JP4766949B2 - 帯電防止性粗面化離型用ポリエステルフィルム - Google Patents

帯電防止性粗面化離型用ポリエステルフィルム Download PDF

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Description

本発明は、例えば、各種シートの製造時に好適に使用することのできる帯電防止性粗面化離型用ポリエステルフィルムに関するものである。
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルフィルムは、機械的強度、寸法安定性、平坦性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等に優れ、コストパフォーマンスにも優れるため、各種の用途において離型用フィルムとして使用されている。その用途として、各種シート製造の工程で利用される離型用フィルムがある。
離型性ポリエステルフィルムは、各種シート類、例えば、粘着性シート、セラミックグリーンシート、異方導電性シート等の製造工程において、セパレータあるいはキャリアーフィルムとして利用される。
この場合、離型フィルムから被離型物を剥離する際に生じる剥離帯電を生じないことはもとより、用途に応じて、離型性フィルムならびに被離型物に関して、滑り性、筆記性、あるいは、適度の艶消し性付与等が望まれる。これらの要求をバランス良く達成する離型フィルムが求められている。
帯電防止性付与については、離型層中に帯電防止成分を添加した例(特許文献4)があるが、この場合は、離型性成分の本来の離型性を損ねて離型性が不安定になったり、帯電防止性が不十分になったり、本来の離型性塗膜の密着性を損ねたりする場合が多い。
また、帯電防止層を離型層と反対面側に設ける例(特許文献6)があるが、この場合は被離型物を離型層から剥がす場合に発生する剥離帯電を防止するには十分でない。
一方、帯電防止層を設けた上に離型層を設ける例(特許文献1〜3、特許文献5、特許文献7〜8)があるが、これらは、粗面化ポリエステルフィルムを対象とはしておらず、粗面化の程度に応じた艶消し効果を発揮し、かつ、安定な剥離帯電防止性、離型性、塗膜の密着性を兼備したフィルムに言及したものではない。
特開平 3−106645号公報 特開平 3−256741号公報 特開平 5− 24156号公報 特開平 6− 91811号公報 特開平 9− 1755号公報 特開平 9−277451号公報 特開平10−278203号公報 特開2002−192661号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その解決課題は、離型性塗膜が剥がれにくく、被離型物に艶消し面状を与えることができ、離型フィルムから被離型物を剥離する際に生じる剥離帯電を生じない離型フィルムを提供することにある。
本発明者は上記実情に鑑み、検討を重ねた結果、特定の構成からなる離型フィルムによれば、上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、ポリエステルフィルムの少なくとも片面にカチオン系帯電防止成分を含有する帯電防止層を有し、当該帯電防止層上に離型性シリコーン樹脂塗膜を有し、下記式(1)〜(5)を同時に満足することを特徴とする離型フィルムに存する。
0.10≦Ra≦1.0 …(1)
0.8Ra≦Ws+Wr≦1.6Ra …(2)
1010>Hs …(3)
0.05≦Ws≦0.5 …(4)
0.05≦Wr≦0.5 …(5)
(上記式中、Raはポリエステルフィルムの算術平均粗さ(μm)、Wsは帯電防止性塗膜の乾燥後塗布量(g/m)、Wrはシリコーン樹脂塗膜の乾燥後塗布量(g/m)、Hsはシリコーン樹脂塗膜面の表面抵抗(Ω/□)を表す)

以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明において用いるポリエステルとは、例えば、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものである。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)が例示される。また、ポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。共重合ポリエステルの場合は、通常30モル%以下の第三成分を含有した共重合体である。
