JP2001114994A - エポキシ系樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

エポキシ系樹脂組成物および半導体装置

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JP2001114994A
JP2001114994A JP2000234785A JP2000234785A JP2001114994A JP 2001114994 A JP2001114994 A JP 2001114994A JP 2000234785 A JP2000234785 A JP 2000234785A JP 2000234785 A JP2000234785 A JP 2000234785A JP 2001114994 A JP2001114994 A JP 2001114994A
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Michio Shimizu
宙夫 清水
Katsuhiro Niwa
勝弘 丹羽
Masayuki Tanaka
正幸 田中
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半田耐熱性が高く、高温の半田リフローに耐
え、かつ良好な成形性を有するエポキシ樹脂組成物を提
供すること。 【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)及びシランカップリング剤(D)からなるエポ
キシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂(A)が、
特定の化学式で表されるエポキシ樹脂(a)を含有する
ことを必須とし、かつ充填材(C)の割合が全体の88
〜96重量%であることを必須とすることを特徴とする
エポキシ系樹脂組成物および半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性および信頼
性に優れ、特に半導体封止用として好適なエポキシ系樹
脂組成物および半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は耐熱性、耐湿性、電気特
性および接着性などに優れており、さらに配合処方によ
り種々の特性が付加できるため、塗料、接着剤、電気絶
縁材料など工業材料として利用されている。
【0003】例えば、半導体装置などの電子回路部品の
封止方法として、従来より金属やセラミックスによるハ
ーメッチックシールとフェノール樹脂、シリコーン樹
脂、エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されてお
り、一般にこのような封止に使用される樹脂を封止材樹
脂と呼んでいる。その中でも、経済性、生産性、物性の
バランスの点からエポキシ樹脂による樹脂封止が最も盛
んに行われている。そして、エポキシ樹脂による封止方
法は、エポキシ樹脂に硬化剤、充填材などを添加した組
成物を用い、半導体素子を金型にセットしてトランスフ
ァー成型法などにより封止する方法が一般的に行われて
いる。
【0004】半導体封止用エポキシ系樹脂組成物に要求
される特性としては、信頼性および成形性などがあり、
信頼性としては耐湿性などが、成形性としては流動性、
熱時硬度、バリなどがあげられる。
【0005】ここでいう耐湿性とは、高温、高湿環境下
に樹脂封止半導体を放置した場合に、封止樹脂や封止樹
脂とリードフレームとの界面を通って水分が侵入するこ
とにより、半導体が故障するのを防止することであり、
近年半導体の集積度が向上するとともに、より高度の耐
湿性が要求されるようになった。
【0006】封止樹脂の耐湿性を向上するために、通常
はシランカップリング剤が添加されており、具体的には
エポキシシランを添加する方法(特公昭62−1764
0号公報)、メルカプトシランを添加する方法(特開昭
55−153357号公報)および二級のアミノ基を有
するアミノシランを添加する方法(特開平2−2187
36号公報)などが提案されている。
【0007】また、エポキシ樹脂および硬化剤などの成
分が含有する不純物を低減し、封止樹脂を高純度化する
ことにより、耐湿性を改良すること(特開昭57−21
2224号公報)も提案されている。
【0008】最近はプリント基板への半導体装置パッケ
ージの実装において高密度化、自動化が進められてお
り、従来のリードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装
法式”に代わり、基板表面に半導体装置パッケージを半
田付けする“表面実装方式”が盛んになってきた。それ
に伴い、半導体装置パッケージも従来のDIP(デュア
ル・インライン・パッケージ)から、高密度実装・表面
実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック・
パッケージ)に移行しつつある。その中でも最近では、
