JP2006294677A - 半導体素子封止用タブレットの製造方法 - Google Patents

半導体素子封止用タブレットの製造方法 Download PDF

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Akira Yoshizumi
章 善積
Atsushi Fujii
篤 藤井
Masahito Sato
雅人 佐藤
Koichi Ibuki
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Abstract

【課題】、導電性の物質や夾雑物を効率的に除去する常温固形の半導体素子封止用材料を提供することにある。また、本発明の他の課題は、そのような不純物が可及的に除去された常温固形の半導体素子封止用タブレットの製造方法を提供することにある。本発明の更に他の課題は、不要物が可及的に除去された液状の半導体素子封止用配合組成物を効果的にタブレット化する方法を提供することにある。
【解決手段】(a)エポキシ樹脂,(b)エポキシ樹脂用硬化剤及び(c)無機充填材を含有して成る樹脂組成物を、液状状態で電磁力により磁性金属異物を収集除去し、及び/又は液状状態で異物をろ別により除去する操作を行ったのち、該樹脂組成物を加熱エージングにより固化させ、タブレット化する半導体封止用タブレットの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体装置内の半導体素子部品を封止するのに有用な熱硬化性樹脂タブレットの製造方法に関し、特に、エポキシ樹脂を樹脂主成分とする絶縁性に優れた半導体素子封止用の樹脂タブレットの製造方法に関する。
現在、ダイオード,トランジスタ,IC,LSIや超LSI等の半導体素子部品は、通常、固形又は液状のエポキシ樹脂成形材料で封止されている。半導体素子部品の封止は、ダイオードやトランジスタの時代には、金属缶で機密封止されていた。その後、一部の高級半導体素子をセラミックで封止したり、安価なダイオードやトランジスタが樹脂封止されるようになった。樹脂による半導体素子の初期の封止には、主に有機アミンを触媒とするエポキシ樹脂が用いられたが、アミン硬化型のエポキシ封止樹脂は、水分が容易に浸入するので、素子の配線として使用されているアルミニウム製の薄い配線が腐食され、断線して素子としての機能が失われるという致命的欠陥があった。かかる欠陥を解消する封止剤として各種の硬化性樹脂及び触媒について研究が行なわれ、現在では、各種エポキシ樹脂を主剤としフェノール樹脂を硬化剤とする高い信頼性を有する半導体封止材料が広く採用されるようになった。
しかし、半導体素子は、近年、軽薄短小化が進展し、封止樹脂の絶縁層の厚さ及びワイヤーの間隔として、数十μm〜十数μmのレベルが要求されるようになり、また、半導体封止用樹脂自体の性能に加えて、樹脂材料中に含まれる微細な導電性の物質や夾雑物の存在が問題になってきた。この導電性物質や夾雑物は、本質的に原料及び製造手段に起因するものであるが、これを除去することが極めて重要な技術的事項となり、特に、工業的に望ましい大量生産において、鉄素材を基礎に組み上げている常温固形の半導体封止材料の製造設備では、鉄や各種合金類の混入が大きな問題となっている。一方、半導体素子を液状樹脂で封止する方法も行なわれているが、現在は、封止性能及び作業性の点で、常温固形の封止用樹脂材料の粉末を打錠したタブレットが半導体素子の封止に広範に使用されている。
そのような半導体素子封止用樹脂タブレットの製造は、一般に、固型のエポキシ樹脂,固型のエポキシ樹脂用硬化剤,無機充填材やその他の添加物をヘンシェル混合機で均一混合した後、該混合組成物を二軸の加熱混練装置に投入し、押し出された樹脂シートを冷却の後、衝撃式の粉砕機で粉砕した後、空気輸送し、貯蔵コンテナに収納する前に除鉄装置を通して磁気感応金属を除去して封止樹脂粉末を作製し、この封止樹脂粉末を打錠装置にてタブレットにしていた。しかし、かかる製造方法では、近年の半導体素子封止用樹脂に要求される性能を満たすことができず、工業的に満足し得るタブレットを提供する方法の開発が待たれていた。
本発明は、このような状況下で、近年の半導体素子封止用樹脂に要求される性能を満たし得る半導体素子封止用タブレットを効率よく製造する工業的に有利な方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、まず、液状状態の半導体素子封止用樹脂組成物を製造し、その後に、電磁力を印加して磁性金属異物を収集除去する、及び/又は液状状態の組成物から各種異物をろ別により除去し、ついで、該液状組成物をタブレット化することにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(a)エポキシ樹脂,(b)エポキシ樹脂用硬化剤及び(c)無機充填材を含有して成る樹脂組成物を、液状状態で電磁力により磁性金属異物を収集除去する、及び/又は液状状態で異物をろ別により除去する操作を行ったのち、該樹脂組成物を加熱エージングにより固化させ、タブレット化する半導体素子封止用タブレットの製造方法、
