JP4233745B2 - スピーカ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外磁型のスピーカ装置、特に携帯電話等に用いられる小型のスピーカ装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来の携帯電話等に用いられる小型のスピーカは、その寸法の制約上、殆どが内磁型のスピーカである。
【0003】
この内磁型のスピーカにおいては、フレームの振動板背面に相当する部分に、十分なスペースが確保出来るため、エアを逃がす孔を開けることが出来る。このようにエアを逃がすのは、振動板の振動を妨げないようにするためである。
【0004】
また、前記内磁型のスピーカにおいては、振動板背面に相当する部分に、十分なスペースが確保出来るため、そこに音響抵抗となる制動材を貼り付けることが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の内磁型のスピーカを用いた場合には、マグネットとして、磁気回路のボイスコイルの内側の方の径より小さい円柱型のものを使用する必要があり、マグネットの大きさに限度がある。その結果、感度改善にも限界があった。
【0006】
これに対し、外磁型のスピーカを用いた場合には、上述のようなエアを逃がすための孔を設けるためのフレームよりも小さい径のものを使用する必要があり、同じくマグネットを大きくすることは出来なかった。
【0007】
そこで、本発明は、このような問題点を解決し、エアを良好に逃がすことが出来、且つ、従来よりも感度を向上させることができる小型のスピーカ装置を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のスピーカ装置は、前記課題を解決するために、外磁型のマグネットを備えた磁気回路と、ドーム型の振動板と、前記振動板の基端部に巻回されたボイスコイルと、前記振動板の基端部の周囲に設けられた前記振動板のエッジ部と、前記磁気回路の周囲に設けられ、前記磁気回路と前記振動板のエッジ部を取り付けるフレームとを備え、前記マグネットの直径は、前記エッジ部の直径に略等しいと共に、前記マグネットの側面に略平行な前記フレームの側面部の所定箇所には、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空気を逃がす通気部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項1記載のスピーカ装置によれば、外磁型のマグネットを備えた磁気回路の周囲には、該磁気回路とドーム型の振動板のエッジ部とを取り付けるフレームが備えられており、前記マグネットの直径は、前記エッジ部の直径に略等しいと共に、前記フレームの側面部は、前記マグネットの側面に略平行となっている。そして、該フレームの側面部の所定箇所には、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空気を逃がす通気部が形成されている。従って、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空間の圧力が高くなるのを防止して、前記振動板をスムーズに振動させ、入力信号に応じた正確な振動を実現する。且つ、外磁型のマグネットを用いた場合でも、該外磁型のマグネットの側面部の位置、即ち該外磁型のマグネットの外径は、前記通気部が形成された前記フレームの側面部の内壁位置に設定することが出来、ドーム型振動板の大きさに制約されることなく大型のマグネットの使用が可能である。従って、従来に比べて感度を著しく向上させる。
【0010】
請求項2記載のスピーカ装置は、請求項1記載のスピーカ装置において、前記通気部は、前記フレームに窓状に形成された開口部であることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載のスピーカ装置によれば、前記通気部は、前記フレームに窓状に形成された開口部なので、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空間の圧力が高くなるのを防止して、前記振動板をスムーズに振動させ、入力信号に応じた正確な振動を実現する。且つ、外磁型のマグネットを用いた場合でも、該外磁型のマグネットの側面部の位置、即ち該外磁型のマグネットの外径は、前記通気部が形成された前記フレームの側面部の内壁位置に設定することが出来、ドーム型振動板の大きさに制約されることなく大型のマグネットの使用が可能である。従って、従来に比べて感度を著しく向上させる。更に、前記開口部は、前記フレームに窓状に形成されているので、制動材を容易に取り付けることが可能となる。
【0012】
