JP4158103B2 - マッサージノズル及びマッサージシステム - Google Patents

マッサージノズル及びマッサージシステム Download PDF

Info

Publication number
JP4158103B2
JP4158103B2 JP2003190481A JP2003190481A JP4158103B2 JP 4158103 B2 JP4158103 B2 JP 4158103B2 JP 2003190481 A JP2003190481 A JP 2003190481A JP 2003190481 A JP2003190481 A JP 2003190481A JP 4158103 B2 JP4158103 B2 JP 4158103B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
massage
guide
suction
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003190481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005021385A (ja
Inventor
信浩 庄野
弘一 豊田
隆弘 大橋
亮子 石丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2003190481A priority Critical patent/JP4158103B2/ja
Publication of JP2005021385A publication Critical patent/JP2005021385A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4158103B2 publication Critical patent/JP4158103B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Massaging Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マッサージノズル及びマッサージシステムに関し、特に、水の圧力を利用してノズル内で旋回水流を形成し、その中心部に形成される負圧部を利用して身体に吸引圧を作用させることができるマッサージノズル及びこのマッサージノズルを用いたマッサージシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
美容や健康増進を目的として身体の皮膚表面をマッサージし、血液の循環を活性化するマッサージ器は、広く用いられている。このような従来のマッサージ器としては、例えば電動式の肩たたき器や腰もみ器、減圧状態にした吸入孔を身体表面に吸着させて使う器具など等が知られている。
【0003】
しかしながら、このような従来のマッサージ器は単に揉むだけ、または吸引するだけのもので、十分に高い生体効果まで得られるものではなく、使い勝手と、優れたマッサージ効果とを兼ね備えて実現したものはこれまでになかった。
【0004】
水を用いたマッサージ装置としては、一端を閉じ、他端を開放状とした円筒体内にその内周接線方向に加圧液体を導入する開口と、上記閉塞端に円筒体の中心位置で外気を導入する開口とを設け、さらに、円筒体の外側に案内筒を設けて吐水口近傍で吸引することができる「マッサージ器」が考案されている(例えば、特許文献1参照)。この考案では、案内筒を身体に密着させて用いることで吸引部と押圧部を形成し、吸引部で皮膚を吸引し、押圧部で微小な気泡を身体に当てることができる。そして、ノズルとその外周を取り囲む案内筒との間の隙間を介して後方に気泡を混入させた水を環流可能としている。
【0005】
一方、特許文献2には、気液噴出孔から拡開するガイドと、その前側縁部に後方に向けて周設された飛散防止部と、を有する吸引洗浄器が開示されている。気泡を混入させた液体は、気液噴出孔から噴出しガイドの内壁面に沿って旋回しながら人体の肌面に衝突し、ガイドに設けられた穴状の流出部から飛散防止部の内壁面を通って外部に流出する。
【0006】
【特許文献1】
実開平4−55337号公報
【特許文献2】
特開2003−38382号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般にマッサージあるいはリラクゼーションの実施にあたっては、被処理部位に対して物理的刺激を与えるのと同時に、心理的な刺激あるいは心理効果を付与することが重要である。吸引マッサージの場合、被処理部位が実際に吸引され変形していることを使用者が確認できると、心理的な効果が倍増する。つまり、被処理部位が吸引ノズルの中に引き込まれている状態を使用者が確認できれば、使用者は吸引マッサージの作用を実感し、それにより得られる生体効果に対する信頼感や安心感などを得ることができる。
【0008】
使用者が被処理部位の吸引状態を確認するためには、肉眼による目視が最も効果的である。しかし、特許文献1及び2に開示されているように旋回流に気泡を混入させると、気泡に邪魔されるため、被処理部位の吸引状態を目視により確認することは困難となる。