(2)樹脂組成物が、更に、(d)カーボン粉末を含む(1)に記載の製造方法、

(3)電磁力が、100ミリテスラ(ガウス)以上の磁気力である(1)又は(2)に記載の製造方法、
(4)異物をろ別により除去する操作が、液状状態の樹脂組成物を目開き5〜250μmのメッシュ網を通過させる操作である(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)(a)エポキシ樹脂30〜80質量部,(b)エポキシ樹脂用硬化剤15〜40質量部及び(c)無機充填材を250〜450質量部の割合で含有して成る(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法、
(6)樹脂組成物が、110℃以下の温度で液状に保持される(1)〜(5)のいずれかに記載の製造方法、
を提供する。
本発明の方法により製造された半導体封止用タブレットは、樹脂封止半導体装置内のボンディングワイヤー間や端子リード間での短絡を導引する金属物質が高度に除去され、特に、ファインピッチ化やマイクロ化の進む半導体産業分野における絶縁樹脂として極めて有用である。また、本発明に係る液状のエポキシ樹脂組成物は、打錠機を使用することなく、LEDの封止と同様に、成形カップを用いてタブレットを製造することができ、従って、本発明の方法は、複雑な金型を多数個必要とする従来のタブレット製造打錠方式と比べて工業的に遥かに優れている。
本発明の方法に用いられる(a)成分であるエポキシ樹脂は、例えば、100℃以下の温度で溶融するものが好ましいが、常温で液状のものは一層好ましい。(a)成分に包含される樹脂類としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂,ビスフェノールF型エポキシ樹脂,フェノールノボラック型エポキシ樹脂,クレゾールノボラック型エポキシ樹脂,多官能タイプのエポキシ樹脂,ジシクロペンタジエン型のエポキシ樹脂及びシアヌレート型のエポキシ樹脂等が挙げられる。これらは、単独種で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明の方法に用いられる(b)成分のエポキシ樹脂用硬化剤は、エポキシ樹脂のエポキシ基と反応して硬化する物質類であるが、例えば、液状又は固形のアミン類,有機酸無水物,ノボラック型のフェノール樹脂,レゾール型のフェノール樹脂,クレゾール樹脂,フェノールアラルキル樹脂,メラミン樹脂,グアナミン樹脂及び二官能のフェノール化合物などが挙げられる。これらの硬化剤類は、液状のものが好ましく用いられ、単独、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。
更に、本発明方法に使用される(c)成分である無機充填材は、絶縁性の無機フィラーであって、そのような無機フィラーとしては、例えば、結晶性シリカ粉末,溶融シリカ粉末,球状シリカ粉末,ガラス粉末,ガラスバルーン粉末,酸化アルミニウム粉末,二酸化チタン粉末,水和アルミナ粉末,水酸化マグネシウム粉末,窒化珪素粉末及び球状アルミナ粉などが挙げられる。これらも単独で、又は二種以上の混合系で使用することができる。これらの無機充填材の平均粒径は、通常、0.1〜25μm、好ましくは、1.5〜15μmである。
また、(d)成分であるカーボン粉末は、不可欠成分ではないが、半導体素子の誤動作防止及び着色のために使用される実用的に望ましい物質である。添加使用されるカーボン粉としては、特に、その種類については制限されるものではないが、凝集の少ない、高純度のカーボンブラックが好ましい。また、絶縁ポリマーで被覆したカーボンブラックやカーボンブラックを樹脂やその他の材料と予め混練してなるカーボンマスターバッチも使用することができる。
本発明に係る組成物には、半導体素子部品を封止するエポキシ樹脂の封止性能を阻害しない範囲において、他の各種の添加物を添加使用することができる。この添加物としては、例えば、エポキシ樹脂とその硬化材との反応を促進する各種の触媒,エポキシ樹脂と封止金属との接着力を高める硫黄化合物等の接着助剤,成型時の金型から離型を確保するための外部滑剤,樹脂組成物の流れ性を確保するための内部滑剤,樹脂組成物の靭性を改善するためのエラストマー,樹脂の柔軟性を増すための各種ゴム成分,無機充填材とマトリックス樹脂の接合を確実にする各種のカップリング剤,樹脂に難燃性を付与するための難燃剤,難燃剤の働きを高める難燃助剤や着色のための顔料などが挙げられる。
