JP4224272B2 - 水素製造用フィルタに用いる薄膜支持基板および水素製造用フィルタの製造方法 - Google Patents

水素製造用フィルタに用いる薄膜支持基板および水素製造用フィルタの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素製造用フィルタ、特に燃料電池用に各種の炭化水素系燃料を水蒸気改質して水素リッチガスを生成するための水素製造用フィルタに用いる薄膜支持基板と、この薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平6−345405号公報
【特許文献2】
特開2002−226867号公報
近年、地球環境保護の観点で二酸化炭素等の地球温暖化ガスの発生がなく、また、エネルギー効率が高いことから、水素を燃料とすることが注目されている。特に、燃料電池は水素を直接電力に変換できることや、発生する熱を利用するコジェネレーションシステムにおいて高いエネルギー変換効率が可能なことから注目されている。これまで燃料電池は宇宙開発は海洋開発等の特殊な条件において採用されてきたが、最近では自動車や家庭用分散電源用途への開発が進んでいる。また、携帯機器用の燃料電池も開発されている。
【0003】
燃料電池は、天然ガス、ガソリン、ブタンガス、メタノール等の炭化水素系燃料を改質して得られる水素リッチガスと、空気中の酸素とを電気化学的に反応させて直接電気を取り出す発電装置である。一般に燃料電池は炭化水素系燃料を水蒸気改質して水素リッチガスを生成する改質器と、電気を発生させる燃料電池本体と、発生した直流電気を交流に変換する変換器等で構成されている。
このような燃料電池は、燃料電池本体に使用する電解質、反応形態等により、リン酸型燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)、固体酸化物型燃料電池(SOFC)、アルカリ型燃料電池(AFC)、固体高分子型燃料電池(PEFC)の5種類がある。このうち、固体高分子型燃料電池(PEFC)は、リン酸型燃料電池(PAFC)、アルカリ型燃料電池(AFC)等の他の燃料電池と比較して、電解質が固体である点において有利な条件を備えている。
【0004】
しかし、固体高分子型燃料電池(PEFC)は触媒に白金を使用し、かつ、作動温度が低いため、電極触媒が少量のCOによって被毒し、特に高電流密度領域において性能劣化が著しいという欠点がある。このため、改質器で生成された改質ガス(水素リッチガス)に含有されるCO濃度を10ppm程度まで低減して高純度水素を製造する必要がある。
改質ガスからのCO除去の方法の一つとして、Pd合金膜をフィルタとして使用した膜分離法が用いられている(特許文献1、2)。Pd合金膜は、膜にピンホールやクラック等がなければ原理的には水素のみが透過可能であり、改質ガス側を高温高圧(例えば、300℃、3〜100kg/cm2)とすることにより、低水素分圧側に水素を透過する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような膜分離法では、水素の透過速度は膜厚に反比例するため薄膜化が要求されるが、Pd合金膜は機械的強度の面から、単体では30μm程度までの薄膜化が限度であり、膜厚が十数μm程度のPd合金膜を使用する場合には、Pd合金膜の低水素分圧側に多孔構造の支持体を配置していた。しかし、Pd合金膜と支持体とを別体で改質器に装着するので、良好なシーリングを得るための作業性が悪く、また、Pd合金膜と支持体との擦れが生じてPd合金膜の耐久性が十分ではないという問題があった。
【0006】
上記の問題を解消するために、接着剤を用いてPd合金膜と多孔構造の支持体とを一体化したフィルタが開発されている。しかし、支持体の孔部に位置するPd合金膜から接着剤を除去する必要があり製造工程が煩雑であるという問題があった。また、改質器において高温高圧下で使用されるので、接着剤の劣化が避けられずフィルタの耐久性が不十分であった。さらに、支持体に所望の強度をもたせるために、支持体が有する孔部の開口径の大きさには限度があり、したがって、水素透過に有効なPd合金膜の面積拡大にも限界があり、水素透過効率向上に支障を来たしていた。