく、かつ優れ
た剥離挙動を有する離形フィルムならびに該離形フィル
ムを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムおよび
樹脂シート保護用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】離形フィルムは、粘着剤被膜、樹脂シー
ト、樹脂被膜あるいはセラミックシート等の成形用キャ
リヤーフィルムや表面保護シートとして用いられ、例え
ば、マーキングシートとして用いられる塩化ビニル樹脂
シートは塩化ビニル樹脂と溶媒からなる塗液を離形フィ
ルム(キャリヤーフィルム)上に塗工した後、溶媒を加
熱除去することにより成形される。これらの粘着剤被
膜、樹脂シート、樹脂被膜あるいはセラミックシート
は、キャリヤーフィルム上に形成されたまま搬送され、
巻き取られたり、適当な大きさに裁断され、孔を開けた
り、印刷等に供されることがある。
ト、樹脂被膜あるいはセラミックシート等の成形用キャ
リヤーフィルムや表面保護シートとして用いられ、例え
ば、マーキングシートとして用いられる塩化ビニル樹脂
シートは塩化ビニル樹脂と溶媒からなる塗液を離形フィ
ルム(キャリヤーフィルム)上に塗工した後、溶媒を加
熱除去することにより成形される。これらの粘着剤被
膜、樹脂シート、樹脂被膜あるいはセラミックシート
は、キャリヤーフィルム上に形成されたまま搬送され、
巻き取られたり、適当な大きさに裁断され、孔を開けた
り、印刷等に供されることがある。
【0003】近年、電子機器、特に携帯電話や携帯用パ
ソコンに代表される移動体通信機器、携帯情報端末機器
などの小型、軽量化に伴い、それらの電子機器に使用さ
れる電子部品、半導体部品なども小型、軽量化や高集積
化が進んでいる。AV(オーディオビジュアル)機器に
関してもDVC(デジタルビデオカセット)やDVD
(デジタルビデオディスク)などの新しい記録媒体で使
用される電子部品、半導体部品なども同様の要求があ
る。これらの電子機器で使用される電子部品や基板、半
導体部品の構成材料となる樹脂シートやセラミックシー
トの製造に使用されるキャリアーフィルム(離形フィル
ム、保護フィルムを含む)は、製造工程でかけられる熱
に対して寸法安定性が悪いと、たるみやしわなどにより
成形された樹脂シートなどの厚み斑や平面性が悪くなり
後の回路パターン印刷や電極印刷、積層、穴あけ工程な
どで位置の精度が悪くなり、得られる電子部品などの歩
留まりが著しく低下する問題が発生する。したがって、
前述の薄層化、小型・高集積化の要求に伴いキャリヤー
フィルムの寸法安定性の要求が年々厳しくなってきてい
る。
ソコンに代表される移動体通信機器、携帯情報端末機器
などの小型、軽量化に伴い、それらの電子機器に使用さ
れる電子部品、半導体部品なども小型、軽量化や高集積
化が進んでいる。AV(オーディオビジュアル)機器に
関してもDVC(デジタルビデオカセット)やDVD
(デジタルビデオディスク)などの新しい記録媒体で使
用される電子部品、半導体部品なども同様の要求があ
る。これらの電子機器で使用される電子部品や基板、半
導体部品の構成材料となる樹脂シートやセラミックシー
トの製造に使用されるキャリアーフィルム(離形フィル
ム、保護フィルムを含む)は、製造工程でかけられる熱
に対して寸法安定性が悪いと、たるみやしわなどにより
成形された樹脂シートなどの厚み斑や平面性が悪くなり
後の回路パターン印刷や電極印刷、積層、穴あけ工程な
どで位置の精度が悪くなり、得られる電子部品などの歩
留まりが著しく低下する問題が発生する。したがって、
前述の薄層化、小型・高集積化の要求に伴いキャリヤー
フィルムの寸法安定性の要求が年々厳しくなってきてい
る。
【0004】一方、これらの粘着剤被膜、樹脂シート、
樹脂被膜あるいはセラミックシートなどの製造工程中で
搬送や裁断、印刷する際、離形フィルムは種々のロー
ル、ベルトコンベヤーと接触する。離形フィルムの基材
には種々の特性に優れるプラスチックフィルム、特にポ
リエステルフィルムが紙に代わり用いられるようになっ
てきているが、ポリエステルフィルムを基材とした離形
フィルムの場合、ポリエステルフィルムが帯電し、さら
に帯電電圧がある値以上になると、製品となる樹脂シー
ト等をキャリヤーフィルムから剥離した際に樹脂シート
等の表面に放電が起こり、特に放電が著しい場合には樹
脂シート等の表面に重大な物理的損傷を与える問題があ
った。
樹脂被膜あるいはセラミックシートなどの製造工程中で
搬送や裁断、印刷する際、離形フィルムは種々のロー
ル、ベルトコンベヤーと接触する。離形フィルムの基材
には種々の特性に優れるプラスチックフィルム、特にポ
リエステルフィルムが紙に代わり用いられるようになっ
てきているが、ポリエステルフィルムを基材とした離形
フィルムの場合、ポリエステルフィルムが帯電し、さら
に帯電電圧がある値以上になると、製品となる樹脂シー
ト等をキャリヤーフィルムから剥離した際に樹脂シート
等の表面に放電が起こり、特に放電が著しい場合には樹
脂シート等の表面に重大な物理的損傷を与える問題があ
った。
【0005】また、樹脂シート等をキャリヤーフィルム
と積層したまま、あるいは樹脂シート等をキャリヤーフ
ィルムから剥離分離した後に所望の一定形状に裁断し、
この裁断されたシートをケース等に積み重ねる場合、電
気的反発によりきれいに積み重ねることができなかった
り、逆に電気的引き合いにより積み重ねられたシート同
士が貼り付いてしまい、シートの角を揃えようとしても
きれいに揃えられなかったり、シートを一枚づつ拾い上
げる場合に数枚のシートが貼り付いた状態で拾い上げら
れてしまったりする等の不具合が生じていた。
と積層したまま、あるいは樹脂シート等をキャリヤーフ
ィルムから剥離分離した後に所望の一定形状に裁断し、
この裁断されたシートをケース等に積み重ねる場合、電
気的反発によりきれいに積み重ねることができなかった
り、逆に電気的引き合いにより積み重ねられたシート同
士が貼り付いてしまい、シートの角を揃えようとしても
きれいに揃えられなかったり、シートを一枚づつ拾い上
げる場合に数枚のシートが貼り付いた状態で拾い上げら
れてしまったりする等の不具合が生じていた。
【0006】さらに、磁気記録媒体や、回路基板に用い
た場合には、塵や埃を吸着してしまうという問題があっ
た。
た場合には、塵や埃を吸着してしまうという問題があっ
た。
【0007】これらの問題を解決するため、該離形フィ
ルムに種々の帯電防止処理を施す方法が提案されてお
り、その1つとしてシリコーン樹脂層に帯電防止性を奏
する化合物を直接添加する方法が提案されている。しか
し帯電防止性を奏する化合物をシリコーン樹脂層に添加
した場合、シリコーン樹脂層の架橋反応が阻害され、剥
離特性、滑り性などの特性が悪化するだけでなく、ロー
ルに巻取った際に背面とブロッキング(貼り付き現象)
を起こしたり、さらにはシリコーン樹脂層が工程のロー
ルに転写し、工程汚染を引き起こす問題があった。さら
に、樹脂シートなどのキャスティングに使用した場合、
シリコーン樹脂や帯電防止化合物の転写によりその樹脂
シートを汚染するという問題があった。
ルムに種々の帯電防止処理を施す方法が提案されてお
り、その1つとしてシリコーン樹脂層に帯電防止性を奏
する化合物を直接添加する方法が提案されている。しか
し帯電防止性を奏する化合物をシリコーン樹脂層に添加
した場合、シリコーン樹脂層の架橋反応が阻害され、剥
離特性、滑り性などの特性が悪化するだけでなく、ロー
ルに巻取った際に背面とブロッキング(貼り付き現象)
を起こしたり、さらにはシリコーン樹脂層が工程のロー
ルに転写し、工程汚染を引き起こす問題があった。さら
に、樹脂シートなどのキャスティングに使用した場合、
