JPH10113383A - 医療用離形フィルム - Google Patents
医療用離形フィルムInfo
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- JPH10113383A JPH10113383A JP8269751A JP26975196A JPH10113383A JP H10113383 A JPH10113383 A JP H10113383A JP 8269751 A JP8269751 A JP 8269751A JP 26975196 A JP26975196 A JP 26975196A JP H10113383 A JPH10113383 A JP H10113383A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 貼付薬の薬効成分を含んだ粘着層を保護する
医療用離形フィルムにおいて、薬効成分の長寿命化を目
的にガスバリヤー性に優れた医療用離形フィルムを提供
する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
にアルミニウム蒸着層を設け、さらにその層表面に硬化
型シリコーン樹脂層を設けることによりガスバリヤー性
及び離形性に優れた医療用離形フィルムを得る。
医療用離形フィルムにおいて、薬効成分の長寿命化を目
的にガスバリヤー性に優れた医療用離形フィルムを提供
する。 【解決手段】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
にアルミニウム蒸着層を設け、さらにその層表面に硬化
型シリコーン樹脂層を設けることによりガスバリヤー性
及び離形性に優れた医療用離形フィルムを得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用離形フィル
ムに関し、さらに詳しくは貼付薬等の粘着剤層を保護し
かつ薬効成分の透過率が低い医療用離形フィルムに関す
る。
ムに関し、さらに詳しくは貼付薬等の粘着剤層を保護し
かつ薬効成分の透過率が低い医療用離形フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、皮膚かぶれを起こしにくく、
患部に臨床有効量の薬剤を供給する貼付薬として、例え
ば微多孔中空繊維の編物をその構成要素として有する貼
付薬が知られている(WO087/00046号公報、
WO087/04343号公報、WO090/0978
4号公報)。また、該編物と極薄のポリエステルフィル
ムとを積層させた貼付薬も知られている(特開平3−8
16044号公報)。
患部に臨床有効量の薬剤を供給する貼付薬として、例え
ば微多孔中空繊維の編物をその構成要素として有する貼
付薬が知られている(WO087/00046号公報、
WO087/04343号公報、WO090/0978
4号公報)。また、該編物と極薄のポリエステルフィル
ムとを積層させた貼付薬も知られている(特開平3−8
16044号公報)。
【0003】これらの貼付薬の薬効成分を含んだ粘着剤
層の保護層としては、紙を基材とした離形紙が広く用い
られていた。しかしながら、紙は多孔質であるため貼付
薬の薬効成分が徐々に浸出し、薬効の有効期限が短くな
るという欠点があった。これを改良するため、紙よりガ
スバリヤー性の高いポリエチレンテレフタレートフィル
ムを保護層の基材に用いることも行われているが、薬効
をさらに長寿命化させるためにはそのガスバリヤー性で
も不足することが指摘されている。
層の保護層としては、紙を基材とした離形紙が広く用い
られていた。しかしながら、紙は多孔質であるため貼付
薬の薬効成分が徐々に浸出し、薬効の有効期限が短くな
るという欠点があった。これを改良するため、紙よりガ
スバリヤー性の高いポリエチレンテレフタレートフィル
ムを保護層の基材に用いることも行われているが、薬効
をさらに長寿命化させるためにはそのガスバリヤー性で
も不足することが指摘されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の欠点を改良し、ガスバリヤー性に優れ、薬
効剤を含んだ粘着層に対し適度の力で剥離が可能な医療
用離形フィルムを提供することである。
る従来技術の欠点を改良し、ガスバリヤー性に優れ、薬
効剤を含んだ粘着層に対し適度の力で剥離が可能な医療
用離形フィルムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
フィルムの少なくとも片面にアルミニウム蒸着層を設
け、さらにその層の表面に硬化型シリコーン樹脂層を設
けてなる医療用離形フィルムである。
フィルムの少なくとも片面にアルミニウム蒸着層を設
け、さらにその層の表面に硬化型シリコーン樹脂層を設
けてなる医療用離形フィルムである。
【0006】本発明の医療用離形フィルムの基材フィル
ムには、ポリエステルフィルムを使用する。透明性が要