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池の改質器に使用して高純度の水素ガスを安定して製造できる水素製造用フィルタを可能とするための薄膜支持基板と、この薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は、水素製造用フィルタに用いる薄膜支持基板において、金属基板と、該金属基板の一方の面に形成された複数の柱状凸部と、該柱状凸部の非形成部位に金属基板を貫通するように形成された複数の貫通孔とを備え、柱状凸部形成面側に占める柱状凸部非形成部位の面積が20〜90%の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記柱状凸部は径が20〜500μmの範囲、形成ピッチが40〜700μmの範囲、高さが10〜200μmの範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記貫通孔は開口径が20〜200μmの範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記金属基板はオーステナイト系またはフェライト系のステンレス基板であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記柱状凸部は前記金属基板をハーフエッチングすることにより形成されたものであり、前記貫通孔は前記金属基板を両面からエッチングすることにより形成されたものであるような構成とした。
【0008】
また、本発明は、上記のような薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法において、前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に、絶縁性フィルムを前記柱状凸部の上端面に固着させるように配設する配設工程と、前記柱状凸部の上端面を除く前記薄膜支持基板上、および、前記絶縁性フィルムの固着面側に、無電解めっきにより導電性下地層を形成する下地層形成工程と、前記薄膜支持基板の金属基板と前記絶縁性フィルムとの間に形成される空間と、前記薄膜支持基板の貫通孔の内部とを埋めるように前記導電性下地層上に銅めっき層を形成する銅めっき工程と、前記絶縁性フィルムを除去した後の前記柱状凸部の上端面と銅めっき層とがなす面の上にめっきによりPd合金膜を形成する膜形成工程と、前記銅めっき層を選択エッチングにより除去する除去工程と、を有するような構成とした。
【0009】
また、本発明は、上記のような薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法において、前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面と反対側の面に絶縁性フィルムを配設する配設工程と、前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に前記貫通孔の内部を埋め、かつ、柱状凸部を覆うように銅めっき層を形成する銅めっき工程と、前記柱状凸部の上端面が露出し、該上端面と同一平面をなすように前記銅めっき層を平坦除去する平坦化工程と、前記柱状凸部の上端面および銅めっき層からなる平坦面上にめっきによりPd合金膜を形成する膜形成工程と、前記絶縁性フィルムを除去した後、銅めっき層を選択エッチングにより除去する除去工程と、を有するような構成とした。
【0010】
また、本発明は、上記のような薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法において、前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に、前記貫通孔の内部を埋め、かつ、前記柱状凸部を覆うように樹脂層を形成する樹脂層形成工程と前記柱状凸部の上端面が露出し、該上端面と同一平面をなすように前記樹脂層を平坦除去する平坦化工程と、前記柱状凸部の上端面および樹脂層からなる平坦面上に無電解めっきおよび真空成膜法のいずれかにより導電性下地層を形成する下地層形成工程と、前記導電性下地層上にめっきによりPd合金膜を形成する膜形成工程と、前記樹脂層のみを溶解して除去する除去工程と、を有するような構成とした。
【0011】
また、本発明は、上記のような薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法において、前記薄膜支持基板に対して選択エッチングが可能な金属基材の一方の面にめっきによりPd合金膜を形成する膜形成工程と、前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に、前記Pd合金膜を柱状凸部の上端面と拡散接合させることにより前記金属基材を配設する拡散接合工程と、前記金属基材を選択エッチングにより除去する除去工程と、を有するような構成とした。
【0012】
本発明の他の態様として、前記膜形成工程では、電解めっきによりPd合金膜を形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記膜形成工程では、まずPd合金を構成する各成分の薄膜をめっきにより積層し、その後、熱処理を施して成分拡散によりPd合金膜を形成するような構成とした。
上記のような本発明では、薄膜支持基板が金属基板を備えているため、柱状凸部形成面側に占める柱状凸部非形成部位の面積比率を大きくしても薄膜支持基板は高い強度を有し、また、Pd合金膜が薄くても、柱状凸部の上端面に高い強度で固着され一体化されているので、フィルタの耐久性が極めて高いものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
