JP4206832B2 - 吸引マッサージノズル及び吸引マッサージシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸引マッサージノズル及び吸引マッサージシステムに関し、特に、水の圧力を利用してノズル内で旋回水流を形成し、その中心部に形成される負圧部を利用して身体に吸引圧を作用させることができる吸引マッサージノズル及びこの吸引マッサージノズルを用いた吸引マッサージシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
美容や健康増進を目的として身体の皮膚表面をマッサージし、血液の循環を活性化するマッサージ器は、広く用いられている。このような従来のマッサージ器としては、例えば電動式の肩たたき器や腰もみ器、減圧状態にした吸入孔を身体表面に吸着させて使う器具など等が知られている。
【0003】
しかしながら、このような従来のマッサージ器は単に揉むだけ、または吸引するだけのもので、十分に高い生体効果まで得られるものではなく、使い勝手と、優れたマッサージ効果とを兼ね備えて実現したものはこれまでになかった。
【0004】
水を用いたマッサージ装置としては、ノズル内部の周壁に沿って加圧液体を接線方向に流入させ、且つ外気を導入して気泡を生じさせるとともに、吐水口近傍で吸引することができる「吸引マッサージ気泡噴流装置」が考案されている(例えば、特許文献1参照)。この考案では、吐水口近傍に複数個の突起を設けており、ノズルの身体への押し圧の変化によって吐水流の強弱を変化させ、吸引力を変化させることができる。
【0005】
また、一端を閉じ、他端を開放状とした円筒体内にその内周接線方向に加圧液体を導入する開口と、上記閉塞端に円筒体の中心位置で外気を導入する開口とを設け、さらに、円筒体の外側に案内筒を設けて吐水口近傍で吸引することができる「マッサージ器」が考案されている(例えば、特許文献2参照)。この発明では、案内筒を身体に密着させて用いることで吸引部と押圧部を形成し、吸引部で皮膚を吸引し、押圧部で微小な気泡を身体にあてることができる。
【0006】
【特許文献1】
実開昭63−74123号公報
【特許文献2】
実開平4−55337号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来技術の吸引マッサージノズルには、以下のような問題があった。すなわち、使用者は、人体の各部位に対して吸引マッサージを行おうとする場合、吸引マッサージノズルの吐水口を人体に接近させつつ人体上を移動させなければならないが、マッサージ中の部位から他の部位に移動させようと体からノズルを引き離す際に、吸引力で体に吸い付いているため離れにくく、引き離す力が必要となるため、使用者にとって操作性に劣るという問題があった。
【0008】
また、吸引マッサージ作用の強弱は、例えば吸引マッサージノズルに供給する水の流量を調節することにより制御可能であるが、このためには、ポンプ出力を変化させたり送水バルブの開度を調節する必要があり、これら調節は吸引マッサージノズルを操作している使用者にとって手元操作することが困難である。このため、使用者の好みに応じた吸引力の自在な制御ができず、使用者にとって使いづらいという問題があった。
【0009】
同様に、吸引マッサージの最中に浮遊物などを不用意にノズルに吸引させたような場合にも、直ちに吸引力を停止させる機能が必要である。
【0010】
吸引マッサージ操作中に、吸引マッサージノズルを浴槽水等の水中から大気中に出した場合や、操作開始時に吸引マッサージノズルが大気中に置いてあった場合などには、吐水口から円錐状の旋回吐水が空気中に撒き散らされることになる。このため、使用者や周りの人間の顔や髪に旋回吐水流が撒き散らかされて不快感を与えたり、浴室壁面がびしょぬれになったりする点で、改善の余地が多かった。
【0011】
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、吸引のオン・オフや吸引力の調節、またさらに、吸引マッサージノズルから吐出させる吐水流の分布を自在に制御可能とした吸引マッサージノズル及びこの吸引マッサージノズルを用いた吸引マッサージシステムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明の吸引マッサージノズルは、入水部と、前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、前記入水部から前記旋回室に入水される水流を変化させ、前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、を備え、前記ゲートは、前記入水部の位置を変化させることにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とすることを特徴とする。
または、本発明の吸引マッサージノズルは、入水部と、前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、前記入水部から前記旋回室に入水される水流を変化させ、前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、を備え、前記ゲートは、前記入水部の入水方向を変化させることにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とすることを特徴とする。
【0013】
本願明細書において「ゲート」とは、いわゆる通常の「入り口」には限定されず、旋回室への水の流入の仕方を変更するために設けられた部位をいうものとする。水の流入の仕方を変更するとは、後に詳述するように、例えば、旋回室への水の流入の向きを変更したり、旋回室への水の流入位置を変更したり、旋回室に対する入水部の流路断面積を変更することをいう。「ゲート」としての部位は、その形態に応じて、例えば、水の導入路と旋回室との間に設けたり、旋回室の周壁に沿って設けることができる。
【0014】
このようなゲートによって入水部を制御することにより旋回流の状態を可変とすれば、吸引のオン・オフや吸引力の調節、またさらに、吸引マッサージノズルから吐出させる吐水流の分布を自在に制御することが可能となる。使用者は、好みに応じた吸引力の自在な制御を手元で実行でき、使用性に優れた吸引マッサージノズルを提供できる。さらにまた、吸引マッサージの最中に浮遊物などを不用意にノズルに吸引させた場合や、吸引マッサージ操作中に、吸引マッサージノズルを浴槽水等の水中から大気中に出した場合などにも、旋回流を直ちに停止させることができ、便利である。
【0015】
ここで、前記ゲートは、前記入水部の位置を変化させることにより、旋回室内流に与える回転モーメントを変化させ、旋回流の強度を自在に制御することができる。
【0016】
または、前記ゲートは、前記入水部の入水方向を変化させることにより、旋回室内流に与える回転モーメントを変化させ、旋回流の強度を制御できる。この場合、回転機構などを用いることにより、制御ストロークが小さく、コンパクトにゲートを構成できる。
【0017】
ここで、前記ゲートは、前記旋回流の旋回軸に対して略垂直な方向に沿って前記入水部の入水方向を可変としてもよく、または、前記旋回流の旋回軸に対して略平行な方向に沿って前記入水部の入水方向を可変とすることもできる。
【0018】
また、前記ゲートは、前記旋回流の旋回方向を反転可能とすることができる。このようにすれば、旋回流の旋回方向に依存する「ねじり」を含む振動の刺激を変化させることができ、使用者は好みに応じて変化に富んだ吸引マッサージを実施することができる。
【0019】
また、前記ゲートは、前記入水部の流路断面積を変化させることにより、旋回室への入水流速を変化させ、旋回流の強度を制御することができる。
【0020】
また一方、前記旋回室に最も強い旋回流が形成されるように前記ゲートにより制御された状態において、前記入水部は、前記旋回室への入水方向に対向する方向から見たときに、前記旋回流の旋回軸に対して垂直な方向の幅よりも前記旋回軸に対して平行な方向の幅の方が大なるものとすることができる。
【0021】
入水部を旋回軸の方向沿って縦長に形成することにより、旋回室に流入する水流を旋回室の内周壁に接近させることができるので、旋回モーメントが増加し、旋回流を十分に発達させることができる。従って、同一の投入パワーまたは同一の流量においても、より強い旋回流が得られ、吸引力が増大する。そして、効率良く吸引力を発生させることができるので、給水ポンプを小型化でき、初期コスト、ランニングコストを低下させ、省スペースも実現できる。
【0022】
または、前記旋回室に最も強い旋回流が形成されるように前記ゲートにより制御された状態において、前記入水部は、前記旋回室への入水方向に対して垂直且つ前記旋回流の旋回軸に対して垂直な方向に沿った前記入水部の幅よりも、前記旋回室に対する入水方向に対して垂直且つ前記旋回流の旋回軸に対して平行な方向に沿った前記入水部の幅の方が大なるものとすることもできる。
【0023】
上記構成によっても、同様に入水部を旋回軸の方向沿って縦長に形成することにより、旋回室に流入する水流を旋回室の内周壁に接近させることができるので、旋回モーメントが増加し、旋回流を十分に発達させることができる。従って、同一の投入パワーまたは同一の流量においても、より強い旋回流が得られ、吸引力が増大する。そして、効率良く吸引力を発生させることができるので、給水ポンプを小型化でき、初期コスト、ランニングコストを低下させ、省スペースも実現できる。
【0024】
また、前記旋回室は、前記入水部から前記吐水口に至る部分が前記吐水口の開口径と略同一の内径を有するものとすることができる。
【0025】
入水部から吐水口までの内径を略同一とすることにより、入水部から導入され旋回流を形成する液体の圧力損失を低減し、小さい送水能力の送水手段を用いた場合でも大きな流量が得られ、強い吸引力が得られる。また、吸引マッサージノズルのサイズをコンパクトにでき、さらに、製造性も大幅に向上する。
【0026】
また、前記ゲートは、吸引マッサージノズルの外面に設けられた操作スイッチにより駆動可能とすることができる。
使用者は、マッサージノズルを手に持って操作しながら人体に沿ってマッサージを行う。ゲートを操作するスイッチがマッサージノズル外面に設けられていることで、使用者はスイッチを手元で操作可能となる。すなわち、人体に沿ってマッサージをしながら、部位によって好みの吸引力に即座に手元で変化させることが可能となり、使用者の使用性が向上する。また、簡便な構成となるため、信頼性が向上する。
【0027】
また、前記操作スイッチは、吸引マッサージノズルの前記吐水口側の外面に設けられたものとすることができる。操作スイッチをマッサージノズルの吐水口側の外面に設けることで、操作スイッチとマッサージさせたい人体部位との接触状態によって旋回流を制御可能に構成できる。ここで、接触しない場合すなわち操作スイッチが押されない場合に旋回流が抑制されるように構成されておれば、マッサージを行わない場合に不意な飛散を被らずにすみ、使用者の使用感が向上する。また、吐水口を人体部位に押しつけることにより吸引力が発生することになるので、直感的な操作ができ、心理的にとても自然な使用感が得られる。また、吸引マッサージを行う際には人体部位と吐水口との距離を適度に保つのが好ましく、操作スイッチ高さを適度に設計することで位置決め効果も得られ、使用者の使用感が向上する。そしてさらに、操作スイッチの操作量に応じて旋回流の強さが連続的に変化するようにすれば、吐水口を人体部位に押しつける強さに応じて吸引力を調節することが可能となり、直感的且つ快適な操作性が得られる。
【0028】
また、使用者による前記ゲートの操作の終了後にその変更された前記ゲートの状態を保持するラッチ機構を有しているものとすることができる。ラッチ機構を設けたことにより、使用者は旋回流制御手段を作動させ続けなくても旋回流の状態を保持可能となり、使用者にとって使用感が向上する。
【0029】
一方、本発明のマッサージシステムは、送水手段と、上記いずれかのマッサージノズルと、を備え、前記送水手段から前記マッサージノズルの前記入水部に水を供給し、使用者が前記マッサージノズルの前記吐水口に形成される負圧部を利用したマッサージを実施可能としたことを特徴とする。
