JP6504830B2 - 吊鉄筋定着用組物、及び吊鉄筋用定着部の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネルにおける吊鉄筋用定着部の施工に用いる吊鉄筋定着用組物、及び前記定着部の施工方法に関する。
トンネルの施工において、覆工コンクリートを構築するのに先立ち、地山掘削面に沿って防水シートを設けることは周知である(特許文献1〜3等参照)。特許文献1を参照すると、防水シートの裏側(地山側)には、吹付コンクリートからなる充填材が打設されて充填される。充填材の養生、硬化後、ハンマードリル等の穿孔機で防水シート及び充填材にアンカー孔を形成する。このアンカー孔に接着カプセルを挿入するとともに、アンカーボルトをアンカー孔に挿入する。アンカーボルトの先端部を防水シートの表側へ突出させ、この先端部にブチルゴム製パッキン付きの座金を介して連結ナットをねじ込み、この連結ナットを介してアンカーボルトと吊鉄筋とを連結する。その後、吊鉄筋を用いて覆工コンクリート用鉄筋を組み付け、コンクリートを打設することにより、覆工コンクリートを構築する。
特許文献3においては、地山掘削面に沿って型枠を設置し、この型枠の型面上に防水シートを敷設したうえで、地山掘削面と防水シートとの間にコンクリート又はモルタルからなる一次覆工層(充填材)を打設して充填している。
特許第5448896号公報 実用新案登録第3077914号公報 特開平11−343795号公報
前記特許文献1等の従来工法では、吊鉄筋用定着部の施工は、コンクリートやモルタル等の充填材の打設充填、養生後でなければ行うことができなかった。すなわち、充填材が硬化するのを待って、アンカー孔の形成工程、接着カプセルの挿入工程、アンカーボルトの挿入工程、更には接着カプセルの硬化待ち工程を行う必要があった。そのため、施工に時間がかかっていた。また、工具として、アンカー孔を形成するためのハンマードリルが必要であった。ハンマードリルは、重量があり、かつ高価で、電源も必要であるため、台数が限られる。しかも、ハンマードリルでアンカー孔を真っ直ぐに形成するには、ある程度の熟練技能を要し、作業者なら誰でも出来るような作業ではない。
本発明は、かかる事情に鑑み、トンネルの吊鉄筋用定着部を簡易かつ効率的に施工することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明物は、トンネルにおける吊鉄筋用定着部の施工に用いる吊鉄筋定着用組物であって、
連結部を有して、前記トンネルの防水シートの裏側に配置され、吊鉄筋を定着させる定着部材と、
係合部を有して、前記防水シートの表側に配置される仮止部材と、
を備え、前記係合部及び前記連結部の一方が、前記防水シートを通して、前記係合部及び前記連結部の他方と係合されることによって、前記定着部材が前記防水シートに仮止めされることを特徴とする。
この吊鉄筋定着用組物によれば、仮止部材によって定着部材を防水シートに仮止めした状態で、防水シートの裏側に充填材を充填することによって、定着部材を充填材に埋設できる。これによって、充填材の形成後における吊鉄筋定着のための所要工程を省略又は簡単化できる。要するに、アンカー孔の形成工程、接着カプセルの挿入工程、アンカーボルトの挿入工程、接着カプセルの硬化待ち工程を必要としない。したがって、施工期間を短縮できる。また、仮止部材の着脱は、手操作や、レンチ若しくはドライバー等の簡易な汎用工具で行うことができ、熟練技能を必要としない。これによって、吊鉄筋用定着部を簡易かつ効率的に施工することできる。
充填材の養生、硬化後、吊鉄筋の定着部材への定着作業を行うことができる。
前記連結部が、前記係合部と着脱可能かつ前記吊鉄筋の端部と連結可能であることが好ましい。
これによって、充填材の充填後(好ましくは養生、硬化後)、仮止部材の係合部を定着部材の連結部から外して仮止部材を撤去でき、その後、吊鉄筋の定着部材への定着作業を行うことができる。したがって、連結部を、仮止部材との連結用と、吊鉄筋との連結用とに兼用できる。言い換えると、定着部材における吊鉄筋との連結部を、仮止部材との連結部としても兼用できる。したがって、定着部材には、仮止部材専用の連結部を別途設ける必要がない。よって、定着部材の構造を簡素化できる。また、防水シートには、吊鉄筋用の貫通穴だけを形成しておけばよく、この貫通穴を定着部材の仮止め用穴として兼用することができる。
