JP4234338B2 - フィルムの蒸着方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムの蒸着方法に関し、詳しくは、蒸着準備段階における蒸着材料の溶解のための加熱によってもフィルムの熱負けや破断等が発生せず、かつ、この段階でのフィルムのロスの発生を最小限に抑えることができるフィルムの蒸着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
データバックアップ用および映像記録用としての磁気テープ、包装用フィルム、電極フィルムなどの多岐にわたる用途に、高分子フィルムへの蒸着技術が応用されている。
【0003】
中でも磁気記録用途においては、磁気記録システムの大容量化や小型化に伴い媒体の高密度化やテープの薄型化が要求されている中で、蒸着型の磁気記録媒体は、塗布型媒体に比し、バインダを含まないために磁性層の充填率が高く、飽和磁化を大きくすることが可能であり、また、薄膜化が可能であるために短波長の記録に対しても記録減磁を抑えることができるなど、高密度記録において有利であるという利点を有している。
【0004】
蒸着媒体としては、従来、被蒸着材料に高分子フィルムとしてポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)を用い、蒸着材料に磁性層を形成する強磁性金属としてCoまたはCo−Ni合金を用いたものが知られており、これらの蒸着技術においては、金属を蒸発させるために電子ビームを用いて、高分子フィルムを冷却ドラムに抱かせた状態で走行させながら、連続蒸着を行うことが一般的である。
【0005】
この場合、蒸着を行うに際し蒸着材料を連続的に安定して蒸発させるためには、蒸着材料およびるつぼの事前加熱作業(溶かし込み)を行うことが必要となるが、この作業においては、蒸着源加熱に伴う輻射熱により高分子フィルムが熱負けして、破断に至ってしまうという問題があった。このため、開閉可能な遮蔽板を蒸着材料と高分子フィルムとの間に配置して熱を遮断したり、高分子フィルムを冷却ドラムに抱かせるなどの手法が用いられてはいるが、これらだけでは十分ではないため、フィルムを低速で走行させながら溶かし込み作業を行う手法が採られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記手法を用いて蒸着を行った場合でも、低速とはいえ溶かし込み時の走行部分はロスとなることから、この溶かし込み作業はフィルムの使用効率を大幅に悪化させる要因となっていた。
【0007】
また、近年の磁気記録媒体に対する大容量記録の要請から、テープ1巻あたりの巻き長さを長くするためにテープ全厚を薄くする必要が生じており、高分子フィルムの材料についても、薄くした場合でも強度を確保することのできる高ヤング率材料へ移行してきている。
【0008】
高ヤング率フィルムとしては、芳香族ポリアミド(アラミド)フィルムが代表的であるが、かかるアラミドフィルムを用いた場合、耐熱性がPETやPENよりも高くなる反面、電子ビームを蒸着源に投入した際に発生する二次電子または反跳電子によってフィルムが極端に帯電してしまい、フィルムを低速走行させながら溶かし込みを行う方法においては、冷却ドラムへのフィルムの帯電貼り付きによって剥離時のフィルム破断が発生しやすくなり、走行も不安定となるという問題が発生していた。
【0009】
そこで本発明の目的は、長尺フィルムの蒸着準備段階における蒸着材料の溶解に際し、溶解のための加熱に伴うフィルムへの熱や帯電の影響を排して、フィルムの熱負けや破断の発生がなく、かつ、従来に比しフィルムのロスの発生を低減することができ、従ってフィルムの走行、蒸着を安定して行うことができるフィルムの蒸着方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のフィルムの蒸着方法は、芳香族ポリアミドからなる長尺フィルム上に、真空蒸着により薄膜を形成するフィルムの蒸着方法において、電子ビームにより蒸着材料の溶解を行う間は該蒸着材料と前記長尺フィルムとの間の遮蔽板を閉じた状態で前記長尺フィルムを1m/min以下の極低速スピードにて走行させ、前記蒸着材料の溶解が完了したところで該長尺フィルムの走行を加速させ、同時に、前記遮蔽板を開くことを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明のフィルムの蒸着方法は、芳香族ポリアミドからなる長尺フィルム上に、真空蒸着により薄膜を形成するフィルムの蒸着方法において、電子ビームにより蒸着材料の溶解を行う間は該蒸着材料と前記長尺フィルムとの間の遮蔽板を閉じた状態で前記長尺フィルムを1m/min以下の極低速スピードにて走行させ、前記蒸着材料の溶解が完了したところで該長尺フィルムの走行を加速させ、その後、前記遮蔽板を開くことを特徴とするものである。