上記構成によれば、吸引のオン・オフや吸引力の調節、またさらに、吸引マッサージノズルから吐出させる吐水流の分布を自在に制御することが可能となり、使用者は、好みに応じた吸引力の自在な制御を手元で実行でき、使用性に優れた吸引マッサージシステムを提供できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる吸引マッサージノズルの斜視図である。また、図2は、この吸引マッサージノズルの正面図であり、図3及び図4は図2のA−A線断面図であり、図5及び図6はそれぞれ図3及び図4のB−B線断面図である。
本実施形態の吸引マッサージノズル1は、断面が円型である旋回室8と旋回室8の周壁の略接線方向に水を導入する入水部6とを有する旋回部2と、入水部6へ連通するよう開口された導入路5を内部に有する接続部4と、吐水口7を有し旋回室8から吐水口7へと断面積が滑らかに変化するよう設けられた絞り部9を有する吐水部3と、を有する。入水部6から導入された水は、旋回室8の周壁8Wに沿った旋回流CFを形成可能とされている。
【0031】
ここで、旋回流CFを効率的に形成するためには、入水部6は旋回室の周壁8Wの接線方向に開口していることが望ましい。但し、入水部6が、周壁8Wに対して正確に接線方向に開口しておらず、その開口方向あるいは開口位置に接線方向からの「ずれ」があるような場合でも、旋回流が形成されればよい。
またここで、「入水部」とは、旋回室8に水を導入するために旋回室8の内壁に設けられた開口、または、旋回室8に対する水の導入方向を実質的に決定する水路、の少なくともいずれかをいうものとする。例えば、図5に表した具体例においては、導入路5と旋回室8とを連通している水路を「入水部」ということができる。
【0032】
接続部4は、例えば一般のシャワーヘッドと交換可能なようにネジ等を設けておけば、シャワーホースに連結することができ、水道直結型として使用することができる。また、例えばブロー浴器の吐水口に接続可能にネジ等を設けておけば、浴槽水循環型として使用することができる。
【0033】
そして、本実施形態の吸引マッサージノズルは、ボタン13により操作される入水制御部11を有する。すなわち、図5及び図6を参照しつつ説明すると、ボタン13を押さない状態(図6)においては、ゲート17が開かれた状態であり、導入路5から供給される水は、旋回室8の周壁8Wの接線方向ではなく、旋回室8の中心付近に向けて導入される。その結果として、図6に表したように、旋回流は形成されない。
【0034】
図7(a)及び(b)は、入水制御部11の斜視図である。
また、図8(a)及び(b)は、その縦断面図である。
すなわち、入水制御部11は、サイドカバー16と、ゲート17と、操作スイッチ14と、トーションバネ15と、を有する。ゲート17は軸18を有し、軸18をサイドカバー16に設けられた受け溝16Gに嵌めることによって、軸18回りに回転自在に設けられている。
操作スイッチ14は、ボタン13と押しバー12とから構成され、サイドカバー16に設けられたスイッチ穴16Hに摺動自在に設けられている。操作スイッチ14の摺動軸(図8紙面上で左右方向)とゲート17の軸18(図8紙面上で紙面に垂直方向)とは、「ねじれ」の位置関係にあり、押しバー12をゲート17に接触可能に設け、操作スイッチ14の摺動によってゲート17が回転するよう構成されている。
トーションバネ15は軸18周りに配設され、ゲート17が押しバー12に近づく方向に付勢されている(図8では紙面右方向に付勢)。押しバー12は、その一部(引っかかり部12P)がスイッチ穴16Hよりも大きくなっており、操作スイッチ14がサイドカバー16から抜け落ちないよう構成されている。
【0035】
このように構成された入水制御部11は、操作スイッチ14の摺動動作によってゲート17を軸18回りに回転させ、旋回室8に水を導入する入水部を変化可能にしている。トーションバネ15によって、ゲート17は押しバー12に近づくように付勢されているので、通常状態では押しバー12が押される方向すなわちボタン13が吸引マッサージノズル1の外方に突出する方向(図8では紙面右方向)に付勢され、押しバー12の引っかかり部12Pがサイドカバー16にあたることで位置決めされている。この時、ゲート17は、図4、図6、図7(a)及び図8(a)に表したように、入水部6の水路を大きく開くようにサイドカバー16内に後退している。
【0036】
一方、ボタン13をマッサージノズル1内側方向(図8では紙面左方向)に押すことで、押しバー12はゲート17を押し、ゲート17は軸18回りに回転して、旋回室8の周壁8Wの接線方向に入水させる入水部6が形成される(図5参照)。なお、この時に、旋回室8に面したゲート17の側壁は、旋回室8の周壁8Wの一部を連続的に構成するような曲面を有することが望ましい。
【0037】
また、ゲート17は、開閉の移動時において、その軌跡が旋回室8内に突出しないように設けられていることが望ましい。これにより、図3及び図5に例示したような閉状態(旋回流CFを形成する状態)から、図4及び図6に例示したような開状態(旋回流CFを抑制する状態)に移行する際に、旋回流CFによって移行を抑制されることなく、スムーズに移行することができる。これにより、復元力(例えば、トーションバネ15のバネ定数)が小さくて済み、設計の自由度が上がり、サイズもコンパクトにすることができる。
【0038】
以下、図5及び図9を参照しつつ、吸引マッサージノズル1の吸引動作について説明する。
ボタン13が押されている状態の場合、図示しない送水手段から送られた水は、接続部4内の導入路5を通り、入水部6から旋回室8へと導入される。この際に、ボタン13の押操作によってゲート17が閉じられているため、入水部6は旋回室8の周壁8Wの接線方向に開口されており、旋回室8内に導入された水は、旋回流CFを形成する。この旋回流CFは、絞り部9内で徐々に流速を速めながら吐水口7に達し、吐水口7から円錐状の旋回吐水(図中A)となって吐水される。この時、旋回流CFがもつ遠心力によって、旋回室8の中心部に負圧部が生じるため、吐水口7の中心軸に沿って吸引マッサージノズル1の外から旋回室8の中へ引き込もうとする力B(以下、「吸引力」と呼ぶ。)が生じる。
【0039】
一方、旋回吐水Aは、吐水口7の先端と人体の被処理部位10との間には連続的な水膜を形成する。従って、吐水口7の近傍に被処理部位10を近づけると、旋回吐水Aによってドーナツ状に押され、かつその中心部は吸引力Bによって引っ張られる。つまり人体10は押圧力と吸引力とを同時に受けるという快適なマッサージ感を得ることができる。また、旋回流が有する旋回成分により、被処理部位10に対して「ねじり」を含む振動が与えられ、「揉みほぐし」の効果も得られる。
【0040】
これにより、被処理部位10は立体的にマッサージを受けることが可能であり、血行促進を促す等の効果がある。人体の被処理部位10の形状等を考慮すると、吐水口7の径は、φ5mm〜φ80mmの範囲内にあることが望ましい。これ以上大きいと人体の起伏にそって操作しにくく、また吸引マッサージノズルが大きくなるため操作性に乏しい。逆に、この範囲よりも小さいと、人体に対してマッサージ効果及びマッサージ感が乏しくなる。また、旋回吐水Aおよび吸引力Bは吐水口7からの距離によって変化するので、吐水口7から人体10までの距離を変化させることで作用力を変化でき、使用者に与えるマッサージ感を変化させることもできる。
【0041】
一方、図4及び図6に表したように、ボタン13を押さない状態においては、ゲート17が開かれた状態となる。すると、導入路5から供給される水は、旋回室8の周壁8Wの接線方向ではなく、旋回室8の中心付近に向けて導入される。その結果として、図6に表したように、旋回流は形成されない。
【0042】
このように、本実施形態の吸引マッサージノズルにおいては、ボタン13の操作により、吸引力のオン・オフを制御できる。図6に表したように、ゲート17が開かれて吸引力がオフの状態においては、旋回流が形成されないため、吐水口7からの吐水は、周囲に飛散する旋回吐水とはならず、集束した水流が吐水口7から前方に向けて放出される。従って、吐水の飛散による不快感を大幅に低減することができる。そして、ボタン13を操作することにより、周壁接線方向に入水させる入水部6が形成され、直ちに強い吸引力を発生させて効果的な吸引マッサージを実施することができる。
【0043】
また、ボタン13の操作に応じた押しバー12の摺動位置によって、ゲート17の移動量を調節することも可能である。つまり、ボタン13を押す量を調節することにより、ゲート17を移動させて入水部6の開度を可変とし、旋回室8内に形成される旋回流CFの形成状態を調節することが可能である。その結果として、旋回吐水及び吸引力の強さすなわち使用者への刺激感を調節することができる。これにより、使用者は好みに応じてボタン13を適宜操作し、吸引マッサージの強弱を簡便に変化させることができ、操作性が向上する。
【0044】
なお、図5乃至図8には、ボタン13の押し操作に対応して旋回流CFが形成される具体例を表したが、本発明はこれに限定されない。これとは逆に、通常状態で旋回流CFが形成され、使用者が操作スイッチを操作することにより旋回流の形成が抑制されるようにしてもよい。また、入水制御部11の具体的な構造や、ゲート17の形状あるいは動作、取り付け位置などについても各種の変型例を本発明の範囲とすることができる。
【0045】
ボタン13などの操作スイッチを操作している間だけ旋回流が形成されるようにすると、例えば、吸引マッサージの開始時など、吸引マッサージノズルを浴室の壁に掛けた状態のままでポンプなどの送水手段から送水を開始したような場合でも、旋回吐水が飛散することを防ぐことができる。また、吸引マッサージの最中に吸引マッサージノズルをすばやく別の被処理部位に移動させたり、また、浴槽の水(お湯)の中から不用意に吸引マッサージノズルを大気中に出したような場合に、ボタン13から手を離すことで、直ちに旋回吐水を停止させることができる。
【0046】
一方、これとは逆に、ボタン13などの操作スイッチから手を離した時に旋回吐水が形成されるようにした場合には、操作スイッチから手を離した状態で吸引マッサージを継続できるので使用者は楽に使用できる。
【0047】
また、入水制御部に「ラッチ機構」を付加することにより、さらに操作性を向上させることができる。
【0048】
図10及び図11は、ラッチ機構が付加された入水制御部を表す模式図である。 すなわち、本具体例においては、スイッチ穴16Hに連通するようサイドカバー16内に収納室64を設け、収納室64の中にキー61が摺動可能(図10紙面上で上下方向)に設けられており、またバネ62によってスイッチ穴16Hにキー61の先端部を突出させるよう付勢されている。押しバー12には、キー61に対応したキー溝63が設けられており、図10に表したようにゲート17がサイドカバー16にほぼ接触した状態の押しバー12の位置においてキー61とキー溝63とが合致するように形成されている。すなわち、キー61とキー溝63とを有するラッチ機構が付加されている。
【0049】
本具体例においては、旋回流制御手段の作動状態(図10)においてキー61がキー溝63に嵌合することにより押しバー12がラッチされ、ボタン13を押し続けなくても状態を維持することが可能となり、ゲート17は旋回流を形成させる状態に固定される。使用者は吸引マッサージを行いたい場合に、操作スイッチを押すことでゲート17を押した状態として、旋回室内に旋回流を形成させるのであるが、一度押してラッチ機構をはたらかせることでその状態を維持でき、押し続ける必要がないため、使用性が向上する。また、ボタン13を手前に引き戻すことによってラッチを容易に解除でき、ゲート17はトーションバネ15によって旋回流を抑制する状態(図11)へと戻る。
【0050】
図12及び図13は、ラッチ機構が付与された入水制御部の第2の具体例を表す模式図である。
本具体例においても前述したものと同様に、サイドカバー16内にスイッチ穴16Hに連通するよう収納室64を設け、収納室64の中にキー61が摺動可能(図12紙面上で上下方向)に設けられており、またバネ62によってスイッチ穴16Hにキー61の一部を突出させるよう付勢されている。押しバー12には、キー61に対応したキー溝63が設けられており、図12に表したようにゲート17がサイドカバー16にほぼ接触した状態の押しバー12の位置においてキー61とキー溝63が合致するように形成されている。
更にキー61と連動するよう摺動可能(図12紙面上で上下方向)に設けられた解除バー65を有しており、解除バー65の一部はサイドカバー16外部に突出している。
【0051】