求される用途には透明性の良好なポリエステルフィルム
を用いることが好ましく、特に二軸延伸ポリエステルフ
ィルムが好ましい。また、遮光性が要求される用途には
無機顔料を配合したポリエステルフィルムを用いること
が好ましく、特にTiO2、SiO2の如き顔料を配合し
た二軸延伸ポリエステルフィルムが好ましい。
ムには、ポリエステルフィルムを使用する。透明性が要
求される用途には透明性の良好なポリエステルフィルム
を用いることが好ましく、特に二軸延伸ポリエステルフ
ィルムが好ましい。また、遮光性が要求される用途には
無機顔料を配合したポリエステルフィルムを用いること
が好ましく、特にTiO2、SiO2の如き顔料を配合し
た二軸延伸ポリエステルフィルムが好ましい。
【0007】かかるポリエステルフィルムを構成するポ
リエステルは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分とか
らなる結晶性の線状飽和ポリエステルであって、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート等が例示される。これらの
中、ポリエチレン−2,6−ナフタレートまたはポリエ
チレンテレフタレートが好ましく、ポリエチレン−2,
6−ナフタレートが特に好ましい。また、ポリエステル
には、上記以外の改良剤を配合することもできる。
リエステルは、芳香族二塩基酸成分とジオール成分とか
らなる結晶性の線状飽和ポリエステルであって、例え
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート等が例示される。これらの
中、ポリエチレン−2,6−ナフタレートまたはポリエ
チレンテレフタレートが好ましく、ポリエチレン−2,
6−ナフタレートが特に好ましい。また、ポリエステル
には、上記以外の改良剤を配合することもできる。
【0008】本発明において用いられるポリエステルフ
ィルムは、従来から知られている方法で製造することが
できる。例えば、二軸延伸ポリエステルフィルムは、ポ
リエステルを乾燥後、Tm〜(Tm+70)℃の温度
(但し、Tm:ポリエステルの融点)で押出機にて溶融
し、ダイ(例えばT−ダイ、I−ダイ等)から回転冷却
ドラム上に押出し、40〜90℃で急冷して未延伸フィ
ルムを製造し、ついで該未延伸フィルムを(Tg−1
0)〜(Tg+70)℃の温度(Tg:ポリエステルの
ガラス転移温度)で縦方向に2.5〜8.0倍の倍率で
延伸し、横方向2.5〜8.0倍の倍率で延伸し、必要
に応じて180〜250℃の温度で1〜60秒間熱固定
することにより製造できる。フィルムの厚みは5〜25
0μmの範囲が好ましい。
ィルムは、従来から知られている方法で製造することが
できる。例えば、二軸延伸ポリエステルフィルムは、ポ
リエステルを乾燥後、Tm〜(Tm+70)℃の温度
(但し、Tm:ポリエステルの融点)で押出機にて溶融
し、ダイ(例えばT−ダイ、I−ダイ等)から回転冷却
ドラム上に押出し、40〜90℃で急冷して未延伸フィ
ルムを製造し、ついで該未延伸フィルムを(Tg−1
0)〜(Tg+70)℃の温度(Tg:ポリエステルの
ガラス転移温度)で縦方向に2.5〜8.0倍の倍率で
延伸し、横方向2.5〜8.0倍の倍率で延伸し、必要
に応じて180〜250℃の温度で1〜60秒間熱固定
することにより製造できる。フィルムの厚みは5〜25
0μmの範囲が好ましい。
【0009】かかるポリエステルフィルムの少なくとも
片面に、アルミニウム蒸着層を設ける。該蒸着層の形成
方法としては、 ・抵抗加熱、高周波あるいは電子ビームを利用した加熱
・蒸発源をもつ真空蒸着法 ・イオンプレーティング法 ・スパッタリング法 等、種々の方法が挙げられるが、これらの中で設備コス
トが安価で生産性が良い真空蒸着法がもっとも好ましく
用いられる。
片面に、アルミニウム蒸着層を設ける。該蒸着層の形成
方法としては、 ・抵抗加熱、高周波あるいは電子ビームを利用した加熱
・蒸発源をもつ真空蒸着法 ・イオンプレーティング法 ・スパッタリング法 等、種々の方法が挙げられるが、これらの中で設備コス
トが安価で生産性が良い真空蒸着法がもっとも好ましく
用いられる。
【0010】かかるアルミニウム蒸着層の厚さは40〜
100nmの範囲である必要がある。また、50〜80
nmの範囲であることが好ましい。蒸着層の厚さが40
nm未満であると満足なガスバリヤー性が得られず、逆
に100nmを超えるとアルミニウム蒸着層の剛性が増
し、離形フィルムを屈曲させた際、ポリエステルフィル
ム層から剥離し易くなるので好ましくない。
100nmの範囲である必要がある。また、50〜80
nmの範囲であることが好ましい。蒸着層の厚さが40
nm未満であると満足なガスバリヤー性が得られず、逆
に100nmを超えるとアルミニウム蒸着層の剛性が増
し、離形フィルムを屈曲させた際、ポリエステルフィル
ム層から剥離し易くなるので好ましくない。
【0011】本発明においてはアルミニウム蒸着層の表
