JP4207449B2 - 減速歯車機構及びこれを用いた電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は小歯車及び大歯車の回転中心間距離を調整可能とした減速歯車機構及びこれを用いた電動式パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動式パワーステアリング装置が備える減速歯車機構は、操舵補助用のモータによって回転する小歯車であるウォーム及び大歯車であるウォームホイールの回転中心間距離を調整可能としたものが知られている。
【0003】
このような減速歯車機構は、ウォームの一端部をハウジング内に回転自在に支持する転がり軸受と、ウォームの他端部側でウォームをウォームホイールに向けて付勢するコイルバネとを備え、該コイルバネによってウォーム及びウォームホイールの回転中心間距離を調整し、ウォーム及びウォームホイールの噛合部のバックラッシュ量を少なくして転舵時のバックラッシュによる歯打ち音をなくするように構成されている。また、付勢手段によって噛合部に予圧を加えているため、前記噛合部の歯が摩耗した場合においてもバックラッシュ量の増加を抑制することができ、さらに、前記噛合部の歯打ち音を低減すべく合成樹脂製のウォームホイールが用いられた場合において、ウォームホイールの膨潤による駆動トルクの増大を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コイルバネによって噛合部に予圧が加えられるように構成された場合、ウォームはモータ側に配置された転がり軸受で支持される支持部を中心としてウォームの全体が傾斜し、この傾斜した状態で前記回転中心間距離が長短となる方向に揺動することになる。また、ウォーム歯車等は回転中心線に対しその歯すじが回転方向へ捩じれており、ウォームからウォームホイールへ回転トルクが加わるとき、換言すればモータの回転によって操舵補助する場合、ウォームがウォームホイールの歯すじに沿ってラジアル方向へ動くように分力(以下噛合反力と云う)が発生し、該噛合反力によってコイルバネの撓み量が多くなり、ウォームがモータ側転がり軸受で支持される支持部を中心として傾斜し、この傾斜した状態で前記噛合反力と前記コイルバネの付勢力との関係によって前記回転中心間距離が長短となる方向にウォームが揺動するため、前記コイルバネの付勢力が比較的小さい場合、前記噛合反力に対する前記回転中心間距離の保持力が小さく、噛合反力によるウォームの動き量が比較的大きくなって噛合部のバックラッシュ量が多くなり、コイルバネによる歯打ち音の低減効果が乏しくなる。また、前記コイルバネの付勢力が比較的大きい場合、前記噛合部に加わる摩擦力が増大し、ウォーム及びウォームホイールの耐久性が悪くなるとともに、モータによる駆動負荷が増大し、改善策が要望されていた。
【0005】
本発明は斯る事情に鑑みてなされたものであり、主たる目的は、噛合部に加わる摩擦力を低減することができるとともに、噛合反力に対する前記回転中心間距離の保持力を大きくすることができる減速歯車機構、電動式パワーステアリング装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る減速歯車機構は、静止部材に軸受を介してその一端部が支持される小歯車と、該小歯車に噛合する大歯車と、前記小歯車の他端部側で小歯車を大歯車に向けて付勢する付勢手段と、前記小歯車の他端部を支持し、前記付勢力によって移動する移動体と、前記付勢手段の付勢力よりも小さい対抗力を前記小歯車に加える対抗手段とを備え、前記移動体の移動を案内する案内部を前記静止部材に設けてある減速歯車機構において、前記対抗手段は、前記移動体の外周りに巻回して該移動体に保持される巻回部、及び該巻回部から前記移動体の移動方向へ突設され、前記案内部に接触する複数の湾曲片を有し、前記移動体の移動に抵抗を加える抵抗体であることを特徴とする。
【0007】
第4発明に係る電動式パワーステアリング装置は、請求項1乃至3の何れかに記載された減速歯車機構と、前記小歯車に連結された操舵補助用のモータと、該モータの回転に伴う前記大歯車の回転力を舵取機構に伝動する伝動手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】