前記定着部材が、前記防水シートと裏側の充填材に埋設される定着本体部と、前記定着本体部の前記防水シート側の端部に一体に設けられた添接板を有し、
前記仮止部材が、前記添接板との間に前記防水シートを挟み付ける押さえ板を有していることが好ましい。
これによって、定着部材を防水シートに安定的に仮止め固定できる。
本発明方法は、トンネルに吊鉄筋用定着部を施工する方法であって、
連結部を有する定着部材を前記トンネルの防水シートの裏側に配置し、かつ係合部を有する仮止部材を前記防水シートの表側に配置するとともに、前記係合部及び前記連結部の一方を、前記防水シートを通して、前記係合部及び前記連結部の他方と係合させることによって、前記定着部材を前記防水シートに仮止めし、
次に、前記防水シートの裏側に充填材を充填することによって、前記定着部材を前記充填材に埋設し、
その後、前記定着部材によって吊鉄筋を定着させることを特徴とする。
これによって、充填材の形成後における吊鉄筋定着のための所要工程を省略又は簡単化でき、吊鉄筋用定着部を簡易かつ効率的に施工することできる。
前記充填材の充填後、前記係合部を前記連結部から分離して、前記仮止部材を撤去し、
その後、前記吊鉄筋の端部を前記連結部に連結して定着させることが好ましい。
これによって、定着部材における吊鉄筋との連結部を、仮止部材との連結部として兼用できる。したがって、定着部材の構造を簡素化して作製を容易化できる。また、防水シートにおける吊鉄筋用の貫通穴を、定着部材の仮止め用穴として兼用できる。したがって、仮止め用穴の形成作業、及び仮止部材を撤去した後の仮止め用穴のシール作業を省略できる。
本発明によれば、トンネルの吊鉄筋用定着部を簡易かつ効率的に施工できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る吊鉄筋及び吊鉄筋用定着部を有するトンネルを示す正面断面図である。 図2は、図1の円部IIを拡大して示す正面断面図である。 図3(a)は、前記吊鉄筋用定着部の施工に用いる吊鉄筋定着用組物の分解斜視図である。同図(b)は、前記吊鉄筋定着用組物を別の方向から見た分解斜視図である。 図4は、前記吊鉄筋用定着部の施工手順を示し、同図(a)は、前記吊鉄筋定着用組物の定着部材及び仮止部材を、防水シートを挟んで両側に配置した状態の正面図であり、同図(b)は、前記定着部材及び仮止部材を防水シートに取り付けた状態の正面図である。なお、防水シートは断面にして図示する。 図5は、前記吊鉄筋用定着部の施工手順を示し、同図(a)は、前記吊鉄筋定着用組物を取り付けた防水シートを型枠上に設置した状態の正面断面図であり、同図(b)は、前記防水シートの裏側に充填材を充填した状態の正面断面図である。 図6は、前記吊鉄筋用定着部の施工手順を示し、同図(a)は、仮止部材を撤去する段階の正面断面図であり、同図(b)は、吊鉄筋を定着部材に定着させる段階の正面断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1に示すように、地山2が掘削されてトンネル1が形成されている。トンネル1の地山掘削面2aに沿って防水シート3が張られている。防水シート3の裏側(防水シート3と地山掘削面2aとの間)には、充填材4が充填されている。図2に示すように、防水シート3は、非透水層3aと、透水層3bとの積層シートである。非透水層3aは、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の樹脂やゴムにて構成され、高い非透水性を有している。透水層3bは、例えば不織布にて構成されている。非透水層3aがトンネル1の内側(図2において下側)へ向けられ、透水層3bが充填材4側(図2において上側)へ向けられている。充填材4は、例えばモルタルやコンクリート等で構成されている。地山掘削面2aと充填材4との間に、吹付コンクリートが設けられていてもよい。
図1に示すように、トンネル1の内壁の1又は複数の所定箇所には、吊鉄筋用定着部5が設けられている。この吊鉄筋用定着部5によって吊鉄筋6の基端部が定着されて支持されている。なお、図1では、トンネル1の天井部の1つの吊鉄筋用定着部5及び吊鉄筋6のみを図示する。詳細な図示は省略するが、吊鉄筋6を用いて、覆工コンクリート用鉄筋が組み付けられるとともにコンクリートが打設されることにより、覆工コンクリート7が構築されている。