【0009】
またさらに、限られた投入パワーの下で吸引効果を最大限に発揮するためには、旋回室内は、入水口と吐水口以外は閉鎖空間を構成していることが望ましい。空気管により旋回室が大気開放されていると、旋回流により生じた負圧エネルギーの一部が気体を吸引するエネルギーに消費されるため、人体の被処理部位を吸引する力が低下し、吸引効果が不十分となる。
【0010】
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、被処理部位の吸引状態を肉眼により容易に観察でき心理的な効果が確実に得られると同時に限られた給水能力でも強い吸引力が得られるマッサージノズル及びこのマッサージノズルを用いたマッサージシステムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のマッサージノズルは、入水部と、前記入水部から入水される水の旋回流を形成する旋回室と、前記旋回流を吐水し負圧部が形成されるように設けられた吐水口と、を備え、前記吐水口を含む先端部の少なくとも一部が透明な材料により形成され、前記透明な材料により形成された前記一部の表面に、目盛りが設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、被処理部位の吸引状態を側方から肉眼により容易に観察でき心理的な効果が確実に得られるマッサージノズルを提供できる。
【0013】
または、本発明のマッサージノズルは、入水部と、前記入水部から入水される水の旋回流を形成する旋回室と、前記旋回流を吐水し負圧部が形成されるように設けられた吐水口と、を備え、前記旋回室の周壁または前記吐水口に対向する前記旋回室の底壁面の少なくともいずれかにおいて、その少なくとも一部が透明な材料により形成され、前記透明な材料により形成された前記一部の表面に、目盛りが設けられたことを特徴とする。
旋回室の周壁を透明な材料により形成すれば、被処理部位の吸引状態を斜め上方または上方から肉眼により容易に観察でき心理的な効果が確実に得られるマッサージノズルを提供できる。また、側面方向からの目視と併せて、吸引状態の立体的な観察が可能となる。さらにまた、旋回流が有する旋回成分により被処理部位に与えられる「ねじり」の変形を観察することが容易となる。
【0014】
一方、底壁面を透明な材料により形成すれば、吸引される被処理部位を正面の方向から観察することができ、側面方向からの目視と併せて、吸引状態の立体的な観察が可能となる。またこの場合も、旋回流が有する旋回成分により被処理部位に与えられる「ねじり」の変形を観察することが容易となる。
【0015】
または、本発明のマッサージノズルは、入水部と、前記入水部から入水される水の旋回流を形成する旋回室と、前記旋回流を吐水し負圧部が形成されるように設けられた吐水口と、前記吐水口の周囲をとり囲み前記吐水口よりも突出したガイドと、を備え、少なくとも前記ガイドの一部が透明な材料により形成され、前記透明な材料により形成された前記一部の表面に、目盛りが設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、やはり被処理部位の吸引状態を肉眼により容易に観察でき心理的な効果が確実に得られるマッサージノズルを提供できる。またさらに、ガイドを設けることにより、被処理部位に対して最適な吸引作用が得られる距離を確実且つ容易に維持することができる。また同時に、ガイドを設けることにより、吐水口から周囲に略円錐状に吐出される旋回流吐水の周囲への飛散を抑制でき、使用感が向上する。
ここで、前記吐水口を含む先端部の少なくとも一部も透明な材料により形成されたものとすれば、ガイドの内側に設けられた吐水口の中にまで被処理部位が吸引された場合に、その先端まで目視することが可能となる。
【0016】
ここで、前記ガイドに、前記吐水口から吐出された水を放出させる放出口が設けられたものとすれば、吐水口から吐水される水を適度に外部に逃がし、ガイドの内部の水の滞留を抑制することができる。その結果として、ガイドを人体の被処理部位に密着させることも容易となり、吸引マッサージの際の基準面を認識しやすくなる。また、放出口を設けて吐水口の出口付近における水の滞留を防ぐことにより、旋回流の形成状態を所定の状態に維持することができる。つまり、ガイドの内側の空間における吐水の滞留に起因する吐水口近傍の水流の分布の「くずれ」を防ぐことができ、所期の吸引作用を得ることができる。
【0017】
また、前記ガイドは、マッサージノズル本体に対して着脱可能とすることができる。このようにすれば、ガイドの高さや径、形状などを使用者の好みに応じて適宜変更して吸引マッサージを実施できる。
【0018】
また、前記ガイドは、マッサージノズル本体の側面に向けて延在したスカート部を有し、前記スカート部と前記マッサージノズル本体との間に、前記吐水口から吐水された水をマッサージノズルの略後方に向けて放出させる放出水路が形成されたものとすることができる。
【0019】
