JP4224251B2 - 料理用清酒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理効果を増強した料理用酒類及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
料理に使用される酒類として、清酒、ワイン、老酒等が知られており、それぞれ目的に応じて使い分けられている。しかしながら、これらは本来飲用に製造されたものであり、料理用酒類としては必ずしも満足すべきものではない。例えば、飲用に適した清酒では調理効果のある有機酸含量が不十分である。
【0003】
有機酸濃度の高い酒類に関しては、例えば生酸性麹菌であるアスペルギルス カワチ(Aspergillus kawachii)を用いて清酒を製造する方法が開示されている(特開昭48−8994号公報)。しかしながら、これらの方法では、酒類中のクエン酸含量は増加するが、他の有機酸は従来と変わらず、単にクエン酸含量が高いだけの酒質となり、更に酒類に重要な香気がこれらの麹菌等では生産されないということになる。また、有機酸を多量に生成する多酸性酵母についても数多くの耐性株や変異株が得られているが、従来の多酸性酵母では、料理に適した十分な有機酸含量を有する酒質を得るまでには至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような状況にかんがみてなされたものであり、本発明の目的は、清酒の風味を保持し、更にその調理効果を高めた料理用清酒及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明を概説すると、第1の発明は、クエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg/リットル以上であり、かつ、塩基性臭気成分のマスキング効果、エキス分の溶出抑制効果、及びレトルト臭の抑制効果を有し、調理効果の増強されたものであることを特徴とする料理用清酒に関する。また、本発明の第2の発明は 、アスペルギルス カワチに属する多酸性麹菌及びサッカロミセス セレビシエに属する多酸性酵母を用いる発酵法による該料理用清酒の製造方法に関する。
【0006】
本発明者らは上記課題を具備する料理用清酒の開発を目的に、トリメチルアミン、アンモニア等の塩基性の臭気成分に対するマスキング効果が高く、且つ呈味性に優れた有機酸について検討した結果、コハク酸及びクエン酸が最も効果が高いことを見出した。また、これらの有機酸含量を高めた料理用清酒には、具材のエキス分の溶出抑制効果やレトルト臭抑制効果があることを見出した。更に、これらの有機酸を高生産する麹菌及び酵母の組合せを検討し、料理本来の特徴を生かし、調理効果の増強された料理用清酒を完成させるに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明でいう料理用清酒とは、料理又は調理に適した清酒であって、クエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg/リットル以上である 。両有機酸含量がこのように高い清酒は従来にないものである。クエン酸は爽快な酸味を有し、且つ被調理物由来のトリメチルアミン(以下、TMAという)、アンモニア等の塩基性臭気成分(以下、塩基性臭気成分という)のマスキング効果(後述)に優れた有機酸である。また、コハク酸はうま味増強効果及び塩基性臭気成分のマスキング効果(後述)に優れた有機酸である。このため、これらの両有機酸が著量含有することにより、従来の料理用酒類より塩基性臭気成分のマスキング効果は高くなる。更に、本発明の料理用清酒は、調理に用いる具材のエキス分の溶出を抑制する効果、及びレトルト殺菌等の100℃超の高温加熱時に生じる前述の塩基性臭気成分や硫化水素等による揮発性含硫化合物等による不快臭、いわゆるレトルト臭を抑制する効果を持つ。一般的な調理において、少なくとも料理用酒類のクエン酸が1000mg/リットル未満又はコハク酸が800mg/リ ットル未満であれば、これらの調理効果を満足させることができない。また、両有機酸がこのような濃度である場合も同様である。したがって、クエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg/リットル以上に高められた料理用清酒は、一般的な調理において前述の調理効果を顕著に高めることができる。
【0008】
特に、本発明の料理用清酒は、クエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000〜12 000mg/リットル及び800〜9600mg/リットルが好ましい。これらの濃度範囲を越えると、料理本来の風味や特徴を損ねてしまう場合がある。これを回避するために使用量を減じると、アルコールによる調理効果が不十分となる。