薄膜支持基板
図1は本発明の薄膜支持基板の一実施形態を示す平面図であり、図2は図1に示される薄膜支持基板のII−II線における縦断面図であり、図3は図1に示される薄膜支持基板のIII−III線における縦断面図であり、図4は図1に示される薄膜支持基板のIV−IV線における縦断面図である。図1乃至図4において、本発明の薄膜支持基板1は、金属基板2と、この金属基板2の一方の面の所定部位に形成された複数の柱状凸部3と、柱状凸部3の非形成部位2aの所定部位に金属基板2を貫通するように形成された複数の貫通孔4とを備えている。そして、柱状凸部3が形成されている面側に占める柱状凸部非形成部位2aの面積が20〜90%の範囲、好ましくは30〜85%となっている。柱状凸部の非形成部位2aの面積が20%未満であると、水素透過に有効なPd合金膜の面積を拡大する効果が充分なものとならず、一方、90%を超えると、水素透過膜の支持に支障を来たし、水素製造用フィルタの耐久性が低下するので好ましくない。
【0014】
薄膜支持基板1を構成する金属基板2の材質は、例えば、SUS304、SUS430等のオーステナイト系、フェライト系のステンレスであってよい。この金属基板2の厚み(柱状凸部の非形成部位2aにおける厚み)は、20〜300μmの範囲内で適宜設定することができる。金属基板2の厚みが20μm未満であると、薄膜支持基板1の強度が不十分となり、一方、300μmを超えると、重量増加の弊害があり、また、貫通孔4の形成が困難になり好ましくない。
薄膜支持基板1を構成する柱状凸部3は、径を20〜500μm、好ましくは30〜300μmの範囲、形成ピッチを40〜700μm、好ましくは60〜520μmの範囲とすることができ、柱状凸部の非形成部位2aの面積が上述のように20〜90%を占めるように設定される。また、柱状凸部3の高さは10〜200μm、好ましくは20〜150μmの範囲とすることができる。図示例では、柱状凸部は円柱形状であるが、これに限定されるものではない。このような柱状凸部3は、例えば、所望の開口部を複数有するレジストパターンを介して金属基板を一方の面からハーフエッチングして形成することができる。
【0015】
薄膜支持基板1を構成する貫通孔4は、開口径を20〜200μm、好ましくは50〜150μmの範囲とすることができる。但し、貫通孔4の内径が均一ではない場合、最小内径を開口径とする。本発明の薄膜支持基板1は、柱状凸部3の上端面3aにPd合金膜が形成されて水素製造用フィルタを構成するものであり、貫通孔4側は低水素分圧側となる。このため、貫通孔4の形成密度は、金属基板2の強度に影響を与えない範囲であれば充分であり、例えば、単位面積当たりの柱状凸部3の個数Aと貫通孔4の個数Bとの比A/Bは1〜10程度とすることができる。このような貫通孔4は、例えば、所望の開口部を複数有するレジストパターンを介して金属基板2を両面からエッチングすることにより形成することができる。
【0016】
図示例では、最近傍の3つの柱状凸部3の中心を頂点とする三角形が正三角形をなし、また、最近傍の3つの貫通孔4の中心を頂点とする三角形が正三角形をなし、一方の正三角形の頂点が他方の正三角形の重心位置となるように柱状凸部3と貫通孔4が形成されているが、これに限定されるものではない。
上述のような本発明の薄膜支持基板1は、金属基板2を備えているため、柱状凸部3の形成面側に占める柱状凸部非形成部位2aの面積比率を大きくしても、所望の強度を維持することができ、したがって、水素透過に有効なPd合金膜の面積を拡大することができる。
【0017】
水素製造用フィルタの製造方法
次に、本発明の水素製造用フィルタの製造方法について説明する。
図5は上述の薄膜支持基板1を用いた本発明の水素製造用フィルタの製造方法の一実施形態を示す工程図である。
本発明の製造方法は、まず、配設工程において、薄膜支持基板1の柱状凸部3を形成した面に、絶縁性フィルム12を柱状凸部3の上端面3aに固着させるように配設する(図5(A))。絶縁性フィルム12としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の樹脂フィルムを使用することができる。このような絶縁性フィルム12の厚みは、材質、電気絶縁性能、フィルム強度等を考慮して適宜設定することができ、例えば、30〜300μm程度とすることができる。柱状凸部3の上端面3a上への絶縁性フィルム12の固着は、例えば、ポリアミド系等の接着剤を用いた方法、絶縁性フィルムの熱融着性を利用した方法等により行うことができる。また、絶縁性フィルムとして、ドライフィルムレジストを配設してもよい。ドライフィルムを使用することにより、後述する絶縁性フィルム12の除去をアルカリ水溶液等の剥離液を用いて行うことができ、上記の樹脂フィルムを使用した場合に比べて、薄膜支持基板1への物理的ダメージがなく有利である。絶縁性フィルムとして感光性ドライフィルムレジストを用いた場合、柱状凸部3の上端面3a上への固着は、ロールラミネート、あるいは、真空ラミネート後、全面を露光し、必要に応じて加熱硬化を施す方法等により行うことができる。