シリコーン樹脂や帯電防止化合物の転写によりその樹脂
シートを汚染するという問題があった。
【0008】この対策として帯電防止性化合物の添加量
を少なくする方法があるが、所望の帯電防止性能が得ら
れない問題がある。
を少なくする方法があるが、所望の帯電防止性能が得ら
れない問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の欠点を改良し、繰り出しや走行の際に帯電
が少なく、粘着剤フィルムや樹脂シート等の成形用キャ
リヤーフィルムに用いた際に離形層に形成された粘着剤
フィルムや樹脂シートに帯電障害を生じることなく、か
つプレスやラミネート加工、乾燥工程などの熱のかかる
工程においてしわやたるみなど発生せず、成形した樹脂
シートなど寸法変化が少なく、適度の力で剥離が可能な
(離形性がよい)離形層表面を有する離形フィルム、そ
してそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルム
および樹脂シート保護用フィルムを提供することであ
る。
る従来技術の欠点を改良し、繰り出しや走行の際に帯電
が少なく、粘着剤フィルムや樹脂シート等の成形用キャ
リヤーフィルムに用いた際に離形層に形成された粘着剤
フィルムや樹脂シートに帯電障害を生じることなく、か
つプレスやラミネート加工、乾燥工程などの熱のかかる
工程においてしわやたるみなど発生せず、成形した樹脂
シートなど寸法変化が少なく、適度の力で剥離が可能な
(離形性がよい)離形層表面を有する離形フィルム、そ
してそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルム
および樹脂シート保護用フィルムを提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記に示す3
つの構成からなる。 1.ポリエステルフィルムの片面に離形層を設け、その
反対面に表面固有抵抗値が5×104〜5×1012Ω/
□かつ剥離帯電量が−5〜+5kVである帯電防止層を
設けた離形フィルムであって、該離形フィルムの30〜
180℃における160gf/mm2応力下での寸法変
化率の絶対値が、応力方向およびその垂直方向とも0.
5%以下であることを特徴とする離形フィルム。 2.上記離形フィルムを用いた樹脂シート成形用キャリ
ヤーフィルム。 3.上記離形フィルムを用いた樹脂シート保護用フィル
ム。
つの構成からなる。 1.ポリエステルフィルムの片面に離形層を設け、その
反対面に表面固有抵抗値が5×104〜5×1012Ω/
□かつ剥離帯電量が−5〜+5kVである帯電防止層を
設けた離形フィルムであって、該離形フィルムの30〜
180℃における160gf/mm2応力下での寸法変
化率の絶対値が、応力方向およびその垂直方向とも0.
5%以下であることを特徴とする離形フィルム。 2.上記離形フィルムを用いた樹脂シート成形用キャリ
ヤーフィルム。 3.上記離形フィルムを用いた樹脂シート保護用フィル
ム。
【0011】[ポリエステルフィルム]本発明の離形フ
ィルムを構成するポリエステルフィルムには、透明性が
要求される用途には透明性の良好なポリエステルフィル
ムを用いることが好ましく、二軸延伸ポリエステルフィ
ルムが特に好ましい。また、遮光性が要求される用途に
は顔料を配合したポリエステルフィルムを用いることが
好ましく、TiO2、SiO2の如き顔料を配合した白色
二軸延伸ポリエステルフィルムが特に好ましい。また、
ポリエステルフィルムには滑剤として無機微粒子、有機
微粒子などを必要に応じて配合することが好ましい。滑
剤としては、無機微粒子が好ましく、酸化けい素微粒子
が特に好ましい。
ィルムを構成するポリエステルフィルムには、透明性が
要求される用途には透明性の良好なポリエステルフィル
ムを用いることが好ましく、二軸延伸ポリエステルフィ
ルムが特に好ましい。また、遮光性が要求される用途に
は顔料を配合したポリエステルフィルムを用いることが
好ましく、TiO2、SiO2の如き顔料を配合した白色
二軸延伸ポリエステルフィルムが特に好ましい。また、
ポリエステルフィルムには滑剤として無機微粒子、有機
微粒子などを必要に応じて配合することが好ましい。滑
剤としては、無機微粒子が好ましく、酸化けい素微粒子
が特に好ましい。
【0012】かかるポリエステルフィルムを構成するポ
リエステルとは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分と
からなる結晶性の線状飽和ポリエステルであり、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート等が好ましく挙げられる。こ
れらの中、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
−2,6−ナフタレートが加工性の面から特に好まし
い。
リエステルとは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分と
からなる結晶性の線状飽和ポリエステルであり、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート等が好ましく挙げられる。こ
れらの中、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
−2,6−ナフタレートが加工性の面から特に好まし
い。
【0013】また、ポリエステルには前述の添加剤以外
の改良剤を配合することもできる。例えば、追加の帯電
防止剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等
を含有させることができる。
の改良剤を配合することもできる。例えば、追加の帯電
防止剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等
を含有させることができる。
【0014】[ポリエステルフィルムの製造方法]本発
明におけるポリエステルフィルムは、従来から知られて
いる製造方法、例えば逐次二軸延伸法や同時二軸延伸法
で製造することができる。逐次二軸延伸法による製造方
法について以下に具体例を説明する。
明におけるポリエステルフィルムは、従来から知られて
いる製造方法、例えば逐次二軸延伸法や同時二軸延伸法
で製造することができる。逐次二軸延伸法による製造方
法について以下に具体例を説明する。
【0015】すなわち、ポリエステルを乾燥後、Tm〜
(Tm+70)℃の温度(但し、Tm:ポリエステルの
融点)で押出機にて溶融し、ダイ(例えばT−ダイ、I
−ダイ等)から回転冷却ドラム上に押出し、40〜90
℃で急冷して未延伸フィルムを製造し、ついで該未延伸
フィルムを(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度
(Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で縦方向に
2.5〜8.0の倍率で延伸し、横方向に2.5〜8.
0倍の倍率で延伸し、必要に応じて180〜250℃の
温度で1〜60秒間熱固定することにより製造できる。
ポリエステルフィルムの厚みは、5〜250μmが好ま
しい。
(Tm+70)℃の温度(但し、Tm:ポリエステルの
融点)で押出機にて溶融し、ダイ(例えばT−ダイ、I
−ダイ等)から回転冷却ドラム上に押出し、40〜90
℃で急冷して未延伸フィルムを製造し、ついで該未延伸
フィルムを(Tg−10)〜(Tg+70)℃の温度
(Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で縦方向に
2.5〜8.0の倍率で延伸し、横方向に2.5〜8.