【0009】
本発明の料理用清酒としては、前記有機酸含量を満たすものであれば特に限定はないが 、代表的なものとして、清酒、合成清酒、これらに、食塩、酢酸等で不可飲処置を施した発酵調味料等を挙げることができる。不可飲処置の方法は、常法に従って行えばよい。
【0010】
本発明の料理用酒類の製造方法としては、前記有機酸含量を満たすものであれば特に限定はなく、クエン酸及びコハク酸を酒類に添加することにより得ることができるが、好適な例としては、発酵法による酒類の仕込工程及び/又は発酵工程に、クエン酸及び/又はその塩を添加し、多酸性酵母によるアルコール発酵を行う方法を挙げることができる。多酸性酵母により生成されるコハク酸は、発酵工程中にその一部を添加したクエン酸から変換される。このため、料理用酒類に含有する有機酸の中で単位重量当り最も塩基性臭気成分のマスキング効果が高いと考えられているコハク酸をより高生成させることができる。これは発酵初期の方が効率がよいので、仕込工程に添加することが好ましい。仕込工程におけるクエン酸の添加は、仕込工程終了直後のpHが2.4以上となるように行えばよい。特に好適な方法として、多酸性麹菌を用いる方法を挙げることができる。本発明でいう多酸性麹菌としては、クエン酸及び/又はコハク酸を高生成する麹菌を示す。該多酸性麹菌は酒類、食品の製造に用いることができるものであれば特に限定はないが、アスペルギルス(Aspergillus、以下、A.と略記する)属に属する麹菌、リゾプス(Rhizopus)属に属する麹菌等を挙げることができる。アスペルギルス属に属する麹菌としては、アスペルギルス カワチ(A.kawachii)等の白麹菌、アスペルギルス ニガー(A.niger)、アスペルギルス アワモリ(A.awamori)等の黒麹菌を例示することができるが、これらの中でアスペルギルス カワチに属する麹菌が好適に用いられる。多酸性麹菌には変異処理株、野生株、馴養株、交雑株、細胞融合株、形質転換株も含まれ、これらの取得は、常法に従って行えばよい。該多酸性麹菌を用いて製麹し、これを仕込工程及び/又は発酵工程で用いる。製麹方法は常法に従って行えばよい。
【0011】
多酸性酵母としては、アルコール発酵能を有し、且つ有機酸を高生成するものであれば特に限定はないが、有機酸の少なくともコハク酸を高生成する酵母が好適であり、サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に属する酵母が特に好適である。この例として、サッカロミセス セレビシエ 2OG−R39株(FERM P−17470)を挙げることができる。多酸性酵母には、変異処理株、野生株、馴養株、交雑株、細胞融合株、形質転換株も含まれ、これらの取得は、常法に従って行えばよい。
【0012】
本発明の料理用酒類の製造工程は公知の酒類製造における各工程を適宜組合せて行えばよい。酒類製造における工程として、原料処理、仕込、発酵、熟成、上槽、精製等を挙げることができる。原料処理工程は穀類、芋類、種実類、豆類、果実類等のでん粉及び/又は糖類を含有する掛原料を用い、糊化、液化、糖化、搾汁、固液分離等の処理を行う。なお、仕込工程で常法に従って用いる麹の製麹工程は原料処理工程に含む。仕込工程で処理済の掛原料、水、麹、酵母、糖類、各種醸造副原料等を混合し、発酵及び/又は熟成工程を行う。上槽工程はろ過法、遠心分離法等により固液分離を行い、必要に応じており下げ、活性炭処理、加熱殺菌等の精製工程を行う。例えば、清酒では、添、仲、及び留仕込の三段仕込で麹、蒸きょうした精白米、汲水、酵母、及び醸造用乳酸を混合して10〜15℃で発酵させ、上槽及び精製工程により製造する方法を挙げることができる。
【0013】
かくして本発明により、塩基性臭気成分のマスキング効果、うま味増強効果、エキス分溶出抑制効果、及びレトルト殺菌等の100℃超の高温加熱時に生じる塩基性臭気成分や含硫化合物等の不快臭、いわゆるレトルト臭の抑制効果といった調理効果に優れた料理用酒類を提供することができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0015】
実施例1
