JP4224399B2 - 改良された特性の組み合わせを有するabs組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、靱性が非常に良好であり、加工性が良好であり、表面光沢が調節可能であり、固有色が良好であり、そして不透明度が低減されている、ABS組成物に関する。
多量のABS成形用組成物が、多年、全ての種類の成形品の製造のために使用されてきた。これらの熱可塑性樹脂の性質の範囲は、比較的脆い樹脂から高度に強靱な樹脂まで広がっている。
ABS成形用組成物が使用される一つの特別な分野は、例えば自動車分野における又は包装用部材の製造のための、衝撃を受けた際の靱性並びに表面光沢の目標に合わせた調節(光沢と艶消しの間の複数の段階)の可能性に関する高度の要求基準を有する成形品の製造である。
高い靱性と比較的高い表面光沢を有するABS製品は、多量のゴムを含有する通常のエマルジョンABSを使用して製造することができる。しかしながら、この製品は、他の特性、例えば弾性率、熱安定性及び熱可塑流動性における欠点を伴っている。
表面光沢が比較的低いABS製品は、例えば溶液重合又はバルク重合法を用いる重合で得ることができる。しかし、低温靱性が高い製品は、これらの方法では得ることができない。
通常のエマルジョングレードのABSを、溶液又はバルクグレードのABSと混合することによって個々の改良を達成することができる(例えば特許文献1参照)ことは事実であるけれども、これらの材料は、バルク−ABSに特徴的な低い表面光沢を維持しながら同時に靱性と流動性に関する高度な要求基準を満たすことはできない。
また、バルク重合によって製造されたABSポリマーを、乳化重合によって製造された小さい粒子サイズ及び大きい粒子サイズを有する各種のグラフトゴムポリマーと混合することも知られている(特許文献1、2、3、4、5、及びこれらに引用されている文献参照)が、得られた製品は、低温靱性が改良されていない。
特許文献6は、バルク又は懸濁重合によって得られたABSポリマーと、2種のゴム成分を使用した乳化重合によって得られた特定のグラフトゴムとの混合物について記載している。しかし、それから製造される成型用組成物の靱性は、非常に強い応力がかかる成形品の製造には不適当である場合が多い。
上記のABSポリマーは、すべて、上に述べた機械的な欠点以外に、過度の不透明さと不適当な固有の色のために着色性が良好ではなく、その結果、成型用組成物を着色するのに必要な着色剤の量が増加し、それによって靱性が更に悪影響を受けることになる。
US−A4430478 US−A4713420 EP−A190884 EP−A390781 EP−A436381 EP−A845497 EP−A0029613 EP−A0007810 DD−A144415 DE−A1233131 DE−A1258076 DE−A2101650 US−A1379391 JP−A55−125102 DE−A1300241 DE−A2659175 EP−A67536 EP−A103657 EP−A412801 EP−A505798 US−A4252911 US−A4362850 US−A5286792 DE−A2420358 DE−A2724360 DE−A1495626 DE−A2232877 DE−A2703376 DE−A2714544 DE−A3000610 DE−A3832396 DE−A3077934 DE−A2842005 DE−A3506472 DE−A2407647 DE−A2407776 DE−A2715932 DE−A1900270 US−A3692744 Houben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie,Makromolekulare Stoffe,Part I,p.674(1961),Thieme Verlag Stuttgart Houben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie,Makromolekulare Stoffe,Part I,p.339(1961),Thieme Verlag Stuttgart W.Scholtan,H.Lange;Kolloid Z.u.Z.Polymere250,pp.782to796(1972) Houben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie,Makromolekulare Stoffe,Part I,p.307(1961),Thieme Verlag Stuttgart Kunstoff−Handbuch,Vol.VIII,p.695 ff,Carl Hanser Verlag,Munich 1973 Anders et al.,Kunststoffe 81(1991),4,pp.336〜340
ここに、乳化重合によって製造された少なくとも2種の特別なグラフトゴムと、溶液、バルク又は懸濁重合によって製造された少なくとも1種のグラフトポリマーとの組み合わせが、靱性が非常に良好であり、加工性が良好であり、表面光沢が調節可能であり、固有色が良好であり、そして不透明度が低減されている、製品を与えることが見出された。
本発明は、
A)少なくとも1種のビニルモノマーを、好ましくはスチレンとアクリロニトリル(この スチレン及び/又はアクリロニトリルは全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、 メタクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドによって置き換えることができる) を、特に好ましくはスチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50 で、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度が0℃未満である少なくとも1種のゴ ムa)の存在下で、好ましくはラテックスの形態で存在する、ブタジエンゴム特に好 ましくはポリブタジエンの存在下で、少なくとも1種のペルオキソ二硫酸塩化合物を 開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させることによって製造される、少 なくとも1種のグラフトゴム、
B)少なくとも1種のビニルモノマーを、好ましくはスチレンとアクリロニトリル(この スチレン及び/又はアクリロニトリルは全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、 メタクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドによって置き換えることができる) を、特に好ましくはスチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50 で、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度が0℃未満である少なくとも1種のゴ ムb)の存在下で、好ましくはラテックスの形態で存在する、ブタジエンゴム特に好 ましくはポリブタジエンの存在下で、少なくとも1種のレドックス系を開始剤として 使用して、フリーラジカル乳化重合させることによって製造される、少なくとも1種 のグラフトゴム、並びに
