JP4237230B2 - パルス幅変調方法およびこれを用いたデジタル−アナログ変換器 - Google Patents

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Description

本発明は、パルス幅変調方法に関し、特に、デジタル−アナログ(D/A)変換器においてデジタル信号出力器からのデジタル信号入力をパルス幅変調(PWM)する方法に関する。また、本発明は、このパルス幅変調方法を用いたD/A変換器に関する。
デジタル信号をアナログ信号に変換する過程(デジタル−アナログ変換(D/A変換))において、パルス幅変調(PWM)が広く用いられている。
周知のPWM方法においては、各PWM周期にPWM変調器に対し入力されるデジタル信号に基づき、パルス(PWM信号)の、ハイ・レベル(Hレベル)の区間の時間幅およびロー・レベル(Lレベル)の区間の時間幅が決定され、出力されるパルスのプロファイルが決定される。
図10は、周知のPWM方式の一方式において形成されるPWM信号を例示する図である。本例においては、パルスがLレベルの区間からHレベルの区間へ変化する点(以下、この点をPWM信号の「立ち上がり」と称する。)を、PWMタイミング信号に対して固定し、PWM信号がHレベルの区間からLレベルの区間へ変化する点(以下、この点をPWM信号の「立ち下がり」と称する。)を、入力されたデジタル信号に基づいて決定されるHレベルおよびLレベル区間の時間幅と対応するように決定することで、パルス(PWM信号)のプロファイルを決定している。
図10に示すPWM周期P1およびP2は、PWMタイミング信号によって規定されており、また、図10に示すPWMクロックは、PWM周期Tを16分割するクロック信号である。本図ではこのPWMクロックの周期をtで示す。出力パルス(PWM信号)の立ち上がりおよび立ち下がりは、PWMクロックに基づいて実現される。よって、1PWM周期内全てがHレベルまたはLレベルであるPWM信号の使用を認めるならば、PWM周期1周期内で実現可能なPWM信号のプロファイルは17種類に上る。このことは、17段の階調数を有するデジタル信号をPWM変調可能であることを意味する。PWM変調器に入力されるデジタル信号を、ゼロを中心に正負等しい個数の整数値と対応付けるならば、入力されるデジタル信号の示す値は、−8、−7、−6、−5、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4、+5、+6、+7、および、+8、の17通りが可能である。すなわち、−8以上+8以下の整数を、入力されるデジタル信号の示す値の値域とすることができる。
しかしながら、PWM変調器の出力するPWM信号(パルス)を使用する機器の応答速度に限界があるような場合、当該機器が応答可能な程度にPWM信号のHレベルおよびLレベルの各区間幅の最小幅を限定(、例えば2t以上に限定)し、当該機器の安定的動作を確保する。また、PWM信号のプロファイルの変化に対応してそのプロファイルに含まれるパルスの形成する面積が線形的に増減するように、1PWM周期内に必ず、立ち上がりおよび立ち下がりが含まれるようにPWM信号を形成することもある。
上記のように、HレベルおよびLレベルの区間幅の最小幅を2PWMクロック(2t)以上に制限して下流に位置する機器の安定的動作を確保、あるいは、HレベルおよびLレベルの最大値を15PWMクロック(15t)以下に制限してPWM周期1周期内に必ず立ち上がりおよび立ち下がりを設けるようにした場合、PWM変調可能なデジタル信号の階調数が減少する。
図10の例においては、HレベルおよびLレベルの区間幅の最小値を共に4PWMクロック(4t)としている。PWM信号S101は、上記の制限下で最長のHレベル区間幅(最小のLレベル区間幅)を有するパルスである。PWM信号S103は、PWM信号S101よりも、立ち下がりのタイミングを早めることで実現されるPWM信号の一例である。PWM信号S105は、上記の制限下で立ち下がりのタイミングを最も早くした場合に出力されるPWM信号である。PWM信号S105は、上記の制限下での最短のHレベル区間幅(最長のLレベル区間幅)を有する。このように、上記の制限下では、9種類のプロファイルを有するPWM信号を出力可能であり、最大で9段の階調数を有するデジタル信号をPWM変調可能である。すなわち、−4以上+4以下の整数をデジタル信号入力の示す値の値域とすることができる。
特許文献1は、デルタ−シグマ(ΔΣ)型デジタル−アナログ(D/A)変換器におけるパルス幅変調(PWM)について開示する。また、非特許文献1は、その第9章の項9−7(214頁)の図9ないし図30において、デジタル信号に対するPWMについて教示する。これら特許文献1および非特許文献1においては、図11に示すように、PWM信号のパルスの中心が、各PWM周期の時間軸上の中点と一致するように出力される。
図11の例においても、図10の例のように、HレベルおよびLレベルの区間幅が少なくとも4t以上の区間幅を有し、かつ、Hレベルの区間同士またはLレベルの区間同士が連続することを禁止している。この場合、PWM信号S107のように、1つのPWM周期の両端は、少なくとも2t以上の区間幅を有するLレベル区間となる。従って、各PWM周期P1およびP2において、PWM信号S109やS111のように、Hレベルの区間幅が4t以上12t以下の区間幅を有するPWM信号を出力することができる。このことは、最大で5段の階調数を有するデジタル信号をPWM変調可能であることを意味する。
図11の例においては、PWM周期の境界部分は、常にLレベルの区間となる。しかし、当然ながらHレベルとLレベルとを入れ替えて用いるように設計すれば、PWM周期の境界部分が常にHレベルとなるPWM信号を出力することも可能である。
このように、現在のPWM方法は、PWM信号を利用する機器の応答速度の問題や、パルスの面積の増減にかかる線形性劣化等の問題を克服するために、入力可能なデジタル信号の階調数を大幅に減少させている。
特公平07−087375 「D級/ディジタル・アンプの設計と製作」、本田潤著、CQ出版社
従来のパルス幅変調(PWM)においては、出力されるPWM信号を利用するMOSドライバといった回路等の応答速度を考慮してパルス幅(Hレベルの区間幅)およびパルス間隔(Lレベルの区間幅)の最小値に対する制限を設定していた。または、各PWM周期内のPWM信号に含まれるパルスの立ち上がりおよび/または立ち下がりの数、すなわちエッジの数が異なる事によってパルスの面積にかかる線形性(リニアリティ)が劣化することを防止するために1PWM周期内に必ず立ち上がり、立ち下がりを設けるようにしていた。つまり、PWM周期一周期内が全てHレベルの区間、または、Lレベルの区間となるようなプロファイルを有するPWM信号の出力を禁止していた。そのような制限および禁止事項を設定することで、PWM変調可能なデジタル信号の階調数が減少する。これを鑑み、本発明は、上記制限および禁止事項を設定した状況において、PWM変調可能なデジタル信号階調数の減少を抑制するPWM変調方法およびそれを用いたPWM変調器を提供することを課題とするものである。
本発明は、その一態様においては、パルス幅変調方法である。
本発明の一態様においては、本発明は、周期的に入力信号を受けて入力信号に対応したデジタル信号を出力するデジタル信号出力器と、周期に同期して所定の値域に含まれるデジタル信号をパルス幅変調可能なパルス幅変調器とを用いて、パルス幅変調器においてデジタル信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調方法であって、デジタル信号出力器が、第1のタイミングにおいて、入力信号に対応した第1値を第1デジタル信号としてパルス幅変調器に対して出力するステップと、デジタル信号出力器が、第1値に基づいて、制限された値域を決定するステップと、デジタル信号出力器が、新たな入力信号に対応した第2値を決定するステップと、デジタル信号出力器が、第2値は制限された値域に含まれるか否か、を判断し、含まれると判断したときは、周期1周期が経過した以降の第2のタイミングにおいて、第2値を第2デジタル信号としてパルス幅変調器に対して出力し、含まれないと判断したときは、第2のタイミングにおいて、制限された値域に含まれる値を第2デジタル信号としてパルス幅変調器に対して出力するステップと、パルス幅変調器が、第2デジタル信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成するステップと、を有するパルス幅変調方法である。
本発明の一態様においては、制限された値域は、所定の値域に含まれることが好ましい。
本発明の一態様においては、パルス幅変調信号は、少なくとも、入力されたデジタル信号の値に基づく時間幅を備えた、第1信号の区間および第1信号と異なる出力レベルを有する第2信号の区間のいずれかを含み、第1デジタル信号に基づいて生成されるパルス幅変調信号の後に第2デジタル信号に基づいて生成されるパルス幅変調信号を接続して構成される信号が、2つの第1信号の区間、および、2つの第1信号の区間に挟まれた第2信号の区間を含み、第2信号の区間が所定の時間幅以上の区間を有するように、制限された値域が決定されることが好ましい。
本発明の一態様においては、制限された値域を決定するステップは、第1値と第1のタイミングが含まれる周期内の所定のタイミングにおけるパルス幅変調信号の出力レベルとに基づいて、制限された値域を決定し、パルス幅変調信号を生成するステップは、所定のタイミングにおけるパルス幅変調信号の出力レベルに基づいて、第2デジタル信号に対応したパルス幅変調信号を生成することが好ましい。
本発明の一態様においては、各周期における第1信号の区間は、周期の時間中心に関し前後に対称であり、かつ、第1のタイミングから始まる周期と第2のタイミングから始まる周期の境界においてパルス幅変調信号は第2信号を有することが好ましい。
本発明の一態様においては、各周期における第1信号の区間は、周期の時間中心から所与の時間だけずれた時点に関し前後に対称であることが好ましい。
本発明の一態様においては、パルス幅変調信号を生成するステップは、第1のタイミングから始まる周期と第2のタイミングから始まる周期の境界において、パルス幅変調信号が第1信号を有するように、パルス幅変調信号を生成可能であることが好ましい。
本発明の一態様においては、所定の値域および制限された値域は、これら両値域の幅の差が所定値以下となるように設定されることが好ましい。
本発明は、別の一態様においては、デジタル−アナログ変換器である。
本発明の別の一態様においては、本発明は、周期的に入力信号を受けて入力信号に対応したデジタル信号を出力するデジタル信号出力器と、周期に同期して所定の値域に含まれるデジタル信号をパルス幅変調可能なパルス幅変調器とを有し、パルス幅変調器がデジタル信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成するデジタル−アナログ変換器であって、デジタル信号出力器は、入力信号に対応したデジタル信号を生成するデジタル信号生成部と、生成されたデジタル信号を制限して出力するデジタル信号制限部とを備え、デジタル信号制限部は、デジタル信号生成部が生成したデジタル信号を、第1のタイミングにおいてデジタル信号出力器がパルス幅変調器に対して出力した第1デジタル信号に基づいて制限された値域に制限し、制限されたデジタル信号を、第1のタイミングから1周期経過した第2のタイミングにおいて第2デジタル信号としてパルス幅変調器に対して出力し、制限で生じた誤差をリミット誤差としてデジタル信号生成部に送り、パルス幅変調器は、入力された第2デジタル信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成するパルス生成部を備えるデジタル−アナログ変換器である。
