JP4219506B2 - 光学的に透明なヒドロゲル及びその製造方法 - Google Patents

光学的に透明なヒドロゲル及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、生物医療器具の製造に使用するヒドロゲルに関する。特に、本発明はシロキサンプレポリマーと親水性モノマーから製造する光学的に透明なヒドロゲルを提供する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
生物医療器具の製造にヒドロゲルを使用することが知られている。シロキサンプレポリマーと親水性モノマーのコポリマーであるヒドロゲルは、従来のヒドロゲルに比べると、幾つかの利点を有する。しかし、これらのプレポリマーとモノマーから光学的に透明な均質なヒドロゲルを製造するのは困難であり、ヒドロゲルの使用は限られていた。
【0003】
シロキサンプレポリマーから均質なヒドロゲルを製造する既知の方法では、シロキサンを親水性モノマーと相溶させる希釈剤と、親水性基が取り込まれているシロキサンを使用する。しかし、希釈剤の使用はその揮発性のため不都合であり、希釈剤を使用すると、得られるポリマーが劣悪な品質になる恐れがある。親水性基が取り込まれていると、合成が複雑になり、得られるポリマーが光学的に透明でない恐れがある。従って、これらの欠点のない、シロキサンプレポリマーと親水性モノマーの重合方法が必要とされている。
【0004】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】
本発明は、均質で光学的に透明なヒドロゲルが、シロキサンプレポリマー及び/又はモノマーを親水性モノマーと共に重合させて製造でき、このとき親水性基はシロキサンに取り込まれておらず、必要な希釈剤の量は減り、又は場合によっては希釈剤を使用しないという発見に基づいている。本発明のヒドロゲルは、生物医療器具の製造に有用である。生物医療器具とは、ヒトの組織又は流体の一方又は両方の内外で使用することが意図されている器具である。このような器具の例には、限定はしないが、ステント、インプラント、カテーテル及び眼レンズがある。好ましい実施形態では、生物医療器具は眼レンズであり、眼レンズの例には、限定はしないが、コンタクトレンズ又は眼内レンズがある。より好ましくは、生物医療器具はコンタクトレンズである。
【0005】
一実施形態では、本発明は、a)疎水性シロキサンプレポリマー、シリル化(silylated)親水性モノマー及び任意に疎水性シロキサンモノマーを重合させてポリマーを製造する工程と、b)そのポリマーを加水分解する工程とを含む、本質的にこれらの工程からなる、及びこれらの工程のみからなるヒドロゲルの製造方法を提供する。他の実施形態では、本発明は、疎水性シロキサンプレポリマー、シリル化親水性モノマー及び任意に疎水性シロキサンモノマーを含む、本質的にこれらからなる、及びこれらのみからなるヒドロゲルを提供する。
【0006】
「疎水性シロキサンプレポリマー」及び「疎水性シロキサンモノマー」は、それぞれ水酸基等の親水性基を、高レベルの希釈剤を使用しなくても親水性モノマーと共に混合物を製造できる量ほど主鎖又は側鎖に取り込んでいないシロキサンプレポリマー又はシロキサンモノマーを意味する。好適な疎水性シロキサンプレポリマーは以下の式で表される;
【化7】
Figure 0004219506
ここで、R1 は水素又は炭素数1乃至炭素数5のアルキルであり、R2 は炭素数1乃至炭素数5のアルキルであり、nは1乃至12であり、zは1乃至500である。好ましくは、プレポリマーは以下に示すようなマクロマーであり、
【化8】
Figure 0004219506
ここで、nとmは各々独立して0乃至500であり、n+mは10乃至500であり、R4 ,R6 ,R7 ,R8 及びR9 は各々独立して、アルコール、エステル、アミン、ケトン、カルボン酸又はエーテル基で置換されていてもよい炭素数1乃至炭素数5の一価アルキル又はアリール基であり、R3 ,R5 及びR10は各々独立して、アルコール、エステル、アミン、ケトン、カルボン酸又はエーテル基で置換されていてもよい炭素数1乃至炭素数5の一価アルキル又はアリール基であり、又は、R3 ,R5 及びR10の少なくとも1つが以下の構造であることを条件として、以下の構造を有し、
【化9】
Figure 0004219506
ここで、R11は炭素数1乃至炭素数5の二価アルキルであり、R12及びR13は、各々独立して、水素、又はアルコール、エステル、アミン、ケトン、カルボン酸又はエーテル基で置換されていてもよい炭素数1乃至炭素数5の一価アルキル又はアリール基である、又は、以下の構造を有し、
【化10】
Figure 0004219506