このようにすれば、吐水口の前面、すなわちガイドの内側における吐水の滞留を防止することができ、吐水が滞留することによる水流の分布の「くずれ」を防ぐことにより、所期の吸引作用を得ることができる。また、浴槽の水(湯)の中にマッサージノズルを浸した状態で吸引マッサージを実施する際に、吐水流の一部をノズル後方に逃がすことにより、水面の「揺れ」が抑制され、使用者は、水中に浸したマッサージノズルのガイドを介して、被処理部位の変位を明瞭に確認することができる。
【0020】
また、前記放出水路に、複数の整流板が設けられたものとすれば、ノズル後方に放出される水の旋回流成分を抑制することにより飛散を抑制し、さらにまた、水面の「揺れ」が抑制され、使用者は、水中に浸したマッサージノズルのガイドを介して、被処理部位の変位を明瞭に確認することができる。
【0021】
また、前記透明な材料により形成された前記一部の表面に、目盛りが設けられたものとすれば、吸引による被処理部位の変位量を定量的に確認でき、被処理部位の「たるみ」具合を評価したり、シェイプアップの指標としたり、吸引作用を調節するための指標とすることができる。
【0022】
また、前記吐水口に対向する前記旋回室の底壁面の少なくとも一部が透明な材料により形成されたものとすれば、吸引される被処理部位を正面の方向から観察することができ、側面方向からの目視の併せて、吸引状態の立体的な観察が可能となる。さらにまた、旋回流が有する旋回成分により被処理部位に与えられる「ねじり」の変形を観察することが容易となる。
【0023】
また、前記旋回室は、前記入水部から前記吐水口に至る部分が前記吐水口の開口径と略同一の内径を有するものとすることができる。
入水部から吐水口までの内径を略同一とすることにより、入水部から導入され旋回流を形成する液体の圧力損失を低減し、小さい送水能力の送水手段を用いた場合でも大きな流量が得られ、強い吸引力が得られる。また、マッサージノズルのサイズをコンパクトにでき、さらに、製造性も大幅に向上する。
【0024】
また、前記入水部は、前記旋回室への入水方向に対向する方向から見たときに、旋回流の旋回軸に対して垂直な方向の幅よりも前記旋回軸に対して平行な方向の幅の方が大なるものとすることができる。
【0025】
入水部を旋回軸の方向沿って縦長に形成することにより、旋回室に流入する水流を旋回室の内周壁に接近させることができるので、旋回モーメントが増加し、旋回流を十分に発達させることができる。従って、同一の投入パワーまたは同一の流量においても、より強い旋回流が得られ、吸引力が増大する。そして、効率良く吸引力を発生させることができるので、給水ポンプを小型化でき、初期コスト、ランニングコストを低下させ、省スペースも実現できる。
【0026】
また、前記旋回室への入水方向に対して垂直且つ前記旋回流の旋回軸に対して垂直な方向に沿った前記入水部の幅よりも、前記旋回室に対する入水方向に対して垂直且つ前記旋回流の旋回軸に対して平行な方向に沿った前記入水部の幅の方が大なるものとすることができる。
上記構成によっても、同様に入水部を旋回軸の方向沿って縦長に形成することにより、旋回室に流入する水流を旋回室の内周壁に接近させることができるので、旋回モーメントが増加し、旋回流を十分に発達させることができる。従って、同一の投入パワーまたは同一の流量においても、より強い旋回流が得られ、吸引力が増大する。そして、効率良く吸引力を発生させることができるので、給水ポンプを小型化でき、初期コスト、ランニングコストを低下させ、省スペースも実現できる。
【0027】
一方、本発明のマッサージシステムは、送水手段と、上記いずれかのマッサージノズルと、を備え、前記送水手段から前記マッサージノズルの前記入水部に水を供給し、使用者が前記マッサージノズルの前記吐水口に形成される前記負圧部を利用したマッサージを実施可能としたことを特徴とする。
上記構成によれば、吐水部やガイドあるいは旋回室の底壁面を介して被処理部位の吸引状態を目視できるマッサージノズルを用いることにより、使用者は、吸引効果を肉眼で確認して心理的な効果によるマッサージ効果の増進も可能となる。またさらに、被処理部位の吸引状態を肉眼により観察しながら、最適な吸引量が得られるように、システムの流量調節バルブなどを調節することもできる。
【0028】
その結果として、限られた送水能力で効率良く高いマッサージ効果を発生させることができるので、給水ポンプを小型化でき、初期コスト、ランニングコストを低下させ、省スペースも実現できるマッサージシステムを提供できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3は、本発明の実施の形態にかかるマッサージノズル1を表す模式図である。すなわち、図1は、マッサージノズル1の正面図であり、図2は、図1のA−A線断面図、図3は、図2のB−B線断面図である。
本実施例のマッサージノズル1は、断面が円型である旋回室8と旋回室8の周壁8Wの略接線方向に水を導入する入水部6とを有する旋回部2と、入水部6へ連通するよう開口された導入路5を内部に有する接続部4と、吐水口7を有し旋回室8が吐水口7へとその断面積が滑らかに変化するよう設けられた絞り部9を有する吐水部3と、を有する。入水部6は、旋回室8へ導入される水流の導入方向を実質的に決定する入水路6Aと、その入水路6Aの旋回室8における開口端である入水口6Bと、を含む。図1乃至図3に例示したマッサージノズル1の場合には、旋回室8へ導入される水流の導入方向は、矢印Sの方向である。従って、入水路6Aは、矢印Sの方向に設けられた水路に対応する。また、入水口6Bは、この水路と旋回室8との境界に対応する。