本発明の別の一態様においては、パルス生成部のするパルス幅変調は、入力されるデジタル信号の値に基づき、少なくとも、第1信号の区間および第1信号と異なる出力レベルを有する第2信号の区間のいずれかを含むパルス幅変調信号を出力するものであって、パルス生成部は、第1デジタル信号に基づいてパルス幅変調信号を生成し出力した後、連続して第2デジタル信号に基づいてパルス幅変調信号を生成して出力し、連続して出力されたパルス幅変調信号は、少なくとも2つの第1信号の区間、および、2つの第1信号の区間に挟まれた第2信号の区間を含み、デジタル信号制限部は、挟まれた第2信号の区間が所定の時間幅以上の区間幅を有するように、第2デジタル信号を出力することが好ましい。
本発明の別の一態様においては、さらに、パルス幅変調器は、パルス生成部が生成するパルス幅変調信号に応じたフラグを生成するフラグ生成部を備え、デジタル信号制限部は、デジタル信号生成部が生成したデジタル信号を、第1デジタル信号に基づいて生成されるパルス幅変調信号に応じたフラグの第1のタイミングにおける状態に基づいて制限された値域に制限し、第2デジタル信号として出力し、パルス生成部は、フラグの状態に基づいて、第2デジタル信号に対応したパルス幅変調信号を生成することが好ましい。
本発明の別の一態様においては、パルス生成部は、各周期における第1信号の区間が周期の時間中心に関し前後に対称であり、かつ、第1のタイミングから始まる周期と第2のタイミングから始まる周期の境界においてパルス幅変調信号が第2信号を有するように、パルス幅変調信号を生成することが好ましい。
本発明の別の一態様においては、パルス生成部は、第1信号の区間が周期の時間中心から所与の時間だけずれた時点に関し前後に対称であるように、パルス幅変調信号を生成することが好ましい。
本発明の別の一態様においては、パルス生成部は、第1のタイミングから始まる周期と第2のタイミングから始まる周期の境界においてパルス幅変調信号が第1信号を有するように、パルス幅変調信号を生成可能であることが好ましい。
本発明の別の一態様においては、第1デジタル信号に基づいて生成され出力されたパルス幅変調信号が、第1のタイミングから始まる周期において第1信号の区間のみを含む場合、デジタル信号制限部は、第2デジタル信号に基づいて生成され出力されるパルス幅変調信号が、第2のタイミングから始まる周期において第2信号の区間を有するように、デジタル信号生成部が生成したデジタル信号を制限された値域に制限して前記第2デジタル信号として出力し、パルス生成部は、第2タイミングから始まる周期の始期においてパルス幅変調信号が第2信号の区間を有するように、第2デジタル信号に対応したパルス幅変調信号を生成し、第1デジタル信号に基づいて生成され出力されたパルス幅変調信号、および、第2デジタル信号に対応したパルス幅変調信号がそれぞれ、少なくとも1つの所定の個数のエッジを有することが好ましい。
本発明の別の一態様においては、所定の値域および制限された値域は、これら両値域の幅の差が所定値以下となるように設定されることが好ましい。
本発明の別の一態様においては、デジタル信号生成部は、ノイズシェーピング型デルタ−シグマ量子化器であることが好ましい。
本発明にかかるPWM変調方法は、従来の方法と同様の、PWM変調の出力を用いる回路等の応答速度等を考慮したパルス幅およびパルス間隔の最小値の制限、および、PWM変調の出力パルスにかかる線形性劣化防止のための対策を行いつつ、PWM変調可能なデジタル信号階調数を従来よりも多くとることが可能である。その結果、本発明は、従来の方法と同程度の動作安定性を確保しながらPWM変調のダイナミックレンジを従来よりも拡大することに成功している。
以下、添付の図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明にかかるPWM変調方法は、デジタル信号出力器が、あるPWM周期においてパルス幅変調器に対して出力するデジタル信号に基づいて、次のPWM周期においてパルス幅変調器に対して出力するデジタル信号の値域を制限する。デジタル信号出力器は、新たな入力信号に対応した第2デジタル信号を決定するに際し、制限された値域を参照し、新たな入力信号に対応した値が、制限された値域に含まれると判断したときは、その値を第2デジタル信号としてパルス幅変調器に対して出力し、含まれないと判断したときは、制限された値域に含まれる値を第2デジタル信号としてパルス幅変調器に対して出力する。そうすることで、本発明にかかるPWM変調方法は、あるPWM周期においてパルス幅変調器に入力されたデジタル信号に基づいて、次のPWM周期でPWM変調器に入力されるデジタル信号の値域(デジタル信号の階調数)を変化させる。必要に応じて値域を変化させることで、PWM変調可能なデジタル信号の階調数(ダイナミックレンジ)の拡大が可能となる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明にかかる第1の実施形態によるデジタル−アナログ変換器(D/A変換器)のブロック図である。D/A変換器1aは、いわゆる、デルタ−シグマ(ΔΣ)型D/A変換器である。D/A変換器1aは、多段型ノイズシェーピング(MASH(multi-stage noise shaping))型ΔΣ変調器11と、MASH型ΔΣ変調器11の出力するデジタル信号を入力しPWM変調を行うパルス幅変調器(PWM変調器)13と、MASH型ΔΣ変調器11およびPWM変調器13にタイミングを提供する(クロック信号を送る)クロック信号生成器15とを有する。
MASH型ΔΣ変調器11は、デジタル信号生成部を構成する。
MASH型ΔΣ変調器11は、1次のノイズシェーピング次数を有する単積分型ノイズシェーピング量子化器を構成するメインループ21と、1次又は2次以上のノイズシェーピング次数を有する多重積分型ノイズシェーピング量子化器を構成するサブループ23と、サブループ23の出力をメインループ21のノイズシェーピング次数に応じて微分して出力する微分器25と、メインループ21の出力と微分器25の出力とを加算する加算器27と、加算器27の出力を入力し、パルス幅変調器13に入力されるデジタル信号を出力するリミッタ29と、リミッタ29の出力をPWM周期一周期分だけ遅延する遅延器31とを備える。
リミッタ29および遅延器31は、パルス幅変調器13に出力するデジタル信号の値域を決定し、デジタル信号の値をその値域内に制限するデジタル信号制限部を構成する。
デジタル信号制限部およびデジタル信号生成部は、デジタル信号出力器を構成する。
メインループ21は、あるPWM周期においてMASH型ΔΣ変調器11に入力される信号とそのPWM周期の一周期前に生じた量子化誤差等とを加算する加算器21a、第1局部量子化器21b、量子化誤差等を生成する減算器21c、第1局部量子化器21bによる量子化誤差とリミッタ29によるリミット誤差を加算して減算器21cに送る加算器21d、および、遅延器21eを含む。
サブループ23は、メインループ21による量子化誤差等と帰還回路23dの出力とを加算する加算器23a、第2局部量子化器23b、減算器23c、および、サブループ23が2次以上のノイズシェーピング特性を持つように設定された伝達関数H(z)を有する帰還回路23dを含む。
微分器25は、遅延器25aおよび減算器25bを含む。
加算器27は、メインループ21の出力と微分器25の出力を加算しリミッタ29へ出力する。
これらメインループ21、サブループ23、微分器25、および、加算器27は、(サブループのノイズシェーピング次数+1)次のMASH型量子化器を構成する。
MASH型量子化器は、MASH型ΔΣ変調器11に入力される信号に対応したデジタル信号を生成する。
リミッタ29は、加算器27の出力と、遅延器31を経てフィードバックされたPWM周期1周期だけ前の、すなわち直前のリミッタ29からの出力と、後述するPWM変調器13のフラグ生成部13bの出力するフラグとを入力し、これら3つの入力に基づいて、遅延器31に対する出力を決定し出力する。加算器27の出力と、リミッタ29から遅延器31に対する出力とが相異なる場合、リミッタ29は、加算器27の出力とリミッタ29から遅延器31に対する出力との差分をリミット誤差として加算器21dに対し出力することができる。
遅延器31は、リミッタ29から遅延器31に対してなされた出力を、PWM周期1周期だけ遅延させてから、PWM変調器13のパルス生成部13aへ入力する。
PWM変調器13は、パルス生成部13aとフラグ生成部13bとを備える。パルス生成部13aは、遅延器31からの入力を、フラグ生成部13bの生成するフラグを参照し、パルス(PWM信号)に変換し、出力する。ここでフラグ生成部13bは、パルス生成部13aの生成するパルスの2つのレベル(ハイ・レベル(Hレベル)およびロー・レベル(Lレベル))に対応して2値的に変化するフラグを生成する。フラグ生成部13bによって生成されたフラグは、パルス生成部13aの他、リミッタ29にも送られる。フラグ生成部13bは、パルス生成部13aが、1PWM周期だけ遅延されたフラグを参照することができるように構成してもよい。
クロック信号生成器15は、クロック信号生成部15aと分周器15bとを備える。クロック信号生成部15aは、パルス生成部13aにおけるパルス生成のタイミングの基礎となるPWMクロックを生成しPWM変調器13に送る。また、生成されたPWMクロックは、分周器15bにも送られ、分周器15bは、PWMクロックの周期の16倍の周期を有しPWM周期のタイミングの基礎となる信号を、PWMタイミング信号としてMASH型ΔΣ変調器11に対して出力する。
図2(a)ないし(f)は、PWM変調器13のパルス生成器13aの出力するPWM信号(パルス)のいくつかの例を示す図である。図2(g)ないし(i)は、クロック信号生成器15の出力するPWMクロックおよびPWMタイミング信号と、PWM周期(P1、P2、および、P3)の境界におけるフラグの値とを示す図である。これらの図を参照し、本実施形態によるPWM変調について説明する。PWMクロックの間隔をtとし、PWMタイミング信号の間隔を16t(16t=T、TはPWM周期。)とする。
本実施形態によるPWM変調方法においては、Hレベルを出力する区間(第1信号の区間)、および、Lレベルを出力する区間(第2信号の区間)が、共に、少なくともPWMクロック4クロック分(4t)以上の区間幅を有するように制限されている。そして、本実施形態においては、PWM変調の出力の値は、各PWM周期内に含まれる、第1信号の区間の大きさ(例えばそのパルスの面積)に基づいて決定される。そうすることで、先述のように、PWM変調器13の出力を利用するMOSドライバといった回路等の応答速度を超えたPWM信号のレベル変化が防止され、そのような機器が安定的に動作することが保証される。さらにまた、本実施形態によるPWM変調方法においては、連続する2周期のパルスが全て、第1信号(HレベルまたはLレベルのいずれか)の状態になる場合、
