JP4222109B2 - 産業車両におけるバッテリ用ガイド - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、産業車両におけるバッテリ用ガイドに関し、特に産業車両のバッテリを車体に収容する際にバッテリを案内するバッテリ用ガイドに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電気自動車やバッテリ式フォークリフト等のように、走行等の駆動源としてバッテリを備える産業車両にあっては、バッテリの充電等のためにバッテリを交換する必要がある。
こうした産業車両ではバッテリをワイヤ等の吊り上げ具により吊持して、車体からバッテリを取り出したり、あるいは、車体へバッテリを収容することが多い。
【0003】
例えば、図7に示されるバッテリ式フォークリフト50では、その車体51にバッテリBを収容するためのバッテリ収容室52が備えられている。
そして、開閉自在のバッテリフード53がバッテリ収容室52の上部を覆うように車体51に設けられており、例えば、バッテリBの交換の際には、バッテリフード53が開放されることになる。
このバッテリ収容室52は、図8に示されるように、左右の側壁54、55(説明の便宜上「右側壁54」、「左側壁55」とする。)と前後の側壁56、57(説明の便宜上「前側壁56」、「左側壁57」とする)により構成されている。
【0004】
これらの側壁54〜57は車体51を構成するフレームの一部であるが、右側壁54は左側壁55に比較してその高さが低く設定されている。
このため、バッテリ収容室52からのバッテリBの取り出す場合には、バッテリ収容室52内のバッテリBが車体51の右側(右側壁54の傍ら)へ取り出され、一方、バッテリ収容室52へバッテリBを収容する場合には、図8に示されるように、バッテリBが車体51の右側(右側壁54の傍ら)からバッテリ収容室52へ収容されるものとなっている。
【0005】
このバッテリ式フォークリフト50のバッテリBを車体51のバッテリ収容室52へ収容する場合について詳しく説明すると、まず、バッテリフード53を開放しておく。
次いで、ワイヤ等の吊り具SによりバッテリBを右側壁54の高さより高く吊り上げ、吊持されたバッテリBをバッテリ収容室52へ向けて移動させる。
このバッテリBが右側壁54を越え、バッテリ収容室52の上方における所定の位置へ達したときにバッテリBを停止させ、そして、このバッテリBを下降させることにより、バッテリBがバッテリ収容室52に完全に収容される(図8における矢印Mを参照)。
なお、バッテリBをバッテリ収容室52から取り出す場合には、バッテリ収容室52内のバッテリBを上昇させ、その後、右側壁54を越えるようにバッテリBを車体51外へ移動させることにより、バッテリBがバッテリ収容室52から取り出される。
【0006】
ところで、例えば、バッテリ収容室52に対してバッテリBの収容する場合には、バッテリBを簡単かつ短時間でバッテリ収容室52へ収容させることが望まれる。
しかも、車体51の各部にバッテリBを衝突させないようにすることが必要となる。
しかしながら、ワイヤなどの吊り具Sを用いる場合、バッテリBが前後左右に揺動することが避けられず、バッテリBが車体51に衝突する可能性が高い。
【0007】
そこで、従来では、バッテリに当接させるストッパプレートをバッテリ収容室内に備えておき、バッテリをバッテリ収容室へ収容する際に、バッテリをこのバッテリプレートに当接させることで、バッテリの揺動を抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
このバッテリストッパは、バッテリ収容室を形成する前後左右の側壁のうち、左右の側壁の内側に設けられている。
このため、これらのバッテリストッパは、吊り具により吊持されているバッテリがほぼバッテリ収容室に収容されたときに機能するものである。
従って、このバッテリストッパによれば、バッテリ収容室にバッテリがほぼ収容されたときに、バッテリとバッテリストッパが当接され、バッテリの揺動が防止されるほか、バッテリを完全に収容させるためにバッテリを下降させる際には、バッテリストッパがガイドとして機能するという利点が認められる。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−308582号公報(第4−5頁、図1―図5)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の技術のバッテリストッパでは、バッテリを車体のバッテリ収容室へ収容する際、バッテリが車体の各部に依然として衝突するおそれがあるほか、バッテリ収容室に対する位置決めが困難であるという問題がある。
