JPH10292094A - エポキシ樹脂組成物、これを用いた樹脂封止型半導体装置、エポキシ樹脂成形材料、およびエポキシ樹脂複合タブレット - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、これを用いた樹脂封止型半導体装置、エポキシ樹脂成形材料、およびエポキシ樹脂複合タブレット

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JPH10292094A
JPH10292094A JP3275398A JP3275398A JPH10292094A JP H10292094 A JPH10292094 A JP H10292094A JP 3275398 A JP3275398 A JP 3275398A JP 3275398 A JP3275398 A JP 3275398A JP H10292094 A JPH10292094 A JP H10292094A
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epoxy resin
resin
tablet
powder
resin composition
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JP3275398A
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Hiromichi Takami
博道 高見
Kazutaka Matsumoto
一高 松本
Akira Takayama
暁 高山
Tetsuo Okuyama
哲生 奥山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動性に優れるとともに、かつ成形体におけ
るボイドやバリの少ないエポキシ樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 (a)エポキシ樹脂と、(b)硬化剤
と、(c)硬化促進剤と、(d)シリカ粉末とを含有す
るエポキシ樹脂組成物である。前記(d)成分であるシ
リカ粉末は、(d1)粒径5〜75μmの第1のシリカ
粉末と、(d2)粒径0.2〜0.9μmの第2のシリ
カ粉末と、(d3)粒径0.01〜0.08μmの第3
のシリカ粉末とにより構成されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の封止
材料として好適に用いられるエポキシ樹脂組成物、およ
びこれを用いた樹脂封止型半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、トランジスタ、ICおよびL
SI等の各種デバイスの封止材料としてエポキシ樹脂が
広く用いられている。エポキシ樹脂は、安価で生産性が
高く、しかも、電気特性、耐湿性、耐熱性、機械的特
性、インサートとの接着性などの諸特性にバランスがと
れているためである。
【0003】なお最近では、半導体デバイスの高集積化
に伴なって半導体チップが大型化する傾向があり、この
ために樹脂封止型半導体装置のパッケージの大型化が進
み、その一方で、実装スペースの微細化に伴なって、薄
型化の傾向が強くなっている。さらに、電子部品の高密
度実装化や組立行程の自動化の要求に応じて、半導体装
置の実装方法としては、従来の挿入方式に代わって表面
実装方式が主流になりつつある。この実装方式では、パ
ッケージを回路基板に実装する際には、赤外線リフロ
ー、ベーパーフェイズリフロー、半田浸漬等の工程が採
用されている。
【0004】これらの工程では、パッケージ全体が高温
(200〜260℃)に曝され、このとき樹脂封止型半
導体装置では、樹脂中に吸収された水分が急激に膨張し
て、クラックが発生したり界面剥離が生じ、これによっ
て樹脂封止型半導体装置の信頼性が著しく低下するとい
う問題があった。また、高温に曝されると、樹脂封止さ
れた半導体においては、アルミニウム等からなる配線層
を保護しているパッシベーション膜にクラックが生じた
り、ボンディングワイヤーの断線が生じるという問題も
多発している。
【0005】このような不都合を避けるために、半導体
素子の封止に用いられるエポキシ樹脂は、低応力性や優
れた耐ハンダリフロー性等の特性を備えていなければな
らない。さらに、上述したようなチップの大型化やパッ
ケージの薄型化に伴なって、封止樹脂は流動性が高く優
れた成形性を有していることも要求される。
【0006】低応力性や耐ハンダリフロー性は、充填剤
を高密度で充填して熱膨張係数や吸水率を低下させるこ
とによって向上させることができるものの、この場合に
は、充填剤の高充填化に伴なって樹脂の溶融粘度が著し
く増大し、流動性が低下してしまうという問題が起こ
る。このような問題を解決するために、粒度の異なる充
填剤を混ぜ合わせて配合すること(特開平5−2301
88号公報、特開平5−239190号公報、特開平5
−239321号公報等)や、従来から用いられてきた
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂に代えて、フェニ
ル骨格やビスフェノール骨格などを有する2官能性の低
粘度エポキシ樹脂を用いることが提案されている。
【0007】上述したような成分を配合することにより
低粘度化したエポキシ樹脂を用いて半導体素子を封止し
た場合には、樹脂が低粘度であるゆえにボイドやバリの
発生を避けることが困難である。半導体素子封止用の樹
脂タブレットの打錠密度を高くして、樹脂タブレット中
の空隙率を低減すれば、ボイドの発生を抑制することが
できるため、打錠前のエポキシ樹脂成形材料の粉砕粒径
をできるだけ細かくするという手法が採用されている。
低粘度エポキシ樹脂を用いた成形材料の樹脂粉末は軟化
温度が低いので室温でブロッキングしやすく、打錠作業
性が劣るとともに、樹脂タブレットの打錠密度の低下、
流動性の低下などが新たな問題となっている。
【0008】また、タブレットにおいても、樹脂が低粘
度であることに起因して、長期間保存した際に樹脂タブ
レットが互いに接着・接合してしまうという現象が生じ
ている。樹脂タブレットの接着・接合が生じると、自動
モールド時にタブレットの搬送不良の原因になり、タブ
レットの接着部を無理に引き剥がそうとすればタブレッ
トのカケや変形が生じて、モールド後の外部巣(ボイ
ド)発生につながることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする過大】上述したように、流動
性に優れた低粘度のエポキシ樹脂封止材料を用いて封止
された半導体装置においては、ボイドやバリの発生を避
けることができず、これに起因して十分な信頼性を得る
ことができなかった。さらに、かかるエポキシ樹脂封止
材料は、粉末状態やタブレット状とした際にも、種々の
問題を伴なっていた。
【0010】そこで、本発明は、流動性に優れるととも
に、かつ成形体におけるボイドやバリの少ないエポキシ
樹脂組成物、およびこれを用いた樹脂封止型半導体装置
を提供することを目的とする。
【0011】また本発明は、低応力性で、耐はんだリフ
ロー性に優れたエポキシ樹脂組成物からなる粉末であっ
て、樹脂粉末のブロッキングがなく、打錠時の作業性が
良好で、高い打錠密度の樹脂タブレットを得ることがで
き、半導体素子を封止した際には、ボイドを伴わない高
品質の樹脂封止型半導体装置を製造し得るエポキシ樹脂
成形材料を提供することを目的とする。
【0012】さらに本発明は、樹脂注入時には低粘度で
あって、タブレット間の接着・接合の発生しないエポキ
シ樹脂複合タブレットを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、(a)エポキシ樹脂と、(b)硬化剤
と、(c)硬化促進剤と、(d)シリカ粉末とを含有
し、前記(d)成分であるシリカ粉末は、(d1)粒径
5〜75μmの第1のシリカ粉末と、(d2)粒径0.
