JPH1021543A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH1021543A
JPH1021543A JP17672296A JP17672296A JPH1021543A JP H1021543 A JPH1021543 A JP H1021543A JP 17672296 A JP17672296 A JP 17672296A JP 17672296 A JP17672296 A JP 17672296A JP H1021543 A JPH1021543 A JP H1021543A
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JP
Japan
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base film
electron beam
thickness
recording medium
magnetic recording
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JP17672296A
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English (en)
Inventor
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Katsumi Sasaki
克己 佐々木
Osamu Yoshida
修 吉田
Katsumi Endo
克巳 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベースフィルムが6μm以下と薄い場合であ
っても、ベースフィルムを熱輻射により変形させること
なく蒸着を行うことを可能とする製造方法の提供。 【解決手段】 チャンバ内を所定の真空雰囲気とした
後、巻き出しロールからベースフィルムを冷却キャンロ
ール上へと走行させる。ベースフィルムが厚みxのポリ
エチレンテレフタレートの場合、電子ビームのパワーP
(kW)の上限yを式yPET=29−17x+8.3x2によって
規定する。ベースフィルムが厚みxのポリエチレンナフ
タレートの場合、電子ビームのパワーP(kW)の上限y
は、式yPE N=59−5.7x+6.7x2によって記述され、ベ
ースフィルムが厚みxのポリアラミドの場合、電子ビー
ムのパワーP(kW)の上限yは、式yPA=134+9x+
3x2によって規定される。下限は式ymin=15−0.83x
+0.83x2によって規定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体の製造
方法に関し、より詳しくは薄いベースフィルムに対して
強磁性薄膜を蒸着するに適した、磁気記録媒体の新規な
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強磁性材料蒸発源に対して電子ビームを
照射、加熱することにより、円筒状キャン上を搬送され
るベースフィルムに対して金属薄膜を成膜させて製造さ
れる、蒸着型の磁気記録媒体は、磁性体充填率が高いた
め塗布型の磁気記録媒体等と比べて薄膜で飽和磁化や保
磁力が大きく、高密度記録に適したものとして種々の応
用分野において利用されている。こうした蒸着型の磁気
記録媒体、例えばビデオテープや8ミリビデオテープの
製造技術に関しては、特性の改善を目指して数多くの改
良が提案されている。一例として、特公昭41−19389号
公報は、いわゆる斜め蒸着の技術を用いることにより斜
方コラム構造を有する磁性層を得、これによって保磁力
を大きくとり、出力を向上させることを開示している。
また特公昭60−10370号公報は、強磁性材料蒸発源の蒸
発面の中心を円筒状キャンの回転軸からベースフィルム
搬入側へとずらすことにより、得られる磁性膜の抗磁力
を高めることを開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気記録媒
体のベースフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレ
ート等のプラスチックの如き非磁性支持体が用いられ
る。その厚みは例えばVHS型のビデオテープでは16μ
m程度、8mmビデオテープでは9μm程度、デジタル
ビデオカセット(DVC)では6.3μm程度であるが、