つまり、バッテリが車体外に位置し、しかも、バッテリが車体に接近しているとき、あるいは、バッテリの一部が車体内に位置するときでは、バッテリストッパは機能しないため、バッテリが前後左右に揺動して車体に衝突するおそれがある。
【0010】
また、上記のバッテリストッパは、バッテリがバッテリ収容室にほぼ収容されてから機能するだけであるから、バッテリがバッテリ収容室へ車体外に位置する時点では、バッテリ収容部に対するバッテリの位置決めを簡単に行うことができない。
従って、例えば、バッテリを取り扱う作業者の熟練度によりバッテリの収容作業の時間が変動することになる。
【0011】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、バッテリの交換の際に、車体の各部に対してバッテリを衝突させることなく、バッテリ収容室へバッテリを確実に収容することができるほか、バッテリ収容室に対するバッテリの位置決めを簡単かつ短時間に行うことができ、しかも、車体内に格納することができる産業車両におけるバッテリ用ガイドの提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明は、車体が備えるバッテリ収容室の近傍に、車体の外側へ突出される可動式のガイド本体が備えられ、車体と前記ガイド本体とを連結する連結部と、ガイド本体を車体の外側へ突出させるガイド付勢手段と、ガイド本体に設けられたガイド部と、ガイド部から突出される傾倒自在の可動片と、可動片をガイド部から突出させる可動片付勢手段と備え、可動片付勢手段の付勢力がガイド付勢手段の付勢力よりも大きく設定され、車体のバッテリ収容室へ向かうバッテリが可動片を押圧することにより、前記ガイド本体はバッテリを案内するとともに、車体のバッテリ収容室へ向かうバッテリにより、車体の外側から車体内へ格納されることを特徴とする。
【0013】
請求項1記載の発明によれば、バッテリ収容室にバッテリが存在しない場合には、バッテリ収容室の近傍において、車体の外側へ突出されるガイド本体が存在することから、車体に臨むバッテリとガイド本体との当接を維持することにより、バッテリの揺動を防止するほか、バッテリ収容室に対する位置決めが行われる。
また、ガイド本体とバッテリとの当接を維持しつつ、バッテリをバッテリ収容室へ向けてガイド本体に沿わせて移動させることにより、バッテリ用ガイドとしての機能が発揮される。
そして、バッテリのバッテリ収容室への収容とともにガイド本体が車体の外側から車体内へ格納される。
【0014】
従って、バッテリの交換の際に、バッテリ収容室にバッテリが収容される前であってバッテリが車体に接近している状態であっても、車体に対するバッテリの衝突を確実に防止し、バッテリ収容室へバッテリを収容することができる。
また、バッテリ収容室に対するバッテリの位置決めを簡単かつ短時間とすることができるほか、車体内にガイド本体が格納されることによりガイド本体が邪魔になることがない。
なお、ここでいう「車体の外側へ突出されるガイド本体」とは、車体の外側へ突出されるガイド本体が、ガイド本体の全部又は一部であるという概念を含むものである。
【0016】
また、バッテリ収容室にバッテリが存在しない場合には、ガイド本体はガイド付勢手段の付勢を受けて車体の外側へ常に突出される。
バッテリ収容室にバッテリを収容する場合、ガイド本体とバッテリとの当接を維持しつつ、バッテリをバッテリ収容室へ向けてガイド本体に沿わせて移動させるから、バッテリがガイド本体に備えられている可動片に当接される。
そして、バッテリがバッテリ収容室へ向けてさらに移動すると、バッテリの移動とともにバッテリが可動片を押圧することになる。
このため、可動片を付勢する可動片付勢手段の付勢力がガイド付勢手段の付勢力よりも大きく設定されていることと相俟って、ガイド本体が連結部を支点として車体側に向けて回動され、ガイド本体が車体内へ格納される。
そして、バッテリ収容室にバッテリが完全に収容されるとき、バッテリの押圧により可動片は傾倒される。
【0017】
従って、バッテリの交換において、バッテリ収容室にバッテリが収容されていない場合には、ガイド本体が車体の外側へ常に突出させておくことができる。