本発明で用いるポリエステルは、溶融重合反応で得られたものであっても、また溶融重合後、チップ化したポリエステルを固相重合したものであってもよい。
本発明においては、単層構造のフィルムであっても、異種のポリエステルを共押出積層した構造を有するフィルムであってもよく、各ポリエステル層の何れかに、本発明の要旨を損なわない範囲であれば、帯電防止剤等を配合してもよい。
フィルム表面の粗度を調整するためには、ポリエステルに対し、不活性な無機または有機の微粒子などを添加するが、配合する粒子としては、酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、カオリン、酸化チタン、硫酸バリウム、フッ化リチウム、タルク、架橋高分子微粉体等を挙げることができる。これらの粒子は、単独あるいは2成分以上を同時に使用してもよい。
ここで添加される粒子については、粗面化を得る場合は、その平均粒子径(沈降法)は通常0.5μm以上、好ましくは1.0μm以上の粒子が選ばれる。
単層フィルムについては(多層フィルムについては、対象とする表面層において)、この粗面化のために添加する粒子の含有量は0.3〜15重量%の範囲であり、さらには、
0.5〜5重量%の範囲であることが好ましい。粒子の含有量が少ない場合には、フィルム表面が平坦化し、十分な表面粗さが得られず、また、粒子の含有量が15重量%を超える場合には、安定な粗面化ポリエステルフィルムの製造が困難となる。
なお、粗面化ポリエステルフィルムに関しては、コスト的あるいは品質的に、上記のごとき、ポリエステルフィルム層に粒子を添加する練り込みマットフィルムが望ましいが、ポリエステルフィルムの表面をサンドブラスト加工して得られるサンドマットフィルム、あるいは、不活性な無機または有機の微粒子を含む樹脂塗料をポリエステルフィルムに
塗布して得られるコーティングマットフィルムであってもよい。
ポリエステルフィルムの算術平均粗さRa値は、0.10〜1.0μmの範囲である。Ra値が0.10μm未満の場合は、目的とする艶消し効果が得られない。一方、Ra値が1.0μmを超える場合は、粗面化フィルムを安定的に得るのが困難なうえに、以下に述べる帯電防止性の付与、あるいは、必要とされる離型性の付与が困難となる。
次に、本発明のポリエステルフィルムの製造方法の例として、練り込みポリエチレンテレフタレートマットフィルムの例を示すが、使用するポリエステル、あるいは、添加粒子により製造条件は異なり、本発明は必ずしもこれに限定されない。
また、粗面化のための平均粒径0.5μm以上の粒子の添加は、ポリエステル重合段階からポリエステル樹脂の押出機への供給段階までの任意の段階で実施しうる。
まず、常法に従って、テレフタル酸とエチレングリコールからエステル化し、または、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールのエステル交換により、ビス−β−ヒドロキシエチルテレフタレート(BHT)を得る。次にこのBHTを、減圧下で280℃に加熱して重合反応を進めポリエステル原料を得る。
このポリエステル原料を、押出機を用いて口金から溶融シートとして押出し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る。この未延伸シートをロールまたはテンター方式の延伸機により一段目の延伸を行う。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸を行う。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜115℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜6倍、好ましくは3.5〜5倍である。引き続き、130℃〜250℃の範囲の温度で30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸延伸ポリエステルフィルムを得る。
本発明の基材としてのポリエステルフィルムの厚さは、その用途により、種々の厚みが選択しうるが、一般的には、離型用途としては、その厚みは25〜125μmの範囲である。
本発明において、基材のポリエステルフィルムに帯電防止性あるいは離型性を付与するには、帯電防止性塗料あるいはシリコーン離型性塗料をインラインコート方式またはオフラインコート方式にて塗布する。
