JPH0834017A - コンクリート躯体壁面の改修ライニング工法および改修ライニング構造 - Google Patents

コンクリート躯体壁面の改修ライニング工法および改修ライニング構造

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JPH0834017A
JPH0834017A JP6170774A JP17077494A JPH0834017A JP H0834017 A JPH0834017 A JP H0834017A JP 6170774 A JP6170774 A JP 6170774A JP 17077494 A JP17077494 A JP 17077494A JP H0834017 A JPH0834017 A JP H0834017A
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lining panel
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利幸 野田
Tsuneji Mito
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 型枠の組立、除去等が不要で、改修構造物に
高い強度が得られ、かつ腐食発生の恐れがないものとし
た上で、より一層のコストの削減および作業の容易化を
図り得るコンクリート躯体壁面の改修ライニング工法を
提供する。 【構成】 コンクリート躯体壁面2に固植したアンカー
ボルトを利用して、躯体壁面2に金属フレーム30を固
定し、ライニングパネル40を、金属フレーム30に係
合させることにより、躯体壁面2から間隔をおいて取り
付け、ライニングパネル40を仮設抑止手段50、60
によって躯体壁面側へ抑止した状態に保持し、その状態
で躯体壁面2とライニングパネル40との間の空間部内
にコンクリート等の裏込材を、それによりライニングパ
ネル40裏面側に突設された埋設固着片を埋め込むよう
に注入充填し、裏込材硬化後、仮設抑止手段50、60
を除去するものとしたコンクリート躯体壁面の改修ライ
ニング工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば下水の集積処
理槽、汚泥の処理槽等のコンクリート製液槽および管渠
等のコンクリート躯体壁面の改修ライニング工法および
改修ライニング構造に関する。
【0002】
【従来の技術】大容量の下水処理槽等の液槽や管渠等
は、一般に鉄筋コンクリート製のものとして地中に埋設
状態に建設設置されている。かかる液槽等は、その内部
に貯溜される下水等からの揮発成分、特に細菌によって
発生する硫酸その他の酸化物成分等の影響により、予測
をこえる短い期間のうちに内面腐食を生じ、周囲の壁面
や天井面がぼろぼろになって構造強度が損なわれる事態
を生じ、近時この腐食の問題が大きくクローズアップさ
れている。
【0003】上記のように腐食したコンクリート製液槽
等は、安全性のためにも、爾後的に補修を施し、望まし
くは以降の腐食防止を恒久的に図り得るものとすること
が強く求められる。
【0004】従来、腐食したコンクリート液槽等の改修
工法としては、次のような方法が採用されている。すな
わち、コンクリート躯体壁面(天井面を含む意味で用い
られる)の腐食部分を取り除いた後、その躯体の表面側
に木材とか合板パネル等で型枠を組み、型枠内にコンク
リートを注入して養生硬化させた後、型枠を取り外して
新規なコンクリート層を形成し、そしてこの新規なコン
クリート層表面に、例えばタール系塗料等の耐薬品性の
防食塗料を塗布して仕上げを行ったり、あるいは新規な
コンクリート層表面に耐薬品性の合板樹脂板を貼着固定
してコンクリート層表面をライニングする工法が採用さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の改修工法は、新規なコンクリート層の築造工程と、
コンクリート層表面の仕上げ処理工程との2つの工程を
必要とするため、特に前者の工程に多くの手間と時間を
要し、工期、工費のいずれの点でも好ましいものではな
かった。
【0006】しかも、コンクリート層表面に樹脂板等で
ライニングする場合においては、躯体強度をコンクリー
ト層の強度のみによって確保するものであるため、地震
等の外的な振動に対し充分に対処できず、耐久性の面で
問題を残すものであった。
【0007】また、防食塗料で塗装仕上げを行う場合に
おいては、塗料層自体の耐薬品性、耐久性に問題があ
り、比較的短期間のうちに再び下地のコンクリート層表
面に腐食を生じやすく、恒久的なものになし得ないとう
問題があった。
【0008】<発明の背景>一方近年において本発明者
らは、上記の問題点を解消し得る改修ライニング工法
(特願平5−18521号)を提案している。この工法
は、改修しようとするコンクリート躯体壁面にアンカー
ボルトを固植するとともに、前記躯体壁面から間隔をお
いて配置した剛性金属枠体を上記アンカーボルトを利用
して固定し、次いで金属枠体の表面に配置した硬質合成
樹脂製のライニングパネルを金属枠体にボルト・ナット
により固定し、次いでライニングパネルの表面側に棒状
の抑止桟を格子状に配置してこれをライニングパネル面
上に固定金具で固定した後、躯体壁面とライニングパネ
ルとの間の空間部内にコンクリート等の裏込材を注入充
填し、そして裏込材の養生硬化後、抑止桟等を除去する
ものである。
