JP4222217B2 - 耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。 - Google Patents

耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。 Download PDF

Info

Publication number
JP4222217B2
JP4222217B2 JP2004021564A JP2004021564A JP4222217B2 JP 4222217 B2 JP4222217 B2 JP 4222217B2 JP 2004021564 A JP2004021564 A JP 2004021564A JP 2004021564 A JP2004021564 A JP 2004021564A JP 4222217 B2 JP4222217 B2 JP 4222217B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
steel material
exhaust gas
less
gas purification
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004021564A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005213584A (ja
Inventor
國夫 福田
工 宇城
伸 石川
信介 井手
利広 笠茂
克浩 小堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2004021564A priority Critical patent/JP4222217B2/ja
Publication of JP2005213584A publication Critical patent/JP2005213584A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4222217B2 publication Critical patent/JP4222217B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Description

本発明は、排ガス浄化システム用鋼材に関し、特に、ディーゼル車等の排ガス浄化システムのPM捕集フィルターや触媒担持体に用いて好適な、繰り返し酸化を受けた時の耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材に関するものである。
近年、地球環境保護の観点から、排ガス規制がさらに強化されつつあり、ディーゼル車から排出される球状黒煙(Particulate Matter, 以下「PM」と略記する。)の低減が強く望まれている。
PMを除去する方法やシステムについては、例えば、特許文献1〜3に記載されたように、セラミックスフィルターによってPMを一時的に捕獲し、エンジン停止前に酸素リッチなガスを送入して該PMを燃焼させてCO2とし、排ガス中のPMの低減を図る一方、フィルターを再生して使用する方法が知られている。上記セラミックスフィルターには、コーディライトやSiCなどが主に使用されているが、これらセラミックスフィルターでは、PMの捕獲率が高すぎて直ぐに目詰まりを起こし易く、また、PMを燃焼させた時にPMが一気に燃えて温度が異常に高くなり、フィルターを溶損してしまうなどの問題があった。
こうした問題を解決するために、例えば特許文献3〜6に記載されたような、穴を開けた金属箔や、金属繊維をフィルター状に編んだPM捕集フィルター、PM燃焼用酸化触媒などが開発され使用されている。このようなフィルターに使用される金属素材としては、例えば特許文献7〜9に記載されたような、ガソリン車の排ガス浄化装置に用いられる触媒コンバーター担体素材などが知られている。
特開2000−328927号公報 特開2001−317328号公報 特開2003−138920号公報 特開2002−147218号公報 特開2003−097253号公報 特開2003−501234号公報 特開平05−277378号公報 特許第3007696号公報 特開2003−105506号公報
