JP4216048B2 - ボビンツールを用いた摩擦攪拌接合装置とその接合方法 - Google Patents

ボビンツールを用いた摩擦攪拌接合装置とその接合方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両、航空機、建物等の構造体を製造する際の構体等の製造に用いるシングルスキンやダブルスキンパネル(二面中空パネル)の摩擦攪拌接合装置とその製造方法に係り、特にボビンツールを用いた摩擦攪拌接合装置とその接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特表平7−505090号公報(特許文献1)には、摩擦攪拌による固相接合方法として長尺材同士の新規な接合方法が開示されており、かかる接合方法は、加工物より実質的に硬い材質からなる回転ツ−ルを加工物の接合部に挿入し、回転ツ−ルを回転させながら移動することにより、回転ツ−ルと加工物との間に生じる摩擦熱による塑性流動によって加工物を接合する接合方法で、かかる摩擦接合法は、接合部材を固相状態で、回転ツ−ルを回転させながら移動させつつ軟化させた固相部分を一体化しながら接合できるために、熱歪みがなく接合方向に対して実質的に無限に長い長尺材でもその長手方向に連続的に固相接合できる利点がある。さらに、回転ツ−ルと接合部材との摩擦熱による金属の塑性流動を利用した固相接合のため、接合部を溶融させることなく接合できる。また、加熱温度が低いため、接合後の変形が少ない。接合部は溶融されないため、欠陥が少ないなどの多くの利点がある。
【0003】
次に摩擦撹拌接合に使用される回転工具について説明する。摩擦撹拌接合は前記特許文献1に開示されているように、ブローブ型とボビンツール型の回転工具が存在し、プローブ型工具20は図5(A)に示すように、ショルダ部21とこのショルダ部21に備えられた回転軸22とを備えており、このショルダ部21は円形ショルダ面を有している。そして、複数の型材を突き合わせ、若しくは嵌合された状態の接合線表面より、前記回転工具20を回転させて、回転軸を被加工物の接合線に設けた不図示の孔に侵入させるとともに、複数の型材の接合線上で摺接回転する円形ショルダ面21によって被加工物に摩擦熱が付与されるとともに、回転軸22周囲が塑性流動化し、この状態で回転工具20を接合線に沿って移動させることにより、接合線周囲が塑性流動化しつつ接合線に沿って2つの素材が圧力を受けながら撹拌混練され、プローブの後方側に移行する。この結果塑性流動した素材は後方側で摩擦熱を失って急速に冷却固化するので両パネル板は素材同士が混じり合って完全に一体化した状態で接合される。
【0004】
しかしながらかかる接合方法では接合時に摩擦熱を発生させるために、回転工具20を接合線側に押しつける必要があり、従ってこの反力に対処するために、裏当金が使用されている。この裏当金は被加工物の面板の裏面に密着させて設置するものであり、高い剛性を必要とする。
【0005】
かかる欠点を解消するために、図5(B)に示すように、ボビンツール10と呼ばれる回転工具が提案されている。
かかる工具は接合する金属板の表裏両面を挟持するように一定間隔を設けた一対のショルダ10A、10Bが設けられているとともに、該上下一対のショルダ10A、10B間に回転軸11が設けられているので、接合面の両面において摩擦発熱させることが出来、裏面側の接合不良が生じないのみならず、上下一対のショルダ10A、10B間で互いの反力を受けているために、裏当金や前記した支柱が不要になるが、回転軸11により上下一対のショルダ10A、10B間隔が固定されているために、被接合部材の変形や肉厚の変動があるとこれを吸収することができず、円滑な摩擦攪拌接合ができない。
又、接合前に2つの部材の突き合せ部の端面の間に隙間(ギャップ)がある場合には、接合部に凹み等の欠陥が発生する。このため、強度低下を生じ、特に車両等の大型構造物においてはダブルスキンパネルが長尺になることによって、前記ギャップの管理は困難になり、凹みが大きくなり、また、欠陥が発生しやすくなる。
【0006】
更に、ボビンツール10を用いた際、ショルダ部10A、10Bの間隔と接合部との間に空隙があると、接合部に圧力がかからないため、空洞的な欠陥が発生してしまう。ショルダ部の間隔と接合部の厚さが同一の場合には、接合部が接合部以外の厚さより薄くなる。このため、接合部の品質に問題が発生することがある。
【0007】
このような不具合に対処するため、例えば、特開2002−18580公報(特許文献2)に記載されたものでは、上下ショルダ部の間に挟まれる接合材の接合部厚さを、上ショルダ部と下ショルダ部との間隔よりも大きくして、(具体的には、従来例では、互いに対向する二つの接合材の接合部をはめ込み構造として、接合の厚さを接合部以外の厚さよりも局部的に厚くして)さらに、接合部の厚みを上下ショルダ部の間隔よりも大きくしている。これによって、摩擦熱によって接合部のギャップが変化することを防止するとともに、接合後の接合部の厚さが他の部分よりも薄くなることを防止している。
