JP4229499B2 - 半導体封止用樹脂組成物、その製造方法及び製造装置ならびにそれを使用した半導体装置 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物、その製造方法及び製造装置ならびにそれを使用した半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂で被覆された金属粉、極微小な金属粉、弱磁性の金属粉等の磁性金属粉を有しない半導体封止用樹脂組成物とその製造方法及び製造装置に関する。本発明は、また、このような樹脂組成物を使用した樹脂封止型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体装置は、周知のように、基板となるリードフレーム上に半導体素子を実装し、それ以外の部分を樹脂で封止することにより製造されている。また、半導体装置は、近年の電子機器のダウンサイジング化、小型化に伴い、小型化、薄型化、そして高性能化が進んでいる。例えば、半導体装置の小型化は、主としてリードフレームと封止用樹脂の改良によって進められている。一例を示すと、封止用樹脂の容積を小さく、薄肉化したTSOP(シン・スモール・アウトライン・パッケージ)や、多ピン化に対応したQFP(クァッド・フラット・パッケージ)などが開発されている。さらに、多ピン化に伴いパッケージサイズが大きくなることや、外部リードのピッチが狭くなるために取扱い難くなることに対応するものとして、ボールグリッドアレイ(BGA)型パッケージやチップサイズパッケージ(CSP)が開発されている。
【0003】
上記したような半導体装置の製造において、封止用樹脂として、一般的には、エポキシ樹脂を主剤として含有し、これに溶融シリカなどの無機充填材を添加した樹脂組成物が用いられている。また、このような樹脂組成物は、通常、エポキシ樹脂、硬化剤、無機充填材などの原料の混合物を溶融混練及び粉砕を含む一連の単位操作を経て粉粒体の形で製造されている。さらに具体的に説明すると、樹脂組成物の粉粒体は、選ばれた原料を混合した後、得られた原料混合物を例えばロール、エクストルーダ、ニーダなどの金属製の装置で溶融及び混練し、冷却し、そして粉砕機、磨砕機などで粉砕することによって製造されている。しかし、このような一連の単位操作を経て粉粒体を製造する際、使用する製造装置を構成する金属材料に由来して粉粒体中に導電性の金属粉が混入するという不都合が発生している。
【0004】
封止用樹脂組成物中に含まれる導電性の金属粉は、たとえそれの混入量がわずかであろうとも、得られる半導体装置に多くの悪影響を及ぼすことが可能である。例えば、チップサイズパッケージ(CSP)は、半導体ウェーハ上に外部端子用のCuバンプをメッキにより形成し、封止用樹脂組成物を適用して樹脂封止を行い、Cuバンプ上にハンダボールを形成し、さらに得られた加工済みの半導体ウェーハを個々の素子に切断することにより製造することができる。得られるパッケージにおいて、半導体ウェーハ上には配線幅/配線間隔=10μm /10μm 程度の微細な配線が施されており、また、配線間を封止する樹脂組成物層の厚さは約80〜120μmである。樹脂組成物層においては、その内部に僅かなボイドが含まれているだけで信頼性が低下するばかりでなく、導電性の金属粉が混在する場合、配線間がショートし、装置の破壊が発生するという問題も発生する。また、QFPでは、I/Oピンの増加によりワイヤボンディング間の距離が狭くなる傾向にあるので、封止用樹脂組成物中に含まれる導電性の金属粉が半導体装置の信頼性を著しく低下させる要因となっている。
【0005】
したがって、上述のCSPや狭ピッチのワイヤボンディングを有するQFPにおいて、さらには、いわゆるリードフレームやTABテープなどを用いた樹脂封止型半導体装置において、信頼性のより一層の向上を図るため、導電性の金属粉を含まない半導体封止用樹脂組成物を提供することが望まれている。
【0006】
半導体装置の製造において用いられる封止用樹脂組成物において、その内部に導電性の金属粉が含まれる場合、通常、製造された樹脂組成物の粉粒体中に磁石棒を差し込み、攪拌することなどによって金属粉を除去している。しかし、この除去方法は、比較的に大きなサイズの金属粉や強磁性の金属粉の除去に対しては有効であるけれども、比較的に微細な金属粉や弱磁性の金属粉を除去するのには十分でない。したがって、高信頼性の封止型半導体装置を提供するため、その製造に使用される封止用樹脂組成物の粉粒体において、大きな金属粉や強磁性の金属粉は言うに及ばず、より微細な金属粉や弱磁性の金属粉までも効率よく分離し、除去するが望まれている。
【0007】
特に半導体装置の製造に用いられる封止用樹脂組成物から金属粉を除去することを目的としたものではないが、樹脂ペレット等の粉粒体中に混在する磁性金属異物(鉄くず、鉄粉など)を分離、回収するためのドラム型金属選別回収装置が、特開平9−173890号公報に開示されている。例えば、特開平9−173890号公報の「従来の技術」の欄では、図1に示すようなドラム型金属選別回収装置60が示されている。図1において、61はケースであり、その内部に略半円筒状の磁石ドラム62を内蔵した円筒状非磁性ドラム63が回転自在に配置されている。また、非磁性ドラム63の表面には対称位置に2個のスクレーパ71が設けられている。ケース61の上部には、被処理物である原料65を受け取るホッパー64と、原料65を下方に導く案内板66と、原料65を磁石ドラム62側へ連続的に適量供給するダンパー67が設けられている。ケース61の下部には、仕切部材72とその両側に位置する原料排出口69及び磁性金属異物排出口73が設けられている。
【0008】
図2は、図1の非磁性ドラム63の磁気回路構造を示したものである。略半円筒状磁性部材74は、アーム77を介してシャフト78に固定されている。鉄鋼材料で形成された磁性部材74の外周面には、非磁性ドラム63側がN極になるように厚さ方向に磁化された永久磁石75と、非磁性ドラム63側がS極になるように厚さ方向に磁化された永久磁石76とが交互に等間隔を保ち配置され、磁性部材74を介して磁気回路を構成する。すなわち、永久磁石75のN極から流出した磁束aは、非磁性ドラム63の表面に磁界を発生させ磁性金属異物70を貫通して磁気吸着させた後、永久磁石76のS極に戻る磁気回路を構成する。
【0009】
図示のドラム型金属選別回収装置60では、ホッパー64から投入された原料65中の非磁性体である主原料68は、磁石ドラム62から発生する磁力の影響を受けないため、自重により自由落下して原料排出口69から排出される。一方、原料65中に混在する磁性金属異物70は、磁石ドラム62から発生する磁力の影響を受けるため非磁性ドラム63の表面に吸着される。非磁性ドラム63を反時計方向RD に回転させると、磁性金属異物70は非磁性ドラム63の表面に吸着された状態で、スクレーパ71によってケース61の下部に搬送される。磁性金属異物70は、仕切部材72の図中右側の領域に搬送されると磁石ドラム62から発生する磁力の影響から解放され、非磁性ドラム63の表面から落下して磁性金属異物排出口73から排出されて、主原料68から分離回収される。
【0010】