本具体例の場合、前述したものと同様に、ゲート17の作動状態(図12)においてキー61がキー溝63に嵌合することにより押しバー12がラッチされ、操作スイッチを押し続けなくてもこの状態を維持することが可能となる。さらに、ラッチを解除したい場合、解除バー65をサイドカバー16内部方向(図12紙面上で上方向)に押すことで、キー61はキー溝63から脱離するため、使用者は容易にラッチを解除することが可能であり、使用性の優れる。ラッチを解除することにより、ゲート17はトーションバネ15によって図13に表した状態へと戻る。
【0052】
また、本具体例とは別に、ボールペンの開放機構付きラッチ機構のように、ラッチ動作及び開放動作が同一方向の摺動によってなされ、使用者は同じ摺動動作すなわちボタン13を押すとラッチされ、もう一度ボタン13を押すと開放される、というラッチ機構を用いてもよい。この場合、使用者が実施する操作は一つであるため、操作性がさらに向上する。
【0053】
図14及び図15は、ラッチ機構が付与された入水制御部の第3の具体例を表す模式図である。
本具体例においても前述したものと同様に、サイドカバー16内に収納部64を設け、キー61が摺動しキー溝63に嵌合することでラッチを実現し、またキー61に連動した解除バー65により、容易にラッチを解除できるよう構成されている。そして、本具体例においては、押しバー12には、複数個のキー溝63(図14、図15では2個)が設けられている。
【0054】
複数個のキー溝63が設けられていることによって、段階的にラッチすることが可能となり、使用者は好みに応じてラッチ位置を変化させてその位置を保持することができるため、好みの吸引力に調整し維持することが容易に行え、使用性がさらに向上する。
【0055】
以上、図10乃至図15には、図1乃至図7に表したものと同様に、ボタン13を押した時に、旋回流が形成される構造を例示したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、ゲート17の軸18からみて反対側の部分を押しバー12により押す構造とすれば、ボタン13を押した時に、旋回流を抑制するように動作させることができる。そして、この場合にも、上述したようなラッチ機構を付与することにより、ボタン13を押した状態を維持することが容易となる。
【0056】
本発明者は、本実施形態の吸引マッサージノズルと、比較例の吸引マッサージノズルを試作し、これらを実際に動作させてその吐水流の変化を評価した。
【0057】
図16及び図17は、本発明者が本発明に至る過程で試作した比較例の吸引マッサージノズルを表す模式図である。すなわち、同図は、図5及び図6に対応する断面図である。
【0058】
本比較例の吸引マッサージノズルにおいては、旋回部の側壁部に設けられ旋回室8に臨み旋回室8内への突出量が変更可能なように設けられた制御機構111が設けられている。
【0059】
制御機構111は、サイドカバー116と、扉117と、操作スイッチ114と、トーションバネ(図示せず)と、を有する。操作スイッチ114は、ボタン113と押しバー112から構成され、サイドカバー116に設けられたスイッチ穴に摺動自在に設けられている。ボタン113を押さない状態(図16)においては、扉117は閉じられ、旋回室8の周壁8Wの一部を構成している。この状態においては、入水部6から周壁8Wの接線方向に導入された水は、旋回流CFを形成する。
【0060】
一方、ボタン113の押操作により、押しバー112が摺動し、図17に表したように扉117が回転して旋回室8内に突出する。すると、入水部6から導入された水は扉117に邪魔され、旋回流の形成が抑制される。
【0061】
図18は、比較例の吸引マッサージノズルの吐水状態を表す模式図である。すなわち、同図(a)は、実験者が左手でマッサージノズルの吐水口を略水平方向に向けて持ち、ボタン113を押さないで旋回吐水を形成させた状態を表し、同図(b)は、ボタン113を押して旋回流を抑制した状態を表す。
【0062】
また、図19は、本発明の吸引マッサージノズルの吐水状態を表す模式図である。すなわち、同図(a)は、実験者が左手でマッサージノズルの吐水口を略水平方向に向けて持ち、ボタン13を押して旋回吐水が形成されている状態を表し、同図(b)は、ボタン13から手を離して旋回流を抑制した状態を表す。
【0063】
図18及び図19を比較すると、旋回流が形成された状態(図18(a)及び図19(a))においては、いずれの吸引マッサージノズルにおいても、広角に広がる円錐状の吐水が観察される。吐水流の拡がり角度は、およそ100°であり、十分に発達した旋回流が形成されているといえる。
【0064】
一方、旋回流を抑制した状態についてみると、まず、比較例の吸引マッサージノズルにおいては、図18(b)に表したように、吐水の拡がりが明らかに抑制されて、扉117を旋回室8内に突出させることよって旋回流の形成が抑制されていることが分かる。
【0065】
次に、本発明に吸引マッサージノズルについてみると、図19(b)に表したように、さらに集束した吐水流が形成されている。つまり、旋回流の形成はさらに効果的に抑止されていることが分かる。
吐水流の拡がり角度を評価すると、比較例(図18(b))においても、およそ80°程度にまで集束され、旋回流の抑制効果が明瞭に表れていることが分かる。これに対して、本実施形態(図19(b))においては、拡がり角度がおよそ50°以内にまで集束され、旋回流の形成がさらに効果的に抑制され、旋回流成分がほぼ消失しているといえる。
【0066】
以上、吸引マッサージノズルを試作して評価した結果、本実施形態の吸引マッサージノズルにおいては、ゲート17を設けることによって旋回流の形成を確実且つ容易に制御できることが確認できた。
本実施形態によれば、ボタン13から手を離し旋回流の形成を停止させた状態においては、図19(b)に例示した如く、旋回流による飛散成分が十分に抑制され、十分に集束した吐水流が得られる。このように集束した吐水流が得られている状態においては、吸引マッサージノズルから被処理部位に対しては吸引力は作用せず、集束吐水流による押圧力のみが作用する。従って、使用者は、吸引マッサージ中にボタン13から手を離すことにより、吸引マッサージノズルを被処理部位から直ちに離して別の被処理部位に移動させ、再びボタン13を押すことにより吸引マッサージを再開することができる。
【0067】
またさらに、ボタン13を押すことにより、旋回流による吸引マッサージから集束吐水流による押圧のみのマッサージに切り替えることができる。従って、使用者の好みに応じて、ボタン13を適宜操作することにより、吸引マッサージと押圧マッサージを交互に切り替えてマッサージ効果をさらに高めることも可能となる。
【0068】
また一方、吸引マッサージの最中に、吸引マッサージノズルを水(お湯)の中から大気中に不用意に露出させた場合など、旋回吐水が飛散して不快感を受ける場合があり得る。このような場合でも、本発明によれば、ボタン13から手を離すことにより旋回吐水を直ちに停止させ、飛散成分が十分に抑制された集束吐水に切り替えることができる。従って、水の飛散による不快感なども最小限にとどめることができる。
【0069】
またさらに、ボタン13の押操作を加減することにより、旋回流の形成を調節することもできる。従って、使用者は、吸引マッサージ中にボタン13を適宜調節することにより、自分の好みにあった吸引力を得ることが容易となる。
【0070】
次に、本実施形態の変型例について説明する。
図20は、本発明の吸引マッサージノズルに設けることができるゲートの第1の変型例を表す模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)は、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。
本変型例においても、導入路5と旋回室8との間に、ゲート17が設けられている。このゲート17は、導入路5と旋回室8とを連通させる入水部6を有し、図示しない駆動機構により軸17Cの周りに回転可能に設けられている。
同図(a)に表した状態においては、入水部6は旋回室8の周壁8Wの接線方向を向いており、入水部6から導入された水は、旋回室8の周壁8Wに沿った旋回流CFを形成する。
一方、図20(b)に表した状態においては、入水部6は旋回室8の中心付近を向いており、入水部6から導入された水は、旋回流を形成することなく、図19(b)に表したように集束した吐水としてノズルの吐水口から放出される。
【0071】
このように、本変型例のゲート17の場合、旋回室8に水を導入する入水部6の開口端の位置はあまり変化させずに、入水部6の入水方向を可変とすることにより、旋回流の形成を制御することができる。
【0072】
また、本変型例においても、ゲート17の角度を調節することにより、旋回流の形成を連続的に制御することが可能である。
図21は、本変形例のゲート17を用いた時の旋回室8に対する水の入水方向の変化を例示する模式図である。すなわち、ゲート17の角度を調節することにより、水の導入方向を、矢印S1の如く周壁8Wの接線方向から矢印S4の如く旋回室8の中心を向いた方向S4までの範囲で連続的に変えることができる。このように水の導入方向を変えることにより、旋回流の強さを連続的に変化させ、それに応じて吸引力も調節できる。従って、吸引マッサージノズルの使用者は、手元のゲート17の角度を適宜調節することにより、吸引力を最適な状態に調節することができる。
【0073】
図22は、本発明の吸引マッサージノズルに設けることができるゲートの第2の変型例を表す模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。
本変型例においても、導入路5と旋回室8との間に、ゲート17が設けられている。このゲート17は、導入路5と旋回室8とを連通させる入水部6を有し、図示しない駆動機構により軸17Cの周りに回転可能に設けられている。
同図(a)に表した状態においては、入水部6は旋回室8の周壁8Wの接線方向を向いており、入水部6から導入された水は、旋回室8の周壁8Wに沿った旋回流CFを形成する。
一方、図22(b)に表した状態においては、入水部6は旋回室8の中心付近を向いており、入水部6から導入された水は、旋回流を形成することなく、図19(b)に表したように集束した吐水としてノズルの吐水口から放出される。
【0074】
本変型例のゲート17の場合、旋回室8に水を導入する入水口の開口端の位置が変化すると同時に、入水部6の入水方向も変化することにより、旋回流の形成を制御することができる。また、本変型例においても、図21に関して前述したように、旋回室8に対する水の導入方向を連続的に可変させることができ、使用者は吸引マッサージノズルの手元で調節して好みに応じた吸引力を得ることができる。
【0075】
図23は、ゲートの第3の変型例を表す模式図である。すなわち、同図(a)乃至(c)も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。
本変型例においても、導入路5と旋回室8との間に、ゲート17が設けられている。このゲート17も、導入路5と旋回室8とを連通させる入水部6を有し、図示しない駆動機構により軸17Cの周りに回転可能に設けられている。
そして、本変型例においては、旋回流の形成を抑制するのみならず、さらに旋回方向を反転させることも可能とされている。すなわち、図23(a)に表した状態においては、同図に向かって時計回りの方向に旋回流CF1が形成されている。そして、同図(b)に表したように、入水路6を旋回室8の中心付近に向けると、旋回流の形成は抑制され、図19(b)に表した如く、旋回成分を含まない集束された吐水流が放出される。そしてさらに、図23(c)に表したように、ゲート17を回転させ、入水路6を反対に方向に向けると、反時計回りの旋回流CF2が形成される。
【0076】
旋回流により吸引マッサージを実施すると、人体の被処理部位には、吸引力とともに旋回流の旋回方向に向けた「ねじり」を含む振動の刺激が与えられる。本変型例の場合、旋回流の旋回方向を適宜反転させることにより、この「ねじり」を含む振動の刺激を変化させることができ、使用者は好みに応じて変化に富んだ吸引マッサージを実施することができる。
【0077】
またさらに、図23(a)と(b)との中間の任意の状態、あるいは図23(b)と(c)との中間の任意の状態においては、図21に関して前述したように、旋回室8に対する水の導入方向を連続的に可変させることができ、使用者は吸引マッサージノズルの手元で調節して、好みに応じた吸引力を得ることができる。