C)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、ゴムの存在下で 、溶液、バルク又は懸濁重合させることによって得ることができる少なくとも1種の グラフトポリマーであって、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的に又は 部分的にα−メチルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドによ って置き換えることができ、ゴムは0〜50重量%の追加のビニルモノマーを共重合 体の形態で含有し、そして使用されたグラフトモノマーの使用されたゴムに対する比 が50:50〜97:3、好ましくは70:30〜95:5である、グラフトポリマ ー
を含む組成物を提供する。
本発明による好ましい組成物は、フリーラジカル乳化重合法により製造されたグラフトゴムA)およびB)を1〜50重量部、好ましくは2.5〜45重量部、特に好ましくは5〜40重量部、及びグラフトポリマーC)を50〜99重量部、好ましくは55〜97.5重量部、特に好ましくは60〜95重量部含有する。
フリーラジカル乳化重合法により製造されたグラフトゴムA)およびB)は、いかなる所望の割合でも存在することができるが、通常はA)が5〜95重量部でB)が95〜5重量部の範囲であり、好ましい割合はA)が20〜90重量部でB)が10〜80重量部であり、特に好ましい割合はA)が30〜80重量部でB)が20〜70重量部、非常に特に好ましい割合はA)が40〜75重量部でB)が25〜60重量部(各場合において、A+Bの100重量部に対して)である。
グラフトゴムA)およびB)は、ゴム含量が、好ましくは50重量%以上、特に好ましくは55重量%以上、最も特に好ましくは58重量%以上であり、グラフトポリマーC)のゴム含量は、好ましくは3〜50重量%、非常に好ましくは5〜30重量%、非常に特に好ましくは6〜25重量%である。
本発明による成形用組成物は、さらにD)成分として、少なくとも1種の、樹脂を生成するビニルモノマーの重合によって、好ましくは重量比が90:10〜50:50のスチレンとアクリロニトリルの重合によって得られる、少なくとも1種の、ゴムを含んでいない熱可塑性ポリマーを含有する。このスチレン及び/又はアクリロニトリルは全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、メタアクリル酸メチル、又はN−フェニルマレイミドに置き換えることができる。
成分D)ポリマーが、追加的に使用される場合には、その量は100重量部まで、好ましくは80重量部まで、特に好ましくは60重量部まで(各場合において、A+B+Cの100重量に対して)である。
本発明による組成物は、更に、ビニルモノマーを原料としない、ゴムを含んでいない熱可塑性樹脂を含有することができ、これらの熱可塑性樹脂は、任意成分として、1000重量部まで、好ましくは700重量部まで、特に好ましくは500重量部まで(各場合において、A+B+C+Dを100重量部として)の量で使用される。
ラテックスの形態で存在し、グラフトゴムA)の製造に用いられるゴムa)、並びにラテックスの形態で存在し、グラフトゴムB)の製造に用いられるゴムb)は、1峰型、2峰型、3峰型、または多峰型の粒子サイズ分布を有するラテックスの形態で存在することができる。
グラフトゴムA)およびB)の好ましい組み合わせは、その製造に用いられるゴムラテックスa)およびb)の少なくとも1つが2峰型または3峰型の粒子サイズ分布を有するような組み合わせである。
グラフトゴムA)およびB)の特に好ましい組み合わせは、その製造に用いられるゴムラテックスa)が1峰型の粒子サイズ分布を有していて、用いられるゴムラッテックスb)が2峰型の粒子サイズ分布を有している組み合わせ、又は、その製造に用いられるゴムラテックスa)が1峰型の粒子サイズ分布を有していて、用いられるゴムラテックスb)が3峰型の粒子サイズ分布を有している組み合わせ、又は、その製造に用いられるゴムラテックスa)が2峰型の粒子サイズ分布を有していて、用いられるゴムラテックスb)が2峰型の粒子サイズ分布を有している組み合わせ、又は、その製造に用いられるゴムラテックスa)が2峰型の分布サイズ分布を有していて、用いられるゴムラテックスb)が3峰型の粒子サイズ分布を有している組み合わせ、又はその製造に用いられるゴムラテックスa)が2峰型の粒子サイズ分布を有していて、用いられるゴムラテックスb)が1峰型の粒子サイズ分布を有している組み合わせである。
グラフトゴムA)およびB)の非常に特に好ましい組み合わせは、その製造に用いられるゴムラッテックスa)が1峰型の粒子サイズ分布を有しており、用いられるゴムラッテクスb)が2峰型の粒子サイズ分布を有している組み合わせ、又はその製造に用いられるゴムラッテクスa)が2峰型の粒子サイズ分布を有しており、用いられるゴムラッテクスb)が2峰型の粒子サイズ分布を有している組み合わせである。
グラフトゴムA)およびB)の製造用に用いられる1峰型、2峰型、3峰型、又は多峰型のゴムラッテックスa)およびb)の平均粒子径(d50値)は、広い範囲に亘って変化することができる。適切な粒子径は、例えば50〜600nmの間、好ましくは80〜550nmの間で、特に好ましくは100〜500nmの間である。
使用されるゴムラテックスa)の平均粒子径(d50)は、使用されるゴムラテックスb)の平均粒子径(d50)より小さいのが好ましく、そして使用されるゴムラッテクスa)とb)の平均粒子径の間に少なくとも40nmの、特に好ましくは少なくとも80nmの差があるのが特に好ましい。
成分A)及び成分B)グラフトゴムの製造のために適切な、ラテックス形態で存在する、ゴムa)とb)は、原則的には、ガラス転移温度が0℃未満であればいかなるゴムポリマーでもよい。このようなゴムポリマーの例として、例えばポリブタジエン又はポリイソプレンのようなポリジエン、例えばポリアクリル酸n−ブチルのような1〜8個の炭素原子を持つアルキル基を有するアクリル酸アルキルをベースとしたアクリル酸アルキルゴム、及び例えばポリジメチルシロキサンをベースとした製品のようなポリシロキサンゴムが挙げられる。
グラフトゴムA)及びB)の製造のための好ましいゴムa)及びb)は、ブタジエンの乳化重合で製造されるブタジエンポリマーラテックスである。この重合工程は公知で、例えば非特許文献1に記載されている。コモノマーとして、ブタジエンと共重合可能な1種以上のモノマーを50重量%まで、好ましくは30重量%まで(ブタジエンポリマー製造に用いられるモノマーの総量に対して)使用することができる。
そのようなモノマーの好ましい例として、イソプレン、クロロプレン、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、1〜4個の炭素原子を持つアルキル基を有するアルキルスチレン類、1〜8個の炭素原子を持つアルキル基を有するアクリル酸アルキル類、1〜8個の炭素原子を持つアルキル基を有するメタクリル酸アルキル類、アルキレングリコールジアクリレート類、アルキレングリコールジメタクリレート類及びジビニルベンゼンが挙げられるが、ブタジエンを単独で使用するのが好ましい。a)及びb)の製造においては、まず第一に細かく分割されたブタジエン重合体を公知の方法で製造し、次いでこの重合体を公知の方法で凝集させて必要な粒子サイズに調節することも可能である。そのような技術が記載されている(特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、特許文献13を参照)。
原則的には、ゴムラテックスa)及びb)は、細かく分割されたゴム重合体を水性媒体中で乳化することによっても製造することができる(特許文献14参照)。