高密度記録の要請に伴う小型化、長尺化につれて、磁気
記録媒体、従ってベースフィルムの厚みはどんどん薄く
なる傾向にある。こうした場合に上記のような従来技術
をそのまま適用すると、ベースフィルムが強磁性材料蒸
発源からの熱輻射により損傷するといった問題がある。
特に、近時は6μm以下という極めて薄いベースフィル
ムの使用が検討されているが、これらの場合にはこうし
た問題は特に大きい。即ち熱負けによってベースフィル
ムが変形し、結果的に得られる磁気記録媒体におけるエ
ンベロープ波形の劣化や走行不良を生ずるからである。
【0004】上述した特公昭60−10370号公報には、ペ
ースフィルムが熱輻射により損傷を受けない範囲で強磁
性材料蒸発源と円筒状キャンの距離を小さくし、円筒状
キャン回転軸からの蒸発面中心のずらしを大きくするこ
とが好ましいとの記載がある。しかしながらこれはベー
スフィルムの厚みによって生ずる相違については考慮し
ておらず、またこうした距離と他のパラメータとの関係
について考慮したものでもない。これは単に従来のベー
スフィルムについて、熱負けしない範囲で円筒状キャン
と蒸発源とを近づけるという常識的な事項について教示
するのみであって、ベースフィルムの薄膜化への対処に
ついてはさらなる考慮が必要である。
【0005】さらに、特公昭57−19493号公報には、電
子ビーム蒸着に用いるエネルギーの実用上の下限として
15KeVを用いるという開示がある。しかしながら、上限
に関しては何の知見も得ることができない。本発明は、
ベースフィルムの薄膜化に伴って、蒸着に使用するエネ
ルギーにはベースフィルム材料に応じた上限が個々に存
在することを見出し、この上限に応じて個々の蒸着を最
適化することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明により提供される
磁気記録媒体の製造方法においては、従来法と同様にし
て、真空雰囲気中で円筒状キャンを介して搬送されるベ
ースフィルム上に、強磁性材料蒸発源の電子ビーム走査
加熱を通じて強磁性金属薄膜層を蒸着させる。しかしな
がら本発明においては、電子ビームのパワー、即ち電子
ビームを照射する電子銃のパワー(特にパワーの上限)
は、強磁性薄膜が被着される6μm以下のベースフィル
ムの材料と厚みに応じて制御される。このように電子銃
のパワーを薄膜化された個々のベースフィルムの材料に
応じて制御することにより、ベースフィルムの損傷を回
避しつつ、最適な蒸着を行うことが可能となる。
【0007】特に本発明の製造方法は、ベースフィルム
が厚みxのポリエチレンテレフタレートである場合、電
子ビームのパワーP(kW)の上限yを、式yPET=29−1
7x+8.3x2によって規定する。またベースフィルムが
厚みxのポリエチレンナフタレートである場合は、同様
にして規定される電子ビームのパワーP(kW)の上限y
は、式yPEN=59−5.7x+6.7x2によって記述され、ベ
ースフィルムが厚みxのポリアラミドである場合には、
電子ビームのパワーP(kW)の上限yは、式yPA=134
+9x+3x2によって規定される。これらの関係式
は、電子ビーム蒸着による薄膜ベースフィルムの熱損傷
について究明を行う過程において、本発明者らが見出し
たものである。ここで記述したこれらの材料をベースフ
ィルムとして用いる場合は、これらの式により規定され
るyを上限として蒸着を行うことにより、ベースフィル
ムの熱変形なしに、良好な特性を有する磁気記録媒体を
得ることができる。また電子ビームのパワーP(kW)の
下限は、式ymin=15−0.83x+0.83x2によって規定す
ることができる。
【0008】上記のようにして蒸着を行う場合、強磁性
材料蒸発源の位置は、蒸発面の中心に立てた法線が円筒
状キャンの回転軸と一致する位置からベースフィルム搬
入側へとずれた位置となるようにし、また最小入射角を
規定する防着板が、この法線よりもベースフィルム搬入
側に延出するようにする。なお円筒状キャンと蒸発源の
間の距離は、一般に円筒状キャンの半径以下である。
【0009】本発明の磁気記録媒体の製造方法におい
て、ベースフィルムとしては上述のように、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリア
ミド等が好ましい。特に好ましいのはポリエチレンテレ
フタレートである。しかし他のポリエステル;ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィン; セルロース