【0008】
ところが、従来例においては、予め接合部の厚さを上下ショルダ部の間隔よりも局部的に大きくしておく必要があり、接合過程(製造過程)において、接合部に生じるギャップが異なることを考慮すると、接合部の厚さを接合部以外の部分に対してどの程度厚くしておければよいか事前に知ることは難しい。つまり、ギャップを考慮して、予め接合部の厚さを上下ショルダ部の間隔よりも局部的に大きくしておくことは極めて困難であり、ギャップが大きいと、接合部の厚さを上下ショルダ部の間隔よりも局部的に大きくしておいても、接合過程においてギャップが十分に補充できないことがある。このため、接合欠陥が生じる恐れがある。
【0009】
又裏面押圧部材と表面押圧部材を備え、該押圧部間が可変のボビンツールを用いた摩擦攪拌接合装置は公知であり、例えば特開2000−33484号公報(特許文献3)において、コイルスプリングを用いて下面押圧部のを軸方向に可変にした技術が存在する。
【0010】
すなわち図6に示すごとく、回転筒81の先端に凹形底面81aを形成しており、この凹形底面81aの中央部分に、回転筒81と同一の軸線となる攪拌ピン80を螺合にて取り付けている。この攪拌ピン80は下面押圧部85に形成した貫通孔85aを摺動自在に貫通し、その先端には、ストッパ部84を固設している。攪拌ピン80の軸線と平行な軸線を有し、かつ、ストッパ部84側(図7の下方)へ延びるガイドバー82、82の上端部側面が、下面押圧部85の周面に固着されている。したがって、ガイドバー82、82は、下面押圧部85の移動に伴い、攪拌ピン80の軸線に平行に移動する。下面押圧部85は、短円柱状部材であり、攪拌ピン80が貫通する貫通孔85aは、短円柱状部材の上面から下面に抜けており、この上面に凹形上面85bが形成されている。また、この下面押圧部85と前記ストッパ部84との間には付勢手段であるコイルスプリング83が配設されている。つまり、このコイルスプリング83が、下面押圧部85を、常時、被接合部材の下面側に付勢し、下面押圧部85は、攪拌ピン80の軸線に沿って移動し、この凹形上面85bが被接合部材の下面に当接する。また、コイルスプリング83の上・下端の各々が下面押圧部85の下面とストッパ部84の上面のそれぞれに固着されている。このため、攪拌ピン80の回転は、ストッパ部84とコイルスプリング83を介して下面押圧部85に伝えられ、下面押圧部85は攪拌ピン80の回転に同期して回転する。
【0011】
【特許文献1】
特表平7−505090号公報
【特許文献2】
特開2002−18580公報
【特許文献3】
特開2000−33484号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従ってかかる従来技術においては、下面押圧部として機能する攪拌ピン80の回転は、ストッパ部84とコイルスプリング83を介して下面押圧部85に伝えられるものであるために、コイルスプリング83の押し付け力によってその荷重が規定され、下面押圧部85の押し付け力を制御できない。
しかもコイルスプリング83の押し付け力には上限があり、基本的に上面押圧部として機能する回転筒11の押し付け力より大きくすることができない。
【0013】
本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、母材をボビンツールを用いて摩擦攪拌接合する際に簡単な構成にて強固な押し付け力(加圧力)を得ることの出来る摩擦撹拌接合装置とその接合方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、母材(接合部)の軟化までとその後の攪拌接合における押し付け力を異ならせて摩擦攪拌接合における柔軟性と円滑化を計ることのできる摩擦撹拌接合装置とその接合方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本第一発明は、 回転軸と、該回転軸によって母材接合面に沿って摺接回転する裏面押圧部材と表面押圧部材を備え、該押圧部間が可変のボビンツールを用いた摩擦攪拌接合装置において、
前記押圧部間を回転軸軸線方向に変位させる間隔可変手段を、磁界発生コイルによる磁気力に基づいて強制的に回転軸軸線方向に変位させる磁気的可変手段により構成したことを特徴とする。
そしてこのような前記磁気的可変手段は、磁界発生コイルと磁歪材料により構成される磁歪手段により構成してもよく、又前記磁気的可変手段を磁界発生コイルからなる電磁手段とこれに吸引可能な位置に配設され、裏面押圧部材と表面押圧部材間を可変させる可変軸に連接された磁性材料により構成してもよい。