微細加工技術の進歩により、厚さ2mm以下のTSO
P、TQFP、LQFPが主流となりつつある。そのた
め湿度や温度など外部からの影響をいっそう受けやすく
なり、半田耐熱性、高温信頼性、耐熱信頼性などの信頼
性が今後ますます重要となってくる。
【0009】表面実装においては、通常半田リフローに
よる実装が行われる。この方法では、基板の上に半導体
装置パッケージを乗せ、これらを200℃以上の高温に
さらし、基板にあらかじめつけられた半田を溶融させて
半導体装置パッケージを基板表面に接着させる。このよ
うな実装方法では半導体装置パッケージ全体が高温にさ
らされるために封止樹脂の耐湿性が悪いと吸湿した水分
が半田リフロー時に爆発的に膨張し、クラックが生じる
という現象が起こる。従って半導体用封止樹脂において
耐湿性は非常に重要となる。
【0010】更に、近年では環境保護の点から鉛を含ん
でいない鉛フリー半田の使用が進んでいる。鉛フリー半
田は融点が高く、そのためリフロー温度も上がることに
なりこれまで以上の半田耐熱性、耐湿性が求められてい
る。
【0011】一般的には、半田耐熱性を向上させるには
封止樹脂中の充填材の割合を上げることが有効であるこ
とが知られている。封止樹脂中の樹脂成分を減らすこと
により耐湿性が向上し、吸水率が低下するからである。
しかしながら、封止樹脂中の充填材の割合が90重量%
を越えると流動性がきわめて悪化するという問題があ
り、パッケージ未充填やステージシフトなどの問題が起
こる。更に、封止樹脂中の樹脂成分が減ることによりリ
ードフレームとの接着性が悪化し、リフロー時に剥離が
発生するという問題も起こる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
したエポキシ樹脂組成物が有する問題を解決し、半田耐
熱性などの信頼性および流動性などの成形性に加え、リ
ードフレームとの接着性を向上させ耐リフロー性に優れ
た樹脂組成物を提供することにより、より高温のリフロ
ー温度に対応した樹脂封止半導体を可能にすることにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定構造
のエポキシ樹脂を使用し、更に封止樹脂中の充填材の比
率を上げることにより、上記の課題を達成することがで
き、目的に合致したエポキシ系樹脂組成物が得られるこ
とを見いだし、本発明に到達した。
【0014】すなわち本発明は、主として次の構成を有
する。すなわち、「エポキシ樹脂(A)、硬化剤
(B)、充填材(C)及びシランカップリング剤(D)
からなるエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹
脂(A)が、下記化学式(I)で表されるエポキシ化合
物(a)を含有し、かつ充填材(C)が球状のシリカを
含有し、充填材(C)の割合が樹脂組成物全体の88〜
96重量%であることを特徴とするエポキシ系樹脂組成
物および半導体装置。」である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を詳述する。
【0016】本発明においてエポキシ樹脂(A)は下記
式(I)で表されるビスフェノールF型エポキシ樹脂
(a)を必須成分とする。ビスフェノールF型エポキシ
(a)を含有することにより、封止樹脂の粘度が下が
り、成形性が大幅に向上する。ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂(a)の含有量はエポキシ樹脂(A)に対して
50〜100重量%が好ましい。
【0017】
【化5】 用途によっては2種以上のエポキシ樹脂を併用しても良
いが、半導体封止用としては耐熱性の点からクレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂およびビスヒドロキシビフェ
ニル型エポキシ樹脂などでエポキシ当量500以下、特
に300以下のエポキシ樹脂を併用するのが好ましい。
【0018】本発明においてエポキシ樹脂(A)の配合
量は、全樹脂組成物に対して通常2.5〜5.0重量%
である。
【0019】本発明における硬化剤(B)は、エポキシ
樹脂(A)と反応して硬化させるものであれば特に限定
されず、それらの具体例としては、例えばフェノールノ
ボラック、クレゾールノボラックなどのノボラック樹
脂、ビスフェノールAなどのビスフェノール化合物、無
水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸など
の酸無水物およびメタフェニレンジアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳
香族アミンなどがあげられる。なかでも、半導体装置封
止用としては、耐熱性、耐湿性および保存性に優れる点
から、フェノールノボラック、クレゾールノボラックな
どのノボラック樹脂が好ましく用いられ、特に化学式
(II)で示されるアラルキル型の硬化剤が好ましい。用
途によっては2種以上の硬化剤を併用しても良い。
【0020】
【化6】
【0021】本発明において、硬化剤(B)の配合量
