JP4235139B2 - 耐食ライニングの施工方法 - Google Patents
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本発明では、既設コンクリート表面に突設された支持部材の先端を鉄含有金属又は磁性体で構成し、この支持部材の先端に対向するように板状耐食部材の外面に磁石を取り付け、これら鉄含有金属又は磁性体と磁石との吸着力により、セメント含有組成物が硬化するまでの間、板状耐食部材を固定するものであるため、天井等の下向き面に耐食ライニングを設ける場合にも、従来のような支保工を設ける必要が無くなり、支保工設置の煩雑な手間が省け、また施工スペースに余裕が無いような箇所での耐食ライニングも可能になった。
本発明では、既設コンクリート表面に突設された支持部材の先端に吸盤を設け、該吸盤を板状耐食部材の裏面の平らな箇所に吸着させ、これによりセメント含有組成物が未硬化のときにも、板状耐食部材を支持するための反力を確保するものであるため、従来のような支保工を設ける必要が無くなり、支保工設置の煩雑な手間が省け、施工スペースに余裕が無いような箇所での耐食ライニングも可能にする。
本発明では、既設コンクリート表面に突設された支持部材の先端と、板状耐食部材の裏面の突出部との両方に連結部材を係合させ、これによりセメント含有組成物が未硬化のときにも、板状耐食部材を支持するための反力を確保するものであるため、従来のような支保工を設ける必要が無くなり、支保工設置の煩雑な手間が省け、施工スペースに余裕が無いような箇所での耐食ライニングも可能にする。
すなわち、下水道などの補修工事では、下水を流しながら施工することが多く、そのため、足場を設けることができず、支保できないこともあったが、本発明の施工方法を用いれば、このような問題も解決することができる。また下水を数時間程度しか停止できない場合にも、本発明の施工方法を用いれば、セメント含有組成物の固化を待たずに板状耐食部材を取り付けて施工を進めることができるので、迅速な施工が可能になった。
本発明は下向き又は横向きに形成された既設コンクリート表面に耐食ライニングを設ける方法であり、図1は、この施工方法により耐食ライニングを設けた後の下水管の断面図である。
図1において下水管はボックスカルバート100から形成されており、この天井と側壁にセメント含有組成物11が付着され、そのセメント含有組成物11の表面に板状の耐食部材12が設けられる。
既存のボックスカルバート100を補修する場合には、最初に、硫化水素や硫酸等により劣化した箇所を除去する。
劣化部の除去が終了したら、金網13を既存コンクリート面14に配置し、この既存コンクリート面14に1平方メートル当り4本程度の割合でアンカー15を打ち込んで金網13を固定する。このアンカー15には、既存コンクリート面14から突出した部分の中間に金網13を固定できるように、ナット等が設けられる。またアンカー15は少なくとも先端15aが鉄、鉄含有金属又は磁性体から形成され、且つ、その先端15aがセメント含有組成物11の表面に達し得る長さのものを使用する。
アンカー15による金網13の取り付けが終了したら、セメント含有組成物を既存コンクリート面14に吹付け、表面を鏝で押さえて平滑に仕上げる。この鏝で押さえるときに、アンカー15の先端15aが、セメント含有組成物11の表面に現れるように調整する。ここで、セメント含有組成物11としては、従来のセメントモルタル、防菌剤が混和されたセメントモルタル、あるいは合成樹脂製短繊維が混和されたセメントモルタルを使用することが可能である。
セメント含有組成物11の表面仕上げが終了したら、セメント含有組成物11が固化する前に板状の耐食部材12を貼着し、この板状耐食部材12の表面におけるアンカー15の先端15aに対向する位置に磁石16を取り付ける。磁石16は、板状耐食部材12の板状部分12aを挟んでアンカー15の先端15aに吸着し、この吸着力で板状耐食部材12は仮固定される。次いで、板状耐食部材12の表面からバイブレーターによってセメント含有組成物11に振動を与えて、板状耐食部材12と既存コンクリート面14との間にセメント含有組成物11を密実に充填させる。
ここで、磁石16としては、フェライト磁石、ネオジム磁石あるいは電磁石を使用することが可能である。例えば、ネオジム磁石では、縦×横×厚さが、10×14×6mmのサイズで厚さ2mmの板状部分12aを介して1.5kgの吸引力を発揮することができるため、板状耐食部材12を仮固定することが可能である。またアンカー15の先端15aに同じネオジム磁石を設ければ、吸引力は2倍になるため、板状耐食部材12はさらに確実に固定される。