本発明方法に係る前記成分(a)〜(c)を必須成分とする樹脂組成物は、110℃以下の温度で流動性を有することが好ましく、そのような組成物は、通常、(a)液状エポキシ樹脂30〜80質量部,(b)エポキシ樹脂用硬化材15〜40 質量部及び(c)無機充填材を250〜450質量部の範囲割合で配合され、110℃以下の温度で液状となるように、特に、(a)及び(b)両成分の樹脂の種類と量が適切に選択される。
次に、本発明の半導体素子封止用タブレットの製造方法について説明する。この本発明の方法は、通常、1)成分(a)〜(c)又は成分(a)〜(d)及びその他の添加物の混合・混練工程(樹脂組成物の調製工程)、2)電磁力による除鉄工程、3)メッシュ網による除塵工程、4)タブレット注型工程、又は5)加熱エージングさせる工程から成っている。しかし、上記工程において、4)タブレット注型工程と5)加熱エージング工程は省略されることがあり、また、2)電磁力による除鉄工程と、3)メッシュ網による除塵工程は、併用することが好ましいが、組成物中に含有される微細な鉄分や塵埃不純物の含有条件によっては、いずれかを省略することができる場合がある。
1)の成分類の混合・混練工程は、混合機に特に制約はないが、加熱装置を備えたものが好適に使用される。まず、混合される各成分の所定量を、例えば、万能混合機に投入し、常温又は選択された加温条件下に攪拌混合又は攪拌混練して液状の均一組成物を形成させる。次に、得られた液状の組成物は、2)電磁力による除鉄工程において、鉄で代表される磁性金属類が除去される。液状の組成物は、例えば、強磁場に置かれた「とゆ」状の流路に薄い層状で流下させて磁場処理され、鉄分が分離吸集され除去される。この磁気力は、100ミリテスラ(mT)(1000ガウス)以上であることが好ましく、300mT(3000ガウス)以上、特に、800mT(8000ガウス)以上が好ましく且つ実用的である。また、液状組成物を流下させる「とゆ」状の流路は、組成物の粘度及び磁場の磁気力と関連するが、通常、20〜40°程度の傾斜状に保持され、液状組成物が、例えば、50〜100mm/sec程度の流下速度条件が実用上有利に採用される。
また、工程3)のメッシュ網による除塵工程は、通常、除鉄された液状組成物を、重力により、あるいは加圧下に、不都合を発生させる塵埃を除去するために、それらをろ別し得る網、例えば、100メッシュ、150μmの目開きのメッシュ網を通過させて、それ以上の大きな夾雑物を除塵する。そのメッシュ網の目開きは250μmメッシュ以下が好ましく、実用的には、操作処理速度を考慮すれば、5μmメッシュ以上の目開きの網が好適に使用される。従って、このような半導体素子封止用樹脂組成物からの磁性金属異物の除去及び不都合な塵埃の除去においては、樹脂組成物は流動状態に保持されることが重要である。なお、該樹脂組成物の粘度は、常温(30℃)で、好ましくは、150Pa・S以下、より好ましくは、130Pa・S以下である。
次いで、除鉄及び除塵された液状組成物は、4)タブレット注型工程及び5)加熱エージング工程にて処理される。タブレット注型工程においては、円筒状のカップに注入し、通常、40〜60℃の温度で加熱エージングして常温固体の組成物を形成させることにより、タブレット化される。この方法は、複雑な金型を多数個準備する必要がなく、粉砕して打錠機を使わないで簡便にタブレット化することができるので産業上極めて有利である。また、円筒状のカップに注入せず、単に加熱エージングする場合は、液状組成物を再度、万能混合機に移し、組成物が常温において固化するまで混合機中で反応を進めて固化させ、これを粉砕して常法により打錠してタブレット化することもできるが、円筒状のカップに注入するタブレット化法が好ましい。また、用途によっては、メッシュ網による「濾過」が終わった本発明方法に係る液状組成物を半導体封止用の低圧トランスファー成形装置に直接供給して、半導体素子の封止を行なうことも可能である。
次に、具体例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これら実施例によってはなんら限定されない。
(実施例1)
(a)のエポキシ樹脂としてビスフェノールA型の液状エポキシ樹脂50.0質量部とグリシジルシアヌレート樹脂15.0 質量部、(b)のエポキシ樹脂用硬化剤としてテトラヒドロ無水フタール酸30.0質量部、(c)の無機充填材として平均粒径2μmの球状シリカ粉末298.3質量部、添加物として2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール1.20質量部、エポキシシランカップリング剤1.50質量部、n‐ドデシルチオール0.50質量部、カルナバワックス2.00質量部及びカーボン粉1.50質量部を万能混合機に投入し、30℃の温度で30分間、攪拌を行なった。その結果、常温で液状の組成物が得られた(30℃の粘度120Pa・S )。