そしてこのような電磁手段と磁性材料は、例えば前記電磁手段が、可変軸の軸方向に空所を介して上下に配設された一対の電磁石で、且つ前記磁性材料が前記空所内に配設された磁性体で構成するのがよい。
【0015】
かかる発明によれば、可変手段がコイルスプリングのように機械的可変手段でないために、伸縮量や伸縮圧が変動することなく、又油圧や空圧のように、装置を大がかりすることなく、磁界発生コイルに印加する電圧制御により磁力の大きさに応じて磁歪ロッドが伸縮したり若しくは磁性材料が軸方向に上下動して、超磁歪ロッドや磁性材料を連接する回転軸の先端に設けた裏面押圧部材が移動するので、その変位量と加圧力を最適に調整でき、コンパクトな機構で、摩擦入熱を最適に制御できるのみならず、押圧部間が可変の為に母材の表面状態の変動にも対応できる。
【0016】
この場合に、前記裏面押圧部材が回転軸を介して磁歪手段若しくは磁性材料に連接され、前記表面押圧部材が磁歪手段若しくは電磁手段の包被体と連設若しくは一体化することにより、前記表面押圧部材のショルダ面を基礎面(固定面)として精度よい変位量と加圧力を得ることが出来る。
【0017】
また、この場合に、前記磁気的可変手段の磁歪材料若しくは磁性材料に連接された部位に、該磁歪材料若しくは磁性材料に回転トルクが付加されないように、回転トルク吸収機構を設けるのがよい。
【0018】
前記磁歪材料若しくは磁性材料に回転軸を介して押圧部材側より回転トルクを受けると円滑な軸収縮が出来ないのみならず、トルク力のねじりにより破断等の恐れがある。そこで押圧部材と磁歪手段若しくは磁性材料の間の回転軸に、表面押圧部材と回転規制な状態で嵌合させる嵌合部を設けることにより、表面押圧部材の回転を受けて磁歪手段若しくは磁性材料がこれと連接する回転軸を介して裏面押圧部材が回転しても、回転トルクを受けずに軸方向に可変可能な状態で回転し、結果として両押圧部材間が精度よく可変可能に摩擦攪拌接合が可能となる。
【0019】
特に記裏面押圧部材が磁歪手段や電磁手段により加圧力を得ることは、例えば接合されるスキンパネルを自由端側の面板の厚みを、自由端内側に位置する中空部の面板厚みより大に設定するとともに、該スキンパネルの自由端同士の突き合わせ面において、パネル裏面側入熱量を表面側入熱量より大にしながら摩擦攪拌接合がなされるように構成でき、これにより接合部の突き合わせ部にギャップ(隙間)が生じても、パネル自由端の裏面側(中空部側)の板厚を厚くすることで、継ぎ手部でショルダ面との摩擦熱による入熱により裏面側の軟化した部分が接合ギャップ空間に進入するため、外部から見える表面側は凹部が発生することなく、平坦を維持できる。
【0020】
更に本発明は、前記回転軸周囲に攪拌部を有するとともに、該回転軸が裏面押圧部材を貫通して裏面押圧部材の固定手段に連結させる事により、固定手段側からも押圧力を付勢でき、安定且つ大きな加圧力を得ることが出来る。
【0021】
更に前記攪拌手段は一般に回転軸外周囲に螺設されたねじ部で構成されるが、この場合、該ねじ部を利用して若しくは先端側のみに、ねじを設け、固定手段として機能するナット(固定ボルト)部材を連結させる事により、裏面押圧部材の脱着も容易である。
【0022】
そして本第2発明は、 母材接合面に沿って摺接回転する裏面押圧部材と表面押圧部材を備え、該押圧部間が可変のボビンツールを用いた摩擦攪拌接合装置において、
前記押圧部間の間隔可変手段を、母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より夫々摩擦入熱を加える複数の押し付け手段で構成し、該複数の押し付け手段は少なくとも軟化点温度まで立ち上げる第1の押し付け手段と、該第1の押し付け手段より高い加圧力を発生させて摩擦攪拌接合を行う第2の押し付け手段とよりなることを特徴とする。
【0023】
即ち、機械の強度を考慮して押圧手段の停止状態から軟化点までの立ち上げは、加圧力をあまりに大きくすると、治具の機械強度の問題があり、一方軟化後においては、軟化により接合部の隙間の接合ギャップ空間に軟化した部分が進入するために、その分母材厚みが薄肉になるために、裏面押圧部材と表面押圧部材との押圧部間を収縮する必要がある。
本発明はこのような場合に対応させるために、母材(接合部)の軟化までとその後の軟化状態における攪拌接合における押し付け付勢力を重畳して印加させるか若しくは、別異の付勢力で設定することが可能であるために、摩擦攪拌接合における柔軟性と円滑化を計ることができる。
【0024】
この場合、第1の押し付け手段が機械的加圧手段であり前記第2の押し付け力手段が、前記磁歪手段若しくは電磁手段による磁性材料であるのがよい。
即ち、常温から軟化点までは、固体同士の付勢であるために、第1の押し付け力手段は機械的加圧手段が好ましく、前記第2の押し付け手段は、軟化状態での付勢であるために、押圧部材の変位量と加圧力を最適に制御できるのみならず、一方では磁歪手段では変位量が1〜3ミリ程度(磁歪ロッドが50〜100ミリ)と小さく、又電磁手段による磁性材料でも1〜20ミリ程度であるために、このため一次的な可変手段としては利用できにくいのでコイルバネやねじ機構等の押圧力手段でプリ圧力付勢しておくのがよい。