2〜0.9μmの第2のシリカ粉末と、(d3)粒径
0.01〜0.08μmの第3のシリカ粉末とにより構
成されることを特徴とするエポキシ樹脂組成物を提供す
る。
【0014】また本発明は、半導体素子と、前記半導体
素子を封止する樹脂層とを具備し、前記樹脂層は、前述
の樹脂組成物の硬化物を用いることを特徴とする樹脂封
止型半導体装置を提供する。
【0015】さらに本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤お
よび無機充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物の粉末
と、この粉末の表面を被覆する平均粒径1μm以下の無
機微粒子とを有することを特徴とするエポキシ樹脂成形
材料を提供する。
【0016】またさらに本発明は、エポキシ樹脂、硬化
剤および無機充填剤を含有するエポキシ樹脂組成物を含
むタブレットと、このタブレットの表面を被覆する微粒
子とを有し、前記微粒子は、溶融または軟化する温度が
前記エポキシ樹脂組成物より高いことを特徴とするエポ
キシ樹脂複合タブレットを提供する。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物に配合され得
るエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を
有するものであれば任意の化合物を使用することがで
き、特に限定されない。具体的には、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールタイプのノボ
ラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック
型エポキシ樹脂、フェノールまたはアルキルフェノール
とヒドロキシベンズアルデヒドとの縮合物をエポキシ化
して得られるトリス(ヒドロキシフェニル)アルカンの
エポキシ化物、テトラ(ヒドロキシフェニル)アルカン
のエポキシ化物、2,2´,4,4´−テトラグリシド
キシベンゾフェノン、パラアミノフェノールのトリグリ
シジルエーテル、ポリアルカングリシジルエーテル、
1,3,5−トリグリシジルエーテルベンゼン、1,
2,3−トリグリシジルエーテルベンゼン、フェノール
アラルキル樹脂のグリシジルエーテル、ナフタレンジオ
ール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリまたは
テトラ(ヒドロキシフェニル)アルカンから誘導される
エポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニル系エポキシ樹
脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で
または2種以上混合して使用することができる。
【0019】特に、下記一般式(1)または(2)で表
わされるエポキシ樹脂を用いた場合には、耐リフローク
ラック性を向上させることができる。
【0020】
【化1】
【0021】上記一般式(1)中、R1 は同一でも異な
っていてもよく、水素原子;メチル基、エチル基、プロ
ピル基などのアルキル基;シクロヘキシル基、シクロペ
ンチル基などのシクロアルキル基;フェニル基、ナフチ
ル基、アニシル基などのアリール基;ハロゲン原子から
なる群から選択される。またA1 は、2価の有機基であ
り、例えば、−O−,−S−,−Se−,−Te−およ
び以下に示す基が挙げられる。
【0022】
【化2】
【0023】上述したようなエポキシ樹脂、硬化剤であ
る(b)成分との組み合わせによって適宜選択すること
ができる。また樹脂組成物中におけるエポキシ樹脂の配
合量は、溶融粘度を調整したり、成形品の熱膨張率等に
応じて適宜決定することができるが、通常3wt%以上
10wt%以下程度である。
【0024】本発明のエポキシ樹脂組成物において、
(b)成分である硬化剤としては、フェノール樹脂が挙
げられ、具体的には、フェノールノボラック樹脂、クレ
ゾールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹
脂、ビスフェノールF型ノボラック樹脂、ビスフェノー
ルA型ノボラック樹脂、ビフェニル型フェノール樹脂、
ナフトール系ノボラック樹脂などのノボラック型フェノ
ール樹脂;2,2´−ジメトキシ−p−キシレンとフェ
ノールモノマーとの縮合重合化合物のフェノールアラル
キル樹脂、ジシクロペンタジエン・フェノール重合体、
ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、1,2,
3−トリヒドロキシベンゼン、1,3,5−トリヒドロ
キシベンゼンなどのフェノール樹脂のうち1種または2
種以上を使用することができる。さらに、t−ブチルフ
ェノールノボラック樹脂、ポリパラヒドロキシスチレ
ン、トリス(ヒドロキシフェニル)アルカン等の多官能
フェノール樹脂;テルペン骨格を有するフェノール樹脂
等を用いることができる。なお、これらの硬化剤は、単
独でまたは2種以上を併用して使用することができる。
特に、下記一般式(3)または(4)で表わされるフェ
ノール樹脂を用いると耐熱性を向上させることができ
る。
【0025】
【化3】
【0026】上記一般式中、R2 は、同一でも異なって
いてもよく、それぞれ水素原子;メチル基、エチル基、
プロピル基などのアルキル基;シクロヘキシル基、シク
ロペンチル基などのシクロアルキル基;フェニル基、ア
ニシル基などのアリール基;ハロゲン原子などから選択
され、A2 は、以下に示す群から選択される2価の有機
基である。また、mは0〜3の整数、nは1〜50の整
数である。
【0027】
【化4】
【0028】本発明において、エポキシ樹脂成分とフェ
ノール樹脂成分との配合比は、硬化剤であるフェノール
樹脂のフェノール性水酸基と、エポキシ樹脂のエポキシ
基数との比(フェノール性水酸基数/エポキシ基数)が
0.5〜1.5の範囲となるように調製することが好ま
しい。この値が0.5未満では、硬化反応を十分に生じ
させることが困難となり、一方1.5を越えると、硬化
の特性、特に耐湿性が劣化しやすくなる。なお、(フェ
ノール性水酸基数/エポキシ基数)は、0.8〜1.2
であることがより好ましい。
【0029】本発明において、(c)成分である硬化促
進剤としては、アミン系、リン系、ホウ素系、およびリ
ン−ホウ素系等を用いることができる。例えば、トリフ
ェニルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフ
ィン、メチルジフェニルホスフィン、トリス(2,6−
ジメトキシフェニル)ホスフィン等の有機ホスフィン化
合物;2−エチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミ
ダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−
フェニルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール
等のイミダゾール化合物およびその誘導体、DBU
(1,8−ジアザビシクロウンデセン−7)またはその
フェノール塩、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビ
シクロウンデス−7−エン等が挙げられる。
【0030】これらのなかでも、特にリン系の硬化剤促
進を配合した樹脂組成物は、硬化後の耐湿性が優れてい
るので、半導体素子の封止用として好適である。硬化促
進剤の配合量は、樹脂成分全体の0.05〜5wt%で
あることが好ましい。これは、硬化促進剤の配合量が
0.05wt%未満の場合には、その効果を十分に発揮
することが困難となり、一方5wt%を越えると、ゲル
化時間が短くなりすぎ未充填を引き起こすおそれがある
からである。
【0031】本発明の樹脂組成物は、無機充填剤として
シリカ粉末((d)成分)を含有し、このシリカ粉末
は、(d1)粒径5〜75μmの第1のシリカ粉末、
(d2)粒径0.2〜0.9μmの第2のシリカ粉末、
および(d3)粒径0.01〜0.08μmの第3のシ
リカ粉末との粒径の異なる3種類のシリカ粉末により構
成される。各シリカ粉末としては、粒径の条件を満たし
ていれば特に限定されないが、(d3)成分として疎水
化処理したシリカ粉末を用いると耐湿信頼性がさらに向
上するので好ましい。また、ソフトエラー防止の観点か