ところで、ディーゼル車の排ガス浄化システムのPM捕集フィルター(DPF)は、その使用される温度域は400〜900℃付近であり、ガソリン車のそれと比較して低温である。そのため、ガソリン車に用いられる金属素材ほど、高温域での耐酸化性は必要とされない。しかし、PM捕集フィルターの捕集率は、その形状(寸法)によって大きく影響される。そのため、繰り返しの使用、すなわち、400℃〜900℃付近での急激な繰り返し酸化によって、フィルターの形状(寸法)変化が大きい場合には、捕集率も大きく変化する。つまり、繰り返し使用による形状(寸法)変化の大きい金属素材を用いてフィルターを作製した場合には、フィルターの形状(寸法)が使用中に変化し、PM捕集率が大きく変化するほか、触媒を担持させたものでは、その形状(寸法)変化により担持触媒の剥離が生じるという問題があった。また、PM捕集率が下がると、非常に細かいPMの捕集率が低下し、逆にPM捕集率が上がると、フィルター再生のために捕集したPMを燃焼した時に素材が溶損するなどの問題があった。
本発明の目的は、従来技術の上述した問題点を解消した、ディーゼル車の排ガスPM補集用フィルター素材や触媒担持体として好適な、中高温領域、特に400〜900℃での繰り返し酸化を受けた時の耐変形性に優れる鋼材(鋼、繊維、箔)およびその鋼材を用いたPM捕集フィルター、触媒担持体を提供することにある。
発明者らは、従来の金属製フィルターの問題点、即ち、繰り返し酸化を受けた時の素材の形状(寸法)変化によりPM捕集率が変動するあるいは担持触媒の剥離による排ガス浄化機能の低下する等の問題点を解決するために、鋼材表面に生成する酸化皮膜と特定温度域での耐変形性、特に、ディーゼル車のPM捕集用フィルターの動作温度領域(400〜900℃付近)での耐変形性を詳細に検討した。その結果、TiとZr、あるいはさらに、LaとCeの含有量を特定の範囲に制御すると共に、鋼材表層に形成されるAl窒化物(AlN)層の面積率を制御することにより、耐変形性を大幅に改善できることを知見し、本発明を開発するに至った。
すなわち、本発明は、C:0.05mass%以下、Si:2.0mass%以下、Mn:1.0mass%以下、Cr:13.0〜25.0mass%、Al:1.0〜4.0mass%、N:0.10mass%以下、Zr:0.005〜0.30mass%、Ti:0.01mass%以下を含み、かつTiとZrが下記(1)式;
1<(Zr/91)/(Ti/48) ・・・(1)
の関係を満たして含有することを特徴とする耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材である。
また、本発明は、上記鋼材の表面に面積率で10%以上のAlN層が存在することを特徴とする
本発明の鋼材は、上記成分組成に加えてさらに、La:0.01〜0.3mass%、Ce:0.01mass%以下を含み、かつこれらの元素が下記(2)式;
0.75 < (La/139)/(Ce/140) ・・・・・・(2)
の関係を満たして含有することが好ましい。
本発明のLa,Ceを含有する上記鋼材は、上記成分組成に加えてさらに、La,Ceを除く希土類元素を合計で0.01〜0.15mass%含むことが好ましい。
本発明のLa,Ceを含有する上記鋼材は、上記成分組成に加えてさらに、Hf:0.01〜0.30mass%、Nb:0.1〜2.0mass%、Mo:0.03〜3.0mass%、Ca:0.0010〜0.0300mass%、Mg:0.0015〜0.0300mass%およびB:0.0005〜0.0100mass%のうちの1種または2種以上を含有することが好ましい。
また、本発明の鋼材は、排ガス浄化システムの触媒担持体またはPM捕集フィルターに用いられるものであることが好ましい。
本発明に係る鋼材(Fe-Cr-Al系合金)は、鋼中のTi,Zr,CeなどのMO2タイプの酸化物を形成する元素の含有量を適正範囲に制御し、さらに、鋼材表層のAl窒化物の存在する面積率を適正範囲に制御することにより、400℃〜900℃付近での急激な繰り返し酸化による耐変形性を大幅に改善することができる。そのため、本発明の鋼材は、上記温度領域で使用されるディーゼル車の排ガス浄化システム用PM補集用フィルターや触媒担持体として好適に用いることができる。
本発明の排ガス浄化システム用鋼材(Fe-Cr-Al系合金)の成分組成を上記の範囲に制限する理由について説明する。
C:0.05mass%以下
Cは、本発明の鋼材においては、高温強度を劣化させる元素である。また、耐酸化性および靭性も劣化させるので、極力低減することが好ましい。よって、0.05mass%以下に制限する。好ましくは、0.02mass%以下である。
Si:2.0mass%以下
Siは、後述するAlと同様に、耐酸化性を向上させる元素であるが、多量に含有すると靭性を低下させ、生産性を低下させるので、2.0mass%以下に制限する。好ましくは、0.5mass%以下である。
Mn:1.0mass%以下
Mnは、Al脱酸を行う前の予備脱酸剤として添加され、鋼中にある程度の量が残存する。しかし、Mnは、耐酸化性および耐食性を劣化させるため少ない方が好ましい。よって、工業的および経済的な溶製技術上の観点から、1.0%以下に制限する。好ましくは、0.5mass%以下である。
Cr:13.0〜25.0mass%