【0078】
図24は、ゲートの第4の変型例を表す模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。
本変型例においては、旋回室8の内周壁8Wに沿って略円筒状に形成され旋回軸Zの周りに回転可能とされたゲート17が設けられている。このゲート17は、開口状の入水部6を有する。ゲート17を矢印Aの方向に適宜回転させることにより、入水部6の位置が変化し、旋回室8に対する水の導入方向及び入水口の位置が変化する。
【0079】
図24(a)に表した状態においては、導入路5から入水部6を介した旋回室8への水の導入経路が周壁8Wの接線方向となる。従って、導入路5から入水部6を介して旋回室8に導入された水は、旋回室8の周壁8Wに沿った旋回流CFを形成する。
一方、図24(b)に表した状態においては、導入路5から入水部6を介した旋回室8への水の導入経路は、旋回室8の中心付近を向いている。従って、入水部6から導入された水は、旋回流を形成することなく、図19(b)に表したように集束した吐水としてノズルの吐水口から放出される。
【0080】
本変型例のゲート17の場合、旋回室8に水を導入する入水部6の位置が変化すると同時に入水方向も変化し、旋回流の形成を制御することができる。また、本変型例においても、図21に関して前述したように、旋回室8に対する水の導入方向を連続的に可変させることができ、使用者は吸引マッサージノズルの手元で調節して、好みに応じた吸引力を得ることができる。
また、本変型例の場合、ゲート17をさらに回転させることにより、導入路5を完全に遮断してしまうこともできる。つまり、旋回室8への水の供給を遮断する「ストップ・バルブ」として用いることもできる。
【0081】
図25は、ゲートの第5の変型例を表す模式図である。すなわち、同図(a)乃至(c)も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。
本変型例においても、旋回室8の内周壁8Wに沿って略円筒状に形成され旋回軸Zの周りに回転可能とされたゲート17が設けられている。このゲート17は、開口状の入水部6を有する。ゲート17を矢印Aの方向に適宜回転させることにより、入水部6の位置が変化し、旋回室8に対する水の導入方向及び入水口の位置が変化する。そしてさらに、旋回流の旋回方向を反転させることができる。
【0082】
すなわち、図25(a)に表した状態においては、同図に向かって時計回りの方向に旋回流CF1が形成されている。そして、同図(b)に表したように、入水路6を旋回室8の中心付近に向けると、旋回流の形成は抑制され、図19(b)に表した如く、旋回成分を含まない集束された吐水流が放出される。そしてさらに、図25(c)に表したように、ゲート17を回転させ、入水路6を反対に方向に向けると、反時計回りの旋回流CF2が形成される。
【0083】
このように旋回流を反転させると、図23に関して前述したように、「ねじり」を含む振動の刺激を変化させることができ、使用者は好みに応じて変化に富んだ吸引マッサージを実施することができる。
【0084】
またさらに、本変型例においても、図25(a)と(b)との中間の任意の状態、あるいは図25(b)と(c)との中間の任意の状態においては、図21に関して前述したように、旋回室8に対する水の導入方向を連続的に可変させることができ、使用者は吸引マッサージノズルの手元で調節して、好みに応じた吸引力を得ることができる。
【0085】
図26は、ゲートの第6の変型例を表す模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。
本変型例においては、旋回室8に隣接する入水部にゲート17が設けられている。このゲート17は、入水部6を有する。ゲート17は、矢印Aの方向に摺動可能とされ、スプリング17Sにより適宜付勢されている。但し、スプリング17Sは、必ずしも設けなくてもよい。
【0086】
図26(a)に表した状態においては、導入路5から入水部6を介した旋回室8への水の導入経路が周壁8Wの接線方向となる。従って、導入路5から入水部6を介して旋回室8に導入された水は、旋回室8の周壁8Wに沿った旋回流CFを形成する。
一方、図26(b)に表した状態においては、導入路5から入水部6を介した旋回室8への水の導入経路は、旋回室8の周壁8Wの接線から遠ざかり旋回室の中心付近を向いている。従って、旋回流の形成は抑制され、図19(b)に表したように集束した吐水としてノズルの吐水口から放出される。
【0087】
本変型例のゲート17の場合も、旋回室8に水を導入する入水路の位置が変化し、旋回流の形成を制御することができる。また、本変型例においても、図21に関して前述したように、旋回室8に対する水の導入方向を連続的に可変させることができ、使用者は吸引マッサージノズルの手元で調節して好みに応じた吸引力を得ることができる。
【0088】
図27は、ゲートの第7の変型例を表す模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。
本変型例においては、旋回室8に隣接する入水部にゲート17が設けられている。このゲート17は、矢印Aの方向に摺動可能とされ、スプリング17Sにより適宜付勢されている。但し、スプリング17Sは、必ずしも設けなくてもよい。
【0089】
図27(a)に表した状態においては、ゲート17は、導入路5から旋回室8に至る水の導入経路を一部遮蔽するように配置されている。この状態においては、導入路5から旋回室8の周壁8Wの接線方向に水が導入される入水部6が形成される。従って、導入路5から旋回室8に導入された水は、旋回室8の周壁8Wに沿った旋回流CFを形成する。
またこの時、旋回室8への水の導入経路がゲート17により一部遮蔽されているために、例えば、水の流量を一定に維持する場合には、水流の流速が増加する。従って、強い旋回流を発達させ、吸引力を増加させることが可能である。
【0090】
一方、図27(b)に表した状態においては、ゲート17は、導入路5から旋回室8に至る水の入水経路を遮蔽しないように後退している。この状態においては、導入路5から旋回室8の中心付近に向けて水が導入されるため、旋回流はほとんど形成されず、図19(b)に表したように集束した吐水がノズルの吐水口から放出される。
またこの時には、旋回室8への水の導入経路はゲート17により遮蔽されないので、図27(a)の場合と比較して水流の流速は低下する。従って、ノズルの吐水口からの水の飛散をさらに効果的に抑制することもできる。
【0091】
本変型例のゲート17の場合も、旋回室8に水を導入する入水路の流路断面積が変化するとともに、入水路の位置と入水方向も変化し、旋回流の形成を制御することができる。また、本変型例においても、図21に関して前述したように、旋回室8に対する水の導入方向及び流速を連続的に可変させることができ、使用者は吸引マッサージノズルの手元で調節して好みに応じた吸引力を得ることができる。
【0092】
図28は、ゲートの第8の変型例を表す模式図である。すなわち、同図も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。本変型例においては、図24に表した第4変型例と同様に、旋回室8の内周壁8Wに沿って略円筒状に形成され旋回軸Zの周りに回転可能とされたゲート17が設けられている。このゲート17は、開口状の入水部6を有する。一方、旋回室8には、第1乃至第3の導入路5A、5B、5Cがそれぞれ接続されている。これら導入路のそれぞれは、旋回室8の周壁8Wの接線方向に水を導入するように流路が形成させており、さらにそれぞれの流路径が互いに異なる。
【0093】
ゲート17に設けられている入水部6の開口径は、導入路5A〜5Cのうちで一番大きな流路径あるいはそれ以上の開口を有する。ゲート17を矢印Aの方向に適宜回転させ、入水部6を第1乃至第3の導入路5A〜5Cのいずれかと合わせることにより、それぞれの流路径に応じた強さの旋回流が得られる。例えば、送水流量を一定した場合には、流路が狭いほうが流速が増加する。従って、流路径が小さい導入路5Cを介して旋回室8に水を導入した場合に、最も強い旋回流が得られ、その結果として、最も強い吸引力が得られる。
【0094】
また、本変型例の場合、入水部6を導入路5A〜5Cのいずれにも合わせなければ、旋回室8に水は導入されない。つまり、ゲート17を「ストップバルブ」として用いることもできる。
【0095】
図29は、ゲートの第9の変型例を表す模式図である。すなわち、同図も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。本変型例においても、図24に表した第4変型例と同様に、旋回室8の内周壁8Wに沿って略円筒状に形成され旋回軸Zの周りに回転可能とされたゲート17が設けられている。このゲート17は、開口状の入水部6を有する。一方、旋回室8には、第1乃至第3の導入路5A、5B、5Cがそれぞれ接続されている。これら導入路5A〜5Cのそれぞれは、略同一の流路径を有するが、旋回室8に対する入水角度が互いに異なるように接続されている。すなわち、導入路5Aは、旋回室の周壁8Wの接線方向S1に水が導入されるように接続されているが、導入路5Bは接線方向からやや外れた方向S2に水が導入されるように接続され、導入路5Cは、旋回室8の中心に向けた方向S3に水が導入されるように接続されている。
【0096】
ゲート17を矢印Aの方向に適宜回転させ、入水部6をこれら導入路5A〜5Cのいずれかに合わせることにより、旋回成分の強度を適宜調節することができる。さらにまた、本変型例においても、入水部6を導入路5A〜5Cのいずれにも合わせなければ、旋回室8に水は導入されない。つまり、ゲート17を「ストップバルブ」として用いることもできる。
【0097】
図30は、ゲートの第10の変型例を表す模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)も、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに対して平行な方向から眺めた模式図である。
本変型例においても、図24に表した第4変型例と同様に、旋回室8の内周壁8Wに沿って略円筒状に形成され旋回軸Zの周りに回転可能とされたゲート17が設けられている。このゲート17は、対向して設けられた一対の入水部6を有する。一方、旋回室8には、一対の導入路5A、5Bが略対向して接続されている。これら導入路5A、5Bは、やや幅広に形成され、旋回室8の円周の4分の1あまりの部分に接続されている。
これに対して、ゲート17に設けられた入水部6の開口径は、相対的に小さく、導入路5A、5Bの開口の一部のみを旋回室8に連通させるように設けられている。
【0098】
図30(a)に表したように、ゲート17の入水部6を導入路5A、5Bの一端に合わせると、旋回室8の周壁8Wの接線方向S1に水が導入され、旋回流が形成される。この時、旋回室8に対して、対向する2方向から水が導入されるので、均一な旋回流を形成することができる。
【0099】
一方、ゲート17の入水部6を導入路5A、5Bの他端に合わせると、旋回室8の中心に向かう方向S2に水がそれぞれ導入され、旋回流は形成されない。なお、図30(a)と(b)との間の状態においては、旋回室8に対する水の入水角度が連続的に変化するので、入水部6の位置を適宜調節するとにより、旋回流の強度すなわち吸引力を適宜制御することができる。
なお、本変型例においても、入水部6を導入路5A、5Bから外した位置に回転させることにより、ゲート17をストップ・バルブとして用いることもできる。
【0100】
以上、旋回室8の旋回軸Zに対して垂直方向に入水部6の方向や流路径を変化させる具体例のいくつかを挙げた。しかし、本発明はこれら具体例に限定されるものではなく、例えば、旋回室8の旋回軸に対して平行な方向に沿って入水路の方向や流路径などを変化させることもできる。
【0101】
図31は、ゲートの第11の変型例を表した模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)は、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに平行な方向に切断した断面図である。
すなわち、本変型例においても、旋回室8に導入路5が接続され、その間にゲート17が設けている。ゲート17は、入水部6を有し、軸17Cの周りに回転可能とされている。なお、本変型例において、導入路5は、旋回室の周壁8Wの接線方向に水が導入されるように接続されているが、図31においては、便宜上、導入路5が旋回室8の中心線Cに向けて接続されているように図示した。