2峰型、3峰型又は多峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスa)及び/又はb)は、好ましくは平均粒子サイズが異なった狭い粒子サイズ分布を持つ1峰型のゴムラテックスを一緒に混合することにより製造される。
狭い粒子サイズ分布を持つ1峰型のゴムラテックスとは、本発明の目的のためには、粒子サイズ分布の幅(全粒子サイズ分布からd90−d10として測定された)が30〜150nm、好ましくは35〜100nm、特に好ましくは40〜80nmであるラテックスを意味している。
2峰型、3峰型又は多峰型の粒子サイズ分布の好ましい製造における混合用に用いられるゴムラテックスの平均粒子径(全粒子サイズ分布からのd50)の差は、少なくとも30nmであることが好ましく、特に好ましくは少なくとも60nm、非常に特に好ましくは少なくとも80nmである。
狭い粒子サイズ分布を有する1峰型のゴムラテックスは、適切なモノマー、好ましくはブタジエン含有モノマー混合物、特に好ましくはブタジエンの、いわゆるシード重合技術、即ち、先ず最初に微細な粒子状のポリマー、好ましくはゴムポリマー、特に好ましくはブタジエンポリマーをシードラテックスとして製造し、次に、ゴム形成用モノマー、好ましくはブタジエン含有モノマーと更に反応させてより大きい粒子を生成させる技術(例えば非特許文献2を参照)を用いて乳化重合によって製造するのが好ましい。
この目的のために、シードバッチ法(seed batch process)又はシードフィード法(seed feed process)を使用するのが好ましい。
グラフトゴムA)及びB)の製造に使用されるゴムラテックスa)及びb)のゲル含量は、一般的には、臨界的ではなく広い範囲で変えることができる。通常値は約30重量%と98重量%の間であり、好ましくは40重量%と95重量%の間である。
使用されるゴムラテックスa)のゲル含量は、使用されるゴムラテックスb)のゲル含量より高いのが好ましく、使用されるゴムラテックスa)及びb)のゲル含量は、少なくとも5%の差があるのが特に好ましく、少なくとも10%の差があるのが非常に特に好ましい。
ゴムラテックスa)及びb)のゲル含量は、原則的には、適切な反応条件(例えば高ゲル含量を達成するための、高い反応温度及び/又は高転化率までの重合、そして場合によっては架橋作用を有する物質の添加、あるいは低ゲル含量を達成するための、例えば低い反応温度及び/又は過剰に高い架橋が行われる前の重合反応停止、そして場合によっては例えばn−ドデシルメルカプタン又はt−ドデシルメルカプタンのような連鎖移動剤(chain transfer agents)の添加)を用いることによって公知の方法で調節することができる。乳化剤としては、アルキル硫酸塩(alkylsulfate)、アルキルスルホン酸塩(alkylsulfonate)、アラルキスルホン酸塩(aralkylsulfonate)、飽和または不飽和の脂肪酸並びにアルカリ不均化又は水素化アビエチン酸又はトール油酸の石鹸のような通常のアニオン乳化剤を用いることができ、カルボキシル基を有する乳化剤(例えば、10〜18個の炭素原子を有する脂肪酸及び不均化アビエチン酸の塩)が好ましく用いられる。
平均粒子径(d50)及び、d10及びd90値は、超遠心分離測定法(非特許文献3を参照)により測定することができる。ゲル含量の値は、トルエン中での金網法(非特許文献4を参照)に従う測定によるものである。
グラフトゴムA)およびB)の製造に際してのグラフト重合は、モノマー混合物をゴムラテックスa)又はゴムラテックスb)に間歇的に又は連続的に添加して重合させる方法で行うことが出来る。
上記の工程の間、特定のモノマー:ゴムの比率を維持することが好ましい。
本発明によるグラフトゴムA)を製造するためには、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム又はこれらの混合物から選ばれた無機過塩を使用しなければならない。
本発明によるグラフトゴムA)の製造中の反応温度は、広い範囲で変えることが出来る。この温度は、一般的に25℃〜160℃、好ましくは40℃〜100℃で、特に好ましくは50℃〜90℃であり、反応開始時と終了時の間の温度差は少なくとも10℃、好ましくは少なくとも15℃で特に好ましくは少なくとも20℃である。
本発明によるグラフトゴムB)の製造のためには、少なくとも1種のレドックス系を開始剤として使用しなければならない。
本発明に従う適切なレドックス開始系は、一般的に、有機酸化剤及び還元剤から成り、それに加えて重金属イオンが反応系中に存在してもよい。反応は、重金属イオンなしに行うのが好ましい。
本発明に従う適切な有機酸化剤の好ましい例は、過酸化ジ−t−ブチル、クメンヒドロペルオキシド、過炭酸ジシクロヘキシル、t−ブチルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド又はそれらの混合物であり、クメンヒドロペルオキシド及びt−ブチルヒドロペルオキシドが特に好ましい。Hも使用することができる。
本発明に従って使用できる還元剤は、好ましくは、還元作用を持つ水溶性の、好ましくは、スルフィン酸塩、亜硫酸塩、亜二チオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸及びその塩、Rongalit(登録商標)C(ホルムアルデヒドスルフォキシル酸ナトリウム)、モノ−及びジヒドロキシアセトン、蔗糖(例えば、グルコース又はデキストロース)から成る群から選ばれる化合物である。また、例えば硫酸鉄(II)のような鉄(II)塩、例えば塩化スズ(II)のようなスズ(II)塩、硫酸チタン(III)のようなチタン(III)塩も、原則的には使用することができるが、そのような金属塩を使用しないのが好ましい。
特に好ましい還元剤は、デキストロース、アスコルビン酸(塩)又はホルムアルデヒドスルフォキシル酸ナトリウム(Rongalit(登録商標)C)である。
レドックス開始剤成分の量は、酸化剤と還元剤の間で次のように分割される。
使用される酸化剤の量は、一般的には0.05〜2.0重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%、そして特に好ましくは0.2〜1.2重量%である。還元剤の量は、一般的には0.05〜1.5重量%、好ましくは0.08〜1.2重量%、そして特に好ましくは0.1〜1.0重量%である。
レドックス開始剤成分は、通常、水溶液、水性エマルジョン、水性懸濁液又はその他の水性分散液の形態で使用される。
本発明のグラフトゴムB)の製造における反応温度は、広い限界内で変えることが出来る。この温度は、一般的に25℃〜120℃、好ましくは35℃〜100℃で特に好ましくは40℃〜85℃で、反応の開始時と終了時の温度差は、少なくとも10℃、好ましくは少なくとも15℃で、特に好ましくは少なくとも20℃である。
本発明によるグラフトゴムA)は、好ましくは20〜60重量部、特に好ましくは25〜50重量部の少なくとも1種のビニルモノマー、好ましくはスチレンとアクリロニトリルとの混合物を、好ましくは40〜80重量部、特に好ましくは50〜75重量部(各々の場合において、固形分に対して)のゴムラテックスa)の存在下で重合させることによって製造する。この場合、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、メタアクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドで置換することができる。