【0030】
このような入水部6から導入された水は、旋回室8の周壁に沿って旋回流CFを形成する。ここで、旋回流CFを効率的に形成するためには、入水部6は旋回室の周壁8Wの接線方向に開口していることが望ましい。ただし、入水部6が周壁8Wに対して正確にその接線方向に開口しておらず、その開口方向あるいは開口位置に接線方向からの「ずれ」があるような場合でも、旋回流が実質的に形成されればよい。
【0031】
そして、本実施例においては、マッサージノズル1のうちの少なくとも吐水口7が形成されている吐水部3の一部が透明な材料により形成されている。つまり、吐水口7を含む吐水部3の先端部の少なくとも一部が透明な材料により形成され、外側から内部を目視できるようにされている。
【0032】
なお、本願明細書において「透明」とは、100パーセントの光透過率を有する無色透明のみを意味するものではなく、有色透明や半透明も含むものとする。すなわち、肉眼によりその内側の状態を視認できる範囲のすべてのものを「透明」というものとする。
【0033】
以下、図2及び図3を参照しつつ、マッサージノズル1の動作について説明する。
図示しない送水手段から送られた水は、導入路5を通り、旋回部2内の入水部6から旋回室8へと導入される。この際に、入水部6は旋回室8の接線方向に開口されているので、旋回室8内に導入された水は、旋回流CFを形成する。この旋回流CFは、旋回室8の周壁に沿って旋回しながら吐水口7に達し、吐水口7から円錐状の旋回吐水(図中A)となって吐水される。この時、旋回流CFがもつ遠心力によって、旋回室8の中心部に負圧部が生じるため、吐水口7の中心軸に沿ってマッサージノズル1の外から旋回室8の中へ引き込もうとする力NF(以下、「吸引力」と呼ぶ。)が生じる。
【0034】
図2は、人体の被処理部位10に吸引力NFが作用する状態を表している。旋回流CFにより形成される吸引力NFにより、被処理部位10は、旋回室8の内部へと吸引される。一方、旋回吐水Aは、吐水口7の先端と人体の被処理部位10との間には連続的な水膜を形成する。従って、吐水口7の近傍に被処理部位10を近づけると、旋回吐水Aによってドーナツ状に押され、かつその中心部は吸引力によって引っ張られる。つまり人体10は押圧力PFと吸引力NFとを同時に受けるという快適なマッサージ感を得ることができる。また、旋回流が有する旋回成分により、被処理部位10に対して「ねじり」を含む振動が与えられ、「揉みほぐし」の効果も得られる。
【0035】
これにより、被処理部位10は立体的にマッサージを受けることが可能であり、血行促進を促す等の効果がある。人体の被処理部位10の形状等を考慮すると、吐水口7の径は、φ5mm〜φ80mmの範囲内にあることが望ましく、φ20mmよりも大きいことがさらに望ましい。吐水口の径がφ80mmよりも大きいと人体の起伏にそって操作しにくく、また装置が大きくなるため操作性に乏しい。逆に、吐水口の径がφ5mmよりも小さいと、人体に対してマッサージ効果及びマッサージ感が乏しくなる。また、旋回吐水Aおよび吸引力NFは吐水口7からの距離によって変化するので、吐水口7から人体10までの距離を変化させることで作用力を変化でき、使用者に与えるマッサージ感を変化させることもできる。
【0036】
前述したように、このようなマッサージ感や、吸引マッサージにより得られる各種の生体効果は、心理的な刺激あるいは効果によりさらに促進させることができる。図2に断面図として表したように、被処理部位10が実際に吸引され変形が生じていることを使用者が目視により実感できると、マッサージ効果や、吸引マッサージによる効果にプラスの効果を与えることができる。
【0037】
図4は、マッサージノズルを不透明の材料により形成した場合を表す模式図である。吐水口7からその内部に吸引されている被処理部位の変位量は全く見えない。従って、使用者は、被処理部位が実際にどのくらい吸引され、変形が生じているのか分からない。本発明者の試作検討の結果においても、被処理部位10が比較的敏感な箇所である場合には、吸引されている感覚は得られるものの、その変位量までを触感により感じることは困難であった。また、被処理部位10があまり敏感でない部位の場合には、吸引されている感覚さえもかなり弱いこともあった。
【0038】
一方、図5は、本実施例のマッサージノズルを用いた場合を表す模式図である。すなわち、吐水部3の少なくとも一部を透明の材料で形成することにより、被処理部位10の吸引状態を目視により確実に確認できる。本発明者の試作検討の結果においても、吐水部3を透明にすると、多くの場合に、被験者は、皮膚から受ける感触よりもはるかに大きな変位が得られていることを肉眼により確認して驚くことが多かった。つまり、本発明のマッサージノズルにより吸引マッサージを実施する場合、目視により観察される実際の変位量は、皮膚から受ける感覚よりもかなり大きな場合が多い。そして、肉眼によりこの変位を確認することによって、その効果への期待感や信頼感、安心感などが得られ、マッサージ効果やその他各種の生体効果を増進させることが可能となる。