【0009】この工法によれば、別途型枠を組んで裏込
材の注入を行う必要がないので、工期の短縮、工費の節
減を図ることができるとともに、新規に形成されるコン
クリート層内に剛性金属枠が埋設されるものであるた
め、改修建造物全体の強度が高められて、充分な耐久性
を得ることができ、しかも硬質合成樹脂からなるライニ
ングパネルで被覆されるものであるため、恒久的に優れ
た防食性を得ることができる。
【0010】このようにこの工法は、従来の問題点を解
消し得るものではあるが、改善の余地は残されている。
すなわち、この改修ライニング工法において、剛性金属
枠体およびライニングパネルは、裏込材の注入圧力を受
け止める構造部材でもあるため、所定以上の耐圧性を付
与する必要があり、形状の簡素化を図ることができず、
コストの増大を来し、その上さらに、高重量化を来し
て、これらの部材の組付時における作業者の負担が大き
くなって、改修作業を容易に行えない等の不具合が生じ
る。さらにライニングパネルが構造部材であることか
ら、ボルト・ナットによってパネルを強固に固定する必
要が生じ、その固定作業が複雑で、この点からも改修作
業の繁雑化を来すとともに、ライニングパネル取付後、
表面にナットまたはボルトが存在するため、それをキャ
ップ等で被覆する面倒な作業も必要となり、より一層改
修作業の繁雑化を来す等の不具合が生じ、これらの不具
合を解消することが望まれる。
【0011】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
ものであり、型枠の組立、除去等による工期の長期化お
よび工費の増大を防止でき、改修を施すことによっても
との構造物にも増して高い強度を得ることができ、かつ
腐食発生の恐れがないものとした上で、より一層のコス
トの削減および改修作業の容易化を図り得るコンクリー
ト躯体壁面の改修ライニング工法および改修ライニング
構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願第1の発明のコンクリート躯体壁面の改修ライ
ニング工法は、コンクリート躯体壁面に所定配置に多数
個のアンカーボルトを固植し、次いで、前記アンカーボ
ルトを利用して、上記躯体壁面上に多数のライニングパ
ネル取付用金属フレームを固定し、次いで、裏面側に埋
設固着片が突設された硬質合成樹脂製の多数枚のライニ
ングパネルを、前記金属フレームに係合させることによ
って、前記躯体壁面から間隔をおいて面状に並べて取り
付け、次いで、上記各ライニングパネルを仮設抑止手段
によって躯体壁面側に抑止した状態に保持し、その抑止
状態で、前記躯体壁面とライニングパネルとの間の空間
部内にコンクリート等の裏込材を、その裏込材により前
記埋設固着片を埋め込むように注入充填し、そして、裏
込材を養生硬化させた後、前記仮設抑止手段を除去する
ことを要旨とするものである。
【0013】この第1の発明においては、前記金属フレ
ームを、上下方向に配置される長尺部材により構成する
とともに、その金属フレームに長手方向に沿って所定間
隔おきに多数のライニングパネル取付用開口部を形成し
ておき、前記ライニングパネルの埋設固着片の一部を、
前記ライニングパネル取付用開口部に嵌合してその開口
部下縁部に係合させることによって、前記ライニングパ
ネルを取り付ける工程を採用するのが良い。
【0014】さらに第1の発明においては、前記仮設抑
止手段として、多数個の金属製の枠付抑止パネルと、多
数本の金属製の棒状抑止桟と、前記躯体壁面に固植され
た多数本の抑止桟固定用アンカーボルトに離脱可能に連
結された多数本の連結ボルトとを準備しておき、上記各
枠付抑止パネルをライニングパネル表面に並べて配置す
るとともに、その枠付抑止パネルの表面側に前記抑止桟
を配列し、前記ライニングパネル、枠付抑止パネルおよ
び抑止桟を貫通させた前記連結ボルトに表面側からナッ
トを螺着して、前記枠付抑止パネルおよび抑止桟を前記
ライニングパネルに押圧することによって、前記ライニ
ングパネルを躯体壁面側へ抑止状態に保持する工程を採
用するのが好ましい。
【0015】上記目的を達成するため、本願第2の発明
は、コンクリート躯体壁面に所定配置に固植された多数
本のアンカーボルトにより、上記躯体壁面上に多数のラ
イニングパネル取付用金属フレームが固定され、裏面側
に埋設固着片が突設された硬質合成樹脂製の多数枚のラ
イニングパネルが、前記金属フレームに係合することに
よって、前記躯体壁面から間隔をおいて面状に並んで取
り付けられ、前記躯体壁面とライニングパネルとの間に
コンクリート等の裏込材が充填硬化されるとともに、そ
の裏込材内部に前記埋設固着片が埋設固着されてなるこ
とを要旨とするものである。
【0016】この第2の発明においては、前記埋設固着
片を鉤状のものによって構成するのが好ましい。
【0017】さらに第2の発明において、前記ライニン
グパネルは、前記埋設固着片が一体成形された硬質塩化
ビニル樹脂製のものからなる構成を採用するのが良い。
【0018】また第2の発明においては、前記金属フレ
ームには、ボルト挿通用長孔を有する取付フランジが設
けられるとともに、前記アンカーボルトに、ボルト挿通
用長孔を有する帯状取付座金が固定され、前記取付フラ
ンジと取付座金とが、互いのボルト挿通用長孔が直交す
るように重ね合わされた状態で、両ボルト挿通用長孔に
挿通されたボルトにナットが締結されることによって、
前記金属フレームが位置調整自在に固定されてなる構成