Crは、耐酸化性および高温強度を確保するために必要不可欠な元素であり、また、Alの耐酸化性をも向上させる効果を有する元素である。しかし、Crの含有量が13.0mass%未満では、十分な耐酸化性を確保できず、また、高温での酸化の進行によってAl等のフェライト相形成元素が消費されると、鋼材組織の一部にオーステナイト相が生成し、繰り返し酸化を受けた時の形状変化が大きくなる。一方、Crの含有量が25.0%を超えると、靭性が低下し冷間圧延して箔とすることが困難となる。以上の理由から、Cr含有量は13.0〜25.0mass%とする。好ましくは、15〜22mass%である。
Al:1.0〜4.0mass%
Alは、本発明の鋼材においては、耐酸化性および繰り返し酸化を受けた時の耐変形性を確保するために必要不可欠な元素である。特にAlは、酸化物(Al23)になった時の体積変化が他の元素に較べて小さく、保護性皮膜を形成するには非常に有効な元素である。そのため、Fe−Cr−Al系合金を高温に保持した場合には、Alは、FeやCrより優先的に酸化されて合金表面に保護性の高いAl23皮膜を生成し、耐酸化性、耐変形性を著しく改善する。鋼材(箔)の酸化寿命を考えた時、900℃以上の高酸化性の環境下では、鋼材中のAlの絶対量が酸化寿命に大きく関係し、Al含有量が高ければ高いほど、Alが枯渇してCr,Feが一気に酸化してぼろぼろの状態になる、いわゆる、ブレークアウェイ酸化の現象を回避することができる。したがって、ガソリン車の触媒コンバーター担体のような高温環境下で使用される場合には、鋼(箔)中のAl含有量は高いほど良いとされている。
しかし、ディーゼル車のPM捕集用フィルターの動作領域、すなわち、400℃〜900℃付近で急激な繰り返し酸化を受けた時のFe−Cr−Al系合金の酸化挙動を詳細に検討した結果、上記環境条件下では、Alの酸化消耗量はそれ程大きくなく、逆に、鋼中Al量が高く、厚いAl23皮膜が形成されると、いかに他元素の酸化物と較べて体積変化が小さく、保護性皮膜として有効であっても、本発明鋼材の最も重要な要求特性である耐変形性が却って劣ってしまうことがわかった。これは、鋼中のAl含有量が高いほど酸化寿命は延びるが、Alの鋼中での活量が増大するため、逆に酸化速度は若干増大する。すなわち、Al含有量が高いと酸化寿命は延びるが、生成する酸化皮膜が厚くなり、400℃〜900℃付近の動作領域での変形量が大きくなる。特に、Al含有量が4.0mass%を超えると、ディーゼル車のPM捕集用フィルター(DPF)として使用した場合には、変形量が大きくなり過ぎることがわかった。そこで、Al含有量は4.0mass%以下に制限する必要がある。一方、Al含有量が少な過ぎると、Al23皮膜を生成せず、十分な耐酸化性を確保できない外、Cr23などが生成し、形状変化が大きくなる。緻密なAl23皮膜を生成するためには、Alは1.0mass%以上含有する必要がある。よって、Alの含有量は、1.0〜4.0mass%の範囲とする必要があり、鋼中の不可避的不純物の影響を受けずに安定してAlの効果を発揮させるためには、1.5〜3.6mass%の範囲が好ましい。
N:0.10mass%以下
Nは、Cと同様に、過剰に含有すると靭性を低下させ、また、冷間圧延性、加工性を低下させる元素であるため、少ないほど好ましく、0.10mass%以下に制限する。好ましくは、0.02mass%以下である。
Ti:0.01mass%以下、Zr:0.005〜0.30mass%、1<(Zr/91)/(Ti/48)
Ti,Zrは、本発明の鋼材においては非常に重要な元素である。これらの元素は、鋼中のC,Nと結合して炭窒化物を生成し、高温強度を高める効果があり、特に、高温クリープ特性を改善する。また、Ti,Zrは、熱間圧延性や冷間圧延性を向上するほか、靭性を改善する効果を有するため、Al含有量の高い鋼においては積極的に添加される。なお、Tiは、Al含有鋼の場合には、スクラップ等の使用原料などに由来して、不可避的不純物として存在することが多く、そのレベルは0.01%以上となることが多い。
しかしながら、発明者らは、特定温度域における耐変形性、特に、ディーゼル車のPM捕集用フィルターの動作温度領域(400〜900℃近傍)における耐変形性を詳細に検討したところ、Ti,ZrなどのMO2タイプの酸化物を形成する元素が耐変形性に極めて大きな影響を及ぼしていることを知見した。すなわち、400〜900℃付近の動作温度領域では、Tiの酸化物(TiO2)が生成し、これが緻密なAl23中に混入すると、Al23皮膜とTiO2との熱膨張率の違いから、昇温および降温時に母材に大きな熱応力が加わり、母材がクリープ変形するという知見を得た。したがって、400〜900℃付近で使用するディーゼル車のPM捕集用フィルターの変形を抑制するためには、Tiの酸化物の生成を抑制し、TiO2がAl23皮膜中に混入するのを防止する必要があることがわかった。