その次の周期の始期から直ちに第2信号の状態になるように、パルス生成部13aに入力されるデジタル信号の値が制限され、パルス生成部13aが、当該制限されたデジタル信号の値に基づいてPWM信号を生成してもよい。例えば、図2(a)のPWM信号S1は、一部図示しない周期P0において、その始期よりHレベルをとり、周期P0全体にわたってHレベルとなり、さらに、図示するように、周期P1においても周期全体にわたってHレベルとなってよいが、そのような場合、周期P2においては、その始期よりPWM信号S1は直ちにLレベルになるように、PWM信号が生成される。そうすることで、各PWM周期(周期境界は、注目するPWM周期に含めてよいものとする。)において、必ず、1つもしくは2つの一定の個数のエッジ(立ち上がり、または、立ち下がり)が存在することになり、PWM信号のパルスの面積にかかる線形性(リニアリティ)の劣化が防止される。
本例において、PWM周期Tは、T=16t(PWM周期は、PWMクロックの周期の16倍)である。よって、PWM周期一周期内でPWM信号は17種類のプロファイルを構成可能である。つまりPWM周期1周期においてHレベルの区間幅は、0tから16tまでの17通りが可能である。ここで、値ゼロに対応付けられたデジタル信号がPWM変調器13に入力されるとき、PWM周期1周期におけるHレベルの区間幅と、同じPWM周期1周期におけるLレベルの区間幅とが等しいパルスを出力するものとし、デジタル信号の示す値が1だけ増減する毎に、Hレベル区間幅がtだけ増減するものとする。この場合、PWM変調器13は、−8以上+8以下の値域に含まれる17の整数、つまり、−8、−7、−6、−5、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4、+5、+6、+7、+8の17種の値に対応付けられたデジタル信号をPWM変調可能である。換言すれば、PWM変調器13は、17段の階調数を有するデジタル信号をPWM変調可能となる。
PWM周期P1とその直前のPWM周期P0との境界に相当するタイミングτ01で、MASH型ΔΣ変調器11が、値+8に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器13に入力したとする。その場合、PWM信号S1に示すように、PWM周期P1におけるHレベルの区間幅が16tであるパルスが出力される。この値+8に対応付けられたデジタル信号は、遅延器31によって、PWM周期1周期Tだけ遅延されてからPWM変調器13に入力されたデジタル信号である。上記Hレベル区間幅16tのパルスの出力が開始されたタイミングにおいて、リミッタ29は、+8に対応付けられたデジタル信号の次にPWM変調されるべきデジタル信号を遅延器31に対して出力する。そのとき、PWM周期P1とその直前の周期(図示せず)との境界に相当するタイミングにおいてフラグ生成部13bの出力するフラグの値は、ハイ(H)(第1フラグ値)である。
リミッタ29は、各PWM周期の境界に相当するタイミングでフラグ生成部13bの生成するフラグを参照し、同時に、遅延器31を介したフィードバックにより、PWM周期1周期前に自らの出力したデジタル信号(本例においては、値+8に対応付けられたデジタル信号)を参照する。ここで、フラグは、その参照タイミングから開始するPWM周期に出力されるPWM信号が、Hレベルから開始するPWM信号か、Lレベルから開始するPWM信号であるかを示す値として利用される。
フラグについて説明する。例えば、あるPWM周期におけるPWM信号がLレベルから開始するならば、そのLレベルの区間幅は、1つ前のPWM周期の最後部に存在するLレベルの区間幅と足して少なくとも4t以上にならなければならない。また、あるPWM周期におけるPWM信号がHレベルから開始するならば、そのHレベルの区間幅は、1つ前のPWM周期の最後部に存在するHレベルの区間幅と足して少なくとも4t以上にならなければならない。本実施形態によるPWM変調方法においては、PWM周期の境界に相当するタイミングでリミッタ29の参照するフラグの値がHの時、次のPWM周期は、Lレベルから開始する。リミッタ29の参照するフラグの値がLの時、次のPWM周期は、Hレベルから開始する。つまり、各PWM周期の境界に相当するタイミングにおけるフラグの値と、次のPWM周期の最初のPWM信号のレベルとが対応付けされる。リミッタ29は、各PWM周期P(iは整数。)の境界に相当するタイミングでフラグを参照することにより、次のPWM周期Pi+1において、PWM信号がHレベルから開始し、そのPWM周期半ば(そのPWM周期の最後を含む。)でLレベルの区間に変化するようなプロファイルを有するか、または、その逆であるかを、PWM周期Pi+1の1周期前の周期Pの始期の時点で、判断できる。
リミッタ29は、上記参照により、PWM周期P1においてPWM信号S1は、Hレベルから開始し、PWM周期P1内のHレベルの区間幅が16tとなり、PWM周期P1内のLレベルの区間幅が0t(ゼロ)となることを認識する。そして、リミッタ29は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S1には、最初から少なくとも4tの区間を、Lレベルの区間とする必要があると判断する。
PWM周期1周期において、Lレベルの区間幅を少なくとも4tだけ確保するためには、そのPWM周期1周期において、Hレベルの区間幅を12t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−8、−7、−6、−5、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器13はそのPWM周期において、−8以上+4以下の値域に含まれる13の整数のいずれかに対応付けられた13種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器13に入力可能なデジタル信号は、13段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ01において、加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、+5、+6、+7、+8といった、PWM変調器13がPWM周期P2において変調できない値である場合、リミッタ29は、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能な値の上限値である+4を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(+5、+6、+7、または、+8)と、変調可能上限値(+4)との差分(+1、+2、+3、または、+4)を、リミット誤差として加算器21dに送る。リミット誤差は、第1局部量子化器21bの行った量子化により生じた量子化誤差に繰り込まれ、メインループ21、サブループ23、および、微分器25によるノイズシェーピングの作用により、次のPWM周期以降において加算器27から出力されるデジタル信号に適宜配分される。加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能であるとリミッタ29が判断した上限値以下の場合、リミッタ29は加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号をそのまま遅延器31に送る。このときリミット誤差は、出力されないか、または、値ゼロがリミット誤差として出力される。
次に、別の例を、図2(b)を参照して説明する。この例は、タイミングτ01において、MASH型ΔΣ変調器11が、値+7に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器13に入力した場合に、PWM変調器13が出力するPWM信号を示す例である。
この場合、PWM周期P1におけるHレベルの区間幅が15tであるパルスが出力される。この値+7に対応付けられたデジタル信号は、遅延器31によって、PWM周期1周期Tだけ遅延されてからPWM変調器13に入力されたデジタル信号である。上記Hレベル区間幅15tのパルスの出力が開始されたタイミングにおいて、リミッタ29は、+7に対応付けられたデジタル信号の次にPWM変調されるべきデジタル信号を遅延器31に対して出力する。そのとき、つまり、PWM周期P1とその直前の周期P0との境界に相当するタイミングτ01においてフラグ生成部13bの出力しているフラグの値は、ハイ(H)(第1フラグ値)である。
リミッタ29は、各PWM周期の境界に相当するタイミングでフラグ生成部13bの生成するフラグを参照し、同時に、リミッタ29は、遅延器31を介したフィードバックにより、PWM周期1周期前に自らの出力したデジタル信号(本例においては、値+7に対応付けられたデジタル信号)を参照する。
リミッタ29は、上記参照により、PWM周期P1においてPWM信号S2は、Hレベルから開始し、PWM周期P1内のHレベルの区間幅が15tとなり、PWM周期P1内のLレベルの区間幅が1tとなることを認識する。そして、リミッタ29は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S2には、最初から少なくとも3tの区間を、Lレベルの区間とする必要があると判断する。
PWM周期1周期において、Lレベルの区間幅を少なくとも3tだけ確保するためには、そのPWM周期1周期において、Hレベルの区間幅を13t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−8、−7、−6、−5、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4、+5のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器13はそのPWM周期において、−8以上+5以下の値域に含まれる14の整数のいずれかに対応付けられた14種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器13に入力可能なデジタル信号は、14段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ01において、加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、+6、+7、+8といった、PWM変調器13がPWM周期P2において変調できない値である場合、リミッタ29は、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能な値の上限値である+5を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(+6、+7、または、+8)と、変調可能上限値(+5)との差分(+1、+2、または、+3)を、リミット誤差として加算器21dに送る。以後のリミット誤差の取扱は、PWM信号S1の例で述べた内容と同じであるため、省略する。加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能であるとリミッタ29が判断した上限値以下の場合についても、PWM信号S1の例で述べた内容と同じでよい。