【0018】
次いで、下地層形成工程において、柱状凸部3の上端面3aを除く薄膜支持基板1上(貫通孔4内も含む)、および、絶縁性フィルム12の固着面側に、無電解めっきにより導電性下地層13を形成する(図5(B))。この導電性下地層13の形成は、無電解ニッケルめっき、無電解銅めっき等により行うことができ、導電性下地層13の厚みは0.01〜0.2μm程度の範囲で設定することができる。尚、この無電解めっき条件は、使用する絶縁性フィルム12の材質に応じて適宜設定する。
次に、銅めっき工程において、薄膜支持基板1の金属基板2と絶縁性フィルム12との間に形成される空間、および、薄膜支持基板1の貫通孔4の内部を埋めるように導電性下地層13上に銅めっき層14を形成する(図5(C))。
【0019】
次いで、膜形成工程において、絶縁性フィルム12を除去し、その後、柱状凸部3の上端面3aと銅めっき層14(導電性下地層13)とがなす面の上に、めっきによりPd合金膜15を形成する(図5(D))。絶縁性フィルム12の除去は、剥離、あるいは、溶解により行うことができる。また、Pd合金膜15の形成は、電解めっきにより直接Pd合金膜を形成する方法、電解めっき、あるいは、Pd合金を構成する各成分の薄膜を無電解めっきにより積層し、その後、熱処理を施して成分拡散によりPd合金膜を形成する方法等により行うことができる。例えば、めっきによりPdを10μmの厚みで形成し、この上にめっきによりAgを1μmの厚みで形成し、その後、250℃、10分間の熱処理を施すことによりPd合金化することができる。また、Pd/Ag/Pd3層、Pd/Ag/Pd/Ag4層等の多層めっきを行った後、熱処理を施してもよい。形成するPd合金薄膜15の厚みは0.5〜30μm、好ましくは1〜15μm程度とすることができる。
【0020】
次に、除去工程において、選択エッチングにより銅めっき層14(導電性下地層13)を除去することにより水素製造用フィルタ11を得る(図5(E))。選択エッチングは、アンモニア系のエッチング液を使用し、スプレー方式、浸漬方式、吹きかけ等により行うことができる。
【0021】
図6は本発明の水素製造用フィルタの製造方法の他の実施形態を示す工程図である。
まず、配設工程において、薄膜支持基板1の柱状凸部3を形成した面と反対側の面に絶縁性フィルム22を配設する(図6(A))。絶縁性フィルム22は、上述の絶縁性フィルム12と同様のものを使用することができ、絶縁性フィルム22の配設方法も、上述の絶縁性フィルム12と同様とすることができる。
次に、銅めっき工程において、薄膜支持基板1の柱状凸部3を形成した面に、貫通孔4の内部を埋め、かつ、柱状凸部3を覆うように銅めっき層24を形成する(図6(B))。
【0022】
次いで、平坦化工程において、柱状凸部3の上端面3aが露出し、この上端面3aと同一平面をなすように銅めっき層24を平坦除去する(図6(C))。銅めっき層24の平坦除去は、例えば、機械研磨等により行うことができる。
次に、膜形成工程において、柱状凸部3の上端面3aおよび銅めっき層24からなる平坦面上にめっきによりPd合金膜25を形成する(図6(D))。このPd合金膜25の形成は、上述のPd合金膜15の形成と同様に行うことができる。
【0023】
次に、除去工程において、絶縁性フィルム22を除去し、その後、選択エッチングにより銅めっき層24を除去することにより水素製造用フィルタ21を得る(図6(E))。絶縁性フィルム22の除去は、上述の絶縁性フィルム12の除去と同様に行うことができる。また、銅めっき層24の除去も、上述の銅めっき層14の除去と同様に行うことができる。
尚、上述の例では、絶縁性フィルム22は除去工程において除去されるが、平坦化工程の前に絶縁性フィルム22を除去し、平坦化工程後、膜形成工程前に再度絶縁性フィルム22を薄膜支持基板1の柱状凸部3を形成した面と反対側の面に配設し、これを除去工程で除去するようにしてもよい。
【0024】
図7は本発明の水素製造用フィルタの製造方法の他の実施形態を示す工程図である。
まず、樹脂層形成工程において、薄膜支持基板1の柱状凸部3を形成した面に、貫通孔4の内部を埋め、かつ、柱状凸部3を覆うように樹脂層32を形成する(図7(A))。樹脂層32は、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂モノマー溶液をスキージング等により流し込み、所定の硬化温度で熱硬化させることで形成することができる。
【0025】
次に、平坦化工程において、柱状凸部3の上端面3aが露出し、この上端面3aと同一平面をなすように樹脂層32を平坦除去する(図7(B))。樹脂層32の平坦除去は、例えば、機械研磨等により行うことができる。