インラインコートとは、フィルムの製膜工程のなかで塗料を塗布する場合であり、オフラインコートとは、製膜にて得られた二軸延伸ポリエステルフィルムをコーターにかけ、塗料を塗布・乾燥する場合である。
塗料の塗布方法としては、ロールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、リバースコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法、ロールブラッシュ法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ダイコート法などの任意の塗布方法を適宜、単独または組み合わせて適用するとよい。
帯電防止性塗料の成分としては、カチオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤、ノニオン系帯電防止剤 等があるが、本発明での離型性シリコーン樹脂をその上に塗布する場合においては、アニオン系あるいはノニオン系帯電防止剤成分のみの場合には、良好な帯電防止性が得られにくく、カチオン系帯電防止剤を主成分とする帯電防止成分を用いることが適当である。
カチオン系帯電防止剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、第1〜3級アミノ基等のカチオン性官能基を有するカチオン系帯電防止剤、あるいは、これらのカチオン性官能基を利用した帯電防止性樹脂が利用できる。
帯電防止性塗膜の乾燥後塗布量(Ws)は、0.05〜0.5g/mの範囲が適当である。0.05g/m未満では、粗面化ポリエステルフィルム上に塗布し、さらには、その上に離型性シリコーン樹脂を塗布した場合において、安定した帯電防止性を得るのが難しい場合があり、0.5g/mを超える場合は、艶消し効果を損なったり、上に塗布したシリコーン離型層の離型性を不安定にしたりすることがある。
本発明においては、離型性を付与する塗料としては、コスト的あるいは汎用的に容易に利用が可能な、離型用シリコーン樹脂を用いることを前提とする。
離型用シリコーン樹脂については、市販の各種シリコーン樹脂が利用でき、これらには、白金触媒により付加重合させるもの、有機錫触媒により縮重合させるもの、光重合開始剤によりラジカル重合あるいはカチオン重合させるUV架橋型、電子線架橋型のもの等がある。
市販されているシリコーン樹脂の例としては、信越化学工業(株)製の商品:KS−772、KS−774,KS−775、KS−778、KS−779H、KS−847、KS−856、X−62−2422、X−62−2461、X−62−1387,KNS−3051、KNS−3000、X−62−1256、KM3950,KM−768,KM−9739等;ダウ・コーニング・アジア(株)製の商品:DKQ3−202、DKQ3−203、DKQ3−204、DKQ3−205、DKQ3−210等;東芝シリコーン(株)製の商品:YSR−3022、TPR−6700、TPR−6720、TPR−6721等;旭化成ワッカーシリコーン(株)製の商品;DEHESIVE 39005VP、DEHESIVE 39006VP等があり、使用に際しては、これらの中から適宜選択することができる。
通常、これらのシリコーン樹脂に関しては、硬化触媒、必要に応じて、剥離力調整剤、密着強化剤等を適宜添加し、トルエン、MEK、酢酸エチル等の溶剤(水性タイプにおいては水)で適宜希釈して使用する。
シリコーン樹脂塗膜の乾燥後塗布量(Wr)は、0.05〜0.5g/mの範囲が適当である。0.05g/m未満では、安定した離型性を得るのが難しい場合があり、0.5g/mを超える場合は、艶消し効果を損なったり、帯電防止性を悪くしたりすることがある。
前述のRa値(μm)とともに、Ws値(g/m)、Wr値(g/m)は、お互いの性状に影響を及ぼす。
本発明においては、以下の関係を保つ必要がある。
0.8Ra≦Ws+Wr≦1.6Ra …(2)
(Ws+Wr)値が0.8Ra値より小さいと、帯電防止効果が発揮されないばかりか、十分な離型性が得られない。また、1.6Ra値より大きくなると、艶消し効果を得ることが困難である。
帯電防止性に関する指標としては、シリコーン樹脂塗膜面の表面抵抗(Hs)が1010Ω/□未満であることが必要である。1010Ω/□以上では、十分は剥離帯電防止効果が得られない。