次に、別の例を、図2(c)を参照して説明する。この例は、PWM周期P1とその直前のPWM周期P0との境界に相当するタイミングτ01で、MASH型ΔΣ変調器11が、値+6に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器13に入力した場合に、PWM変調器13が出力するPWM信号を示す例である。
この場合、PWM周期P1におけるHレベルの区間幅が14tであるパルスが出力される。この値+6に対応付けられたデジタル信号は、遅延器31によって、PWM周期1周期Tだけ遅延されてからPWM変調器13に入力されたデジタル信号である。上記Hレベル区間幅14tのパルスの出力が開始されたタイミングにおいて、リミッタ29は、+6に対応付けられたデジタル信号の次にPWM変調されるべきデジタル信号を遅延器31に対して出力する。そのとき、つまり、PWM周期P1とその直前の周期(図示せず)との境界に相当するタイミングにおいてフラグ生成部13bの出力しているフラグの値は、ハイ(H)(第1フラグ値)である。
リミッタ29は、各PWM周期の境界に相当するタイミングでフラグ生成部13bの生成するフラグを参照し、同時に、遅延器31を介したフィードバックにより、PWM周期1周期前に自らの出力したデジタル信号(本例においては、値+6に対応付けられたデジタル信号)を参照する。
リミッタ29は、上記参照により、PWM周期P1においてPWM信号S3は、Hレベルから開始し、PWM周期P1内のHレベルの区間幅が14tとなり、PWM周期P1内のLレベルの区間幅が2tとなることを認識する。そして、リミッタ29は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S3には、最初から少なくとも2tの区間を、Lレベルの区間とする必要があると判断する。
1つのPWM周期において、Lレベルの区間幅を少なくとも2tだけ確保するためには、そのPWM周期において、Hレベルの区間幅を14t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期においてPWM変調されるデジタル信号は、−8、−7、−6、−5、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4、+5、+6のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器13はそのPWM周期において、−8以上+6以下の値域に含まれる15の整数のいずれかに対応付けられた15種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器13に入力可能なデジタル信号は、15段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ01において、加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、+7、+8といった、PWM変調器13がPWM周期P2において変調できない値である場合、リミッタ29は、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能な値の上限値である+6を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(+7、または、+8)と、変調可能上限値(+6)との差分(+1、または、+2)を、リミット誤差として加算器21dに送る。以後のリミット誤差の取扱は、PWM信号S1の例で述べた内容と同じであるため、省略する。加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能であるとリミッタ29が判断した上限値以下の場合についても、PWM信号S1の例で述べた内容と同じでよい。
次に、図2(d)ないし(f)に示すPWM信号S4ないしS6を参照し、リミッタ29のデジタル信号出力において参照されるフラグがロー(L)(第2フラグ値)である場合のリミッタ29の動作を説明する。
図2(d)ないし(f)は、PWM周期P2およびP3においてPWM変換器13の出力するパルス(PWM信号)のプロファイルの例を示す図である。既に述べたように、PWM周期P2において、パルス幅変調されるデジタル信号は、タイミングτ01でリミッタ29が遅延器31に出力したデジタル信号である。同様に、PWM周期P3において、パルス幅変調されるデジタル信号は、PWM周期P1とPWM周期P2との境界に相当するタイミングτ12でリミッタ29が出力したデジタル信号である。
先ず図2(d)を参照し、リミッタ29の動作を説明する。タイミングτ12において、リミッタ29は、フラグ生成部13bの生成したフラグを参照する。このとき、フラグは、ロー(L)(第2フラグ値)である。同時に、遅延器31を介したフィードバックにより、リミッタ29は、PWM周期1周期前に自らの出力したデジタル信号(本例においては、図2(d)のPWM信号S4においてPWM周期P2におけるLレベルの区間幅が14tであるパルスとして表現される、値−6に対応付けられたデジタル信号)を参照する。
リミッタ29は、上記参照により、PWM周期P2においてPWM信号S4は、Lレベルから開始し、PWM周期P2内のLレベルの区間幅が14tとなり、PWM周期P2内のHレベルの区間幅が2tとなることを認識する。そして、リミッタ29は、当該認識に基づき、PWM周期P3においてPWM信号S4には、最初から少なくとも2tの区間を、Hレベルの区間とする必要があると判断する。
PWM周期1周期において、Hレベルの区間幅を少なくとも2tだけ確保するためには、そのPWM周期1周期において、Lレベルの区間幅を14t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−6、−5、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4、+5、+6、+7、+8のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器13はそのPWM周期において、−6以上+8以下の値域に含まれる15の整数のいずれかに対応付けられた15種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器13に入力可能なデジタル信号は、15段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ12において、加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、−8、−7といった、PWM変調器13がPWM周期P3において変調できない値である場合、リミッタ29は、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能な値の下限値である−6を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(−8、または、−7)と、変調可能下限値(−6)との差分(−2、または、−1)を、リミット誤差として加算器21dに送る。以後のリミット誤差の取扱は、PWM信号S1の例で述べた内容と同じであるため、省略する。加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能であるとリミッタ29が判断した下限値以上の場合についても、PWM信号S1の例で述べた内容と同じでよい。
次に、別の例を図2(e)を参照して説明する。この例は、タイミングτ12において、MASH型ΔΣ変調器11が、値−7に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器13に入力した場合に、PWM変調器13が出力するPWM信号を示す例である。
この場合、PWM周期P2におけるLレベルの区間幅が15tであるパルスが出力される。この値−7に対応付けられたデジタル信号は、遅延器31によって、PWM周期Tだけ遅延されてからPWM変調器13に入力されたデジタル信号である。上記Lレベル区間幅15tのパルスの出力が開始されたタイミングにおいて、リミッタ29は、−7に対応付けられたデジタル信号の次にPWM変調されるべきデジタル信号を遅延器31に対して出力する。そのとき、つまり、PWM周期P1とPWM周期P2との境界に相当するタイミングにおいてフラグ生成部13bの出力しているフラグの値は、ロー(L)(第2フラグ値)である。
リミッタ29は、各PWM周期の境界に相当するタイミングでフラグ生成部13bの生成するフラグを参照し、同時に、遅延器31を介したフィードバックにより、PWM周期1周期前に自らの出力したデジタル信号(本例においては、値−7に対応付けられたデジタル信号)を参照する。
リミッタ29は、上記参照により、PWM周期P2においてPWM信号S5は、Lレベルから開始し、PWM周期P2内のLレベルの区間幅が15tとなり、PWM周期P2内のHレベルの区間幅が1tとなることを認識する。そして、リミッタ29は、当該認識に基づき、PWM周期P3においてPWM信号S5には、最初から少なくとも3tの区間を、Hレベルの区間とする必要があると判断する。
1つのPWM周期において、Hレベルの区間幅を少なくとも3tだけ確保するためには、そのPWM周期において、Lレベルの区間幅を13t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、−5、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4、+5、+6、+7、+8のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器13はそのPWM周期において、−5以上+8以下の値域に含まれる14の整数のいずれかに対応付けられた14種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器13に入力可能なデジタル信号は、14段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ12において、加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、−8、−7、−6といった、PWM変調器13がPWM周期P3において変調できない値である場合、リミッタ29は、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能な値の下限値である−5を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(−8、−7、または、−6)と、変調可能下限値(−5)との差分(−3、−2、または、−1)を、リミット誤差として加算器21dに送る。以後のリミット誤差の取扱は、PWM信号S1の例で述べた内容と同じであるため、省略する。加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能であるとリミッタ29が判断した上限値以下の場合についても、PWM信号S1の例で述べた内容と同じでよい。