を採用するのが好ましい。
【0019】なお、この発明に用いられる裏込材として
は、一般的な普通コンクリートのほか、水性ディスパー
ジョンセメント系、水溶性ポリマーセメント系等のポリ
マーセメント系やモルタル、さらにはエポキシ樹脂等の
合成樹脂組成物等を使用可能なものとして例示すること
ができる。
【0020】
【作用】本願第1の発明のコンクリート躯体壁面の改修
ライニング工法においては、コンクリート躯体壁面に金
属フレームを固定し、ライニングパネルを金属フレーム
に係合することにより躯体壁面から間隔をおいて取り付
けてライニング壁を形成し、そのライニング壁をコンク
リート等の裏込材の型枠として利用し裏込材の注入充填
を行うものであるから、別途木材等により型枠を組む必
要はなく、さらに躯体壁面はライニング壁によって被覆
される。また、裏込材の注入によって新たに形成される
裏込材壁体内に、金属フレームが埋設されるものとな
り、改修建造物全体の強度が高められるものである。
【0021】しかも、仮設抑止手段によってライニング
パネルを躯体壁面側に抑止した状態で、裏込材の注入充
填を行うものであるから、裏込材の注入圧力を仮設抑止
手段により受け止めることができ、金属フレームおよび
ライニングパネルによって裏込材注入圧力を受け止める
必要がなく、それらを所定以上の耐圧性を有する構造部
材として形成する必要がない。
【0022】また、ライニングパネルは、金属フレーム
に係合するだけで簡単に取り付けることができるととも
に、ライニングパネル裏面側に突設した埋設固着片を、
裏込材壁体内に埋設して構造的に固着するものであるた
め、ライニングパネルを高い強度で取り付けることがで
きる。
【0023】この第1の発明において、金属フレームに
形成された開口部に、ライニングパネルの埋設固着片を
嵌合して開口部下縁部に係合することによって、ライニ
ングパネルを取り付ける場合には、ライニングパネルの
取付を確実に行える。
【0024】さらに第1の発明において、仮設抑止手段
として、金属製枠付抑止パネルおよび金属抑止桟等から
なるものを使用する場合には、ライニングパネルの躯体
壁面側への抑止を、確実に行えるものである。
【0025】一方、本願第2の発明のコンクリート躯体
壁面の改修ライニング構造においては、上記第1発明の
工法の実施により実現される構造を特定しているもので
あるため、上記同様の作用を果たすものである。
【0026】この第2の発明において、埋設固着片を鉤
状のものによって構成する場合には、埋設固着片を確実
に裏込材内に埋設固着することができる。
【0027】さらに第2の発明において、ライニングパ
ネルとして、埋設固着片が一体成形された硬質塩化ビニ
ル製のものを使用する場合には、確実な防食性を得るこ
とができるとともに、一層コストの節減を図り得る。
【0028】また第2の発明において、アンカーボルト
によって固定された帯状取付座金と金属フレームの取付
フランジとを、互いのボルト挿通用長孔を直交させるよ
うに重ね合わした状態で、両ボルト挿通用長孔に挿通し
たボルトにナットを締結することによって、前記金属フ
レームが固定されてなる構成を採用する場合には、ボル
トおよびナットの締結を緩めることにより、取付フラン
ジを躯体壁面方向に沿って自在に移動できるとともに、
任意の移動位置でボルトおよびナットを固く締結するこ
とにより、その位置で取付フランジを確実に固定でき、
金属フレームの取付位置を微妙に調整できるものとな
る。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明の一実施
例である改修ライニング工法を利用して、下水処理槽等
の改修施工を行う場合について説明する。
【0030】まず図1ないし図4に示すように、改修す
べき液槽において、腐食したコンクリート躯体(1)の
壁面(2)は、多くの場合ぼろぼろの状態であるので、
その腐食欠陥部を適宜の掻取り工具等を用いて除去した
後、その表面に素地調整を施す。
【0031】次に、図1ないし図4に示すように、壁面
(2)に所定の配列ピッチで、すなわち後述するライニ
ングパネル取付用金属フレーム(30)の取付位置に対
応させ、2個一組にして多数本のアンカーボルト(1
0)を固植する。例えばコンクリート躯体(1)に壁面
側から穴(3)を穿設し、これにアンカーボルト(1
0)のアンカー部を挿入し、雄ねじ部に第1ナット(1
3)を螺合してアンカー部の裾部を強制拡開することに
より、アンカーボルト(10)を強固に立設固定する。
【0032】次に、対をなす2本のアンカーボルト(1
0)に架け渡すようにして帯状取付座金(20)をそれ
ぞれ取り付ける。取付座金(20)には、長さ方向(左
右方向)に沿って延びる長穴(21)が形成されてお
り、そのボルト挿通用長孔(21)の両端部に、対をな
す2本のアンカーボルト(10)の雄ねじ部を挿通させ
て、その雄ねじ部に第2ナット(14)を取付座金(2
0)の表面側から螺合することによって、取付座金(2
0)の取付が図られている。なお、取付座金(20)の
壁面(2)に対し垂直方向の位置調整が必要な場合に
は、取付座金(20)と第1ナット(13)との間に位
置調整ナットを介在しておき、その位置調整ナットの螺
合位置を調整することにより、取付座金(20)の位置
調整を行えば良い。
【0033】続いて、取付座金(20)を利用して、多
数本のライニングパネル取付用金属フレーム(30)を
取り付ける。金属フレーム(30)は、図12にも示す