上記のように、従来のドラム型金属選別回収装置60は、原料65中に混在する磁性金属異物70を磁石ドラム62の磁力で非磁性ドラム63の表面に吸着させ、スクレーパ71によって搬送することにより、主原料68との選別回収を行なっている。この種のドラム型金属選別回収装置は、しかし、図2に示すような磁気回路構造を有しているので、磁石ドラム62から発生する磁力の強度に限界があるため、磁性金属異物が微小形状になると選別回収効率が著しく低下するという問題を有している。
【0011】
上記のような選別回収効率の低下の問題を解決したものが、同じく特開平9−173890号公報に開示されているドラム型金属選別回収装置である。この改良されたドラム型金属選別回収装置は、図3に示されるように、基本構造においては図1及び図2に示したドラム型金属選別回収装置に同じであるが、磁石ドラムにおいて改良が施されている。すなわち、図3に一部を示すドラム型金属選別回収装置において、略半円筒状に形成された磁性部材74は外周部が略歯車状の断面形状を有しており、凹部74aと凸部74bが円周方向に沿って交互に形成されている。磁性部材74の凹部74aには、磁石ドラム62の接線方向と略同一の磁化方向を有する(磁石の幅方向に沿って磁化されている)第一の磁石79、79’が設置され、磁性部材74の凸部74bには、磁石ドラム62の法線方向と略同一の磁化方向を有する(磁石の厚さ方向に沿って磁化されている)第二の磁石80、80’が設置されている。
【0012】
また、隣接する第一の磁石79、79’は、同極性の磁極が対向するように配置されている。すなわち、一方の第一の磁石19は第二の磁石80側がN極であり、他方の第一の磁石79’も第二の磁石80側がN極となっている。
【0013】
さらに第二の磁石80、80’は、非磁性ドラム63に近い側の磁極が隣接する第一の磁石の接触面の磁極と同極性となるように配置されている。すなわち、隣接する第一の磁石79、79’の接触面の磁極がS極であるため、第二の磁石80’の非磁性ドラム63側の磁極はS極となっている。
【0014】
図3のドラム型金属選別回収装置においては、磁石ドラムを図示のように構成したことにより、第二の磁石80、80’は磁性部材74の凸部にて磁気回路を構成する(磁束線が凸部を通る)ため、有効磁路長は大きくなり、もって磁石動作点が高くなる。また第二の磁石80、80’と第一の磁石79、79’との間の反発力も作用するので、磁石動作点の向上と相俟って高磁力を得ることが可能となる。
【0015】
図5に図3の磁石ドラム62の非磁性ドラム63の外周面における円周方向の磁束密度分布を示す。また、図1及び図2の磁石ドラム62の非磁性ドラム63の外周面における円周方向の磁束密度分布を図4に示す。なお、これらの図において、比較の正確性を期すため、金属選別回収装置の磁石ドラムの材質及び寸法等を共通としてある。図5の磁束密度分布を図4のそれと従来例を比較すると、図4の磁束密度が285mTであるのに対し、図5の磁束密度は433mTであり、従来の約1.5倍の高磁力を得られることが判る。このような結果から、図3のドラム型金属選別回収装置を使用した場合、原料中に混在する微小形状の磁性金属異物を選別回収することができるようになると予想される。
【0016】
しかしながら、以上に説明したような改良されたドラム型金属選別回収装置でも、得られる磁力が依然として低いため、半導体装置の製造に用いられる封止用樹脂組成物から樹脂で被覆された金属粉、極微小な金属粉、弱磁性の金属粉等の磁性金属粉を選択的に除去するのには十分でない。実際、図1及び図2に示した装置では、磁石ドラムから発生する磁力の強度に限界があるため、磁性金属異物が微小になればなるほど選択回収率が顕著に低下する。また、図3の装置では、磁石ドラムと磁性金属異物を吸着する非磁性ドラムの表面との間に距離があるため、磁石ドラム上に配列された永久磁石が発現する磁力がそのまま非磁性ドラムの表面に現れず、したがって、35μm 未満のサイズ(長さ、直径など)を有する極微小な金属粉や、樹脂で被覆された金属粉及びその他の弱磁性の金属粉の選別回収には適さないという問題がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような従来の技術の問題点を解決して、特に半導体装置の製造に用いるものであって、従来の技術において通常除去することができた金属粉(以下、「通常の金属粉」とも記す)に加えて、35μm 未満のサイズを有する極微小な金属粉や、樹脂で被覆された金属粉及びその他の弱磁性の金属粉(以下、「磁性金属異物」とも記す)を有しない封止用樹脂組成物を提供することにある。
【0018】
本発明のもう1つの目的は、通常の金属粉に加えて磁性金属異物を効率よく回収し、除去することのできる、本発明の封止用樹脂組成物の製造に有用な方法を提供することにある。
【0019】
また、本発明のもう1つの目的は、本発明による封止用樹脂組成物の製造方法に有用な装置を提供することにある。
【0020】
さらに、本発明のもう1つの目的は、本発明の封止用樹脂組成物を使用した半導体装置を提供することにある。
【0021】
本発明の上記した目的及びその他の目的は、以下の詳細な説明から容易に理解することができるであろう。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その1つの面において、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む半導体封止用樹脂組成物であって、
原料混合物の溶融混練及び粉砕を含む一連の単位操作を経て製造された粉粒体であり、かつ
前記単位操作の過程で、使用する製造装置を構成する金属材料に由来して前記粉粒体中に混入せしめられた磁性金属異物がドラム型金属選別回収装置によって選択的に回収され、除去されたものであることを特徴とする半導体封止用樹脂組成物を提供する。
【0023】
本発明の樹脂組成物には、好ましくは、特定の磁性金属異物、すなわち、少なくとも部分的に樹脂によって被覆された磁性金属、35μm未満の寸法を有する磁性金属、そして弱磁性の金属の粉末が含まれておらず、これは、以下に詳細に説明するような本発明に特有な構造を有するドラム型金属選別回収装置を使用したからである。
【0024】
また、本発明の樹脂組成物は、好ましくは、その溶融粘度が200ポアズ以下であり、ゲル化時間が45秒以上であり、かつ、硬化後の樹脂組成物の25℃での曲げ弾性率が6GPa以上、19GPa以下であり、25℃からガラス転移温度までの線膨張係数が6×10-6〜60×10-6/Kである。
【0025】
さらに、本発明の樹脂組成物中の無機充填材は、好ましくは、封止用樹脂組成物への配合前に、予め加水分解処理を行ったシラン系カップリング剤でコーティングされたものである。また、その際、シラン系カップリング剤の加水分解処理は、好ましくは、95:5〜60:40の範囲のシラン系カップリング剤及び純水との混合比において行われたものである。さらに、加水分解処理シラン系カップリング剤でコーティングされた無機充填材の配合量は、好ましくは、組成物全体の量を基準にして、10〜90重量%の範囲である。
【0026】