ら、シリカ粉末におけるウラン(U)およびトリウム
(Th)の含有量は、いずれも0.5ppb以下である
ことが望まれる。
【0032】これら3種類のシリカ粉末の合計配合量
は、樹脂組成物全体に対して85wt%以上であること
が好ましい。85wt%未満であると、硬化後の樹脂層
の機械的強度が低下してしまう。しかしながら、シリカ
粉末が過剰に配合されると、混練等の作業性が低下する
のみならず、樹脂組成物の流動性を十分に保つことが困
難となるので、シリカ粉末の合計量は、最大でも樹脂組
成物中95wt%とすることが好ましい。
【0033】シリカ粉末の合計量に対して、(d1)成
分の配合量は50〜90wt%、(d2)成分の配合量
は10〜35wt%、(d3)成分の配合量は0.1〜
5wt%であることが好ましい。さらに、(d1)成分
と(d2)成分との重量比((d1):(d2))は、
88:12〜60:40であることが好ましい。(d
1)成分と(d2)成分との配合比、およびそれぞれの
配合量を上述のように規定した場合には、樹脂組成物の
粘度を低下させることができる。また、(d2)成分お
よび(d3)成分の配合量を上述の範囲とすると、樹脂
組成物の粘度が低いにもかかわらず、得られる硬化物の
バリを短くすることが可能である。
【0034】さらに、特定の粒径の(d1)成分、(d
2)成分および(d3)成分の3種類のシリカ粉末を前
述の割合で組み合わせることにより、樹脂組成物はチキ
ソトロピックな性質をもつようになり、硬化後の樹脂層
においてはボイドが少なくなる。このように特定の3種
類のシリカ粉末を配合した本発明のエポキシ樹脂組成物
は、粘度が低く、チキソトロピックな性質を有している
ので、半導体素子の封止に用いた場合には、リードフレ
ーム等との接着性が良好である。したがって、耐熱性、
耐湿性、および耐リフロークラック性に優れた樹脂封止
型半導体装置を製造することができる。
【0035】なお、本発明において、配合され得る無機
充填剤は、上述した3種類のシリカ粉末に限定されるも
のではない。(d3)成分の最小粒径以上で(d1)成
分の最大粒径以下の範囲内であれば、前述した配合割合
の条件を外さないような配合量で(d1)、(d2)お
よび(d3)成分以外の粒径、例えば2〜5μmのよう
なシリカ粉末を配合してもよい。
【0036】また、本発明のエポキシ樹脂組成物に、シ
リコンオイル、シリコンゲル、シリコンゴム、ABS樹
脂およびMBS樹脂の粉末のなかから選ばれた1種また
は2種以上の成分を添加剤として配合した場合には、樹
脂組成物の弾性率を低下させ、耐リフロークラック性を
向上させることができる。
【0037】さらに、上述の成分に加えて、天然ワック
ス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸やその金属塩、酸ア
ミド類、エステル類、パラフィン類などの離型剤;カー
ボンブラック、二酸化チタンなどの顔料;シランカップ
リング剤などのフィラー表面処理剤;三酸化アンチモン
などの難燃助剤などを適宜添加してもよい。
【0038】本発明のエポキシ樹脂組成物は、前述した
各成分を加熱ロール、ニーダー、または押出機によって
溶融混練したり、微粉砕可能な特殊混合機によって混合
したり、あるいはこれらの各方法を適宜組み合わせるこ
とにより容易に調製することができる。
【0039】本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて半導
体素子を封止するに当たっては、最も一般的には、低圧
トランスファー成形が用いられるが、これに限定される
ものではない。すなわち、インジェクション成形、圧縮
成形および注型などの任意の方法で半導体素子を封止す
ることができる。封止後には、175℃以上の温度でア
フターキュアすることが望ましい。
【0040】なお、本発明において封止される半導体チ
ップは特に限定されず、目的や用途等に応じた任意のチ
ップを封止することができる。
【0041】本発明のエポキシ樹脂組成物には、粒径の
異なる3種類の特定のシリカ粉末が配合されているの
で、流動性に優れるとともに、得られる成形品のバリも
少ない。しかも、電気特性や耐湿性等のエポキシ樹脂の
特性は何等損なわれることないので、かかるエポキシ樹
脂組成物で半導体素子を封止することにより高い信頼性
を有する樹脂封止型半導体装置を製造することができ
る。
【0042】次に、本発明のエポキシ樹脂成形材料につ
いて詳細に説明する。
【0043】本発明のエポキシ樹脂成形材料は、エポキ
シ樹脂、硬化剤および無機充填剤を含有するエポキシ樹
脂組成物の粉末の表面を、平均粒径1μm以下の無機微
粒子で被覆してなるものである。
【0044】エポキシ樹脂組成物の成分であるエポキシ
樹脂および硬化剤としては、前述のエポキシ樹脂組成物
において挙げたような化合物を用いることができ、その
配合比も前述と同様とすることができる。
【0045】次に、エポキシ樹脂組成物を含む樹脂粉末
の表面を被覆する無機微粒子について詳細に説明する。
かかる無機微粒子は、樹脂粉末のブロッキングを防止す
る働きをする。
【0046】無機微粒子としては、平均粒径が1μm以
下の微粒の無機粉末であれば特に限定されず、例えば、
シリカ、アルミナ、酸化チタン等の無機酸化物微粉末;
窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素等の無機窒
化物微粉末;炭化ケイ素等の無機炭化物微粉末;カーボ
ンブラック等が挙げられ、特に平均粒径0.001〜
0.1μmの超微粒子が好ましく用いられる。このよう
な超微粒子としては、具体的には、アエロジル200、
300、OX−50等のシリカ微粒子、アエロジルR9
72、R974等の疎水性シリカ微粒子、高純度超微粒
子状のアルミナ、および高純度超微粒子状の酸化チタン
等が挙げられる。
【0047】本発明において、無機微粒子の平均粒径が
1μmを越えると、エポキシ樹脂組成物の樹脂粉末の表
面を十分な量の微粒子で被覆することができず、ブロッ
キング防止の効果が低下してしまう。さらに、このよう
な粒径の粉末から作製された樹脂タブレットあるいは硬
化物の表面に無機微粒子が点在しているのが目立つよう
になり、成形品の外観不良の原因となるため好ましくな
い。
【0048】なお、無機微粒子の代わりに、樹脂粉末や
離型剤の粉末等の有機材料微粒子を用いて作製されたエ
ポキシ樹脂成形材料は、吸水率が増加するので耐はんだ
リフロー性が低下する。
【0049】上述したような無機微粒子の配合量は特に
限定されないが、エポキシ樹脂組成物の樹脂粉末100
重量部に対し、0.01〜1重量部の割合で添加するこ
とが好ましい。この配合量が0.01重量部未満では樹
脂粉末のブロッキング防止効果が十分でなく、一方、1
重量部を越えるとエポキシ樹脂成形材料の溶融粘度が増
大し、流動性が低下するおそれがある。
【0050】本発明のエポキシ樹脂成形材料の製造に当
たっては、まず、溶融混練や混合等によってエポキシ樹
脂組成物を調製する。次いで、この樹脂組成物を粉砕す
る際に、その表面を無機微粒子で被覆する。なお、無機
微粒子での被覆は、樹脂組成物を粉砕した後、あるいは
顆粒化した後に行なってもよい。溶融混練の際には、上
述したように、加熱ロール、ニーダまたは押出機を用い
ることができ、混合には、微粉砕可能な特殊混合機等を
用いることができる。さらに、これらの方法を組み合わ
せて用いてもよい。
【0051】このようにして得られたエポキシ樹脂組成
物を、衝撃式粉砕機等により粉砕して樹脂粉末を得る。
ここでの樹脂粉末は顆粒状粉末を含むものであり、本発
明においては、顆粒状粉末を次のように定義する。ペレ
タイザー等によって得られ、粒径0.1mm以下の粉末
の割合が粉末全体の5wt%以下の粉末である。この
際、エポキシ樹脂粉末の粒径は3mm以下、さらには2
mm以下であることが好ましい。粒径が3mmを越える
と、樹脂タブレットの打錠密度が低下してボイド発生に
よる成形不良の発生率が多くなるおそれがある。
【0052】さらに本発明のエポキシ樹脂成形材料にお
いては、エポキシ樹脂組成物の形状は、球状に限定され
るものではない。例えば、ペレット状のような非球状と
してもよい。このように非球状とする場合には、最長の
辺の長さが3mm以下であることが好ましい。
【0053】所定の粒径のエポキシ樹脂粉末を得た後、
無機微粒子とともにV型混合機等の粉体混合機で混合し
て混合物を作製し、しかる後、得られた混合物に機械的
衝撃を与えることによって、エポキシ樹脂組成物の樹脂