第1発明及び第4発明にあっては、付勢手段が小歯車を付勢するとき、前記抵抗体により、小歯車には前記付勢力よりも小さい対抗力が加わっているため、付勢力から対抗力を差し引いた比較的小さい押付力で小歯車を大歯車に向けて押付けることができ、噛合部に加わる摩擦力を低減することができる。しかも、対抗力よりも大きい付勢力は前記噛合反力による小歯車の移動を抑制することができる大きさに設定することができるため、噛合反力に対する前記回転中心間距離の保持力を大きくすることができ、噛合反力による小歯車の移動を抑制することができ、この移動による異音の発生を抑制することができる。
【0009】
第2発明に係る減速歯車機構は、静止部材に軸受を介してその一端部が支持される小歯車と、該小歯車に噛合する大歯車と、前記小歯車の他端部側で小歯車を大歯車に向けて付勢する付勢手段と、前記小歯車の他端部を支持し、前記付勢力によって移動する移動体と、前記付勢手段の付勢力よりも小さい対抗力を前記小歯車に加える対抗手段とを備えた減速歯車機構において、前記移動体は円柱形をなし、前記対抗手段は、前記移動体の周面の一部に接触する接触面を有する抵抗体と、該抵抗体を前記移動体の周面に向けて押付ける弾性体とを有することを特徴とする。
第2発明にあっては、移動体の周りに対抗手段としての抵抗体を設けることができるため、抵抗体を有する割に構造を簡単にできる。
【0010】
第3発明に係る減速歯車機構は、静止部材に軸受を介してその一端部が支持される小歯車と、該小歯車に噛合する大歯車と、前記小歯車の他端部側で小歯車を大歯車に向けて付勢する付勢手段と、前記小歯車の他端部を支持し、前記付勢力によって移動する移動体と、前記付勢手段の付勢力よりも小さい対抗力を前記小歯車に加える対抗手段とを備えた減速歯車機構において、前記対抗手段は、前記移動体に対して前記付勢手段と反対側に設けられた弾性体であることを特徴とする。
第3発明にあっては、付勢手段及び対抗手段としての弾性体の力関係を容易に設定することができ、しかも、付勢手段とは別にコイルバネ等の弾性体を設けることにより簡単に構成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る減速歯車機構の実施の形態1の構成を示す断面図である。
【0012】
この減速歯車機構Aは、両端に軸部1a,1bを有するウォーム1と、該ウォーム1に噛合するウォームホイール2と、該ウォーム1及びウォームホイール2を回転自在に支持したハウジング3とを備えており、ウォーム1の一方の軸部1aに連結されるモータ4の回転を減速してウォームホイール2に伝動するように構成されている。
【0013】
ウォームホイール2は、前記ウォーム1に噛合する複数の歯を有する合成樹脂製の環状歯体2aと、該環状歯体2aの内側に嵌合された金属製の芯体2bとを備え、該芯体2bの中心部に穿設された貫通孔2cに伝動軸5が嵌合固定されている。ウォーム1は前記伝動軸5の軸芯と交叉するように配置されている。
【0014】
ハウジング3は、前記ウォーム1を収容し、該ウォーム1の軸部1a,1bを、転がり軸受6及び円柱形の移動体7を介して回転自在に支持した第1収容部3aと、前記ウォームホイール2を収容し、該ウォームホイール2を前記伝動軸5及び該伝動軸5に嵌合された2つの転がり軸受(後記する)を介して支持した第2収容部3bとを有する。
【0015】
第1収容部3aはウォーム1の軸長方向に長くなっており、その長手方向一端には前記転がり軸受6を介して前記軸部1aを支持する支持孔31及び該支持孔31に連なるねじ孔32及びモータ取付部33が設けられており、前記ねじ孔32に前記転がり軸受6を固定するためのねじ環8が螺着されている。また、前記モータ取付部33に円筒部を有する前記モータ4が取付けられている。
【0016】
また、第1収容部3aの他端には、前記ウォーム1の他端に設けられた軸部1bが挿入される凹孔34及び該凹孔34の内面に臨み、前記軸部1bのラジアル方向に向けて穿設、換言すればウォーム1をウォームホイール2に向けて押付ける方向に穿設された円柱形の孔からなる案内部35が設けられており、該案内部35に前記軸部1bが回転自在に嵌合される前記移動体7と、該移動体7を前記押付ける方向へ付勢するコイルバネ9からなる付勢手段と、前記移動体7を移動操作するための操作体10とが収容されている。
【0017】
図2は移動体の構成を示す側面図である。
移動体7はその長手方向の途中、換言すれば前記案内部35に沿って移動する移動方向の途中に環状凹部71と、該環状凹部71を貫通し、前記移動方向と直交するように穿設された嵌合孔72からなる支持部とが設けられており、また、長手方向の一端には円形の凹部73が設けられている。
【0018】
図3は抵抗体の構成を示す斜視図である。