さらにまた、本発明の別の好ましい態様に従うと、加水分解処理シラン系カップリング剤による無機充填材のコーティングは、加水分解処理シラン系カップリング剤を樹脂組成物調製用の樹脂成分と予め混合した後、この混合物に無機充填材を添加することにより行われたものである。
【0027】
本発明は、そのもう1つの面において、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む半導体封止用樹脂組成物を製造する方法であって、
前記樹脂組成物の原料混合物を溶融混練及び粉砕を含む一連の単位操作によって粉粒体に加工すること、及び
得られた粉粒体をドラム型金属選別回収装置にかけ、前記単位操作の過程で、使用する製造装置を構成する金属材料に由来して前記粉粒体中に混入せしめられた磁性金属異物を選択的に回収し、除去すること、
を特徴とする半導体封止用樹脂組成物の製造方法を提供する。
【0028】
また、本発明は、そのもう1つの面において、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む半導体封止用樹脂組成物を製造する装置であって、下記の手段:
前記樹脂組成物の原料混合物を溶融及び混練する装置、
得られた混練物を粉砕して前記樹脂組成物の粉粒体を形成する装置、及び
前記溶融混練装置及び粉砕装置を含む前記樹脂組成物の粉粒体を製造する装置を構成する金属材料に由来して前記粉粒体中に混入せしめられた磁性金属異物を選択的に回収し、除去するドラム型金属選別回収装置、
を含んでなることを特徴とする、半導体封止用樹脂組成物の製造装置を提供する。
【0029】
本発明の実施において用いられるドラム型金属選別回収装置は、好ましくは、原料供給手段と、自体回転可能な円筒状のドラムとそのドラムの外周面に固定して配置された複数個の永久磁石を有する円筒状の磁性部材とからなる磁石ドラムと、磁性金属異物排出口と、非磁性体排出口とを備えており、その際、
前記磁石ドラムは、凹部と凸部が交互に形成された歯車状断面を外周部に有する磁性部材と、前記磁性部材の外周凹部に設置され、前記磁石ドラムの接線方向と略同一の磁化方向を有する第一の磁石と、前記磁性部材の外周凸部に設置され、前記磁石ドラムの法線方向と略同一の磁化方向を有する第二の磁石とを有し、
前記第一の磁石は、同極性の磁極が対向するように配置され、
前記第二の磁石は、前記磁石ドラムの外周側の磁極が、隣接する第一の磁石の接触面の磁極と同極性となるように配置されている。
【0030】
また、好ましくは、ドラム型金属選別回収装置は、第一の磁石の内周側磁極面に非磁性板が接着固定された磁石ユニットと、前記第二の磁石の内周側磁極面に磁性板が接着固定された磁石ユニットとを有し、両磁石ユニットは円周方向にそって交互に、かつ少なくとも機械的に前記磁性部材に固定されている。
【0031】
さらに、本発明のドラム型金属選別回収装置を構成する磁石ドラムは、好ましくは、それに付着したままの磁性金属異物を掻き落とす装置をさらに備えている。磁性金属異物を掻き落とすの好適な装置としては、例えば、ブラシやブレードなどを挙げることができる。
【0032】
さらに、本発明は、そのもう1つの面において、外部端子用のバンプを具備する半導体基板を半導体封止用樹脂組成物により前記バンプの端面が露出する状態で封止した後、個々の素子に切断することにより得られたものであって、前記半導体封止用樹脂組成物が、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む本発明の半導体封止用樹脂組成物であることを特徴とする樹脂封止型半導体装置を提供する。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明による半導体封止用樹脂組成物は、少なくとも、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、そして無機充填剤(C)を含み、また、その形態は粉粒体である。このような樹脂組成物の粉粒体は、通常、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化触媒、無機充填剤等の原料成分を溶融混練及び粉砕を含む一連の単位操作に供することによって製造することができる。
【0034】
本発明の封止用樹脂組成物において主剤として用いられるエポキシ樹脂(A)は、特に限定されないというものの、好ましくは、1分子中にエポキシ基を2個以上有するものである。適当なエポキシ樹脂(A)は、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAやレゾルシンなどから合成される各種のノボラック型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂などを包含する。これらのエポキシ樹脂は、単独で使用してもよく、あるいは本発明の樹脂組成物やそれを使用した半導体装置の用途によっては、2種類もしくはそれ以上のエポキシ樹脂を任意に組み合わせて使用してもよい。本発明を実施するに当たっては、耐熱性及び耐湿性の両面から、ビフェニル型エポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中に50重量%以上含むエポキシ樹脂を使用するのが好ましい。
【0035】
本発明の封止用樹脂組成物中のエポキシ樹脂(A)の含有量は、通常、8〜40重量%の範囲であるのが好ましい。なぜならば、エポキシ樹脂の含有量が8重量%を下回ると、満足し得る封止効果を含めた添加の効果が得られず、反対に40重量%を上回っても、添加の効果の顕著な上昇を期待できないからである。
【0036】
本発明の封止用樹脂組成物には、通常、硬化剤(B)が配合される。硬化剤(B)は、もしもそれがエポキシ樹脂(A)と反応してエポキシ樹脂の硬化を惹起し得るものであれば、特に限定されない。好適な硬化剤(B)の具体例としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン、ビスフェノールAやレゾルシンから合成される各種ノボラック樹脂、ポリアリルフェノール、ジシクロペンタジエンフェノール、レゾール樹脂、ポリビニルフェノールなどの各種の多価フェノール化合物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物及びメタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族アミンなどを挙げることができる。なかんずく、得られるエポキシ樹脂の硬化物の密着性の面から、1分子中に水酸基を2個以上有するフェノール化合物が硬化剤(B)として有用であり、とりわけフェノールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂などが好ましい。
【0037】
本発明の実施において、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の配合比に関しては特に制限はないが、得られるエポキシ樹脂の硬化物及び半導体装置の機械的性質及び密着性の面から、エポキシ樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量比が0.5〜1.5の範囲にあるのが好ましく、さらに好ましくは0.8〜1.2の範囲である。また、本発明の封止用樹脂組成物中の硬化剤(B)の含有量は、広く変更し得るというものの、8〜40重量%の範囲であるのが好ましい。