【0012】
本発明によれば、長尺フィルムにつき所定の材料を用い、かつ、蒸着作業を所定の条件、手順に従い行うことにより、フィルムに対する熱の影響を最低限に抑え、熱の影響を受けるフィルムの範囲を最小限にして、冷却ドラム剥離時のフィルム破断を防止することができるとともに、蒸着時においては良好な走行状態を維持し、安定した蒸着作業を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態についてより詳細に説明する。
本発明の蒸着方法においては、ヤング率が高く耐熱性にも優れた芳香族ポリアミドを被蒸着材料となる高分子支持体フィルムとして用い、このフィルム上に真空蒸着により蒸着材料の薄膜を形成する。
【0014】
本発明に用いることのできる蒸着装置の一例を図1に示す。図示する蒸着装置1は斜め蒸着装置と呼ばれるものであり、この装置を用いる斜め蒸着法では、蒸着材料の蒸気を被蒸着材料の表面に特定の角度で入射させ、被蒸着材料に対し傾いた柱状結晶粒子からなる蒸着材料の薄膜を形成する。具体的には、真空容器中において、長尺フィルム状の被蒸着材料としての芳香族ポリアミドフィルム2を供給ロール3から繰り出し、回転する冷却ドラム4の表面に添わせて搬送しながら、定置された蒸着るつぼ5内の蒸着材料に電子銃6から電子ビーム6Bを照射して蒸着材料の溶湯を形成し、蒸着材料の蒸発物を発生させて斜め蒸着を行うことにより、長尺フィルム2の表面上に蒸着材料の薄膜を形成することができる。
【0015】
図中、冷却ドラム4を覆うように設けられている遮蔽板9は、蒸着材料の入射角を規制するためのものであり、この遮蔽板9には、長尺フィルム2の所定部位にのみ蒸発金属が蒸着するように、開口が形成されている。この開口には、図示するようにシャッター10が設けてあり、このシャッター10が蒸着の初期および終期には矢印の方向にスライドして遮蔽板9の開口の開放および遮断を行い、不要な蒸着を防止する働きを有している。
【0016】
本発明においては、上記蒸着を行うに際して、蒸着準備段階として行う蒸着材料の溶解の際に、遮蔽板9を閉じたまま、即ち、遮蔽板9の開口をシャッター10により塞いだままの状態で、長尺フィルム2を静止させるかまたは1m/min以下の極低速スピードにて走行させる。これにより、長尺フィルム2に対する蒸着材料の溶解のための加熱に伴う輻射熱の影響を最低限に抑えつつ、熱の影響を受ける長尺フィルム2の範囲、即ち、フィルムのロスを最小限に抑えることができる。長尺フィルム2としてPETやPENを用いた場合、溶かし込みの際にフィルムを静止させ、または、1m/min以下程度の極低速にて走行させると、熱劣化によりフィルムの状態が著しく悪化し、フィルムの走行性自体に悪影響が及んで、蒸着準備完了後においてももはやフィルムを安定に走行させることができなくなる。そこで本発明においては、蒸着準備段階における上記フィルム走行条件と併せ、耐熱性に優れた芳香族ポリアミドを長尺フィルム2の材料としたことにより、フィルムの熱負けや穴あきを防止し、走行性を良好に保ちつつ安定に蒸着を行うことが可能となったものである。また、本発明においては、芳香族ポリアミドのフィルムにおいて生じやすいフィルムの帯電による貼り付き、さらにはこれによる破断や、走行状態の不安定化をも生じることがない。
【0017】
上述のようにして蒸着準備を行った後は、蒸着準備が整ったところで長尺フィルム2の本走行を開始させ、シャッター10を開く。即ち、シャッター10は、長尺フィルム2の本走行を開始させた後、走行確認後に開いてもよいが、本走行の開始と同時に開いてもよい。なお、ここで「本走行」とは、蒸着時のフィルムの走行を意味し、上述の蒸着準備段階における極低速走行と区別される。本走行時のフィルムの走行速度は50〜300m/min程度である。
【0018】