粉末表面を無機微粒子で被覆することができる。混合の
条件は、無機微粒子の種類等により適宜決定されるが、
例えば、V型混合機中で常温の下、10〜30rpmで
10〜60分間混合すれば均一な混合物を得ることがで
きる。
【0054】また、混合物に機械的衝撃力を付与するに
当たっては、任意の方法を採用することができ、例え
ば、ヘンシェルミキサーやスーパーミキサー等の高速高
剪断ミキサー、ハンマーミル等の衝撃式粉砕機、高速気
流中衝撃法を応用したハイブリダイゼーションシステ
ム、乾式メカノケミカル法を応用したメカノフュージョ
ンシステム等の装置が好適に用いられる。ここで、ヘン
シェルミキサーを用いる場合には、例えば2000〜5
000rpmで高速攪拌混合処理を施すことにより、エ
ポキシ樹脂組成物の粉末表面を無機微粒子で被覆するこ
とができる。
【0055】なお、機械的衝撃力を与えずV型混合機等
の粉体混合機のみを用いてエポキシ樹脂組成物の樹脂粉
末と無機微粒子とを混合させた場合には、無機微粒子は
樹脂粉末表面に軽く付着しているだけであり、樹脂粉末
表面から容易に脱着してしまう。このため、樹脂粉末は
無機微粒子で被覆された状態ではなく、ブロッキングを
防止することが困難となる。
【0056】本発明のエポキシ樹脂成形材料を用いて半
導体素子を封止するに当たっては、上述したエポキシ樹
脂組成物の場合と同様に、低圧トランスファー成形、イ
ンジェクション成形、圧縮成形等の任意の方法を用い
て、用途や目的に応じた任意の半導体チップを封止する
ことができる。本発明のエポキシ樹脂成形材料は、タブ
レットに打錠してから用いてもよく、あるいは、粉末
(顆粒状のものを含む)のまま成形機に搬入してから成
形することも可能である。
【0057】特に、本発明のエポキシ樹脂成形材料にお
いては、エポキシ樹脂組成物の樹脂粉末の表面が粒径1
μm以下の無機微粒子で被覆されているので、樹脂粉末
のブロッキングを防止することができ、流動性は何等損
なわれない。したがって、本発明のエポキシ樹脂成形材
料を用いてタブレットを打錠する際には作業性が良好で
あり、高い打錠密度の樹脂タブレットが得られる。さら
に、このような樹脂タブレットで半導体素子を封止する
ことにより、樹脂層におけるボイドの発生を抑えて高い
信頼性を有する樹脂封止型半導体装置を製造することが
できる。また、タブレットを経ずに粉末のまま成形を行
なう際にもブロッキングしないため、搬送性がよく、ボ
イドの発生を抑えることができる。
【0058】次に、本発明の樹脂複合タブレットについ
て詳細に説明する。
【0059】本発明の樹脂複合タブレットは、エポキシ
樹脂、硬化剤および無機充填剤を含有するエポキシ樹脂
組成物を含むタブレットの表面を、軟化または溶融する
温度がこのタブレットより高い微粒子で被覆したもので
ある。
【0060】本発明者らは、従来のタブレットにおける
問題の原因を追及した結果、タブレットの成分である低
粘度樹脂がタブレット表面で直接接触して、タブレット
間で低粘度樹脂同士の接合が生じることが問題の本質で
あることを見出だし、本発明を成すに至った。樹脂タブ
レットの表面に、タブレット内部のエポキシ樹脂組成物
とは異なる組成、具体的には直接接触しても低粘度樹脂
同士の接合を防止するための微粒子を含む表面層を設け
ることにより、各タブレットの接着・接合を回避できる
ことを発見した。
【0061】本発明の樹脂複合タブレットにおいて、エ
ポキシ樹脂組成物の成分であるエポキシ樹脂、硬化剤お
よび無機充填剤としては、前述のエポキシ樹脂成形材料
の場合と同様の化合物を用いることができ、それらの配
合量も前述と同様である。さらに、必要に応じてシラン
カップリング剤、触媒、離型剤、着色剤、変性剤および
難燃剤等を配合してもよい。これらの各成分としては、
上述したような化合物を、上述と同程度の割合で配合す
ることができる。
【0062】本発明において、樹脂複合タブレットの表
面層を構成する微粒子は、軟化または溶融する温度が、
タブレット本体のエポキシ樹脂組成物より高い微粒子で
ある。このような特性を有する微粒子は、上述したよう
にタブレット同士の接着や接合を防止するスペーサーと
して作用するものであり、例えば、無機酸化物材料、無
機窒化物材料、無機炭化物などの無機粉体;タブレット
本体のエポキシ樹脂組成物とは組成が異なる熱硬化性樹
脂組成物粉体;および融点または軟化点が50℃以上の
有機材料粉体が挙げられる。
【0063】より具体的には、例えば石英や酸化チタ
ン、酸化アルミニウムなどの無機酸化物材料粉末;チッ
化ケイ素やチッ化アルミニウムなどの無機チッ化物材料
微粉末;炭化ケイ素など無機炭化物材料微粉末などの無
機物粉体、タブレット内部のエポキシ組成物とは異なる
樹脂組成物(例えば、充填剤としてのシリカ微粒子重量
比が、内部より数%高いフィラーリッチの樹脂組成物;
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、硬化剤としての
ノボラックフェノール樹脂、充填剤としてのシリカ微粒
子、シランカップリング剤および触媒などを混合して調
製された、タブレット本体よりガラス転移点の高いエポ
キシ樹脂を用いた熱硬化性樹脂樹脂組成物)の熱硬化性
樹脂組成物の粉体などが挙げられる。さらに、シリコー
ンゴム等のケイ素高分子材料、熱可塑性有機材料として
例えば融点50℃以上の目安とする高融点ワックス、高
級脂肪酸、高級アルコールの単体もしくは混合物の粉
体、あるいは軟化点50℃以上を目安とするポリプロピ
レン、ポリメチルペンテン、非晶質ポリオレフィン、ポ
リスチレン、PPS,PEEK,PETなどの熱可塑性
樹脂、あるいはポリジビニルベンゼン、テフロン、ポリ
イミドなど耐熱有機材料粉体などを使用してもよい。
【0064】上述した微粉末のうち、熱可塑性の材料か
らなる微粉末を用いる場合には、エポキシ樹脂タブレッ
トを微粉末で被覆した後、熱処理などにより微粉体の一
部または全体を一体化してスペーサーとして機能させて
も構わない。
【0065】なお、半導体素子を封止して樹脂封止型半
導体装置を製造した際に、その表面で異物として微粒子
が認識されないためには、微粒子の色目をタブレット本
体と合わせることが好ましい。これによって、外観が良
好となる。
【0066】本発明のエポキシ樹脂複合タブレットを製
造するに当たっては、まず、上述したような溶融混練や
混合等によりエポキシ樹脂組成物を調製し、次いで、溶
融固化した組成物を粉砕し、分級して樹脂粉末を得て、
これを圧縮成形することによりエポキシ樹脂タブレット
を製造する。このようにして得られたエポキシ樹脂タブ
レットの表面に、吹き付けやブラシで微粉末を塗布する
ことによって本発明のエポキシ樹脂複合タブレットを製
造することができる。
【0067】あるいは、タブレットの打錠工程の際に、
同時に微粉末でタブレット表面の被覆を行なってもよ
い。具体的には、予め微粉末を帯電させておき、タブレ
ット本体を形成するためのエポキシ樹脂粉末を金型に挿
入する前に、金型の内表面をこの微粉末で静電的に被覆
する。次いで、樹脂粉末を金型に挿入して一体的に形成
する。この方法では、打錠工程における金型への樹脂粉
末の付着が防止できるため、タブレットの歩留まりが向
上するというメリットも有している。
【0068】このようにして作製されたエポキシ樹脂複
合タブレットを用いて、常法により目的に応じた任意の
半導体チップを封止して樹脂封止型半導体装置を製造す
ることができる。
【0069】本発明のエポキシ樹脂複合タブレットは、
エポキシ樹脂組成物を含む樹脂タブレット本体の表面を
特定の微粒子で被覆しているので、長期間放置してもタ
ブレット同士の接合や接着を防止することができ、仮に
接合が生じても極めて弱い接合にとどめられる。このた
め、タブレットのカケや変形等の形状不良を引き起こす
ことなく容易に分離することができ、モールドマシンの
タブレット用の漏斗部におけるタブレットの搬送性の向
上にもつながる。また、本発明のエポキシ樹脂複合タブ
レットは形状不良を伴わないので、これを用いて半導体
素子を封止することにより、成形不良が少ないととも
に、高い信頼性を有する樹脂封止型半導体装置を製造す
ることができる。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によってさ
らに詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定
されるものではない。
【0071】(実施例I)本実施例においては、粒径の