トリアセテート、セルロースジアセテート等のセルロー
ス誘導体;ポリカーボネート;ポリ塩化ビニル;ポリイ
ミド;芳香族ポリアミド等のプラスチック等を使用でき
る。これらの他のベースフィルムについての電子ビーム
パワーの上限は、本明細書における教示を基にして容易
に得ることができると考えられる。これらの支持体の厚
みは本発明においては6μm以下、特に2.5〜6μm程
度である。
【0010】また本発明において磁性金属薄膜層を形成
するのに用いられる磁性材料としては、通常の金属薄膜
型の磁気記録媒体の製造に用いられる強磁性金属材料が
挙げられる。例えばCo、Ni、Fe等の強磁性金属、或いは
Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe-Co−Ni、Fe−Cu、Co−C
u、Co−Au、Co−Y、Co−La、Co−Pr、Co−Gd、Co−S
m、Co−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−Sb、Mn−Al、Fe−C
r、Co−Cr、Ni−Cr、Fe−Co−Cr、Ni−Co−Cr等の強磁
性合金などである。特に、鉄、コバルト、ニッケルを主
体とする強磁性合金及びこれらの窒化物、炭化物から選
ばれる少なくとも1種が好ましい。また蒸着により磁性
層を形成する際に酸化性ガスを導入し、磁性層表面に酸
化物を形成することにより耐久性の向上を図ることがで
きる。磁性層は単層構造でも、多層構造でも構わない。
高周波記録に対応するためには多層とするのが良く、実
用的な範囲としては2〜3層が適当である。磁性層の厚
みは1000〜3000Å程度であり、二層の場合は下層が200
〜2000Å程度で上層が100〜1000Å程度が好ましく、三
層の場合は下層が200〜2000Å程度、中間層が200〜1000
Å程度、上層が100〜1000Å程度が好ましい。
【0011】また磁気記録媒体の耐食性、耐久性といっ
た特性を向上させる目的で、本発明に従って磁性層を成
膜した後、その上に高硬度薄膜の保護層を設けることが
できる。こうした保護層は非磁性材料からなり、例えば
ダイヤモンドライクカーボンや、炭化ホウ素、炭化ケイ
素、窒化ホウ素、窒化ケイ素、酸化ケイ素、酸化アルミ
ニウムなどの種々の炭化物、窒化物、酸化物から構成さ
れ、CVD法やPVD法によって成膜される。さらに、
例えばフッ素系潤滑剤を大気中で塗布し、或いは真空中
で磁性層上に噴霧することにより、適当な潤滑剤からな
る潤滑層を5〜50Å程度の厚みで形成できる。磁性層と
反対の面にはベースフィルム上にバックコート層を備え
ることができ、これは常法により、例えばカーボンブラ
ックを含むバックコート塗料を塗布して形成してもよい
し、真空中で金属又は半金属を付着させることにより形
成することもできる。その厚みは塗布の場合には0.1〜
1.0μm程度、蒸着の場合には0.05〜1.0μm程度である。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の磁気記録媒体を
製造するに適した蒸着装置1の一例を示している。これ
は図示しない真空源、例えば真空ポンプに接続された真
空チャンバ2と、真空チャンバ2内に設けられた冷却キ
ャンロール3と、この冷却キャンロール3上でPETフ
ィルムなどのベースフィルム4を走行させるための巻き
出しロール5及び巻き取りロール6を含んでいる。冷却
キャンロール3の下方には、蒸発源としてルツボ7が配
置されており、このルツボ7内には強磁性材料、例えば
コバルトが収容される。真空チャンバ2には電子銃8が
配置されており、ルツボ7に向けて電子ビームを照射
し、ルツボ7内のコバルトを蒸発させるようになってい
る。ルツボ7と冷却キャンロール3の間には、電子ビー
ムにより蒸発されルツボ7から冷却キャンロール3へと
向かう強磁性材料の蒸気の入射範囲を斜め方向に限定す
ると共に、蒸気の最小入射角を規定するための遮蔽板9
が配置されている。また冷却キャンロール3と遮蔽板9
との間には酸素ガスを供給するためのノズル10が配置さ
れている。
【0013】こうした蒸着装置1を用いて本発明の磁気
記録媒体を製造するには、真空源によりチャンバ2内を
所定の真空雰囲気とした後に、巻き出しロール5からベ
ースフィルム4を冷却キャンロール3上へと走行させ
る。電子銃8からルツボ7内のコバルトへと電子ビーム