また、ガイド本体はバッテリを案内するとともに、可動片を押圧するバッテリの収容に伴って車体内に格納されることから、バッテリ交換の際にガイド本体を車体外へ突出させたり、車体内に格納させる操作を別途行う必要がなく、バッテリ交換を簡単かつ短時間とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る産業車両におけるバッテリ用ガイド10(以後、単に「バッテリ用ガイド」という)を図1〜図6に基づいて説明する。
この実施形態では、産業車両としてのバッテリ式のカウンタ型フォークリフトに適用したバッテリ用ガイド10を例示しており、まず、この実施形態に係るバッテリBについて説明する。
ここでいうバッテリBは、その詳細を図示しないが、箱状のバッテリケースにバッテリセルが搭載されているほか、プラグを備えたものである。
【0019】
次に、図1に示されるフォークリフト11の概要について説明する。
この実施形態のフォークリフト11は、前輪13a、後輪13bを備えた車体12の前部に荷役装置14が備えられており、また、車体12の後部にはカウンタウエイト15が備えられている。
そして、車体12には、車体12の側面から見て前輪13a及び後輪13bに挟まれるようにバッテリ収容室16が備えられている。
このバッテリ収容室16の上面は運転用シート17を備えたバッテリフード18により覆われている。
このバッテリフード18は、後述するリヤピラー23、23の内側に設けられたヒンジ部20により開閉自在となっている。
【0020】
従って、バッテリ交換時においては、図1に示されるように、バッテリフード18が開くことにより、バッテリ収容室16の上面が開放され、その開放状態を維持することが可能となっている。
車体12の上部にはヘッドガード21が備えられており、このヘッドガード21は車体12の前後に立設されたフロントピラー22、22及びリヤピラー23、23により支持されている。
なお、ヘッドガード21にはバッテリBを吊持するワイヤ等の吊り具のための切欠き24が設けられている。
【0021】
次に、バッテリ収容室16の詳細について説明する。
バッテリ収容室は、図2に示されるように、左右の側壁25、26(説明の便宜上「右側壁25」、「左側壁26」とする)と前後の側壁27、28(説明の便宜上「前側壁27」、「後側壁28」とする)により箱状に形成されているが、このバッテリ収容室16は先に説明したバッテリBのサイズに対応する空間を有するものである。
この実施形態では、左右の側壁25、26の高さと比較して前後の側壁27、28の高さが高くなっているが、バッテリBの交換の際に、バッテリBが右側壁25を越えるようにして収容あるいは取り出されるためである。
また、各側壁25〜28は互いに固定されており車体12のフレームの一部としての強度が確保されている。
【0022】
各側壁25〜28は基本的には方形であるが、後側壁28の右側壁25寄りには、凹状に切り抜かれた格納部29が設けられている。
この格納部29は後述するバッテリ用ガイド10の一部を格納するためのものであり、この実施形態の格納部29はバッテリ用ガイド10のガイド部を主に格納するガイド格納部29aと、ガイド部30bに設けられた可動片36を格納する可動片格納部29bが設けられている。
これらの格納部29a、29bは後述するバッテリ用ガイド10のガイド部30b及び可動片36に対応するサイズに設定されている。
【0023】
次に、バッテリ用ガイド10について説明する。
この実施形態のバッテリ用ガイドは右側壁25の上端における後側壁28の近傍に備えられているものである。
バッテリ用ガイド10は、図3に示されるように、ガイド本体30、ガイド本体30を右側壁25に連結する連結部31、ガイド付勢手段、可動片36、可動片付勢手段とから主に構成されている。
【0024】
この実施形態のガイド本体30は、直角に屈曲された板状のものであり、右側壁25と平行で車体12内に留まる支持部30aと、右側壁25に対して直角であって車体12の外側に突出可能なガイド部30bとから構成されている。
右側壁25に平行な支持部30aには、右側壁25との連結部31が備えられているほか、後述する可動片36が取り付けられている。
そして、この支持部30aの前部から90度屈曲されるようにガイド部30bが張設されている。
ガイド部30bは、バッテリBの交換時において、バッテリBの側面が当接されるものであり、バッテリBとガイド部30bとの当接によりバッテリBの揺動を防止するほか、バッテリ収容室16に対するバッテリBの位置決めを行い、バッテリBを案内するガイドとなっている。
【0025】
従って、このガイド部30bの前面は、後側壁28の内面にほぼ沿う面となっており、これは、バッテリBの収容の際に、バッテリBをガイド部30bの前面に当接させることにより、車体12の前後方向におけるバッテリ収容室16に対するバッテリBの位置決めを図るためである。