【0039】
また、本具体例の場合、比較的肉薄の吐水部3の先端部を透明な材料により形成し、この部分を介して内部を観察可能としたので、肉眼による観察が容易であり、見やすいという効果が得られる。すなわち、2重あるいはそれ以上の透明体を介して観察するよりも、1重の透明体のみを介して内部を観察する場合のほうが光の反射や屈折などによる影響を受けにくく、被処理部位の変形状態をより明瞭に観察することができる。
【0040】
また、図5に例示した如く、透明な吐水部3の先端付近に目盛り11を設けると、吸引による被処理部位10の変位量を定量的に確認できる。その結果、被処理部位の「たるみ」具合を評価したり、シェイプアップの指標としたり、吸引作用を調節するための指標とすることができる。
もちろん、本発明においては、吐水部3のみならず、マッサージノズル1の全体を透明な材料により形成してもよい。このようにすれば、被処理部位10が吐水部3よりも内側まで吸引されたような場合でも、確実に観察することができる。
【0041】
また、図6に例示した如く、透明な吐水部3の側面にレンズ13を設けると、吸引状態を拡大して観察できるため、肉眼から遠い被処理部位を吸引マッサージする際にも便利である。
【0042】
次に、本発明の第2の実施例として、リング状のガイドを設けたマッサージノズルについて説明する。
図7は、本発明の第2の実施例のマッサージノズルの正面図である。
また、図8は、そのA−A線断面図である。これらの図については、図1乃至図6に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。 本実施例においては、マッサージノズル1の前面に、透明な材料からなるリング状のガイド22が設けられている。ガイド22は、吐水口7の周囲を取り囲むように、その前面にリング状に突出している。
【0043】
ガイド22の先端における内径D3は、吐水口7の内径D4よりも大きい。こうすることにより、旋回吐水を皮膚にあてることができ、吐水力による刺激感を維持できる。また、ガイド22の先端における内径D3をマッサージノズル1の外径D2よりも小さくしてもよい。このようにすると、人体に対してガイド先端の位置決めをしやすく、操作性が向上する。なお、ガイド22の先端は、人体と接触する場合があるので安全を考慮して端面は曲面状とすることが望ましい。
【0044】
旋回流により形成される負圧領域を利用して吸引マッサージを実施する場合、吐水口7と人体の被処理部位10との間には、吸引力と押圧とがバランスする最適な間隔が存在する。これは、例えば図2に関して前述したように、押圧力PFと吸引力NFとが同時に作用することからも分かる。しかし、両者がバランスする最適な距離を常に維持することは容易ではない。これに対して、本実施例においては、リング状のガイド22を設けることにより、吐水口7までの最適距離を容易に得ることができる。また、ガイド22を設けることにより、旋回流の吐水力が強い吐水口7の近傍から所定の距離だけ被処理部位を離すことができ、負圧部による被処理部位の吸引変形を確実に生じさせることができる。つまり、ガイド22の先端を被処理部位10に軽く押し当てることにより、最適な吸引作用が得られる距離を維持することができる。
【0045】
また、使用者は、このマッサージノズル1を用いて吸引マッサージを実施する際には、ガイド22を被処理部位に軽く押し当てるようにする。前述したように、吐水口7からは旋回流が矢印Aで表したように吐水されているので、ガイドリング部22Aと被処理部位(人体)10との間にも、均質な水膜(D)が形成される。つまり、被処理部位(人体)は、均質で連続的な水膜により保護されるので、ガイド22を設けても、被処理部位(人体)に対する不快な刺激は少ない。その結果として、吸引マッサージを続けながら被処理部位の上でマッサージノズル1を滑らかに移動させることができる。
【0046】
またさらに、このようなガイド22を設けることにより、吐水口7から周囲に略円錐状に吐出される旋回流吐水の周囲への飛散を抑制できる。つまり、吐水口7から広角度に飛散する吐水成分による不快感や刺激などを緩和して、使用感が向上する。
そして、本実施例においては、ガイド22を透明な材料で形成することにより、図9に表したように、肉眼で被処理部位の吸引状態や変位量を確認できる。その結果として、吸引マッサージの効果への期待感や信頼感、安心感などが得られ、マッサージ効果やその他各種の生体効果を増進させることが可能となる。
【0047】
また、本具体例の場合も、比較的肉薄のガイド22を透明な材料により形成し、この部分を介して内部を観察可能としたので、肉眼による観察が容易であり、見やすいという効果が得られる。すなわち、2重あるいはそれ以上の透明体を介して観察するよりも、1重の透明体のみを介して内部を観察する場合のほうが光の反射や屈折などによる影響を受けにくく、被処理部位の変形状態をより明瞭に観察することができる。
【0048】