クエン酸生成能の高い多酸性麹菌及びコハク酸生成能の高い多酸性酵母を用い、料理用酒類として清酒の製造を行った。表1に示す仕込配合で水麹、初添、仲添、及び留添の仕込を行い、発酵を行った。麹米及び掛米は、どちらも精白歩合80w/w%、滋賀県産日本晴を用い、乳酸は醸造用乳酸を用いた。多酸性麹菌として、アスペルギルス カワチからなる種麹である河内白麹菌(河内源一郎商店製)を用い、常法により固体麹を得た。多酸性酵母として、サッカロミセス セレビシエ 2OG−R39株(FERM P−17470)を用い、細胞数2×109個/10mlの懸濁液10mlを水麹の仕込時に添加した。発酵は15℃一定で行い、留後20日目に上槽し、清酒を得た。対照として、黄麹菌〔アスペルギルス オリーゼ〕からなる種麹として黒判もやし〔(株)糀谷三左衛門製〕を、酵母としてサッカロミセス セレビシエ 2OG−R39株(FERM P−17470)、及びサッカロミセス セレビシエ K−701株〔(財)日本醸造協会、協会701号〕を用い、同様にして清酒を得た。得られた各清酒について、日本酒度、アルコール濃度(Alc.)、pH、酸度、及び全窒素、並びに有機酸として、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、乳酸、及び酢酸の各含量を測定した。有機酸及び全窒素の測定方法は、それぞれ高速液体クロマトグラフィー及びTOTAL NITROGEN ANALYZER MODEL TN−5〔三菱化学(株)製〕により行い、他は第4回改正、国税庁所定分析法注解に基づき行った。その結果を表2に示す。
【0016】
【表1】
Figure 0004224251
【0017】
【表2】
Figure 0004224251
【0018】
表2より、本発明1の清酒はクエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg以上含有するものであったが、対照例1及び2では、両有機酸含量を満足させるものではなかった。多酸性酵母を用いて製造した清酒である本発明1と対照例1とのコハク酸含量を比べてみると、クエン酸生成能を有する多酸性麹菌より得られる麹を用いて製造した本発明1の方がコハク酸含量が高かった。また、本発明1では全窒素が172mg/100mlであり、非常に高いものであった。日本酒度及びアルコール濃度は、本発明1と対照例1及び2との間に差はなく、原料利用率が高いものであった。したがって、多酸性麹菌及び多酸性酵母を用いることにより、クエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg/リットル以上含有する料理用酒類を得ることができ、製造の際の原料利用率も高いことが明らかになった。
【0019】
実施例2
本発明1及び対照例2をアルコール濃度13.5v/v%になるように割水を行い、清酒を得た(本発明2及び対照例3)、得られた清酒のクエン酸及びコハク酸含量は表3に示す。また、対照例2をアルコール濃度13.5v/v%になるように割水する際に、表3に示す含量になるようにクエン酸及びコハク酸を添加して清酒を得た(本発明3及び対照例4〜6)。これらの清酒を用いてTMAに対するマスキング効果の検討を行った。得られた清酒0.8ml、1v/v%TMA水溶液0.5ml、及び蒸留水3.7mlを25ml容バイアル壜に添加、混合後密封した。これらを40℃で30分間保持後、ヘッドスペース中のガス1mlを採取して全量ガスクロマトグラフィーによる分析を行った。ガスクロマトグラフィー分析において、カラム及び検出器は、それぞれ Unicarbon B−2000〔ジーエルサイエンス(株)製〕及び水素炎イオン化検出器を使用した。対照として、有機酸の水溶液の代わりに水を添加し、同様に行った。得られたTMAのピーク面積により下記数1に従ってTMA消臭率を算出した。この結果を表4に示す。
【0020】
(数1)
TMA消臭率(%)=[1−{(清酒添加時のTMAのピークの面積)÷(対照のTMAのピークの面積)}]×100
【0021】
【表3】
Figure 0004224251
【0022】
【表4】
Figure 0004224251
【0023】
表4より、クエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg/リットル以上である本発明2及び3は、対照例3〜6に比べてTMA消臭率が高いものであった。また、そのTMA消臭率は57%以上となり、揮発するTMAの2分の1量を上回る量を抑制するものであった。TMAの消臭は、TMAが有機酸と反応することにより不揮発性になるものと考えられる。実際の調理においても、魚肉に好ましくない成分として含有するアミン類、アンモニア等の塩基性臭気成分が有機酸により中和され、消臭されるものと考えられる。したがって、コハク酸及びクエン酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg/リットル以上である料理用酒類を用いることにより、高い塩基性臭気成分に対するマスキング効果の高い好適なものであることが明らかになった。
【0024】
実施例3