ように、長さ1800mmのコ字型長尺部材からなるも
のであって、前壁(31)と、両側折曲片(32)とを
有している。この金属フレーム(30)には、一方側折
曲片(32)の略中間部から前壁(31)を通って他方
側折曲片(32)の略中間部まで至るライニングパネル
取付用開口部(33)が、金属フレーム長さ方向に沿っ
て所定間隔(100mm間隔)おきに多数形成されると
ともに、前壁(31)のライニングパネル取付用開口部
(33)下縁部は上方へ延設されて抜止片(34)が形
成されている。
【0034】また両側折曲片(32)には、それに連設
する取付フランジ(35)が、金属フレーム長さ方向に
沿って所定間隔(566〜567mm間隔)おきに複数
個設けられるとともに、各取付フランジ(35)には金
属フレーム長さ方向に沿って延びるボルト挿通用長孔
(36)がそれぞれ形成されている。なお本実施例にお
いて、取付フランジ(35)は、金属フレーム(30)
の片側に4個、計8個設けられている。
【0035】そして図1に示すように、金属フレーム
(30)が上下方向に配置されるようにして取付フラン
ジ(35)を上記取付座金(20)の表面側に重ね合わ
せ、その状態で、ボルト(22)を、取付座金(20)
のボルト挿通用長孔(21)および金属フレーム(3
0)のボルト挿通用長孔(36)に裏面側からそれぞれ
挿通して、そのボルト(22)にナット(23)を締結
することによって、金属フレーム(30)の固定が図ら
れている。この固定状態においては、ボルト(22)お
よびナット(23)の締結を緩めることにより、取付フ
ランジ(35)の上下左右(躯体壁面方向)の移動が許
容されるとともに、任意の移動位置でボルト(22)お
よびナット(23)を固く締結することにより、その位
置で取付フランジ(35)が固定されるものである。し
たがって、取付フランジ(35)、すなわち金属フレー
ム(30)の固定位置を微妙に調節することができる。
【0036】次に、図3および図9に示すようにコンク
リート躯体(1)の壁面(2)における金属フレーム
(30)の間において、後述するライニングパネル(4
0)のそれぞれの取付位置ほぼ中間にそれぞれ対応させ
て、多数本の抑止桟固定用アンカーボルト(5)を固植
する。すなわち、コンクリート躯体(1)の壁面側から
穴(6)を穿設し、その穴(6)にケミカルアンカー
(7)等の硬化材を充填してからアンカーボルト(5)
を挿入して、ケミカルアンカー(7)を硬化させること
により、抑止桟固定用アンカーボルト(5)を立設固定
する。
【0037】一方、上記金属フレーム(30)を利用し
て取り付けられる多数枚のライニングパネル(40)
は、図13ないし図15にも示すように、硬質塩化ビニ
ル樹脂からなるものであって、幅744mm、高さ29
4mmの矩形状のパネル本体(41)と、パネル本体
(41)の裏面側に、上下方向に所定の間隔をおいて3
本設けられ、上記金属フレーム(30)のライニングパ
ネル取付用開口部(33)にそれぞれ嵌脱自在な埋設固
着片(42)とを有している。
【0038】埋設固着片(42)は、パネル本体(4
1)の裏面側から裏面方向に突出する長さ20mmの水
平部(42a)と、その水平部先端から上方へ延びる高
さ20mmの垂直部(42b)とを有する鉤状のものに
よって構成されている。
【0039】さらにこの埋設固着片(42)はパネル幅
方向に沿って形成されており、両側端部が、パネル本体
(41)の両側端縁より少し内側まで形成されるもので
あり、その埋設固着片(42)の両側端部におけるパネ
ル本体(41)との間に、上記金属フレーム(30)の
抜止片(34)を挿入可能な抜止片挿入用スリット(4
3)が形成されている。
【0040】また図14および図15に示すように、パ
ネル本体(41)の上端縁および下端縁には、パッキン
挿着溝(44)が形成されるとともに、パネル本体(4
1)の裏面側両側端にパッキン挿着用段部(45)が形
成されている。
【0041】なお本発明において、ライニングパネル
(40)の材質は、特に限定されるものではなく、耐薬
品性に優れたものであればどのようなものでも使用でき
るが、特にコスト面を考慮した場合、上記した硬質塩化
ビニル樹脂を使用するのが好ましい。
【0042】以上の構成のライニングパネル(40)
は、以下のように取り付けられる。すなわち、図2およ
び図5に示すように、ライニングパネル(40)の埋設
固着片(42)の両側端部を、対応する金属フレーム
(30)のライニングパネル取付用開口部(33)に前
面側からそれぞれ嵌め込み、その嵌め込み状態でライニ
ングパネル(40)を下方にスライドさせる。これによ
り図6および図7に示すように、ライニングパネル(4
0)側の抜止片挿入用スリット(43)内に金属フレー
ム(30)側の抜止片(34)が挿入されるとともに、
ライニングパネル(40)の埋設固着片(42)の両側
下面が、金属フレーム(30)の両側折曲片(32)に
おけるライニングパネル取付用開口部(33)下縁部に
係合して、ライニングパネル(40)が躯体壁面(2)
から所定の間隔を隔てて配置される。
【0043】以下同様にして、多数枚のライニングパネ
ル(40)を順次取り付けて、縦横配列で面状に配置す
る。このとき、上下に隣接するライニングパネル(4
0)間には、パッキン挿着溝(44)(図3参照)内に
収容させるようにしてゴムパッキン(47)を介在する
とともに、左右に隣接するライニングパネル(40)間
にも、パッキン挿着用段部(45)(図7参照)に配置