0倍の倍率で延伸し、必要に応じて180〜250℃の
温度で1〜60秒間熱固定することにより製造できる。
ポリエステルフィルムの厚みは、5〜250μmが好ま
しい。
【0016】さらに、本発明のポリエステルフィルムの
製造方法においては、熱応力による寸法変化率を低減す
るために、上記熱固定処理後に低張力を掛けて加熱し、
縦方向に弛緩する処理を追加することが好ましい。かか
る熱処理は、例えば空気力による浮遊処理方法で加熱低
張力下、非接触状態で弛緩する方式、それぞれニップロ
ールを有する加熱ロールと冷却ロール間で速度差を与え
ることによって弛緩する方式、またはテンター内でフィ
ルムを把持したクリップの進行速度を逐次緩めることに
よって弛緩する方式などを用いることができる。また、
かかる熱処理は、上記熱固定処理に引き続き連続で行っ
てもよいし、熱固定処理後のフィルムを一旦巻き取った
後、後で行ってもよい。
製造方法においては、熱応力による寸法変化率を低減す
るために、上記熱固定処理後に低張力を掛けて加熱し、
縦方向に弛緩する処理を追加することが好ましい。かか
る熱処理は、例えば空気力による浮遊処理方法で加熱低
張力下、非接触状態で弛緩する方式、それぞれニップロ
ールを有する加熱ロールと冷却ロール間で速度差を与え
ることによって弛緩する方式、またはテンター内でフィ
ルムを把持したクリップの進行速度を逐次緩めることに
よって弛緩する方式などを用いることができる。また、
かかる熱処理は、上記熱固定処理に引き続き連続で行っ
てもよいし、熱固定処理後のフィルムを一旦巻き取った
後、後で行ってもよい。
【0017】[アンカーコート層]本発明においては前
述のポリエステルフィルムの片面に離形層を設ける。か
かるポリエステルフィルムと離形層の接着性を向上させ
るために両層の間にアンカーコート層を設けることが好
ましい。アンカーコート層は、シランカップリング剤を
主成分とするものが好ましい。シランカップリング剤と
しては、一般式Y−Si−X3で表わされるものを挙げ
ることができる。ここで、Yはアミノ基、エポキシ基、
ビニル基、メタクリル基またはメルカプト基で代表され
る官能基、Xはアルコキシ基で代表される加水分解性の
官能基を示す。アンカーコート層は、公知の方法で設け
ることができる。例えば、上記シランカップリング剤を
水または有機溶剤に溶解した塗液をポリエステルフィル
ムの離形層を設ける面に塗布し、乾燥することで設ける
ことができる。アンカーコート層の厚みは0.01〜5
μmの範囲が好ましい。
述のポリエステルフィルムの片面に離形層を設ける。か
かるポリエステルフィルムと離形層の接着性を向上させ
るために両層の間にアンカーコート層を設けることが好
ましい。アンカーコート層は、シランカップリング剤を
主成分とするものが好ましい。シランカップリング剤と
しては、一般式Y−Si−X3で表わされるものを挙げ
ることができる。ここで、Yはアミノ基、エポキシ基、
ビニル基、メタクリル基またはメルカプト基で代表され
る官能基、Xはアルコキシ基で代表される加水分解性の
官能基を示す。アンカーコート層は、公知の方法で設け
ることができる。例えば、上記シランカップリング剤を
水または有機溶剤に溶解した塗液をポリエステルフィル
ムの離形層を設ける面に塗布し、乾燥することで設ける
ことができる。アンカーコート層の厚みは0.01〜5
μmの範囲が好ましい。
【0018】[離形層]本発明においては前述のポリエ
ステルフィルムの片方の面に離形層を設ける。かかる離
形層は、特に限定されずシリコーン樹脂、シリコーンオ
イル、フッ素樹脂、フッ素オイル、各種ワックスおよび
長鎖アルキル基を有するポリマーの中から選ばれた1種
以上を主成分とする塗液をポリエステルフィルムの片面
に塗布し、乾燥し、さらには熱や電離放射線によって硬
化させることにより形成できる。その他ポリエステル、
アルキッド、ポリウレタン、アクリル、メラミン、ポリ
ビニルアセタール等の有機樹脂をシリコーンやフッ素な
どで変性したもの、あるいはシリコーンオイル、フッ素
オイルや各種ワックスを有機樹脂中に添加した成分の塗
液を用いても良い。
ステルフィルムの片方の面に離形層を設ける。かかる離
形層は、特に限定されずシリコーン樹脂、シリコーンオ
イル、フッ素樹脂、フッ素オイル、各種ワックスおよび
長鎖アルキル基を有するポリマーの中から選ばれた1種
以上を主成分とする塗液をポリエステルフィルムの片面
に塗布し、乾燥し、さらには熱や電離放射線によって硬
化させることにより形成できる。その他ポリエステル、
アルキッド、ポリウレタン、アクリル、メラミン、ポリ
ビニルアセタール等の有機樹脂をシリコーンやフッ素な
どで変性したもの、あるいはシリコーンオイル、フッ素
オイルや各種ワックスを有機樹脂中に添加した成分の塗
液を用いても良い。
【0019】これらの中、シリコーン樹脂が好ましい。
シリコーン樹脂としては、例えば縮合反応型のもの、付
加反応型のもの、紫外線もしくは電子線硬化型のものを
挙げることができる。これらのシリコーン樹脂は一種を
単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。各種
シリコーン樹脂の硬化反応は、次のように示すことがで
きる。
シリコーン樹脂としては、例えば縮合反応型のもの、付
加反応型のもの、紫外線もしくは電子線硬化型のものを
挙げることができる。これらのシリコーン樹脂は一種を
単独で用いてもよいし、二種以上併用してもよい。各種
シリコーン樹脂の硬化反応は、次のように示すことがで
きる。
【0020】
【化1】
【0021】上記縮合反応型のシリコーン樹脂として
は、例えば末端−OH基を持つポリジメチルシロキサン
と末端に−H基を持つポリジメチルシロキサン(ハイド
ロジェンシラン)を有機錫触媒(例えば有機錫アシレー
ト触媒)を用いて縮合反応させ、三次元架橋構造をつく
るものが挙げられる。
は、例えば末端−OH基を持つポリジメチルシロキサン
と末端に−H基を持つポリジメチルシロキサン(ハイド
ロジェンシラン)を有機錫触媒(例えば有機錫アシレー
ト触媒)を用いて縮合反応させ、三次元架橋構造をつく
るものが挙げられる。
【0022】付加反応型のシリコーン樹脂としては、例
えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサン
とハイドロジェンシランを白金触媒を用いて反応させ、
三次元架橋構造をつくるものが挙げられる。
えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサン
とハイドロジェンシランを白金触媒を用いて反応させ、
三次元架橋構造をつくるものが挙げられる。
【0023】紫外線硬化型のシリコーン樹脂としては、
例えば最も基本的なタイプとして通常のシリコーンゴム
架橋と同じラジカル反応を利用するもの、アクリル基を
導入して光硬化させるもの、紫外線でオニウム塩を分解
して強酸を発生させ、これによりエポキシ環を開裂させ
て架橋させるもの、ビニルシロキサンへのチオールの付
加反応で架橋するもの等が挙げられる。電子線は紫外線
よりもエネルギーが強く、紫外線硬化の場合のように開
始剤を用いずともラジカルによる架橋反応が起こる。
例えば最も基本的なタイプとして通常のシリコーンゴム
架橋と同じラジカル反応を利用するもの、アクリル基を
導入して光硬化させるもの、紫外線でオニウム塩を分解
して強酸を発生させ、これによりエポキシ環を開裂させ
て架橋させるもの、ビニルシロキサンへのチオールの付
加反応で架橋するもの等が挙げられる。電子線は紫外線
よりもエネルギーが強く、紫外線硬化の場合のように開
始剤を用いずともラジカルによる架橋反応が起こる。
【0024】シリコーン樹脂としては、その重合度が5
0〜20万程度、好ましくは千〜10万程度のものが好
ましく、これらの具体例としては信越化学工業(株)製
のKS−718、KS−774、KS−775、KS−
778、KS−779H、KS−830、KS−83
5、KS−837、KS−838、KS−839、KS
−841、KS−843、KS−847、KS−847
H、X−62−2418、X−62−2422、X−6
2−2125、X−62−2492、X−62−249