【0025】
本第3発明は、前記装置発明を好適に実施する接合方法に関するもので、母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より夫々摩擦入熱を加えてその接合部の塑性流動により接合を行う摩擦攪拌接合方法において、
母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より夫々摩擦入熱を加える第1の圧力付勢工程と、前記第1の付勢圧力より加圧力を高めて攪拌接合を行う第2の圧力付勢工程よりなることを特徴とする。
この場合に、前記第1の圧力付勢工程における付勢圧力が、回転軸を介して裏面押圧部材を支持固定する機械的固定力であるのがよく、好ましくは、前記機械的固定力が螺合圧力であるのがよい。
【0026】
この前記第2の圧力付勢工程が、磁界発生コイルによる磁気力に基づいて、母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より加える加圧力を、強制的に加圧力付勢方向に変化させる磁気的可変手段を用いた付勢工程であることを特徴とする。
【0027】
前記第2の圧力付勢工程を構成する、前記磁気的可変手段の磁歪材料若しくは磁性材料に連接された部位で、該磁歪材料若しくは磁性材料に、裏面押圧部材側よりの回転トルクが付加されないように、回転トルクを吸収させるのがよいことも前記したとおりである。
【0028】
又摩擦攪拌接合中に、前記第2の圧力付勢工程が、磁界発生コイルによる磁気力に基づいて強制的に軸方向に押圧部材を振動させることにより裏面押圧部材のショルダ面も母材接触面より離間する方向に振動し、母材板厚方向の攪拌を一層助長できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0030】
図1(a)は本発明の第1実施例にかかる摩擦接合装置(ボビンツール10)の概念的的構成を示し、図中10Aは表面側円筒ショルダで、その内部に収縮アクチュエータとして機能する磁歪ロッド41が中心軸穴内に嵌装され、その下側軸端に外周に攪拌用ねじ部11a、11bが刻設された回転軸11を連接する。一方、10Bは裏面側ショルダで、該ショルダ10Bは前記回転軸11に回転自在に遊嵌されたリング状円筒体で構成されるとともに、前記回転軸11を裏面側ショルダ10B背面側まで貫通及び突設させ、その突設部に回転軸11に設けたねじ部11b(ねじ穴)を利用してナット49(固定ボルト)を螺合させる。又表面側円筒ショルダ10Aの外周側には磁界発生コイル42が周回されている。
33Aおよび33Bは、母材となるパネル自由端で、接合部上下を前記ボビンツール10のショルダ面100A、100Bに圧設され、挟持されている。
【0031】
つぎに前記磁歪伸縮機構40のそれぞれの要素部分について説明する。
磁歪材料を包被する表面側円筒ショルダ部材10Aは、パーマロイ、純鉄、ケイ素鋼、軟磁性アモルファス、方向性ケイ素鋼、パーメンジュール、アルパーム、センダスト、Mo入りスーパーマロイ、Cu入りスーパーマロイなどの高透磁材料で形成されている。
さらに、磁歪ロッド41としては、Fe3pt,Fe−Pd合金を用いれば、最大3%に及ぶ磁場による歪みコントロールが可能であり、そして前記表面側円筒ショルダ部材10Aとの間で、閉磁路を形成することにより、2〜3%の歪みが現れる事も確認されている(Transactions of the Materials Research Society of Japan.26(2001)、215−217)。従って変位量が1〜3ミリ程度(磁歪ロッドが50〜100ミリ)の加圧力を得ることは可能である。
又磁歪ロッド41の下端に連接される回転軸11は非磁性で且つ硬い材料のたとえばステンレス等が用いられ、外周側にねじ部11aを設け攪拌部として機能させる。
【0032】
又前記磁歪ロッド41に連接された回転軸11には、該磁歪ロッド41に裏面側ショルダ10Bの回転トルクが付加されないように、回転トルク吸収機構44を設けている。
図1(b)は図1(a)のA−A断面図であり、回転トルク吸収機構44の詳細を示す。図1(b)において、該回転トルク吸収機構44は回転軸放射方向に広がる4つの突起羽根111と、表側ショルダ10A内径側に設けた突起羽根嵌合穴430を有する嵌合部43とにより構成さる。前記磁歪ロッドに連接された回転軸11おいて、回転トルク吸収機構44により該磁歪ロッド41に回転トルクが付加されないように、回転トルクを吸収させている。
【0033】