請求項3記載のスピーカ装置は、請求項2記載のスピーカ装置において、前記開口部には、制動材が取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載のスピーカ装置によれば、前記開口部は、前記フレームに窓状に形成されているので、制動材を容易に取り付けることが可能となる。そして、前記開口部に制動材を取り付けることにより、制動材を音響抵抗として機能させることが可能であり、音響制御が容易に行われる。
【0014】
請求項4記載のスピーカ装置は、請求項1記載のスピーカ装置において、前記フレームは、前記振動板のエッジ部を取り付ける第1フレームと、磁気回路を取り付ける第2フレームとを備え、該第1フレーム及び第2フレームが固着されていることを特徴とする。
【0015】
請求項4記載のスピーカ装置によれば、前記フレームは、第1フレームと第2フレームとからなり、第1フレームには、前記振動板のエッジ部が取り付けられる。また、第2フレームには、磁気回路が取り付けられる。そして、これらの第1フレームと第2フレームが固着されて前記フレームが形成れている。従って、側面部に前記通気部が形成された前記フレームの製造が容易となる。且つ、上述したように、前記通気部により、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空間の圧力が高くなるのを防止して、前記振動板をスムーズに振動させ、入力信号に応じた正確な振動を実現する。また、外磁型のマグネットを用いた場合でも、該外磁型のマグネットの側面部の位置、即ち該外磁型のマグネットの外径は、前記通気部が形成された前記フレームの側面部の内壁位置に設定することが出来、ドーム型振動板の大きさに制約されることなく大型のマグネットの使用が可能である。従って、従来に比べて感度を著しく向上させる。
【0016】
請求項5記載のスピーカ装置は、請求項4記載のスピーカ装置において、前記通気部は、前記第1及び第2のフレームにより窓状に形成された開口部であることを特徴とする。
【0017】
請求項5記載のスピーカ装置によれば、前記通気部は、前記第1及び第2のフレームにより窓状に形成された開口部なので、例えば、前記第2のフレームの側面部にU字状に端部が開放された開口を設け、当該開放された側を前記第1フレームで覆うように前記第1フレームと第2フレームとを固着することにより、容易に窓状の開口部が製造されることになる。
【0018】
請求項6記載のスピーカ装置は、請求項5記載のスピーカ装置において、前記開口部には、制動材が取り付けられていることを特徴とする。
【0019】
請求項6記載のスピーカ装置によれば、前記開口部は、前記第1フレームと第2フレームにより窓状に形成されているので、制動材を容易に取り付けることが可能となる。そして、前記開口部に制動材を取り付けることにより、制動材を音響抵抗として機能させることが可能であり、音響制御が容易に行われる。
【0020】
請求項7記載のスピーカ装置は、請求項1記載のスピーカ装置において、前記磁気回路のヨークは中心部に円柱状の中空部が形成され、その底部に制動材が取り付けられていることを特徴とする。
【0021】
請求項7記載のスピーカ装置によれば、前記磁気回路のヨークは中心部に円柱状の中空部が形成され、その底部に制動材が取り付けられている。従って、振動板背面と磁気回路により構成される内部空間の空気の吸入と排出が行われ、該内部空間の圧力の低減が図られる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
【0024】
図1(A)は本発明の第1の実施形態におけるスピーカ装置の側面図、図1(B)は本発明の第1の実施形態におけるスピーカ装置の断面図である。図1に示すスピーカ装置1は、磁気回路部2と、振動板3と、この振動板3を前記磁気回路部2に対し支持する支持フレーム4と、カバー5とを有して構成されている。
【0025】
前記磁気回路部2は、外磁型の磁気回路として構成されるものであって、中心部にセンターポール11を有するヨーク6と、このヨーク6上であってセンターポール11の周囲に配されたリング状のマグネット7と、前記マグネット7の上部に取り付けられるリング状のプレート8とを有して構成される。
【0026】
そして、前記磁気回路部2は、前記マグネット7と前記ヨーク6のセンターポール11と前記プレート8により磁気回路を構成し、前記プレート8の内部側端面とセンターポール11の先端側外周面との間に設けられる磁気ギャップ9に前記マグネット7の磁束を集中させている。
【0027】
次に、前記振動板3は、半球状のドーム型ダイヤフラムとして形成され、その基端側には、ボイスコイル10が巻回された円筒状のボイスコイル10aが取り付けられている。前記ボイスコイル10は、前記磁気回路部2の磁気ギャップ9内に位置している。このボイスコイル10は図示しない例えば錦糸線を介して外部接続端子に接続されている。
【0028】