本発明によるグラフトゴムB)は、好ましくは25〜70重量部、特に好ましくは30〜60重量部の少なくとも1種のビニルモノマー、好ましくはスチレンとアクリロニトリルとの混合物を、好ましくは30〜75重量部、特に好ましくは40〜70重量部(各々の場合において、固形分に対して)のゴムラテックスb)の存在下で重合させることによって製造する。この場合、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、メタアクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドで置換することができる。
これらのグラフト重合で使用されるモノマーは、好ましくは、スチレンとアクリロニトリルの、重量比90:10〜50:50特に好ましくは重量比80:20〜65:35の混合物である。
更に、上記のグラフト重合において、連鎖移動剤を、好ましくは0.05〜2重量%、特に好ましくは0.1〜1重量%(各々の場合において、グラフト重合段階での総モノマー量に対して)の量で用いることができる。
適した連鎖移動剤は、例えば、n−ドデシルメルカプタン及びt−ドデシルメルカプタンのようなアルキルメルカプタン、α−メチルスチレン二量体並びにテルピノーレンである。
グラフトポリマーC)の製造は公知である(例えば特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18、特許文献19、特許文献20、特許文献21、特許文献22、特許文献23並びにこれらの刊行物で引用された文献を参照)。
例えば、スチレンとアクリロニトリルは、重量比90:10〜50:50、好ましくは重量比65:35〜75:25で、可溶性ゴムの存在下で、公知の、溶液、バルク又は懸濁重合法によって重合することができる。この場合、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的に又は部分的に、共重合可能モノマー、好ましくはα−メチルスチレン、メタアクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドにより置き換えることができる。
10℃以下のガラス転移温度を有するゴムが使用され、ポリブタジエン、スチレン/ブタジエン共重合体(例えばランダム共重合体、ブロック共重合体、スター共重合体)、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体及びポリイソプレンが好ましい。
グラフトポリマーC)の製造に特に好ましいゴムは、ポリブタジエン及びブタジエン/スチレン共重合体である。
本発明によるグラフトポリマーC)のゴム含量は、3〜50重量%、好ましくは5〜30重量%そして特に好ましくは6〜25重量%である。
ゴムは、グラフトポリマーC)中に、平均粒子径が約100nmから10000nmを超えるまでのゴム相の形態で存在し、好ましくは、平均粒子径が、好ましくは200nm〜5000nm、特に好ましくは400nm〜2000nm、特には500〜1500nm、のゴム相を有するABSポリマーが使用される。
好ましく使用される、ゴムを含有しない熱可塑性樹脂D)は、スチレンとアクリロニトリルとの、重量比95:5〜50:50の共重合体であり、このスチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、メタアクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドにより置き換えることができる。
包含されたアクリロニトリル単位の含量が30重量%未満である共重合体D)が特に好ましい。
これらの共重合体は、好ましくは、重量平均分子量Mwが20000〜200000であり、又は、固有粘度[η]が20〜110ml/g(ジメチルホルムアミド中25℃で測定)である。
これらの樹脂の製造に関する詳細は、例えば特許文献24及び特許文献25に記載されている。バルク又は溶液重合で製造されたビニル樹脂が、特に適していることが分かった。その共重合体を、単独で又はいかなる所望の混合物の状態でも加えることができる。
本発明による組成物中のゴムを含有しない共重合体として、ビニルモノマーから合成される熱可塑性樹脂の外に、例えば芳香族ポリカーボネート類、芳香族ポリエステルカーボネート類、ポリエステル類又はポリアミド類のような重縮合生成物を用いることも可能である。
適切な熱可塑性ポリカーボネート類及びポリエステルカーボネート類が公知(特許文献26、特許文献27、特許文献28、特許文献29、特許文献30、特許文献31、特許文献32を参照)であり、例えば式(I)及び(II):
Figure 0004224399
(式中、
Aは、単結合、C〜Cアルキレン、C〜Cアルキリデン、C〜Cシクロア ルキリデン、−O−、−S−、−SO−、SO−又は−CO−を表わし、
及びRは、互いに独立して、水素、メチル又はハロゲン、特に水素、メチル、塩 素又は臭素を表わし、
及びRは、互いに独立して、水素、ハロゲン好ましくは塩素又は臭素、C〜C アルキル好ましくはメチル、エチル、C〜Cシクロアルキル好ましくはシク ロヘキシル、C〜C10アリール好ましくはフェニル、又はC〜C12アラル キル好ましくはフェニル−C〜C−アルキル、特にベンジルを表わし、
mは、4〜7の整数で、好ましくは4又は5であり、
nは、0又は1であり、
及びRは、各Xに対して個別に選択することができ、互いに独立して、水素又は C〜Cアルキルを表し、
Xは、炭素を意味する)
を有するジフェノール類を、炭酸ハライド類、好ましくはホスゲンと、及び/又は芳香族ジカルボン酸ジハライド類、ベンゼンジカルボン酸ジハライド類と界面重縮合によって反応させるか、又はホスゲンと均一相重縮合(いわゆるピリジン法)によって反応させることにより製造することができ、上記の場合、分子量は適量の公知の連鎖停止剤によって公知の方法で調節できる。
式(I)を有する適切なジフェノール類及び(II)を有する適切なジフェノール類は、例えば、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)−プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサン又は1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2,4,4−トリメチルシクロペンタンである。
式(I)を有する好ましいジフェノール類は、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン及び1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンで、式(II)を有する好ましいフェノールは、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
ジフェノール類の混合物を用いることもできる。
適切な連鎖停止剤は、例えば、フェノール、p−t−ブチルフェノール、特許文献33に記載されている4−(1,3−テトラメチルブチル)−フェノールのような長鎖のアルキルフェノール、及び特許文献34に記載されている、p−ノニルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノール 及び4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールのような、置換基全体で8〜20個の炭素原子を有するモノアルキルフェノール及びジアルキルフェノールである。連鎖停止剤の必要量は、通常、ジフェノール(I)及び(II)の合計に対して0.5〜10モル%である。