を照射して融解蒸発させ、ベースフィルム4に対して斜
め蒸着を行うが、これはノズル10から供給される酸素の
存在下に行うことができる。しかして本発明によれば、
蒸着のために照射される電子ビームのパワーは、ベース
フィルム4の材料と厚みに応じて上限が規定される。こ
れを図2を用いて説明すると、例えばベースフィルムが
厚みxのポリエチレンテレフタレートの場合には、電子
ビームのパワーP(kW)の上限yは、式yPET=29−17
x+8.3x2によって記述される。また下限は、式ymin
=15−0.83x+0.83x2によって記述することができ
る。従って図2のこれら2つの曲線に挟まれた領域内に
おいて電子ビーム蒸着を行うことにより、例えば厚み4
μmという薄いポリエチレンテレフタレート製のベース
フィルムの場合には、93.8(kW)を上限として蒸着を行
うことにより、ベースフィルムの損傷なしに、好適に蒸
着を行うことができる。図2には他に、ベースフィルム
が厚みxのポリエチレンナフタレート及びポリアラミド
である場合について、電子ビームのパワーP(kW)の上
限yのそれぞれを規定する式yPEN=59−5.7x+6.7x2
及びyPA=134+9x+3x2による曲線が示されてい
る。
【0014】ルツボ7は冷却キャンロール3に対し、ル
ツボ7の蒸発面の中心に立てた法線が冷却キャンロール
3の回転軸と一致する位置からベースフィルム搬入側へ
と、即ち図1で右側へとずれた位置となるように配置さ
れる。また最小入射角を規定する防着板9は、この蒸発
面中心の法線よりも右側、つまりベースフィルム搬入側
に延出されている。なお冷却キャンロール3とルツボ7
の間の距離は、一般に冷却キャンロールの半径以下であ
り、図示の例ではほぼ半径と等しくされている。
【0015】こうして得られた処理フィルムは巻き取り
ロール6上に巻き取られる。2層以上の成膜を行う場合
には、こうして巻き取られた処理フィルムを巻き出しロ
ール5上に巻き戻した後、再度図1の装置を用いて蒸着
処理する操作を磁性層の数だけ繰り返す。所要数の磁性
層が成膜された後、必要に応じて、磁性層の上部に保護
層(例えばダイヤモンドライクカーボン、SiO2などの高
硬度薄膜)を設ける。そして最上層に、例えば前述した
ようにフッ素系潤滑剤を大気中で塗布し、或いは真空中
で磁性層上に噴霧することによって潤滑層を形成する。
また磁性層の形成に先立って、或いはその後に、磁性層
と反対側のベースフィルム4上にバックコート層を形成
する。これも前述のように、例えばカーボンブラックを
含むバックコート塗料を塗布して形成してもよいし、真
空中で金属又は半金属を付着させることにより形成する
こともできる。必要な層の成膜が完了した後、一般的な
方法によってスリッティング、巻き込み、カセット組み
込みなどが行われ、例えば8ミリビデオテープとして製
品化される。
【0016】
【実施例】
実施例1 図1の装置を用い、ルツボ7内にコバルト100%からな
る強磁性材料を入れた。真空チャンバ内を10-6Torrまで
排気してから、電子銃8により60kWでルツボ7内のコバ
ルト金属に電子ビームを照射し、蒸着雰囲気とした。ベ
ースフィルム4として、厚み4μmのPETフィルムを
30m/分の速度で走行させ、斜め蒸着により磁性層を成
膜した。次いで磁性層と反対側において、PETフィル
ム上にカーボンブラックとバインダー樹脂を含有するバ
ックコート用の塗料を塗布して厚さ0.5μmのバックコ
ート層を形成した。また磁性層上には、パーフルオロポ
リエーテルからなる潤滑剤をコーティングして潤滑層を
形成した。得られたものを8mm幅に裁断し、カセットに
装填して8ミリビデオカセットを作製した。なおこの場
合に本発明の式yPET=29−17x+8.3x2によって得ら
れる電子ビームパワーの上限は93.8kW、下限は25kWであ
る。
【0017】実施例2 ベースフィルムとして厚み4μmのポリエチレンナフタ
レート(PEN)フィルムを用い、電子銃のパワーを12
0kWとした以外は実施例1と同様にして成膜及びその後
の処理を行った。この場合に本発明の式yPEN=59−5.7
x+6.7x2によって得られる電子ビームパワーの上限は
143.4kW、下限は実施例1と同じく25kWである。
【0018】実施例3 ベースフィルムとして厚み3μmのポリアラミド(P
A)フィルムを用い、電子銃のパワーを120kWとした以
外は実施例1と同様にして成膜及びその後の処理を行っ