しかし、鋼中のTiを単に低減しただけでは、TiO2の生成抑制効果は小さい。そこで、発明者らは、さらに検討を重ねた結果、Tiの含有量を低減すると同時に、Zrを添加し、優先的にOと反応させてZrO2とすることにより、400〜900℃の温度域におけるTiO2の生成を抑制できることを新たに知見した。この理由は、ZrO2は、Al23中に混入すると、TiO2と同様に、母材に歪応力を発生し変形を引き起こすが、その程度はTiO2よりもはるかに小さいからである。
発明者らは、鋼中のTi含有量とZr含有量との原子比と耐変形性との関係を詳細に調べた結果、含有するTiに対する添加するZrの原子比が1以上、即ち、下記(1)式;
1 < (Zr/91)/(Ti/48) ・・・・・・(1)
ここで、各元素は、その含有量(mass%)を表す。
を満たした場合には、上記Zrの添加効果、即ち、400〜900℃付近でも、TiO2はほとんどAl23中に混入することがなく、従って、PM捕集フィルターとして用いても許容される範囲内の変形量に抑えられることがわかった。ただし、鋼中のTiが0.01mass%を超えると、いかなる量のZrを添加しても、形状の変化を抑制することができない。よって、Ti含有量は0.01mass%以下に制限すると共に、Zrを、上記(1)式を満たして添加することが必要である。ただし、Zrの添加量が過剰になると、生成したZrO2がAl23中にも過剰に存在することとなり、変形量が増大することから、Zrは0.005〜0.30mass%の範囲に制限する。好ましくは、Tiは0.007mass%以下、Zrは0.1mass%以下である。
本発明の鋼材は、上記必須とする成分以外に、必要に応じて、下記の成分を含有することができる。
La:0.01〜0.3mass%、Ce:0.01mass%以下、0.75<(La/139)/(Ce/140)
LaおよびCe等に代表される希土類元素(REM)は、表面酸化スケールの耐剥離性の向上に極めて優れた効果を発揮し、Al23皮膜の密着性を改善し、酸素がAl23皮膜中を通って拡散するのを抑制し、耐酸化性を向上する効果を有している。なお、これらの元素を添加する場合は、通常、LaとCeの混合物(ミッシュメタル)として添加されることが多い。これは、LaやCeは、天然では、両元素が化合物となって存在しており、両元素を分離精製することなく使用するのが原料コストの面で最も安価であるからである。しかし、発明者らの研究によれば、Ceは、400〜900℃付近での繰り返し酸化による変形に対して非常に大きな悪影響を及ぼすことを見出した。すなわち、400〜900℃付近で酸化を受けた場合、Laは、Al23と同じLa23タイプの酸化物を生成するのに対し、Ceは、TiO2と同じCeO2タイプの酸化物を生成し、これがAl23中に混入すると、TiO2と同様に大きな体積変化を発生し、その結果、繰り返し酸化を受けた際に大きな変形をもたらすからである。この悪影響は、Ceが0.01mass%を超えると特に大きくなり、PM捕集用フィルターの捕集率を著しく低下させる。
発明者らは、Ceの悪影響を低減する方法について検討した結果、上述したTiとZrとの関係と同様に、Laを添加し、Al23中を拡散してきたOを優先的にLaと反応させてLa23とすることによりある程度回避できることを見出した。すなわち、La,Ceと変形量との関係を調査したところ、La,Ceが酸化物になるときの活量との関係から、下記(2)式;
0.75 < (La/139)/(Ce/140) ・・・・・・(2)
ここで、各元素は、その含有量(mass%)を表す。
を満たしてLaを添加した場合には、CeO2の生成を最小限に抑えることができる。ただし、Ceが0.01mass%を超えると、いくらLaを添加してもCeO2の生成を抑制できない。また、Laは、添加し過ぎると、その効果が飽和する他、金属間化合物を生成し、靭性を悪化させ、生産性を阻害する。よって、Ceを添加する場合には0.01mass%以下に制限すると共に、Laは0.01〜0.3mass%の範囲でかつ上記(2)式を満たして含有させる。なお、好ましくは、Laは0.04〜0.10mass%、Ceは0.007mass%以下である。
La,Ceを除く希土類元素(REM):合計で0.01〜0.15mass%
希土類元素は、La,Ce,Nd,Sm等の原子番号51〜71までの15種の金属元素である。このうち、Ce,Laを除く希土類元素は、Fe−Cr−Al系合金に対し、高温で生成する酸化皮膜の密着性を向上し、耐酸化性を向上する効果を有するので添加することができる。しかし、添加し過ぎると、鋼の靭性を悪化させる。よって、La,Ceを除く希土類元素は合計で0.01〜0.15mass%の範囲で含有させることが好ましい。なお、Ce,Laを除く希土類元素を添加する場合は、合計で0.03〜0.10mass%の範囲が好ましい。