また、ガイド部30bの先端付近の上端は円弧状になっているが、これは、ガイド本体30が連結部31を支点として回動するとき、ガイド本体30を後側壁28に衝突させないように、後側壁28に設けられているガイド格納部29aにガイド部30bを格納するためである。
【0026】
次に、連結部31について詳述すると、図3におけるガイド本体30の支持部30aの下端付近には、通孔を有する一対の支持片32、32が張設されており、一方、右側壁25の内面における後側壁28の後方には、ガイド本体30に設けられた支持片32、32と同様に通孔を備えた一対の支持片33、33が、やや上方へ向けて固定されている。
そして、これらの支持片32、33には回動軸34が挿通されており、右側壁25に対してガイド本体30が回動できるように図られていることから、ガイド本体30は可動式と言える。
【0027】
また、この回動軸34にはガイド付勢手段としてのスプリング35が嵌挿されており、スプリング35の付勢力によりガイド本体30のガイド部30bを車体12の外側へ突出させている。
この実施形態では、図3に示されるように、スプリング35の付勢力を受けるガイド本体30において、ガイド部30bがその面を垂直とする状態にあり、ガイド部30bが車体12の外側へ向けて水平に突出され、一方、支持部30aはその面を垂直とする状態にあって、支持部30aが右側壁25に対して平行となっている。
【0028】
次に、ガイド本体30に備えられている可動片36について説明する。
可動片36はガイド本体30の支持部30bに取り付けられていることを既に説明したが、この可動片36は支持部30bに固定されている取付片37に対して軸着部38を介して軸着されており、この取付片37に対して傾倒自在である。
なお、図3においては、ガイド部30bが突出されている状態にあるため、傾倒の支点となる軸着部38が垂直方向に位置し、可動片36の傾倒方向は水平方向となっているが、ガイド部30bが格納されている状態では軸着部38が水平となり、可動片36の傾倒方向は上下方向となる。
つまり、右側壁25に対するガイド本体30bの姿勢に応じて可動片36の傾倒方向が変化することに他ならない。
【0029】
また、ガイド部30bに対して可動片36が常に直角方向に突出されるように、可動片36に付勢力を付与する可動片付勢手段が備えられている。
この実施形態では、連結部31における回動軸34に嵌挿されているスプリング35と同様のスプリング39が軸着部38に備えられている。
従って、突出状態の可動片36に対してスプリング39の付勢力以上の力が働くと、可動片36が軸着部38を支点として傾倒されることになる。
なお、このスプリング39による付勢力は連結部31におけるスプリング35の付勢力と比較して大きく設定されている。
【0030】
これは、バッテリBが収容される際に、水平移動するバッテリBが可動片36を押圧するが、可動片36の傾倒させることなく右側壁25に対するガイド本体30bの回動を図ることにある。
そして、移動するバッテリBがバッテリ収容部16に対する所定の位置に達した後、バッテリBが下降することで可動片36の傾倒を図ることとしている。
従って、バッテリ収容部16にバッテリBが完全に収容されると、図4に示されるように、ガイド本体30のガイド部30bがガイド格納部29aに格納され、可動片36は可動片格納部29bに格納される状態となる。
【0031】
なお、バッテリBがバッテリ収容部16に対して完全に収容されている状態で、ガイド本体30の一部が車体12外に突出されないように、バッテリBと可動片36との当接による摩擦力が、スプリング35の付勢力よりも大きくなるように、可動片36の材質を選定、あるいは可動片36の形状を設定することが好ましい。
因みに、この実施形態のフォークリフト11では、右側壁25の上部を覆うサイドカバー(図示せず)をバッテリ収容後に取り付けるようにしているため、例えば、走行中の振動等の影響を受けても、走行中におけるガイド本体30の一部の突出をサイドカバーが防止することになる。
【0032】
次に、この実施形態にバッテリの交換におけるバッテリ用ガイド10の作用について図5に基づいて説明する。
ここでは、空のバッテリ収容室16にバッテリBを収容する場合について説明するが、バッテリ収容室16が空であることから、バッテリフード18は開かれ、バッテリ収容室16の上面が開放されているものとする。