4、X−62−470、X−62−2366、X−62
−630、X−92−140、X−92−128、KS
−723A・B、KS−705F、KS−708A、K
S−883、KS−709、KS−719、東芝シリコ
ーン(株)製のTPR−6701、TPR−6702、
TPR−6703、TPR−3704、TPR−670
5、TPR−6722、TPR−6721、TPR−6
700、XSR−7029、YSR−3022、YR−
3286、ダウコーニング(株)製のDK−Q3−20
2、DK−Q3−203、DK−Q3−204、DK−
Q3−210、DK−Q3−240、DK−Q3−30
03、DK−Q3−205、DK−Q3−3057、S
FXF−2560、東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製のSD−7226、SD−7320、SD−7
229、BY24−900、BY24−171、BY2
4−312、BY24−374、SRX−375、SY
L−OFF23、SRX−244、SEX−290、ア
イ・シー・アイ・ジャパン(株)製のSILCOLEA
SE425等を挙げることができる。また、特開昭47
−34447号公報、特公昭52−40918号公報等
に記載のシリコーン樹脂も用いることができる。
0〜20万程度、好ましくは千〜10万程度のものが好
ましく、これらの具体例としては信越化学工業(株)製
のKS−718、KS−774、KS−775、KS−
778、KS−779H、KS−830、KS−83
5、KS−837、KS−838、KS−839、KS
−841、KS−843、KS−847、KS−847
H、X−62−2418、X−62−2422、X−6
2−2125、X−62−2492、X−62−249
4、X−62−470、X−62−2366、X−62
−630、X−92−140、X−92−128、KS
−723A・B、KS−705F、KS−708A、K
S−883、KS−709、KS−719、東芝シリコ
ーン(株)製のTPR−6701、TPR−6702、
TPR−6703、TPR−3704、TPR−670
5、TPR−6722、TPR−6721、TPR−6
700、XSR−7029、YSR−3022、YR−
3286、ダウコーニング(株)製のDK−Q3−20
2、DK−Q3−203、DK−Q3−204、DK−
Q3−210、DK−Q3−240、DK−Q3−30
03、DK−Q3−205、DK−Q3−3057、S
FXF−2560、東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製のSD−7226、SD−7320、SD−7
229、BY24−900、BY24−171、BY2
4−312、BY24−374、SRX−375、SY
L−OFF23、SRX−244、SEX−290、ア
イ・シー・アイ・ジャパン(株)製のSILCOLEA
SE425等を挙げることができる。また、特開昭47
−34447号公報、特公昭52−40918号公報等
に記載のシリコーン樹脂も用いることができる。
【0025】本発明における離形層は、上記成分を含む
塗液をポリエステルフィルムの片面に塗布し、加熱、乾
燥して形成される。この塗布方法としてはバーコート
法、ドクターブレード法、リバースロールコート法また
はグラビアロールコート法等の従来から知られている方
法が利用できる。
塗液をポリエステルフィルムの片面に塗布し、加熱、乾
燥して形成される。この塗布方法としてはバーコート
法、ドクターブレード法、リバースロールコート法また
はグラビアロールコート法等の従来から知られている方
法が利用できる。
【0026】塗膜の乾燥および硬化(熱硬化、紫外線硬
化等)は、それぞれ個別または同時に行なうことができ
る。同時に行なうときには100℃以上で行なうことが
好ましい。乾燥および硬化の条件としては100℃以上
で30秒以上がさらに好ましい。乾燥温度が100℃未
満および硬化時間が30秒未満では塗膜の硬化が不完全
であり、塗膜が脱落しやすくなるため好ましくない。
化等)は、それぞれ個別または同時に行なうことができ
る。同時に行なうときには100℃以上で行なうことが
好ましい。乾燥および硬化の条件としては100℃以上
で30秒以上がさらに好ましい。乾燥温度が100℃未
満および硬化時間が30秒未満では塗膜の硬化が不完全
であり、塗膜が脱落しやすくなるため好ましくない。
【0027】塗膜の厚みは特に限定されないが、硬化被
膜の場合0.05〜0.5μmの範囲が好ましい。塗膜
の厚みがこの範囲より薄くなると離形性能が低下し満足
すべき性能が得られない。逆に塗膜の厚みがこの範囲よ
り厚くなるとキュアリングに時間がかかり生産上不都合
を生じる。非反応性のシリコーンオイルなどの場合、被
着体への移行を極力避けるため、0.01μm以下の塗
布厚みが好ましい。
膜の場合0.05〜0.5μmの範囲が好ましい。塗膜
の厚みがこの範囲より薄くなると離形性能が低下し満足
すべき性能が得られない。逆に塗膜の厚みがこの範囲よ
り厚くなるとキュアリングに時間がかかり生産上不都合
を生じる。非反応性のシリコーンオイルなどの場合、被
着体への移行を極力避けるため、0.01μm以下の塗
布厚みが好ましい。
【0028】[帯電防止層]本発明においてはポリエス
テルフィルムの離形層を設けた面とは反対の面に帯電防
止層を設ける。帯電防止層は、帯電防止性樹脂組成物ま
たは導電性カーボンブラック含む塗液を塗布することに
よって形成される。
テルフィルムの離形層を設けた面とは反対の面に帯電防
止層を設ける。帯電防止層は、帯電防止性樹脂組成物ま
たは導電性カーボンブラック含む塗液を塗布することに
よって形成される。
【0029】この帯電防止性樹脂組成物に含まれる帯電
防止剤には、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジニ
ウム塩、第1〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する
各種のカチオン性帯電防止剤、スルホン酸塩基、硫酸エ
ステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等の
アニオン性基を有するアニオン系帯電防止剤、アミノ酸
系、アミノ硫酸エステル系等の両性帯電防止剤、アミノ
アルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール
系等のノニオン性の帯電防止剤等の各種界面活性剤型帯
電防止剤、さらには上記の如き帯電防止剤を高分子量化
した高分子型帯電防止剤等が挙げられ、又、第3級アミ
ノ基や第4級アンモニウム基を有し、電離放射線により
重合可能なモノマーやオリゴノマー、例えば、N,N−
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマ
ー、それらの第4級化合物等の重合性帯電防止剤も使用
できる。
防止剤には、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジニ
ウム塩、第1〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する
各種のカチオン性帯電防止剤、スルホン酸塩基、硫酸エ
ステル塩基、リン酸エステル塩基、ホスホン酸塩基等の
アニオン性基を有するアニオン系帯電防止剤、アミノ酸
系、アミノ硫酸エステル系等の両性帯電防止剤、アミノ
アルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール
系等のノニオン性の帯電防止剤等の各種界面活性剤型帯
電防止剤、さらには上記の如き帯電防止剤を高分子量化
した高分子型帯電防止剤等が挙げられ、又、第3級アミ
ノ基や第4級アンモニウム基を有し、電離放射線により
重合可能なモノマーやオリゴノマー、例えば、N,N−
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートモノマ
ー、それらの第4級化合物等の重合性帯電防止剤も使用
できる。
【0030】また、ポリアニリン、ポリピロール、ポリ
チオフェンなどの導電性ポリマーや、スズ、アンチモン