適切なポリカーボネート及びポリエステルカーボネートは、直鎖であっても分岐していてもよい。分岐した生成物は、3基以上の官能基を有する化合物、例えば3基以上のフェノール性OH基を有する化合物を、使用したジフェノールの合計を基準として0.05〜2.0モル%組み入れることによって得るのが好ましい。
適切なポリカーボネート及びポリエステルカーボネートは、芳香族に結合したハロゲン、好ましくは臭素及び/又は塩素を含んでいてもよいが、ハロゲンを含まないのが好ましい。
上記のポリマーは、例えば超遠心分離法又は光散乱測定法によって測定した平均分子量(Mw、重量平均)が、10000〜200000、好ましくは20000〜80000である。
適切な熱可塑性ポリエステルは、好ましくはポリアルキレンテレフタレート、即ち、芳香族ジカルボン酸又はそれらの反応性誘導体(例えばジメチルエステル又は無水物)と脂肪族、環状脂肪族又はアリール基置換脂肪族の各ジオールから得られた反応生成物、及びそのような反応生成物の混合物である。
好ましいポリアルキレンンテレフタレートは、テレフタル酸(又はそれらの反応性誘導体)及び2〜10個の炭素原子を有する脂肪族又は環状脂肪族ジオールから、公知の方法(非特許文献4)を用いて製造することができる。
好ましいポリアルキレンテレフタラートにおいては、ジカルボン酸残基の80〜100モル%好ましくは90〜100モル%がテレフタル酸残基であり、そしてジオール残基の80〜100モル%、好ましくは90〜100モル%がエチレングリコール及び/又は1,4−ブタンジオール残基である。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレングリコール又は1,4−ブタンジオール残基の他に、3〜12個の炭素原子を有するその他の脂肪族ジオール残基又は6〜12個の炭素原子を有する 環状脂肪族ジオール残基、例えば、1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチルペンタン−1,3−ジオール及び3−メチルペンタン−1,6−ジオール、2−エチルへキサン−1,3−ジオール、2,2−ジエチルプロパン−1,3−ジオール、ヘキサン−2,5−ジオール、1,4−ジ(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン、2,2−ビス−(3−βーヒドロキシエトキシフェニル)−プロパン及び2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパンの残基(特許文献35、36、37)、0〜20モル%を含んでいてもよい。
ポリアルキレンテレフタレートは、比較的少量の、特許文献38及び39に記載された3価又は4価アルコール、又は3価又は4価カルボン酸を組み入れることによって分岐化していてもよい。好ましい分岐化剤の例は、トリメシン酸、トリメリト酸 、トリメチロールエタン及びトリメチロールプロパン及びペンタエリスリトールである。酸成分に対して1モル%以下の分岐化剤を使用することが推奨される。
テレフタル酸及びその反応性誘導体(例えばそのジアルキルエステル)とエチレングリコール及び/又は1,4−ブタンジオールだけを使用して製造されたポリアルキレンテレフタレート並びにこれらのポリアルキレンテレフタレートの混合物が、特に好ましい。
少なくとも2種の前記のアルコール成分から製造された共重合エステルもまた好ましいポリアルキレンテレフタレートであり、特に好ましい共重合エステルはポリ−(エチレングリコール・ブタンジオール−1,4)−テレフタレートである。
好ましく適切なポリアルキレンテレフタレートは、一般に、固有粘度が、それぞれフェノール/o−ジクロロベンゼン(1:1重量部)中で25℃で測定して、0.4〜1.5dl/g、好ましくは0.5〜1.3dl/g、特には0.6〜1.2dl/gである。
適切なポリアミドは、公知の、単独重合ポリアミド、共重合ポリアミド及びこれらのポリアミドの混合物である。これらは、部分的に結晶性の及び/又は無定形のポリアミドを含んで成ることができる。
適切な部分的に結晶性のポリアミドは、ポリアミド−6、ポリアミド−6,6、これらの成分の混合物及び対応するコポリマーである。その他の、適切と考えられる、部分的に結晶性のポリアミドは、それらの酸成分が、全体的に又は部分的に、テレフタル酸及び/又はイソフタール酸及び/又はスベリン酸及び/又はセバシン酸及び/又はアゼライン酸及び/又はアジピン酸及び/又はシクロへキサンジカルボン酸からなり、そして、それらのジアミン成分が、全体的に又は部分的に、m−キシリレンジアミン及び/又はp−キシリレンジアミン及び/又はヘキサメチレンジアミン及び/又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン及び/又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン及び/又はイソフォロンジアミンから成り、そして、それらの組成が基本的に公知であるポリアミドである。
その他の挙げることができるポリアミドは、環中に7〜12個の炭素原子を有するラクタムから、場合によっては1種以上の前述の出発成分と一緒に、全体的又は部分的に、製造されるポリアミドである。
特に好ましい部分的に結晶性のポリアミドは、ポリアミド−6及びポリアミド−6,6及びそれらの混合物である。公知の生成物を無定形のポリアミドとして使用することができる。これらは、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、2,2,4−及び/又は 2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、m−及び/又は p−キシリレンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−プロパン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3−アミノメチル−3,5,5,−トリメチルシクロへキシルアミン、2,5−及び/又は2,6−ビス−(アミノメチル)−ノルボルナン及び/又は1,4−ジアミノメチルシクロヘキサンのようなジアミンと、シュウ酸、アジピン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、へプタデカンジカルボン酸、2,2,4−及び/又は2,4,4−トリメチルアジピン酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のようなジカルボン酸との重縮合によって得られる。
2種以上の単量体の重縮合によって得られる共重合体は、ε−アミノカプロン酸、ω−アミノウンデカン酸又はω−アミノラウリン酸のようなアミノカルボン酸又はそれらのラクタムを添加しながら製造される共重合体と同様に適切である。
特に適切な無定形のポリアミドは、イソフタル酸、ヘキサメチレンジアミン、及び追加のジアミン、たとえば4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソフォロンジアミン、2,2,4−及び/又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,5−及び/又は2,6−ビス−(アミノメチル)−ノルボルネンのようなジアミンから、又はイソフタル酸、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及びε−カプロラクタムから、又はイソフタル酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン及びラウロラクタムから、又は、テレフタル酸及び2,2,4−及び/又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンの異性体混合物から製造されるポリアミドである。