まず、バッテリ用ガイド10の状態について説明すると、バッテリ収容室16にバッテリBが収容されていない状態であるから、バッテリ用ガイド10のガイド本体30はガイド付勢手段であるスプリング35の付勢力を受けて車体12の外側へ突出された状態にある。
【0033】
この点について詳しく述べると、ガイド本体30のガイド部30bがその面を垂直として車体12の外側へ向けて突出され、支持部30aはその面を垂直として右側壁25に沿うように車体12内に留まっている。
また、ガイド本体30に備えられている可動片36は可動片付勢手段であるスプリング39の付勢力を受け、ガイド部30bの前面から突出された状態にある。
【0034】
まず始めに、バッテリ収容室16へ収容すべきバッテリBをワイヤ等の吊り具Sにより吊り上げる。
このとき、バッテリBの底がバッテリ収容室16の右側壁25の高さよりも高い位置になるようにしておく。
次に、吊り具Sにより吊持されたバッテリBを、車体12の右側から車体12へ接近させ、バッテリBの側面をガイド本体30のガイド部30bの前面に当接させる。
ここでは、バッテリBの移動方向を基準としてバッテリBの前面、側面を示しており車体12に正対するバッテリBの面はバッテリBの前面であり、バッテリBの前面の左右に隣合う面はバッテリBの側面となる。
従って、ガイド部30bの前面に当接するバッテリBの側面は、車体12の前後からみると後側に位置するバッテリBの側面である。
【0035】
バッテリBの側面とガイド部30bの前面が当接されたとき、バッテリBの側面とガイド部30bの前面との当接を維持するように、吊り具Sを操作することで、バッテリBの車体12の前後方向の揺動を防止し、当接による摩擦力により、バッテリBの車体12の左右方向の揺動が抑制される。
また、ガイド部30bの前面が後側壁28の内面と沿うことから、ガイド部30bに当接されたバッテリBは、車体12の前後方向におけるバッテリ収容室16に対する位置決めがなされた状態にあると言える。
【0036】
次に、ガイド部30bの前面にバッテリBを当接した状態で、図5(a)に示されるように、バッテリBを車体12側に向けてさらに移動させる。
バッテリBの移動によりバッテリBの前面が可動片36に当接するが、さらなるバッテリBの移動により、バッテリBの前面が可動片36を押圧することになる。
ところで、可動片36をガイド部30bから突出させるスプリング39の付勢力は、ガイド本体30のスプリング35の付勢力よりも大きく設定されている。
従って、バッテリBの移動により、バッテリBの前面により可動片36が押圧され、バッテリBの前面が右側壁25の上端を越えると、図5(b)に示されるように、ガイド本体30が車体12側へ向けて回動する。
【0037】
そして、バッテリBにより押圧される可動片36は、図5(c)に示されるように、バッテリBの移動に伴うガイド本体30の回動より、バッテリBの前面からバッテリBの底面に対して当接される。
このとき、バッテリBの後面が右側壁25の内面よりも車体12の内側に位置していることから、バッテリ収容室16に対してバッテリBの前後左右の位置は、バッテリ収容室16に収まる位置にあり、この時点でバッテリBの水平移動を停止させる。
また、この時点で、ガイド本体30のガイド部30bは後側壁28のガイド格納部29aにほぼ格納されている状態にあり、他方、バッテリBを吊持する吊り具Sはヘッドガード21の切り欠き24に入り込んでいる状態にある。
【0038】
次に、バッテリBをバッテリ収容室16へ完全に収容するためにバッテリBを下降させる。
バッテリBの下降により、図5(d)に示されるように、可動片36はガイド部30bの前面に沿うように回動される。
従って、バッテリBがバッテリ収容室16へ完全に収容されたときには、バッテリ用ガイド10は車体12内に完全に格納された状態となる。
そして、バッテリBから吊り具Sを取り外した後、バッテリフード18を閉じることにより、バッテリBの収容作業が終了する。
【0039】
この実施形態に係るバッテリ用ガイド10によれば以下の効果を奏する。
(1)バッテリ収容室16にバッテリBが収容される前であってバッテリBが車体12に接近している状態であっても、車体12の外側に突出されているガイド部30bとバッテリBとの当接を維持することによりバッテリBの揺動が防止され、車体12に対するバッテリBの衝突を確実に防止することができる。
(2)車体12の外側に突出されているガイド部30bとバッテリBとの当接を維持することにより、車体12の前後方向におけるバッテリ収容部16に対するバッテリBの位置決めを簡単かつ短時間に行うことができる。
(3)ガイド本体30とバッテリBとの当接を維持しつつ、バッテリBをバッテリ収容室16へ向けてガイド本体30に沿わせて移動させることにより、バッテリ収容室16に対するバッテリBの収容の確実化及び短時間化が図られる。