させるようにしてゴムパッキン(46)を介在してお
く。
【0044】次に図3、図8および図9に示すように、
ライニングパネル(40)の上記抑止桟固定用アンカー
ボルト(5)に対応する位置に、それぞれボルト挿通孔
(40a)を穿設する。
【0045】続いてその孔(40a)にシーボルト(5
a)等の連結ボルトをそれぞれ挿入配置して、上記アン
カーボルト(5)に締結する。これにより、シーボルト
(5a)の一部がライニングパネル(40)の表面側に
突出するように配置される。
【0046】その後、ライニングパネル(40)の表面
側全域に、多数個の金属製枠付抑止パネル(50)を並
べて配置する。すなわち、枠付抑止パネル(50)は、
図16にも示すように、縦300mm、横750mmの
矩形枠体(51)と、矩形枠体(51)の一面側に取り
付けられたパネル体(52)と、矩形枠体(51)の内
部に縦横に架け渡された補強板(53)とで構成されて
いる。また、矩形枠体(51)には多数個の開口部(5
4)が形成されるとともに、上記抑止桟固定用アンカー
ボルト(5)に位置的に対応して、パネル体(52)に
ボルト挿通用孔(55)が形成されている。
【0047】そして図8ないし図9に示すように、この
構成の多数個の枠付抑止パネル(50)を、各ボルト挿
通用孔(55)内に上記シートボルト(5a)が挿通配
置されるようにして、縦横配列で面状に積み上げてい
き、ライニングパネル(40)の表面全域に枠付抑止パ
ネル(50)を配置するものである。
【0048】なお、枠付抑止パネル(50)を積み上げ
ていく際、矩形枠体(51)の開口部(54)(図16
参照)を利用して隣合う枠付抑止パネル(50)同士を
連結するようにしてもよい。
【0049】次に、枠付抑止パネル(50)の表面側に
多数本のリップ溝形鋼からなる抑止桟(60)を固定す
る。すなわち抑止桟(60)を2本一組にして、その間
に上記シーボルト(5a)を位置させるようにして、抑
止パネル(50)上面に沿って配置する。
【0050】続いて、金属製の抑え板(61)をその中
央孔内にシーボルト(5a)を挿通させるようにして抑
止桟(60)上にそれぞれ配置した後、シーボルト(5
a)にナット(9)を螺合することにより、抑止桟(6
0)および抑止パネル(50)をライニングパネル(4
0)に押圧するものとする。
【0051】ここで、本実施例において、枠付抑止パネ
ル(50)、抑止桟(60)、抑え板(61)、アンカ
ーボルト(5)、シーボルト(5a)およびナット
(9)により、仮設抑止手段が構成されている。
【0052】なお本実施例において、2本一組で設けら
れる抑止桟(60)の各組ごとの配列ピッチは、750
mmに設定するとともに、各組の抑止桟(60)におけ
るシーボルト(5a)による取付ピッチは、300mm
に設定するのが好ましい。すなわち、このようなピッチ
に設定することにより、各枠付抑止パネル(50)をパ
ネルごとにほぼ一か所ずつ固定できて、枠付抑止パネル
(50)の固定を確実に行えるものである。
【0053】続いて図9に示すように、ライニングパネ
ル(40)を上記したように仮設抑止手段により押圧し
た状態において、コンクリート躯体(1)とライニング
パネル(40)との間の空間部内に、コンクリート等の
裏込材(70)の注入充填を行う。このとき、充填され
た裏込材(70)の内部に、ライニングパネル(40)
の埋設固着片(42)が埋設されることとなる。
【0054】続いて、上記注入裏込材(70)が養生硬
化した後、図11に示すようにシーボルト(5a)のナ
ット(9)を緩めて取り外し、抑え板(61)、抑止桟
(60)および枠付抑止パネル(50)を撤去し、さら
にシーボルト(5a)をアンカーボルト(5)から取り
外して撤去する。
【0055】そして最後に図11に示すように、ポリ塩
化ビニル製のキャップ(80)を、ライニングパネル
(40)のボルト挿通孔(40a)に嵌め込んで、抑止
桟固定用アンカーボルト(5)に冠着する。
【0056】これにより、本実施例におけるコンクリー
ト躯体壁面(2)の改修施工が完了し、本実施例におけ
る改修ライニング構造が形成される。
【0057】この改修ライニング工法によれば、躯体壁
面(2)との間に間隔をおいてライニングパネル(4
0)を取り付けてライニング壁を形成し、そのライニン
グ壁を裏込材(70)の型枠としても利用し裏込材(7
0)の注入充填を行うものであるから、別途木材等によ
り型枠を組んで裏込材注入を行う場合と比べて、資材の
節減、工期の短縮、労務の軽減を図ることができる。さ
らに躯体壁面(2)はライニング壁によって被覆される
ものであるから、恒久的に優れた防食性を得ることがで
きるとともに、ライニング壁は表面平滑性に優れたもの
と成し得るので、下水等の槽内貯溜液や流動液の滞留を
防止でき、流下特性の向上を図ることができる。
【0058】また、裏込材(70)の注入によって新た
に形成される裏込材壁体内に、金属フレーム(30)が
埋設されるものとなり、改修建造物全体の強度が高めら
れて、液槽等として充分な耐久性を得ることができる。
【0059】しかも、枠付抑止パネル(50)および抑
止桟(60)によって、裏込材(70)の注入圧力を受
け止めるものであるため、換言すれば金属フレーム(3
0)およびライニングパネル(40)によって裏込材
(70)の注入圧力を受け止める必要がないので、金属
フレーム(30)およびライニングパネル(40)を、
所定以上の耐圧性を有する構造部材として形成する必要