【0038】
また、本発明の封止用樹脂組成物においては、必要に応じて、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の硬化反応を促進するための硬化触媒を存在させてもよい。ここで使用する硬化触媒は、硬化反応を促進するものならば特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−メチル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール,2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7,1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセチルアセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物及びトリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボラン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートなどの有機ホスフィン化合物を挙げることができる。なかんずく、硬化反応に対する優れた触媒作用の面から、トリフェニルホスフィンやテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートや1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7を使用することが特に好ましい。これらの硬化触媒は、通常、単独で使用されるが、用途によっては2種類もしくはそれ以上を任意に組み合わせて使用してもよい。硬化触媒の添加量は、通常、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲であるのが好ましい。
【0039】
本発明の封止用樹脂組成物においては、通常、無機充填材(C)が配合される。好適な無機充填材(C)としては、以下に列挙するものに限定されないけれども、非晶質シリカ、結晶質シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、酸化アンチモン、アスベスト、ガラス繊維などを挙げることができる。このような無機充填材のなかでも、なかんずく、非晶質シリカは、線膨張係数を低下させる効果が大きく、低応力化に有効であるので、有利に使用することができる。非晶質シリカの具体的な例としては、石英を溶融して製造した溶融シリカや、各種の合成法で製造された合成シリカを挙げることができる。なお、これらの無機充填材の形態はいろいろであり、例えば、破砕片状のものや球状のものが用いられる。
【0040】
無機充填材(C)は、予め加水分解されたシラン系カップリング剤により表面処理されていて、その表面にシラン系カップリング剤のコーティングを有していることが好ましい。また、この目的のためにシラン系カップリング剤を加水分解する際には、カップリング剤及び純水の混合比率を、カップリング剤:純水の重量比が95:5〜60:40となるように調整することが好ましい。なぜなら、カップリング剤及び純水の混合比率に関して、純水の混合比を95:5より下げると加水分解反応が完結できず、反対に60:40より上げると純水が過剰に残留し、封止用樹脂組成物の特性を劣化させることがあるからである。
【0041】
また、本発明の別の好ましい態様に従うと、上記のようなシラン系カップリング剤により表面処理された無機充填材を使用することに代えて、加水分解処理後のシラン系カップリング剤を予め原料樹脂成分に混合した後、無機充填材をこの樹脂混合物に添加しても差し支えない。
【0042】
上記した表面処理に使用するシラン系カップリング剤としては、アルコキシ基や、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基などの官能基が結合した炭化水素基がケイ素原子に結合したものを使用することが望ましい。特に、化学的な安定性を得る面から、エポキシ基を有するシランカップリング剤を使用することが望ましい。シラン系カップリング剤の添加量は、充填材100重量部に対して0.2〜5重量部の範囲であるのが好ましい。シラン系カップリング剤の添加量が0.2重量部未満では添加効果が現われず、5重量部を超えると耐湿性が低下することがあるからである。
【0043】
なお、本発明の実施において、加水分解処理を行なわずにカップリング剤を直接使用してもよいが、そのような場合には、表面に水酸基(−OH)を有するシリカを充填材として使用することが好ましい。
【0044】
本発明の封止用樹脂組成物における無機充填材(C)の配合量は、特に限定されないけれども、封止用樹脂組成物全体の10〜90重量%の範囲であるのが好ましい。無機充填材の配合量が10重量%未満では添加効果が現れず、90重量%を越えると、弾性率が上昇し、封止後の反りや、実装後の温度変化により実装基板とパッケージ間に発生する応力を吸収できずに接続部のハンダバンプ割れが発生したり、成形性が劣化することがあるからである。また、このような範囲の配合量は、得られる硬化物の室温での曲げ弾性率が6GPa以上、19GPa以下、室温からガラス転移温度までの線膨張係数が6×10-6〜60×10-6/Kを満たすためにも有効である。
【0045】
本発明の封止用樹脂組成物には、所望により、シリコーンゴム、オレフィン系共重合体、変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴム、変性シリコーンオイルなどのエラストマーやポリエチレンなどの熱可塑性樹脂を低応力化剤として配合してもよい。特に、得られる硬化物が、室温での曲げ弾性率が6GPa以上、19GPa以下であることを満たすためには、これらの低応力化剤を用いることが好ましい。
【0046】
本発明の封止用樹脂組成物には、また、ハロゲン化エポキシ樹脂などのハロゲン化合物、リン化合物などの難燃剤、三酸化アンチモンなどの難燃助剤、カーボンブラックなどの着色剤、有機過酸化物などの架橋剤を任意に添加することができる。
【0047】
上記したような原料成分を使用して、本発明の半導体封止用樹脂組成物は、通常、混合、溶融混練、冷却、そして粉砕の一連の単位操作を経て製造することができる。得られる樹脂組成物は、粉粒体の形であり、通常、球状であるが、しかし、使用する粉砕方法に応じて、棒状やその他の形態の場合もある。得られる粉粒体のサイズ(粒径、長さなど)は、一般的に、約0.5〜25mmの範囲である。また、樹脂組成物の粉粒体は、そのままの形で半導体装置の封止に供することができるが、もしもそれが有利であるならば、成形前材料としてタブレット状に加工した後に半導体装置の封止に供してもよい。
【0048】