純粋の4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンの代わりに、
4,4’−ジアミノ異性体70〜99モル%
2,4’−ジアミノ異性体1〜30モル%
2,2’−ジアミノ異性体0〜2モル%、及び
場合によっては、テクニカルグレードのジアミノジフェニルメタンの水素化によって得られる、対応するより高縮合のジアミンから成るジアミノジシクロヘキシルメタンの位置異性体の混合物を使用することもできる。イソフタル酸は、テレフタル酸で30%の量まで置換することができる。
ポリアミドは、相対粘度(25℃でm−クレゾール中1重量%溶液で測定)が2.0〜5.0であるのが好ましく、特に好ましくは、相対粘度が2.5〜4.0である。
本発明による組成物に対しては、その製造中、加工中、2次加工中、そして最終成形中に、必要な又は有利な添加剤、例えば、酸化防止剤、UV安定剤、過酸化物除去剤、静電気防止剤、潤滑剤、離型剤、難燃剤、充填剤、又は強化剤(ガラス繊維、カーボン繊維等)及び着色剤を添加することができる。
本発明の組成物の製造は、通常の混合機器中で、好ましくは、多段式ロールミル、混合押出し機又は密閉式混練機中で、A)+B)+C)及び場合によっては追加の構成成分を混合することによって行なう。
従って、本発明は、更に、本発明による組成物の製造方法であって、成分A)+B)+C)及び場合によっては追加の構成成分を混合しそして高温で、一般的には150〜300℃の温度で、配合し、そして押し出す方法を提供する。
最終成形は、通常の市販の加工装置中で行うことができ、その成形加工法の例として、射出成型加工、シート押出し後場合によっては熱間成形を行う方法、冷間成形、パイプや異形断面の押し出し、及びカレンダー加工を挙げることができる。
以下の実施例においては、特に記載のない限り記載した部は重量部であり、記載した%は重量%である。
使用成分
A)開始剤としてペルオキソ二硫酸塩化合物を使用して製造されたグラフトゴム
A1)平均粒子径d50が244nm(196nm及び291nmに粒子サイズのピー ク)であり、ゲル含量が66重量%である、2峯型のポリブタジエンラテックス70 重量部(固形物として計算)を、水で、約20重量%の固形物含量に調整する。次い でラテックスを59℃ に加熱して、K(水に溶解)0.45重量部を加 える。次いで、単量体の混合物(スチレン:アクリロニトリルの重量比=73:27 )30重量部、t−ドデシルメルカプタン0.08重量部及びアルカリ性にした水
に溶解した樹脂酸混合物のナトリウム塩(Dresinate(登録商標)731, A bieta Chemie GmbH,Gersthofen)1.0重量部 を、6時間以内の時間をかけて、平行して添加する。
反応温度を6時間以内に80℃に上げ、その後この温度で2時間、反応混合物の後 反応を行う。フェノール系酸化防止剤を約1重量部添加した後、反応混合物を硫酸マ グネシウム/酢酸混合物で凝固させ、そして得られた粉体を水で洗浄した後、70℃ で乾燥する。
A2)A1)で記載した手法を繰り返すが、その際、A1)記載のポリブタジエンラテッ クス60重量部(固形物として計算)、単量体の混合物(スチレン:アクリロニトリ ルの重量比=73:27)40重量部及びt−ドデシルメルカプタン0.12重量部 を使用する。他の量(K、樹脂酸混合物のナトリウム塩)並びに反応及び 加工条件は同一のままである。
B)レドックス開始剤系を使用して製造されたグラフトゴム
B1)平均粒子径d50が355nm(291nm及び415nmに粒子サイズのピーク )であり、ゲル含量が65重量%である、2峯型のポリブタジエンラテックス60重 量部(固形物として計算)を、水で、約20重量%の固形物含量に調整する。次いで 混合物を75℃に加熱して、t−ブチルヒドロペルオキシド0.26重量部及びアス コルビン酸ナトリウム0.22重量部を、8時間以内の時間をかけて平行して、4時 間以内の時間をかける単量体の混合物(スチレン:アクリロニトリルの重量比=73 :27)40重量部と一緒に添加する。温度は、最初の4時間は75℃に維持し次い で80℃に上昇させる。
モノマーと並行して、樹脂酸混合物のナトリウム塩(Dresinate(登録 商標)731,Abieta Chemie GmbH,Gersthofen)1 .72重量部(固形物として計算)を、4時間かけて添加する。
後反応を、反応温度80℃で1時間行った後、フェノール系酸化防止剤を約1重量 部添加し、混合物を硫酸マグネシウム/酢酸混合物で凝固させ、得られた粉体を、水 で洗浄した後70℃で乾燥する。
B2)B1)で記載した手順を繰り返すが、その際、平均粒子径d50が298nm(粒 子サイズのピークは196nm、291nm及び415nm)でありゲル含量が66 重量%である3峯型ポリブタジエンラテックス60重量部(固形物として計算)を使 用する。他の量(モノマー、開始剤、乳化剤)並びに反応及び加工条件は同一のまま である。
C)溶液、バルク又は懸濁重合で製造されたグラフトゴム
C1)バルクABS Magnum3504(Dow Chemical Europe S.A. Horgen, Switzerland)。

成形用組成物の試験
上記のポリマー成分を、密閉式混練機中で、表1に記載した割合で、エチレンジアミンビスステアリルアミド2重量部、及びシリコーンオイル0.1重量部と共に混合し、一旦ペレット化し、試験片及び平坦なシートに加工する(表面及び隠蔽率(contrast ratio)の評価のため、寸法:60×40×2mm)。

以下のデータを測定する。
ISO180/1Aに記載された、ノッチ付試験片の室温での 衝撃強度(a(RT))(単位:kj/m)、
反射角20°における、DIN67530に記載された表面光沢(反射計値)、
ASTM 標準 D 1925 (光源:C、オブザーバー:2°、測定孔:大面積値(large area value))に記載された、式:YI=(128X−106Z)/Y(式中、X,Y,Zは、DIN5033による色座標を表す)による黄色度(YI)、
ある試料を黒色を背景とした場合と白色を背景とした場合で測定することによって得られ、そして次の式:
CR=Y(黒色の背景に対する)/Y(白色の背景に対する)×100
[式中、Yは、CIElab色空間からの、光源D65及び10°のオブザーバー(DIN5033、Ulbricht球(sphere)参照)を用いての標準3刺激値値である])で表現される、材料の不透明性の尺度としての隠蔽度(CR)。測定は、Dataflash SF 600 プラス CT 分光光度計を使用して行った。
成形組成物の加工性は、240℃における必要な充填圧力を測定して評価した(単位:bar)(非特許文献6及びその中で引用された文献参照)。
結果の概要を表2に示す。
表2から、本発明による成形用組成物は、不透明性の値及び黄色度が(YI)値が明白にに低減していることは明らかである。一方、例えばノッチ付試験片の衝撃強度又は溶融加工性のような他の重要な物性は、これもまた改良されているか、又は低下していない。
Figure 0004224399