環状凹部71には前記コイルバネ9の付勢力よりも小さい対抗力を前記移動体7及びウォーム1に加える対抗手段としての抵抗体11が嵌合保持されており、また、前記嵌合孔72にはすべり軸受12を介して前記軸部1bが嵌合支持されており、さらに、前記凹部73には前記操作体10の端面と接触して前記移動体7をウォーム1のウォームホイール2との噛合部に予圧を加えるべく前記移動方向へ付勢するための前記コイルバネ9が収容されている。
【0019】
抵抗体11は細幅の巻回部11aと、該巻回部11aの幅方向両側に突設された複数の湾曲片11bとを有する金属板、換言すれば板ばねからなり、巻回部11aを円形に巻回することにより前記環状凹部71に保持し、湾曲片11bを撓ませつつ該湾曲片11bの凸部を前記案内部35の周面に接触させ、この接触による接触抵抗が前記対抗力となるようにしてある。尚、湾曲片11bは前記案内部35の周面との接触によって撓みが可能としてあり、また、巻回部11aの長手方向両端間に前記嵌合孔72が臨むようにしてある。
【0020】
操作体10は周面にねじを有し、該ねじ部が前記案内部35に螺合されている。また、前記コイルバネ9と反対側端に工具が嵌合される回転操作部10aを有している。
【0021】
このように構成された減速歯車機構Aは、例えば電動式パワーステアリング装置に使用される。
図4は本発明に係る電動式パワーステアリング装置の構成を示す断面図である。
【0022】
電動式パワーステアリング装置は、上端が舵取りのための操舵輪13に繋がり、下端に筒部14aを有する入力軸14と、前記筒部14a内に挿入されてその上端が前記入力軸14の筒部14aに同軸的に連結され、前記操舵輪13に加わる操舵トルクの作用によって捩れるトーションバー15と、下端が前記トーションバー15の下端に同軸的に連結される出力軸16と、前記トーションバー15の捩れに応じた入力軸14及び出力軸16の相対回転変位量によって前記操舵輪13に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ17と、該トルクセンサ17が検出したトルク、車速、操舵角度等に基づいて駆動される操舵補助用の前記モータ4と、該モータ4の回転に連動し、該回転を減速して出力軸16に伝動する前記減速歯車機構Aとを備え、該減速歯車機構Aのハウジング3がブラケット(不図示)を介して車体に取付けられる。
【0023】
ハウジング3には前記トルクセンサ17を収容した筒形のハウジング18が連結されており、該ハウジング18内と前記ハウジング3内とに嵌合支持された2つの転がり軸受19,20及び該転がり軸受19,20に嵌合された前記出力軸16を介して前記ウォームホイール2がハウジング3内に配置されている。尚、出力軸16が前記伝動軸5を構成している。
【0024】
減速歯車機構Aは、ウォーム1の軸部1aが前記モータ4の駆動軸4aに繋がっており、また、ウォームホイール2が前記出力軸16の途中に嵌合固定されており、これらウォーム1及びウォームホイール2の噛合により前記駆動軸4aの回転を減速して出力軸16に伝動し、該出力軸16からユニバーサルジョイントを経て例えばラックピニオン式の舵取機構(図示せず)へ伝動するようにしている。尚、出力軸16及びユニバーサルジョイントが、ウォームホイール2の回転力を舵取機構に伝動する伝動手段を構成している。
【0025】
以上のように構成された電動式パワーステアリング装置は、操作体10の回転操作によりコイルバネ9を介して移動体7及び該移動体7にすべり軸受12を介して支持されたウォーム1をラジアル方向へ移動させ、該ウォーム1をウォームホイール2の歯面に接触させ、前記回転中心間距離を調整することにより、ウォーム1及びウォームホイール2の噛合部のバックラッシュ量をなくする。この場合、移動体7と操作体10との間に介在されたコイルバネ9がウォーム1をウォームホイール2に向けて付勢し、該ウォーム1のウォームホイール2との噛合部に予圧を加えるが、移動体7にはコイルバネ9の付勢力よりも小さい所定の対抗力が前記抵抗体11により加えられているため、ウォーム1をウォームホイール2に向けて押付ける力、換言すれば前記噛合部に予圧を加える力は付勢力から対抗力を差し引いた比較的小さい力となり、噛合部に加わる摩擦力を低減することができ、ウォーム1及びウォームホイールの耐久性を高めることができる。
【0026】