磁界発生コイル42は電磁石コイルで、前記ナット49(若しくは固定ボルト)により、磁歪ロッド41の自由端を軸方向に加圧してプリストレスをかけた状態で、これに直流又は交流電流を通電すると、磁界発生コイル42により、磁歪ロッド41と表面側円筒ショルダ部材10Aで構成される閉磁路を通る磁界が形成され、その磁界強度に応じて磁歪ロッド41が伸縮する磁界を作用され、当磁歪ロッド41を伸縮させてその自由端の変位を出力させるようにしてある。
【0034】
図2は、本発明の第2実施例で、表面側円筒ショルダ10Aを非磁性で且つ硬い材料のたとえばステンレスで形成し、その上に磁歪伸縮機構40を連設している。
磁歪伸縮機構40は、一端が固定された磁歪ロッド41の自由端を軸方向に加圧してプリストレスをかけた状態で磁界を作用させることにより、当該磁歪ロッド41を伸縮させてその自由端の変位を出力させるようにしたものであって、非磁性材料で形成されたケーシング45内に前記高透磁材料からなる上面が封止された内筒48が配され、その中心に磁歪ロッド41が配され、当該磁歪ロッド41の周囲にコイルが巻回されて磁界発生コイル(電磁石コイル)42が形成されている。
【0035】
磁歪ロッド41の両端には、磁歪ロッド41と同径に形成された磁気バイアス用の永久磁石46A、46Bが同軸的に設けられており、該永久磁石46Bの下端側に、高透磁材料からなる摺動体47がリング円状に連接され、その下に非磁性で且つ硬い材料のたとえばステンレス等からなる回転軸11が設けられている。そして、磁歪ロッド41は、永久磁石46A、46Bを介して内筒48とリング円状の摺動体47と共に閉磁路を形成している。
【0036】
又前記磁歪ロッド41に連接された回転軸11には、該磁歪ロッド41に裏面側ショルダ10Bの回転トルクが付加されないように、回転トルク吸収機構44を設けている点は図1と同様である。
【0037】
次に前記接合装置を用いてダブルスキンパネルの自由端同士を突き合わせ接合により製造した例を図4に基づいて説明する。
同図に示す如く、ダブルスキンパネル30A、30Bは上下二面の平行な面板31、32とその面板31、32間を連接する如く、ジグザグ三角形状に連設したリブ39を有し、その三角リブ39の両外側には垂直リブ38を介して二面の自由端33A、33Bが面板31、32と平行且つ水平に延在している。そして両自由端33A、33Bとも面板31、32と面一に延在され、両者をギャップ34を介して突き合わせて面板31、32表面が面位置になるように構成されている。
【0038】
そして同図に示す如く、両ダブルスキンパネル30A、30Bの接合に自由端面が自由端33A、33Bの突き合わせによって表裏両面が平面状であるために、前記図1〜図2に示す本実施例のボビンツール10を用いた場合は、接合するダブルスキンパネル30A、30Bの自由端33A、33Bの表裏両面を上下一対のショルダ10A、10B間でプローブ11を介して挟持させる事ができるために、接合面の両面において摩擦発熱させることが出来、又ボビンツール10の裏面側ショルダ10Bがスキンパネル自由端33A、33B長手方向に移動可能で、その自由端33A、33Bの内部空間37にリブ39、38が存在しない中空状であることが必要である。なお、前記表面側が平坦度を維持するには、裏面側で軟化した母材がギャップ34を埋めるだけの余肉容量が必要である。
【0039】
次に、図1、2を用いて本実施例の作用を説明する。
先ず前記スキンパネルの長手方向始端側の溶接開始位置に穴をあけ、回転軸11を挿入した後、前記ナット49(固定ボルト)により締め付けて摩擦用軟化用押し付け力を付勢するとともに、磁歪ロッド41にプリストレスをかける。
ナット49による付勢力は磁歪ロッド41内の磁区を一方向に揃えて変位の飽和値を大きくすると共に、表面側ショルダ10Aと裏面側ショルダ10B間に押し付け力を付勢するという二つの目的から、7〜10MPa程度の圧縮荷重をかける。
【0040】
この状態で回転を開始すると、摩擦攪拌接合の温度域である450℃〜560℃に到達してパネル裏面側表面が多く軟化し、その突き合わせ部のギャップ(隙間)に軟化した部分を進入させながら、磁界発生コイル(電磁石コイル)42に電流を供給すると、その磁力の大きさに応じて磁歪ロッド41が収縮して、該磁歪ロッド41の先端に設けた回転軸11が上方に移動してショルダ間の間隔を狭め、予肉進入分に対応して表面側ショルダ10Aと裏面側ショルダ10B間が狭くなり、加圧力が発生し、回転軸11外周に設けたねじ状の攪拌部11aを介して円滑な攪拌接合が行われる。
【0041】
この際前記磁歪ロッド41に連接された回転軸11には、該磁歪ロッド41に裏面側ショルダ10Bの回転トルクが付加されないように、回転トルク吸収機構44を設けている為に、前記磁歪ロッド41に連接された回転軸11には表面側ショルダ10Aよりの回転トルクを受けて、その回転トルクは裏面側ショルダ10Bに伝達されるが、該吸収機構44により該磁歪ロッド41に回転トルクが付加されずに、円滑に圧縮荷重を受けることが出来る。