Figure 0004224399
本発明の好適な実施の態様は次のとおりである。
1.A)少なくとも1種のビニルモノマーを、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度
が0℃未満である少なくとも1種のゴムa)の存在下で、少なくとも1種のペル
オキソ二硫酸塩化合物を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させ
ることによって製造される、少なくとも1種のグラフトゴム、
B)少なくとも1種のビニルモノマーを、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度
が0℃未満である少なくとも1種のゴムb)の存在下で、少なくとも1種のレド
ックス系を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させることによっ
て製造される、少なくとも1種のグラフトゴム、
C)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、ゴムの存在
下で、溶液、バルク又は懸濁重合させることによって得ることができる少なくと
も1種のグラフトポリマーであって、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、
全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニ
ルマレイミドによって置き換えることができ、ゴムは0〜50重量%の追加のビ
ニルモノマーを共重合体の形態で含有し、そして使用されたグラフトモノマーの
使用されたゴムに対する重量比が50:50〜97:3である、グラフトポリマ

を含む組成物。
2.ゴムを含有しない、成分D)としての熱可塑性ビニルポリマー及び/又はビニルモノマーから合成されていない熱可塑性樹脂を更に含む、上記1に記載の組成物。
3.ビニルモノマーから合成されていない熱可塑性樹脂として、芳香族ポリカーボネート、芳香族ポリエステルカーボネート、ポリエステル、ポリアミド又はそれらの混合物から選ばれる樹脂を含む、上記2に記載の組成物。
4.1〜50重量部のA)とB)及び50〜99重量部のC)を含む、上記1〜3のいずれかに記載の組成物。
5.2.5〜45重量部のA)とB)及び55〜97.5重量部のC)を含む、上記1〜4のいずれかに記載の組成物。
6.A)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、ラテックス
の形態で存在する少くとも1種のブタジエンゴムの存在下で、少なくとも1種のペ
ルオキソ二硫酸塩化合物を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させる
ことによって製造され、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的に又は部
分的にα−メチルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドに
よって置き換えることができる、少なくとも1種のグラフトゴム、
B)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、ラテックスの
形態で存在する少くとも1種のブタジエンゴムの存在下で、少なくとも1種のレド
ックス系を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させることによって製
造され、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的に又は部分的にα−メチ
ルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドによって置き換える
ことができる、少なくとも1種のグラフトゴム、
C)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、ゴムの存在下
で、溶液、バルク又は懸濁重合させることによって得ることができる少なくとも1
種のグラフトポリマーであって、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的
に又は部分的にα−メチルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニルマレイ
ミドによって置き換えることができ、ゴムは、0〜50重量%の共重合した他のビ
ニルモノマーを含有し、そして使用されたグラフトモノマーの使用されたゴムに対
する重量比が70:30〜95:5である、グラフトポリマー、及び、場合によっ
ては、
D)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、重合させるこ
とによって得られる、少なくとも1種の熱可塑性でありゴムを含有しないポリマー
であって、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、全面的に又は部分的にα−メ
チルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニルマレイミドによって置き換え
ることができる、ポリマー
を含む上記1に記載の組成物。
7.成分B)が、レドックス系を用いる開始反応によって製造され、酸化剤が、過酸化ジ−t−ブチル、クメンヒドロペルオキシド、ジシクロヘキシルペルカーボネート、t−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化p−メタン、H又はそれらの混合物の群から選ばれ、そして、還元剤が、スルフィン酸の塩、亜硫酸の塩、亜二チオン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸及びその塩、ホルムアルデヒドスルフォキシル酸ナトリウム、モノ−及びジ−ヒドロキシアセトン、砂糖、グルコース、デキストロース、鉄(II)塩、スズ(II)塩及びチタン(II)塩又はそれらの混合物から成る群から選ばれる、上記1〜6のいずれかに記載の組成物。8.グラフトゴムA)及びB)が、それぞれ、1峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造される、上記1〜7のいずれかに記載の組成物。
9.グラフトゴムA)及びB)が、それぞれ、2峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造される、上記1〜7のいずれかに記載の組成物。
10.グラフトゴムA)が、1峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して
製造され、そしてグラフトゴムB)が、2峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造される、上記1〜7のいずれかに記載の組成物。
11.グラフトゴムA)が、1峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造され、そしてグラフトゴムB)が、3峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造される、上記1〜7のいずれかに記載の組成物。