系フィラーをバインダーに分散したものも使用できる。
チオフェンなどの導電性ポリマーや、スズ、アンチモン
系フィラーをバインダーに分散したものも使用できる。
【0031】導電性カーボンブラックを含有する有機樹
脂から形成される層を設ける場合、導電性カーボンブラ
ックは、平均粒径が30〜60nmの鎖状構造のつなが
りを保持するカーボンブラックであり製造方法の違いに
よりアセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファー
ネスブラックと分類される。アセチレンブラックとして
は電気化学工業社製電化アセチレンブラック、ケッチェ
ンブラックとしてはアクゾケミカル社製ケッチェンブラ
ックECやケッチェンブラックEC−600DJ、ファ
ーネスブラックとしてキャボット社製バルカンXC−7
2などが挙げられる。これらの導電性カーボンブラック
は1種単独または2種以上を併用して用いることができ
る。
脂から形成される層を設ける場合、導電性カーボンブラ
ックは、平均粒径が30〜60nmの鎖状構造のつなが
りを保持するカーボンブラックであり製造方法の違いに
よりアセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファー
ネスブラックと分類される。アセチレンブラックとして
は電気化学工業社製電化アセチレンブラック、ケッチェ
ンブラックとしてはアクゾケミカル社製ケッチェンブラ
ックECやケッチェンブラックEC−600DJ、ファ
ーネスブラックとしてキャボット社製バルカンXC−7
2などが挙げられる。これらの導電性カーボンブラック
は1種単独または2種以上を併用して用いることができ
る。
【0032】なお、離形フィルムに40〜60%、ある
いは60%以上の全光線透過率の範囲の透明性を要求さ
れる場合には、結晶の再配列が進み典型的な中空シェル
構造を持つケッチェンブラックを用いる方法が帯電防止
性と全光線透過率を同時に発現するため好ましい。
いは60%以上の全光線透過率の範囲の透明性を要求さ
れる場合には、結晶の再配列が進み典型的な中空シェル
構造を持つケッチェンブラックを用いる方法が帯電防止
性と全光線透過率を同時に発現するため好ましい。
【0033】本発明における帯電防止層を構成する有機
樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂および繊維素性樹
脂から選ばれた1種以上を含む各種有機樹脂を用いるこ
とができる。
樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂および繊維素性樹
脂から選ばれた1種以上を含む各種有機樹脂を用いるこ
とができる。
【0034】熱可塑性樹脂としてはポリエステル樹脂、
アクリル樹脂、ポリビニル系樹脂、フェノキシ樹脂など
が挙げられ、熱硬化性樹脂としては熱硬化性アクリル樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが
挙げられ、繊維素性樹脂としてはニトロセルロース、ア
セチルセルロースなどが挙げられる。
アクリル樹脂、ポリビニル系樹脂、フェノキシ樹脂など
が挙げられ、熱硬化性樹脂としては熱硬化性アクリル樹
脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などが
挙げられ、繊維素性樹脂としてはニトロセルロース、ア
セチルセルロースなどが挙げられる。
【0035】本発明における帯電防止層に導電性カーボ
ンブラックを含有させる場合、上記導電性カーボンブラ
ックと有機樹脂とを含む塗液をポリエステルフィルムに
塗布して形成する。塗液は有機溶剤系であっても、水系
であっても良い。また、塗液には分散剤、沈降防止剤、
架橋剤、硬化促進触媒、さらに水系の塗液にはフィルム
にはじきなどを生じないために界面活性剤などを適宜添
加しても良い。導電性カーボンブラックを塗液に分散さ
せる方法としては、種々のボールミル、ロールミル、ス
トーンミル、高速グラインダーを組み合わせて用いる方
法や、既に溶剤と分散剤中にカーボンブラックを分散し
たものに前記有機樹脂バインダーとを混ぜ合わせる方法
が挙げられる。
ンブラックを含有させる場合、上記導電性カーボンブラ
ックと有機樹脂とを含む塗液をポリエステルフィルムに
塗布して形成する。塗液は有機溶剤系であっても、水系
であっても良い。また、塗液には分散剤、沈降防止剤、
架橋剤、硬化促進触媒、さらに水系の塗液にはフィルム
にはじきなどを生じないために界面活性剤などを適宜添
加しても良い。導電性カーボンブラックを塗液に分散さ
せる方法としては、種々のボールミル、ロールミル、ス
トーンミル、高速グラインダーを組み合わせて用いる方
法や、既に溶剤と分散剤中にカーボンブラックを分散し
たものに前記有機樹脂バインダーとを混ぜ合わせる方法
が挙げられる。
【0036】導電性カーボンブラックの添加量はカーボ
ンブラックの種類や分散方法、有機樹脂の種類により異
なるが帯電防止層中に1〜30重量%必要であり、特に
離形フィルムに40〜60%あるいは60%以上の全光
線透過率の範囲の透明性を要求される場合にはケッチェ
ンブラックを1〜10重量%の範囲で添加することで帯
電防止性と透明性を両立することができる。帯電防止層
の厚みは0.1〜5μmが好ましく、透明性を必要とす
る場合0.2〜2μmが特に好ましい。
ンブラックの種類や分散方法、有機樹脂の種類により異
なるが帯電防止層中に1〜30重量%必要であり、特に
離形フィルムに40〜60%あるいは60%以上の全光
線透過率の範囲の透明性を要求される場合にはケッチェ
ンブラックを1〜10重量%の範囲で添加することで帯
電防止性と透明性を両立することができる。帯電防止層
の厚みは0.1〜5μmが好ましく、透明性を必要とす
る場合0.2〜2μmが特に好ましい。
【0037】帯電防止層を設ける方法としては離形層と
同じ方法で形成することが可能である。
同じ方法で形成することが可能である。
【0038】上記方法で形成された帯電防止層は、表面
固有抵抗値が5×104〜5×1012Ω/□、好ましく
は5×104〜5×109Ω/□、かつ剥離帯電量が−5
〜+5kVである必要がある。表面固有抵抗値が5×1
012Ω/□を超えるか剥離帯電量が−5kV未満あるい
は+5kVを超えると、帯電防止層の帯電防止性能が不
足する。また表面固有抵抗値を5×104Ω/□未満と
するには、上記導電性カーボンブラックの添加量を極端
に増大する必要があり工業的に不利であるので好ましく
ない。
固有抵抗値が5×104〜5×1012Ω/□、好ましく
は5×104〜5×109Ω/□、かつ剥離帯電量が−5
〜+5kVである必要がある。表面固有抵抗値が5×1
012Ω/□を超えるか剥離帯電量が−5kV未満あるい
は+5kVを超えると、帯電防止層の帯電防止性能が不
足する。また表面固有抵抗値を5×104Ω/□未満と
するには、上記導電性カーボンブラックの添加量を極端
に増大する必要があり工業的に不利であるので好ましく
ない。
【0039】帯電防止層の上記特性範囲を満足するに
は、帯電防止剤および有機樹脂の種類を選択し、その割
合や層厚みを前述の範囲から選択することにより達成で
きる。
は、帯電防止剤および有機樹脂の種類を選択し、その割
合や層厚みを前述の範囲から選択することにより達成で
きる。
【0040】[熱応力による寸法変化率]本発明の離形
フィルムは30〜180℃における160gf/mm2
応力下での寸法変化率の絶対値が、応力方向およびその
垂直方向とも0.5%以下であることが必要である。さ
らに、応力方向およびその垂直方向とも0.25%以下
が好ましい。寸法変化率の絶対値が応力方向またはその
垂直方向で0.5%より大きい場合、この離形フィルム
をキャリヤーフィルムまたは保護フィルムとして用いた
場合、乾燥工程やラミネート、プレスなどの工程でしわ
やたるみが発生しやすく好ましくない。
フィルムは30〜180℃における160gf/mm2
応力下での寸法変化率の絶対値が、応力方向およびその
垂直方向とも0.5%以下であることが必要である。さ
らに、応力方向およびその垂直方向とも0.25%以下
が好ましい。寸法変化率の絶対値が応力方向またはその