【0102】
図31(a)に表したように、入水部6が旋回室8の底面8Rに近接した方向とされている場合には、矢印S1の方向に旋回室8に導入された水は、旋回流を十分に発達させることができる。従って、強い旋回流が得られる。
一方、図31(b)に表したように、入水部6が吐水口7の方向を向くと、水は吐水口7に向けて矢印S2の方向に旋回室8に導入されるため、十分に旋回流を発達させる前に、吐水口7に達して吐水されてしまう。従って、旋回成分の少ない吐水が形成される。
【0103】
このように、入水部6を旋回室8の旋回軸Zに対して平行な方向に変化させても旋回流の強さの制御が可能である。また、本具体例においても、ゲート17を図31(a)に表した状態と図31(b)に表した状態の間の任意の角度に配することにより、旋回流の強さを連続的に調節することができる。
【0104】
図32は、ゲートの第12の変型例を表した模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)は、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに平行な方向に切断した断面図である。
すなわち、本変型例においても、旋回室8に導入路5が接続され、その間にゲート17が設けている。ゲート17は、スプリング17Sにより適宜付勢され、図示しない駆動機構によって導入路5に適宜突出させてその流路断面積を変化させる。なお、本変型例においても、導入路5は、旋回室の周壁8Wの接線方向に水が導入されるように接続されているが、図32においては、便宜上、導入路5が旋回軸Zに向けて接続されているように図示した。
【0105】
図32(a)に表したように、ゲート17が導入路5に突出しその流路を絞っている状態においては、旋回室8に導入される水の流速が変化する。例えば、送水流量を一定とすると、このように導入路5の流路断面積を絞ることにより、流速が増加する。その結果として、より強い旋回流を形成することができる。
【0106】
一方、図32(b)に表したように、ゲート17が後退している場合には、導入路5の流路断面積は大きいため、流量が一定の場合には、流速が低下する。その結果として、旋回流はあまり発達せず、旋回成分の少ない吐水が得られる。 このように、導入路5の流路断面積を可変とすることによっても、旋回流の形成を制御することができる。また、本具体例においても、ゲート17を図32(a)に表した状態と図32(b)に表した状態との間の位置に制御することにより、旋回流の強さを連続的に調節することができる。またさらに、ゲート17により導入路5を完全に遮断することにより「ストップ・バルブ」として機能させることもできる。
【0107】
図33は、ゲートの第13の変型例を表した模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)は、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに平行な方向に切断した断面図である。なお、本変型例においても、導入路5は、旋回室の周壁8Wの接線方向に水が導入されるように接続されているが、図33においては、便宜上、導入路5が旋回軸Zに向けて接続されているように図示した。
また、図34は、旋回室8の内部に設けられるゲート17を表す斜視図である。
本変型例においては、図24に表した第4変型例と同様に、旋回室8の内周壁8Wに沿って略円筒状に形成され旋回軸Zの周りに回転可能とされたゲート17が設けられている。旋回室8には、その周壁接線方向に入水させる導入路5が接続されている。そして、ゲート17は、この導入路5から旋回室8に水を導入する入水部6を有する。入水部6は、導入路5の流路断面の一部のみを旋回室8に連通させるように、限定された開口面積を有する。さらに、図34に表したように、入水部6は、略円筒状のゲート17の壁面において、軸Cに対して連続的に傾斜して設けられている。つまり、ゲート17を軸Cの周りに回転させることにより、図33(a)及び(b)に例示したように、入水部6の位置を上下に変化させることができる。
【0108】
図33(a)に表したように、入水部6が導入路5の上端付近にある場合には、矢印S2に表したように、水は吐水口7の方向に向けて旋回室8に導入される。この場合は、図31(b)に関して前述したように、旋回流はあまり発達しない。一方、図33(b)に表したように、入水部6が導入路5の下端付近にある場合には、水は、旋回室8の底面8Rに沿って導入される。従って、吐水口7に到達するまでの間に、十分に旋回流CFを発達させることができる。
また、本具体例においても、ゲート17を図33(a)に表した状態と図33(b)に表した状態との間の任意の角度に配することにより、旋回流の強さを連続的に調節することができる。またさらに、ゲート17を回転させて導入路5を完全に遮断することにより「ストップ・バルブ」として機能させることもできる。
【0109】
図35は、ゲートの第14の変型例を表した模式図である。すなわち、同図(a)及び(b)は、略円筒状の旋回室8をその旋回軸Zに平行な方向に切断した断面図である。なお、本変型例においても、導入路5は、旋回室の周壁8Wの接線方向に水が導入されるように接続されているが、図35においては、便宜上、導入路5が旋回軸Zに向けて接続されているように図示した。
また、図36は、旋回室8の内部に設けられるゲート17を表す斜視図である。
【0110】
本変型例においても、図24に表した第4変型例と同様に、旋回室8の内周壁8Wに沿って略円筒状に形成され旋回軸Zの周りに回転可能とされたゲート17が設けられている。一方、旋回室8には、その周壁接線方向に入水させる第1の導入路5Aと、底面8Rに接続され吐水口7の方向に入水させる第2の導入路5Bと、が接続されている。そして、ゲート17は、これら導入路5A及び5Bのいずれか一方を択一的に旋回室8に連通させる第1及び第2の入水部6a、6bを有する。
【0111】
図35(a)に表したように、入水部6aが導入路5Aを旋回室8に連通させる状態においては、矢印S1に表したように、水は、旋回室の底面8Rに沿った方向に入水される。従って、吐水口7に到達するまでの間に、十分に旋回流CFを発達させることができる。
一方、図35(b)に表したように、入水部6bが導入路5Bを旋回室に連通させる状態においては、矢印S2に表したように、水は吐水口7の方向に向けて導入される。従って、旋回室8に導入された水は、旋回流を形成することなく、そのまま吐水口7から放出される。吐水口7に図示しないシャワーヘッドなどを着脱自在に設ければ、吸引マッサージノズルとしても、シャワーノズルとしても利用することができる。
【0112】
また、本変型例においても、ゲート17を適宜回転させることにより、第1及び第2の導入路5A、5Bをいずれも完全に遮断する「ストップ・バルブ」として機能させることもできる。
【0113】
以上、図1乃至図36を参照しつつゲート17について説明した。しかし、本発明において用いるゲートは、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、これら変型例のいずれか2つ以上を適宜組み合わせて用いることもできる。具体的には、図28や図35に表したように、複数の導入路が設けられている場合に、これら導入路の少なくともいずれかに、図1〜図7、図20、図22、図23、図26、図27、図31〜図33のいずかに例示したゲート17をさらに付加してもよい。
【0114】
また、ゲート17を摺動させたり回転させたりするための駆動機構については、公知の技術を当業者が適用して適宜実現可能であり、これら駆動機構を備えた吸引マッサージノズルも本発明の範囲に包含される。例えば、ゲート17を摺動させたり回転させたりする機構として、機械式駆動機構の代わりに電動式駆動機構を用いることもできる。つまり使用者の指示(例えば、スイッチ操作や音声などになる指示)に応じて電気的にゲート17を摺動または回転させることができる。機械式駆動機構を用いた場合は信頼性が高く、また電源が必要ないので装置をコンパクトにすることができる。一方、電動式の場合は、センサなどと組み合わせることにより使用者による指示方法のバリエーションが拡がり、また使用者にとって制御が容易となる。
【0115】
次に、旋回室8に水を導入する入水部の開口形状を縦長状とした実施例について説明する。
【0116】
図37(a)は、本実施例の吸引マッサージノズルの概念図であり、図5と同様の断面構造を表す。また、図37(b)は、同図(a)のC−C線断面図である。 すなわち、本実施例においては、図37に表したように、旋回室8への入水方向(矢印S)に対向する方向(矢印Cの方向)から見たときに、入水部6は、旋回流CFの旋回軸Zに対して垂直な方向の幅W2よりも旋回軸Zに対して平行な方向の幅W1の方が大なる形態に形成する。後に詳述するように、このような入水部6を形成することにより、旋回室8において旋回流を効率的に発達させることができる。その結果として、少ない流量で大きな吸引力が得られる。
【0117】
本具体例の場合、「入水部6」は、旋回室8へ導入される水流の導入方向を実質的に決定する入水路6Aと、その入水路6Aの旋回室8における開口端である入水口6Bと、を含む。これは、図20、図22、図23、図26、図27などに例示した吸引マッサージノズルにおいても同様である。
【0118】
そして、入水部6の全体に亘って、上述の幅W1とW2との関係が維持される必要はなく、その一部のみにおいて、上述の幅W1とW2との関係が成立すればよい。例えば、旋回流への影響度を鑑みると、入水口6Bの近傍において、上述の幅W1とW2との関係が成立することが望ましい。
【0119】
一方、図24、図25、図28〜図30、図33〜図36に表した吸引マッサージノズルの場合は、旋回流を形成する状態において、略円筒状のゲート17に設けられた入水部6において、上述の幅W1とW2との関係が成立すればよい。
【0120】
または、本実施例においては、旋回室8への入水方向(矢印S)に対して垂直且つ旋回流CFの旋回軸Zに対して垂直な方向に沿った入水部6の幅W2よりも、旋回室8に対する入水方向に対して垂直且つ旋回流の旋回軸Zに対して平行な方向に沿った入水部6の幅W1の方が大なるようにすることが望ましい。後に詳述するように、このような扁平開口状の入水部6を設けることにより、旋回流を効率良く形成できる。
この場合も、入水部6の全体に亘って、上述の幅W1とW2との関係が維持される必要はなく、その一部のみにおいて、幅W1とW2との関係が成立すればよい。例えば、図5、図20、図22、図23、図26及び図27に表した吸引マッサージノズルの場合、旋回流への影響度を鑑みると、入水口6Bの近傍において、上述の幅W1とW2との関係が成立することが望ましい。
また、図24、図25、図28〜図30、図33〜図36に表した吸引マッサージノズルの場合は、旋回流を形成する状態において、略円筒状のゲート17に設けられた入水部6において、上述の幅W1とW2との関係が成立すればよい。
【0121】
図38は、入水部6の開口形状を比較して表した模式図である。すなわち、同図は、図37(b)と同様に、入水部6の入水方向に対向する方向から眺めた模式図である。図38(a)は、上述した関係を満たす扁平形状(以下、「縦長」と略す)の入水部を表す。また、同図(b)は、幅W1とW2とがほぼ同一の場合を表し、同図(c)は、幅W2のほうがW1よりも大きい扁平形状(以下、「横長」と略す)の入水部を表す。
【0122】
本発明者は、これらのうち、図38(a)および(c)に表した形態の入水部6を有する吸引マッサージノズルをそれぞれ試作し、吸引力を比較した。
図39は、本発明者が実施した測定の方法を表す模式図である。すなわち、本実施例及び比較例の吸引マッサージノズルの吐水口の正面に受圧板300を配置し、この受圧板300に負荷される吸引力を測定した。測定した吸引マッサージノズルの構造パラメータは以下の通りである。なお、受圧板300は、ノズルの吐水口と同一のサイズ及び形状(円形)を有する。また、図39においては、ゲート17は便宜上、省略した。
まず、これらの吸引マッサージノズルに同一の送水能力を有する送水ポンプを接続し、吐水流量を測定した。その結果は以下の如くであった。