図2に示すように、吊鉄筋用定着部5は、定着部材10と、締付ナット50と、座金51を含む。定着部材10は、充填材4に埋設されている。吊鉄筋6の基端部(図2において上端部)が、防水シート3の貫通穴3cを通して、定着部材10に連結されて定着されている。なお、定着部材10については、追って更に詳述する。吊鉄筋6の基端部には、定着部材10との連結用の雄ネジ6aが刻設されている。この雄ネジ6aに締付ナット50が螺合されている。締付ナット50は、防水シート3の表側(トンネル1の内側)に配置されている。
締付ナット50と防水シート3との間に、座金51が挟み付けられている。座金51は、金属製の座金本体51aと、パッキン51bとを含み、環状になっている。座金51の中心穴51cに吊鉄筋6の基端部が挿通されている。座金本体51aの防水シート3側の面にパッキン51bが貼り付けられている。パッキン51bは、例えばブチルゴムにて構成されている。締付ナット50の締め付けによって、パッキン51bが、防水シート3に押し当てられている。これによって、防水シート3の貫通穴3cが液密にシールされている。
図3は、吊鉄筋用定着部5の施工に用いる吊鉄筋定着用組物9を示したものである。吊鉄筋定着用組物9は、前記定着部材10と、仮止部材20にて構成されている。定着部材10は、定着本体部11と、添接板13を一体に有している。定着本体部11及び添接板13の材質は、鋼、ステンレス、鉄等の金属である。定着本体部11は、円柱形状になっているが、これに限られず、角柱形状や異形断面形状になっていてもよい。定着本体部11の基端部(地山2側を向く端部)には、大径かつ環状の定着凸部11dが形成されている。定着凸部11dによって、定着部材10の充填材4への定着強度を高めることができる。
定着本体部11の先端部(トンネル1の内側を向く端部)には、ネジ穴11cが形成されている。ネジ穴11cは、定着本体部11の先端面(トンネル1の内側を向く面)から定着部材10の軸線に沿って凹設されている。ネジ穴11cの内周面に雌ネジ11bが刻設されている。
定着本体部11の先端部に添接板13が一体に設けられている。添接板13は、円環状の平板状になっており、その中央部には挿通穴13cが形成されている。添接板13の外径は、定着本体部11よりも大径である。添接板13の中央部に定着本体部11の先端部が溶接にて連結されている。添接板13の挿通穴13cが、定着本体部11のネジ穴11cと連通している。これら挿通穴13c及びネジ穴11cによって、吊鉄筋6との連結部12が構成されている。挿通穴13cは、ネジ穴11cよりも少し大径である。
図2に示すように、トンネル1において、定着部材10は、防水シート3の裏側(地山2側)に配置されている。定着本体部11が、充填材4に埋設されて定着されている。添接板13が、防水シート3の裏面(充填材4側の面)に当てられている。連結部12が貫通穴3cと位置合わせされている。
図4に示すように、仮止部材20は、吊鉄筋用定着部5の施工の際に定着部材10を防水シート3に仮止めするための治具である。図6(a)に示すように、仮止部材20は、吊鉄筋6の設置前に撤去される。したがって、図2に示すように、仮止部材20は、トンネル1の最終構成物とはならない。
詳しくは、図3に示すように、仮止部材20は、係合部22と、押さえ板23を一体に有している。係合部22及び押さえ板23の材質は、鋼、ステンレス、鉄等の金属である。係合部22は、イモネジにて構成されている。すなわち、係合部22は、円柱形状になっており、その外周部に雄ネジ22bが形成されている。雄ネジ22bは、雌ネジ11bに螺合可能である。したがって、係合部22は、連結部12と着脱自在に係合可能になっている。係合部22の表側の端面(図3(a)において下端面)には、操作凹部22cが形成されている。操作凹部22cは、例えば六角形になっている。六角レンチ等の工具を操作凹部22cに差し込むことで、係合部22ひいては仮止部材20を回転操作できる。なお、操作凹部22cは、プラスドライバー用の十字溝やマイナスドライバー用のマイナス形溝であってもよい。仮止部材20に突起を設けて直接回転操作ができるようにしてもよい。