これを幅30cm,深さ20cm,長さ100cmの傾斜角30度で、テープヒーターで流路を適当(約75℃)に温めながら「とゆ」状流路を約1cmの厚さで流下させ、その流路の下側から8000ガウスの板マグネット8本により磁性金属を60℃で誘引除去した。加えて、流路端に200μmのメッシュ網を設け、50℃の液状組成物を流路を流下させて、ろ過除塵を行った。得られた液状組成物を金属製円筒容器に流し込み、50℃で12時間、熱エージングを行い、半導体素子封止樹脂用タブレットを調製した。このタブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(圧力7.8MPa,温度175℃,時間2分)で封止の際の成形性を調べた。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて「樹脂内鉄量の測定」と「樹脂内の夾雑物量の測定」を行った。その結果、樹脂内の鉄量及び残留夾雑物は、それぞれ1ppm未満及び2ppmであった。
(実施例2)
(a)エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型の液状エポキシ樹脂75.0質量部,(b)エポキシ樹脂用硬化剤として、テトラヒドロ無水フタル酸25.0質量部,(c)無機充填材として、平均粒径2μmの球状シリカ粉末243.3質量部及び平均粒径0.5μmの球状シリカ粉末50.0質量部,添加物として、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール1.20質量部,エポキシシランカップリング剤1.50質量部,n‐ドデシルチオール0.50質量部,カルナバワックス2.00質量部及びカーボンブラック1.50質量部を万能混合機に投入し、60℃の温度で30分間、攪拌を行ない、常温で液状の組成物(30℃の粘度100Pa・S)を得た。これを、実施例1と同様の流路を用いて同様に流下させ、流路の下側から8000ガウスの板マグネット8本を作用させて磁性金属の誘引除去を60℃で行い、また、その流路の下端部に100μmのメッシュ網を設けて、同様に除塵を50℃で行った。得られた液状組成物を金属製円筒容器に流し込み、50℃で12時間、熱エージングを行い、半導体封止樹脂用タブレットを調製した。このタブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(実施例1と同条件)で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて実施例1と同様に含有鉄量及び夾雑物量を測定した。含有鉄量及び夾雑物量は、それぞれ1ppm未満及び2ppmであった。
(実施例3)
(a)エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型の液状エポキシ樹脂30.0質量部と脂環式エポキシ樹脂4.00質量部,(b)エポキシ樹脂用硬化剤として、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸35.0質量部,(c)無機充填材として、平均粒径2μmの球状シリカ粉末274.3質量部,添加物として、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール1.20質量部,エポキシシランカップリング剤1.50質量部,n‐ドデシルチオール0.50質量部,カルナバワックス2.00質量部及びカーボンブラック1.50質量部を万能混合機に投入し、60℃の温度で30分間、攪拌を行ない、常温で液状の組成物(30℃の粘度130Pa・S)を得た。これを、実施例1と同様の流路を用いて同様に流下させ、流路の下側から13000ガウスの板マグネット8本を作用させて磁性金属の誘引除去を60℃で行い、また、50℃の液状組成物を圧力のかけられるろ過機で圧力0.2MPaにて45μmのメッシュ網を用いて除塵を行った。得られた液状組成物を金属製円筒容器に流し込み、50℃で12時間、熱エージングを行い、半導体封止樹脂用タブレットを調製した。このタブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(実施例1と同条件)で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて実施例1と同様に含有鉄量及び夾雑物量を測定した。含有鉄量及び夾雑物量は、いずれも1ppm未満であった。
(実施例4)