は、全樹脂組成物に対して通常2.5〜5.0重量%で
ある。さらには、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の
配合比は、機械的性質および耐湿性の点から(A)に対
する(B)の化学当量比が0.5〜1.3、特に0.6
〜1.0の範囲にあることが好ましい。
【0022】また、本発明においてエポキシ樹脂(A)
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用
いても良い。硬化触媒は硬化反応を促進するものであれ
ば特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルメチ
ルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメト
キシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス
(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセチル
アセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物および
トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリ
エチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−
メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)
ホスフィンなどの有機ホスフィン化合物があげられる。
なかでも信頼性および成形性の点から有機ホスフィン化
合物が好ましく、トリフェニルホスフィンが特に好まし
く用いられる。
【0023】これらの硬化触媒は、用途によっては二種
以上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂
(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲
が望ましい。
【0024】本発明における充填材(C)は球状のシリ
カを含有している必要がある。一般に充填材(C)の割
合が大きくなるにつれて流動性などの成形性は悪化する
が、球状の充填材を使用することにより流動性の悪化を
より抑えることができる。用途によっては2種類以上の
充填材を併用することができ、併用する充填材として
は、無機質充填材が好ましく、具体的には溶融シリカ、
結晶性シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ア
ルミナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウ
ム、酸化チタン、アスベスト、ガラス繊維などがあげら
れる。
【0025】本発明において、充填材(C)の割合が全
樹脂組成物に対して88〜96重量%であることが必要
である。充填剤(C)の含有量が88重量%未満である
と封止樹脂の吸水率が増加する傾向があり、また良好な
半田耐熱性が得られない。また96重量%を超えると接
着性やパッケージ充填性が低下してしまう。更に、半田
リフローの温度が260℃になるような“鉛フリー半
田”にも対応が可能になることから、充填材(C)の割
合が92重量%を超え96重量%以下にすることがより
好ましい。
【0026】更に封止材全体における無機物の割合が高
いため、難燃性が高くなり、従来使用されていた難燃剤
を使用しなくても難燃性を維持することができる。この
ことにより、従来から難燃剤として使用してきたハロゲ
ン成分を封止材成分に添加する必要がなくなり、環境保
護の点で好ましい。
【0027】本発明において、充填材(C)は1μm以
下のものが4〜7重量%であり、かつ30μm以上のも
のが20〜23重量%の粒子径分布を有することが好ま
しい。前記のような粒子径の分布にすることにより封止
樹脂の流動性が大幅に向上する。
【0028】充填材(C)の形状については球状である
ことが好ましく、なかでも充填剤(C)が球状シリカを
含有することが好ましい。一般に充填材(C)の割合が
大きくなるにつれて流動性などの成形性は悪化するが、
球状の充填材を使用することにより流動性の悪化をより
抑えることができる。
【0029】本発明におけるシランカップリング剤
(D)としては、公知のシランカップリング剤を用いる
ことができる。なかでもアミノ基を含有し、かつ該アミ
ノ基がすべて二級アミノ基であるシラン化合物(d)を
使用することが好ましい。アミノ基を含有し、かつ該ア
ミノ基がすべて二級アミノ基であるシラン化合物(d)
の具体例としては、下記式(III)または(IV)で表さ
れるものがあげられる。
【0030】
【化7】 (R1、R2、R3は炭素数1〜30の一価の炭化水素
基、R4は炭素数1〜20の二価の炭化水素基である。
nは1〜3の整数を各々示す。)
【0031】
【化8】 (R1、R2、R3は炭素数1〜30の一価の炭化水素