本発明1の清酒200mlを用い、水洗後水切りしたあさり500gをあさりが開くまで中火で加熱を行い、酒蒸しを調理した(調理例1)。対照として、対照例2の清酒を用いて同様に行った(参考例1)。調理例1及び参考例1について、パネラー6名による官能検査を行った。その結果、5名が調理例1の方が香味がよく、あさり独特の臭いがマスキングされた非常に好適なあさりの酒蒸しであるとの評価であった。また、調理例1の煮汁は調理後ほとんど白濁していなかったが、参考例1の煮汁は調理後白濁しており、調理例1はあさりからのエキス分の溶出が少なかった。したがって、本発明の料理用酒類はマスキング効果が高く、エキス分の溶出抑制効果を有するものであることが明らかになった。
【0025】
実施例4
本発明1の清酒を用いて鶏肉団子を調理した(調理例2)。該清酒75ml及び鶏ミンチ肉1500gを各々十分に混ぜ込み鶏肉団子を10個作成した後、沸騰湯浴中で3分間加熱を行って鶏肉団子を得た。対照として、対照例2の清酒を用いて同様に行った(参考例2)。調理例2及び参考例2について、パネラー4名による官能検査を行った。その結果、3名が調理例2の方が香味がよく、鶏肉特有の臭みがマスキングされた非常に好適な鶏肉団子であるとの評価であった。したがって、本発明の料理用酒類は高いマスキング効果を有するものであることが明らかになった。
【0026】
実施例5
本発明1の清酒を用いて鰯のつみれを調理した(調理例3)。該清酒100ml及び鰯のすり身1000gを各々十分に混ぜ込み鰯のつみれを7個作成した後、沸騰湯浴中で3分間加熱を行った。対照として、対照例2の清酒を用いて同様に行った(参考例3)。調理例3及び参考例3について、パネラー5名による官能検査を行った。その結果、4名が調理例3の方が香味がよく、鰯特有の臭みがマスキングされた非常に好適な鰯のつみれであるとの評価であった。したがって、本発明の料理用酒類は高いマスキング効果を有するものであることが明らかになった。
【0027】
実施例6
本発明2の清酒を用いて、鶏むね肉の酒蒸しを調理した(調理例4)。該清酒26mlと水50mlとの混合液を鶏のむね肉200gにふりかけ、電子レンジで3分間加熱後、鶏のむね肉を裏返して、さらに電子レンジで2分間加熱を行った。対照として、対照例3の清酒を用いて同様に行った(参考例4)。調理例4及び参考例4について、パネラー8名による官能検査を行った。その結果、8名が調理例4の方が香味がよく、鶏独特の臭いがマスキングされた非常に好適な酒蒸しであるとの評価であった。したがって、本発明の料理用酒類はマスキング効果が高く、非常に好適なものであることが明らかになった。
【0028】
実施例7
本発明2の清酒を用いて鶏のむね肉をレトルト殺菌した(調理例5)。鶏のむね肉100g及び水50mlと該清酒5mlとの混合液をレトルトパウチに入れ、密封してレトルト殺菌を行った。レトルト殺菌は120℃で30分間行った。対照として、対照例3の清酒を用いて同様に行った(参考例5)。調理例5及び参考例5について、パネラー6名による官能検査を行った。その結果、6名が調理例5の方が香味がよく、レトルト殺菌後の不快臭がない好適な鶏肉であるとの評価であった。また、調理例5は鶏肉由来の塩基性臭気成分がマスキングされた、非常に好適な鶏肉であった。したがって、本発明の料理用酒類はレトルト殺菌による不快臭を抑制し、マスキング効果が高く、非常に好適なものであることが明らかになった。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、クエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg/リットル以上である従来にない料理用酒類を得ることができる。該料理用酒類は被調理物由来の塩基性臭気成分に対するマスキング効果の増強に加え、エキス分の溶出抑制効果、及びレトルト殺菌等の100℃超の高温加熱時に生じる塩基性臭気成分及び含硫化合物等の不快臭、いわゆるレトルト臭の抑制効果といった調理効果が付加された、非常に好適なものである。

Claims (2)

  1. クエン酸及びコハク酸含量が、それぞれ1000mg/リットル以上及び800mg/リットル以上であり、かつ、塩基性臭気成分のマスキング効果、エキス分の溶出抑制効果、及びレトルト臭の抑制効果を有し、調理効果の増強されたものであることを特徴とする料理用清酒
  2. 発酵法により請求項に記載の料理用清酒を製造する方法において、アスペルギルス カワチに属する多酸性麹菌及びサッカロミセス セレビシエに属する多酸性酵母を用いることを特徴とする、請求項に記載の料理用清酒の製造方法。
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