面に離形層を設けるが、両層の接着性を向上させるため
両層の間にアンカーコート層を設けても良い。かかるア
ンカーコート層としては、シランカップリング剤を好ま
しく用いることができる。シランカップリング剤として
は、一般式Y−Si−X3で示されるものを挙げること
ができる。ここで、Yはアミノ基、エポキシ基、ビニル
基、メタクリル基、またはメルカプト基等で代表される
官能基、Xはアルコキシ基で代表される加水分解性の官
能基を示す。アンカーコート層の厚みは0.01〜5μ
mの範囲が好ましく、0.02〜2μmの範囲であるこ
とが特に好ましい。アンカーコート層の厚みが上記の範
囲内であると、アルミニウム蒸着層と離形層の密着性が
良好となり、またアンカーコート層を設けたフィルムが
ブロッキングし難いためフィルムを取り扱う際に支障が
生じ難い利点がある。
面に離形層を設けるが、両層の接着性を向上させるため
両層の間にアンカーコート層を設けても良い。かかるア
ンカーコート層としては、シランカップリング剤を好ま
しく用いることができる。シランカップリング剤として
は、一般式Y−Si−X3で示されるものを挙げること
ができる。ここで、Yはアミノ基、エポキシ基、ビニル
基、メタクリル基、またはメルカプト基等で代表される
官能基、Xはアルコキシ基で代表される加水分解性の官
能基を示す。アンカーコート層の厚みは0.01〜5μ
mの範囲が好ましく、0.02〜2μmの範囲であるこ
とが特に好ましい。アンカーコート層の厚みが上記の範
囲内であると、アルミニウム蒸着層と離形層の密着性が
良好となり、またアンカーコート層を設けたフィルムが
ブロッキングし難いためフィルムを取り扱う際に支障が
生じ難い利点がある。
【0012】前述のアルミニウム蒸着層の表面に設けら
れる離形層は、硬化型シリコーン樹脂により形成され
る。硬化型シリコーン樹脂としては、一般に離形剤とし
て知られたものを用いることができ、例えば「シリコー
ン材料ハンドブック」(東レダウコーニング編、199
3.8)等に記載の公知なものの中から選んで使用する
ことができる。例えば、信越シリコーン(株)製KS−
847(H)、KS−776、東芝シリコーン(株)製
TPR−6700等を挙げることができる。これらの硬
化方式としては熱または放射線硬化型が一般的である。
具体的には下記の硬化方式が挙げられる。
れる離形層は、硬化型シリコーン樹脂により形成され
る。硬化型シリコーン樹脂としては、一般に離形剤とし
て知られたものを用いることができ、例えば「シリコー
ン材料ハンドブック」(東レダウコーニング編、199
3.8)等に記載の公知なものの中から選んで使用する
ことができる。例えば、信越シリコーン(株)製KS−
847(H)、KS−776、東芝シリコーン(株)製
TPR−6700等を挙げることができる。これらの硬
化方式としては熱または放射線硬化型が一般的である。
具体的には下記の硬化方式が挙げられる。
【0013】・熱縮合反応型:両末端シラノール官能性
ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシ
ロキサンあるいはメチルメトキシシロキサンとを有機錫
系触媒の存在下で反応させたもの。 ・熱付加反応型:分子鎖両末端あるいは両末端及び側鎖
にビニル基を有するメチルビニルポリシロキサンと、メ
チルハイドロジェンポリシロキサンとを白金系触媒の存
在下で反応させたもの。 ・紫外線硬化型(ラジカル付加型):アルケニル基とメ
ルカプト基を含有するシロキサンに光重合剤を加えたも
の。 ・紫外線硬化型(ヒドロシリル型):熱付加反応型と同
じ白金系触媒を用いたもの。 ・紫外線硬化型(ラジカル重合型):(メタ)アクリル
基を含有するシロキサンに光重合剤を加えたもの。 ・紫外線硬化型(カチオン重合型):エポキシ基を含有
するシロキサンにオニウム塩光開始剤を添加したもの。 ・電子線硬化型:ラジカル重合性基含有シロキサン(官
能基はなくてもよく、また光開始剤がなくてもよい)。
ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシ
ロキサンあるいはメチルメトキシシロキサンとを有機錫
系触媒の存在下で反応させたもの。 ・熱付加反応型:分子鎖両末端あるいは両末端及び側鎖
にビニル基を有するメチルビニルポリシロキサンと、メ
チルハイドロジェンポリシロキサンとを白金系触媒の存
在下で反応させたもの。 ・紫外線硬化型(ラジカル付加型):アルケニル基とメ
ルカプト基を含有するシロキサンに光重合剤を加えたも
の。 ・紫外線硬化型(ヒドロシリル型):熱付加反応型と同
じ白金系触媒を用いたもの。 ・紫外線硬化型(ラジカル重合型):(メタ)アクリル
基を含有するシロキサンに光重合剤を加えたもの。 ・紫外線硬化型(カチオン重合型):エポキシ基を含有
するシロキサンにオニウム塩光開始剤を添加したもの。 ・電子線硬化型:ラジカル重合性基含有シロキサン(官
能基はなくてもよく、また光開始剤がなくてもよい)。