ここで、R16は水素、又は、アクリロイル、メタクリロイル、スチリル、ビニル、アリル又はN−ビニルラクタムを含む一価重合可能基であり、R18は、水素、又はアルコール、エステル、アミン、ケトン、カルボン酸又はエーテル基で置換されていてもよい炭素数1乃至炭素数5の一価アルキル又はアリール基、又は、アクリレート、メタクリレート、スチリル、ビニル、アリル又はN−ビニルラクタムを含む重合可能基であり、R14,R15及びR16は各々独立して、水素、又はアルコール、エステル、アミン、ケトン、カルボン酸又はエーテル基で置換されていてもよい、炭素数1乃至炭素数5の一価アルキル又はアリール基であり、又は、モノマーの構造Bを有する基の少なくとも1つが重合可能基を含むことを条件として、R14とR17又はR17とR15は結合して環構造を形成することができる。このようなマクロマーの製造方法はこの技術分野では知られている。
【0007】
好ましい疎水性プレポリマーは、α,ω−ビスメタクリルオキシプロピルマクロマーである。より好ましくは、α,ω−ビスメタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンである。使用可能な他の疎水性プレポリマーの例には、3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)シラン等の疎水性モノマーから製造する、線状又は分枝ポリマー又はコポリマーがあり、これらのプレポリマーはメタクリレート又はスチリル等の重合可能官能基を有する。このようなプレポリマーの製造方法は、米国特許第5,010,141号、同第5,057,578号、同第5,314,960号、同第5,371,147号及び同第5,336,797号に記載されており、これらの特許は参考としてここに援用する。
【0008】
本発明の製造方法では、プレポリマーは単独又は疎水性シロキサンモノマーと組み合わせて使用できる。本発明に有用な疎水性シロキサンモノマーは以下の式で表される:
【化11】
Figure 0004219506
ここで、R19とR20は各々独立して水素又はメチルであり、R21,R22及びR23は各々独立して炭素数1乃至炭素数5の一価アルキル又はアリールであり、jは1乃至10であり、kは0乃至2である。有用なシロキサンモノマーの例は、限定はしないが、ポリシロキシアニルアルキルメタクリレートであり、好ましくは、3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)シラン又は3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシランである。本発明に有用な疎水性シロキサンモノマーは市販されており、又は既知の方法でも合成できる。
【0009】
本発明の製造方法では、単独又はシロキサンモノマーと組み合わせたシロキサンプレポリマーを、シリル化親水性モノマーと共に重合させる。既知のシリル化可能な親水性モノマーは全て使用できる。好ましくは、使用するシリル化モノマーは以下の式で表される:
【化12】
Figure 0004219506
ここで、R24は水素又はメチルであり、R25は水素又はメチルであり、R26はモノアルキルであり、好ましくはメチルである。より好ましくは、シリル化モノマーは、ヒドロキシアルキルメタクリルアミドのポリアルキルシリルエーテル又は、ヒドロキシスチレン又はヒドロキシアルキルスチレンのポリアルキルシリルエーテルである。最も好ましくは、シリル化モノマーは2−ヒドロキシメタクリルアミドトリメチルシリルエーテルである。
【0010】
シリル化モノマーは、親水性モノマーの水酸基を既知の方法でシリル化して製造できる。例えば、水酸基をトリアルキルシリルハロゲナイド、ヘキサメチルジシリザン、トリメチルシリルジエチルアミン等のシリル化剤で反応させてよい。シリル化に使用できる溶媒と触媒は反応条件と共にこの技術分野で良く知られている。
【0011】
限定はしないが、加熱、紫外光、放射、重合化又はこれらの組み合わせ等の従来の方法により、単独又はシロキサンモノマーと組み合わせたシロキサンプレポリマーを、シリル化親水性モノマーと共に重合する。好ましくは、反応物の重量に基づき約0.01重量%乃至約2.0重量%の好適な開始剤の存在下で、重合を実施する。より好ましくは、UV重合開始剤を用いたUV光で重合する。好ましいUV重合開始剤は2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンである。
【0012】
使用するシロキサンプレポリマーの量は、重合可能成分の重量に基づき約0重量%乃至約90重量%であり、好ましくは、約5重量%乃至約70重量%である。使用するシロキサンモノマーの量は約0重量%乃至約70重量%であり、好ましくは、約0重量%乃至約40重量%である。使用するシリル化モノマーの量は約2重量%乃至約60重量%であり、好ましくは、約15重量%乃至約50重量%である。
【0013】
重合が所望の程度まで完了したら、得られたポリマーを有機溶媒で洗い、未反応物を除く。好適な溶媒の例には、限定はしないが、ヘキサン、エタノール、イソプロピルアルコール、n−及びt−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、さらに、クロル化溶媒等、及びこれらの混合物がある。
【0014】