図40は、これらノズルについて吐水口からの距離と吸引力との関係を表すグラフ図である。すなわち、同図の横軸は吐水口7から受圧板300までの距離を表し、縦軸は受圧板300に作用した吸引力を表す。
図40から、同一口径について比較すると、本実施例のノズルのほうが比較例のノズルよりも強い吸引力が得られることが分かる。例えば、吐水口径が30mmφの場合について比較すると、本実施例のノズルにおいては吸引力のピークが約164gfに達するのに対して、比較例のノズルの吸引力のピークは約95gfに過ぎない。口径15mmφの場合についても、同様に本実施例のノズルの吸引力のピークは約106gfに達するのに対して、比較例のノズルのピークは約73gfに過ぎない。
【0123】
これは、比較例のノズルと比べた場合、本実施例のノズルのほうが、入水部6の開口中心が旋回軸Zから遠くなるので、水流に与えるモーメントが増加し、旋回流CFを十分に発達させやすいからであると考えられる。つまり、入水部6を「縦長」とすることにより、効率良く旋回流を発達させて強い吸引力を発生させることができる。このため、少ない送水量あるいは小さな送水ポンプでも強い吸引力が得られ、各種の生体効果が得られると同時に、ランニングコストや設置スペースなどの削減も可能となる。
【0124】
図41は、本実施例のノズル(縦長)と比較例のノズル(横長)の吸引力の比率を吐水口径ごとに比較したグラフ図である。すなわち、同図の横軸は、吐水口径を表す。また、縦軸は、「横長」のノズルの吸引力のピーク値に対する、「縦長」のノズルの吸引力のピーク値の比率を表す。
【0125】
このグラフから、吐水口径が大きくなるほど、「縦長」のノズルのほうが「横長」のノズルよりも高い吸引力が得られることが分かる。これは、吐水口径が大きくなるほど、「横長」のノズルでは入水力を旋回力に効率よく変換できないためであると考えられる。
以上説明したように、本発明において、ゲート17により旋回流が形成される状態においては、図37に関して説明したように、入水部6を「縦長」の形態とすることにより、効率よく旋回流を形成することができる。その結果として、限られた水量でも強い吸引力が得られ、効果的な吸引マッサージが可能となる。
【0126】
次に、入水部6の形状について説明する。
図42は、本発明の吸引マッサージノズルにおける入水部6の形状の具体例を表す模式図である。すなわち、同図も、図37(b)と同様に入水方向に対向する方向から眺めた断面図である。
【0127】
本発明においては、入水部6の形状としては、同図(a)に表したような略長方形状、同図(b)に表したような略扁平円状、あるいは同図(c)に表したような略楕円状などの各種の形状を与えることができる。また、これら以外にも、扁平多角形状や扁平不定形状などとしてもよい。
【0128】
次に、旋回室に「絞り」が設けられていない実施例について説明する。
図43は、本発明の吸引マッサージノズルにおいて「絞り部」を設けない具体例を表す断面図である。
本実施例においては、旋回室8は、吐水口7に向けてストレートに開口する単一の略円筒状の空間を有する。つまり、旋回室8の内径と吐水口7の開口径とはほぼ同一であり、吐水口での「絞り部」は設けられていない。旋回室8の形態として、このような略単一の円筒状を採用すると、吐水口の近傍に「絞り部」を設けた場合と比較して水流の圧力損失を低くすることができ、給水圧力に対して得られる流量を増やすことができる。その結果として、旋回流CFの流量を増加させ、強い吸引押圧作用を得ることができる。
【0129】
またさらに、このような単一の円筒状の旋回室は、製造が極めて容易であり、コストも下げることができる。なお、本具体例の吸引マッサージノズル1を樹脂の射出成形技術(インジェクション・モールド)などにより形成する場合、旋回室8の形状に「テーパ」を設ける場合がある。すなわち、鋳型に樹脂をモールドし、その後に旋回室8の内部空間を形成するための鋳型突出部を円滑に引き抜くためには、旋回室8の内径を均一ではなく、吐水口7に向けてやや内径が拡がるように形成することが望ましい。本発明は、このようなテーパ状の旋回室8を有するものも包含する。
【0130】
なお、図43においては、ゲート17を概念的に表したが、本実施例においても、図1乃至図36に関して前述したいずれのゲート17を設けてもよい。
【0131】
次に、リング状の「ガイド部」が設けられた吸引マッサージノズルについて説明する。
図44は、本具体例の吸引マッサージノズルを表す断面図である。同図については、図1乃至図43に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例においては、吸引マッサージノズル1の吐水口7の前面に、突出したリング状のガイド部22が設けられている。ガイド部22のサイズは、吐水口7の内径よりも大きい。こうすることにより、旋回吐水を皮膚にあてることができ、吐水力による刺激感を維持できる。また、ガイド部22のサイズを吸引マッサージノズル1の外径よりも小さくしてもよい。このようにすると、人体に対してガイド先端の位置決めをしやすく、操作性が向上する。なお、ガイド部22の先端は、人体と接触する場合があるので安全を考慮して端面は曲面状とすることが望ましい。
【0132】
本発明の吸引マッサージノズルにより吸引マッサージを実施する場合、吐水口7と人体の被処理部位10との間には、吸引力と押圧とがバランスする最適な距離が存在する。これは、例えば図40のグラフにおいて、吸引力のピークが存在することからも分かる。しかし、この最適な距離を常に維持することは容易ではない。これに対して、本実施例においては、リング状のガイド部22を設けることにより、吐水口7までの最適距離を容易に得ることができる。つまり、ガイド部22を被処理部位10に軽く押し当てることにより、最適な吸引作用が得られる距離を維持することができる。
また、使用者は、この吸引マッサージノズル1を用いて吸引マッサージを実施する際には、リング状のガイド部22を被処理部位に軽く押し当てるようにする。前述したように、吐水口7からは旋回流が円錐状に放出されているので、ガイド部22と被処理部位(人体)10との間にも、均質な水膜が形成される。つまり、被処理部位(人体)は、均質で連続的な水膜により保護されるので、ガイド部22を設けても、被処理部位(人体)に対する不快な刺激は少ない。その結果として、吸引マッサージを続けながら被処理部位の上で吸引マッサージノズル1を滑らかに移動させることができる。
【0133】
またさらに、このようなリング状のガイド部22を設けることにより、吐水口7から周囲に略円錐状に吐出される旋回流吐水の飛散を抑制できる。つまり、吐水口7から広角度に飛散する吐水成分による不快感や刺激などを緩和して、使用感が向上する。
またさらに、ガイド部22の後方にスカート状の延在部を設け、吐水口7から吐出された水の一部を吸引マッサージノズル1の後方に逃がす水路23を形成してもよい。つまり、吐水口7から吐出された水の一部は矢印Dの如く、被処理部位10とガイド部22の先端との間に水膜を形成し、他の一部は、矢印Rの如く、水路23を通って、吸引マッサージノズル1の後方に流出する。このような水路23を設けることにより、吐水口7の前面、すなわちリング状のガイド部22の内側における吐水の滞留を防止することができる。つまり、リング状のガイド部22を設けた場合、その先端に被処理部位10をあてがった状態で吐水させると、リングの内側の空間に吐水が滞留し、吐水口7の近傍における水流の分布が変化して負圧力が低下したり負圧領域が減少したりするおそれがある。これに対して、吐水を逃がす水路23を設けることにより、ガイド部22を設けても、吐水口7近傍の水流の分布の「くずれ」を防ぐことができる。つまり、所期の吸引作用を得ることができる。
【0134】
なお、図44においても、ゲート17を概念的に表したが、本実施例においても、図1乃至図36に関して前述したいずれのゲート17を設けてもよい。
【0135】
次に、吸引マッサージノズルの吐水口側の外面に操作スイッチが設けられた吸引マッサージノズルについて説明する。
図45は、本実施例の吸引マッサージノズルを表す斜視図である。
【0136】
また、図46は、この吸引マッサージノズルに設けられる入水制御部を表す斜視図である。
【0137】
すなわち、本実施例のマッサージノズルは、図44に表したものと同様のリング状のガイド部22を有する。ガイド部22は、所定のストロークだけ上下方向すなわち、ノズルの吐水面に対して垂直な方向に摺動可能に形成されている。 一方、ノズル内に収容された入水制御部は、図7及び図8に関して前述したものと類似した構造を有し、サイドカバー16と、ゲート17と、トーションバネ15と、押しバー52と、で構成されている。ゲート17には軸18が設けられており、サイドカバー16に設けられた受け溝16Gに嵌るよう構成され、軸18を中心に回転することによりゲート17は、入水部を変化させて、図5及び6の状態を形成可能とされている。
【0138】
トーションバネ15によりゲート17は、入水部を開いて旋回流を抑制する方向(図6に表した状態)に付勢されている。軸18には軸18と同軸で回転するカム53が設けられている。押しバー52は、ノズルの吐水面及び導入路5に連通して開口されたスイッチ穴内に摺動自在に設けられ、一端がカム53に接触しており、もう一端はガイド部22に当接している。すなわち、リング状のガイド部22と押しバー52とは、操作スイッチを構成している。カム53は押しバー52と接触している位置において、軸18周りの回転により軸方向高さが変化するようスロープ状に形成されており、カム53の端部にはストッパー54が設けられている。
【0139】
このように構成された本実施例の吸引マッサージノズルは、リング状のガイド部22に連動して入水制御部を作動させることができる。通常状態(入水制御部の未作動状態)では、ゲート17はトーションバネ15によって付勢され入水部を開いて旋回流を抑制するよう軸18回りに回転し、ストッパー54が押しバー52と接触することで位置決めされている(図6)。この時、押しバー52はカム53に沿って軸18の軸方向に移動しており、マッサージノズルの吐水口7側の外面方向(図46紙面上で上方)へと移動している。同時に押しバー52が当接しているリング状のガイド部22は、押しバー52の位置に合わせて、ノズルの吐水口7側の外面方向(図45紙面上で手前方向)へ移動している。
【0140】
次に、リング状のガイド部22がマッサージノズルの内側方向(図45紙面上で奥方向)に押されると、ガイド部22がノズルの内側方向(図45紙面上で奥方向)に移動し、これに合わせて押しバー52はスイッチ穴内をマッサージノズルの内側方向(図46紙面上で下方向)に移動し、この押しバー52の動きに合わせてカム53が軸18の軸回りに移動し、結果としてゲート17が軸18の軸回りに回転し、旋回室8の周壁接線方向に水を導入させるように入水部を形成する(図5)。
【0141】
つまり、リング状のガイド部22を押すことで、ゲート17を移動させて旋回流を形成する状態とすることができる。続いて、ガイド部22が押されなくなると、トーションバネ15によってゲート17は入水部を開いて旋回流を抑制するよう軸18回りに回転し、カム53によって支持バー52及びガイド部22はマッサージノズルの吐水口7側外面方向(図45紙面上で手前方向)へと移動し、その結果、元の通常状態(入水制御部の未作動状態)へ戻る。
【0142】
このようにガイド部22の動きによって入水制御部が連動することになるため、ガイド部22と人体との接触状態によって旋回流を制御することが可能となる。つまり、吸引マッサージする場合には吐水口7近傍に人体を接近させる必要があるため、実際にはガイド部22に人体を押し当てマッサージ動作を行うことになるが、この押し当て動作を入水制御部のスイッチ動作とすることが可能となり、押し当て動作を使用者の吸引マッサージ開始合図と判断し、旋回流を形成させマッサージ状態へ変化させることが可能となる。使用者は、吸引マッサージノズルに送水を続けながら、ガイド部22を人体に接触させるだけで旋回流を形成し吸引マッサージ効果を得ることができ、逆に吸引マッサージをしない場合、つまりガイド部22を人体に接触させないだけで旋回流を抑制し、図19(b)に関して前述したように集束させた吐水流に切り替えて、飛散等を抑制することが可能となる。
【0143】
ノズルの吐水面とリング状のガイド部22との間に図示しないバネを設け、ガイド部22をノズルの吐水口7側外面方向(図45紙面上で手前方向)に付勢するよう設けてもよい。この場合、入水制御部が作動状態から未作動状態に戻る際に、ガイド部22の移動を円滑にし、確実に入水制御部を未作動状態に戻すことが可能となる。