異なる3種類のシリカ粉末を無機充填剤として配合した
エポキシ樹脂組成物を調製し、さらにこれを用いて半導
体素子を封止して樹脂封止型半導体装置を製造した。
【0072】本実施例のエポキシ樹脂組成物に配合され
る各成分を以下に示す。
【0073】[エポキシ樹脂] (I−A):ビスヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂
(YX−4000H、油化シェルエポキシ製エポキシ当
量193) (I−B):ジフェニルメタン型エポキシ樹脂(ESL
V−80XY、新日鐵化学製、エポキシ当量196) (I−C):ジフェニルメタン型エポキシ樹脂(GK−
8001、新日鐵化学製、エポキシ当量205) [硬化剤] (I−A):フェノールアラルキル樹脂(XL−225
−4L、三井東圧化学製、水酸基当量170) (I−B):ナフトール型フェノールアラルキル樹脂
(SN−180、新日鐵化学製、水酸基当量191) [その他の成分] 硬化促進剤 I:トリフェニルホスフィン 添加剤 I:両端末エポキシポリシロキサン(KF−1
05、信越化学工業製) カップリング剤 I:γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン 離型剤 I:エステル系ワックス 顔料 I:カーボンブラック [シリカ粉末] A :粒径5〜75μm、平均粒径25μm B :粒径2〜5μm、平均粒径4μm C :粒径1〜2μm、平均粒径1.6μm D :粒径0.2〜0.9μm、平均粒径0.5μm E :粒径0.1〜0.2μm、平均粒径0.15μm F :粒径0.01〜0.08μm、平均粒径0.04
μm G :粒径0.01〜0.08μm、平均粒径0.04μm(疎水化
品) これらの成分を、下記表1〜4に示す処方で配合して実
施例(I−1)〜(I−10)、比較例(I−1)〜
(I−11)、および参考例(I−1)〜(I−6)の
エポキシ樹脂組成物を調製した。なお、表中の配合量は
重量部である。
【0074】エポキシ樹脂組成物の製造に当たっては、
まず、ヘンシェルミキサー中でカップリング剤を用いて
無機充填剤に表面処理を施した。さらに、エポキシ樹
脂、硬化剤等の他の成分をそれぞれ配合して60〜13
0℃の加熱ロールで混練し、冷却した後、粉砕すること
によりエポキシ樹脂組成物を得た。添加剤は、140℃
であらかじめ溶融させたエポキシ樹脂(あるいはフェノ
ール樹脂)に添加、混合した後に冷却、粉砕して得られ
たエポキシ混合物(あるいはフェノール樹脂混合物)と
して添加した。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】次いで、これらの実施例(I−1)〜(I
−10)、比較例(I−1)〜(I−11)、および参
考例(I−1)〜(I−6)のエポキシ樹脂組成物につ
いて、以下の評価試験を行なった。
【0080】(1)粘度 粉体材料2.5gを用いて底面積1cm2 の円柱状タブ
レットを作製し、フローテスタにより測定した。フロー
テスタCFT−500A型(島津製作所製)を用い、測
定条件180℃、ノズル0.5mmφ×1mmで、10
kg,40kgおよび80kgの3種類の荷重について
測定した。
【0081】(2)曲げ強度および曲げ弾性率 各エポキシ樹脂組成物を用いて、180℃、1分の条件
で、トランスファー成形により試験片(10mm×4m
m×80mm)を作製し、175℃で8時間アフターキ
ュアして測定用の試料を得た。得られた試料について、
支点間距離64mm、クロスヘッドスピード2mm/m
inの条件で3点曲げ試験を行なうことにより、室温に
おける曲げ強度および曲げ弾性率を測定した。さらに、
試験片を240℃の雰囲気中に4分間放置した後、前述
と同様の条件で曲げ試験を行なって、240℃の結果を
得た。
【0082】(3)熱膨張率 各エポキシ樹脂組成物を用いて、曲げ試験用の試験片と
同じものを切り出すことにより試験片(約4mm×約4
mm×約18mm)を作製した。得られた試験片に3g
の荷重をかけた状態で、室温から5℃/分で昇温した際
の試験片の伸びを測定することにより求めた。
【0083】(4)ガラス転移温度 各エポキシ樹脂組成物についてDMSの測定を行ない、
tanδの変化から求めた。
【0084】(5)バリ長さ 5,10,20および40μmのスリットが設けられた
金型を用い、圧力12MPaで各エポキシ樹脂組成物を
トランスファ成形することにより成形体を作製した。こ
の成形体に生じたバリの長さを測定した。
【0085】(6)リードフレームとの密着力 各エポキシ樹脂組成物を、42アロイの板(0.3mm
厚)の上に180℃、1分の条件で一辺が2mmの立方
体状にトランスファー成形した。この試験片を用いて樹
脂組成物と42アロイとの剪断密着強度を測定した。
【0086】(7)ボイドの数 まず、各エポキシ樹脂組成物を用いてトランスファ成形
により40mm×40mm×3.6mmのパッケージを
成形した。得られたパッケージの40mm×40mmの
面を研磨機で削り、0.3mmを削るごとに0.1mm
以上の大きさのボイドの数をカウントした。これを4回
繰り返して、4回分の総計を取った。
【0087】(8)耐リフロークラック性 各エポキシ樹脂組成物を用いて、試験用デバイス(10
mm×18mmのチップ)をトランスファ成形により封
止して、13mm×22mm×1.5mmのパッケージ
を作製し、175℃で8時間アフターキュアした。次い
で、このパッケージを85℃、相対湿度85%の雰囲気
中に168時間放置して吸湿処理を行なった後、240
℃で赤外線リフロー処理を施してクラックの発生を調べ
た。
【0088】(9)耐湿信頼性 前述の耐リフロークラック性を調べるものと同様のパッ
ケージを作製し、同様の条件でアフターキュア、吸湿、
リフロー処理を行なった後、127℃の飽和水蒸気中に
放置し、不良(リーク不良、オープン不良)の発生率を
調べた。
【0089】(10)耐熱衝撃性 各エポキシ樹脂組成物を用い、大型の耐熱衝撃性試験用
の半導体チップ(15mm×15mm)を封止し、パッ
ケージを作製した。このパッケージに対し、まず耐リフ
ロー性を調べるときと同じ条件でアフターキュア、吸
湿、リフロー処理を行なった。その後、−65℃(30
分)、室温(5分)、150℃(30分)、室温(5
分)を1サイクルとする冷熱サイクルを50〜400サ
イクル繰り返し、デバイスの動作特性チェックにより不
良発生率を調べた。
【0090】これらの結果を下記表5ないし12に示
す。
【0091】
【表5】
【0092】
【表6】
【0093】
【表7】
【0094】
【表8】
【0095】
【表9】
【0096】
【表10】
【0097】
【表11】
【0098】
【表12】
【0099】表5に示されるように、本発明(実施例
(I−1)〜(I−10))のエポキシ樹脂組成物の溶
融粘度は、最大でも25Pa・Sであり、各樹脂組成物
を用いて成形された成形体におけるバリの長さは1.0
mm以下である。これに対して、表6および7に示され
るように、比較例(I−1)〜(I−5),(I−
7),(I−10),(I−11)の樹脂組成物は、得
られる成形体のバリは少ないが溶融粘度が大きく、これ
ら以外の比較例の樹脂組成物は、溶融粘度は低いものの
成形体のバリが長いという欠点を有している。したがっ
て、比較例の樹脂組成物は、いずれも樹脂組成物の溶融
特性と、成形体におけるバリの低減とを同時に達成する
ことができない。粒径の異なる3種類の特定のシリカ粉
末を配合した場合にのみ、溶融粘度が低いにもかかわら
ず、バリの少ない成形体を成形可能であって、しかもリ
ードフレームとの密着性に優れた樹脂組成物が得られる
ことがわかる。
【0100】なお、表8に示した参考例の樹脂組成物の
結果から、3種類のシリカ粉末の配合割合等には、好ま
しい範囲があることがわかる。
【0101】かかる特性を有する本発明(実施例(I−
1)〜(I−10))の樹脂組成物を硬化させてなる樹
脂層においては、表9に示されるようにボイドの発生が
少なく、ほとんどの場合5個以下にとどまっている。さ
らに、本発明の樹脂組成物で封止された樹脂封止型半導
体装置は、耐リフロークラック性、耐湿信頼性および耐
熱衝撃性の試験に供しても不良はほとんど発生していな
い。一方、表10および11に示されるように、比較例
の樹脂組成物を硬化させてなる樹脂層にはボイドが多数
発生しており、特に、比較例(I−4)では70個にも
及んでいる。さらに、比較例の樹脂組成物を用いて封止
された半導体装置はクラックが生じ、耐湿信頼性や耐熱