その後、ポリマーを加水分解により脱シリル化してシリル基を除いて水酸基を再生する。加水分解は、適当な加水分解剤の中で実施できる。好ましくは、レンズをホウ酸塩緩衝塩水に入れて加水分解する。任意に、加水分解剤に酸又は塩基を用いて加水分解の速度を高めてもよい。
【0015】
当業者は、重合する混合物に、多くの様々な追加の成分を添加できることを理解するであろう。
【0016】
このような添加物の例には、限定はしないが、紫外線吸収剤、抗酸化剤、着色剤等がある。
【0017】
全ての成形方法を用いて本発明のヒドロゲルからレンズを製造できる。例えば、シロキサンプレポリマー、シリル化親水性モノマー及び任意に疎水性モノマーを重合開始剤と共に混合して、その混合物をレンズの型に入れることができる。重合が終了した後、レンズを脱シリル化する。
本発明は、以下の非限定的実施例により、さらに明らかになるであろう。
【0018】
【実施例】
実施例1
アイスバスで5℃乃至15℃に冷却する三首フラスコに入っている、128gのメタノール、249gの炭酸カリウム及び122.2gのエタノールアミンの溶液に、214.2gのメタクリロイルクロライドを滴下して添加した。約3時間かけて添加し、その後、アイスバスを除いて反応混合物を約2日間攪拌した。この反応混合物をCH2 Cl2 に注ぎ、真空濾過して全ての固体を取り出し、この固体をCH2 Cl2 ですすいだ。液体は100ppmのヒドロキノンモノメチルエーテルを用いて反応を停止させ、溶媒を回転エバポレーターで除去した。残ったオイルは、150ppmのCuClを加えた後、減圧下、エアエブレーター(ebulator)付蒸留フラスコで蒸留した。0.5mmHg、125℃乃至135℃で、56.62gのヒドロキシエチルメタクリルアミドを淡黄色の液体として回収した。蒸留した生成物に空気を泡立てた。
【0019】
乾燥チューブとマグネチックスターラーを備えた三首フラスコに、25.3gの上記の生成物、30.6gのトリエチルアミン及び75mlのCH2 Cl2 の溶液を入れ、この溶液に、23gのトリメチルシリルクロライドを約2時間かけて滴下して加えた。混合物は室温に維持した。添加後、反応混合物を40℃に加熱し、約5時間攪拌した。その後、混合物を濾過して塩を取り出し、残った液体は重量が減らなくなるまでロートバップ(rotovapped)した。生成物は、500ppmのHQMMEを加えた後、減圧下で蒸留した。0.25mmHg、95℃乃至105℃で、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミドトリメチルシリルエーテル(TMS−HMA)を、透明な液体として収集し、収率は42%であった。
【0020】
実施例2
20部のα,ω−ビスメタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサン(平均分子量5,000)、45部の実施例1のTMS−HMA及び34部のメタクリルオキシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シラン(TRIS)、1部のDAROCUR(商標)1173(光開始剤である2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)及び11部のt−ブタノールから、混合物を作製した。この混合物をポリプロピレンのレンズ型に入れ、UV光で30分間照射し、その後エタノール中で解放し、ホウ酸塩緩衝塩水に移して、光学的に透明な酸素透過性ソフトコンタクトレンズを製造した。
【0021】
好適な実施態様は以下の通りである。
(A)a)疎水性シロキサンプレポリマーとシリル化親水性モノマーとを重合し、
b)得られたポリマーを加水分解することを含むヒドロゲルの製造方法。
(1)前記疎水性シロキサンプレポリマーと前記シリル化親水性モノマーを疎水性シロキサンモノマーと共に重合する実施態様(A)に記載の方法。
(2)前記疎水性シロキサンモノマーが以下の式で表され、
【化13】
Figure 0004219506
ここで、R19とR20は各々独立して水素又はメチルであり、R21,R22及びR23は各々独立して炭素数1乃至炭素数5の一価アルキル又はアリールであり、jは1乃至10であり、kは0乃至2である、実施態様(1)に記載の方法。
(3)前記疎水性シロキサンモノマーが、3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)シラン又は3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシランである実施態様(2)に記載の方法。
(4)前記疎水性シロキサンプレポリマーが以下の式で表され、
【化14】
Figure 0004219506
ここで、R1 は水素又は炭素数1乃至炭素数5のアルキルであり、R2 は炭素数1乃至炭素数5のアルキルであり、nは1乃至12であり、zは1乃至500であり、
前記シリル化親水性モノマーは以下の式で表され、
【化15】
Figure 0004219506