次いで、下地層形成工程において、柱状凸部3の上端面3aおよび樹脂層32からなる平坦面上に無電解めっきおよび真空成膜法のいずれかにより導電性下地層33を形成する(図7(C))。導電性下地層33を無電解めっきにより形成する場合、無電解ニッケルめっき、無電解銅めっき等により行うことができ、導電性下地層33の厚みは0.01〜0.2μm程度の範囲で設定することができる。尚、この無電解めっき条件は、樹脂層32の材質に応じて適宜設定する。また、導電性下地層33を真空成膜法により形成する場合、Ni、Cu、Ag、Pd等の薄膜を形成することができ、この薄膜の厚みは0.01〜0.2μm程度の範囲で設定することができる。
【0026】
次に、膜形成工程において、導電性下地層33上にめっきによりPd合金膜35を形成する(図7(D))。このPd合金膜35の形成は、上述のPd合金膜15の形成と同様に行うことができる。
次いで、除去工程において、樹脂層32のみを溶解して除去することにより水素製造用フィルタ31を得る(図7(E))。樹脂層32の除去は、樹脂層32を溶解可能な有機溶剤等を用いて行うことができる。尚、この樹脂層32の除去において、Pd合金膜35の薄膜支持基板1側の面を露出させるように導電性下地層33を除去する。この導電性下地層33の除去は、Niを用いた場合は過酸化水素・硫酸系、Cuを用いた場合はアンモニアアルカリ系のエッチング液により行うことができ、Agを用いた場合には、そのまま熱拡散によりPdと合金化可能なため除去する必要はない。
【0027】
図8は本発明の水素製造用フィルタの製造方法の他の実施形態を示す工程図である。
まず、膜形成工程で、薄膜支持基板1に対して選択エッチングが可能な金属基材42の一方の面にめっきによりPd合金膜45を形成する(図8(A))。上記の金属基材42としては、銅、銅合金等を使用することができ、厚みは0.05〜0.3mmの範囲で適宜設定することができる。また、Pd合金膜45の形成は、上述のPd合金膜15の形成と同様に行うことができる。尚、金属基材42に、例えば、Niストライクめっきを施すことにより、形成されるPd合金膜45に対する密着性を高めることができる。このようなNiストライクめっきの厚みは、例えば、0.01〜0.1μmの範囲で設定することができる。
【0028】
次に、拡散接合工程において、薄膜支持基板1の柱状凸部3を形成した面に、上記のPd合金膜45を柱状凸部3の上端面3aと拡散接合させることにより金属基材42を配設する(図8(B))。拡散接合によるPd合金膜45と柱状凸部3の上端面3aとの接合は、真空中で900〜1400℃、12〜18時間の加熱処理を施すことにより行うことができる。
次いで、除去工程において、選択エッチングにより金属基材42を除去することにより水素製造用フィルタ41を得る(図8(C))。選択エッチングは、例えば、金属基材42が銅基材である場合、アンモニア系のエッチング液を使用し、スプレー方式、浸漬方式、吹きかけ等により行うことができる。
【0029】
上述のように製造される水素製造用フィルタ11,21,31,41は、いずれも本発明の薄膜支持基板1を使用しているので、水素透過に有効なPd合金膜の面積が大きく、また、強度の高い薄膜支持基板1の柱状凸部3に対して高い強度でPd合金膜が固着されており、水素透過効率を高めるためにPd合金膜を薄くしても、耐久性が極めて高いフィルタである。また、接着剤は使用されていないため、耐熱性に優れ高温高圧下での使用が可能であり、さらに、改質器への装着等の作業性にも優れている。
【0030】
【実施例】
次に、より具体的な実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
【0031】
薄膜支持基板の製造
基材として厚み150μmのSUS304材を準備し、このSUS304材の両面に感光性レジスト材料(東京応化工業(株)製OFPR)をディップ法により塗布(膜厚7μm(乾燥時))した。次に、SUS304材の柱状凸部を形成する側のレジスト塗膜上に、直径が390μmの円形遮光部をピッチ430μmで複数備えたフォトマスクを、また、反対面のレジスト塗膜上に、開口寸法(開口直径)が100μmである円形状の開口部をピッチ430μmで複数備えたフォトマスクをそれぞれ配し、このフォトマスクを介してレジスト塗布膜を露光し、炭酸水素ナトリウム溶液を使用して現像した。これにより、SUS304材の一方の面には、直径が390μmの円形のレジストが430μmのピッチで形成され、反対面には、開口寸法(開口直径)が100μmである円形状の開口部を有するレジストパターンが形成された。尚、最近傍の3つの円形レジスト(直径390μm)の中心を頂点とする三角形の各頂点が、SUS304材を介して反対面側のレジストパターンの最近傍の3つの開口部の中心を頂点とする三角形の重心位置となるように位置合わせを行った。