基、R4、R5は炭素数1〜20の二価の炭化水素基、n
は1〜3の整数を各々示す。) なかでも、式(III)、(IV)においてR1がフェニル
基、R2およびR3がメチル基/またはエチル基、R4
プロピレン基でnは2または3のシラン化合物(d)が
成形性および信頼性の改良効果が大きく、更に流動性が
良好であるため、好ましく用いられる。
【0032】シランカップリング剤(D)の添加量は、
成形性と信頼性の点から通常、充填材100重量部に対
して0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜3重量部、
特に好ましくは0.3〜1.5重量部である。本発明に
おいて充填材(C)をシランカップリング剤(D)であ
らかじめ表面処理することが、信頼性、接着性、流動性
の向上の点で好ましい。
【0033】本発明のエポキシ系樹脂組成物には、カー
ボンブラック、酸化鉄などの着色剤、シリコーンゴム、
スチレン系ブロック共重合体、オレフィン系重合体、変
性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴムなどのエラス
トマー、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂、チタネート
カップリング剤などのカップリング剤、長鎖脂肪酸、長
鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステル、長鎖脂肪酸
のアミド、パラフィンワックスなどの離型剤および有機
過酸化物など架橋剤を任意に添加することができる。
【0034】本発明のエポキシ系樹脂組成物は溶融混練
によって製造することが好ましい。たとえばバンバリー
ミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸の押出
機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用いて溶融
混練することにより、製造される。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中の%は重量%を示す。なお、本発明
で使用した原材料および、組成物への配合量は以下の通
りである。
【0036】〈エポキシ樹脂I〉下記化学式(I)で表
されるビスフェノールF型エポキシ樹脂(配合量は表1
に記載)
【化9】 〈エポキシ樹脂II〉4,4’−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)−3,3’,5,5’−テトラメチルビフ
ェニル(配合量は表1に記載) 〈エポキシ樹脂III〉4,4’−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)ビフェニル(配合量は表1に記載) 〈エポキシ樹脂IV〉下記化学式(V)で表されるビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂(配合量は表1に記載)
【化10】 〈硬化剤I〉下記化学式(II)に示されるフェノール化
合物(配合量は表1に記載)
【化11】 (ただしmが1〜3である成分を約90重量%含む) 〈硬化剤II〉水酸基当量107のフェノールノボラック樹
脂(配合量は表1に記載) 〈無機質充填材〉粒子径分布が1μm以下のもの7重量
%、30μm以上のもの21重量%の非晶性球状溶融シ
リカ(配合量は表1に記載) 〈シランカップリング剤〉N−フェニルアミノプロピル
トリメトキシシラン(配合量は表1に記載) (シランカップリング剤は前もって無機充填材と混合し
ておいた。) 〈硬化促進剤〉トリフェニルホスフィン(0.1重量
%) 〈着色剤〉カーボンブラック(0.2重量%) 〈離型剤〉カルナバワックス(0.3重量%)
【0037】各成分を、表1に示した組成比で、ミキサ
ーによりドライブレンドした。これを、ロール表面温度
90℃のミキシングロールを用いて5分間加熱混練後、
冷却、粉砕して半導体封止用のエポキシ樹脂組成物を製
造した。
【0038】
【表1】
【0039】この樹脂組成物を用いて、低圧トランスフ
ァー成形法により175℃、キュアータイム2分間の条
件で、表面にAl蒸着した模擬素子を搭載した、チップ
サイズ12×12mmの160pinQFP(クアッド
フラットパッケージ)を成形し、180℃、5時間の条
件でポストキュアーして下記の物性測定法により各樹脂
組成物の物性を評価した。なお、特に示さない限り成形
条件は175℃、キュアタイム2分間であり、ポストキ
ュアーは180℃、5時間とした。
【0040】半田耐熱性:160pinQFPを20個
成形し、85℃/85%RHで168時間加湿後、最高
温度245℃のIRリフロー炉で2分間加熱処理し、外
部クラックの発生数を調べた。 高温半田耐熱性:上記の半田耐熱性と同様の試験である
が、IRリフロー炉の最高温度を260℃とした。 接着性:160pinQFPを20個成形し、85℃/
85%RHで168時間加湿後、最高温度245℃のI