最後に、別の例を図2(f)を参照して説明する。この例は、タイミングτ12において、MASH型ΔΣ変調器11が、値−8に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器13に入力した場合に、PWM変調器13が出力するPWM信号を示す例である。
この場合、PWM周期P2におけるLレベルの区間幅が16tであるパルスが出力される。この値−8に対応付けられたデジタル信号は、遅延器31によって、PWM周期Tだけ遅延されてからPWM変調器13に入力されたデジタル信号である。上記Lレベル区間幅16tのパルスの出力が開始されたタイミングにおいて、リミッタ29は、−8に対応付けられたデジタル信号の次にPWM変調されるべきデジタル信号を遅延器31に対して出力する。そのとき、タイミングτ12において、フラグ生成部13bの出力しているフラグの値は、ロー(L)(第2フラグ値)である。
リミッタ29は、各PWM周期の境界に相当するタイミングでフラグ生成部13bの生成するフラグを参照し、同時に、リミッタ29は、遅延器31を介したフィードバックにより、PWM周期1周期前に自らの出力したデジタル信号(本例においては、値−8に対応付けられたデジタル信号)を参照する。
リミッタ29は、上記参照により、PWM周期P2においてPWM信号S6は、Lレベルから開始し、PWM周期P2内のLレベルの区間幅が16tとなり、PWM周期P2内のHレベルの区間幅がゼロ(0t)となることを認識する。そして、リミッタ29は、当該認識に基づき、PWM周期P3においてPWM信号S6には、最初から少なくとも4tの区間を、Hレベルの区間とする必要があると判断する。
1つのPWM周期において、Hレベルの区間幅を少なくとも4tだけ確保するためには、そのPWM周期において、Lレベルの区間幅を12t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4、+5、+6、+7、+8のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器13はそのPWM周期において、−4以上+8以下の値域に含まれる13の整数のいずれかに対応付けられた13種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器13に入力可能なデジタル信号は、13段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ12において、加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、−8、−7、−6、−5といった、PWM変調器13がPWM周期P3において変調できない値である場合、リミッタ29は、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能な値の下限値である−4を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(−8、−7、−6、または、−5)と、変調可能下限値(−4)との差分(−4、−3、−2、または、−1)を、リミット誤差として加算器21dに送る。以後のリミット誤差の取扱は、PWM信号S1の例で述べた内容と同じであるため、省略する。加算器27からリミッタ29に入力されたデジタル信号の値が、そのPWM周期にPWM変調器13がPWM変調可能であるとリミッタ29が判断した上限値以下の場合についても、PWM信号S1の例で述べた内容と同じでよい。
このように、本実施形態によるPWM変調方法は、1つ前のPWM周期においてPWM変調されるデジタル信号と、そのPWM周期の始期におけるPWM信号の出力レベルとに基づいて、次のPWM周期においてPWM変調器に入力可能なデジタル信号の階調数を変更する。よって、本実施形態によるPWM変調方法は、PWM変調の出力を用いる回路等の応答速度等を考慮したパルス幅およびパルス間隔の最小値の制限を行いつつ、「(PWM周期TとPWMクロックtとの比)+1」に等しい段数を有する階調数でデジタル信号をPWM変調器に入力可能となる。また、階調数変更に伴って生じた誤差は、デジタル信号出力器において、後続のデジタル信号に適切に配分可能であるため、D/A変換の質を損なうこともない。
なお、本実施形態においては、1つのPWM周期全てが同一のレベルとなる場合(PWM信号S1およびS6のようなパルスを使用する場合)を認めてPWM変調方式を構成しているが、このようなPWM信号が形成された直後のPWM周期における階調数の変更量は、他の場合との比較において相対的に大きくなる。よって、その直後のPWM周期においてリミッタ29が出力するリミット誤差が大きくなってMASH型ΔΣ変調器11の動作が不安定化する場合もあり得る。そのため、PWM信号S1およびS6のようなパルスの使用を認めず、「(PWM周期TとPWMクロックtとの比)+1−2」段の階調数を、PWM変調器13に入力可能なデジタル信号の最大階調数としてもよい。その場合、15段が、PWM変調器13に入力可能なデジタル信号の最大の階調数である。そのとき、デジタル信号に対応付けられた値の値域は、−7以上+7以下の整数となる。この値域は、PWM変調器13が変調可能な最大の値域である−8以上+8以下の値域の両端の値を除いてなる値域である。さらにこの場合、全ての(境界を含まない)PWM周期内部に、立ち上がりまたは立ち下がりが含まれることになり、PWM変調の出力パルスにかかる線形性劣化を防止する上でもさらに有利である。
本実施形態によるD/A変換器1aにおける信号出力は、差動出力方式で利用されることが望ましい。この場合、D/A変換器1aは、別のパルス生成部(図示せず)を更に備え、この別のパルス生成部にはパルス生成部13に入力される信号との比較において、正負符号が逆転した信号が入力され、この符号逆転信号に対し、別のパルス生成部はパルス幅変調を行うように構成されればよい。あるいは、この別のパルス生成部にはパルス生成部13に入力される信号との比較において、逆の極性を備えた信号が入力され、この極性反転信号に対し、別のパルス生成部はパルス幅変調を行うように構成されればよい。そして、D/A変換器1aの信号出力は、パルス生成部13の出力および別のパルス生成部の出力の差分をとって差動出力として生成され、利用されればよい。
なお、デジタル信号出力器は、MASH型ΔΣ変調器に限定されない。デジタル信号を出力可能な機器であれば、何ら限定なく、本発明におけるデジタル信号出力器として使用することができる。
(第1の実施形態変形例)
図3は、第1の実施形態によるD/A変換器変形例1bを示すブロック図である。本図を用いてD/A変換器変形例1bについて説明する。なお、D/A変換器1aと同様の構成要素については、同様の符号を付し、ここでの説明は省略する。
D/A変換器1bは、MASH型ΔΣ変調器51を有する。MASH型ΔΣ変調器51は、メインループ61、サブループ23、および、微分器55を含む。D/A変換器1aとの大きな違いは、加算器27よりも前、メインループ61内にリミッタ69を備える点である。リミッタ69は、微分器55の遅延器25aの出力を入力することができ、リミッタ69は、上述の動作に加えてさらに遅延器25aの出力に基づいて、出力するデジタル信号を制限し、適切に制限にかかる誤差を後続のデジタル信号に配分することができる。このようなリミッタ69を用いれば、MASH型ΔΣ変調器51の安定性を確保しながらPWM変調にかかるダイナミックレンジを拡大することができ、D/A変換器としてさらに有利である。
(第2の実施形態)
図4は、本発明にかかる第2の実施形態によるデジタル−アナログ変換器(D/A変換器)1cのブロック図である。D/A変換器1cは、D/A変換器1a同様、デルタ−シグマ(ΔΣ)型D/A変換器である。D/A変換器1cにあって、D/A変換器1aと同様の構成要素については説明を省略する。また、各構成要素の動作についても、第1の実施形態によるD/A変換器1aと同様のものについては説明を簡略化もしくは省略する。
第1の実施形態によるD/A変換器1aとの比較において、D/A変換器1cでは、PWM変調器73からフラグ生成部が省略されており、それに伴いリミッタ89に対するフラグの入力も省略されている。第2の実施形態によるD/A変換器1cは、上記以外の点で第1の実施形態によるD/A変換器1aと一致する。MASH型ΔΣ変調器71に含まれるリミッタ89は、PWM周期1周期前に自身が遅延器31に対して出力したデジタル信号と、加算器27から入力されたデジタル信号に基づき、遅延器31に対し出力するデジタル信号の値および加算器21dに対し出力するデジタル信号の値を決定し、それぞれに対し出力を行うことができる。
図5(a)ないし(c)は、PWM変調器73のパルス生成73aの出力するPWM信号(パルス)のいくつかの例を示す図である。図5(d)ないし(e)は、クロック信号生成器15の出力するPWMクロックおよびPWMタイミング信号とを示す図である。本図を参照し、本実施形態によるPWM変調について説明する。第1の実施形態同様、PWMクロックの間隔をtとし、PWMタイミング信号の間隔を16t(16t=T、TはPWM周期。)とする。
第1の実施形態同様、本実施形態においても、Hレベルを出力する区間、および、Lレベルを出力する区間は、共に、少なくともPWMクロック4クロック分(4t)の区間幅を有するように制限される。また、本実施形態によるPWM変調方法は、あるPWM周期における第1信号の区間と、その次PWM周期における第1信号の区間とが連続することも禁止する。そうすることで、先述のように、PWM変調器73の出力を利用するMOSドライバといった回路等の応答速度を超えたPWM信号のレベル変化が防止され、そのような機器の安定的動作を確保する。さらにまた、第1の実施形態とは異なり、本実施形態においては、PWM信号のパルスは常に、各PWM周期の時間軸上の中点を中心に、左右対称の波形を持つように出力される。よってPWM信号のパワーセンタは、全てのPWM周期において一致される。また、各PWM周期において、各第1信号の区間は、必ず、2つのエッジ(立ち上がり、および、立ち下がり)を有することになり、PWM信号のパルスの面積にかかる線形性(リニアリティ)の劣化が、さらに精度よく防止される。
本例においても、PWM周期Tは、T=16t(PWM周期は、PWMクロックの周期の16倍)である。この場合、1つのPWM周期内でPWM信号は、Hレベルの区間幅に関し、0tから、2t刻みで、16tまでの9通りが可能である。ここで、値ゼロに対応付けられたデジタル信号がPWM変調器73に入力されるとき、PWM周期1周期におけるHレベルの区間幅と、同じPWM周期1周期におけるLレベルの区間幅とが等しいパルスを出力するものとし、デジタル信号の示す値が1だけ増減する毎に、Hレベル区間幅が2tだけ増減するものとする。このとき、PWM変調器73は、−4以上+4以下の値域に含まれる9の整数、つまり、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4の9種の値に対応付けられたデジタル信号をPWM変調可能である。換言すれば、PWM変調器13は、9段の階調数を有するデジタル信号をPWM変調可能となる。