た。この場合に本発明の式yPA=134+9x+3x2によ
って得られる電子ビームパワーの上限は188kW、下限は2
0kWである。
【0019】比較例1〜3 実施例1〜3と同じベースフィルムを用いたが、電子ビ
ームのパワーはそれぞれ、各々の式によって規定される
上限を上回る100kW、150kW及び200kWにそれぞれ設定し
た。その他は実施例1と同様に成膜及びその後の処理を
行った。
【0020】実施例及び比較例で得られた磁気テープに
ついて、市販の8mmVTR装置を改造した装置を用いて
出力波形のエンベロープ特性を測定した。この場合、図
3(a)に示すようなエンベロープ特性が得られるのが理
想的であるが、実際には図3(b)に示すように、ヘッド
タッチの不良等の原因によって波形に欠けが生じてしま
う。ここでは、測定時に前欠け又は後欠けのうち欠け率
の高い方を100%から減算して欠け率とした。例えば高
い方の欠け率が5%の場合、エンベロープは95%という
ことになる。結果を表1に併せて示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明の製造方法によれば、ベースフィルムの厚みが薄い
場合であっても、電子ビームのパワーを最適な値に制御
することができ、かくしてベースフィルムの熱負けに起
因する不具合のない磁気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を実施することのできる装置
の一例を示す概略的な説明図である。
【図2】本発明の製造方法に従い材料の種類に応じて制
御される電子ビームパワーの上限と下限を説明するグラ
フである。
【図3】本発明の実施例及び比較例におけるエンベロー
プの測定方法を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1 蒸着装置 2 真空チャンバ 3 冷却キャンロール 4 ベースフィルム 5 巻き出しロール 6 巻き取りロール 7 ルツボ 8 電子銃 9 遮蔽板 10 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 修 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 遠藤 克巳 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空雰囲気中で円筒状キャンを介して搬
    送されるベースフィルム上に、強磁性材料蒸発源の電子
    ビーム走査加熱を通じて強磁性金属薄膜層を蒸着させる
    ことからなる磁気記録媒体の製造方法において、 前記ベースフィルムの厚みが6μm以下であり、当該6
    μm以下の厚みのベースフィルムの材料及び厚みに応じ
    て前記電子ビームのパワーを制御することを特徴とす
    る、磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ベースフィルムが厚みxのポリエチ
    レンテレフタレートであり、前記電子ビームのパワーP
    (kW)の上限yが、式yPET=29−17x+8.3x2によっ
    て規定される、請求項1の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ベースフィルムが厚みxのポリエチ
    レンナフタレートであり、前記電子ビームのパワーP
    (kW)の上限yが、式yPEN=59−5.7x+6.7x2によっ
    て規定される、請求項1の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ベースフィルムが厚みxのポリアラ
    ミドであり、前記電子ビームのパワーP(kW)の上限y
    が、式yPA=134+9x+3x2によって規定される、請
    求項1の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記電子ビームのパワーP(kW)の下限
    が、式ymin=15−0.83x+0.83x2によって規定され
    る、請求項2から4の何れか1の磁気記録媒体の製造方
    法。
JP17672296A 1996-07-05 1996-07-05 磁気記録媒体の製造方法 Pending JPH1021543A (ja)

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