そして、前記振動板3のエッジ部3aは、前記支持フレーム4により支持されている。このように構成されるスピーカ装置1は、前記ボイスコイル10に加えられた信号電流により前記磁気ギャップ9内で該ボイスコイル10に駆動力が発生し、振動板3を振動させて音声を発生させる。
【0029】
また、センターポール11は、図1(B)に示すような形状を有しており、中心部に通気孔12が設けられている。この通気孔12は、振動板3と磁気回路部2により構成されるスピーカ装置1の内部空間部Aと装置外部との間で、空気を吸入又は排出させるためのものである。即ち、この通気孔12は、前記内部空間部Aからスピーカ装置外部に空気を排出したり、この装置外部から内部空気部Aに空気を吸入したりすることにより、前記スピーカ装置1の内部空間部Aの圧力の低減を図るものである。
【0030】
また、前記センターポール11の底部には、図1(B)に示すように、制動材13が貼り付けられている。この制動材13は音響抵抗として機能し、音響制御を容易にする。
【0031】
以上のようなスピーカ装置1における支持フレーム4は、樹脂製であり、図1(A)及び図2に示すように、開口部が形成された形状を有している。この開口部は、スピーカ装置1の底部側が切り欠かれたU字状の開口部であり、通気部14として機能する。この通気部14により、振動板3とエッジ部3aの背面空間B、即ち、振動板3とエッジ部3aと磁気回路2間の空間に存在する空気が、振動板3とエッジ部3aが振動した時に、通気部14を経由して外部に逃げるので、前記背面空間の圧力が高くなるのを防止できる。従って、振動板3がスムーズに振動し、入力信号に応じた正確な振動を行わせることができる。
【0032】
また、本実施形態では、支持フレーム4の側面部に通気部14を用いたことにより、マグネット2の外径は、支持フレーム4の側面部内壁に接触するまで大きくすることができる。従って、外磁型のスピーカ装置として構成した場合でも、上述のように良好にエアを逃がしつつ、マグネット2の断面積を大きくすることができ、従来に比べて感度を向上させることができる。
【0033】
このような本実施形態におけるスピーカ装置の優れた効果は、図7(A)に示す従来の内磁型のスピーカ装置、及び図7(B)に示す従来の外磁型のスピーカ装置と比較すると、明らかである。つまり、図7(A)に示すように、従来の内磁型のスピーカ装置は、マグネットを振動板の背面空間に収容する必要があるため、振動板の大きさの制約がある場合には、その大きさにも限度があり、大型のマグネットを使用することが出来ない。従って、感度を向上をさせることは困難である。
【0034】
また、図7(B)に示す従来の外磁型のスピーカ装置は、エアを逃がすための通気孔は、フレームの底部に設けられていたため、フレームの内壁は、通気孔の位置よりもフレームの肉厚分だけ内側に位置することになる。その結果、マグネットの外形は図7(B)に示すように、大きくすることが出来なかった。
【0035】
これに対し、本実施形態のスピーカ装置は、図1(A)、(B)に示すように、支持フレーム4の側面部に通気孔14が設けられており、支持フレーム4の内壁の位置をこの通気孔14の位置と同じ位置にすることができるので、マグネット2の外径を大きくすることができる。従って、従来に比べて著しく感度の向上を図ることができる。
【0036】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図3及び図4に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
本実施形態は、支持フレーム4に設ける通気孔16の形状を図3(A)及び図4に示すようにしたものである。つまり、支持フレーム4の側面部に、四角形状の窓状の通気孔16を設けるものである。
【0038】
このように構成することにより、図3(B)に示すようにエアを確実に逃がしつつ、マグネット7を大型にすることが出来るだけでなく、図3(A)、(B)に示すように、通気孔16を覆う制動材17を支持フレーム4の側面に取り付けることが出来る。従って、音響抵抗として機能する制動材17を、支持フレーム4の側面に設けられた通気孔16にも使用することができるので、音響制御が容易となる。つまり、装置内部の空気の粒子速度が制動材17の無い場合に比べて遅くなり、全体としてスピーカ装置の共振点を変化させ、見せかけの長さよりも音響部分の長さを長くすることができ、その結果、共振周波数が低くなり、低音域での再生帯域を広げたスピーカ装置を提供することができる。また、制動材17を設けることにより、振動板3の振幅を抑え、共振周波数での音圧特性を抑えることが出来る。その結果、f特性をフラットな特性にすることが出来る。
【0039】
また、制動材の大きさ、あるいは材質等を選択することにより、音響制御を容易に行うことができる。