なお、本発明におけるガイド22の形状は、図7乃至図9に表したような略円筒状に限定されず、その他にも例えば、略楕円筒状や多角形筒状をはじめとする各種の筒状とすることができる。さらにまた、図28に関して後述する如く、先端に向けて開口が絞られるような形状としてもよく、また逆に、先端に向けて開口が拡がる形状としてもよい。
【0049】
また、ガイド22の厚みについても、各種の変形が可能である。すなわち、図7乃至図9に例示した如く、ガイド22を略一様な肉厚とすることができ、この場合には、光の屈折や反射などの影響を受けにくく、内部を明瞭に観察できるという効果が得られる。
また一方、ガイド22の肉厚に分布を設けてもよい。例えば、ガイド22の厚みが、先端に近づくに従って肉薄となるように形成してもよい。これは、吐水口7よりも前方に突出するガイド22の機械的な強度を確保するために有効な構成である。ただし、ガイド22の厚みに極端な分布を設けると、光の屈折や反射の影響によって、例えば「プリズム」のような効果が生じ、内部がやや見にくくなる場合もあり得る。従って、ガイド22の形状や厚みの分布などについては、機械的強度やその他の要請と、内部の「見やすさ」と、を適宜考慮して決定することが望ましい。このような事情は、図5に例示した如く吐水部3の先端を透明な材料により形成する場合にも同様に成立する。
【0050】
次に、本発明の第3の実施例として、ガイドに放出口を設けたマッサージノズルについて説明する。
図10は、本発明の第3の実施例のマッサージノズルを表す模式図である。すなわち、同図は、図2あるいは図8と同様の方向から眺めた断面図である。
また、図11は、その使用状態を表す側面図である。これらの図についても、図1乃至図9に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0051】
本実施例においては、透明なリング状のガイド22に放出口22Hが設けられている。すなわち、放出口22Hは、吐水口7の周囲を取り囲むように設けられたガイド22の周壁に適宜開口され、吐水口7から吐水された水を矢印Rの方向に放出させる。このような放出口22Hを設けることにより、吐水口7から吐水される水を適度に外部に逃がし、ガイド22の内部の水の滞留を抑制することができる。その結果として、図10及び図11に表したように、ガイド22を人体の被処理部位に密着させることも容易となり、吸引マッサージの際の基準面を認識しやすくなる。そして、図11に表したように、透明なガイド22を介して目視により、被処理部位の正確な変位量を確認できる。
【0052】
また、放出口22Hを設けて吐水口7の出口付近における水の滞留を防ぐことにより、旋回流の形成状態を所定の状態に維持することができる。つまり、ガイド22の内側の空間に吐水が滞留すると、吐水口7の近傍における水流の分布が変化して、負圧力が低下したり負圧領域が減少したりするおそれがある。これに対して、吐水を逃がす放出口22Hを設けることにより、ガイド22を設けても、吐水口7近傍の水流の分布の「くずれ」を防ぐことができる。つまり、所期の吸引作用を得ることができる。
【0053】
なお、本実施例においては、透明なガイド22を介して被処理部位を観察する際の邪魔にならないよう、放出口22Hは、被処理部位から離して、マッサージノズルの取り付け部に寄せて設けることが望ましい。
また、本実施例において、放出口22Hの開口径を可変としてもよい。このようにすれば、例えば、マッサージノズルを空気中に露出させた場合、放出口22Hの開口径を調節することにより放出口22Hからの空気の混入を防いで視認性を確保できる。さらにまた、放出口22Hの開口径を調節することにより、被処理部位が受ける吐水力を調節することも可能となる。
【0054】
次に、本発明の第4の実施例として、透明なガイドが弾性的に変位可能とされたマッサージノズルについて説明する。
図12は、本実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。同図については、図1乃至図11に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0055】
本実施例においても、マッサージノズル1の前面に、透明なガイド22が設けられている。さらに、マッサージノズルとガイド22との間には、スプリング22Sが設けられている。被処理部位にマッサージノズルを押し当てると、その力に応じてスプリング22Sが伸縮し、ガイド22の先端と吐水口7との間隔が可変する。よって、吸引マッサージの際に、使用者は、マッサージノズルを被処理部位に押し当てる力を調節することにより、被処理部位と吐水口7との間隔を変えることができ、使用者が好みの押圧力や吸引力を得ることができる。
【0056】
そして、ガイド22を透明な材料で形成することにより、被処理部位の変位量を確認しながら、スプリング22Sに加える力を調節することも可能となる。
【0057】
次に、本発明の第5の実施例として、透明なガイドが着脱自在とされたマッサージノズルについて説明する。