なお、各周期において必ず幅4t以上のHレベルの区間を設けるように、PWM変調してもよい。この場合、Hレベルの区間幅に関し、4tから2t刻みで、16tまでの7通りが可能である。値ゼロに対応付けられたデジタル信号がPWM変調器73に入力されるとき、10tの区間幅のHレベルを有するパルスを出力するものとし、デジタル信号の示す値が1だけ増減する毎に、Hレベル区間幅が2tだけ増減するものとすれば、このとき、PWM変調器73は、−3以上+3以下の値域に含まれる7の整数、つまり、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、の7種の値に対応付けられたデジタル信号をPWM変調可能である。換言すれば、PWM変調器73は、7段の階調数を有するデジタル信号をPWM変調可能となる。
先ず、図5(a)を参照する。PWM周期P1とその直前のPWM周期(図示せず)との境界に相当するタイミングτ01で、MASH型ΔΣ変調器71は、値+4に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器73に入力する。PWM変調器73は、PWM周期P1において、Hレベルの区間幅が16tであるパルスを出力する。PWM周期P1とその直前のPWM周期(図示せず)との境界に相当するタイミングにおいて、MASH型ΔΣ変調器71に含まれるリミッタ89は、遅延器31からのフィードバックにより、値+4に対応付けられたデジタル信号(直前のPWM周期の始期において、リミッタ89が遅延器31に対して出力したデジタル信号)を受け、同時に、加算器27から、デジタル信号を受ける。リミッタ89は、リミッタ89が遅延器31に対して出力したデジタル信号と加算器27から入力されたデジタル信号とを参照し、遅延器31に対し出力するデジタル信号および加算器21dに対して出力するデジタル信号を決定する。
リミッタ89は、上記参照により、PWM周期P1においてPWM信号S11は、PWM周期P1内のHレベルの区間幅が16tとなり、PWM周期P1内のLレベルの区間幅が0t(ゼロ)となることを認識する。そして、リミッタ89は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S11には、PWM周期P2の最初から少なくとも4tの区間と、最後までの少なくとも4tの区間を、Lレベルの区間とする必要があると判断する。
PWM周期P2の最初と最後の両部分において、Lレベルの区間を少なくとも4tだけ確保するためには、そのPWM周期において、Hレベルの区間幅を8t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−4、−3、−2、−1、0のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器73はそのPWM周期において、−4以上0以下の値域に含まれる5の整数のいずれかに対応付けられた5種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器73に入力可能なデジタル信号は、5段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ01において、加算器27からリミッタ89に入力されたデジタル信号の値が、+1、+2、+3、+4といった、PWM変調器73がPWM周期P2において変調できない値である場合、リミッタ89は、そのPWM周期にPWM変調器73がPWM変調可能な値の上限値である0を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(+1、+2、+3、または、+4)と、変調可能上限値(0)との差分(+1、+2、+3、または、+4)を、リミット誤差として加算器21dに送る。なお、値とデジタル信号との対応付けの変更を行う場合には、加算器27からリミッタ89に入力されたデジタル信号の値が、−4もしくは−3、または、+3もしくは+4といった値である場合、リミッタ89は、そのPWM周期にPWM変調器73がPWM変調可能な値の下限値である−2または上限値である+2を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(−4もしくは−3、または、+3もしくは+4)と、変調可能下限値(−2)または変調可能上限値(+2)との差分(−2もしくは−1、または、+1もしくは+2)を、リミット誤差として加算器21dに送ればよい。
次に、図5(b)を参照する。この例は、タイミングτ01で、MASH型ΔΣ変調器71が、値+3に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器73に入力した場合に、PWM変調器73が出力するPWM信号を示す例である。この場合、PWM周期P1におけるHレベルの区間幅が14tであるパルスが出力される。
リミッタ89は、PWM周期P1においてPWM信号S12のPWM周期P1内のHレベルの区間幅が14tとなり、PWM周期P1内最後部のLレベルの区間幅が1tとなることを認識する。そして、リミッタ89は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S12には、PWM周期P2の最初から少なくとも3tの区間と、最後までの少なくとも3tの区間を、Lレベルの区間とする必要があると判断する。
PWM周期P2の最初と最後の両部分において、Lレベルの区間を少なくとも3tだけ確保するためには、そのPWM周期において、Hレベルの区間幅を10t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−4、−3、−2、−1、0、+1のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器73はそのPWM周期において、−4以上+1以下の値域に含まれる6の整数のいずれかに対応付けられた6種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器73に入力可能なデジタル信号は、6段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ01において、加算器27からリミッタ89に入力されたデジタル信号の値が、+2、+3、+4といった、PWM変調器73がPWM周期P2において変調できない値である場合、リミッタ89は、そのPWM周期にPWM変調器73がPWM変調可能な値の上限値である+1を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(+2、+3、または、+4)と、変調可能上限値(+1)との差分(+1、+2、または、+3)を、リミット誤差として加算器21dに送る。このときも、先に説明したように、値とデジタル信号との対応付けの変更を行ってよい。その場合の処理は、先の記述と同様でよい。
次に、図5(c)を参照する。この例は、タイミングτ01で、MASH型ΔΣ変調器71が、値+2に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器73に入力した場合に、PWM変調器73が出力するPWM信号を示す例である。この場合、PWM周期P1におけるHレベルの区間幅が12tであるパルスが出力される。
リミッタ89は、PWM周期P1においてPWM信号S13のPWM周期P1内のHレベルの区間幅が12tとなり、PWM周期P1内最後部のLレベルの区間幅が2tとなることを認識する。そして、リミッタ89は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S13には、PWM周期P2の最初から少なくとも2tの区間と、最後までの少なくとも2tの区間を、Lレベルの区間とする必要があると判断する。
PWM周期P2の最初と最後の両部分において、Lレベルの区間を少なくとも2tだけ確保するためには、そのPWM周期において、Hレベルの区間幅を12t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器73はそのPWM周期において、−4以上+2以下の値域に含まれる7の整数のいずれかに対応付けられた7種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器73に入力可能なデジタル信号は、7段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、上記PWM周期P1とその直前の周期(図示せず)との境界に相当するタイミングにおいて、加算器27からリミッタ89に入力されたデジタル信号の値が、+3、+4といった、PWM変調器73がPWM周期P2において変調できない値である場合、リミッタ89は、そのPWM周期にPWM変調器73がPWM変調可能な値の上限値である+2を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(+3、または、+4)と、変調可能上限値(+2)との差分(+1、または、+2)を、リミット誤差として加算器21dに送る。このときも、先に説明したように、値とデジタル信号との対応付けを行ってよい。その場合の処理は、先の記述と同様でよい。
このように、本実施形態によるPWM変調方法は、1つ前のPWM周期においてPWM変調されるデジタル信号に基づいて、次のPWM周期においてPWM変調器に入力可能なデジタル信号の階調数を変更する。よって、本実施形態によるPWM変調方法は、PWM変調の出力を用いる回路等の応答速度等を考慮したパルス幅およびパルス間隔の最小値の制限を行いつつ、「(PWM周期TとPWMクロックtとの比)/2+1」に等しい段数を有する階調数でデジタル信号をPWM変調器に入力可能となる。また、階調数変更に伴って生じた誤差は、デジタル信号出力器において、後続のデジタル信号に適切に配分可能であるため、D/A変換の質を損なうこともない。
これまで、第2の実施形態においては、PWM周期の境界でのレベルがLレベルで一致する形態を用いて説明している。しかしながら、本発明にかかるPWM変調方法は、当然のことながら、図6(a)ないし(c)に示すような、PWM周期の境界でのレベルがHレベルで一致するような形態を用いることも可能である。
なお、本実施形態においては、PWM周期1周期全てが同一のレベルとなる場合(PWM信号S11(図5)およびPWM信号S21(図6)のようなパルスを使用する場合)を認めてPWM変調方式を構成しているが、このようなPWM信号が形成された直後のPWM周期における階調数の変更量は、他の場合との比較において相対的に大きくなる。よって、その直後のPWM周期においてリミッタ89が出力するリミット誤差が大きくなってMASH型ΔΣ変調器71の動作が不安定化する場合もあり得る。そのため、PWM信号S11およびS21のようなパルスの使用を認めず、「(PWM周期TとPWMクロックtとの比)/2+1−2」段の階調数を、PWM変調器73に入力可能なデジタル信号の最大階調数としてもよい。その場合、7段が、PWM変調器73に入力可能なデジタル信号の最大の階調数(最大の値域)である。
(第3の実施形態)
第3の実施形態によるPWM変調方法においては、第2の実施形態と同じ構成を有するD/A変換器1cを使用することができる。よって、第3の実施形態によるD/A変換器1cの説明は省略する。図7は、第3の実施形態において、PWM変調器73のパルス生成73aの出力するPWM信号(パルス)の例(S31ないしS34)と、クロック信号生成器15の出力するPWMクロックおよびPWMタイミング信号とを示す図である。本図を参照し、本実施形態によるPWM変調について説明する。第1および第2の実施形態同様、PWMクロックの間隔をtとし、PWMタイミング信号の間隔を16t(16t=T、TはPWM周期。)とする。