垂直方向で0.5%より大きい場合、この離形フィルム
をキャリヤーフィルムまたは保護フィルムとして用いた
場合、乾燥工程やラミネート、プレスなどの工程でしわ
やたるみが発生しやすく好ましくない。
【0041】本発明の離形フィルムの熱応力による寸法
変化率の絶対値を、応力方向およびその垂直方向とも
0.5%以下にする方法としては、前述のポリエステル
フィルムの製造方法において、熱固定後のフィルムを熱
弛緩処理し、かつ各製造条件を選択する方法が好まし
い。また、離形層、帯電防止層を設ける際にも加熱乾燥
時にできる限り低張力にして、コーティングと弛緩を同
時に行ったり、さらには離形層、帯電防止層をコーティ
ング後にあらためて弛緩することが好ましい。この時の
温度条件としては100〜200℃の温度で弛緩状態で
行うことが好ましい。
変化率の絶対値を、応力方向およびその垂直方向とも
0.5%以下にする方法としては、前述のポリエステル
フィルムの製造方法において、熱固定後のフィルムを熱
弛緩処理し、かつ各製造条件を選択する方法が好まし
い。また、離形層、帯電防止層を設ける際にも加熱乾燥
時にできる限り低張力にして、コーティングと弛緩を同
時に行ったり、さらには離形層、帯電防止層をコーティ
ング後にあらためて弛緩することが好ましい。この時の
温度条件としては100〜200℃の温度で弛緩状態で
行うことが好ましい。
【0042】本発明の離形フィルムは、平坦性、帯電防
止性に優れ、かつ適度の力で剥離が可能であるため、樹
脂シート成形用キャリヤーフィルム、または樹脂シート
保護用フィルムに用いることができる。
止性に優れ、かつ適度の力で剥離が可能であるため、樹
脂シート成形用キャリヤーフィルム、または樹脂シート
保護用フィルムに用いることができる。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳述する。な
お、本発明における物性値および特性値は、下記の方法
にて測定した。
お、本発明における物性値および特性値は、下記の方法
にて測定した。
【0044】(1)寸法変化率(絶対値) 測定方向に30mm以上、幅4mmで切り出した短冊状
のフィルムをTMA(熱応力歪み測定装置、セイコー電
子工業株式会社製、TMA/SS120C)の治具にチ
ャック間が15mmになるように装着し、フィルムに1
60gf/mm2の応力を加え、室温から10℃/分の
昇温速度で加熱し、30〜180℃間の寸法変化の最大
値を応力方向、その垂直方向別に測定し、下記式にて計
算して求めた。 寸法変化率の絶対値=|寸法変化/チャック間距離|×
100
のフィルムをTMA(熱応力歪み測定装置、セイコー電
子工業株式会社製、TMA/SS120C)の治具にチ
ャック間が15mmになるように装着し、フィルムに1
60gf/mm2の応力を加え、室温から10℃/分の
昇温速度で加熱し、30〜180℃間の寸法変化の最大
値を応力方向、その垂直方向別に測定し、下記式にて計
算して求めた。 寸法変化率の絶対値=|寸法変化/チャック間距離|×
100
【0045】(2)剥離強度 フィルムの離形層面にポリエステル粘着テープ(ニット
ー31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着
した後、離形層と粘着テープとの剥離力(Rf0)を引張
り試験機にて測定した。
ー31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着
した後、離形層と粘着テープとの剥離力(Rf0)を引張
り試験機にて測定した。
【0046】(3)残留接着率 ポリエステル粘着テープ(ニットー31B)をJIS
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼り付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力
(f0)とした。次に新しい前記ポリエステル粘着テー
プをサンプルフィルムの離形層面に5kgの圧着ローラ
ーで圧着し30秒間維持した後粘着テープを剥がした。
そして、この剥がしたポリエステル粘着テープを前記ス
テンレス板に貼り、該貼合部の剥離力を測定し残留接着
力(f)とした。得られた基礎接着力(f0)と残留接
着力(f)とから下記式を用いて残留接着率を求めた。 残留接着率(%)=(f/f0)×100
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼り付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力
(f0)とした。次に新しい前記ポリエステル粘着テー
プをサンプルフィルムの離形層面に5kgの圧着ローラ
ーで圧着し30秒間維持した後粘着テープを剥がした。
そして、この剥がしたポリエステル粘着テープを前記ス
テンレス板に貼り、該貼合部の剥離力を測定し残留接着
力(f)とした。得られた基礎接着力(f0)と残留接
着力(f)とから下記式を用いて残留接着率を求めた。 残留接着率(%)=(f/f0)×100
【0047】(4)帯電性(剥離帯電評価法) フィルムの離形層面にポリエステル粘着テープ(ニット
ー31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着
し70℃、20時間の条件で維持した後、図1に示す装
置に離形フィルム側を下にして固定し、ポリエステル粘
着テープを500mm/分のスピードで剥離し、剥離さ
れたポリエステル粘着テープの粘着剤面の電位を粘着剤
面から3cmの距離から測定し、剥離帯電量とした。
ー31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着
し70℃、20時間の条件で維持した後、図1に示す装
置に離形フィルム側を下にして固定し、ポリエステル粘
着テープを500mm/分のスピードで剥離し、剥離さ
れたポリエステル粘着テープの粘着剤面の電位を粘着剤
面から3cmの距離から測定し、剥離帯電量とした。
【0048】(5)表面固有抵抗値 タケダ理研社製固有抵抗測定器を使用し、測定温度23
℃、測定湿度65%RHおよび45%RHの条件で印可
電圧500Vで1分後の表面固有抵抗値を測定した。
℃、測定湿度65%RHおよび45%RHの条件で印可
電圧500Vで1分後の表面固有抵抗値を測定した。
【0049】(6)全光線透過率 日本精密光学製ヘーズメーター(波長:580nm)を
使用し、帯電防止層側を光源に向けて全光線透過率を測
定した。
使用し、帯電防止層側を光源に向けて全光線透過率を測
定した。
【0050】[実施例1]25℃のo−クロロフェノー
ル中で測定した固有粘度0.65のポリエチレンテレフ
タレート(PET)を170℃において3時間乾燥後、
押出機のホッパーに供給し、溶融粘度290℃で溶融
し、スリット状ダイを通して回転ドラム上にキャスティ
ングして未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィル
ムを90℃で縦方向に3.7倍に延伸し、次いで110
℃で横方向に3.8倍延伸し、さらに235℃で5秒間
熱処理し、厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。次
に帯電防止層として、第4級アンモニウム塩型カチオン
性高分子化合物(コニシ株式会社製、ボンディップ−P
主剤、固形分30%)50部、およびエポキシ樹脂硬化
剤(コニシ株式会社製、ボンディップ−P硬化剤、固形
分7%)50部を混合し、混合溶剤(水/イソプロピル
アルコール=1/1)で5重量%に希釈し、帯電防止剤
塗工液を調製した。次いで、先に作成した厚さ25μm
の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに帯電
防止層用の塗液を6g/m2(塗液量ベース)の塗布量
になるようにグラビアコーターを用いて塗布し、160
℃、1分間塗膜を乾燥・硬化させ、厚み0.3μmの帯
電防止層を設けた。また、付加反応型のシリコーン樹脂
(信越化学工業(株)製;KS−778、固形分30%
トルエン溶解液)100重量部と、白金触媒(信越化学