なお、本発明は、両面離型性ポリエステルフィルムに関しても適用できるが、その場合について、帯電防止性粗面化離型を目的とする面は、上記の要件を満たす必要がある。
本発明の帯電防止性粗面化離型用ポリエステルフィルムは、その特異な性能により、種々の離型用途に好適に使用され、工業的価値は高い。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、本発明における各種特性の評価方法は以下のとおりである。
(1)算術平均粗さ(Ra)
粗面化ポリエステルフィルムの表面を、また、表面に帯電防止層ならびに離型層を設けたものにおいては、塗膜を、溶剤(例えばトルエン)を含ませたコットン(例えば旭化成製)または脱脂綿等で剥がし、露出したフィルム表面を、JIS B0601に基づいて、カットオフ値は0.08mmにて測定し、算出した。
(2)離型性
試料フィルムのシリコーン面に日東電工(株)製「N0.502」両面粘着テープの強粘着面を貼り付け、50mm×300mmにカットした後、20〜25℃/50〜60%RHの雰囲気下に1時間放置後、当該雰囲気下において引張試験機を用いて、引張速度300mm/分で180度方向の剥離力を測定。平均剥離力を剥離力(mN/cm)とした。
(3)塗膜脱落性
試料フィルムのシリコーン面を指で5回軽く擦り、擦った面に日東電工(株)製「N0.502」両面粘着テープの強粘着面を貼りつけ離型性の残存具合を確認し、下記基準で評価した。
〇:容易に粘着テープを剥離し、大部分の塗膜が残存
×:粘着テープの剥離途中で剥離の引っ掛かりが発生して、明らかに離型性塗膜がかなり脱落
(4)表面抵抗
試料フィルムを全幅にわたり平均するように数枚採取し、同心円電極を用いて、シリコーン表面の表面抵抗を測定した。
試験条件:印加電圧500V、印加時間1分間、測定環境:23℃、50%RH
(5)剥離帯電性
試料フィルムのシリコーン面に日東電工(株)製「N0.502」両面粘着テープの強粘着面を貼り付けて、1昼夜放置する。この試料について、粘着テープを急激に剥離し、直後の試料フィルムシリコーン面の帯電電位を春日電機(株)製 集電式電位測定器「KS−525」を用いて測定した。
測定環境:23℃、50%RH
〇:帯電電位値が10V以下
×:帯電電位値が10Vを超える
(6)艶消し性
試料フィルムのシリコーン面に以下の組成よりなるアクリル白色塗料を乾燥後塗布厚さ20μmに塗布し、120℃、1分間乾燥する。乾燥後に、塗布面に50μm厚のポリエステルフィルムを貼りつけ2Kgローラーで圧着させる。塗料塗膜をシリコーン離型層面からシート状に剥離し、剥がしたアクリル塗膜表面の表面光沢を蛍光灯の反射光で確認する。
東洋インキ製造(株)製オリバインBPS4429−4:100重量部
硬化剤BHS8515:3重量部
酸化チタン(平均粒径0.18μm):2重量部
トルエン/MEK=1/1混液:50重量部
〇:表面の光沢が少なく、均一な艶消し面状となっておりベトツキも少ない
×:表面が平坦で、蛍光灯の光を強く反射(表面光沢が強く)し、剥がした塗膜のベトツキも強い
ポリエチレンテレフタレート(平均粒径約2.4μmのシリカ粒子を0.6重量%添加)のペレットを180℃で熱風乾燥結晶化後、押出機に供給し、280〜300℃の温度でTダイからシート状に溶融押出しし、静電密着法を併用し、鏡面冷却ドラム上にキャスト・急冷し、厚さ約613μmの未延伸フィルムとし、引き続いて、このフィルムを85℃で長手(縦)方向に3.5倍延伸し、一軸延伸フィルムとした。引き続き横延伸ゾーンにて110〜150℃で横方向に3.5倍延伸し、230℃で熱処理・固定を行い、厚さ50μm、Raが0.16μmの二軸延伸粗面化ポリエステルフィルムを得た。
このフィルムにコーターにて、下記の帯電防止性塗料−S1を塗布し、160℃の乾燥炉内を通過時間20秒間で通し、乾燥後塗布量0.10g/mの帯電防止性ポリエステルフィルムを得た後、この帯電防止層上に下記の離型性シリコーン樹脂塗料−R1を塗布、160℃の乾燥炉内を通過時間20秒間で通し、乾燥後塗布量0.10g/mの離型層を有する帯電防止性粗面化離型フィルム−1を得た。
[帯電防止性樹脂塗料−S1]
三菱化学(株)製ST−3700:1重量部 (カチオン性アクリル樹脂溶液)
メタノール:25重量部
[離型性シリコーン樹脂塗料−R1]
信越化学工業(株)製KS−779H:10重量部