本実施形態においては、第1レベルであるHレベルを出力する区間、および、第2レベルであるLレベルを出力する区間は、共に、少なくともPWMクロック1クロック分(1t)の区間幅を有するように制限される。また、第2の実施形態と同様、第1信号区間と、その次の第1信号区間とが連続することも禁止される。そうすることで、先述のように、PWM変調器73の出力を利用するMOSドライバといった回路等の応答速度を超えたPWM信号のレベル変化が防止され、そのような機器が安定的に動作することが保証され、また、PWM信号のパルスの面積にかかる線形性(リニアリティ)の劣化が防止される。また、第2の実施形態とは異なり、本実施形態においては、PWM信号のパルスは常に、各PWM周期の時間軸上の中点から0.5tだけ後ろにずれた時点を中心に、左右対称の波形を持つように出力される。そして、PWM信号の出力値は、連続した2つのPWM周期に含まれる、各第1信号区間の大きさ(例えば、その連続した2つのPWM周期内における立ち上がりから立ち下がりまでのパルスの面積等)に基づいて決定される。そうすることで、PWM信号のパワーセンタが全てのPWM周期において一致されるとともに、各PWM周期の時間中心付近にHレベルのパルスが必ず存在することになり、第2の実施形態と同じ段数の入力可能デジタル信号階調数を有しつつ、最小の値と対応付けられたデジタル信号が入力された場合であっても、立ち上がりと立ち下がりを備えたパルスが出力されるので、PWM信号のパルスにかかる線形性(リニアリティ)がさらに向上する。
図5(a)ないし(c)ならびに図7(a)ないし(d)を参照すれば、本実施形態における第1信号区間幅は、第2の実施形態における第1区間幅よりも1tずつ拡幅された区間幅を有することが理解される。よって、PWM変調器73に入力されるデジタル信号によっては、PWM信号S31に示すように、第1信号区間幅が、1PWM周期よりも大きくなる場合がある。そのため、本実施形態においては、PWM信号の出力値は、連続した2つのPWM周期内に存在するパルスそれぞれの立ち上がりから立ち下がりまでの面積に基づいて決定される。
再び図7(a)を参照する。PWM信号S31は、タイミングτ01で、MASH型ΔΣ変調器71が、値+4に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器73に入力した場合に出力されるPWM信号を示す。PWM信号S31は、PWM周期P1全域とPWM周期P2最初部において、17tの区間幅の第1信号区間を有する。PWM周期P1とその直前のPWM周期(図示せず)との境界に相当するタイミングにおいて、MASH型ΔΣ変調器71に含まれるリミッタ89は、遅延器31からのフィードバックにより、値+4に対応付けられたデジタル信号(直前のPWM周期の始期において、リミッタ89が遅延器31に対して出力したデジタル信号)を受け、同時に、加算器27から、デジタル信号を受ける。リミッタ89は、リミッタ89が遅延器31に対して出力したデジタル信号と加算器27から入力されたデジタル信号とを参照し、遅延器31に対し出力するデジタル信号および加算器21dに対して出力するデジタル信号を決定する。
リミッタ89は、上記参照により、PWM周期P1においてPWM信号S31は、PWM周期P1内のHレベルの区間幅が16tとなり、さらに、連続してPWM周期P2の最初部において1tの区間幅のHレベルの区間が存在することになることを認識する。そして、リミッタ89は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S31には、PWM周期P2の1tの時点から1tの区間と、PWM周期P2の15tから最後までの1tの区間を、Lレベルの区間とする必要があると判断する。
そのため、PWM周期P2に含まれるパルスを構成するHレベルの区間幅は、13t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器73はそのPWM周期において、−4以上+2以下の値域に含まれる7の整数のいずれかに対応付けられた7種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器73に入力可能なデジタル信号は、7段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ01において、加算器27からリミッタ89に入力されたデジタル信号の値が、+3、+4といった、PWM変調器73がPWM周期P2において変調できない値である場合、リミッタ89は、そのPWM周期にPWM変調器73がPWM変調可能な値の上限値である+2を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(+3、または、+4)と、変調可能上限値(+2)との差分(+1、または、+2)を、リミット誤差として加算器21dに送る。
次に、図7(b)を参照する。この例は、タイミングτ01で、MASH型ΔΣ変調器71が、値+3に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器73に入力した場合に、PWM変調器73が出力するPWM信号を示す例である。この場合、PWM周期P1におけるHレベルの区間幅が15tであるパルスが出力される。
リミッタ89は、PWM周期P1においてPWM信号S32は、PWM周期P1内のHレベルの区間幅が15tとなり、PWM周期P1内最後部のLレベルの区間幅がゼロ(0t)となることを認識する。そして、リミッタ89は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S32には、PWM周期P2の最初から少なくとも1tの区間と、最後までの少なくとも1tの区間を、Lレベルの区間とする必要があると判断する。
そのため、PWM周期P2に含まれるパルスを構成するHレベルの区間幅は、15t以下に抑える必要がある。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3のいずれかでなければならない。つまり、PWM変調器73はそのPWM周期において、−4以上+3以下の値域に含まれる8の整数のいずれかに対応付けられた8種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器73に入力可能なデジタル信号は、8段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、タイミングτ01において、加算器27からリミッタ89に入力されたデジタル信号の値が、+4といった、PWM変調器73がPWM周期P2において変調できない値である場合、リミッタ89は、そのPWM周期にPWM変調器73がPWM変調可能な値の上限値である+3を遅延器31に出力する。そして、加算器27から入力されたデジタル信号(+4)と、変調可能上限値(+3)との差分(+1)を、リミット誤差として加算器21dに送る。
次に、図7(c)を参照する。この例は、PWM周期P1とその直前のPWM周期(図示せず)との境界に相当するタイミングで、MASH型ΔΣ変調器71が、値0に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器73に入力した場合に、PWM変調器73が出力するPWM信号を示す例である。この場合、PWM周期P1におけるHレベルの区間幅が9tであるパルスが出力される。
リミッタ89は、PWM周期P1においてPWM信号S33は、PWM周期P1内のHレベルの区間幅が9tとなり、PWM周期P1内最後部のLレベルの区間幅が3tとなることを認識する。そして、リミッタ89は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S33には、PWM周期P2の最初部においては必ずしもLレベルの区間とする必要がないと判断する。
この場合、PWM周期P2の最初と最後の両部分において、Lレベルの区間を確保する必要はない。したがって、そのPWM周期にPWM変調するデジタル信号は、デジタル信号に対応付けられた値で表現して、−4、−3、−2、−1、0、+1、+2、+3、+4のいずれでもよい。つまり、PWM変調器73はそのPWM周期において、−4以上+4以下の値域に含まれる9の整数のいずれかに対応付けられた9種のデジタル信号をPWM変調可能である。このとき、PWM変調器73に入力可能なデジタル信号は、9段の階調数を有するデジタル信号である。
そこで、上記PWM周期P1とその直前の周期(図示せず)との境界に相当するタイミングにおいて、加算器27からリミッタ89に入力されたデジタル信号の値を、リミッタ89は遅延器31に対してそのまま出力する。
最後に、図7(d)を参照する。この例は、タイミングτ01で、MASH型ΔΣ変調器71が、値−4に対応付けられたデジタル信号をPWM変調器73に入力した場合に、PWM変調器73が出力するPWM信号を示す例である。この場合、PWM周期P1におけるHレベルの区間幅が1tであるパルスが出力される。このように、本実施形態によるPWM変調方法においては、PWM変調器73に入力可能な値の値域の最小値に対応付けられたデジタル信号が入力された場合であっても、立ち上がりと立ち下がりを備えたパルスを出力するため、PWM信号の出力値の線形性(リニアリティ)が向上されている。
リミッタ89は、PWM周期P1においてPWM信号S34は、PWM周期P1内のHレベルの区間幅が1tとなり、PWM周期P1内最後部のLレベルの区間幅が7tとなることを認識する。そして、リミッタ89は、当該認識に基づき、PWM周期P2においてPWM信号S34には、PWM周期P2の最初部においては必ずしもLレベルの区間とする必要がないと判断する。
そこで、PWM信号S33のPWM周期P2の場合と同様、タイミングτ01において、加算器27からリミッタ89に入力されたデジタル信号の値を、リミッタ89は遅延器31に対してそのまま出力する。
このように、本実施の形態によるPWM変調方法においては、PWM変調の出力値を、2つの連続したPWM周期で決定するため、PWM周期1周期以上の区間幅を有するパルスを用いてPWM変調出力値を表すことができる。また、PWM周期1周期において、少なくとも1つの、立ち上がりと立ち下がりを備えたパルスを出力するため、PWM変調の出力値における線形性(リニアリティ)の確保の点で有利である。
これまで、第3の実施形態においては、PWM周期の時間中心付近にHレベルのパルスが存在する形態を用いて説明している。しかしながら、本発明にかかるPWM変調方法は、当然のことながら、図8に示すような、PWM周期の時間中心付近にLレベルの区間が必ず存在するような形態を用いることも可能である。
(第2および第3の実施形態変形例)
図9は、第2および第3の実施形態によるPWM変調方法を用いることができるD/A変換器1cの変形例1dを示すブロック図である。