Hf:0.01〜0.30mass%、Nb:0.1〜2.0mass%、Mo:0.03〜3.0mass%、Ca:0.0010〜0.0300mass%、Mg:0.0015〜0.0300mass%およびB:0.0005〜0.0100mass%のうちの1種または2種以上
Hf:0.01〜0.30mass%
Hfは、Zrと複合して添加した場合には、Alの酸化消耗を抑制し、Al23およびCr23皮膜を形成する時間を延長し、合金の耐酸化性を向上させる効果を有するので添加することができる。この効果は、0.01mass%の含有で顕著となる。しかし、その含有量が0.30mass%を超えると、Al23皮膜中にHfO2として混入するようになり、これが酸素の拡散経路となりAlの酸化消耗を速める。また、添加し過ぎると、Feと金属間化合物を作り靭性を劣化させる。よって、Hfの含有量は0.01〜0.30mass%とすることが好ましい。より好ましくは、0.02〜0.1mass%の範囲である。
Nb:0.1〜2.0mass%
Nbは、鋼中のC,Nと結合して炭窒化物を析出し、高温強度を高める効果があり、特に、クリープ特性が改善される。また、酸化皮膜と地鉄との熱膨張率の違いによる変形を緩和する働きもある。その反面、添加すると、熱延板の靭性低下や表面欠陥を誘発する等の問題を引き起こすことがある。しかし、これらの点を差し引いても、添加することによる高温強度の向上は、余りあるものである。これらの効果は、0.1mass%以上の添加で発現する。しかし、過剰に添加し過ぎると、Alが酸化消耗して枯渇した後に、地鉄と酸化皮膜との界面に濃化して耐酸化性を劣化させる。よって、Nbの添加量は0.1〜2.0mass%とすることが好ましい。より好ましくは、0.15〜1.0mass%である。
Mo:0.03〜3.0mass%
Moも、鋼の高温強度を改善し、酸化皮膜と地鉄との熱膨張率の違いによる変形を緩和する働きがある。しかし、Moも、添加すると、熱延板の靭性低下や表面欠陥を誘発する等の問題を引き起こすことがある。しかし、これらの点を差し引いても、添加することによる高温強度の向上は、余りあるものである。この効果は、0.03mass%以上の添加で現れる。しかし、添加し過ぎると、鋼の靭性が劣化し、冷間圧延することが困難となる。よって、Moは0.03〜3.0mass%の範囲で添加するのが好ましい。より好ましくは、0.2〜2.0mass%である。
B:0.0005〜0.0100mass%
Bは、粒界の強度を強化し、高温でのクリープ変形を改善する効果がある。この効果は0.0005mass%以上の添加で現れる。しかし、添加し過ぎると、靭性を悪化させるため、0.0100mass%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.0005〜0.0015mass%である。
Ca:0.0010〜0.0300mass%、Mg:0.0015〜0.0300mass%
CaおよびMgは、低酸素ポテンシャル下で、ウィスカーとよばれるγ−Al23や、等軸粒のAl23の生成を抑制する働きがあり、低酸素ポテンシャル下での伸びの抑制、耐酸化性の向上に好ましい柱状晶のAl23皮膜の生成を助長する働きがある。これらの効果は、Caは0.0010mass%以上、Mgは0.0015mass%以上の添加で現れる。しかし過剰に添加すると、靭性を劣化するだけでなく、耐酸化性をも悪化させる。よって、Caは0.0010〜0.0300mass%、Mgは0.0015〜0.0300mass%の範囲で添加するのが好ましい。より好ましくは、Caは0.0020〜0.0070mass%、Mgは0.0020〜0.0100mass%の範囲である。
次に、本発明の鋼材(Fe−Cr−Al系合金)について説明する。
本発明の鋼材のポイントは、鋼材表面に形成されるAl窒化物(AlN)層が存在する面積率(以後、「窒化面積率」と言う)を制御することにある。通常、Fe−Cr−Al系合金が、ガソリン車の触媒コンバーター担体のように高温で使用される場合、AlNがその表層に一度生成してしまうと、使用中にAlNが次々に生成し、その使用寿命を短くするとされている。特に、この傾向は使用温度が1000℃を超えると顕著になり、酸化寿命は著しく低下する。しかし、発明者らが、ディーゼル車のPM捕集用フィルターの動作温度領域(400〜900℃近傍)で、急激な繰り返し酸化を受けるときの変形特性を詳細に検討したところ、このような温度域ではむしろ、初期段階で表層にAlNを生成させた方が変形を抑制することができることがわかった。これは、Al23皮膜中にある程度の量のAlNが混入した方が、Al23と地鉄との界面付近にかかる歪を緩和し、クリープ変形を抑えるためと推定される。また、400℃〜900℃付近での急激な繰り返し酸化では、生成したAlNは、酸化寿命を劣化するような悪影響を与えないことも明らかとなった。つまり、本発明は、ガソリン車の触媒コンバーター担体のような1000℃超えの温度域で使用される時には悪影響を及ぼすとされるAlNを、逆に表面に生成させ、耐変形性の向上に活用するところに特徴がある。