(4)バッテリBがバッテリ収容部16に収容されることにより、バッテリ用ガイド10が車体12に格納されるから、バッテリ用ガイド10が走行時において邪魔になることがない。
(5)バッテリBがバッテリ収容室16から取り出されると、ガイド本体30のガイド部30bがガイド付勢手段の付勢力を受けて車体12の外側へ突出されるから、バッテリ交換の際にガイド部30bを車体12外へ突出させる手間を必要としない。
【0040】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るバッテリ用ガイド40について、図6に基づいて説明する。
この実施形態では、説明の便宜上、先に説明した第1の実施形態で用いた符号を一部共通して用い、共通する構成についてはその説明を省略し、第1の実施形態の説明を援用する。
この実施形態のバッテリ収容部41は左右の側壁25、26及び前後の側壁27、42により形成されているが、後側壁42を除き各側壁25〜27は第1の実施形態と同じである。
【0041】
この実施形態のバッテリ用ガイド40は、図6に示されるように、平板状のガイド本体44が後側壁42に対して水平にスライドするように設けられ、ガイド本体44の向きが変化しない点で、第1の実施形態におけるバッテリ用ガイド10と異なる。
従って、この実施形態では後側壁42にレール部材43が備えられており、レール部材43に板状のガイド本体44が往復移動自在に備えられている。
また、ガイド本体44の表面における左側壁26側の端部には、突片45が備えられており、水平移動するバッテリBの前面に対して当接可能となっている。
この突片45はバッテリBがバッテリ収容部41に完全に収容されてもバッテリBの前面に当接する位置にある。
【0042】
さらに、ガイド本体44の一部を車体12の外側に突出させるように、ガイド付勢手段が備えられているが、この実施形態ではガイド本体44の傍らにガイド付勢手段としてのスプリング46が備えられている。
このスプリング46の一端は後側壁42の右側壁25寄りに取り付けられ、スプリング46の他端はガイド本体44の取付部47に取り付けられている。
従って、バッテリ収容部41にバッテリBが収容されていない状態では、ガイド本体44はスプリング46の付勢力を受け、常に右側壁25寄りに位置し、ガイド本体44の一部が車体12の外側へ突出される状態となる。
【0043】
次に、この実施形態のバッテリ用ガイド40の作用について説明するが、まず、空のバッテリ収容部41にバッテリBを収容する際に、吊り具Sにより吊持されたバッテリBをガイド本体44に当接させる。
バッテリBとガイド本体44との当接により、バッテリBの揺動を防止され、バッテリ収容部41に対する位置決めが行われる。
そして、バッテリBをガイド本体44に当接した状態でバッテリ収容部41へ向けて水平移動させると、バッテリBの前面が突片45に当接する。
【0044】
さらに、水平移動するバッテリBがそのまま突片45を押圧するから、ガイド本体44はスプリング46の付勢力に抗してレール部材43、43に沿い左側壁26へ向けてスライドする。
ガイド本体44が左側壁26付近に達してスライドが停止すると、バッテリBを下降させ、バッテリ収容部41に対してバッテリBが完全に収容される。
バッテリBが完全に収容されても、ガイド本体44の突片45はバッテリBの前面と当接していることから、スプリング46の付勢力を受けてガイド本体44が車体12の外側へ突出することはない。
【0045】
この実施形態に係るバッテリ用ガイド40によれば、第1の実施形態に係るバッテリ用ガイド10が奏する効果のほかに、以下の効果を奏する。
(1)バッテリBがバッテリ収容部41に収容されているとき、バッテリ用ガイドの突片45はバッテリBの前面に当接されているから、スプリング46の付勢力を受けてガイド本体44が車体12の外側へ突出することはなく、バッテリ用ガイド40の飛び出しを防止するサイドカバーやストッパ等を別に設ける必要がない。
(2)平板状のガイド本体44がレール部材43、43に対して往復移動するだけであるから、バッテリ用ストッパ40の構造が簡単となる。
(3)ガイド本体44が平板状であり、ガイド本体44の長手方向が往復移動の方向でもあることから、車体12内においてガイド本体44が干渉する範囲は限定的となり、車体12の設計に対する自由度が高くなる。
【0046】