【0042】
又前記摩擦攪拌接合中に、磁界発生コイル42に交番電界を印加することにより、磁気力が振動波形を描きこれに基づいて強制的に軸方向に押圧部材を振動させることにより裏面ショルダ面100Bも母材接触面より離間する方向に振動し、母材自由端33A、33B板厚方向の攪拌を一層助長できる。
【0043】
図3は本発明の第2実施例にかかる摩擦接合装置(ボビンツール10)の概念的的構成を示す。図中10Aは表面側円筒ショルダで、その中央部52の内部に収縮アクチュエータとして機能する磁気的可変手段50が配設される。該磁気的可変手段50は、回転軸51が貫装された中央空所内に、吸引板54の取り付け空所58Aを介して上下に一対の電磁コイル(電磁石)53A、53Bを有す。前記吸引板54は空所58A内を摺動自在に形成された円盤状の磁性材料からなり、該吸引板54は回転軸51に一体的に連接されている。また回転軸11の下側には、その下側軸端外周に攪拌用ねじ部11aが刻設されている。
一方、10Bは裏面側ショルダで、該ショルダ10Bは前記回転軸11に回転自在に遊嵌されたリング状円筒体で構成されるとともに、前記回転軸を裏面側ショルダ10B背面側まで貫通及び突設させ、その突設部に回転軸11に設けたねじ部11b(ねじ穴)を利用してナット49(固定ボルト)を螺合させる。
又表面側円筒ショルダ10Aの内周側に組み込まれた一対の電磁コイル(電磁石)53A、53Bは制御装置59により正負反対側の交番電圧が印加可能に構成されている。
33Aおよび33Bは、母材となるパネル自由端で、接合部上下を前記ボビンツール10のショルダ面100A、100Bに圧設され、挟持されている。
【0044】
つぎに前記電磁伸縮機構50のそれぞれの要素部分について説明する。
磁歪材料からなる吸引板54は、電磁石53A、53Bにより上下動可能に空所58Aの上下にクリアランスをもっている。
さらに、吸引板54が連接される回転軸11は非磁性で且つ硬い材料のたとえばステンレス等が用いられ、下端側外周側にねじ部11aを設け攪拌部として機能させる。
【0045】
又回転軸11に連接された回転軸51には、該回転軸51に裏面側ショルダ10Bの回転トルクが付加されないように、回転トルク吸収機構44A、44Bを設けているが、該回転トルク吸収機構44A、44Bは回転軸51の外側に一対の電磁コイル(電磁石)53A、53Bが夫々配置され、回転軸51の二点支持構成をとっている。
該回転トルク吸収機構44A、44Bは一対の電磁コイル(電磁石)53A、53Bより上下に突起する回転軸11部に夫々放射方向に広がる4つの突起羽根111と、表側ショルダ10A内径側に設けた突起羽根嵌合穴を有する嵌合部43A、43Bとにより構成され、前記吸引板41が連接された回転軸51で、回転トルク吸収機構44により該吸引板54に回転トルクが付加されないように構成している。
【0046】
前記磁界発生コイル53A、53Bは電磁石コイルで、これに制御装置59より正負の電圧若しくは交番電界を通電すると、磁界発生コイル53A、53Bにより、その磁界変動に応じて吸引板54が往復動する磁界が生成され、当吸引板54を上下動させてその自由端に変位を出力させるようにしてある。
【0047】
次に、本実施例の作用を説明する。
先ず前記スキンパネルの長手方向始端側の溶接開始位置に穴をあけ、回転軸11を挿入した後、前記ナット49(固定ボルト)により締め付けて摩擦用軟化用押し付け力を付勢するとともに、電磁コイル53Aに電界を印加して吸引板54にプリストレスをかける。
【0048】
この場合に表面側ショルダ10Aと裏面側ショルダ10B間に押し付け力を付勢するという二つの目的から、7〜10MPa程度の圧縮荷重をかける。
この状態で回転を開始すると、摩擦攪拌接合の温度域である450℃〜560℃に到達してパネル裏面側表面が多く軟化し、その突き合わせ部にギャップ(隙間)に軟化した部分が進入させながら、電磁石コイル53Aに更に高い電圧を供給すると、その磁力の大きさに応じて吸引板54が上方にストロークされ、該吸引板54中心に設けた回転軸11が上方に移動してショルダ間の間隔を狭め、予肉進入分に対応して表面側ショルダ10Aと裏面側ショルダ10B間が狭くなり、加圧力が発生し、回転軸11外周に設けたねじ状の攪拌部11aを介して円滑な攪拌接合が行われる。
【0049】
この際前記回転軸11には、該吸引板54に裏面側ショルダ10Bの回転トルクが付加されないように、回転トルク吸収機構44A、44Bを設けている為に、前記回転トルク吸収機構44A、44B外側の回転軸11には表面側ショルダ10Aよりの回転トルクを受けて、その回転トルクは裏面側ショルダ10Bに伝達されるが、該回転トルク吸収機構44A、44Bの間に位置する吸引板54が連接された回転軸11には回転トルクが付加されずに、円滑に圧縮荷重を受けることが出来る。
【0050】