【0032】
次に、上記のレジストパターンをマスクとして、下記の条件でSUS304材をエッチングした。このエッチングは、SUS304材の一方の面からハーフエッチングにより柱状凸部を形成し、同時に両面からのエッチングにより貫通孔を形成するものであり、エッチングに要した時間は6分間であった。
(エッチング条件)
・温度:50℃
・塩化鉄濃度:45ボーメ
・圧力:3kg/cm2
上記のエッチング処理が終了した後、水酸化ナトリウム溶液を用いてレジストパターンを除去し、水洗した。これにより、厚み90μmのSUS304材の一方の面に直径が290μm、高さが60μmの円柱形状の柱状凸部が430μmのピッチで形成され、この柱状凸部の非形成部位のSUS304材に、開口直径が70〜100μmの貫通孔が430μmのピッチで形成された、図1に示すような薄膜支持基板を得た。この薄膜支持基板では、柱状凸部形成面側に占める柱状凸部非形成部位の面積が約50%であった。
【0033】
水素製造用のフィルタの作製
上記のように作製した薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に、厚み200μmの絶縁性フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)を貼り付けて配設した(以上、配設工程)。
次に、柱状凸部の上端面を除く薄膜支持基板上(貫通孔内も含む)と、絶縁性フィルムの貼着面側に、下記の前処理を施し、その後、下記の条件で無電解めっきを行い、無電解ニッケルめっき層(厚み0.4μm)を形成して導電性下地層とした。(以上、下地層形成工程)
(前処理)
アルカリ脱脂 → 水洗 → 化学エッチング(過硫酸アンモニウム200g/L水溶液(20℃±5℃)中にて) → 水洗 → 酸処理(10%希硫酸(常温)) → 水洗 → 酸処理(30%希塩酸(常温)) → 増感剤付与液中に浸漬(組成:塩化Pd0.5g、塩化第一スズ25g、塩酸300mL、水600mL) → 水洗
【0034】
Figure 0004224272
【0035】
次に、下記の条件で導電性下地層上に電解銅めっきを行い、薄膜支持基板の柱状凸部非形成面と絶縁性フィルムとの間に形成された空間と、薄膜支持基板の貫通孔の内部とを埋めるように銅めっき層を形成した。(以上、銅めっき工程)
(銅めっき条件)
・使用浴:硫酸銅めっき浴
・液温:30℃
・電流密度:1A/dm2
【0036】
次に、絶縁性フィルムを薄膜支持基板から剥離して除去し、この除去後の薄膜支持基板(柱状凸部の上端面)および銅めっき層上に下記の条件で電解めっきによりPd合金膜(厚み3μm)を形成した。尚、この電解めっき時に薄膜支持基板の裏面側の銅めっき層は絶縁性フィルムで被覆した。(以上、膜形成工程)
(電解めっきによるPd合金膜の成膜条件)
・使用浴:塩化Pdめっき浴(Pd濃度:12g/L)
・pH:7〜8
・電流密度:1A/dm2
・液温:40℃
次に、絶縁性フィルムを剥離して除去し、さらに銅めっき層を選択的にエッチングして除去した。(以上、除去工程)
上記の銅めっき層の除去が終了した後、3cm×3cmの寸法に切断して、水素製造用のフィルタとした。
【0037】
[実施例2]
薄膜支持基板の製造
実施例1と同様にして、本発明の薄膜支持基板を作製した。
水素製造用のフィルタの作製
上記のように作製した薄膜支持基板の柱状凸部形成側と反対側の面に、厚み200μmの絶縁性フィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)を貼り付けて配設した(以上、配設工程)。
次に、薄膜支持基板の柱状凸部形成側の面に、電解銅めっきを行い、貫通孔の内部を埋め、かつ、柱状凸部を覆うように薄膜支持基板上に銅めっき層(厚み約80μm)を形成した。尚、銅めっき条件は実施例1と同様とした。(以上、銅めっき工程)
【0038】
次に、柱状凸部の上端面が露出し、この上端面と同一平面をなすように銅めっき層を研磨加工により平坦除去した。この時、研磨面はできるだけ平滑に整えた。(以上、平坦化工程)
次に、上記の平坦面上にPd合金膜(厚み3μm)を形成した。尚、このPd合金膜の電解めっき条件は実施例1と同様とした。(以上、膜形成工程)
次に、絶縁性フィルムを剥離して除去し、さらに銅めっき層を選択的にエッチングして除去した。(以上、除去工程)
上記の銅めっき層の除去が終了した後、3cm×3cmの寸法に切断して、水素製造用のフィルタとした。
【0039】
[実施例3]
薄膜支持基板の製造
実施例1と同様にして、本発明の薄膜支持基板を作製した。
水素製造用のフィルタの作製
上記のように作製した薄膜支持基板の柱状凸部形成側の面に、貫通孔の内部を埋め、かつ、柱状凸部を覆うように樹脂部材(シプレイ(株)製AZ1111)をスキージングにより充填塗布して樹脂層を形成した。(以上、樹脂層形成工程)