なお、本発明は、上記した第1、第2の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 第1、第2の実施形態では、バッテリ用ガイドを後側壁又は後側壁付近に格納させるようにしたが、バッテリ用ガイドを前側壁又は前側壁付近に設け、バッテリ用ガイドを前側壁又は前側壁付近に格納させるようにしてもよく、要するに、バッテリ用ガイドとしての機能を果たすことができるように、バッテリ収容室の近傍にバッテリ用ガイドを備えていればよい。
○ 第1の実施形態では、ガイド本体に備えられるガイド部及び可動片は板状としたが、板状に限らず、例えば棒状等のガイド部及び可動片としてもよく、ガイド部及び可動片としての機能を発揮すれば、ガイド部及び可動片の形状や寸法は特に制限されるものではない。
○ 第1の実施形態では、走行時におけるバッテリ用ガイドの車体の外側への飛び出しを防止するために、サイドカバーを右側壁の上方を覆うようにしたが、単にバッテリ用ガイドの飛び出しを防止するストッパを設けてもよい。
○ 第1、2の実施形態では、ガイド付勢手段としてコイル状のスプリングを採用したが、ガイド付勢手段としてガイド本体に対して付勢力を付与することができるものであれば、ガイド付勢手段の種類、形式等は問わない。
○ 第1、第2の実施形態では、バッテリを吊り具により吊り上げ、吊り具の操作によりバッテリの交換を実施することについて説明したが、バッテリを別のフォークリフトにより吊り上げてバッテリを交換する場合でも、バッテリ用ガイドを適用することが可能である。この場合、バッテリの上部にはフォークを挿通させるハンガーを設けることが必要となる。
【0047】
ここで、請求項には記載されないが、この発明に関連する技術的事項を念のため記載しておく。
第1の技術的事項としては、請求項記載の産業車両におけるバッテリ用ガイドにおいて、少なくとも複数の側壁により形成されるバッテリ収容部であり、いずれかの側壁にガイド本体の格納部が設けられていることを特徴とする点にある。
この場合、側壁にガイド本体の格納部が設けられていることで、車体内に無駄なスペースの増加を抑制することができるほか、格納されているガイド本体の保護を図ることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、バッテリの交換の際に、車体の各部に対してバッテリを確実に衝突させることなく、バッテリ収容室へバッテリを確実に収容することができるほか、バッテリ収容室に対するバッテリの位置決めを簡単かつ短時間に行うことができ、しかも、車体内にバッテリ用ガイドを格納することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】バッテリ式フォークリフトのバッテリ交換の概要を示す側面図である。
【図2】第1の実施形態に係るバッテリ用ガイドを示す斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係るバッテリ用ガイドの要部をバッテリ収容室側から示す斜視図である。
【図4】第1の実施形態に係るバッテリ用ガイドが格納されている状態を示す斜視図である。
【図5】第1の実施形態に係るバッテリ用ガイドの作用を説明する要部正面図である。
【図6】第2の実施形態に係るバッテリ用ガイドを示す斜視図である。
【図7】バッテリ式フォークリフトを示す側面図である。
【図8】従来のバッテリ収容室を示す斜視図である。
【符号の説明】
10、40 バッテリ用ガイド
11、50 バッテリ式フォークリフト
12、51 車体
16、52 バッテリ収容室
25、54 右側壁
28、42、57 後側壁
29 格納部
30、44 ガイド本体
30b ガイド部
35、39、46 スプリング
36 可動片
B バッテリ
S 吊り具

Claims (1)

  1. 車体が備えるバッテリ収容室の近傍に、車体の外側へ突出される可動式のガイド本体が備えられ、
    車体と前記ガイド本体とを連結する連結部と、ガイド本体を車体の外側へ突出させるガイド付勢手段と、ガイド本体に設けられたガイド部と、ガイド部から突出される傾倒自在の可動片と、可動片をガイド部から突出させる可動片付勢手段と備え、
    可動片付勢手段の付勢力がガイド付勢手段の付勢力よりも大きく設定され、車体のバッテリ収容室へ向かうバッテリが可動片を押圧することにより、
    前記ガイド本体はバッテリを案内するとともに、車体のバッテリ収容室へ向かうバッテリにより、車体の外側から車体内へ格納されることを特徴とする産業車両におけるバッテリ用ガイド。
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