又前記摩擦攪拌接合中に、磁界発生コイル53A,53Bに交互に電界を印加することにより、吸引板が振動波形を描くようにピストン運動をし、これに基づいて強制的に軸方向に押圧部材を振動させることにより裏面ショルダ面100Bも母材接触面より離間する方向に振動し、母材自由端33A、33B板厚方向の攪拌を一層助長できる。
【0051】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、母材接合の際にボビンツールを用いて摩擦攪拌接合する際に該摩擦攪拌接合の柔軟性と円滑化を計ることができる。
特に車両、航空機、建物等の大型構造体を製造する際の構体等の広幅パネル体の製造に用いるダブルスキンパネル同士をボビンツールを用いて摩擦攪拌接合する際に該摩擦攪拌接合の円滑化とその接合部の表面が平坦な平面状の接合面を得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の第1実施例に係る磁歪手段が組み込まれたボビンツールを用いて表裏両面側の押し付け力を制御可能に構成した摩擦攪拌接合装置の第1例を示す全体概略図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。。
【図2】 本発明の第1実施例に係る磁歪手段が組み込まれたボビンツールを用いて表裏両面側の押し付け力を制御可能に構成した摩擦攪拌接合装置の第2例を示す全体概略図である
【図3】 本発明の第二実施例に係る電磁石アクチュエータが組み込まれたボビンツールを用いて表裏両面側の押し付け力を制御可能に構成した摩擦攪拌接合装置を示す全体概略図である。
【図4】 本発明の実施例装置に基づいて、ダブルスキンパネル自由端を突き合わせて広幅パネルを製造する方法を示す概略図である。
【図5】 従来技術に係る摩擦撹拌接合のプローブツールとボビンツールの基本構成図である。
【図6】 従来技術に係るボビンツールを用いた摩擦撹拌接合装置を示す断面概略図である。
【符号の説明】
10 ボビンツール
10B 裏面側ショルダ
10A 表面側ショルダ
11 回転軸
40 磁歪伸縮機構
41 磁歪ロッド
42 磁界発生コイル
44、44A、44B 回転トルク吸収機構
53A、53B電磁コイル(電磁石)
54 吸引板
58A 空所

Claims (17)

  1. 回転軸と、該回転軸によって母材接合面に沿って摺接回転する裏面押圧部材と表面押圧部材を備え、該押圧部間が可変のボビンツールを用いた摩擦攪拌接合装置において、
    前記押圧部間を回転軸軸線方向に変位させる間隔可変手段を、磁界発生コイルによる磁気力に基づいて強制的に回転軸軸線方向に変位させる磁気的可変手段により構成したことを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  2. 請求項1記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記磁気的可変手段を磁界発生コイルと磁歪材料により構成される磁歪手段により構成したことを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  3. 請求項1記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記磁気的可変手段を磁界発生コイルからなる電磁手段とこれに吸引可能な位置に配設され、裏面押圧部材と表面押圧部材間を可変させる可変軸に連接された磁性材料により構成したことを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  4. 請求項3記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記電磁手段が、可変軸の軸方向に空所を介して上下に配設された一対の電磁石で、且つ前記磁性材料が前記空所内に配設された磁性体であることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  5. 請求項2若しくは3記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記裏面押圧部材が回転軸を介して磁歪材料若しくは磁性材料に連接されていることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  6. 請求項2若しくは3記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記表面押圧部材が磁歪手段若しくは電磁手段の包被体と連設若しくは一体化していることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  7. 