発明者らは、鋼材(箔)表面にAlN層が存在する面積率(窒化面積率)を種々に変化させ、このAlN層の存在する面積率と400℃〜900℃付近で急激な繰り返し酸化を受けた時の変形特性との関係を調査した。AlN層の存在する面積率を変化させる方法は、窒素ガスを含む雰囲気中での窒化熱処理と冷間圧延とを組み合わせる、具体的には、AlN層は、低温域では延性がほとんどなく、板を圧延してもAlN層自体は伸びない特性を利用して、箔を製造する冷間圧延の工程を2回に分けて行い、1回目の冷間圧延を行った中間板厚の鋼材に対して窒化層を表面全体に形成させる表面窒化熱処理を施した後、2回目の冷間圧延を行い最終板厚の箔とするに際し、2回目の冷延圧下率を種々に変化させることにより行った。
その結果、使用前の状態で鋼材表面に面積率(窒化面積率)で10%以上のAlN層が存在すれば、その後、400℃〜900℃付近での繰り返し酸化を受けても、耐変形性が著しく改善されることがわかった。すなわち、本発明の鋼材は、使用される前の初期の状態において、その表面に形成された窒化面積率が10%以上であることが必要である。なお、AlN層の耐変形性を改善する効果は、窒化面積率が70%程度で飽和する。また、窒化面積率が高過ぎると加工性を悪化させる。よって、鋼材表面に形成された初期の窒化面積率は10〜70%であることが好ましい
なお、鋼材表面にAlN層を形成する窒化熱処理を行う際の雰囲気、温度条件については特に規定しないが、例えば、雰囲気ガスは、窒素を5vol%以上含むアンモニア分解ガスや窒素と不活性ガスとの混合雰囲気を好適に用いることができる。この際、雰囲気ガスの酸素分圧つまり露点は、−20℃以下に制御することが望ましい。また、鋼材(箔)の内部まで窒化してしまうと、その後の圧延や加工ができなくなるため、窒化処理の温度は、750〜1000℃程度、保持時間は10秒〜2時間程度であることが望ましい。
表1−1,表1−2に示した成分組成を有する各種鋼を真空溶解装置を用いて溶製し、鋳造して10kg鋼塊とした後、この鋼塊を1200℃に加熱した後、1200〜900℃の温度域で熱間圧延を行い板厚3mmの熱延鋼板とし、950℃で焼鈍した。その後、上記熱延鋼板を、冷間圧延と950℃での焼鈍を繰り返して行って板厚0.1mmの冷延鋼板とし、この冷延鋼板を950℃×1分の焼鈍を施してから酸洗し、表層の酸化物や窒化物などを完全に除去した後、最終圧延をして、表2に示した板厚30〜70μmの箔とした。
上記のようにして得た箔を、100mm角に剪断した後、この箔を圧延方向に丸めて直径20mm、長さ100mmの円筒とし、端部5箇所をスポット溶接して円筒状の酸化試験片とし、これを耐酸化性および耐変形性の評価試験に供した。評価試験は、上記円筒試験片を、大気中で、400℃に0.5時間保持した後、900℃に昇温して1時間保持し、その後、400℃まで降温する熱処理を1サイクルとし、この熱処理を1500サイクル繰り返して行う試験を行った後、常温まで空冷し、試験前後における円筒試験片の重量変化および筒の高さの変化を測定した。なお、耐酸化性は、円筒試験片の酸化増量が、0.5 g/m2未満のものを◎、0.5 g/m2以上1.0 g/m2未満のものを○、1.0 g/m2以上2.0 g/m2未満ものを△、2.0 g/m2以上3.0 g/m2未満ものを×、3.0 g/m2以上のものを●と評価し、また、耐変形性は、円筒試験片の筒の高さ変化が±0.3%未満のものを◎、±0.3%以上±0.5%未満ものを○、±0.5%以上±1.0%未満のものを△、±1.0%以上±2.0%未満のものを×、±2.0%以上のものを●と評価した。
Figure 0004222217
Figure 0004222217
Figure 0004222217
上記試験の結果を表2中に併記した。この表2から明らかなように、本発明の成分組成を満たす鋼は、400℃〜900℃の温度範囲での繰り返し酸化を受けても、耐変形性が良好であると共に、耐酸化性にも優れており、ディーゼル車の排ガス浄化システムの触媒担持体用もしくはPM補集フィルター用素材としても好適であることがわかる。
表3に示した成分組成を有する各種鋼を真空溶解装置を用いて溶製し、鋳造して10kg鋼塊とした後、この鋼塊を1200℃に加熱後、1200〜900℃の温度域で熱間圧延を行い板厚3mmの熱延鋼板とし、950℃で熱延板焼鈍を行った。その後、上記熱延鋼板を、冷間圧延と950℃での焼鈍を繰り返して行い、表4に示したように、板厚0.05〜0.3mmの中間板厚の冷延鋼板とし、この冷延鋼板を950℃×1分で焼鈍してから酸洗し、表層の酸化物や窒化物などを完全に除去した。その後、この中間板厚の冷延鋼板に、表4に示した条件で窒化熱処理を施し、その後、最終圧延を行い、板厚30〜70μmの箔とした。また、一部の箔に対しては、さらに、表4に示した条件で最終窒化熱処理を行い、表面に窒化層を生成させた。