ここで、R24は水素又はメチルであり、R25は水素又はメチルであり、R26はモノアルキルである実施態様(A)に記載の方法。
(5)前記疎水性シロキサンモノマーがα,ω−ビスメタクリルオキシプロピルマクロマーであり、前記シリル化親水性モノマーが、ヒドロキシアルキルメタクリルアミドのポリアルキルシリルエーテル、ヒドロキシスチレンのポリアルキルシリルエーテル及びヒドロキシアルキルスチレンからなる群から選択される実施態様(4)に記載の方法。
【0022】
(6)前記疎水性シロキサンモノマーがα,ω−ビスメタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンであり、前記シリル化親水性モノマーが2−ヒドロキシメタクリルアミドトリメチルシリルエーテルである実施態様(5)に記載の方法。
(7)前記疎水性シロキサンプレポリマーが約0重量%乃至約90重量%の量で存在し、前記シリル化親水性モノマーが約2重量%乃至約60重量%の量で存在する実施態様(A)に記載の方法。
(8)使用する前記シロキサンプレポリマーの量が約0重量%乃至約90重量%であり、使用する前記シロキサンモノマーの量が約0重量%乃至約70重量%であり、使用する前記シリル化モノマーの量が約2重量%乃至約60重量%である実施態様(1)に記載の方法。
(B)疎水性シロキサンプレポリマーとシリル化親水性モノマーとを含むヒドロゲル。
(9)さらに、疎水性シロキサンモノマーを含む実施態様(B)に記載のヒドロゲル。
(10)前記疎水性シロキサンモノマーが以下の式で表され、
【化16】
Figure 0004219506
ここで、R19とR20は各々独立して水素又はメチルであり、R21,R22及びR23は各々独立して炭素数1乃至炭素数5の一価アルキル又はアリールであり、jは1乃至10であり、kは0乃至2である、実施態様(9)に記載のヒドロゲル。
【0023】
(11)前記疎水性シロキサンモノマーが、3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)シラン又は3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシランである実施態様(10)に記載のヒドロゲル。
(12)前記疎水性シロキサンプレポリマーが以下の式で表され、
【化17】
Figure 0004219506
ここで、R1 は水素又は炭素数1乃至炭素数5のアルキルであり、R2 は炭素数1乃至炭素数5のアルキルであり、nは1乃至12であり、zは1乃至500であり、
前記シリル化親水性モノマーは以下の式で表され、
【化18】
Figure 0004219506
ここで、R24は水素又はメチルであり、R25は水素又はメチルであり、R26はモノアルキルである、実施態様(B)に記載のヒドロゲル。
(13)前記疎水性シロキサンモノマーがα,ω−ビスメタクリルオキシプロピルマクロマーであり、前記シリル化親水性モノマーが、ヒドロキシアルキルメタクリルアミドのポリアルキルシリルエーテル、ヒドロキシスチレンのポリアルキルシリルエーテル及びヒドロキシアルキルスチレンからなる群から選択される実施態様(12)に記載のヒドロゲル。
(14)前記疎水性シロキサンモノマーがα,ω−ビスメタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンであり、前記シリル化親水性モノマーが2−ヒドロキシメタクリルアミドトリメチルシリルエーテルである実施態様(13)に記載のヒドロゲル。
(15)前記疎水性シロキサンプレポリマーが約0重量%乃至約90重量%の量で存在し、前記シリル化親水性モノマーが約2重量%乃至約60重量%の量で存在する実施態様(B)に記載のヒドロゲル。
(16)使用する前記シロキサンプレポリマーの量が約0重量%乃至約90重量%であり、使用する前記シロキサンモノマーの量が約0重量%乃至約70重量%であり、使用する前記シリル化モノマーの量が約2重量%乃至約60重量%である実施態様(9)に記載のヒドロゲル。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、必要な希釈剤の量が少なく親水性基が取り込まれていないシロキサンプレポリマーと親水性モノマーとを重合するヒドロゲルの製造方法を提供できる効果がある。

Claims (14)

  1. a)疎水性シロキサンプレポリマーと
    次式IIIのシリル化親水性モノマーであって、
    Figure 0004219506
    式中、R 24 は水素又はメチル基であり、R 25 は水素又はメチル基であり、R 26 はモノアルキルである、前記シリル化親水性モノマーを重合し、
    b)得られたポリマーを加水分解することを含むヒドロゲルの製造方法。
  2. 請求項1に記載された方法において、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーは、次式Iで示され、
    Figure 0004219506