がない。このため、耐圧性に関する制限が緩和されて金
属フレーム(30)およびライニングパネル(40)を
簡素な形状に形成するとができ、コストの低減を図りつ
つ、軽重量化を実現できて改修施工時における作業者の
負担を軽減でき、より良好な作業性を得ることができ
る。
【0060】また、ライニングパネル(40)は、金属
フレーム(30)の開口部(33)に嵌め込んでその開
口部下縁部に係合するだけで、簡単に取り付けることが
でき、この点からも、良好な作業性を得ることができ
る。しかも、ライニングパネル裏面側に突設した埋設固
着片(42)は、裏込材壁体内に埋設されて構造的に固
着するものであるため、ライニングパネル(40)に充
分な取付強度を得ることができ、実用上不具合が発生す
るようなこともない。
【0061】また、金属フレーム(30)の躯体壁面
(2)への取付構造として、躯体壁面(2)にアンカー
ボルト(10)により固定した取付座金(20)に、金
属フレーム(30)の取付フランジ(35)を重ね合わ
せて、ボルト(22)を、横方向に配置されたボルト挿
通用長孔(21)および縦方向に配置されたボルト挿通
孔(35)に挿通し、そのボルト(22)にナット(2
3)を締結してなる構成を採用しているため、ボルト
(22)およびナット(23)の締結を緩めることによ
り、取付フランジ(35)を上下左右方向に沿って自在
に移動させ得るとともに、任意の移動位置でボルト(2
2)およびナット(23)を固く締結することにより、
その位置で取付フランジ(35)を固定できる。したが
って、金属フレーム(30)の固定位置を微妙に調整で
きて、ライニングパネル(40)を正確に取り付けるこ
とができる。
【0062】さらに枠付抑止パネル(50)および抑止
桟(60)等の仮設抑止手段を除去した後、ライニング
パネル(40)に形成された抑止桟固定用ボルト挿通孔
(40a)に、PVC製のキャップ(80)を冠着して
孔埋めを行うようにしているため、孔埋め仕上げ作業を
簡単に行うことができる。しかも、キャップ(80)と
してライニングパネル(40)と同質のPVC製のもの
を使用しているため、ライニング壁面全域の同質化が図
られて、壁面全域に渡って偏りのない均一な防食性等を
得ることができる。
【0063】図17および図18はこの発明の改修ライ
ニング工法を管渠等のコンクリート躯体(101)の壁
面(102)に適用した場合の一例を示す図である。
【0064】両図に示すように、この工法において、金
属フレーム(130)およびライニングパネル(14
0)は、管渠等のコンクリート躯体壁面(102)の内
周面に対応して、周方向に複数個のセグメント単位に分
割された湾曲状のものを用いるものとし、仮設抑止手段
として、周方向に複数個のセグメント単位に分割された
湾曲状の合板等のコンクリートパネルからなる抑止パネ
ル(150)と、山形鋼を管渠内周面に沿ってリング状
に曲成した複数のリング状抑止桟(160)と、後述す
るように抑止パネル(150)およびリング状抑止桟
(160)間に配置される多数のターンバックル式ジャ
ッキー(161)とを準備する。
【0065】そしてまず、上記と同様にして、躯体壁面
(102)に所定の配列で多数本のアンカーボルト(1
10)を固植し、そのアンカーボルト(110)を利用
して、所定の配列で金属フレーム(130)を多数本取
り付ける。
【0066】続いて、多数枚のライニングパネル(14
0)を金属フレーム(130)に係合して、躯体壁面
(102)から間隔をおいた状態で内周面状に取付配置
した後、ライニングパネル(140)表面に多数枚の抑
止パネル(150)を内周面状に配置する。
【0067】続いて、抑止パネル(150)の内側に、
リング状抑止桟(160)を配置する。なお、リング状
抑止桟(160)は、管渠流路方向に沿って所定間隔お
き、例えば750mm間隔おきに配置されるものであ
る。
【0068】続いて、リング状抑止桟(160)と抑止
パネル(150)との間に、ターンバックル式のジャッ
キー(161)を配置し、そのジャッキー(160)を
伸長操作することにより、抑止パネル(150)をライ
ニングパネル(140)に押圧するものとする。
【0069】次にこの押圧状態において、例えば管渠下
部に位置するライニングパネル(140)および抑止パ
ネル(150)に裏込材打込み孔を形成するとともに、
管渠上部に位置するライニングパネル(140)および
抑止パネル(150)に空気抜き孔を形成し、裏込材打
込み孔からコンクリート等の裏込材(170)を注入し
て、躯体壁面(102)とライニングパネル(150)
との間の空間部内に充填する。
【0070】なお、裏込材打込み孔や空気抜き孔は、あ
らかじめライニングパネル(140)や抑止パネル(1
50)に形成しておいてももちろんかまわない。
【0071】そして、注入裏込材(170)の養生硬化
後、ジャッキー(161)、リング状抑止桟(161)
および抑止パネル(150)を撤去して、裏込材打込み
孔および空気抜き孔に、栓体等を詰め込むことにより、
改修施工が完了する。
【0072】その他の事項は、上記実施例と同様である
ため、同一または相当部分に同一または相当符号を付し
て、重複説明は省略する。
【0073】このように本発明のライニング工法は、管
渠等の改修にも適用することができ、その場合でも上記
実施例と同様の効果を得ることができる。
【0074】なお、本発明は上記各実施例で説明した具
体的構成に限られるものではなく、本発明は特許請求の