次に、柱状凸部の上端面が露出し、この上端面と同一平面をなすように樹脂層を研磨加工により平坦除去した。この時、研磨面はできるだけ平滑に整えた。(以上、平坦化工程)
【0040】
次に、上記の平坦面上に、無電解めっきを行って無電解ニッケルめっき層(厚み0.4μm)を形成して導電性下地層とした。尚、無電解ニッケルめっきの条件は実施例1と同様とした。(以上、下地層形成工程)
次に、上記の導電性下地層上にPd合金膜(厚み3μm)を形成した。尚、このPd合金膜の電解めっき条件は実施例1と同様とした。また、電解めっき時に、Pd合金膜形成の反対面は絶縁性フィルムで被覆した。(以上、膜形成工程)
【0041】
次に、絶縁性フィルムを剥離して除去し、さらに樹脂層を下記の処理浴(シプレイ(株)製デスミア浴)を用いて溶解除去した。(以上、除去工程)
(デスミア浴の処理条件)
Figure 0004224272
上記の樹脂層の除去が終了した後、3cm×3cmの寸法に切断して、水素製造用のフィルタとした。
【0042】
[実施例4]
薄膜支持基板の製造
実施例1と同様にして、本発明の薄膜支持基板を作製した。
水素製造用のフィルタの作製
厚み0.2mmの銅基材上に下記の条件でNiストライクめっき(厚み0.01μm)を施した。
Figure 0004224272
【0043】
次に、上記のNiストライクめっきを行った銅基材の片面にPd合金膜(厚み3μm)を形成した。尚、このPd合金膜の電解めっき条件は実施例1と同様とした。また、電解めっき時に、Pd合金膜形成の反対面は絶縁性フィルムで被覆した。(以上、膜形成工程)
次に、銅基材から絶縁性フィルムを剥離して除去した後、薄膜支持基板の柱状凸部の上端面に上記のPd合金膜を当接し、真空中で1000℃、12時間の加熱処理を施すことによりPd合金膜と柱状凸部上端面を拡散接合させて銅基材を配設した。(以上、拡散接合工程)
次に、銅基材を選択的にエッチングして除去した。(以上、除去工程)
上記の銅基材の除去が終了した後、3cm×3cmの寸法に切断して、水素製造用のフィルタとした。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、薄膜支持基板が金属基板を備えているため、柱状凸部形成面側に占める柱状凸部非形成部位の面積比率を大きくしても薄膜支持基板は高い強度を有し、これにより、水素透過に有効なPd合金膜の面積を拡大することができ、水素透過効率向上が可能となる。また、このような本発明の薄膜支持基板を使用した本発明の製造方法では、めっきにより形成されたPd合金膜が貫通孔を備えた薄膜支持基板の柱状凸部の上端面に高い強度で固着され一体化されているので、広い有効水素透過面積をもち、また、接着剤は使用されていないため、耐熱性に優れ高温高圧下での使用が可能であるとともに、Pd合金膜を薄くして水素透過効率を高めても耐久性に優れ、かつ、改質器への装着等の作業性に優れた水素製造用フィルタを製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜支持基板の一実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に示される薄膜支持基板のII−II線における縦断面図である。
【図3】図1に示される薄膜支持基板のIII−III線における縦断面図である。
【図4】図1に示される薄膜支持基板のIV−IV線における縦断面図である。
【図5】本発明の水素製造用フィルタの製造方法の一実施形態を示す工程図である。
【図6】本発明の水素製造用フィルタの製造方法の他の実施形態を示す工程図である。
【図7】本発明の水素製造用フィルタの製造方法の他の実施形態を示す工程図である。
【図8】本発明の水素製造用フィルタの製造方法の他の実施形態を示す工程図である。
【符号の説明】
1…薄膜支持基板
2…金属基板
2a…柱状凸部非形成部位
3…柱状凸部
4…貫通孔
11,21,31,41…水素製造用フィルタ
12,22…絶縁性フィルム
13,33…導電性下地層
14,24…銅めっき層
15,25,35,45…Pd合金膜
42…金属基材

Claims (11)

  1. 水素製造用フィルタに用いる薄膜支持基板において、
    金属基板と、該金属基板の一方の面に形成された複数の柱状凸部と、該柱状凸部の非形成部位に金属基板を貫通するように形成された複数の貫通孔とを備え、柱状凸部形成面側に占める柱状凸部非形成部位の面積が20〜90%の範囲であることを特徴とする薄膜支持基板。
  2. 前記柱状凸部は径が20〜500μmの範囲、形成ピッチが40〜700μmの範囲、高さが10〜200μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜支持基板。
  3. 前記貫通孔は開口径が20〜200μmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の薄膜支持基板。