最初に、原料成分を例えばミキサーなどの混合装置で均一に混合する。この混合工程は、通常、ドライブレンドの手法に従って実施するのが好ましい。次いで、得られた原料混合物を例えばロール、エクストルーダ、ニーダーなどの混練装置で溶融させ、混練する。なお、本発明で問題としている磁性金属異物の混在は、この溶融混練の段階で引き起こされる可能性が大である。なぜなら、原料混合物中には比較的に硬い無機充填材が含まれるので、この無機充填材が混練中に混練装置の内壁を摩耗させ、摩耗片を原料混合物中に混入させるからである。溶融混練が完了した後、得られた混練物を室温あるいはその近傍まで冷却し、そして粉砕する。粉砕装置としては、例えば、ロール、ミルなどを使用することができる。この粉砕工程でも、粉砕装置の構造物が摩耗し、樹脂組成物中に混入する可能性がある。このようにして、所望とするサイズを備えた封止用樹脂組成物の粉粒体が得られる。
【0049】
本発明では、上記したような一連を単位操作を経て封止用樹脂組成物の粉粒体を調製した後、その粉粒体から磁性金属異物を選択的に回収し、除去するための操作を実施する。この磁性金属異物の除去工程は、好ましくは、以下に詳細に説明する本発明に特有な構造を有するドラム型金属選別回収装置を使用して実施することができる。
【0050】
図6は、本発明の実施において有利に使用することのできるドラム型金属選別回収装置の好ましい1例を示す断面図である。ドラム型金属選別回収装置10は、ハウジング1を有していて、その内部には円筒状の磁石ドラム2を回転可能に装備している。磁石ドラム2は、円筒状の中心ドラム3とそのドラムの外周面に固定して配置された円筒状の磁性部材4とからなり、また、円筒状の磁性部材4の表面には、図6においては理解を容易にするために模式的に示されているが、永久磁石5が取り付けられている。円筒状の中心ドラム3は、図示されていないが、アームを介して装置10のシャフトに固定されおり、矢印RD の方向に回転可能である。
【0051】
ドラム型金属選別回収装置10への被処理物である封止用樹脂組成物の粉粒体6の投入は、装置10の上部に大きな開口を開けて設けられた原料供給手段を介して行われる。原料供給手段は、粉粒体6を受け取るホッパー11と、粉粒体6を下方に導く案内板12と、処理に適当な量の粉粒体6を磁石ドラム2の側へ連続的に供給するダンパー13とから構成される。被処理物である封止用樹脂組成物の粉粒体6は、正確には、半導体装置の製造に使用されるべき封止用樹脂組成物の粉粒体7と、その粉粒体に夾雑物として含まれる磁性金属異物(先に説明したように、樹脂によって被覆された磁性金属粉、極微小な磁性金属粉、弱磁性の金属粉など)8とに分類される。
【0052】
ドラム型金属選別回収装置10を運転すると、ホッパー11に投入された粉粒体6が磁石ドラム2による金属選別回収作用にさらされる。粉粒体6中に混在する磁性金属異物8は、磁性体であり、磁石ドラム2から発生する磁力の影響を受けるため、磁石ドラム2の表面に吸着せしめられた後、ハウジング1の底部に設けられた磁性金属異物排出口16から排出される。磁性金属異物を含まない封止用樹脂組成物の粉粒体7は、非磁性体であり、磁石ドラム2から発生する磁力の影響を受けないため、自重により自由落下して、仕切部材14を介して磁性金属異物排出口16から隔離された粉粒体排出口15から排出され、回収される。
【0053】
図7は、図6に示したドラム型金属選別回収装置10の磁石ドラム2の構成を説明する断面図である。円筒状に形成された磁性部材4は、その外周部が歯車状断面を有している。すなわち、磁性部材4の外周面では、凹部4aと凸部4bとが円周方向に交互に形成されている。磁性部材4の凹部4aには、磁石ドラム2の接線方向と略同一の磁化方向を有する(すなわち、磁石の幅方向に沿って磁化されている)第一の磁石5−1及び5−1’が固着されている。また、磁性部材4の凸部4bには、磁石ドラム2の法線方向と略同一の磁化方向を有する(すなわち、磁石の厚さ方向に沿って磁化されている)第二の磁石5−2及び5−2’が固着されている。
【0054】
また、隣接する第一の磁石5−1及び5−1’は、同極性の磁極が対向するように配置されている。すなわち、一方の第一の磁石5−1は、第二の磁石5−2の側がN極であり、他方の第一の磁石5−1’も、第二の磁石5−2の側がN極となっている。
【0055】
さらに、第二の磁石5−2及び5−2’は、その外周側の磁極が隣接する第一の磁石の接触面の磁極と同極性となるように配置されている。すなわち、隣接する第一の磁石5−1及び5−1’の接触面の磁極がS極であるため、第二の磁石5−2’の外周側の磁極はS極となっている。
【0056】
図示のドラム型金属選別回収装置10においては、磁石ドラム2を図7に示すように構成したことにより、第二の磁石5−2及び5−2’が磁性部材4の凸部にて磁気回路を構成することができる(すなわち、磁性部材4の凸部を磁束線が通ることができる)。この結果、有効磁路長が大きくなり、磁石動作点も高くなる。また、図示のような構成の場合、第二の磁石5−2及び5−2’と第一の磁石5−1及び5−1’との間の反発力も作用するので、磁石動作点の向上と相俟って高磁力を得ることが可能となる。
【0057】
図8は、図7に示す磁石ドラム2の外周面における円周方向の磁束密度分布を示したグラフである。このグラフを、従来例のグラフ、すなわち、前記「従来の技術」の欄で説明した、図4及び図5の磁束密度分布図と比較すると、従来例の磁束密度がそれぞれ285mT及び433mTであるのに対して、本発明例の磁束密度は832mTであり、従来例の約1.6倍〜1.9倍の高磁力を得られることが判かる。
【0058】
図9は、本発明において用いられるドラム型金属選別回収装置の磁石ドラムのもう1つの好ましい構成を説明する断面図である。図示の磁石ドラム2は、非磁性板21上に第一の磁石5−1及び5−1’を接着剤により固着した磁石ユニット24と、磁性板22上に第二の磁石5−2及び5−2’を接着剤により固着した磁石ユニット25とを備えている。また、磁石ユニット24及び25は、それぞれ、磁石ドラム2の円周方向に交互に配列されるとともに、ボルト23により磁性部材4に対して固定されている。磁石ドラム2は、接着剤による固定と機械的締結手段による固定とを併用しているので、磁力による反発力があっても機械的に強制固定が可能なため、組立性が向上し、組立時間の短縮等によるコストの低減を図ることができる。
【0059】
さらに、図示の例では、磁石ドラム2の表面にはヨーク材からなる外被部材29がカシメられている。磁石の表面をこのようにヨーク材によって被覆することは、本例においてはもちろんのこと、図7を参照して説明した例(図示せず)や本発明例一般において、磁石の保護やクリーニング性の向上(表面平滑化による)に関して有効である。
【0060】
本発明において用いられる上記したような及びそれ以外のドラム型金属選別回収装置において、その磁石ドラムの回転数は、広い範囲で変更することができるけれども、回転数を遅くすればするほど、処理能力、すなわち、磁性金属異物の除去効果を高めることができる。磁石ドラムの回転数は、所望とする処理能力に応じて変化させればよく、そのためには、例えば、回転数可変のモータ等を使用して、無段階でドラム回転数を制御することが推奨される。さらに、被処理物としての磁性金属異物混在粉粒体の投入速度もできる限り小さく抑えたほうが、より効果的に金属異物、特に弱磁性の金属異物などを効果的に選別し、除去することができる。また、磁性金属異物混在粉粒体を投入する際には、フィーダ等の供給補助手段を使用して、常に一定の速度で粉粒体を投入することも、効果的な選別に有効である。