本発明においては、蒸着準備段階における上記手順が重要であり、蒸着に関するその他の条件は常法に従い適宜決定すればよく、特に制限されない。特には、本発明の蒸着方法は、磁気記録媒体の製造において、非磁性基体としての長尺フィルム2上に真空蒸着により磁性層を形成するに際し好適に用いることができる。
【0019】
磁性層の蒸着材料としては、好適には、強磁性金属材料を用いる。かかる強磁性金属材料としては、例えば、Fe、Co、Ni等の単独若しくは混合材料、または、Co−Ni−Cr、Fe−Ni−N、Co−Ni−Taなどの三成分系などが挙げられるが、特に制限されるべきものではない。この場合、斜め蒸着法においては、非磁性基体2が走行可能な真空容器内を10-3Paまで排気した後、電子銃6の電子ビームを用いて蒸着材料を加熱、溶融させ、蒸着させることが好ましい。
【0020】
蒸着の際には、表面保護と磁気特性制御のために酸化性ガスを導入してもよい。導入すべき酸化性ガスとしては、酸素、オゾン、亜酸化窒素などより適宜選択することができる。これらのガスを蒸着部に導入するためのガス供給ノズル(図示せず)は、例えば、図示する遮蔽板9とシャッター10との間に設ければよい。
【0021】
本発明の蒸着方法は、形成する磁性層が単層でも、あるいは2層以上の多層膜でも適用可能であるが、かかる磁性層全体の厚みは10〜500nmの範囲内で制御することが好ましい。この厚みが10nmより薄い場合はスチル耐久性が不安定となり、一方、500nmより厚いと損失増大のために電磁変換特性が低下する。また、本発明において斜め蒸着を行うにあたっては、冷却ドラムの回転方向は同方向でも逆方向でもよく、要求される電磁変換特性を満足するように設計すればよく、特に限定されるものではない。
【0022】
なお、図示する装置において、電子ビーム6Bの蒸着るつぼ5内への照射位置の確認は、例えば、真空容器側面に設けられた、遮光用シャッター装置11を備えた電子ビーム監視用覗き窓にて行うことができる。また、符号8は、真空容器内を所定の圧力に保つために設けられている真空排気ポンプを示す。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
実施例1
図1に示す斜め蒸着装置1を用いて、真空度1×103Paにて、電子ビーム加熱により、高分子支持体フィルム(ベースフィルム)2としての厚み4.0μmのアラミドフィルム(東レ(株)製、ミクトロン4MA30)上に、蒸着るつぼ5内に収納された蒸着材料としてのCoを蒸着し、磁性層を形成した。
【0024】
蒸着に際しては、蒸着材料であるCoの溶解時は、シャッター10を閉じた状態で、かつ、ベースフィルム2を冷却ドラム4に抱かせた状態で静止させ、溶解のための加熱作業として電子ビームのエミッション電流を目的の蒸着膜厚が得られる電流まで徐々に上げてゆき、蒸着材料の溶解の完了とともにベースフィルム2の走行をスタートさせ、これと同時にシャッター10を開いて蒸着を開始して、所定の走行速度まで加速した。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚100nmが達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。なお、蒸着膜厚はオンラインで光透過率を計測することにより測定した。
【0025】
実施例2
実施例1において、蒸着材料の溶解の完了とともに電子ビームのエミッション電流を実施例1の半分の値まで下げた後、フィルム走行をスタートさせ、これと同時にシャッター10を開いて、加速中にエミッション電流を実施例1と同じ値まで上げた以外は実施例1と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0026】
実施例3
実施例1において、蒸着材料の溶解の完了とともに電子ビームのエミッション電流を実施例1の半分の値まで下げた後、フィルム走行のスタート、加速を行い、加速走行が始まったことを確認後即座にシャッター10を開いた以外は実施例1と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0027】
実施例4
実施例1において、蒸着材料の溶解時は1m/minのスピードでフィルムを走行させ、蒸着材料の溶解の完了後にフィルム走行を加速して、これと同時にシャッター10を開いた以外は実施例1と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0028】
実施例5