衝撃性の試験では確実に不良が発生している。
【0102】このように、本発明によれば、溶融特性に
優れるとともに、バリの少ない成形体を製造し得るエポ
キシ樹脂組成物が得られる。このような特性に加え、本
発明の樹脂組成物は、リードフレームとの密着性も良好
であるので、かかる樹脂組成物で半導体素子を封止する
ことにより、耐リフロークラック性、耐湿信頼性、耐熱
衝撃性に優れた樹脂封止型半導体装置を得ることができ
る。
【0103】(実施例II)本実施例においては、エポキ
シ樹脂組成物の樹脂粉末の表面を無機微粒子で被覆して
エポキシ樹脂成形材料を調製し、さらにこれを用いて半
導体素子を封止して樹脂封止型半導体装置を製造した。
【0104】本実施例のエポキシ樹脂組成物に配合され
る各成分を以下に示す。
【0105】[エポキシ樹脂] (II−A):ビスヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂
(YL−6121H、油化シェルエポキシ社製エポキシ
当量170) (II−B):ジヒドロキシジフェニルメタン系エポキシ
樹脂(ESLV−80XY、新日鉄化学社製エポキシ当
量196) [硬化剤] (II−A):フェノールノボラック樹脂(BRG−55
6、昭和高分子社製、水酸基当量104) (II−B):フェノールアラルキル樹脂(XL−225
−4L、三井東圧社製、水酸基当量175) [その他の成分] 硬化促進剤 II:トリフェニルホスフィン 離型剤 II:エステル系ワックス 顔料 II:カーボンブラック シランカップリング剤II:γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン [無機充填剤] 溶融シリカ(実施例(I−1)と同様のシリカ粉末) [無機微粒子] A:溶融シリカ(平均粒径0.5μm、龍森社製、SO
−25H) B:アルミナ(平均粒径0.6μm、龍森社製、AO−
504) C:シリカ微粒子(平均粒径0.012μm、日本アエ
ロジル社製アエロジル200) D:シリカ微粒子(平均粒径0.04μm、日本アエロ
ジル社製アエロジルOX−50) E:シリカ微粒子(平均粒径0.016μm、日本アエ
ロジル社製アエロジルR972) F:溶融シリカ(平均粒径2μm、電気化学社製、FB
−01) [有機材料微粒子] エステル系ワックス微粒子(平均粒径0.9μm) これらの成分を、下記表13ないし15に示す処方で配
合して実施例(II−1)〜(II−9)および比較例(II
−1)〜(II−5)のエポキシ樹脂組成物を調製した。
なお、表中の配合量は重量部である。
【0106】
【表13】
【0107】
【表14】
【0108】
【表15】
【0109】エポキシ樹脂組成物の調製に当たっては、
まず、ヘンシェルミキサー中でシランカップリング剤に
よって無機充填剤を表面処理を施した。さらに、無機微
粒子および有機材料微粒子を除いた残りのエポキシ樹脂
組成物の成分をそれぞれ配合して、60〜130℃の加
熱ロールによって溶融混練した。次に、この混合物を冷
却した後、粉砕することにより、エポキシ樹脂組成物の
樹脂粉末を得た。ここで、実施例(II−1)〜(II−
5)および比較例(II−1)〜(II−4)に相当するエ
ポキシ樹脂組成物では粉砕粒径を1mm以下とし、実施
例(II−6)〜(II−8)に相当するエポキシ樹脂組成
物では粉砕粒径を3mm以下とした。また、実施例(II
−9)および比較例(II−5)に相当するエポキシ樹脂
組成物では、二軸押出機によって溶融混練した後、ペレ
タイザーにより切断し、顆粒状の樹脂粉末を得た。ここ
では、樹脂粒径は平均2mmで、0.1mm以下は、粉
末全体の1wt%とした。
【0110】次いで、かかるエポキシ樹脂組成物の樹脂
粉末と所定量の無機または有機材料微粒子とをV型混合
機に収容し、常温で15rpmで20分混合して混合物
を得た。その後、混合物に機械的衝撃力を付与する操作
を行ない、エポキシ樹脂組成物の樹脂粉末表面に微粒子
を被覆してなるエポキシ樹脂成形材料を得た。ここで、
機械的衝撃力を付与する操作として、実施例(II−1)
〜(II−5)および比較例(II−2),(II−3)では
ヘンシェルミキサーを用いて回転数4000rpmで高
速攪拌混合処理を行なった。また、実施例(II−6)〜
(II−8)では衝撃式粉砕機を用いてかかる混合物の粉
砕処理を行なって粒径1mm以下の粉末を得た。
【0111】なお、比較例(II−1)、(II−5)では
前述のエポキシ樹脂組成物からなる樹脂粉末に被覆を施
さずにそのまま用い、比較例(II−4)では前記のエポ
キシ樹脂組成物の粉末と無機微粒子との混合物に対して
機械的衝撃力を与えることなく、単なる混合物として調
製した。
【0112】次いで、これら実施例(II−1)〜(II−
9)および比較例(II−1)〜(II−5)の14種のエ
ポキシ樹脂成形材料について、下記のような評価試験を
行なった。
【0113】(1)ブロッキング性 各エポキシ樹脂成形材料の樹脂粉末を試料容器に採取
し、30℃の恒温槽中に24時間放置した後、樹脂粉末
のブロッキングの有無を観察した。
【0114】(2)樹脂タブレット打錠密度 各エポキシ樹脂成形材料の樹脂粉末35gを圧縮成形し
て、外径30mmの大きさの樹脂タブレットを成形し
た。次いで樹脂タブレットの外形寸法と重量とに基づい
て見掛け比重を求め、打錠密度を計算した。(打錠密度
はエポキシ樹脂成形材料の硬化物の比重に対するタブレ
ットの見掛け比重の割合(%)で表わす。) (3)流動性 高化式フローテスターを用いて、180℃における各エ
ポキシ樹脂成形材料の溶融粘度を測定した。
【0115】(4)吸水率 各エポキシ樹脂成形材料について、低圧トランスファー
成形機により成形温度180℃、60秒の条件で(30
mm×30mm×1mm)の大きさに成形を行ない、さ
らに180℃で8時間アフターキュアして試験片を得
た。この試験片について85℃、相対湿度85%の雰囲
気中に168時間放置した後の吸水率を測定した。
【0116】(5)半導体装置の信頼性評価 各エポキシ樹脂成形材料を用いて、試験用半導体素子
(15mm×15mmのチップ)を封止して樹脂封止型
半導体装置を試作した。実施例(II−1)〜(II−
8)、比較例(II−1)〜(II−4)については、タブ
レットを用い、実施例(II−9)、比較例(II−5)に
ついては、粉末のまま成形を行なった。
【0117】得られた樹脂封止型半導体装置について、
まずパッケージの外観を目視により検査して外部ボイド
など成形不良の発生率を調べた。
【0118】次に、これらの樹脂封止型半導体装置を8
5℃、相対湿度85%の雰囲気中に72時間放置して吸
湿処理を行なった後、これを240℃で赤外線リフロー
処理し、耐はんだリフロー性評価として、パッケージの
リフロークラック発生率を調べた。
【0119】さらに、これらの樹脂封止型半導体装置に
ついて、プレッシャークッカー試験(PCT試験)によ
る耐湿信頼性評価を行なった。具体的には、半導体装置
を127℃、2.5気圧の飽和水蒸気雰囲気中に放置し
て、不良(リーク不良、オープン不良)発生率を調べ
た。
【0120】以上の評価結果を下記表16および17に
示す。
【0121】
【表16】
【0122】
【表17】
【0123】上記表16に示されるように、本発明のエ
ポキシ樹脂成形材料(実施例(II−1)〜(II−9))
は、樹脂粉末のブロッキングがなく、打錠時の作業性が
良好で高い打錠密度の樹脂タブレットを得ることがで
き、ボイドなどの不良成形のない樹脂封止型半導体装置
を製造できることがわかる。また、これらエポキシ樹脂
成形材料により封止された半導体装置は、成形不良が少
ないばかりでなく、リフロー時のクラックの発生、PC
T試験における不良発生がほとんどなく、優れた耐はん
だリフロー性、耐湿信頼性を有することがわかる。
【0124】これに対して表17に示されるように、無
機微粒子を添加しない成形材料(比較例II−1、II−
5)、平均粒径2μmの無機微粒子で被覆した成形材料
(比較例II−2)、および無機微粒子を樹脂粉末に外添
したのみで粉末表面が十分に被覆されていない成形材料
(比較例II−4)は、いずれも樹脂粉末がブロッキング
が生じているので打錠時の作業性が悪く、高い打錠密度
の樹脂タブレットが得られなかった。これらの成形材料
で半導体素子を封止してなる半導体装置は、外部ボイド
などの成形不良の発生率が大きく、しかも耐はんだリフ
ロー性や耐湿信頼性が劣っていることがわかる。
【0125】また、無機微粒子に代えて有機材料微粒子