板状耐食部材12は、高密度ポリエチレン、塩化ビニル等の耐薬品性を有する合成樹脂によりシート状に形成され、板状部分12aの裏面に多数の突出部12bが植設されたものを使用する。突出部12bは、図2に示すように、円柱状の根元部12cとその先端に突出した円板状の頭部12dをもって構成される。なお、板状耐食部材12に設けられる突出部の形状は、図2に限定されるものではなく、セメント含有組成物11に埋設されたときに、或る程度の定着力を発揮できる形状であれば良い。
セメント含有組成物11が固化し、板状耐食部材12との間の定着力が或る程度になったら、表面から磁石16を取り外して回収する。複数の板状耐食部材12を取り付けた後に、各つなぎ目を同質の材料により溶着すれば、ボックスカルバート100の補修工事は終了する。
既存コンクリート面14にアンカー15を打ち込んだ後、その先端15aに吸盤17を固定する。そして、セメント含有組成物の吹付け工程では、吸盤17がセメント含有組成物11の表面に現れるように、表面を鏝で平滑に仕上げる。次いで、板状耐食部材の取付け工程では、板状耐食部材12の裏面の平らな箇所に吸盤17を吸着させることにより、板状耐食部材12を仮固定する。この吸盤17は、セメント含有組成物11が固化した後、そのままセメント含有組成物11中に埋設される。
既存コンクリート面14にアンカー15を打ち込んだ後、その先端15aに連結部材18を装着する。ここで、アンカー15の先端15aは、図2や図3とは異なり軸部分より径が大きく形成されている。また連結部材18はゴム等の弾性材料から形成され、ほぼ中央に貫通孔18aを有し、アンカー15の先端15aが貫通孔18aに挿入されるときには若干拡張し、挿入後は抜き取りが困難なように若干収縮するものである。そして、セメント含有組成物の吹付け工程では、連結部材18がセメント含有組成物11の表面に現れるように、表面を鏝で平滑に仕上げる。次いで、板状耐食部材の取付け工程では、板状耐食部材12の突出部12bが、連結部材18の貫通孔18aに挿入されることにより、板状耐食部材12を仮固定する。この連結部材18も、セメント含有組成物11が固化した後は、そのままセメント含有組成物11中に埋設される。
12 板状耐食部材
12b 突出部
15 アンカー(支持部材)
16 磁石
17 吸盤
18 連結部材
Claims (3)
- 下向き又は横向きに形成された既設コンクリート表面に耐食ライニングを設ける方法であって、
既設コンクリート表面から所定長突出するように支持部材を設けると共に、該支持部材の少なくとも突出端を鉄含有金属又は磁性体で構成し、既設コンクリート表面にセメント含有組成物を付着させて前記支持部材の突出端がセメント含有組成物の表面に実質的に現れるようにして、突出部を有する板状の耐食部材を固化前のセメント含有組成物に押し付けて、該突出部をセメント含有組成物内に埋設させて貼着し、前記板状耐食部材の外面における前記支持部材の突出端対向位置に磁石を配置し、該磁石と、前記支持部材の突出端の鉄含有金属又は磁性体との磁力による吸着力で前記板状耐食部材を固定することを特徴とする耐食ライニングの施工方法。 - 下向き又は横向きに形成された既設コンクリート表面に耐食ライニングを設ける方法であって、
既設コンクリート表面から所定長突出するように支持部材を設け、該支持部材の突出端に吸盤を設け、既設コンクリート表面にセメント含有組成物を付着させて前記吸盤がセメント含有組成物の表面に実質的に現れるようにして、突出部を有する板状の耐食部材を固化前のセメント含有組成物に押し付けて、該突出部をセメント含有組成物内に埋設させると共に前記吸盤を前記板状耐食部材の平らな裏面に吸着させることにより前記板状耐食部材を固定することを特徴とする耐食ライニングの施工方法。 - 下向き又は横向きに形成された既設コンクリート表面に耐食ライニングを設ける方法であって、
既設コンクリート表面から所定長突出するように支持部材を設け、該支持部材の突出端に連結部材を係合した後に、既設コンクリート表面にセメント含有組成物を付着させ、突出部を有する板状の耐食部材を固化前のセメント含有組成物に押し付けて、前記突出部のうちの一部を前記連結部材に係合させると共に、前記突出部のうちの残りをセメント含有組成物内に埋設させて貼着することにより、前記板状耐食部材を固定することを特徴とする耐食ライニングの施工方法。
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