押さえ板23は、円環状の平板状になっている。押さえ板23の外径は、添接板13の外径と略等大になっている。なお、押さえ板23が、添接板13よりも大径であってもよく、小径であってもよい。押さえ板23の中央部には、取付穴23cが形成されている。この取付穴23cに係合部22の表側の端部(図3(a)において下端部)が嵌め込まれている。かつ、係合部22と押さえ板23とが、カシメや溶接にて一体に連結されている。押さえ板23の表側の面(図3(a)において下面)と、係合部22の表側の端面(図3(a)において下端面)とは、面一になっている。押さえ板23の中央部から係合部22が定着部材10へ向けて突出されている。
トンネル1の施工手順を、吊鉄筋用定着部5及び吊鉄筋6の施工手順を中心に説明する。
<仮止め工程>
図4(a)に示すように、防水シート3を挟んで、裏側には定着部材10を配置し、表側には仮止部材20を配置する。防水シート3には、予め貫通穴3cを形成しておき、定着部材10の連結部12を貫通穴3cと位置合わせする。
続いて、図4(b)に示すように、係合部22を貫通穴3cに通すとともに、仮止部材20を定着部材10に対して相対回転させて、係合部22を連結部12の雌ネジ11bに螺合(着脱自在に係合)する。仮止部材20の相対回転操作は、手操作や、六角レンチなどの簡易な汎用工具を用いて簡単に行うことができる。そして、添接板13と押さえ板23とによって防水シート3を挟み付ける。これによって、定着部材10を防水シート3に仮止め固定することができる。定着部材10における吊鉄筋6との連結部12を仮止部材20との連結部としても兼用することによって、定着部材10には、仮止部材20と係合させるためだけの専用の連結部を別途設ける必要がない。したがって、定着部材10の構造を簡素化でき、製造コストを低減できる。また、防水シート3には、吊鉄筋6用の貫通穴3cだけを形成しておけばよく、この貫通穴3cを定着部材10の仮止め用穴として兼用することができる。したがって、仮止め用穴の形成作業、及び後記撤去工程後の仮止め用穴のシール作業を省略できる。
<型枠設置工程>
また、図5(a)に示すように、トンネル1の地山掘削面2aに沿って型枠8を設置する。この型枠8の外周面(地山2を向く面)上に、防水シート3を配置する。防水シート3に予め吊鉄筋定着用組物9を取り付けておくことで、防水シート3を型枠8上に配置するのと同時に、吊鉄筋定着用組物9をも型枠8上に配置することができる。これによって、定着部材10の配置作業を効率化できる。
なお、型枠8は、固定構造に限られず、図示しない台車上に設けられることで可動式になっていてもよい。
<充填工程>
続いて、図5(b)に示すように、防水シート3と地山2との間にコンクリートやモルタル等の充填材4を打設して充填する。これによって、定着部材10が充填材4に埋設される。したがって、充填材4の充填後の定着部材10の埋設作業は不要である。
<撤去工程>
充填材4が硬化したら型枠8を撤去する。これによって、仮止部材20がトンネル1内に露出される。続いて、図6(a)に示すように、仮止部材20を回して係合部22を連結部12から外すことで、仮止部材20を定着部材10から分離して撤去する。仮止部材20の回転操作は、前記仮止め時と同様に、手操作や、六角レンチなどの簡易な汎用工具を用いて簡単に行うことができる。
撤去した仮止部材20は、別の吊鉄筋用定着部5の施工に使い回すことができる。
<吊鉄筋定着工程>
次に、図6(b)に示すように、防水シート3上の仮止部材20が在った位置に座金51を配置するとともに、吊鉄筋6の端部の雄ネジ6aを、座金51の中心穴51c及び防水シート3の貫通穴3cに通して、連結部12の雌ネジ11bと螺合させる。さらには、締付ナット50を締め付ける。これによって、図2に示すように、吊鉄筋6を、定着部5を介してトンネル1に定着できる。
<覆工コンクリート構築工程>
図示は省略するが、その後、吊鉄筋6を用いて、覆工コンクリート用鉄筋を組む。そして、型枠を設置して、コンクリートを打設する。これによって、図1において二点鎖線にして示す覆工コンクリート7が構築される。