で被覆した成形材料(比較例II−3)は、硬化物の吸水
率が高いため、この成形材料を用いて製造された半導体
装置は、耐はんだリフロー性、耐湿信頼性が極めて劣っ
ていることがわかる。
【0126】このように、本発明のエポキシ樹脂成形材
料は、樹脂粉末の表面を1μm以下の無機微粒子で被覆
しているので、樹脂粉末のブロッキングがなく、打錠時
の作業性が良好であり、高い打錠密度の樹脂タブレット
を得ることができる。さらに、本発明のエポキシ樹脂成
形材料により作製された樹脂タブレット、あるいは顆粒
状を用いて半導体素子を封止することにより、ボイド無
の高品質で封止された樹脂封止型半導体装置を製造でき
る。また、このようなエポキシ樹脂成形材料の硬化物で
半導体素子が封止された本発明の樹脂封止型半導体装置
は、成形不良が少ないだけでなく、優れた耐はんだリフ
ロー性、耐湿信頼性を有するものである。
【0127】(実施例 III)本実施例においては、エポ
キシ樹脂組成物を含む樹脂タブレットの表面を、かかる
エポキシ樹脂組成物よりも軟化点または融点の高い微粒
子で被覆してエポキシ樹脂複合タブレットを調製し、さ
らにこれを用いて半導体素子を封止して樹脂封止型半導
体装置を製造した。
【0128】まず、図面を参照して、本発明の樹脂複合
タブレットを説明する。図1(a)には、本発明のエポ
キシ樹脂複合タブレットの概略を表わし、図1(b)に
は、かかるエポキシ樹脂複合タブレット表面の部分拡大
図を示す。エポキシ樹脂タブレット本体2は、エポキシ
樹脂、硬化剤、無機充填剤、および必要に応じてその他
の成分を混合・混練した後、粉砕して得られた樹脂組成
物の粉末を圧縮固化することにより成形される。このエ
ポキシ樹脂タブレット本体2の表面は、図1(b)に示
すように、エポキシ樹脂組成物より高い軟化点または融
点を有する微粒子3により被覆されている。
【0129】このような樹脂タブレットは、表面が特定
の微粒子(スペーサー粒子)3で覆われているので、例
えば2つの樹脂複合タブレットを上下に重ねて放置して
もエポキシ樹脂タブレット本体2同士が直接接触しな
い。このため、エポキシ樹脂組成物に含有される低粘度
樹脂間で接合は起こらず、容易に分離することができ
る。
【0130】次に、具体例を挙げて本実施例をさらに詳
細に説明する。
【0131】まず、下記表18に示す処方で、樹脂タブ
レット本体を作製するためのエポキシ樹脂組成物(TB
−1,TB−2)を常法により調製した。なお、表中に
おける配合量は重量部である。
【0132】
【表18】
【0133】得られたエポキシ樹脂組成物を混練後、溶
融固化し、更に固形物を粉砕機で砕破して樹脂粉末を
得、これを圧縮成形することにより、重量35g、外径
35mmのサイズの樹脂タブレットを作製した。
【0134】また、樹脂タブレット表面を被覆するスペ
ーサー微粒子としては、下記表19に示す11種類の微
粒子を準備した。
【0135】
【表19】
【0136】上述の樹脂タブレット本体とスペーサー微
粒子とを下記表20のように組み合わせて、実施例( I
II−1)〜( III−11)、比較例( III−1)〜( I
II−4)、および参考例( III−1),( III−2)の
樹脂複合タブレットの試料を作製した。
【0137】
【表20】
【0138】得られたエポキシ樹脂複合タブレットにつ
いて、次のようにして接合の評価を行なった。まず、実
施例( III−1)の試料を2つ用意して図2(a)に示
すように重ね、35℃の雰囲気中に100時間放置した
後、分離を試みたところ、図2(b)に示すように容易
に分離してカケ等は何等発生せず、タブレットは無傷の
状態であった。
【0139】比較例( III−1)の試料についても、同
様にして図3(a)に示すように上下に2つ重ね、35
℃の雰囲気中に放置した後、上下のタブレットの接着の
状態を調べた。この場合には、15時間後には上下の接
着が生じており、100時間後には強固な接着となって
いたため、実施例( III−1)の場合と同程度の力で
は、図3(b)に示すように上下のタブレットを分離す
ることができなかった。そこで、さらに力を加えて2つ
のタブレットを引き剥がしたところ、接合部にはカケが
生じてしまった。
【0140】実施例( III−2)〜( III−5)の試料
についても同様の接合の評価を行ない、その結果を下記
表21にまとめる。
【0141】
【表21】
【0142】表21に示されるように、本発明のエポキ
シ樹脂複合タブレットは、仮に接着しても極めて弱い接
着であるので、タブレットのカケや変形を生じることな
く容易に分離することができた。
【0143】なお、さらに過酷な条件(40℃)におい
て前述と同様に試験したところ、実施例( III−1)〜
( III−5)の5種類の試料のうち、実施例( III−
3)のみが自重で分離した。この実施例( III−3)の
試料は、シリコーンボールで表面を被覆したものであ
り、シリコーンボールがタブレット同士の接着を阻害す
る効果が最も大きいことがわかった。
【0144】次に、本発明によるエポキシ樹脂複合タブ
レットを用いて、樹脂封止型半導体装置を作製し、外観
検査と電気特性検査による信頼性の評価を行なった。各
エポキシ樹脂タブレットは、室温で24時間放置した
後、QFP184pin用のフレームにアセンブリした
テスト用半導体チップ(18mm×18mm)を封止し
て半導体装置を製造した。封止に当たっては、QFP1
84pin専用金型を使用して、トランスファモールド
装置により185℃60秒の条件で樹脂をモールドし
た。
【0145】得られた樹脂封止型半導体装置の外観を目
視により観察して、成形不良の発生率を調べた。
【0146】また、耐熱衝撃性を調べるために、以下の
TCT試験を行なった。まず、各樹脂封止型半導体装置
を、85℃相対湿度85%の雰囲気中に72時間放置す
ることにより吸湿処理を施した。次いで、240℃で赤
外リフローを行ない、−65℃〜150℃を1サイクル
とする冷熱サイクルを100〜500サイクル繰り返
し、デバイスの動作特性チェックにより不良発生率を調
べた。
【0147】さらに、耐湿性を調べるために、以下のP
CT試験を行なった。まず、各樹脂封止型半導体装置
を、85℃相対湿度85%の雰囲気中に72時間放置す
ることにより吸湿処理を施した。次いで、赤外リフロー
を行ない、127℃、2.5気圧の飽和水蒸気雰囲気に
放置した後の不良(リーク不良、オープン不良)発生率
を調べ、耐湿性を評価した。
【0148】各評価の結果を、下記表22にまとめる。
【0149】
【表22】
【0150】表22に示されるように、本発明(実施例
( III−1)〜( III−5))のエポキシ樹脂複合タブ
レットを用いて封止した半導体装置は、外部巣(ボイ
ド)に起因する成形不良の発生率が大幅に低下してお
り、TCT試験やPCT試験においても不良はほとんど
発生していない。これに対して、表面を微粒子で被覆し
ない比較例( III−1)の樹脂タブレットを用いて封止
した半導体装置においては、試料の3割程度が成形不良
として観察されている。また、TCT試験では200サ
イクルで不良が発生して、500サイクルでは試料の1
/4が不良になっており、PCT試験の場合も、200
時間で不良が発生して500時間では、試料の3割程度
が不良となっている。
【0151】なお、熱硬化性樹脂組成物、ワックスおよ
び熱可塑性樹脂なども有機材料からなる微粒子は、タブ
レット本体を構成するエポキシ樹脂組成物との親和性が
無機微粒子よりも良好なので、次のような利点を有して
いる。すなわち、成形後に微粒子およびその会合体がパ
ッケージ表面に異物として検出されて成形不良と判定さ
れる不良モードが発生し難いため、パッケージの歩留ま
りが上がる。前述の表19には、スペーサー材料として
無機微粒子を用いた実施例( III−1)および( III−
3)では成形不良の発生率が3/500であるのに対し
て、有機材料からなる微粒子を用いた実施例( III−
2)( III−4)および( III−5)の成形不良の発生
率は1/500であるという結果が示されている。
【0152】このように、表面を特定の微粒子で被覆し
た本発明のエポキシ樹脂複合タブレットを用いて作製し
た半導体装置は、成形性が良好であるのみならず、リフ
ロー後に行なったTCT,PCT試験でも、電気検査に
よる不良が発生率が低く、高い信頼性を有していること
がわかる。これは、スペーサー粒子がタブレット表面に
水分の侵入を防止するバリア層として機能しているため
であると考えられる。したがって、スペーサー粒子は、