操舵補助によってウォーム1がウォームホイール2の歯すじに沿うようにラジアル方向へ押圧され、この押圧力、換言すれば上述したラジアル方向への噛合反力が軸部1bから移動体7に加わった場合、該移動体7は前記噛合反力によるウォーム1の移動を抑制するための付勢力で付勢されているため、噛合反力に対する前記回転中心間距離の保持力を大きくすることができる。この結果、噛合反力によるウォーム1の移動を抑制することができ、この移動による異音の発生を抑制することができる。
【0027】
尚、実施の形態1において、前記抵抗体11は金属板からなる板ばねである他、合成樹脂板からなる板ばねであってもよいし、また、ゴム製であってもよい。また、抵抗体11は移動体7に保持する他、前記案内部35の周面に保持してもよい。
【0028】
実施の形態2
図5は減速歯車機構の実施の形態2の移動体部分の構成を示す断面図、図6は移動体部分の構成を示す斜視図である。
この実施の形態2の減速歯車機構Aは、対抗手段としての抵抗体11を移動体7に保持する代わりに、円柱形の移動体7aの移動に抵抗を加える抵抗体21を静止部材としての前記ハウジング3に設けたものである。
【0029】
実施の形態2において、ハウジング3には前記案内部35の周面から移動体7aの移動方向と直交する方向へ凹設された凹所36を設け、移動体7aの周面に接触する円弧形の接触面21aを有する抵抗体21と、該抵抗体21を移動体7aの周面に向けて押付けるコイルバネ等の弾性体22とを前記凹所36に設け、この弾性体22が抵抗体21を押付けることにより移動体7aの移動に抵抗を加えるようにしてある。尚、図5において、23は前記弾性体22の一端を支持する支持体、24は止め輪である。
【0030】
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0031】
実施の形態3
図7は減速歯車機構の実施の形態3の構成を示す断面図である。
この実施の形態3の減速歯車機構Aは、対抗手段として前記抵抗体11,21を設ける代わりにコイルバネからなる弾性体25を用い、該弾性体25を前記移動体7aに対して前記コイルバネ9と反対側に設けたものである。
【0032】
実施の形態3において、ハウジング3の案内部35は前記移動体7aに対して前記コイルバネ9と反対側に受座37を有しており、該受座37と前記移動体7aとの間に前記弾性体25を介装してある。コイルバネ9の付勢力と弾性体25の対抗力との差は前記噛合部に加える予圧と等しくしてある。例えばコイルバネ9の付勢力が100Nとした場合、弾性体25の対抗力は95Nとし、付勢力から対抗力を差し引いた力(100N−95N=5N)を前記噛合部に加える予圧としてある。尚、コイルバネ9及び弾性体25は夫々のばね定数を変えることにより、移動体7a及びウォーム1の移動量に対する付勢力及び対抗力の変化量を変えることができる。
【0033】
実施の形態3にあっては、移動体7aと操作体10との間に介在されたコイルバネ9がウォーム1をウォームホイール2に向けて付勢し、該ウォーム1のウォームホイール2との噛合部に予圧を加えるが、移動体7aにはコイルバネ9の付勢力よりも小さい所定の対抗力が前記弾性体25によって加えられているため、ウォーム1をウォームホイール2に向けて押付ける力、換言すれば前記噛合部に予圧を加える力は付勢力から対抗力を差し引いた比較的小さい力となり、噛合部に加わる摩擦力を低減することができ、ウォーム1及びウォームホイール2の耐久性を高めることができる。しかも、ラジアル方向への噛合反力が軸部1bから移動体7aに加わった場合、コイルバネ9が撓むことになるが、このコイルバネ9は弾性体25の弾性復元力(対抗力)よりも大きい弾性復元力(付勢力)に設定されており、コイルバネ9の撓み量に対する弾性復元力を比較的大きくすることができるため、噛合反力に対する前記回転中心間距離の保持力を大きくすることができ、噛合反力によるウォーム1及び移動体7aの移動を抑制することができ、この移動体7aの前記操作体10との当接を回避でき、移動体7aが移動することによる異音の発生をなくすることができる。尚、噛合反力によってウォーム1及び移動体7aが、前記回転中心間距離が長短となる方向に動く場合、前記回転中心間距離が短くなるときのウォーム1及び移動体7aの動きを弾性体25の弾性復元力によって抑制でき、この抑制の繰り返しによりウォーム1及び移動体7aの振幅速度、振幅量及び振幅回数を低減できるため、前記噛合反力によってウォーム1及び移動体7aが動くときに発生する音を低減できる。
【0034】
その他の構成及び作用は実施の形態1,2と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0035】