【0061】
本発明の実施において、ドラム型金属選別回収装置において磁石ドラムの表面に磁力により吸着せしめられたままの磁性金属異物を掻き落とすため、クリーニング装置を併用することが好ましい。ここで使用するクリーニング装置の詳細は特に限定ないというものの、例えば、ブラシ、ブレードなどのような掻き落とし部材を金属選別回収装置の磁性金属異物排出口の上方に、少なくともそれらの部材の先端が磁石ドラムの表面に接触するようにして、配置するのが好ましい。図10は、クリーニング装置としてファーブラシ26を取り付けた例である。ファーブラシ26は、図示されるように、ローラの周囲に短い繊維を密に植え込んだものであり、これの回転により、磁石ドラム4の表面に付着したままの微細な磁性金属異物8を機械的に除去することができる。また、図11は、クリーニング装置としてスチール製のブレード27を取り付けた例である。ブレード27の先端が磁石ドラム4の表面に接することにより、磁石ドラム4の表面に付着したままの微細な磁性金属異物8を掻き取るようにして除去することができる。なお、ブレード27の先端は、異物掻き取り効果を高めるため、湾曲させたりすることが好ましい。ブレード27の角度(図中のθ)は、所望とする異物掻き取り効果などに応じて任意に変更することができるけれども、好ましくは、約0〜90°の範囲である。さらに、図示しないけれども、上記したブラシ又はブレードに代えて、吸着性繊維材料からなるウェブなどをクリーニング装置として使用してもよい。
【0062】
上記したようなクリーニング装置を併用することにより、特に、通常の作業では磁性金属異物排出側に落下させるのが困難であった弱磁性の金属異物、例えば少なくとも部分的に樹脂で被覆された金属粉や極微細な金属粉(通常、0.1mm以下のサイズのもの)を、磁石ドラムの表面から効果的に掻き取り、除去することができる。さらに、もしも磁石ドラムの表面に依然として微細な金属異物が残っているような場合には、例えば粘着テープなどを使用して手作業でクリーニング作業を行ってもよい。
【0063】
ドラム型金属選別回収装置を通した後に得られる半導体封止用樹脂組成物は、好ましいことに、35μm以上のサイズの磁性金属異物を有しておらず、さらに好ましくは20μm以上のサイズの磁性金属異物、最も好ましくは10μm以上のサイズの磁性金属異物を有していない。このように、封止用樹脂組成物中に含まれる磁性金属異物を10μm未満の極微細なもののみに限定することにより、万が一それらの磁性金属異物がCSP等の半導体装置の配線に触れたとしても、配線間隔と比較して磁性金属異物のほうが小さいため、配線間ショートの発生を未然に防止することができる。また、たとえ10μm以上であって35μm未満のサイズの磁性金属異物が混在したとしても、QFP等の半導体装置においては何らの問題もなく使用することができる。このことは、本発明の半導体封止用樹脂組成物を半導体装置の製造において適用することにより、優れた信頼性を有する半導体装置を提供できるということを示している。
【0064】
先にも説明したように、本発明の半導体封止用樹脂組成物は、必要に応じて、タブレットの形態で使用することもできる。そのような場合、通常、樹脂組成物の粉粒体をタブレット成形機で成形して所望の形状及びサイズを有するタブレットを得ることができる。得られるタブレット表面にタブレット成形機に由来する磁性金属異物が付着する可能性があるが、そのような異物は、通常、エアーブローなどによって簡便に取り除くことができる。したがって、タブレットの外観を目視により検査するだけで、樹脂組成物への金属分の混入を防止することができる。
【0065】
さらに、本発明者らの知見によると、封止用樹脂組成物中に含まれるフリーの金属粉の含有量を100ppm 以下に抑えることで、配線間ショートの発生をより一層効果的に抑えることができる。すなわち、本発明の樹脂封止型半導体装置において、半導体封止用樹脂組成物の金属分の合計含有量は、好ましくは、前記無機充填材中に含まれる金属分を除いて、100ppm 以下であり、さらに好ましくは30ppm 以下であり、最も好ましくは15ppm 以下である。
【0066】
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、硬化後の25℃での曲げ弾性率が6GPa以上、19GPa以下であり、25℃からガラス転移温度までの線膨張係数が6×10-6〜60×10-6/Kであることが好ましい。なぜなら、樹脂組成物がこの範囲の物性を満たす場合に密着性が良好で、半導体装置の内部応力が小さく、信頼性の高い半導体装置が得られるからである。ガラス状領域での線膨張係数が60×10-6/Kより大きい場合には、半導体装置の内部応力が大きく、半導体装置が故障する原因となるおそれがある。線膨張係数が6×10-6/Kより小さい場合には、樹脂とバンプの界面に発生する応力が大きいため、剥離が発生しやすくなり、半導体装置の故障の原因となる。曲げ弾性率が19GPaより大きい場合には、封止用樹脂による半導体装置の内部応力の緩和が困難であるとともに、封止用樹脂と半導体素子との密着性が低下し、そのため、得られる半導体装置の信頼性が低下する。半導体装置に内部応力が発生していると、半導体装置の外形が変形し、半導体素子搭載面側に凸状に反りが発生する。この反り量が大きいほど、半導体装置の内部応力も大きいと言うことができる。
【0067】
また、本発明の半導体封止用樹脂組成物は、その溶融粘度が200ポアズ以下でありかつゲル化時間が45秒以上であることが好ましい。ここで、封止用樹脂組成物の溶融粘度が200ポアズより大きい場合には、ウェーハを封止する際に未充填の部分が発生するおそれがある。また、ゲル化時間が45秒未満であると、封止の際に未充填の部分が発生するおそれがある。なお、ゲル化時間が120秒を超えるようになると、成形が難しくなるため量産性が悪化する。未充填の部分の発生は、前記したように、半導体装置の信頼性に悪い影響を及ぼす。
【0068】
本発明による樹脂封止型半導体装置は、磁性金属異物を完全に取り除いた後の本発明の封止用樹脂組成物を使用して、いろいろな手法に従って製造することができる。
【0069】
本発明の好ましい1態様に従うと、先ず、未封止の半導体装置の予備装置(例えば、半導体ウェーハ)を準備し、半導体封止用樹脂組成物を、例えば120〜250℃、好ましくは150〜200℃の温度で、圧縮成形、トランスファ成形、射出成形、注型などの方法で、半導体装置の予備装置に対して、樹脂充填用孔から導入して成形する。また、必要に応じて、追加の熱処理(例えば150〜180℃で2〜16時間)を行ってもよい。
【0070】
図12は、本発明による樹脂封止型半導体装置の好ましい一例であるチップサイズパッケージ(CSP)を示した断面図である。図示のチップサイズパッケージ50は、シリコンウェーハ51の上に外部端子用のCuバンプ52をメッキにより形成した後、シリコンウェーハ51の上のCuバンプ52間の間隙に本発明の封止用樹脂組成物53を適用して樹脂封止を行うことによって製造することができる。樹脂封止の完了後、Cuバンプ52の上にハンダボール54を形成し、最後の工程で個々の素子に切断する。このようにして得られるチップサイズパッケージ50において、形成された樹脂封止層の厚さは80〜120μmであるが、僅かなボイドも磁性金属異物を含まれない。