【0144】
なお、以上図示したガイド部22は略円筒状であるが、本発明はこれに限定されない。ガイド部は、例えば、楕円筒状体や、多角形の筒状体、あるいは不定形の筒状体などでもよい。また、リング状ではなく、吐水口を取り巻くように複数の突起を配設し、これら突起のうちの少なくとも一つと押しバー52とが連動するように構成することによっても、図45及び図46に関して前述したものと同様に旋回流の形成状態を変化させる効果を得ることができる。
【0145】
次に、旋回室に空気を導入する吸引マッサージノズルの具体例について説明する。 図47は、本具体例の吸引マッサージノズルを表す断面図である。同図についても、図1乃至図46に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例においては、旋回室8の後方底面すなわち、吐水口7と対向する壁面に空気導入口26が設けられている。この空気導入口26は、図示しない空気配管82を介して大気に開放され、または空気供給手段に接続されている。
前述した如く、扁平形状の入水部6から旋回室8に水が導入され、旋回流CFが効率的に形成されると、旋回室8の中心付近に強い負圧部が形成される。すると、その圧力差によって、空気導入口26から旋回室8内に空気が吸い込まれ、旋回流CFの旋回軸線上に空気柱28が形成される。この吸引マッサージノズルを水中で使用した場合、この空気柱28は、吐水口7の近傍において矢印BWにより表したように外側から流入しようとする周囲水とぶつかり、および旋回室8から速度を速めて吐水口7から吐出しようとする旋回吐水のせん断力により引きずられ、形状を微細な気泡と変えながら、旋回吐水と共に周囲水中に吐出される。
【0146】
こうして、吐水口7から吐出する旋回吐水は、気泡が混入された気泡混入水となり、旋回成分をもった円錐形の吐水となる。この場合の円錐形吐水形状は、吐水口7の断面積および吐水口7の開口端の形状により変化する。
【0147】
気泡の量及び径は、空気導入口26に供給される空気量を調整することにより可変である。気泡の径は、空気流量が少なければ小さくなる。空気の供給を遮断して、気泡混入のない吸引モードで動作させることも可能である。この場合には、もっとも強い吸引力が得られる。また、入水部6から導入される水の流量に応じて発生する負圧を変化させることができるので、これによっても気泡の量および径を変化させることも可能である。
このように、本具体例によれば、気泡浴マッサージ装置としても使用が可能である。またさらに、本具体例においては、混入させる気泡量を変化させることによって、吐水口7において生ずる吸引力を調節することも可能である。従って、使用者は、図1乃至図36に関して前述したいずれかのゲート17により吸引力を調節できるとともに、気泡を混入させることにより、さらに異なるマッサージ感を別途選択して用いることもできる。
【0148】
なお、図47においても、ゲート17を概念的に表したが、本実施例においても、図1乃至図36に関して前述したいずれのゲート17を設けてもよい。
【0149】
次に、本発明の吸引マッサージシステムについて説明する。
すなわち、図1乃至図47に関して前述した本発明の吸引マッサージノズルを、送水手段などと組み合わせることにより、吸引マッサージが実施可能な吸引マッサージシステムが実現する。
図48及び図49は、本発明の第1の実施例の吸引マッサージシステムを、斜め正面側、及び斜め後方側からそれぞれ眺めた模式図である。
また、図50は、この吸引マッサージシステムの要部構成を表すブロック図である。
【0150】
すなわち、本実施例の吸引マッサージシステムは、椅子型の吸引マッサージシステムである。本実施例の吸引マッサージシステムをその外部から眺めると、筺体70と、その正面から伸びる可撓性ホース30と、その先端に設けられた吸引マッサージノズル1と、を有する。筺体70には、電源スイッチ72、吸気開閉コック74、取水口76、持ち穴78、電源コード80、吸気ホース82などが適宜設けられている。筺体70の内部には、送水手段50が収容されている。送水手段50は、例えば耐水処理が施された電動式の送水ポンプを内蔵し、取水口76から取り入れた水(お湯)を可撓性ホース30を介して吸引マッサージノズル1に送出する。送水ポンプは、例えば、筺体70の外部から交流または直流の電力の供給を受けるようにしてもよく、または、筺体70の中に充電池などの電源を内蔵して電力を供給してもよい。いずれの場合にも、浴槽内の湯に沈めて安全に使用できるよう、所定の耐水処理が適宜実施されている。
なお、吸気ホース82は、図47に関して前述した如く、吸引マッサージノズル1に空気を導入する場合に利用することができる。また、吸気切り替えコック75を適宜設けてもよい。吸気切り替えコック75を閉じた場合には、吸気ホース82を介してノズル1に空気を送り、吸気切り替えコック75を開いた場合には、可撓性ホース30に空気を混入させることができる。もちろん、ノズル1に空気を混入しないシステムの場合には、吸気ホース82は不要である。
【0151】
一方、吸引マッサージノズル1は、図48に例示した如く、シャワーヘッドに類似した外観を有する。同図に表した吸引マッサージノズル1Aは、その先端付近を「わしづかみ」にして用いるのに適した形状を有する。また吸引マッサージノズル1Bは、通常のシャワーヘッドの如くその根本部分を保持して用いるのに適した形状を有する。
これら吸引マッサージノズル1(1A、1B)は、図1乃至図47に関して前述したように、旋回室における旋回流の形成状態を調節したり、旋回流の形成を停止させることが可能なゲート17を備える。このような独特の構造を有する吸引マッサージノズルを設けることにより、使用者は、手元で吸引力のオン・オフや、好みに応じた吸引力の調節ができ、さらに、旋回流の形成を停止させて吐水流による押圧マッサージを適宜実施することができる。
【0152】
図51は、本実施例の吸引マッサージシステムの使用状態を説明するための模式図である。すなわち、使用者200は、湯110をはった浴槽100の中に本発明の吸引マッサージシステムを設置し、筺体70の上に腰掛けた状態で吸引マッサージノズル1を操作することができる。この際に、図7に関して前述したように旋回吐水Aにより形成される水膜により吐水口7の周囲が覆われるため、人体の被処理部位10の表面は常に均質な水膜に保護され、人体は吸引マッサージノズルから過度の摩擦抵抗を受けない。このため、不快な刺激がなく、使用感に優れる。また、本実施形態の吸引マッサージノズル1を浴槽内の水(お湯)の中に浸した状態で用いると、吸引力を低下させる空気層(空洞)が旋回室内に形成されることを抑制でき、より効果的である。また、浴槽100内のお湯110を循環使用する点で、節水効果も高い。
【0153】
また、吸引マッサージノズル1が筺体70に対して可撓性ホース30により接続されているので、吸引マッサージノズル1を使用者の身体のあらゆる部分の被処理部位に対して柔軟且つ自在にあてることができる。しかも、マッサージしづらいヒップや太ももの裏側が、腰掛けている状態により浴槽底面から浮いているので、ノズルをあててマッサージするスペースが得られ、確実且つ容易にマッサージできる。
【0154】
また、本実施例によれば、使用者200は、コンパクトな筺体70の上に腰掛けた状態で吸引マッサージノズル1を操作できる。その結果、使用者200は、常にリラックスした状態で吸引マッサージすることができる。またさらに、上半身、例えば脇の下から二の腕を吸引マッサージするような場合でも、吸引マッサージノズル1を浴槽の湯110の中に浸した状態で操作することが可能である。しかも、下半身、例えば、ヒップや太ももの裏側まで、まんべんなく吸引マッサージすることができる。従って、これらの部位につきやすい「セルライト(老廃物と脂肪の塊)」を揉みほぐすことにより、老廃物の排出を促進し、セルライトを正常な脂肪に改善することができる。その結果として、人体の「引き締め効果」が得られる。
【0155】
図52は、本発明の吸引マッサージシステムの第2の実施例を表す模式図である。すなわち、同図は、浴槽100と組み合わされた吸引マッサージシステムを表す。
本実施例の場合、浴槽100の中にノズル収容部120が設けられ、図1乃至図47に関して前述した本発明の吸引マッサージノズル1は、このノズル収容部120に収容可能とされている。そして、送水手段50は、水配管60を介して浴槽100の中の水(お湯)を取水し、可撓性ホース30を介して吸引マッサージノズル1に送出する。
【0156】
本実施例においては、図52(a)に表したように、ノズル収容部120に吸引マッサージノズル1を収納した状態で、使用者は、浴槽100内に入浴し吸引マッサージノズル1に被処理部位をあてがうことにより吸引押圧マッサージを受けることができる。この時、吸引マッサージノズル1は、水没していてもよく、お湯よりも上に露出していてもよい。但し、前述したように、吸引マッサージノズル1を水没させたほうがより強い吸引マッサージを受けることができる。
また、図47に関して前述したように、吸引マッサージノズル1を収容部120に収納した状態で空気導入口26から空気を導入すれば、いわゆる気泡浴装置として使用することもできる。
【0157】
また一方、図52(b)に表したように、吸引マッサージノズル1をノズル収容部120から取り外して用いることができる。本実施例においては、吸引マッサージノズル1は、可撓性ホース30により接続されているので、使用者は、吸引マッサージノズル1を自由な位置に移動させ、被処理部位にあてて使用することができる。
【0158】
なお、本実施例においても、送水手段50により浴槽100内のお湯(水)を吸引マッサージノズル1に供給する。つまり、浴槽100内のお湯を循環使用する点で、節水効果が高い。そして、図1乃至図47に関して前述した本発明の吸引マッサージノズル1を用いることにより、ゲート17を設けることにより、使用者は、手元で吸引力のオン・オフや、好みに応じた吸引力の調節ができ、さらに、旋回流の形成を停止させて吐水流による押圧マッサージを適宜実施することができる。
【0159】
図53は、本発明の吸引マッサージシステムの第3の実施例を表す模式図である。同図については、図1乃至図52に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においては、浴槽100のお湯を循環させる送水手段の代わりに、お湯(または水)の供給部400が設けられている。供給部400としては、例えば、浴槽100にお湯を供給するための給湯器を兼用することができる。
本実施例の場合には、供給部400を設けることより、浴槽100内にお湯がない状態においても、本発明の吸引マッサージノズル1を用いた吸引押圧マッサージを受けることができる。もちろん、浴槽100内にお湯がはられた状態においても、吸引押圧マッサージや気泡浴を同様に実施することができる。
そして、図53(b)に表したように、可撓性ホース30を伸ばすことにより、吸引マッサージノズル1を取り外して所望の被処理部位に向けて使用することができる。また、本実施例においては、図52に関して前述したような送水手段50や循環のための水配管60を設ける必要がないため、吸引マッサージシステムの構造を簡略化させ、低コストで提供することが可能である。
【0160】
図54は、本発明の吸引マッサージシステムの第4の実施例を表す模式図である。同図についても、図1乃至図53に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においては、ノズル収容部120が浴槽100の周縁の、いわゆる「エプロン」の部分に設けられている。気泡浴を行わず、吸引押圧マッサージを主体として実施するような場合には、吸引マッサージノズル1を簡単に取り外し、使用者の人体の各所に容易にあてがうことができるようにすることが望ましい。ノズル収容部120を浴槽100のエプロンに設置すると、吸引マッサージノズル1を取り外すことが極めて容易となる。また、浴槽100内に入浴した状態で、吸引マッサージノズル1が邪魔になる心配もない。
そして、本発明においても、可撓性ホース30によりノズル収容部120と吸引マッサージノズル1とを接続することにより、吸引マッサージノズル1を自在に取り扱うことができる。
【0161】
また、本実施例においても、浴槽100内のお湯を循環使用する点で、節水効果が高く、また、図1乃至図47に関して前述した本発明の吸引マッサージノズル1を用いることにより、使用者は、手元で吸引力のオン・オフや、好みに応じた吸引力の調節ができ、さらに、旋回流の形成を停止させて吐水流による押圧マッサージを適宜実施することができる。