CAT−PL−8:1重量部
トルエン/MEK=1/1混液:250重量部
平均粒径約2.4μmのシリカ粒子を2重量%添加したポリエステルペレットを使用して、実施例1と同様にして、50μmの厚み、Raが0.30μmの二軸延伸粗面化ポリエステルフィルムを得た。このポリエステルフィルムに実施例1と同様にして、帯電防止性樹脂塗料−S1、離型性シリコーン樹脂塗料−R1を使用して、乾燥後塗布量0.20g/mの帯電防止層、次いでその上に、乾燥後塗布量0.20g/mの離型層を有する帯電防止性粗面化離型フィルム−2を得た。
実施例2と同様にして、平均粒径6μのシリカ粒子を使用して、厚さ50μm、Raが0.50μmの二軸延伸粗面化ポリエステルフィルムを得た後、帯電防止性樹脂塗料−S1、離型性シリコーン樹脂塗料−R1を使用して、乾燥後塗布量0.30g/mの帯電防止層、次いでその上に、乾燥後塗布量0.20g/mの離型層を有する帯電防止性粗面化離型フィルム−3を得た。
(比較例1〜比較例2)
実施例1と同様にして、実施例1および実施例2の粗面化ポリエステルフィルムを使用し、帯電防止層の乾燥後塗布量、シリコーン樹脂離型層の乾燥後塗布量を下記表1に記載のように変えて、帯電防止性離型性ポリエステルフィルムH−1〜H−2を得た。
(比較例3)
実施例1と同様にして、実施例1の粗面化ポリエステルフィルムを使用し、帯電防止性樹脂塗料−S2、離型性シリコーン樹脂塗料−R1を使用し、帯電防止層の乾燥後塗布量、シリコーン樹脂離型層の乾燥後塗布量を表−1に記載のとおりに変えることにより、帯電防止性離型性ポリエステルフィルム−H3を得た。
[帯電防止性樹脂塗料−S2]
竹本油脂(株)製MKE136:1重量部(アルキルスルホン酸系帯電防止剤)
東洋インキ(株)PET749メジウム:10重量部(線状ポリエステル樹脂30%溶液)
MEK:20重量部
(比較例4)
実施例1の粗面化ポリエステルフィルムを使用し、離型性シリコーン樹脂に帯電防止剤を混入した帯電防止性シリコーン樹脂塗料−R2を使用して、160℃の乾燥炉内を通過時間20秒間で通し、乾燥後塗布量0.20g/mの静防性離型層を有する帯電防止性離型性ポリエステルフィルム−H4を得た。
[帯電防止性離型性シリコーン樹脂塗料−R2]
信越化学工業(株)製KS−779H:10重量部
CAT−PL−8:1重量部
トルエン/MEK=1/1混液:250重量部
MKE136:2重量部
(比較例5)
Raが0.03μm、50μm厚の市販ポリエステルフィルムに実施例1と同様にして、帯電防止性樹脂塗料−S1、離型性シリコーン樹脂塗料−R1を使用して、乾燥後塗布量0.10g/mの帯電防止層型層、次いでその上に、乾燥後塗布量0.10g/mの離型層を有する帯電防止性離型ポリエステルフィルム−H5を得た。
得られた帯電防止性離型ポリエステルフィルムの評価結果は、下記表1に示すとおりであり、実施例1〜実施例3の帯電防止性離型性ポリエステルフィルムについては、塗膜の密着性、帯電防止性、離型性、さらには艶消し効果も得られ目的に対して満足した結果を得られた。一方、比較例1〜5のフィルムにおいては、これらの総てを満足し得る結果は得られなかった。
Figure 0004766949
Figure 0004766949
本発明のフィルムは、帯電防止性粗面化離型用ポリエステルフィルムとして、剥離帯電性が無く、かつ、適度の艶消し効果を必要とする各種のシート成形用キャリアーフィルムあるいはセパレーターフィルムとして好適に使用することができる。

Claims (1)

  1. ポリエステルフィルムの少なくとも片面にカチオン系帯電防止成分を含有する帯電防止層を有し、当該帯電防止層上に離型性シリコーン樹脂塗膜を有し、下記式(1)〜(5)を同時に満足することを特徴とする離型フィルム。
    0.10≦Ra≦1.0 …(1)
    0.8Ra≦Ws+Wr≦1.6Ra …(2)
    1010>Hs …(3)
    0.05≦Ws≦0.5 …(4)
    0.05≦Wr≦0.5 …(5)
    (上記式中、Raはポリエステルフィルムの算術平均粗さ(μm)、Wsは帯電防止性塗膜の乾燥後塗布量(g/m)、Wrはシリコーン樹脂塗膜の乾燥後塗布量(g/m)、Hsはシリコーン樹脂塗膜面の表面抵抗(Ω/□)を表す)
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