範囲に記載した構成を逸脱しない範囲で任意の設計的変
更が許容されるものである。
【0075】例えば、管渠内周面に配置したライニング
パネルを、上記一実施例の工法のパネル抑止方式を用い
て抑止状態に保持したり、また管渠内周面に配置したラ
イニングパネルを、径方向に配置した複数のエキスパン
ドロッドを用いて抑止状態に保持することも可能であ
る。
【0076】
【発明の効果】以上のように、本願第1の発明のコンク
リート躯体壁面の改修ライニング工法によれば、コンク
リート躯体壁面に金属フレームを固定し、ライニングパ
ネルを金属フレームに係合することにより躯体壁面から
間隔をおいて取り付けてライニング壁を形成し、そのラ
イニング壁をコンクリート等の裏込材の型枠としても利
用し裏込材の注入充填を行うものであるから、別途木材
等により型枠を組んで裏込材注入を行う場合と比べて、
資材の節減、工期の短縮、労務の軽減を図り得る。さら
に躯体壁面はライニング壁によって被覆されるものであ
るから、恒久的に優れた防食性を得ることができるとと
もに、ライニング壁は表面平滑性に優れたものと成し得
るので、例えば液槽や管渠等に適用した場合、流動液の
滞留を防止でき、流下特性の向上を図り得る。また、裏
込材の注入によって新たに形成される裏込材壁体内に、
金属フレームが埋設されるものとなり、改修建造物全体
の強度が高められて充分な耐久性を得ることができる。
【0077】しかも、仮設抑止手段によって裏込材の注
入圧力を受け止めるものであるから、換言すれば金属フ
レームおよびライニングパネルによって裏込材注入圧力
を受け止める必要がないので、それらを所定以上の耐圧
性を有する構造部材として形成する必要がない。このよ
うに耐圧性に関する制限が緩和されて金属フレームおよ
びライニングパネルを簡素な形状に形成することがで
き、コストの低減を図りつつ、軽重量化を実現できて施
工時における作業者の負担を軽減でき、より良好な作業
性を得ることができる。
【0078】また、ライニングパネルは、金属フレーム
に係合するだけで簡単に取り付けることができ、この点
からも、良好な作業性を得ることができるとともに、ラ
イニングパネル裏面側に突設した埋設固着片を、裏込材
壁体内に埋設して構造的に固着するものであるため、ラ
イニングパネルを実用上充分な強度で取り付けることが
できる。
【0079】この第1の発明において、金属フレームに
形成された開口部に、ライニングパネルの埋設固着片を
嵌合して開口部下縁部に係合することによって、ライニ
ングパネルを取り付ける場合には、ライニングパネルの
取付を確実に行えるという利点がある。
【0080】さらに第1の発明において、仮設抑止手段
として、金属製枠付抑止パネルおよび金属製抑止桟等か
らなるものを使用する場合には、ライニングパネルの躯
体壁面側への抑止を、確実に行えるという利点がある。
【0081】本願第2の発明のコンクリート躯体壁面の
改修ライニング構造によれば、上記第1の発明の工法の
実施により実現される構造を特定しているものであるた
め、実質的に上記同様の効果を得ることができる。
【0082】この第2の発明において、埋設固着片を鉤
状のものによって構成する場合、ライニングパネルの固
定を、確実に行えるという利点がある。
【0083】さらに第2の発明において、ライニングパ
ネルとして、埋設固着片が一体成型された硬質塩化ビニ
ル製のものを使用する場合には、確実な防食性を得るこ
とができるとともに、一層コストの節減を図り得るとい
う利点がある。
【0084】また第2の発明において、アンカーボルト
によって固定された帯状取付座金と金属フレームの取付
フランジとを、互いのボルト挿通用長孔を直交させるよ
うに重ね合わした状態で、両ボルト挿通用長孔に挿通し
たボルトにナットを締結することによって、前記金属フ
レームが固定されてなる構成を採用する場合には、金属
フレームの取付位置を微妙に調整でき、ライニングパネ
ルの取付作業、ひいては改修作業をスムーズに行えると
いう利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるコンクリート躯体壁
面の改修ライニング工法における金属フレームの施工状
態を示す分解斜視図である。
【図2】実施例工法におけるライニングパネル取付状態
を示す斜視図である。
【図3】実施例工法におけるライニングパネル取付状態
を示す一部切欠正面図である。
【図4】実施例工法におけるライニングパネル取付状態
を示す側断面図である。
【図5】実施例工法におけるライニングパネル取付状態
を拡大して示す側断面図である。
【図6】実施例工法におけるライニングパネル取付状態
を拡大して示す斜視図である。
【図7】実施例工法におけるライニングパネル取付状態
を示す水平断面図である。
【図8】実施例工法における仮設抑止手段取付状態を示
す分解斜視図である。
【図9】実施例工法における仮設抑止手段取付状態を示
す側断面図である。
【図10】実施例工法における仮設抑止手段取付状態を
示す正面図である。
【図11】実施例工法により完成された改修ライニング
構造を示す側断面図である。
【図12】実施例工法に使用された金属フレームを示す
図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は側面
図、同図(c)は底面図である。
【図13】実施例工法に使用されたライニングパネルを