【0162】
図55は、本発明の吸引マッサージシステムの第5の実施例を表す模式図である。同図についても、図1乃至図54に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においても、ノズル収容部120が浴槽100の周縁の「エプロン」の部分に設けられている。このため、吸引マッサージノズル1を取り外すことが極めて容易となる。また、浴槽100内に入浴した状態で、吸引マッサージノズル1が邪魔になる心配もない。
また、本実施例においても、可撓性ホース30によりノズル収容部120と吸引マッサージノズル1とを接続することにより、吸引マッサージノズル1を自在に取り扱うことができる。さらに、送水手段50や循環のための水配管60を設ける必要がないため、吸引マッサージシステムの構造を簡略化させ、低コストで提供することが可能である。そして、図1乃至図47に関して前述した本発明の吸引マッサージノズル1を用いることにより、使用者は、手元で吸引力のオン・オフや、好みに応じた吸引力の調節ができ、さらに、旋回流の形成を停止させて吐水流による押圧マッサージを適宜実施することができる。
【0163】
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
すなわち、本発明の吸引マッサージノズル及び吸引マッサージシステムを構成するいずれかの要素について当業者が設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備えたものであれば、本発明の範囲に包含される。
【0164】
例えば、吸引マッサージノズルの外形や、吐水口とのサイズの比率、あるいは入水部の位置関係などについては、旋回流が得られ、その結果として負圧部が形成される範囲内であれば、本発明に包含される。
【0165】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る吸引マッサージノズルによれば、使用者は、手元で吸引力のオン・オフや、好みに応じた吸引力の調節ができ、さらに、旋回流の形成を停止させて吐水流による押圧マッサージを適宜実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる吸引マッサージノズルの斜視図である。
【図2】図1の吸引マッサージノズルの正面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】図4のB−B線断面図である。
【図7】(a)及び(b)は、入水制御部11の斜視図である。
【図8】(a)及び(b)は、入水制御部11の縦断面図である。
【図9】吸引マッサージノズル1の吸引動作を説明するための模式図である。
【図10】ラッチ機構が付加された入水制御部を表す模式図である。
【図11】ラッチ機構が付加された入水制御部を表す模式図である。
【図12】ラッチ機構が付与された入水制御部の第2の具体例を表す模式図である。
【図13】ラッチ機構が付与された入水制御部の第2の具体例を表す模式図である。
【図14】 ラッチ機構が付与された入水制御部の第3の具体例を表す模式図である。
【図15】 ラッチ機構が付与された入水制御部の第3の具体例を表す模式図である。
【図16】本発明者が試作した比較例の吸引マッサージノズルを表す模式図である。
【図17】本発明者が試作した比較例の吸引マッサージノズルを表す模式図である。
【図18】比較例の吸引マッサージノズルの吐水状態を表す模式図である。
【図19】本発明の実施形態の吸引マッサージノズルの吐水状態を表す模式図である。
【図20】本発明の吸引マッサージノズルに設けることができるゲートの第1の変型例を表す模式図である。
【図21】第1変形例のゲート17を用いた時の旋回室8に対する水の入水方向の変化を例示する模式図である。
【図22】本発明の吸引マッサージノズルに設けることができるゲートの第2の変型例を表す模式図である。
【図23】ゲートの第3の変型例を表す模式図である。
【図24】ゲートの第4の変型例を表す模式図である。
【図25】ゲートの第5の変型例を表す模式図である。
【図26】ゲートの第6の変型例を表す模式図である。
【図27】ゲートの第7の変型例を表す模式図である。
【図28】ゲートの第8の変型例を表す模式図である。
【図29】ゲートの第9の変型例を表した模式図である。
【図30】ゲートの第10の変型例を表した模式図である。
【図31】ゲートの第11の変型例を表した模式図である。
【図32】ゲートの第12の変型例を表した模式図である。
【図33】ゲートの第13の変型例を表した模式図である。
【図34】旋回室8の内部に設けられるゲート17を表す斜視図である。
【図35】ゲートの第12の変型例を表した模式図である。
【図36】旋回室8の内部に設けられるゲート17を表す斜視図である。
【図37】旋回室8に水を導入する入水部の開口形状を縦長状とした吸引マッサージノズルを表す模式図である。
【図38】入水部6の開口形状を比較して表した模式図である。
【図39】本発明者が実施した測定の方法を表す模式図である。
【図40】吐水口からの距離と吸引力との関係を表すグラフ図である。
【図41】本実施例のノズル(縦長)と比較例のノズル(横長)の吸引力の比率を吐水口径ごとに比較したグラフ図である。
【図42】本発明の吸引マッサージノズルにおける入水部6の形状の具体例を表す模式図である。
【図43】本発明の吸引マッサージノズルにおいて「絞り部」を設けない具体例を表す断面図である。
【図44】リング状の「ガイド部」が設けられた吸引マッサージノズルを表す断面図である。
【図45】吸引マッサージノズルの吐水口側の外面に操作スイッチが設けられた吸引マッサージノズルを表す斜視図である。
【図46】図45の吸引マッサージノズルに設けられる入水制御部を表す斜視図である。
【図47】旋回室に空気を導入する吸引マッサージノズルの断面図である。
【図48】本発明の第1の実施例の吸引マッサージシステムを斜め正面側から眺めた模式図である。
【図49】本発明の吸引マッサージシステムの第1の実施例を斜め後方側から眺めた模式図である。
【図50】吸引マッサージシステムの第1実施例の要部構成を表すブロック図である。
【図51】吸引マッサージシステムの第1実施例の使用状態を説明するための模式図である。
【図52】本発明の吸引マッサージシステムの第2の実施例を表す模式図である。
【図53】本発明の吸引マッサージシステムの第3の実施例を表す模式図である。
【図54】本発明の吸引マッサージシステムの第4の実施例を表す模式図である。
【図55】本発明の吸引マッサージシステムの第5の実施例を表す模式図である。
【符号の説明】
1 吸引マッサージノズル
2 旋回部
4 接続部
5、5A〜5C 導入路
6 入水部
6A 入水路
6B 入水口
7 吐水口
8 旋回室
8R 底面
8W 周壁
10 人体(被処理部位)
11 入水制御部
12 押しバー
13 ボタン
14 操作スイッチ
16 サイドカバー
17 ゲート
17C 軸
17S スプリング
20 スイッチ穴
22 ガイド部
23 水路
26 空気導入口
28 空気柱
30 可撓性ホース
50 送水手段
52 支持バー
53 カム
54 ストッパー
58 軸
60 水配管
61 キー
62 バネ
63 キー溝
64 収納室
70 筺体
72 電源スイッチ
74 吸気開閉コック
75 吸気切り替えコック
76 取水口
80 電源コード
82 吸気ホース
82 空気配管
100 浴槽
110 湯
111 制御機構
112 押しバー
113 ボタン
114 操作スイッチ
116 サイドカバー
117 扉
120 ノズル収容部
120 収容部
200 使用者
300 受圧板
400 供給部
Z 旋回軸
Claims (13)
- 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部から前記旋回室に入水される水流を変化させ、前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記ゲートは、前記入水部の位置を変化させることにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とすることを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部から前記旋回室に入水される水流を変化させ、前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記ゲートは、前記入水部の入水方向を変化させることにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とすることを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記ゲートは、前記旋回流の旋回軸に対して略垂直な方向に沿って前記入水部の入水方向を変化させることにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とすることを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記ゲートは、前記旋回流の旋回方向を反転可能としたことを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記ゲートは、前記旋回流の旋回軸に対して略平行な方向に沿って前記入水部の入水方向を変化させることにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とすることを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記ゲートは、前記入水部の流路断面積を変化させることにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とすることを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記旋回室に最も強い旋回流が形成されるように前記ゲートにより制御された状態において、前記入水部は、前記旋回室への入水方向に対向する方向から見たときに、前記旋回流の旋回軸に対して垂直な方向の幅よりも前記旋回軸に対して平行な方向の幅の方が大なることを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記旋回室に最も強い旋回流が形成されるように前記ゲートにより制御された状態において、前記入水部は、前記旋回室への入水方向に対して垂直且つ前記旋回流の旋回軸に対して垂直な方向に沿った前記入水部の幅よりも、前記旋回室に対する入水方向に対して垂直且つ前記旋回流の旋回軸に対して平行な方向に沿った前記入水部の幅の方が大なることを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記旋回室は、前記入水部から前記吐水口に至る部分が前記吐水口の開口径と略同一の内径を有することを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
前記ゲートは、吸引マッサージノズルの外面に設けられた操作スイッチにより駆動可能とされたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の吸引マッサージノズル。 - 前記操作スイッチは、吸引マッサージノズルの前記吐水口側の外面に設けられたことを特徴とする請求項10記載の吸引マッサージノズル。
- 入水部と、
前記入水部から入水される水の旋回流を形成し、前記旋回流を吐水口から吐水させる旋回室と、
前記入水部を制御することにより前記旋回室に形成される旋回流の状態を可変とするゲートと、
を備え、
使用者による前記ゲートの操作の終了後にその変更された前記ゲートの状態を保持するラッチ機構を有していることを特徴とする吸引マッサージノズル。 - 送水手段と、
請求項1〜12のいずれか1つに記載の吸引マッサージノズルと、
を備え、
前記送水手段から前記吸引マッサージノズルの前記入水部に水を供給し、使用者が前記吸引マッサージノズルの前記吐水口に形成される負圧部を利用した吸引マッサージを実施可能としたことを特徴とする吸引マッサージシステム。
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