    式中、R 1 は水素又は炭素数1〜炭素数5のアルキル基であり、R 2 は炭素数1〜炭素数5のアルキル基であり、nは1〜12であり、zは1〜500である、方法。
  3. 請求項1または2に記載された方法において、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーと前記シリル化親水性モノマーとは、次式IIの疎水性シロキサンモノマーと共に重合され、
    Figure 0004219506
    式中、R 19 とR 20 は各々独立して水素又はメチル基であり、R 21 ,R 22 及びR 23 は各々独立して炭素数1〜炭素数5の一価アルキル基又はアリール基であり、jは1〜10であり、kは0〜2である、方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載された方法において、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーがα,ω−ビスメタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンであり、前記シリル化親水性モノマーが2−ヒドロキシメタクリルアミドトリメチルシリルエーテルである、方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載された方法において、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーが0重量%乃至90重量%の量で存在し、前記シリル化親水性モノマーが2重量%乃至60重量%の量で存在する、方法。
  6. 請求項3に記載された方法において、
    前記疎水性シロキサンモノマーが、3−メタクリルオキシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シランである、方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載された方法において、
    前記重合する工程a)は、加熱重合、紫外光重合、放射重合、またはこれらの組み合わせの1つを使用して実施される、方法。
  8. 疎水性シロキサンプレポリマーと
    次式IIIのシリル化親水性モノマーであって、
    Figure 0004219506
    式中、R 24 は水素又はメチル基であり、R 25 は水素又はメチル基であり、R 26 はモノアルキルである、前記シリル化親水性モノマー
    重合して得られたポリマーを加水分解して製造された、ヒドロゲル。
  9. 請求項8に記載されたヒドロゲルにおいて、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーは、次式Iで示され、
    Figure 0004219506
    式中、R 1 は水素又は炭素数1〜炭素数5のアルキル基であり、R 2 は炭素数1〜炭素数5のアルキル基であり、nは1〜12であり、zは1〜500である、ヒドロゲル。
  10. 請求項8または9に記載されたヒドロゲルにおいて、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーと前記シリル化親水性モノマーとは、次式IIの疎水性シロキサンモノマーと共に重合され、
    Figure 0004219506
    式中、R 19 とR 20 は各々独立して水素又はメチル基であり、R 21 ,R 22 及びR 23 は各々 独立して炭素数1〜炭素数5の一価アルキル基又はアリール基であり、jは1〜10であり、kは0〜2である、ヒドロゲル。
  11. 請求項8ないし10のいずれか1項に記載されたヒドロゲルにおいて、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーがα,ω−ビスメタクリルオキシプロピルポリジメチルシロキサンであり、前記シリル化親水性モノマーが2−ヒドロキシメタクリルアミドトリメチルシリルエーテルである、ヒドロゲル。
  12. 請求項8ないし11のいずれか1項に記載されたヒドロゲルにおいて、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーが0重量%乃至90重量%の量で存在し、前記シリル化親水性モノマーが2重量%乃至60重量%の量で存在する、ヒドロゲル。
  13. 請求項10に記載されたヒドロゲルにおいて、
    前記疎水性シロキサンモノマーが、3−メタクリルオキシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シランである、ヒドロゲル。
  14. 請求項8ないし13のいずれか1項に記載されたヒドロゲルにおいて、
    前記疎水性シロキサンプレポリマーと前記シリル化親水性モノマーとの重合は、加熱重合、紫外光重合、放射重合、またはこれらの組み合わせの1つを使用して実施される、ヒドロゲル。
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