(a)エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型の液状エポキシ樹脂20.0質量部とビフェニル型エポキシ樹脂15.0質量部,(b)エポキシ樹脂用硬化剤として、フェノールノボラック樹脂24.0質量部,(c)無機充填材として、平均粒径2μmの球状シリカ粉末372.9質量部及び平均粒径0.5μmの球状シリカ粉末60.0質量部,添加物として、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.70質量部,エポキシシランカップリング剤1.80質量部,n‐ドデシルチオール0.70質量部,カルナバワックス2.50質量部及びカーボンブラック1.80質量部を万能混合機に投入し、80℃の温度で30分間、攪拌を行なった。その結果、常温では固形であるが、100℃で液状の組成物(100℃の粘度140Pa・S )が得られた。その後、実施例1と同様に流路を作製し、その流路下から13000ガウスの板マグネット8本で磁性金属の誘引除去を100℃で行った。更に、250μmのメッシュ網を用いて除塵を90℃で行った。その後、金属製円筒容器(内径35mm)に液状組成物を流し込み、80℃で6時間、熱エージングを行い、半導体封止樹脂用タブレットを調製した。該タブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(実施例1と同条件)で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて実施例1と同様に、樹脂内の含有鉄量及び夾雑物量を測定した。含有鉄量及び夾雑物量は、それぞれ1ppm未満及び4ppmであった。
(実施例5)
(a)エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型の液状エポキシ樹脂20.0質量部とクレゾールのボラック型エポキシ樹脂20.0質量部,(b)エポキシ樹脂用硬化剤として、フェノールノボラック樹脂20.0質量部,(c)無機充填材として、平均粒径2μmの球状シリカ粉末321.9質量部,平均粒径0.5μmの球状シリカ粉末60.0質量部,添加物として、2‐エチル‐4‐メチルイミダゾール0.60質量部,エポキシシランカップリング剤1.80質量部,n‐ドデシルチオール0.70質量部,カルナバワックス2.50質量部及びカーボンブラック1.80質量部を万能混合機に投入し、80℃の温度で30分間、攪拌を行なった。その結果、常温では固形であるが、100℃で液体の組成物が得られた(100℃の粘度130Pa・S )。その後、実施例1と同様に流路を作製し、その流路下から13000ガウスの板マグネット8本で磁性金属の誘引除去を100℃で行った。加えて、250μmのメッシュ網を用いて除塵を90℃で行った。その後、金属製円筒容器(内径35mm)に液状組成物を流し込み、50℃で6時間、熱エージングを行い、半導体封止樹脂用タブレットを調製した。該タブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(実施例1と同条件)で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて「樹脂内鉄量の測定」と「樹脂内の夾雑物量の測定」を行った。その結果、樹脂内の鉄量及び夾雑物量は、それぞれ1ppm未満及び5ppmであった。
(比較例1)
実施例1に記載の(a)のエポキシ樹脂,(b)のエポキシ樹脂用硬化剤,(c)の無機充填材及びその他の同様の添加物を実施例1と同じ量ヘンシェル混合機で均一混合した後、該混合組成物を二軸の加熱混練装置に投入し、押し出された樹脂シートを冷却の後、衝撃式の粉砕機にて粉砕後、空気輸送し、貯蔵コンテナに収納する前に除鉄装置(8000ガウス×板マグネット8本)を通して磁気感応金属を除去して封止樹脂粉末を作製した。この封止樹脂粉末を打錠装置にてタブレットにした。該タブレットを用いて、低圧トランスファー成形機で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて「樹脂内鉄量の測定」と「樹脂内の夾雑物量の測定」を行った。その結果、樹脂内の鉄量及び残留夾雑物量は、それぞれ36ppm及び40ppmであった。
(比較例2)
実施例2に記載の(a)のエポキシ樹脂,(b)のエポキシ樹脂用硬化剤,(c)の無機充填材及びその他の同様の添加物を、実施例2と同じ量ヘンシェル混合機で均一混合した後、該混合組成物を二軸の加熱混練装置に投入し、押し出された樹脂シートを冷却の後、衝撃式の粉砕機にて粉砕後、空気輸送し、貯蔵コンテナに収納する前に除鉄装置(8000ガウス×板マグネット8本)を通して磁気感応金属を除去して封止樹脂粉末を作製した。この封止樹脂粉末を打錠装置にてタブレットにした。該タブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(実施例1と同条件)で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて「樹脂内鉄量の測定」と「樹脂内の夾雑物量の測定」を行った。その結果、樹脂内の鉄量及び残留夾雑物量は、それぞれ28ppm及び42ppmであった。