【0071】
したがって、本発明に従うと、上記したようなCSP及びその他の樹脂封止型半導体装置において、磁性金属異物の存在に原因する配線の断線、封止後のボイドやクラックの発生、吸湿パッケージ実装時に発生する樹脂クラック、実装後の吸湿による樹脂層の絶縁抵抗の低下、樹脂層の機械的強度の低下、シリコン素子との接着強度の低下を防止ないし抑制することができ、また、ウェーハを個々の素子に切断する際の衝撃による剥離の発生を防止することができ、高信頼性を保証することができる。
【0072】
【実施例】
次に、本発明をその実施例について説明する。
実施例1
半導体封止用樹脂組成物の調製
ビフェニル型エポキシ樹脂 100重量部
(YX−4000H、油化シエル化学製)
p−キシリレンフェノール、硬化剤として 94.1重量部
(XLC−225LL、三井東圧化学製)
可とう性付与剤 5重量部
(クレイトンG−1901X、シェル化学製)
溶融シリカ* 、無機充填材として(FB−6S、 50重量部
電気化学工業製)
トリフェニルホスフィン、硬化触媒として 1.6重量部
〔溶融シリカ* :予め加水分解処理したγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランにより表面処理した溶融シリカ、カップリング剤:純水=95:5、充填材:加水分解カップリング剤=100:1〕
これらの原料成分をミキサ中で混合した後、ニーダにより溶融混練し、さらに冷却粉砕した。半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られた。
磁性金属異物の除去
得られたエポキシ樹脂組成物からそのなかに混在すると予想される磁性金属異物を除去するため、ドラム型金属選別回収装置を使用した金属異物除去工程を実施した。本例では、図9を参照して先に説明した金属選別回収装置(本発明例)と、比較のため、図2を参照して先に説明した金属選別回収装置(比較例)とを使用した。
【0073】
本例で使用した金属選別回収装置について、構成部材の材質等は下記の通りである。
【0074】
ケーシング(ケース)のサイズ:
高さ750mm×幅475mm(シャフト方向)×長さ380mm
ケーシングの材質:SS400
非磁性ドラムのサイズ:外径300mm×長さ300mm
非磁性ドラムの材質:SUS304製
磁石ドラムの回転数:37rpm(50Hz)
磁石ドラムの磁極数:9極
磁石の材質:Nd−Fe−B系希土類磁石(HS−40AH、日立金属製)
エポキシ樹脂組成物を装置上端のホッパーより供給し、回収されたエポキシ樹脂組成物の粉粒体中の磁性金属異物の残存率(ppm )及び金属異物の最大長さ(μm)を測定した。下記の第1表に記載するような結果が得られた。
樹脂封止型半導体装置の作製
上記の工程で得られた金属選別回収処理後のエポキシ樹脂組成物を使用して、図12に示すチップサイズパッケージ(CSP)を前述の手法(圧縮成形法)に従って作製し、得られたCSPを下記の項目に関して試験した。
(1)耐湿性
CSPをプレッシャクッカテスタ(121℃、85%RH)中に1000時間放置した後、7Vのバイアス電圧を印加したときの素子不良をチェックした。下記の第1表において、20個(素子の合計数)当たりの素子不良の数を示す。
(2)実装時耐クラック性
85℃、85%RH、96時間の条件下で吸湿させたCSPについて、基板実装後(IRリフロー、最大245℃)における樹脂層のクラックの有無を実体顕微鏡で観察した。下記の第1表において、耐クラック性の良否を示す。
(3)ボイド形成性
半導体装置における樹脂層のボイドの有無を、超音波深傷顕微鏡により、確認した。下記の第1表において、ボイドの有無を示す。
(4)シリコン素子/樹脂間接着性(熱衝撃試験後の剥離)
CSPを−65℃〜150℃間の冷熱熱衝撃試験に供し、剥離の発生の有無を確認した。下記の第1表において、20個(素子の合計数)当たりの剥離発生素子の数を示す。
実施例2〜4
前記実施例1に記載の手法を繰り返したが、本例では無機充填材の配合量を下記の第1表に記載のように変更した。下記の第1表に記載のような結果が得られた。
【0075】
【表1】
Figure 0004229499
また、比較例の場合には、金属異物(φ53μm)が重なりあった結果、成形時に樹脂層の厚さ(100μm)を超えてしまい、ウェーハを押える力によってウェーハ自身も破損してしまった。
【0076】
上記第1表に記載の結果から理解されるように、本発明に従うと、特別な構造を有する金属選別回収装置を使用して磁性金属異物の除去を行うことを通じて、粉粒体中の磁性金属異物の残存率(ppm )及び金属異物の最大長さ(μm)の両面で優れた結果を得ることができ、また、素子不良率も大幅に改善することができた。例えば、本発明例である実施例1の結果と従来の装置を使用した比較例の結果を参照すると、比較例の場合には金属異物の残存率が500ppm で最大長さも53μmであったのに対して、実施例1の場合、500ppm から15ppm に、そして53μmから8μmに、格別に優れた改良を達成することができた。素子不良率についても同様で、比較例の場合に20/20であったものを、0/20とすることができた。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、製造工程の最後の段階で行われる金属選別回収工程の結果、従来の技術では除去することが困難であった磁性金属異物を完全に除去することができ、よって、半導体装置の特性や信頼性の向上に大きく貢献することのできる半導体封止用樹脂組成物を提供することができる。本発明では、特に、樹脂組成物中に混在する極微小な磁性金属異物や弱磁性の金属異物を精度よく確実に選別回収できるという点が注目に値する。また、本発明の半導体封止用樹脂組成物を使用すると、信頼性に優れた樹脂封止型半導体装置を提供することができる。特に、本発明では、外部端子用のバンプを具備する半導体基板をバンプの端面が露出するように樹脂組成物で樹脂封止した後、個々の素子に切断することにより製造される半導体装置において本発明の封止用樹脂組成物を使用することによって、信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のドラム型金属選別回収装置の概要を示した断面図である。
【図2】図1に示した金属選別回収装置の非磁性ドラムの部分の構成を説明した断面図である。
【図3】従来のドラム型金属選別回収装置のもう1つの例を非磁性ドラムの部分の構成を参照して説明した断面図である。
【図4】図1及び図2に示した金属選別回収装置の非磁性ドラムの外周面における円周方向の磁束密度分布図である。
【図5】図3に示した金属選別回収装置の非磁性ドラムの外周面における円周方向の磁束密度分布図である。
【図6】本発明によるドラム型金属選別回収装置の概要を示した断面図である。
【図7】図6に示した金属選別回収装置の磁石ドラムの部分の構成を説明した断面図である。