示す図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は側
面図、同図(c)は平面図である。
【図14】図13の一点鎖線Pで囲まれる部分の拡大図
である。
【図15】図13の一点鎖線Qで囲まれる部分の拡大図
である。
【図16】実施例工法に使用された抑止パネルを示す一
部切欠斜視図である。
【図17】この発明の他の実施例である改修ライニング
工法に使用された金属フレームおよびライニングパネル
を示す斜視図である。
【図18】上記他の実施例の工法により完成された改修
ライニング構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1、101…コンクリート躯体 2、102…躯体壁面 5…抑止桟固定用アンカーボルト 5a…シーボルト(連結ボルト) 9…ナット 10、110…アンカーボルト 20…取付座金 21…横長ボルト挿通孔 22…ボルト 23…ナット 30、130…金属フレーム 33…ライニングパネル取付用開口部 35…取付フランジ 36…縦長ボルト挿通孔 40、140…ライニングパネル 42…埋設固着片 50…枠付抑止パネル 60、160…抑止桟 70…裏込材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート躯体壁面に所定配置に多数
    個のアンカーボルトを固植し、 次いで、前記アンカーボルトを利用して、上記躯体壁面
    上に多数のライニングパネル取付用金属フレームを固定
    し、 次いで、裏面側に埋設固着片が突設された硬質合成樹脂
    製の多数枚のライニングパネルを、前記金属フレームに
    係合させることによって、前記躯体壁面から間隔をおい
    て面状に並べて取り付け、 次いで、上記各ライニングパネルを仮設抑止手段によっ
    て躯体壁面側に抑止した状態に保持し、 その抑止状態で、前記躯体壁面とライニングパネルとの
    間の空間部内にコンクリート等の裏込材を、その裏込材
    により前記埋設固着片を埋め込むように注入充填し、 そして、裏込材を養生硬化させた後、前記仮設抑止手段
    を除去するものとしたコンクリート躯体壁面の改修ライ
    ニング工法。
  2. 【請求項2】 前記金属フレームを、上下方向に配置さ
    れる長尺部材により構成するとともに、その金属フレー
    ムに長手方向に沿って所定間隔おきに多数のライニング
    パネル取付用開口部を形成しておき、 前記ライニングパネルの埋設固着片の一部を、前記ライ
    ニングパネル取付用開口部に嵌合してその開口部下縁部
    に係合させることによって、前記ライニングパネルを取
    り付けるものとする請求項1に記載のコンクリート躯体
    壁面の改修ライニング工法。
  3. 【請求項3】 前記仮設抑止手段として、多数個の金属
    製の枠付抑止パネルと、多数本の金属製の棒状抑止桟
    と、前記躯体壁面に固植された多数本の抑止桟固定用ア
    ンカーボルトに離脱可能に連結された多数本の連結ボル
    トとを準備しておき、 上記各枠付抑止パネルをライニングパネル表面に並べて
    配置するとともに、その枠付抑止パネルの表面側に前記
    抑止桟を配列し、前記ライニングパネル、枠付抑止パネ
    ルおよび抑止桟を貫通させた前記連結ボルトに表面側か
    らナットを螺着して、前記枠付抑止パネルおよび抑止桟
    を前記ライニングパネルに押圧することによって、前記
    ライニングパネルを躯体壁面側へ抑止状態に保持するも
    のとする請求項1または2に記載のコンクリート躯体壁
    面の改修ライニング工法。
  4. 【請求項4】 コンクリート躯体壁面に所定配置に固植
    された多数本のアンカーボルトにより、上記躯体壁面上
    に多数のライニングパネル取付用金属フレームが固定さ
    れ、 裏面側に埋設固着片が突設された硬質合成樹脂製の多数
    枚のライニングパネルが、前記金属フレームに係合する
    ことによって、前記躯体壁面から間隔をおいて面状に並
    んで取り付けられ、 前記躯体壁面とライニングパネルとの間にコンクリート
    等の裏込材が充填硬化されるとともに、その裏込材内部
    に前記埋設固着片が埋設固着されてなるコンクリート躯
    体壁面の改修ライニング構造。
  5. 【請求項5】 前記埋設固着片は鉤状のものによって構
    成されてなる請求項4に記載のコンクリート躯体壁面の
    改修ライニング構造。
  6. 【請求項6】 前記ライニングパネルは、前記埋設固着
    片が一体成形された硬質塩化ビニル樹脂製のものからな
    る請求項4または5に記載のコンクリート躯体壁面の改
    修ライニング構造。
  7. 【請求項7】 前記金属フレームには、ボルト挿通用長
    孔を有する取付フランジが設けられるとともに、 前記アンカーボルトに、ボルト挿通用長孔を有する帯状
    取付座金が固定され、 前記取付フランジと取付座金とが、互いのボルト挿通用
    長孔が直交するように重ね合わされた状態で、両ボルト
    挿通用長孔に挿通されたボルトにナットが螺合されるこ
    とによって、前記金属フレームが位置調整自在に固定さ
    れてなる請求項4ないし6のいずれかに記載のコンクリ
    ート躯体壁面の改修ライニング構造。
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