【0040】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図5及び図6に基づいて説明する。なお、第1の実施形態との共通箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
【0041】
本実施形態は、支持フレームを図5(A)、(B)及び図6に示すように、第1フレーム4Aと、第2フレーム4Bとの2ピース構造としたものである。この場合にも、結果として、支持フレームの側面部に制動材17を貼り付けることができる。
【0042】
このように、支持フレームを2ピース構造としたことにより、窓状の通気孔18を、第1フレーム4Aと、第2フレーム4Bを固着させるだけで形成することができ、第2の実施形態のように支持フレームの側面に通気孔を貫通させる場合に比べて部品としての製造が容易となる。
【0043】
また、この場合でも、制動材17を設けることで、制動材を音響抵抗として機能させることが出来、この部分の空気の粒子速度が制動材の無い場合に比べて遅くなり、全体としてスピーカ装置の共振点を変化させ、見せかけの長さよりも音響部分の長さを長くすることができ、その結果、共振周波数が低くなり、低音域での再生帯域を広げたスピーカ装置を提供することができる。また、制動材17を設けることにより、振動板3の振幅を抑え、共振周波数での音圧特性を抑えることが出来る。その結果、f特性をフラットな特性にすることが出来る。
【0044】
また、制動材の大きさ、あるいは材質等を選択することにより、音響制御を容易に行うことができる。
【0045】
以上それぞれ説明したように、本発明のスピーカ装置によれば、通気孔により、装置内部のエアを確実に逃がしつつ、大型のマグネットを使用して外磁型のスピーカ装置を構成することができる。従って、感度を従来に比べて著しく向上させることができる。その結果、携帯電話のように小型の電子機器に好適な感度の良い小型のスピーカ装置を提供することができる。
【0046】
なお、支持フレームの側面部に形成した通気孔の形状は、上述した形状に限定されるものではなく、適宜変更可能である。また、通気孔を形成する位置についても、支持フレームの側面部であれば、適宜変更可能である。
【0047】
【発明の効果】
請求項1記載のスピーカ装置によれば、外磁型のマグネットを備えた磁気回路と、ドーム型の振動板と、前記振動板の基端部に巻回されたボイスコイルと、前記振動板の基端部の周囲に設けられた前記振動板のエッジ部と、前記磁気回路の周囲に設けられ、前記磁気回路と前記振動板のエッジ部を取り付けるフレームとを備え、前記マグネットの直径は、前記エッジ部の直径に略等しいと共に、前記マグネットの側面に略平行な前記フレームの側面部の所定箇所には、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空気を逃がす通気部を形成したので、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空間の圧力が高くなるのを防止して、前記振動板をスムーズに振動させ、入力信号に応じた正確な振動を実現することができる。且つ、外磁型のマグネットを用いた場合でも、該外磁型のマグネットの側面部の位置、即ち該外磁型のマグネットの外径は、前記通気部が形成された前記フレームの側面部の内壁位置に設定することが出来、ドーム型振動板の大きさに制約されることなく大型のマグネットの使用が可能である。その結果、従来に比べて感度を著しく向上させることができる。
【0048】
請求項2記載のスピーカ装置によれば、前記通気部は、前記フレームに窓状に形成された開口部なので、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空間の圧力が高くなるのを防止して、前記振動板をスムーズに振動させ、入力信号に応じた正確な振動を実現することができる。且つ、外磁型のマグネットを用いた場合でも、該外磁型のマグネットの側面部の位置、即ち該外磁型のマグネットの外径は、前記通気部が形成された前記フレームの側面部の内壁位置に設定することが出来、ドーム型振動板の大きさに制約されることなく大型のマグネットの使用が可能である。その結果、従来に比べて感度を著しく向上させる。更に、前記開口部は、前記フレームに窓状に形成されているので、制動材を容易に取り付けることが可能となる。
【0049】
請求項3記載のスピーカ装置によれば、前記開口部は、前記フレームに窓状に形成されているので、制動材を容易に取り付けることが可能となる。そして、前記開口部に制動材を取り付けることにより、制動材を音響抵抗として機能させることが可能であり、音響制御を容易に行うことができる。
【0050】