【0014】かかる硬化型シリコーン樹脂の形態は、溶
剤型、エマルジョン型、無溶剤型等の中から適宜選択し
て用いることができる。
剤型、エマルジョン型、無溶剤型等の中から適宜選択し
て用いることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳述する。な
お、実施例中に「部」とあるのは「重量部」を示す。ま
た、本発明における物性値及び特性値は、下記の方法に
て測定した。
お、実施例中に「部」とあるのは「重量部」を示す。ま
た、本発明における物性値及び特性値は、下記の方法に
て測定した。
【0016】(1)剥離強度(ラビングテスト) フィルムの離形層面にポリエステル粘着テープ(ニット
ー31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着
し20時間放置後、離形層と粘着テープとの剥離力を引
張り試験機にて測定した。
ー31B)を貼り合わせ、5kgの圧着ローラーで圧着
し20時間放置後、離形層と粘着テープとの剥離力を引
張り試験機にて測定した。
【0017】(2)残存接着率 ポリエステル粘着テープ(ニットー31B)をJIS
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼り付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力
(f0)とした。また、前記ポリエステル粘着テープを
サンプルフィルムの離形層塗設面に貼り合わせ、5kg
の圧着ローラーで圧着し30秒間放置した後粘着テープ
を剥がした。そして、この剥がした粘着テープを上記の
ステンレス板に貼り、該貼合部の剥離力を測定し残留接
着力(f)とした。得られた基礎接着力と残留接着力と
から下記式を用いて残留接着率を求めた。
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼り付けた後の剥離力を測定し、基礎接着力
(f0)とした。また、前記ポリエステル粘着テープを
サンプルフィルムの離形層塗設面に貼り合わせ、5kg
の圧着ローラーで圧着し30秒間放置した後粘着テープ
を剥がした。そして、この剥がした粘着テープを上記の
ステンレス板に貼り、該貼合部の剥離力を測定し残留接
着力(f)とした。得られた基礎接着力と残留接着力と
から下記式を用いて残留接着率を求めた。
【0018】
【数1】残留接着率(%)=(f/f0)×100
【0019】(3)酸素ガス透過速度 スイスLyssy社製ガス透過係数測定機により、測定
温度25℃で、酸素/二酸化炭素=80/20の混合ガ
スのフィルムに対するガス透過量をガスクロマトグラフ
ィーにより測定した。
温度25℃で、酸素/二酸化炭素=80/20の混合ガ
スのフィルムに対するガス透過量をガスクロマトグラフ
ィーにより測定した。
【0020】(4)薬効成分の蒸散性 離形フィルムの離形層側表面に、薬効成分としてプロゲ
ステロン2重量%を含有するアクリル系粘着剤を乾燥後
の厚みが15μmとなるよう塗布し70℃、3分間乾燥
し薬効成分を含有する粘着剤層を設けた。得られた粘着
剤層の表面に同じ離形フィルムを圧着した後、37℃の
通風条件に置いた。7日間経過した後、離形フィルムを
剥離して薬効成分を含んだ粘着剤層が初期の状態と比べ
て変化しているかどうか肉眼観察して下記の判定基準で
判定した。 〇:変化なし ×:変化あり(粘着剤層の硬化、薬効成分の揮散等)
ステロン2重量%を含有するアクリル系粘着剤を乾燥後
の厚みが15μmとなるよう塗布し70℃、3分間乾燥
し薬効成分を含有する粘着剤層を設けた。得られた粘着
剤層の表面に同じ離形フィルムを圧着した後、37℃の
通風条件に置いた。7日間経過した後、離形フィルムを
剥離して薬効成分を含んだ粘着剤層が初期の状態と比べ
て変化しているかどうか肉眼観察して下記の判定基準で
判定した。 〇:変化なし ×:変化あり(粘着剤層の硬化、薬効成分の揮散等)
【0021】[実施例1]ジメチルテレフタレート10
0部、エチレングリコール70部、エステル交換触媒と
して酢酸カルシウム1水塩0.028部及び酢酸マグネ
シウム4水塩0.043部を反応器に仕込み、内温を1
45℃から徐々に上げながらエステル交換反応を行っ
た。なお、エステル交換反応時の内温が190℃になっ
た時点で平均粒径0.1μmの二酸化ケイ素の10wt
%エチレングリコールスラリー0.03部を添加した。
エステル交換反応率が95%となった時点で、安定剤と
してトリメチルフォスフェート0.014部を添加し、
さらに重合触媒としてテトラブチルチタネート0.03
部を添加した。次いで、反応生成物を重合反応器に移
し、高温真空下(最終内温290℃)にて重縮合反応を
行い、固有粘度0.60のポリエチレンテレフタレート
を得た。このポリエチレンテレフタレートを常法に従っ
て溶融押出し、急冷して厚さ138μmの未延伸フィル
ムを作成し、次いで該未延伸フィルムを縦方向に90℃