工業(株)製;PL−50T)1重量部とをトルエンに
溶解して、全体の固形分が3重量%のトルエン溶液(離
形層塗設用)を調製した。さらに、引き続いて、このフ
ィルムの帯電防止層とは反対面に離形層塗設用塗液を6
g/m2(塗液量ベース)の塗布量で塗布し、ドライヤ
ー内で160℃、30秒間加熱乾燥および付加重合反応
を行なわせ離形フィルムを作成した。帯電防止層および
離形層塗設のドライヤー内でのフィルムに対する張力は
280gf/mm2であった。この離形フィルムの性能
を表1に示す。
ル中で測定した固有粘度0.65のポリエチレンテレフ
タレート(PET)を170℃において3時間乾燥後、
押出機のホッパーに供給し、溶融粘度290℃で溶融
し、スリット状ダイを通して回転ドラム上にキャスティ
ングして未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィル
ムを90℃で縦方向に3.7倍に延伸し、次いで110
℃で横方向に3.8倍延伸し、さらに235℃で5秒間
熱処理し、厚み25μmの二軸延伸フィルムを得た。次
に帯電防止層として、第4級アンモニウム塩型カチオン
性高分子化合物(コニシ株式会社製、ボンディップ−P
主剤、固形分30%)50部、およびエポキシ樹脂硬化
剤(コニシ株式会社製、ボンディップ−P硬化剤、固形
分7%)50部を混合し、混合溶剤(水/イソプロピル
アルコール=1/1)で5重量%に希釈し、帯電防止剤
塗工液を調製した。次いで、先に作成した厚さ25μm
の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに帯電
防止層用の塗液を6g/m2(塗液量ベース)の塗布量
になるようにグラビアコーターを用いて塗布し、160
℃、1分間塗膜を乾燥・硬化させ、厚み0.3μmの帯
電防止層を設けた。また、付加反応型のシリコーン樹脂
(信越化学工業(株)製;KS−778、固形分30%
トルエン溶解液)100重量部と、白金触媒(信越化学
工業(株)製;PL−50T)1重量部とをトルエンに
溶解して、全体の固形分が3重量%のトルエン溶液(離
形層塗設用)を調製した。さらに、引き続いて、このフ
ィルムの帯電防止層とは反対面に離形層塗設用塗液を6
g/m2(塗液量ベース)の塗布量で塗布し、ドライヤ
ー内で160℃、30秒間加熱乾燥および付加重合反応
を行なわせ離形フィルムを作成した。帯電防止層および
離形層塗設のドライヤー内でのフィルムに対する張力は
280gf/mm2であった。この離形フィルムの性能
を表1に示す。
【0051】[実施例2]帯電防止層として、共重合ポ
リエステル樹脂80部(固形分比、以下同様)メチロー
ル化メラミン樹脂(住友化学工業(株)製;SUMIM
AL M−40W)15部、界面活性剤(日本油脂
(株)製NS−208.5)5部を20重量%水溶液に
調整した後、導電性カーボンブラック水分散体(ライオ
ン(株)製W−356A)を帯電防止層中で7重量%に
なるように添加し帯電防止層用の塗工液を作成した。以
降は実施例1と同様にして離形フィルムを作成した。こ
の離形フィルムの性能を表1に示す。
リエステル樹脂80部(固形分比、以下同様)メチロー
ル化メラミン樹脂(住友化学工業(株)製;SUMIM
AL M−40W)15部、界面活性剤(日本油脂
(株)製NS−208.5)5部を20重量%水溶液に
調整した後、導電性カーボンブラック水分散体(ライオ
ン(株)製W−356A)を帯電防止層中で7重量%に
なるように添加し帯電防止層用の塗工液を作成した。以
降は実施例1と同様にして離形フィルムを作成した。こ
の離形フィルムの性能を表1に示す。
【0052】[実施例3]実施例2で用いた導電性カー
ボンブラック水分散体のかわりに御国色素(株)製SP
ブラックAS−1193を帯電防止層中で10重量%に
なるように添加し帯電防止層用の塗工液を作成したほか
は実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。この
離形フィルムの性能を表1に示す。
ボンブラック水分散体のかわりに御国色素(株)製SP
ブラックAS−1193を帯電防止層中で10重量%に
なるように添加し帯電防止層用の塗工液を作成したほか
は実施例1と同じ方法で離形フィルムを作成した。この
離形フィルムの性能を表1に示す。
【0053】[実施例4]実施例1で用いた共重合ポリ
エステルに代えてポリウレタン樹脂(大日本インキ工業
(株)製ハイドランAP−40)を用いて帯電防止層用
の塗液を作成したほかは実施例1と同じ方法で離形フィ
ルムを作成した。この離形フィルムの性能を表1に示
す。
エステルに代えてポリウレタン樹脂(大日本インキ工業
(株)製ハイドランAP−40)を用いて帯電防止層用
の塗液を作成したほかは実施例1と同じ方法で離形フィ
ルムを作成した。この離形フィルムの性能を表1に示
す。
【0054】[実施例5]実施例1で用いた付加反応型
のシリコーン樹脂のかわりにワックス系離形剤(ポリエ
チレンワックス/ポリアミドワックス/カルナバワック
ス=1/1/1、固形分比)を用い100℃で乾燥し離
形層を形成した他は実施例1と同じ方法で離形フィルム
を作成した。この離形フィルムの性能を表1に示す。
のシリコーン樹脂のかわりにワックス系離形剤(ポリエ
チレンワックス/ポリアミドワックス/カルナバワック
ス=1/1/1、固形分比)を用い100℃で乾燥し離
形層を形成した他は実施例1と同じ方法で離形フィルム
を作成した。この離形フィルムの性能を表1に示す。
【0055】[実施例6]ポリエチレンテレフタレート
の代わりに25℃のo−クロロフェノール中で測定した
固有粘度0.62のポリエチレン−2,6−ナフタレー
トを用いる他は実施例1と同じ方法で離形フィルムを作
成した。
の代わりに25℃のo−クロロフェノール中で測定した
固有粘度0.62のポリエチレン−2,6−ナフタレー
トを用いる他は実施例1と同じ方法で離形フィルムを作
成した。
【0056】[実施例7]塗液の塗設を、離形層塗設用
塗液、帯電防止層塗設用塗液の順に変更した他は実施例
1と同じ方法で離形フィルムを作成した。この離形フィ
ルムの性能を表1に示す。
塗液、帯電防止層塗設用塗液の順に変更した他は実施例
1と同じ方法で離形フィルムを作成した。この離形フィ
ルムの性能を表1に示す。
【0057】[比較例1]帯電防止層を設けないこと以
外は実施例1と同様にして離形フィルムを作成した。こ
の離形フィルムの特性を表1に示す。
外は実施例1と同様にして離形フィルムを作成した。こ
の離形フィルムの特性を表1に示す。
【0058】[比較例2]実施例1において、帯電防止
層および離形層の塗膜を加熱乾燥する時のドライヤー温
度を120℃とした以外は実施例1と同じ方法で離形フ
ィルムを作成した。この離形フィルムの特性を表1に示
す。
層および離形層の塗膜を加熱乾燥する時のドライヤー温
度を120℃とした以外は実施例1と同じ方法で離形フ
ィルムを作成した。この離形フィルムの特性を表1に示
す。
【0059】[実施例8]比較例2で作成したフィルム
をさらに200gf/mm2の張力下で160℃、60
秒間の熱処理を行った。この離形フィルムの特性を表1
に示す。
をさらに200gf/mm2の張力下で160℃、60
秒間の熱処理を行った。この離形フィルムの特性を表1
に示す。
【0060】[比較例3]実施例1において、ドライヤ
ー張力を420gf/mm2とした以外は実施例1と同
じ方法で離形フィルムを作成した。この離形フィルムの
特性を表1に示す。
ー張力を420gf/mm2とした以外は実施例1と同
じ方法で離形フィルムを作成した。この離形フィルムの
特性を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】繰り出しや走行の際に帯電が少なく、粘
着剤フィルムや樹脂シート等の成形用キャリヤーフィル
ムに用いた際に離形層に形成された粘着剤フィルムや樹
脂シートに帯電障害を生じることなく、かつプレスやラ
ミネート加工、乾燥工程などの熱のかかる工程において
しわやたるみなどが発生せず、適度の力で剥離が可能な
(離形性がよい)離形層表面を有する離形フィルム、そ
してそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルム
および樹脂シート保護用フィルムを提供できる。
着剤フィルムや樹脂シート等の成形用キャリヤーフィル
ムに用いた際に離形層に形成された粘着剤フィルムや樹
脂シートに帯電障害を生じることなく、かつプレスやラ
ミネート加工、乾燥工程などの熱のかかる工程において
しわやたるみなどが発生せず、適度の力で剥離が可能な
(離形性がよい)離形層表面を有する離形フィルム、そ
してそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルム
および樹脂シート保護用フィルムを提供できる。
【図1】帯電性を評価する設備の構成を示す説明図であ
る。
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 63/189 C08G 63/189 Fターム(参考) 4F100 AA37C AK01C AK36 AK41 AK41A AK41J AK42A AK52 AK53H AL01 AL05 AR00B BA03 BA07 BA10B BA10C CA02 CA18 EH46 EJ38 GB90 JB13C JB16C JG01C JG03 JG03C JG04C JK06 JL04 JL14B JN01 YY00 YY00C 4J002 BG001 CC181 CD001 CF061 CF081 CH081 CK001 DA036 FD106 GQ01 4J029 AA03 AB07 AC01 AD01 AE03 BA03 BA04 BA05 BA08 CB06A CC06A
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリエステルフィルムの片面に離形層を
設け、その反対面に表面固有抵抗値が5×104〜5×
1012Ω/□かつ剥離帯電量が−5〜+5kVである帯
電防止層を設けた離形フィルムであって、該離形フィル
ムの30〜180℃における160gf/mm2応力下
での寸法変化率の絶対値が、応力方向およびその垂直方
向とも0.5%以下であることを特徴とする離形フィル
ム。 - 【請求項2】 帯電防止層が導電性カーボンブラックを
含有する有機樹脂層からなる請求項1記載の離形フィル
ム。 - 【請求項3】 帯電防止層が、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂および繊維素性樹脂から選ばれた1種以上の有機樹
脂を含有する請求項1または2記載の離形フィルム。 - 【請求項4】 導電性カーボンブラックがケッチェンブ
ラックである請求項2記載の離形フィルム。 - 【請求項5】 ポリエステルフィルムがポリエチレンテ
レフタレートフィルムまたはポリエチレン−2,6−ナ
フタレートフィルムである請求項1〜4のいずれかに記
載の離形フィルム。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の離形フ
ィルムを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルム。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の離形フ
ィルムを用いた樹脂シート保護用フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33552798A JP2000158597A (ja) | 1998-11-26 | 1998-11-26 | 離形フィルムならびにそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムおよび樹脂シート保護用フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33552798A JP2000158597A (ja) | 1998-11-26 | 1998-11-26 | 離形フィルムならびにそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムおよび樹脂シート保護用フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000158597A true JP2000158597A (ja) | 2000-06-13 |
Family
ID=18289580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33552798A Pending JP2000158597A (ja) | 1998-11-26 | 1998-11-26 | 離形フィルムならびにそれを用いた樹脂シート成形用キャリヤーフィルムおよび樹脂シート保護用フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000158597A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002052671A (ja) * | 2000-08-07 | 2002-02-19 | Tdk Corp | 剥離フィルムおよびその製造方法 |
JP2003080638A (ja) * | 2001-09-07 | 2003-03-19 | Lintec Corp | 剥離ライナー及びこれを用いた両面テープ |
JP2005257674A (ja) * | 2001-04-05 | 2005-09-22 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 剥離帯電量測定装置 |
JP2009220463A (ja) * | 2008-03-18 | 2009-10-01 | Mitsubishi Plastics Inc | 離型フィルム |
KR100940244B1 (ko) | 2003-02-19 | 2010-02-04 | 티디케이가부시기가이샤 | 박리 필름의 제조 방법 |
JP2022016503A (ja) * | 2019-06-28 | 2022-01-21 | 東洋紡株式会社 | セラミックグリーンシート製造用離型フィルム |
-
1998
- 1998-11-26 JP JP33552798A patent/JP2000158597A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002052671A (ja) * | 2000-08-07 | 2002-02-19 | Tdk Corp | 剥離フィルムおよびその製造方法 |
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JP2022016503A (ja) * | 2019-06-28 | 2022-01-21 | 東洋紡株式会社 | セラミックグリーンシート製造用離型フィルム |
JP2022028771A (ja) * | 2019-06-28 | 2022-02-16 | 東洋紡株式会社 | セラミックグリーンシート製造用離型フィルム |
JP2022031701A (ja) * | 2019-06-28 | 2022-02-22 | 東洋紡株式会社 | セラミックグリーンシート製造用離型フィルム |
JP7318694B2 (ja) | 2019-06-28 | 2023-08-01 | 東洋紡株式会社 | セラミックグリーンシート製造用離型フィルム |
JP7318695B2 (ja) | 2019-06-28 | 2023-08-01 | 東洋紡株式会社 | セラミックグリーンシート製造用離型フィルム |
JP7318693B2 (ja) | 2019-06-28 | 2023-08-01 | 東洋紡株式会社 | セラミックグリーンシート製造用離型フィルム |
JP7385817B2 (ja) | 2019-06-28 | 2023-11-24 | 東洋紡株式会社 | セラミックグリーンシート製造用離型フィルム |
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