タブレットを構成する樹脂の吸水により発生する成形不
良(内部巣の発生)にも有効であり、この効果は、スペ
ーサー粒子の表面を改質し、疎水化処理を施した微粉末
を用いた場合により顕著に現れる。
【0153】なお、実施例( III−1)のエポキシ樹脂
複合タブレットで封止したパッケージにおける内部巣の
体積は、パッケージ当たり0.017mm3 であった
が、疎水化処理を施した以外は同一の石英フィラーを用
いて作製されたエポキシ樹脂複合タブレットで封止した
場合には、内部巣の体積は0.01mm3 まで低減され
た。
【0154】次いで、実施例( III−6)〜( III−1
0)および比較例( III−6)の試料について、前述と
同様の接合の評価を行ない、その結果を下記表23にま
とめる。なお、これらの実施例( III−6)〜( III−
10)および比較例( III−6)の試料は、ビスフェノ
ールF型樹脂をビフェニル型樹脂に変更した以外は、前
述の実施例( III−1)〜( III−5)および比較例
( III−1)と同様の樹脂タブレットである。
【0155】さらに、それらを用いたQFP184pi
nの樹脂封止型半導体装置についての外観検査および信
頼性の評価を、下記表24にまとめる。
【0156】
【表23】
【0157】
【表24】
【0158】表23に示されるように、スペーサー粒子
で被覆しないタブレットは、タブレット本体の樹脂成分
によらず、接着が生じて分離する際にはカケが発生する
ことが比較例( III−2)の結果から明らかである。こ
れに対し、本発明のエポキシ樹脂複合タブレットは、3
5℃で100時間放置した後も接着は起こらないので、
タブレットのカケ等を生じることなく容易に分離するこ
とができる。
【0159】また、表24に示されるように、ビフェニ
ル型樹脂タブレットの場合も、その表面をスペーサー微
粒子で被覆することによって、前述のビスフェノールF
型樹脂の場合と同様にタブレット間の接着・接合が防止
されるので、これを用いて製造された樹脂封止型半導体
装置においては、外部巣(ボイド)発生による成形不良
の発生率が大幅に低下したうえに、信頼性も向上するこ
とがわかる。
【0160】以上、ビスフェノールF型樹脂とビフェニ
ル型樹脂とを用いて本発明の複合樹脂タブレットを説明
したが、これらの樹脂に限定されず、エポキシ樹脂とし
てビスフェノールS型、ジフェニルエーテル型、ナフタ
レン型、および3官能型などを用いた場合も、程度の差
はあるもののビスフェノールF型樹脂と同様の効果が得
られた。
【0161】ここで、有機物からなる微粒子で被覆され
た試料について、前述と同様の接合の評価を行なった結
果を、有機微粒子の熱特性とともに下記表25にまとめ
る。
【0162】
【表25】
【0163】実施例( III−4),( III−11)およ
び比較例( III−3)は、いずれもワックス類からなる
微粒子で被覆したものであり、実施例( III−5),
( III−12)および比較例( III−4)は、樹脂類か
らなる微粒子で被覆したものである。本発明の試料は、
いずれも接合が生じていないのに対し、融点または軟化
点が50℃に満たない微粒子を用いた比較例の試料は、
接合してしまい、これを分離する際には接合部に破断が
生じている。これらの結果から、有機物からなる微粒子
を用いる場合には、融点もしくは軟化点が50℃以上の
ものが好ましいことがわかる。
【0164】なお、上述の例で用いた樹脂タブレット本
体を構成するエポキシ樹脂組成物の軟化点は、55℃程
度であるので、微粉末の融点または軟化点がこれより1
0℃以上高い場合に良好な結果が得られることが確認さ
れた。
【0165】さらに、樹脂タブレット表面を被覆する微
粒子のサイズと、モールド後の半導体装置の信頼性との
関係を下記表26にまとめる。
【0166】
【表26】
【0167】実施例( III−1)、参考例( III−1)
および( III−2)は、微粒子として用いた石英フィラ
ーの粒径が異なる以外は、同一の組成の試料である。各
試料によりQFP184pinをモールドして樹脂封止
型半導体装置を製造し、それぞれ20個について生じた
初期不良率を調べた。
【0168】表26に示すように、平均粒径100μm
の微粒子で被覆したタブレット(参考例( III−2))
を用いて製造された半導体装置は、初期においても半数
以上が不良となっている。したがって、微粒子の好適サ
イズ範囲は、概ね平均粒径50μm以下であることがわ
かる。
【0169】このように、特定の微粉末により表面を被
覆した本発明のエポキシ樹脂複合タブレットは、取扱い
中においても接合・接着等は何等生じないので、カケや
変形といった形状不良が発生しない。かかるエポキシ樹
脂複合タブレットで半導体素子を封止することにより、
成形不良が極めて少なく、しかも高い信頼性を有する樹
脂封止型半導体装置を製造することができる。
【0170】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
流動性に優れるとともに、かつ成形体におけるボイドや
バリの少ないエポキシ樹脂組成物が提供される。また、
本発明によれば、ブロッキングが発生せず、良好なタブ
レットが得られるエポキシ樹脂成形材料、および接合や
接着が抑制されたエポキシ樹脂複合タブレットが提供さ
れる。
【0171】本発明のエポキシ材料で半導体素子を封止
することにより、成形不良が少ないとともに優れた耐は
んだリフロー性、耐湿信頼性を有する樹脂封止型半導体
装置が得られる。かかる樹脂封止型半導体装置は、電子
機器の高密度化、チップの大型化に対応できるものであ
り、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエポキシ樹脂複合タブレットの概略を
示す図。
【図2】本発明のエポキシ樹脂複合タブレットの経時接
着の状態を示す概略図。
【図3】比較例のエポキシ樹脂タブレットの経時接着の
状態を示す概略図。
【符号の説明】
1…エポキシ樹脂複合タブレット 2…タブレット本体 3…スペーサー微粒子 4…従来のエポキシ樹脂タブレット
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 (72)発明者 奥山 哲生 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ樹脂と、(b)硬化剤
    と、(c)硬化促進剤と、(d)シリカ粉末とを含有
    し、 前記(d)成分であるシリカ粉末は、(d1)粒径5〜
    75μmの第1のシリカ粉末と、 (d2)粒径0.2〜0.9μmの第2のシリカ粉末
    と、 (d3)粒径0.01〜0.08μmの第3のシリカ粉
    末とにより構成されることを特徴とするエポキシ樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記(d)成分であるシリカ粉末の配合
    量は、樹脂組成物全体に対して85wt%以上であり、 シリカ粉末全体に対する(d1)成分、(d2)成分お
    よび(d3)成分の配合量は、それぞれ50〜90wt
    %、10〜35wt%、および0.1〜5wt%であ
    り、 (d1)成分と(d2)成分との重量比((d1):
    (d2))は、88:12〜60:40である請求項1
    に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 半導体素子と、この半導体素子を封止す
    る樹脂層とを具備し、前記樹脂層は、請求項1に記載の
    樹脂組成物の硬化物を用いることを特徴とする樹脂封止
    型半導体装置。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂、硬化剤および無機充填剤
    を含有するエポキシ樹脂組成物の粉末と、この粉末の表
    面を被覆する平均粒径1μm以下の無機微粒子とを有す
    ることを特徴とするエポキシ樹脂成形材料。
  5. 【請求項5】 エポキシ樹脂、硬化剤および無機充填剤
    を含有するエポキシ樹脂組成物を含むタブレットと、こ
    のタブレットの表面を被覆する微粒子とを有し、前記微
    粒子は、溶融または軟化する温度が前記エポキシ樹脂組
    成物より高いことを特徴とするエポキシ樹脂複合タブレ
    ット。
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