で3.4倍、横方向に120℃で4.0倍の逐次二軸延
伸を行い、さらに220℃で30秒間熱固定を行って、
厚さ25μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを作成した。
0部、エチレングリコール70部、エステル交換触媒と
して酢酸カルシウム1水塩0.028部及び酢酸マグネ
シウム4水塩0.043部を反応器に仕込み、内温を1
45℃から徐々に上げながらエステル交換反応を行っ
た。なお、エステル交換反応時の内温が190℃になっ
た時点で平均粒径0.1μmの二酸化ケイ素の10wt
%エチレングリコールスラリー0.03部を添加した。
エステル交換反応率が95%となった時点で、安定剤と
してトリメチルフォスフェート0.014部を添加し、
さらに重合触媒としてテトラブチルチタネート0.03
部を添加した。次いで、反応生成物を重合反応器に移
し、高温真空下(最終内温290℃)にて重縮合反応を
行い、固有粘度0.60のポリエチレンテレフタレート
を得た。このポリエチレンテレフタレートを常法に従っ
て溶融押出し、急冷して厚さ138μmの未延伸フィル
ムを作成し、次いで該未延伸フィルムを縦方向に90℃
で3.4倍、横方向に120℃で4.0倍の逐次二軸延
伸を行い、さらに220℃で30秒間熱固定を行って、
厚さ25μmの二軸配向ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを作成した。
【0022】この二軸配向ポリエチレンテレフタレート
フィルムの片面に高周波誘導加熱法を用いて、アルミニ
ウムを蒸着した。水晶振動子により該層厚を測定したと
ころ70nmであった。さらに、23℃、24時間維持
し、アルミニウム蒸着層の安定化を行った後、3−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランの3wt%水溶液
(界面活性剤含有)を5g/m2で湿式塗工し、150
℃、2分の条件で乾燥させアンカーコート層を設けた。
フィルムの片面に高周波誘導加熱法を用いて、アルミニ
ウムを蒸着した。水晶振動子により該層厚を測定したと
ころ70nmであった。さらに、23℃、24時間維持
し、アルミニウム蒸着層の安定化を行った後、3−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランの3wt%水溶液
(界面活性剤含有)を5g/m2で湿式塗工し、150
℃、2分の条件で乾燥させアンカーコート層を設けた。
【0023】このアンカーコート層の表面に、ポリジメ
チルシロキサンとジメチルハイドロジェンシランの混合
溶液に白金触媒を加えて付加反応させるタイプの硬化型
シリコーン(信越シリコーン(株)製KS−847
(H))をメチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン及びトルエンの混合溶剤中に溶解させたシリコーン樹
脂塗液を塗布量(wet)8g/m2で塗布し、130
℃、30秒の条件で乾燥、硬化処理して塗膜厚み0.2
4μmの離形フィルムを得た。この離形フィルムの特性
を表1に示す。
チルシロキサンとジメチルハイドロジェンシランの混合
溶液に白金触媒を加えて付加反応させるタイプの硬化型
シリコーン(信越シリコーン(株)製KS−847
(H))をメチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン及びトルエンの混合溶剤中に溶解させたシリコーン樹
脂塗液を塗布量(wet)8g/m2で塗布し、130
℃、30秒の条件で乾燥、硬化処理して塗膜厚み0.2
4μmの離形フィルムを得た。この離形フィルムの特性
を表1に示す。
【0024】[実施例2]ポリエチレンテレフタレート
の代わりに、固有粘度0.62のポリエチレン−2,6
−ナフタレートを用いるほかは実施例1と同じ方法で離
形フィルムを作成した。この離形フィルムの特性を表1
に示す。
の代わりに、固有粘度0.62のポリエチレン−2,6
−ナフタレートを用いるほかは実施例1と同じ方法で離
形フィルムを作成した。この離形フィルムの特性を表1
に示す。
【0025】[比較例1]実施例1においてアルミニウ
ム蒸着層を設けない以外は同じ方法で離形フィルムを作
成した。この離形フィルムの特性を表1に示す。
ム蒸着層を設けない以外は同じ方法で離形フィルムを作
成した。この離形フィルムの特性を表1に示す。
【0026】[比較例2]実施例2においてアルミニウ
ム蒸着層の厚みを120nmにした以外は同じ方法で離
形フィルムを作成した。この離形フィルムの特性を表1
に示す。
ム蒸着層の厚みを120nmにした以外は同じ方法で離
形フィルムを作成した。この離形フィルムの特性を表1
に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、十分なガスバリヤー性
を有し、かつ適度の力で剥離することができる医療用離
形フィルムを得ることができる。この医療用離形フィル