実施例4において、蒸着材料の溶解の完了とともに電子ビームのエミッション電流を実施例4の半分の値まで下げた後、フィルム走行を加速させ、これと同時にシャッター10を開いて、加速中にエミッション電流を実施例4と同じ値まで上げた以外は実施例4と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0029】
実施例6
実施例4において、蒸着材料の溶解の完了とともに電子ビームのエミッション電流を実施例4の半分の値まで下げた後、フィルム走行を加速させ、加速走行が始まったことを確認後即座にシャッター10を開いて、加速中にエミッション電流を実施例4と同じ値まで上げた以外は実施例4と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0030】
比較例1
実施例1において、蒸着材料の溶解に際しフィルムを10m/minのスピードで走行させようとしたが、この時点でフィルム切れが発生した。
【0031】
比較例2
実施例1において、蒸着材料の溶解に際しフィルムを5m/minのスピードで走行させようとしたが、フィルムが蛇行し、フィルム切れが発生した。
【0032】
比較例3
実施例1において、高分子支持体フィルム2として厚み6.5μmのPETフィルムを用い、蒸着材料の溶解時はフィルムを10m/minのスピードで走行させ、蒸着材料の溶解の完了後にフィルム走行を加速して、これと同時にシャッター10を開いた以外は実施例1と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0033】
比較例4
実施例1において、高分子支持体フィルム2として厚み6.5μmのPETフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0034】
比較例5
実施例1において、高分子支持体フィルム2として厚み4.7μmのPENフィルムを用い、蒸着材料の溶解時はフィルムを10m/minのスピードで走行させ、蒸着材料の溶解の完了後にフィルム走行を加速して、これと同時にシャッター10を開いた以外は実施例1と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0035】
比較例6
実施例1において、高分子支持体フィルム2として厚み4.7μmのPENフィルムを用いた以外は実施例1と同様にして蒸着を行った。この時のフィルムの走行状態および目的とする蒸着膜厚が達成されるまでのフィルムのロス長さを下記の表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、長尺芳香族ポリアミドフィルムを用いた蒸着方法において、蒸着材料の溶解によるフィルムの熱負けや破断の発生がなく、かつ、従来に比しフィルムのロスの発生を低減することができ、従ってフィルムの走行、蒸着を安定して行うことができるフィルムの蒸着方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る斜め蒸着装置を示す概略模式図である。
【符号の説明】
1 斜め蒸着装置
2 長尺フィルム
3 供給ロール
4 冷却ドラム
5 蒸発るつぼ
6 電子銃
6B 電子ビーム
7 巻き取りロール
8 真空排気ポンプ
9 遮蔽板
10 シャッター
11 遮光用シャッター装置
Claims (2)
- 芳香族ポリアミドからなる長尺フィルム上に、真空蒸着により薄膜を形成するフィルムの蒸着方法において、電子ビームにより蒸着材料の溶解を行う間は該蒸着材料と前記長尺フィルムとの間の遮蔽板を閉じた状態で前記長尺フィルムを1m/min以下の極低速スピードにて走行させ、前記蒸着材料の溶解が完了したところで該長尺フィルムの走行を加速させ、同時に、前記遮蔽板を開くことを特徴とするフィルムの蒸着方法。
- 芳香族ポリアミドからなる長尺フィルム上に、真空蒸着により薄膜を形成するフィルムの蒸着方法において、電子ビームにより蒸着材料の溶解を行う間は該蒸着材料と前記長尺フィルムとの間の遮蔽板を閉じた状態で前記長尺フィルムを1m/min以下の極低速スピードにて走行させ、前記蒸着材料の溶解が完了したところで該長尺フィルムの走行を加速させ、その後、前記遮蔽板を開くことを特徴とするフィルムの蒸着方法。
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