D/A変換器1dは、MASH型ΔΣ変調器91を有する。MASH型ΔΣ変調器91は、メインループ93、サブループ23、および、微分器55を含む。D/A変換器1dは、D/A変換器1b(図3)と同様、加算器27よりも前、メインループ93内にリミッタ99を備える。リミッタ99は、微分器55の遅延器25aの出力を入力することができ、リミッタ99は、上述の動作に加えてさらに遅延器25aの出力に基づいて、出力するデジタル信号を制限し、適切に制限にかかる誤差を後続のデジタル信号に配分することができる。このようなリミッタ99を用いれば、MASH型ΔΣ変調器91の安定性を確保しながらPWM変調にかかるダイナミックレンジを拡大することができ、D/A変換器としてさらに有利である。
なお、本実施形態においても、デジタル信号出力器は、MASH型ΔΣ変調器に限定されない。デジタル信号を出力可能な機器であれば、何ら限定なく、本発明におけるデジタル信号出力器として使用することができる。
本発明にかかるPWM変調方法は、最短のパルス幅の制限があるシステムにおいて、当該制限による入力可能なデジタル信号の階調数(ダイナミックレンジ)の減少を最小限に抑え、PWM変調されるデジタル信号の階調数を広く取ることを可能とする。本方法は、D/A変換器等におけるPWM変調方法として有用である。
第1の実施形態におけるD/A変換器 第1の実施形態によるPWM変調方法によるPWM信号出力例 第1の実施形態におけるD/A変換器変形例 第2および第3の実施形態におけるD/A変換器 第2の実施形態によるPWM変調方法によるPWM信号出力例 第2の実施形態によるPWM変調方法によるPWM信号出力別例 第3の実施形態によるPWM変調方法によるPWM信号出力例 第3の実施形態によるPWM変調方法によるPWM信号出力別例 第2および第3の実施形態におけるD/A変換器変形例 従来のPWM変調方法によるPWM信号出力例 従来のPWM変調方法によるPWM信号出力別例
符号の説明
1a:D/A変換器
1b:D/A変換器
1c:D/A変換器
1d:D/A変換器
11 :MASH型ΔΣ変調器
13 :パルス幅変調器
13a:パルス生成部
13b:フラグ生成部
15 :クロック信号生成器
15a:クロック信号生成部
15b:分周器
21 :メインループ
21a:加算器
21b:第1局部量子化器
21c:減算器
21d:加算器
21e:遅延器
23 :サブループ
23a:加算器
23b:第2局部量子化器
23c:減算器
23d:帰還回路
25 :微分器
25a:遅延器
25b:減算器
27 :加算器
29 :リミッタ
31 :遅延器
51 :MASH型ΔΣ変調器
55 :微分器
61 :メインループ
69 :リミッタ
71 :MASH型ΔΣ変調器
73 :パルス幅変調器
73a:パルス生成部
89 :リミッタ
91 :MASH型ΔΣ変調器
93 :メインループ
99 :リミッタ

Claims (17)

  1. 周期的に入力信号を受けて前記入力信号に対応したデジタル信号を出力するデジタル信号出力器と、前記周期に同期して所定の値域に含まれるデジタル信号をパルス幅変調可能なパルス幅変調器とを用いて、前記パルス幅変調器において前記デジタル信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調方法であって、
    前記デジタル信号出力器が、第1のタイミングにおいて、入力信号に対応した第1値を第1デジタル信号として前記パルス幅変調器に対して出力するステップと、
    前記デジタル信号出力器が、前記第1値に基づいて、制限された値域を決定するステップと、
    前記デジタル信号出力器が、新たな入力信号に対応した第2値を決定するステップと、
    前記デジタル信号出力器が、前記第2値は前記制限された値域に含まれるか否か、を判断し、含まれると判断したときは、前記周期1周期が経過した以降の第2のタイミングにおいて、前記第2値を第2デジタル信号として前記パルス幅変調器に対して出力し、含まれないと判断したときは、前記第2のタイミングにおいて、前記制限された値域に含まれる値を前記第2デジタル信号として前記パルス幅変調器に対して出力するステップと、
    前記パルス幅変調器が、前記第2デジタル信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成するステップと、を有するパルス幅変調方法。
  2. 前記制限された値域は、前記所定の値域に含まれる請求項1に記載のパルス幅変調方法。
  3. 前記パルス幅変調信号は、少なくとも、入力されたデジタル信号の値に基づく時間幅を備えた、第1信号の区間および前記第1信号と異なる出力レベルを有する第2信号の区間のいずれかを含み、
    前記第1デジタル信号に基づいて生成されるパルス幅変調信号の後に前記第2デジタル信号に基づいて生成されるパルス幅変調信号を接続して構成される信号が、2つの第1信号の区間、および、前記2つの第1信号の区間に挟まれた第2信号の区間を含み、前記第2信号の区間が所定の時間幅以上の区間を有するように、前記制限された値域が決定される請求項2に記載のパルス幅変調方法。
  4. 前記制限された値域を決定するステップは、前記第1値と前記第1のタイミングが含まれる周期内の所定のタイミングにおける前記パルス幅変調信号の出力レベルとに基づいて、制限された値域を決定し、
    前記パルス幅変調信号を生成するステップは、前記所定のタイミングにおける前記パルス幅変調信号の出力レベルに基づいて、前記第2デジタル信号に対応したパルス幅変調信号を生成する請求項3に記載のパルス幅変調方法。
  5. 各周期における前記第1信号の区間は、前記周期の時間中心に関し前後に対称であり、かつ、前記第1のタイミングから始まる周期と前記第2のタイミングから始まる周期の境界において前記パルス幅変調信号は前記第2信号を有する請求項3に記載のパルス幅変調方法。
  6. 各周期における前記第1信号の区間は、前記周期の時間中心から所与の時間だけずれた時点に関し前後に対称である請求項3に記載のパルス幅変調方法。
  7. 前記パルス幅変調信号を生成するステップは、前記第1のタイミングから始まる周期と前記第2のタイミングから始まる周期の境界において、前記パルス幅変調信号が前記第1信号を有するように、前記パルス幅変調信号を生成可能である、請求項6に記載のパルス幅変調方法。
  8. 前記所定の値域および制限された値域は、これら両値域の幅の差が所定値以下となるように設定される請求項4に記載のパルス幅変調方法。
  9. 周期的に入力信号を受けて前記入力信号に対応したデジタル信号を出力するデジタル信号出力器と、前記周期に同期して所定の値域に含まれるデジタル信号をパルス幅変調可能なパルス幅変調器とを有し、
    前記パルス幅変調器が前記デジタル信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成するデジタル−アナログ変換器であって、
    前記デジタル信号出力器は、前記入力信号に対応したデジタル信号を生成するデジタル信号生成部と、前記生成されたデジタル信号を制限して出力するデジタル信号制限部とを備え、
    前記デジタル信号制限部は、前記デジタル信号生成部が生成したデジタル信号を、第1のタイミングにおいて前記デジタル信号出力器が前記パルス幅変調器に対して出力した第1デジタル信号に基づいて制限された値域に制限し、前記制限されたデジタル信号を、前記第1のタイミングから1周期経過した第2のタイミングにおいて第2デジタル信号として前記パルス幅変調器に対して出力し、前記制限で生じた誤差をリミット誤差としてデジタル信号生成部に送り、
    前記パルス幅変調器は、入力された前記第2デジタル信号をパルス幅変調してパルス幅変調信号を生成するパルス生成部を備えるデジタル−アナログ変換器。
  10. 前記パルス生成部のするパルス幅変調は、入力されるデジタル信号の値に基づき、少なくとも、第1信号の区間および前記第1信号と異なる出力レベルを有する第2信号の区間のいずれかを含むパルス幅変調信号を出力するものであって、
    前記パルス生成部は、前記第1デジタル信号に基づいてパルス幅変調信号を生成し出力した後、連続して前記第2デジタル信号に基づいてパルス幅変調信号を生成して出力し、
    前記連続して出力されたパルス幅変調信号は、少なくとも2つの第1信号の区間、および、前記2つの第1信号の区間に挟まれた第2信号の区間を含み、
    前記デジタル信号制限部は、前記挟まれた第2信号の区間が所定の時間幅以上の区間幅を有するように、前記第2デジタル信号を出力する請求項9記載のデジタル−アナログ変換器。
  11. さらに、前記パルス幅変調器は、前記パルス生成部が生成する前記パルス幅変調信号に応じたフラグを生成するフラグ生成部を備え、
    前記デジタル信号制限部は、前記デジタル信号生成部が生成したデジタル信号を、前記第1デジタル信号に基づいて生成されるパルス幅変調信号に応じたフラグの前記第1のタイミングにおける状態に基づいて前記制限された値域に制限し、前記第2デジタル信号として出力し、
    前記パルス生成部は、前記フラグの状態に基づいて、前記第2デジタル信号に対応したパルス幅変調信号を生成する請求項10に記載のデジタル−アナログ変換器。
  12. 前記パルス生成部は、各周期における前記第1信号の区間が前記周期の時間中心に関し前後に対称であり、かつ、前記第1のタイミングから始まる周期と前記第2のタイミングから始まる周期の境界において前記パルス幅変調信号が前記第2信号を有するように、前記パルス幅変調信号を生成する請求項10に記載のデジタル−アナログ変換器。
  13. 前記パルス生成部は、前記第1信号の区間が前記周期の時間中心から所与の時間だけずれた時点に関し前後に対称であるように、前記パルス幅変調信号を生成する請求項10に記載のデジタル−アナログ変換器。
  14. 前記パルス生成部は、前記第1のタイミングから始まる周期と前記第2のタイミングから始まる周期の境界において前記パルス幅変調信号が前記第1信号を有するように、前記パルス幅変調信号を生成可能である、請求項13に記載のデジタル−アナログ変換器。
  15. 前記第1デジタル信号に基づいて生成され出力されたパルス幅変調信号が、前記第1のタイミングから始まる周期において前記第1信号の区間のみを含む場合、
    前記デジタル信号制限部は、前記第2デジタル信号に基づいて生成され出力されるパルス幅変調信号が、前記第2のタイミングから始まる周期において前記第2信号の区間を有するように、前記デジタル信号生成部が生成したデジタル信号を前記制限された値域に制限して前記第2デジタル信号として出力し、
    前記パルス生成部は、前記第2タイミングから始まる周期の始期においてパルス幅変調信号が前記第2信号の区間を有するように、前記第2デジタル信号に対応したパルス幅変調信号を生成し、
    前記第1デジタル信号に基づいて生成され出力されたパルス幅変調信号、および、前記第2デジタル信号に対応したパルス幅変調信号がそれぞれ、少なくとも1つの所定の個数のエッジを有する請求項11に記載のデジタル−アナログ変換器。
  16. 前記所定の値域および前記制限された値域は、これら両値域の幅の差が所定値以下となるように設定される請求項9に記載のデジタル−アナログ変換器。
  17. 前記デジタル信号生成部は、ノイズシェーピング型デルタ−シグマ量子化器である請求項9ないし16のいずれか1つに記載のデジタル−アナログ変換器。
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