Rリフロー炉で2分間加熱処理したのち、リードフレー
ムの銀メッキ部分の剥離状況を超音波探傷器(日立建機
(株)製 「mi−scope10」)で観測し、剥離
の発生数を調べた。 吸水率:160pinQFPを20個成形し、乾燥後の
重量と85℃/85%RHで168時間加湿後の重量の
比較から樹脂組成物の吸水率(%)を測定した。表2に
は20個の平均値を示す。 パッケージ充填性:160pinQFPを成形後に目視
および顕微鏡を用いて観察し、未充填・ボイドの有無を
調べた。 難燃性試験:5″×1/2″×1/16″の燃焼試験片
を成形・ポストキュアーし、UL94規格に従い難燃性
を評価した。
【0041】表2に評価結果を示す。表に見られるよう
に本発明のエポキシ樹脂組成物は半田耐熱性、高温半田
耐熱性、接着性、パッケージ充填性、難燃性に優れてい
る。
【0042】
【表2】
【0043】これに対して充填材の割合が低い比較例
1、6では吸水率が高く、高温半田耐熱性、接着性につ
いて劣っており、難燃性についても劣っている。充填材
の割合が高い比較例2では特にパッケージ充填性が悪
く、接着性が大幅に劣っている。また、エポキシ樹脂と
して化学式(I)で示されるビスフェノールF型エポキ
シ樹脂を使用していない比較例3、4、5ではパッケー
ジ充填性が特に劣っており、接着性が大幅に落ちる。
【0044】このように、充填材の割合、エポキシの種
類が満たされることによってのみ十分な性能が発揮され
ることが分かる。
【0045】
【発明の効果】エポキシ封止材のエポキシ成分について
特定のエポキシ樹脂を必須成分とし、充填材の割合を8
8〜96重量%とすることにより、高い半田耐熱性と高
温の半田リフローに耐えうる、良好な成形性を持ったエ
ポキシ封止材が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)及び充
    填材(C)からなるエポキシ樹脂組成物であって、前記
    エポキシ樹脂(A)が、下記化学式(I)で表されるビ
    スフェノールF型エポキシ化合物(a)を含有し、かつ
    充填材(C)が球状のシリカを含有し、充填材(C)の
    割合が樹脂組成物全体の88〜96重量%であることを
    特徴とするエポキシ系樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】さらにシランカップリング剤(D)を含有
    することを特徴とする請求項1に記載のエポキシ系樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】硬化剤(B)が下記化学式(II)で与えら
    れる硬化剤(b)を含有することを特徴とする請求項1
    または2いずれかに記載のエポキシ系樹脂組成物。 【化2】
  4. 【請求項4】シランカップリング剤(D)が、アミノ基
    を含有し、かつ該アミノ基が全て二級アミノ基である下
    記化学式(III)または(IV)で表されるシラン化合物
    (d)を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれ
    かに記載のエポキシ系樹脂組成物。 【化3】 (R1、R2、R3は炭素数1〜30の一価の炭化水素
    基、R4は炭素数1〜20の二価の炭化水素基である。
    nは1〜3の整数を各々示す。) 【化4】 (R1、R2、R3は炭素数1〜30の一価の炭化水素
    基、R4、R5は炭素数1〜20の二価の炭化水素基、n
    は1〜3の整数を各々示す。)
  5. 【請求項5】充填材(C)が、1μm以下のものが4〜
    7重量%であり、かつ30μm以上のものが20〜23
    重量%の粒子径の分布を有することを特徴とする請求項
    1〜4いずれかに記載のエポキシ系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】充填材(C)の割合が樹脂組成物全体の9
    2重量%を超え96重量%以下であることを特徴とする
    請求項1〜5いずれかに記載のエポキシ系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】充填材(C)の割合が樹脂組成物全体の9
    2重量%を超え96重量%以下であり、かつブロム原子
    を含有する化合物、アンチモン化合物がいずれも樹脂組
    成物全体の0.03重量%以下であり、このエポキシ系
    樹脂組成物によって成形された1/16インチ以下の厚
    さの燃焼試験片がUL94規格に従い難燃性を評価した
    場合にV−0であることを特徴とする請求項1〜6いず
    れかに記載のエポキシ系樹脂組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜7いずれかに記載のエポキシ系
    樹脂組成物によって封止されたことを特徴とする半導体
    装置。
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