上記のようにして得た各種箔について、窒化面積率すなわちAlN層が存在する面積率を測定した。窒化面積率は、前述したように窒化処理後の冷延圧下率によってほぼ決定されるが、確認のため、箔表面の任意の数十点をSIMS(二次イオン分光分析)で表面分析し、窒化層の存在した比率を求め、これを窒化面積率とした。また、上記箔についても、実施例1と同様の条件で、耐酸化性、耐変形性の試験を行った。
Figure 0004222217
Figure 0004222217
上記測定の結果を表4中に併記して示した。この表4から、本発明の成分組成を満たした鋼は、400〜900℃で繰り返しの酸化を受けても、良好な耐変形性を示すと共に、耐酸化性も充分な特性を示すことがわかる。なお、簡易PM補集フィルターを、本発明の鋼材を用いて製作し、ディーゼル車の排ガス浄化システムに取付けて実用化実験を行った結果では、一定サイクル経過後でも使用開始時とほぼ同じPM捕集率が得られることが確認された。以上の結果から、本発明に係る鋼材は、ディーゼル車の排ガス浄化システムのPM補集フィルターもしくは触媒担持体の素材として好適であることがわかった。
本発明の鋼材(Fe−Cr−Al系合金)は、ディーゼル車の排ガスPM補集用フィルター素材や触媒担持体に用いることができるほか、ガス、燃料等の改質機やボイラー等の分野において400〜900℃の温度域で使用される部材にも好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. C:0.05mass%以下、Si:2.0mass%以下、Mn:1.0mass%以下、Cr:13.0〜25.0mass%、Al:1.0〜4.0mass%、N:0.10mass%以下、Zr:0.005〜0.30mass%、Ti:0.01mass%以下を含み、かつTiとZrが下記(1)式;
    1<(Zr/91)/(Ti/48) ・・・(1)
    の関係を満たして含有することを特徴とする耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。
  2. 上記鋼材の表面に面積率で10%以上のAlN層が存在することを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化システム用鋼材。
  3. 上記成分組成に加えてさらに、La:0.01〜0.3mass%、Ce:0.01mass%以下を含み、かつこれらの元素が下記(2)式;
    0.75<(La/139)/(Ce/140) ・・・(2)
    の関係を満たして含有することを特徴とする請求項2に記載の排ガス浄化システム用鋼材。
  4. 上記成分組成に加えてさらに、La,Ceを除く希土類元素を合計で0.01〜0.15mass%含むことを特徴とする請求項2または3に記載の排ガス浄化システム用鋼材。
  5. 上記成分組成に加えてさらに、Hf:0.01〜0.30mass%、Nb:0.1〜2.0mass%、Mo:0.03〜3.0mass%、Ca:0.0010〜0.0300mass%、Mg:0.0015〜0.0300mass%およびB:0.0005〜0.0100mass%のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項2〜4に記載の排ガス浄化システム用鋼材。
  6. 上記鋼材は、排ガス浄化システムの触媒担持体またはPM捕集フィルターに用いられるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の排ガス浄化システム用鋼材。
JP2004021564A 2004-01-29 2004-01-29 耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。 Expired - Lifetime JP4222217B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004021564A JP4222217B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004021564A JP4222217B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005213584A JP2005213584A (ja) 2005-08-11