ムは貼付剤の薬効成分を含んだ粘着剤層の保護フィルム
として極めて有用である。
を有し、かつ適度の力で剥離することができる医療用離
形フィルムを得ることができる。この医療用離形フィル
ムは貼付剤の薬効成分を含んだ粘着剤層の保護フィルム
として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08G 63/183 C08G 63/183 63/189 63/189
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエステルフィルムの少なくとも片面
にアルミニウム蒸着層を設け、さらにその層の表面に硬
化型シリコーン樹脂層を設けてなる医療用離形フィル
ム。 - 【請求項2】 ポリエステルフィルムが、ポリエチレン
−2,6−ナフタレートフィルムである請求項1記載の
離形フィルム。 - 【請求項3】 ポリエステルフィルムが、ポリエチレン
テレフタレートフィルムである請求項1記載の離形フィ
ルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8269751A JPH10113383A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 医療用離形フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8269751A JPH10113383A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 医療用離形フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10113383A true JPH10113383A (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=17476655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8269751A Pending JPH10113383A (ja) | 1996-10-11 | 1996-10-11 | 医療用離形フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH10113383A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002361643A (ja) * | 2001-06-01 | 2002-12-18 | Hitachi Chem Co Ltd | 半導体モールド用離型シート |
JP2003509363A (ja) * | 1999-09-10 | 2003-03-11 | エルテーエス ローマン テラピー−ジステーメ アーゲー | 特に皮膚または経皮治療システム内での使用のためのプラスチックフィルム |
JP2005263657A (ja) * | 2004-03-17 | 2005-09-29 | Tokuhon Corp | 貼付剤用両面離型フィルム |
JP2009248453A (ja) * | 2008-04-07 | 2009-10-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 医療用離型フィルム |
JP2009255294A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-11-05 | Toppan Printing Co Ltd | 剥離シート |
-
1996
- 1996-10-11 JP JP8269751A patent/JPH10113383A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003509363A (ja) * | 1999-09-10 | 2003-03-11 | エルテーエス ローマン テラピー−ジステーメ アーゲー | 特に皮膚または経皮治療システム内での使用のためのプラスチックフィルム |
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JP4607478B2 (ja) * | 2004-03-17 | 2011-01-05 | 株式会社トクホン | 貼付剤用両面離型フィルム |
JP2009248453A (ja) * | 2008-04-07 | 2009-10-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 医療用離型フィルム |
JP2009255294A (ja) * | 2008-04-11 | 2009-11-05 | Toppan Printing Co Ltd | 剥離シート |
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