  4. 前記金属基板はオーステナイト系またはフェライト系のステンレス基板であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の薄膜支持基板。
  5. 前記柱状凸部は前記金属基板をハーフエッチングすることにより形成されたものであり、前記貫通孔は前記金属基板を両面からエッチングすることにより形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の薄膜支持基板。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法において、
    前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に、絶縁性フィルムを前記柱状凸部の上端面に固着させるように配設する配設工程と、
    前記柱状凸部の上端面を除く前記薄膜支持基板上、および、前記絶縁性フィルムの固着面側に、無電解めっきにより導電性下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記薄膜支持基板の金属基板と前記絶縁性フィルムとの間に形成される空間と、前記薄膜支持基板の貫通孔の内部とを埋めるように前記導電性下地層上に銅めっき層を形成する銅めっき工程と、
    前記絶縁性フィルムを除去した後の前記柱状凸部の上端面と銅めっき層とがなす面の上にめっきによりPd合金膜を形成する膜形成工程と、
    前記銅めっき層を選択エッチングにより除去する除去工程と、を有することを特徴とする水素製造用フィルタの製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法において、
    前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面と反対側の面に絶縁性フィルムを配設する配設工程と、
    前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に前記貫通孔の内部を埋め、かつ、柱状凸部を覆うように銅めっき層を形成する銅めっき工程と、
    前記柱状凸部の上端面が露出し、該上端面と同一平面をなすように前記銅めっき層を平坦除去する平坦化工程と、
    前記柱状凸部の上端面および銅めっき層からなる平坦面上にめっきによりPd合金膜を形成する膜形成工程と、
    前記絶縁性フィルムを除去した後、銅めっき層を選択エッチングにより除去する除去工程と、を有することを特徴とする水素製造用フィルタの製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法において、
    前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に、前記貫通孔の内部を埋め、かつ、前記柱状凸部を覆うように樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    前記柱状凸部の上端面が露出し、該上端面と同一平面をなすように前記樹脂層を平坦除去する平坦化工程と、
    前記柱状凸部の上端面および樹脂層からなる平坦面上に無電解めっきおよび真空成膜法のいずれかにより導電性下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記導電性下地層上にめっきによりPd合金膜を形成する膜形成工程と、
    前記樹脂層のみを溶解して除去する除去工程と、を有することを特徴とする水素製造用フィルタの製造方法。
  9. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の薄膜支持基板を用いた水素製造用フィルタの製造方法において、
    前記薄膜支持基板に対して選択エッチングが可能な金属基材の一方の面にめっきによりPd合金膜を形成する膜形成工程と、
    前記薄膜支持基板の柱状凸部を形成した面に、前記Pd合金膜を柱状凸部の上端面と拡散接合させることにより前記金属基材を配設する拡散接合工程と、
    前記金属基材を選択エッチングにより除去する除去工程と、を有することを特徴とする水素製造用フィルタの製造方法。
  10. 前記膜形成工程では、電解めっきによりPd合金膜を形成することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の水素製造用フィルタの製造方法。
  11. 前記膜形成工程では、まずPd合金を構成する各成分の薄膜をめっきにより積層し、その後、熱処理を施して成分拡散によりPd合金膜を形成することを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の水素製造用フィルタの製造方法。
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