(比較例3)
実施例3に記載の(a)のエポキシ樹脂,(b)のエポキシ樹脂用硬化剤,(c)の無機充填材及びその他の同様の添加物を、実施例3と同じ量ヘンシェル混合機で均一混合した後、該混合組成物を二軸の加熱混練装置に投入し、押し出された樹脂シートを冷却の後、衝撃式の粉砕機にて粉砕した。これを空気輸送し、貯蔵コンテナに収納する前に除鉄装置(8000ガウス×板マグネット8本)を通して磁気感応金属を除去して封止樹脂粉末を作製した。この封止樹脂粉末を打錠装置にてタブレットにした。該タブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(実施例1と同条件)で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて「樹脂内鉄量の測定」と「樹脂内の夾雑物量の測定」を行った。その結果、樹脂内の鉄量及び残留夾雑物量は、それぞれ37ppm及び47ppmであった。
(比較例4)
実施例4記載の(a)のエポキシ樹脂,(b)のエポキシ樹脂用硬化剤,(c)の無機充填材及びその他の同様の添加物を、実施例4と同じ量ヘンシェル混合機で均一混合した後、該混合組成物を二軸の加熱混練装置に投入し、押し出された樹脂シートを冷却の後、衝撃式の粉砕機にて粉砕後、空気輸送し、貯蔵コンテナに収納する前に除鉄装置(8000ガウス×板マグネット8本)を通して磁気感応金属を除去して封止樹脂粉を作製した。この封止樹脂粉末を打錠装置にてタブレットにした。該タブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(実施例1と同条件)で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて「樹脂内鉄量の測定」と「樹脂内の夾雑物量の測定」を行った。その結果、樹脂内の鉄量及び残留夾雑物量は、それぞれ55ppm及び62ppmであった。
(比較例5)
実施例5記載の(a)のエポキシ樹脂,(b)のエポキシ樹脂用硬化剤,(c)の無機充填材及びその他の同様の添加物を、実施例5と同じ量ヘンシェル混合機で均一混合した後、該混合組成物を二軸の加熱混練装置に投入し、押し出された樹脂シートを冷却の後、衝撃式の粉砕機にて粉砕後、空気輸送し、貯蔵コンテナに収納する前に除鉄装置(8000ガウス×板マグネット8本)を通して磁気感応金属を除去して封止樹脂粉末を作製した。この封止樹脂粉末を打錠装置にてタブレットにした。該タブレットを用いて、低圧トランスファー成形機(実施例1と同条件)で封止の際の成形性を評価した。その結果、成形性は、良好であった。また、成形前のタブレットについて「樹脂内鉄量の測定」と「樹脂内の夾雑物量の測定」を行った。その結果、樹脂内の鉄量及び残留夾雑物量は、それぞれ49 ppm及び60ppmであった。
本発明の半導体封止用タブレットの製造方法によれば、タブレット中に短絡の原因となる導電粒子の存在確率を大幅に小さくすることができ、また、半導体素子表面の腐食しやすい配線等の腐食原因ともなる夾雑物の存在も減らせることができる。さらに、上下金型の消耗で短絡を誘引する打錠機を使わずに、ケースを用いてタブレットが製造できるため、経済効果も非常に大きい。

Claims (6)

  1. (a)エポキシ樹脂、(b)エポキシ樹脂用硬化剤及び(c)無機充填材を含有して成る樹脂組成物を、液状状態で電磁力により磁性金属異物を収集除去する、及び/又は液状状態で異物をろ別により除去する操作を行ったのち、該樹脂組成物を加熱エージングにより固化させ、タブレット化することを特徴とする半導体素子封止用タブレットの製造方法。
  2. 樹脂組成物が、更に、(d)カーボン粉末を含む請求項1に記載の製造方法。
  3. 電磁力が、100ミリテスラ(1000ガウス)以上の磁気力である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 異物をろ別により除去する操作が、液状状態の樹脂組成物を目開き5〜250μmのメッシュ網を通過させる操作である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. (a)エポキシ樹脂30〜80質量部、(b)エポキシ樹脂用硬化剤15〜40質量部及び(c)無機充填材を250〜450質量部の割合で含有して成る請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 樹脂組成物が、110℃以下の温度で液状に保持される請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。

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