請求項5記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記回転軸周囲に攪拌部を有するとともに、該回転軸が裏面押圧部材を貫通して裏面押圧部材の固定手段に連結されていることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  8. 請求項5記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記回転軸に螺設されたねじ部を利用して固定手段として機能するナット若しくはボルト部材が連結されていることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  9. 請求項1記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記磁気的可変手段の磁歪材料若しくは磁性材料に連接された部位に、該磁歪材料若しくは磁性材料に回転トルクが付加されないように、回転トルク吸収機構を設けたことを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  10. 母材接合面に沿って摺接回転する裏面押圧部材と表面押圧部材を備え、該押圧部間が可変のボビンツールを用いた摩擦攪拌接合装置において、
    前記押圧部間の間隔可変手段を、母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より夫々摩擦入熱を加える複数の押し付け手段で構成し、該複数の押し付け手段は少なくとも軟化点温度まで立ち上げる第1の押し付け手段と、該第1の押し付け手段より高い加圧力を発生させて摩擦攪拌接合を行う第2の押し付け手段とよりなることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  11. 請求項10記載の摩擦攪拌接合装置において、
    前記第1の押し付け手段が機械的加圧手段であり、前記第2の押し付け手段が、磁界発生コイルによる磁気力に基づいて前記裏面押圧部材と表面押圧部材間の間隔を強制的に変位させるさせる磁気的可変手段であることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  12. 母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より夫々摩擦入熱を加えてその接合部の塑性流動により接合を行う摩擦攪拌接合方法において、
    母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より夫々摩擦入熱を加える第1の圧力付勢工程と、前記第1の付勢圧力より加圧力を高めて攪拌接合を行う第2の圧力付勢工程よりなることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  13. 請求項12記載の摩擦攪拌接合方法において、
    前記第2の圧力付勢工程が、磁界発生コイルによる磁気力に基づいて、母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より加える加圧力を、強制的に加圧力付勢方向に変化させる磁気的可変手段を用いた付勢工程であることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  14. 請求項13記載の摩擦攪拌接合方法において、
    前記第2の圧力付勢工程を構成する、前記磁気的可変手段の磁歪材料若しくは磁性材料に連接された部位で、該磁歪材料若しくは磁性材料に回転トルクが付加されないように、回転トルクを吸収させたことを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  15. 請求項12記載の摩擦攪拌接合方法において、
    前記第1の圧力付勢工程における付勢圧力が、回転軸を介して裏面押圧部材を支持固定する機械的固定力であることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  16. 請求項15記載の摩擦攪拌接合方法において、
    前記機械的固定力が螺合圧力であることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  17. 請求項12記載の摩擦攪拌接合方法において、
    前記第2の圧力付勢工程が、磁界発生コイルによる磁気力に基づいて、母材接合部を挟んでその表面側と裏面側より加える加圧力を、強制的に母材接触面より離間する方向に振動させる振動付勢工程であることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
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