【図8】図6及び図7に示した金属選別回収装置の磁石ドラムの外周面における円周方向の磁束密度分布図である。
【図9】本発明によるドラム型金属選別回収装置のもう1つの例を磁石ドラムの部分の構成を参照して説明した断面図である。
【図10】本発明によるドラム型金属選別回収装置における金属異物掻き落とし用ブラシの使用例を説明した断面図である。
【図11】本発明によるドラム型金属選別回収装置における金属異物掻き落とし用ブレードの使用例を説明した断面図である。
【図12】本発明による樹脂封止型半導体装置の一例を示した断面図である。
【符号の説明】
1…ハウジング
2…磁石ドラム
3…中心ドラム
4…磁性部材
5…永久磁石
6…磁性金属異物混在粉粒体
7…樹脂組成物の粉粒体
8…磁性金属異物
10…ドラム型金属選別回収装置
11…ホッパー
12…案内板
13…ダンパー
14…仕切部材
15…粉粒体排出口
16…磁性金属異物排出口
50…チップサイズパッケージ
51…シリコンウェーハ
52…Cuバンプ
53…封止用樹脂組成物
54…ハンダボール

Claims (7)

  1. エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む半導体封止用樹脂組成物であって、
    原料混合物の溶融混練及び粉砕を含む一連の単位操作を経て製造された粉粒体であり、かつ
    前記単位操作の過程で、使用する製造装置を構成する金属材料に由来して前記粉粒体中に混入せしめられた、少なくとも部分的に樹脂によって被覆された磁性金属、磁性金属及び弱磁性の金属を包含する35μm未満の寸法を有する磁性金属異物がドラム型金属選別回収装置によって選択的に回収され、除去されたものであり、かつ
    前記ドラム型金属選別回収装置が、原料供給手段と、自体回転可能な円筒状のドラムとそのドラムの外周面に固定して配置された複数個の永久磁石を有する円筒状の磁性部材とからなる露出した磁石ドラムと、磁性金属異物排出口と、粉粒体排出口とを備えており、その際、
    前記磁石ドラムは、凹部と凸部が交互に形成された歯車状断面を外周部に有する磁性部材と、前記磁性部材の外周凹部に設置され、前記磁石ドラムの接線方向と略同一の磁化方向を有する第一の磁石と、前記磁性部材の外周凸部に設置され、前記磁石ドラムの法線方向と略同一の磁化方向を有する第二の磁石とを有し、
    前記第一の磁石は、同極性の磁極が対向するように配置され、
    前記第二の磁石は、前記磁石ドラムの外周側の磁極が、隣接する第一の磁石の接触面の磁極と同極性となるように配置されていることを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。
  2. エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む半導体封止用樹脂組成物を製造する方法であって、
    前記樹脂組成物の原料混合物を溶融混練及び粉砕を含む一連の単位操作によって粉粒体に加工すること、及び
    得られた粉粒体をドラム型金属選別回収装置にかけ、前記単位操作の過程で、使用する製造装置を構成する金属材料に由来して前記粉粒体中に混入せしめられた、少なくとも部分的に樹脂によって被覆された磁性金属、磁性金属及び弱磁性の金属を包含する35μm未満の寸法を有する磁性金属異物を選択的に回収し、除去すること、
    を含み、かつ
    前記ドラム型金属選別回収装置が、原料供給手段と、自体回転可能な円筒状のドラムとそのドラムの外周面に固定して配置された複数個の永久磁石を有する円筒状の磁性部材とからなる露出した磁石ドラムと、磁性金属異物排出口と、粉粒体排出口とを備えており、その際、
    前記磁石ドラムは、凹部と凸部が交互に形成された歯車状断面を外周部に有する磁性部材と、前記磁性部材の外周凹部に設置され、前記磁石ドラムの接線方向と略同一の磁化方向を有する第一の磁石と、前記磁性部材の外周凸部に設置され、前記磁石ドラムの法線方向と略同一の磁化方向を有する第二の磁石とを有し、
    前記第一の磁石は、同極性の磁極が対向するように配置され、
    前記第二の磁石は、前記磁石ドラムの外周側の磁極が、隣接する第一の磁石の接触面の磁極と同極性となるように配置されていることを特徴とする半導体封止用樹脂組成物の製造方法。
  3. エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む半導体封止用樹脂組成物を製造する装置であって、下記の手段:
    前記樹脂組成物の原料混合物を溶融及び混練する装置、
    得られた混練物を粉砕して前記樹脂組成物の粉粒体を形成する装置、及び
    前記溶融混練装置及び粉砕装置を含む前記樹脂組成物の粉粒体を製造する装置を構成する金属材料に由来して前記粉粒体中に混入せしめられた、少なくとも部分的に樹脂によって被覆された磁性金属、磁性金属及び弱磁性の金属を包含する35μm未満の寸法を有する磁性金属異物を選択的に回収し、除去するドラム型金属選別回収装置、
    を含んでなり、そして、
    前記ドラム型金属選別回収装置が、原料供給手段と、自体回転可能な円筒状のドラムとそのドラムの外周面に固定して配置された複数個の永久磁石を有する円筒状の磁性部材とからなる露出した磁石ドラムと、磁性金属異物排出口と、非磁性体排出口とを備えており、その際、
    前記磁石ドラムは、凹部と凸部が交互に形成された歯車状断面を外周部が有する磁性部材と、前記磁性部材の外周凹部に設置され、前記磁石ドラムの接線方向と略同一の磁化方向を有する第一の磁石と、前記磁性部材の外周凸部に設置され、前記磁石ドラムの法線方向と略同一の磁化方向を有する第二の磁石とを有し、
    前記第一の磁石は、同極性の磁極が対向するように配置され、
    前記第二の磁石は、前記磁石ドラムの外周側の磁極が、隣接する第一の磁石の接触面の磁極と同極性となるように配置されていることを特徴とする、半導体封止用樹脂組成物の製造装置。
  4. 前記第一の磁石の内周側磁極面に非磁性板が接着固定された磁石ユニットと、前記第二の磁石の内周側磁極面に磁性板が接着固定された磁石ユニットとを有し、両磁石ユニットは円周方向にそって交互に、かつ少なくとも機械的に前記磁性部材に固定されていることを特徴とする、請求項に記載の半導体封止用樹脂組成物の製造装置。
  5. 前記磁石ドラムが、それに付着したままの磁性金属異物を掻き落とす装置をさらに備えていることを特徴とする、請求項又はに記載の半導体封止用樹脂組成物の製造装置。
  6. 外部端子用のバンプを具備する半導体基板を半導体封止用樹脂組成物により前記バンプの端面が露出する状態で封止した後、個々の素子に切断することにより得られたものであって、前記半導体封止用樹脂組成物が、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む請求項1に記載の樹脂組成物であることを特徴とする樹脂封止型半導体装置。
  7. 前記半導体封止用樹脂組成物において、前記無機充填材中に含まれる金属分を除いた以外の金属分の合計量が100ppm 以下であることを特徴とする、請求項に記載の樹脂封止型半導体装置。
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