図13は、本実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。同図については、図1乃至図12に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0058】
本実施例においても、マッサージノズル1の前面に、透明なガイド22が設けられている。そして、このガイド22は、嵌合部22Fによりマッサージノズル本体に対して着脱自在に設けられている。従って、ガイド22の高さHや径D、形状などを適宜変更した吐水部3を使用者の好みに応じて装着し、吸引マッサージを実施できる。
【0059】
また、使用者毎に色を変えるなどして、使い分けることにより使用者の衛生感覚に配慮することもできる。この場合、ガイド22を有色透明とし、使用者毎に例えば、透明赤色、透明青色の如く色を変えてもよく、または、ガイド22の一部に不透明の識別マークや刻印などを付して使用者毎に使い分けることも可能である。なお、ガイド22に設けられた嵌合部22Fの着脱機構としては、ネジ式の他にも、例えば、Oリングを利用したはめ込み式や、クランク溝を利用した固定方式など、各種の機構を用いることができる。
【0060】
そして、いずれの場合においても、透明なガイド22を用いることにより、高さHや径Dを変えた場合の吸引効果を、被処理部位の実際の変位量として肉眼により確認でき、効果的である。
【0061】
また、本実施例の場合、ガイド22を透明な材料で形成することにより、マッサージノズル本体に対する着脱が容易となるという効果も得られる。例えば、ガイド22の着脱機構として、上述したはめ込み式や、クランク溝などを利用した場合、嵌合部の凹凸を位置合わせする必要が生ずる。例えば、図13(b)に一部拡大図として表したように、吐水部3に凹部3Rを設け、一方、ガイド22に凸部22Pを設け、これらを嵌合させることによりガイド22を固定可能とすることができる。このような時、ガイド22が透明な材料により形成されていると、嵌合部の凹凸の位置合わせを肉眼により確認でき、着脱作業が容易となる。
【0062】
次に、本発明の第6の実施例として、透明なガイドと吐水部とが一体的に着脱自在とされたマッサージノズルについて説明する。
図14は、本実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。同図については、図1乃至図13に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0063】
本実施例においては、マッサージノズルの吐水部3とその前面に設けられたガイド22が一体的に形成されている。これらは、いずれも透明な材料により形成され、嵌合部3Fによりマッサージノズル本体に対して着脱自在に設けられている。従って、ガイド22の高さHや径D、形状、及び吐水口7の径や、ガイド22の先端から吐水口7までの間隔などを適宜変更した吐水部を使用者の好みに応じて装着し、吸引マッサージを実施できる。
また、第5実施例と同様に、使用者毎に吐水部やガイドの色を変えるなどして、使い分けることにより使用者の衛生感覚に配慮することもできる。この場合にも、吐水部3やガイド22を有色透明とし、使用者毎に、例えば、透明赤色、透明青色の如く色を変えてもよく、または、吐水部3やガイド22に不透明の識別マークや刻印などを付して使用者毎に使い分けることも可能である。
【0064】
なお、本実施例においても、吐水部3に設けられた嵌合部3Fの機構は、ネジ式の他にも、例えば、Oリングを利用したはめ込み式や、クランク溝を利用した固定方式など、各種の機構を用いることができる。この場合にも、吐水部3やガイド22を透明な材料で形成することにより、第5実施例と同様に、マッサージノズル本体に対する着脱が容易となるという効果も得られる。例えば、着脱機構として、上述したはめ込み式や、クランク溝などを利用した場合、嵌合部の凹凸を位置合わせする必要が生ずる。このような時、吐水部3やガイド22が透明な材料により形成されていると、嵌合部の凹凸の位置合わせを肉眼により確認でき、着脱作業が容易となる。
【0065】
そして、いずれの場合においても、透明な吐水部3及びガイド22を用いることにより、ガイドの高さHや径D、吐水口の径などを変えた場合の吸引効果を、被処理部位の実際の変位量として肉眼により確認でき、効果的である。
【0066】
次に、本発明の第7の実施例として、ノズル後方に水を逃がすガイドを有するマッサージノズルについて説明する。
【0067】
図15は、本実施例のマッサージノズルの正面図である。
また、図16は、そのA−A線断面図である。
またさらに、図17は、その使用状態を表す側面図である。これらの図については、図1乃至図14に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においても、マッサージノズル1の前面に、透明なガイド22が設けられている。このガイド22は、吐水口7の前面にリング状に突出したガイドリング部22Aと、マッサージノズル1の側面から略後方に向けて延在したスカート部22Bと、を有する。
【0068】