請求項4記載のスピーカ装置は、請求項1記載のスピーカ装置において、前記フレームは、前記振動板のエッジ部を取り付ける第1フレームと、磁気回路を取り付ける第2フレームとを備え、該第1フレーム及び第2フレームが固着されているので、側面部に前記通気部が形成された前記フレームを容易に製造することができる。且つ、上述したように、前記通気部により、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空間の圧力が高くなるのを防止して、前記振動板をスムーズに振動させ、入力信号に応じた正確な振動を実現することができる。また、外磁型のマグネットを用いた場合でも、該外磁型のマグネットの側面部の位置、即ち該外磁型のマグネットの外径は、前記通気部が形成された前記フレームの側面部の内壁位置に設定することが出来、ドーム型振動板の大きさに制約されることなく大型のマグネットの使用が可能である。従って、従来に比べて感度を著しく向上させることができる。
【0051】
請求項5記載のスピーカ装置によれば、前記通気部は、前記第1及び第2のフレームにより窓状に形成された開口部なので、例えば、前記第2のフレームの側面部にU字状に端部が開放された開口を設け、当該開放された側を前記第1フレームで覆うように前記第1フレームと第2フレームとを固着することにより、容易に窓状の開口部を形成することができる。
【0052】
請求項6記載のスピーカ装置によれば、前記開口部は、前記第1フレームと第2フレームにより形成されているので、制動材を容易に取り付けることが可能となる。そして、前記開口部に制動材を取り付けることにより、制動材を音響抵抗として機能させることが可能であり、音響制御を容易に行うことができる。
【0053】
請求項7記載のスピーカ装置によれば、前記磁気回路のヨークは中心部に円柱状の中空部が形成され、その底部に制動材が取り付けられている。従って、振動板背面と磁気回路により構成される内部空間の空気の吸入と排出が行われ、該内部空間の圧力の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1の実施形態におけるスピーカ装置の側面図、(B)は本発明の第1の実施形態におけるスピーカ装置の断面図である。
【図2】図1のスピーカ装置における支持フレームを示す一部拡大図である。
【図3】(A)は本発明の第2の実施形態におけるスピーカ装置の側面図、(B)は本発明の第2の実施形態におけるスピーカ装置の断面図である。
【図4】図3のスピーカ装置における支持フレームを示す一部拡大図である。
【図5】(A)は本発明の第3の実施形態におけるスピーカ装置の側面図、(B)は本発明の第3の実施形態におけるスピーカ装置の断面図である。
【図6】図5のスピーカ装置における支持フレームを示す一部拡大図である。
【図7】(A)は本発明との比較される従来の内磁型のスピーカ装置の断面図、(B)は本発明と比較される外磁型のスピーカ装置の断面図である。
【符号の説明】
1…スピーカ装置
2…マグネット
3…振動板
3a…エッジ
4…支持フレーム
4A…第1フレーム
4B…第2フレーム
5…カバー
6…ヨーク
7…マグネット
8…プレート
9…磁気ギャップ
10…ボイスコイル
11…センターポール
12…通気孔
13、17…制動材
14、16、18…通気孔
Claims (7)
- 外磁型のマグネットを備えた磁気回路と、
ドーム型の振動板と、
前記振動板の基端部に巻回されたボイスコイルと、
前記振動板の基端部の周囲に設けられた前記振動板のエッジ部と、
前記磁気回路の周囲に設けられ、前記磁気回路と前記振動板のエッジ部を取り付けるフレームとを備え、
前記マグネットの直径は、前記エッジ部の直径に略等しいと共に、
前記マグネットの側面に略平行な前記フレームの側面部の所定箇所には、前記振動板のエッジ部背面と前記磁気回路間の空気を逃がす通気部が形成されている、
ことを特徴とするスピーカ装置。 - 前記通気部は、前記フレームに窓状に形成された開口部であることを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
- 前記開口部には、制動材が取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のスピーカ装置。
- 前記フレームは、前記振動板のエッジ部を取り付ける第1フレームと、磁気回路を取り付ける第2フレームとを備え、該第1フレーム及び第2フレームが固着されていることを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
- 前記通気部は、前記第1及び第2のフレームにより窓状に形成された開口部であることを特徴とする請求項4記載のスピーカ装置。
- 前記開口部には、制動材が取り付けられていることを特徴とする請求項5記載のスピーカ装置。
- 前記磁気回路のヨークは中心部に円柱状の中空部が形成され、その底部に制動材が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。
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