尚、以上説明した実施の形態の減速歯車機構Aは、ウォーム1である小歯車及びウォームホイール2である大歯車を備えたウォーム歯車である他、ハイポイドピニオンである小歯車及びハイポイドホイールである大歯車を備えたハイポイド歯車であってもよいし、また、ベベルギヤであってもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述した如く第1発明及び第4発明によれば、付勢力から対抗力を差し引いた比較的小さい押付力で小歯車を大歯車に向けて押し付けることができるため、噛合部に加わる摩擦力を低減することができ、小歯車及び大歯車の耐久性を高めることができるとともに、噛合反力に対する前記回転中心間距離の保持力を大きくすることができ、小歯車の移動による異音の発生を抑制することができる。
【0037】
第2発明によれば、対抗手段の構造を簡単にできる。
第3発明によれば、付勢手段及び対抗手段の力関係を容易に設定することができるとともに、対抗手段の構造を簡単に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減速歯車機構の実施の形態1の構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態1の移動体の構成を示す側面図である。
【図3】実施の形態1の抵抗体の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の構成を示す断面図である。
【図5】実施の形態2の移動体部分の構成を示す断面図である。
【図6】実施の形態2の移動体部分の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る減速歯車機構の実施の形態3の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ウォーム(小歯車)
2 ウォームホイール(大歯車)
3 ハウジング(静止部材)
4 モータ
6 軸受(転がり軸受)
7,7a 移動体
9 コイルバネ(付勢手段)
11 抵抗体(対抗手段)
16 出力軸(伝動手段)
21 抵抗体(対抗手段)
25 弾性体(対抗手段)
A 減速歯車機構

Claims (4)

  1. 静止部材に軸受を介してその一端部が支持される小歯車と、該小歯車に噛合する大歯車と、前記小歯車の他端部側で小歯車を大歯車に向けて付勢する付勢手段と、前記小歯車の他端部を支持し、前記付勢力によって移動する移動体と、前記付勢手段の付勢力よりも小さい対抗力を前記小歯車に加える対抗手段とを備え、前記移動体の移動を案内する案内部を前記静止部材に設けてある減速歯車機構において、前記対抗手段は、前記移動体の外周りに巻回して該移動体に保持される巻回部、及び該巻回部から前記移動体の移動方向へ突設され、前記案内部に接触する複数の湾曲片を有し、前記移動体の移動に抵抗を加える抵抗体であることを特徴とする減速歯車機構。
  2. 静止部材に軸受を介してその一端部が支持される小歯車と、該小歯車に噛合する大歯車と、前記小歯車の他端部側で小歯車を大歯車に向けて付勢する付勢手段と、前記小歯車の他端部を支持し、前記付勢力によって移動する移動体と、前記付勢手段の付勢力よりも小さい対抗力を前記小歯車に加える対抗手段とを備えた減速歯車機構において、前記移動体は円柱形をなし、前記対抗手段は、前記移動体の周面の一部に接触する接触面を有する抵抗体と、該抵抗体を前記移動体の周面に向けて押付ける弾性体とを有することを特徴とする減速歯車機構。
  3. 静止部材に軸受を介してその一端部が支持される小歯車と、該小歯車に噛合する大歯車と、前記小歯車の他端部側で小歯車を大歯車に向けて付勢する付勢手段と、前記小歯車の他端部を支持し、前記付勢力によって移動する移動体と、前記付勢手段の付勢力よりも小さい対抗力を前記小歯車に加える対抗手段とを備えた減速歯車機構において、前記対抗手段は、前記移動体に対して前記付勢手段と反対側に設けられた弾性体であることを特徴とする減速歯車機構。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載された減速歯車機構と、前記小歯車に連結された操舵補助用のモータと、該モータの回転に伴う前記大歯車の回転力を舵取機構に伝動する伝動手段とを備えていることを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
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