この施工方法によれば、前述した通り、定着部材10を防水シート3に予め仮止めしておくことで、防水シート3を型枠8上に配置すれば、自動的に定着部材10をも型枠8上に配置することができる。また、充填材4の充填によって、定着部材10を充填材4中に埋設できるから、充填材4の養生硬化後における吊鉄筋6の定着のための所要工程を省略又は簡単化できる。要するに、アンカー孔の形成工程、接着カプセルの挿入工程、アンカーボルトの挿入工程、接着カプセルの硬化待ち工程を必要としない。したがって、施工期間を短縮することできる。また、アンカー孔を形成するためのハンマードリル等の穿孔機は不要であり、接着カプセルも不要であるから、設備コストを低減できる。工具としては、仮止部材20を着脱するための六角レンチのような汎用工具があればよく、その操作には熟練技能を要しない。これによって、吊鉄筋用定着部5を簡易かつ効率的に施工することができる。
本発明は、前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変をなすことができる。
充填材4は、一次覆工となるコンクリートやモルタルであってもよく裏込め材であってもよい。
例えば、定着部材10の連結部12が、定着本体部11から仮止部材20側へ向かって突出するボルトにて構成され、このボルトが防水シート3の貫通穴3cを通して、仮止部材20と係合されるようになっていてもよい。仮止部材20の係合部22は、前記連結部12を構成するボルトと螺合可能なナットにて構成されていてもよい。さらに、吊鉄筋6の雄ネジ6a上のナット50が、雄ネジ6aから前記連結部12を構成するボルトに跨ることで、ナット50を介して吊鉄筋6と定着部材10とが連結されるようにしてもよい。
連結部12と係合部22は、互いに係合するものであればよく、螺合に限られず、フック式やバネ式で弾性的に係止されるようになっていてもよく、多少ガタツキを持って係合するようになっていてもよい。
定着部材10が、吊鉄筋6用の連結部と、仮止部材20用の連結部とを別々に有していてもよい。この場合、仮止部材20を防水シート3上に残置したままで、吊鉄筋6と定着部材10とを連結してもよい。
施工手順は適宜改変してもよい。例えば、型枠8に防水シート3を設置するのと併行して、吊鉄筋定着用組物9を防水シート3に取り付けてもよく、型枠8に防水シート3を設置した後、吊鉄筋定着用組物9を防水シート3に取り付けてもよい
本発明は、トンネルにおける覆工コンクリートを構築するための吊鉄筋の定着施工に適用できる。
1 トンネル
2 地山
3 防水シート
3c 貫通穴
4 充填材
5 吊鉄筋用定着部
6 吊鉄筋
9 吊鉄筋定着用組物
10 定着部材
12 連結部
13 添接板
20 仮止部材
22 係合部
23 押さえ板

Claims (3)

  1. トンネルにおける吊鉄筋用定着部の施工に用いる吊鉄筋定着用組物であって、
    連結部を有して、前記トンネルの防水シートの裏側に配置され、吊鉄筋を定着させる定着部材と、
    係合部を有して、前記防水シートの表側に配置される仮止部材と、
    を備え、前記係合部及び前記連結部の一方が、前記防水シートを通して、前記係合部及び前記連結部の他方と係合されることによって、前記定着部材が前記防水シートに仮止めされ、前記連結部が、前記係合部と着脱可能かつ前記係合部が外されて前記仮止部材が撤去された状態で前記吊鉄筋の端部と連結されることを特徴とする吊鉄筋定着用組物。
  2. 前記定着部材が、前記防水シート裏側の充填材に埋設される定着本体部と、前記定着本体部の前記防水シート側の端部に一体に設けられた添接板を有し、
    前記仮止部材が、前記添接板との間に前記防水シートを挟み付ける押さえ板を有していることを特徴とする請求項1に記載の吊鉄筋定着用組物。
  3. トンネルに吊鉄筋用定着部を施工する方法であって、
    連結部を有する定着部材を前記トンネルの防水シートの裏側に配置し、かつ係合部を有する仮止部材を前記防水シートの表側に配置するとともに、前記係合部及び前記連結部の一方を、前記防水シートを通して、前記係合部及び前記連結部の他方と係合させることによって、前記定着部材を前記防水シートに仮止めし、
    次に、前記防水シートの裏側に充填材を充填することによって、前記定着部材を前記充填材に埋設し、
    前記充填材の充填後、前記係合部を前記連結部から分離して、前記仮止部材を撤去し、
    その後、吊鉄筋の端部を前記連結部に連結することにより、前記定着部材によって前記吊鉄筋を定着させることを特徴とする定着部施工方法。
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