12.グラフトゴムA)が、2峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造され、そしてグラフトゴムB)が、3峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造される、上記1〜7のいずれかに記載の組成物。
13.グラフトゴムA)が、2峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造され、そしてグラフトゴムB)が、1峰型の粒子サイズ分布を有するゴムラテックスを使用して製造される、上記1〜7のいずれかに記載の組成物。
14.グラフトゴムA)及びB)が、平均粒子径(d50)が50〜600nmであるゴムラテックスを使用して製造されることを特徴とする、上記1〜13のいずれかに記載の組成物。
15.グラフトゴムA)及びB)が、平均粒子径(d50)が100〜500nmであるゴムラテックスを使用して製造されることを特徴とする、上記1〜14のいずれかに記載の組成物。
16.グラフトゴムA)を製造するために使用されるゴムラテックスの平均粒子径(d50)が、グラフトゴムB)を製造するために使用されるゴムラテックスの平均粒子径(d50)より小さいことを特徴とする、上記14又は15に記載の組成物。
17.成分C)のゴムは、平均粒子径が100nm〜10,000nmである、上記1〜16のいずれかに記載の組成物。
18.成分C)のゴムは、平均粒子径が200nm〜5,000nmである、上記1〜17のいずれかに記載の組成物。
19.成分C)のゴムは、平均粒子径が400nm〜2,000nmである、上記1〜18のいずれかに記載の組成物。
20.A)少なくとも1種のビニルモノマーを、ラテックスの形態で存在しガラス転移温
度が0℃未満である少なくとも1種のゴムa)の存在下で、少なくとも1種のペ
ルオキソ二硫酸塩化合物を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させ
ることによって製造される、少なくとも1種のグラフトゴム、
B)少なくとも1種のビニルモノマーを、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度
が0℃未満である少なくとも1種のゴムb)の存在下で、少なくとも1種のレド
ックス系を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させることによって
製造される、少なくとも1種のグラフトゴム、
C)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、ゴムの存在
下で、溶液、バルク又は懸濁重合させることによって得ることができる少なくと
も1種のグラフトポリマーであって、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、
全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニ
ルマレイミドによって置き換えることができ、ゴムは0〜50重量%の追加のビ
ニルモノマーを共重合体の形態で含有し、そして使用されたグラフトモノマーの
使用されたゴムに対する重量比が50:50〜97:3である、グラフトポリマ
ー、
及び、場合によっては、追加の構成成分を混合し配合することを特徴とする、
組成物の製造方法。
21.上記1〜19のいずれかに記載の組成物の、成形品の製造のための使用。
22.上記1〜19のいずれかに記載の組成物から得ることができる成形品。

Claims (3)

  1. A)少なくとも1種のビニルモノマーを、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度
    が0℃未満である少なくとも1種のゴムa)の存在下で、少なくとも1種のペル
    オキソ二硫酸塩化合物を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させる
    ことによって製造される、少なくとも1種のグラフトゴム、
    B)少なくとも1種のビニルモノマーを、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度
    が0℃未満である少なくとも1種のゴムb)の存在下で、少なくとも1種のレド
    ックス系を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させることによって
    製造される、少なくとも1種のグラフトゴム、
    C)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、ゴムの存在
    下で、溶液、バルク又は懸濁重合させることによって得ることができる少なくと
    も1種のグラフトポリマーであって、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、
    全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニ
    ルマレイミドによって置き換えることができ、ゴムは0〜50重量%の追加のビ
    ニルモノマーを共重合体の形態で含有し、そして使用されたグラフトモノマーの
    使用されたゴムに対する重量比が50:50〜97:3である、グラフトポリマ

    を含み、こゝでグラフトゴムA)およびB)を合計で1〜50重量部、グラフトポリマーC)を50〜99重量部含んでなる組成物。
  2. ビニルモノマーから合成されていない熱可塑性樹脂として、芳香族ポリカーボネート、芳香族ポリエステルカーボネート、ポリエステル、ポリアミド又はそれらの混合物から選ばれる樹脂を含む、請求項に記載の組成物。
  3. A)少なくとも1種のビニルモノマーを、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度
    が0℃未満である少なくとも1種のゴムa)の存在下で、少なくとも1種のペル
    オキソ二硫酸塩化合物を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させる
    ことによって製造される、少なくとも1種のグラフトゴム、
    B)少なくとも1種のビニルモノマーを、ラテックスの形態で存在しガラス転移温度
    が0℃未満である少なくとも1種のゴムb)の存在下で、少なくとも1種のレド
    ックス系を開始剤として使用して、フリーラジカル乳化重合させることによって
    製造される、少なくとも1種のグラフトゴム、
    C)スチレンとアクリロニトリルを、重量比90:10〜50:50で、ゴムの存在
    下で、溶液、バルク又は懸濁重合させることによって得ることができる少なくと
    も1種のグラフトポリマーであって、スチレン及び/又はアクリロニトリルは、
    全面的に又は部分的にα−メチルスチレン、メタクリル酸メチル又はN−フェニ
    ルマレイミドによって置き換えることができ、ゴムは0〜50重量%の追加のビ
    ニルモノマーを共重合体の形態で含有し、そして使用されたグラフトモノマーの
    使用されたゴムに対する重量比が50:50〜97:3である、グラフトポリマ

    を、グラフトゴムA)およびB)を合計で1〜50重量部、グラフトポリマーC)を50〜99重量部の割合で配合し、及び、場合によっては、追加の構成成分を混合し配合することを特徴とする、
    組成物の製造方法。
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