JP4222217B2 true JP4222217B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=34905171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004021564A Expired - Lifetime JP4222217B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4222217B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5245454B2 (ja) * 2008-02-27 2013-07-24 Jfeスチール株式会社 エッチングしやすいステンレス箔

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005213584A (ja) 2005-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5522330B2 (ja) フェライト系ステンレス箔
JP5658893B2 (ja) 耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP3903855B2 (ja) 室温で軟質かつ耐高温酸化性に優れたフェライト系ステンレス鋼
JP2011190524A (ja) 耐酸化性、二次加工脆性および溶接部の靭性に優れたフェライト系ステンレス鋼
EP2554700B1 (en) Stainless steel foil and catalyst carrier for exhaust gas purification device using the foil
JP2009068113A (ja) 加工性、耐酸化性に優れたAl含有耐熱フェライト系ステンレス鋼板及びその製造方法
JP5703075B2 (ja) 耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼板
EP2695962B1 (en) Stainless steel foil and catalyst carrier for exhaust emission control system using said foil
JP5487783B2 (ja) ステンレス箔およびその製造方法
JP3247162B2 (ja) 耐酸化性に優れたFe−Cr−Al系合金およびその箔
JP3690325B2 (ja) 耐酸化特性及び耐高温変形性に優れたFe−Cr−Al系合金箔及びその製造方法
JP5464037B2 (ja) オーステナイト系ステンレス鋼、ステンレス鋼製品およびそれらの製造方法
JP3042788B2 (ja) 耐酸化性に優れたフェライト系ステンレス鋼
EP3527683B1 (en) Stainless steel sheet and stainless steel foil
JP4222217B2 (ja) 耐変形性に優れる排ガス浄化システム用鋼材。
JP4078881B2 (ja) 熱交換器用オーステナイト系ステンレス鋼板
JP3200160B2 (ja) 耐酸化性および耐高温脆化性に優れたFe−Cr−Al合金、それを用いた触媒担体ならびに合金箔の製造方法
JP3335647B2 (ja) 耐久性に優れたFe−Cr−Al合金およびそれを用いた触媒担体
JPH06212363A (ja) 高温耐酸化性および高温耐久性に優れたFe−Cr−Al系合金鋼
JP2006009119A (ja) 耐カリウム腐食性に優れるステンレス鋼板とその製造方法およびNOx吸蔵触媒用担体
JP3491334B2 (ja) 耐酸化性に優れた触媒コンバーター担体用Fe−Cr−Al合金およびこれを用いた合金箔の製造方法
JP2021080541A (ja) 耐熱合金
JP3351837B2 (ja) 製造性及び耐高温酸化性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼
JPH06220587A (ja) 耐酸化性に優れ、電気抵抗減少率の小さいFe−Cr−Al系合金
JPH08170155A (ja) 内部粒界酸化の少ない耐熱用フェライト系ステンレス鋼

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080723

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081028

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4222217

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250