本実施例においても、吐水口7の前面にリング状に突出したガイドリング部22Aを設けることにより、被処理部位10に対する最適な吸引作用が得られる距離を維持することが容易となる。またさらに、このようなガイドリング部22Aを設けることにより、吐水口7から周囲に略円錐状に吐出される旋回流吐水の周囲への飛散を抑制できる。つまり、吐水口7から広角度に飛散する吐水成分による不快感や刺激などを緩和して、使用感が向上する。
またさらに、ガイド22の後方に延在するスカート部22Bを設けて、吐水口7から吐出された水の一部をマッサージノズル1の後方に逃がす放出水路23を形成することができる。つまり、吐水口7から吐出された水の一部は矢印Dの如く、被処理部位10とガイドリング部22Aの先端との間に水膜を形成し、他の一部は、矢印Rの如く、放出水路23を通って、マッサージノズル1の後方に流出する。このような放出水路23を設けることにより、吐水口7の前面、すなわちガイドリング部22Aの内側における吐水の滞留を防止することができる。よって、ガイドリング部22Aの先端に被処理部位10をあてがった状態で吐水させても、吐水口7近傍の水流の分布の「くずれ」を防ぐことができ、負圧力が低下したり負圧領域が減少したりするおそれがなく、所期の吸引作用を得ることができる。
【0069】
そして、ガイド22を透明な材料で形成することにより、図17に表したように、吸引マッサージの際に、被処理部位の変位を肉眼で確認できる。特に、本実施例の場合、スカート部22Bを設けることにより、吐水流の一部を図16の矢印Rの如く、ノズルの後方に逃がすことができる。つまり、ガイドリング部22Aと被処理部位10との間から噴出する水流(図16における矢印Dの水流)を低減できる。浴槽の水(湯)の中にマッサージノズルを浸した状態で吸引マッサージを実施する際に、この水流(図16における矢印Dの水流)が強いと、水面が揺らされて水中のマッサージノズルを観察しづらくなる。これに対して、吐水流の一部をノズル後方に逃がすことにより、水面の「揺れ」が抑制され、使用者は、水中に浸したマッサージノズルのガイド22を介して、被処理部位10の変位を明瞭に確認することができる。
【0070】
次に、本発明の第8の実施例として、吐水口7を含む吐水部3とガイド22とがいずれも透明な材料により形成されたマッサージノズルについて説明する。
【0071】
図18は、本実施例のマッサージノズルの使用状態を表す側面図である。同図については、図1乃至図17に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0072】
本実施例においては、ガイド22のみならず、その内側の吐水部3の先端も透明な材料により形成することにより、被処理部位10が吐水口7の中まで吸引された場合に、その様子を外部から目視することが可能となる。後に実施例を参照しつつ詳述するように、本発明においては、旋回室8の形状や入水部6の形態に独特の特徴を付与することにより、限られた流量で高い吸引圧力を得ることが可能である。その結果として、吐水口7よりも突出したガイド22を設けた場合であっても、被処理部位10を吐水口7の中にまで吸引させることが容易となる。
【0073】
このような場合でも、本実施例によれば、吐水口7の中にまで吸引された被処理部位の先端をマッサージノズルの外側から目視でき、その吸引効果を容易且つ確実に確認することができる。
【0074】
また、本実施例によれば、例えば、第4実施例の如くガイドが弾性的に変位可能とされた場合に、吐水口7の中にまで吸引された被処理部位の先端を目視により観察しながら、最適な吸引量が得られるように、ガイドの変位量を調節することも可能となる。
【0075】
また、本実施例によれば、第5実施例の如くガイドが着脱自在とされた場合にも、吐水口7の中にまで吸引された被処理部位の先端を目視により観察しながら、最適な吸引量が得られるように、最適な高さのガイドに交換することが可能となる。
【0076】
次に、本発明の第9の実施例として、旋回室の底壁面が透明な材料により形成されたマッサージノズルについて説明する。
【0077】
図19は、本実施例のマッサージノズルの断面図である。
また、図20は、図19の矢印Bの方向からみた背面図である。これらの図についても、図1乃至図18に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付してし詳細な説明は省略する。
【0078】
本実施例においては、吐水口7に対向する旋回室8の底壁面8Bの少なくとも一部が透明な材料により形成されている。つまり、図19の矢印Bの方向から旋回室8の中が目視できるようにされている。このようにすると、被処理部位の吸引状態を正面から観察することができる。
【0079】
また、本発明のマッサージシステムに関して後に詳述するように、本発明においては、例えば、腕や太ももの正面などを吸引マッサージする場合には、使用者は、吐水口7を下に向けてマッサージノズルを操作する。このような場合に、本実施例によれば、使用者は、マッサージノズルの底壁面8Bを通して、被処理部位を観察することが容易となる。
【0080】
旋回流により被処理部位を吸引する場合、垂直方向に作用する吸引力に加えて、旋回流が有する旋回成分による「ねじり」の応力が作用する。つまり、被処理部位は、垂直方向に吸引されると同時に、旋回流の旋回方向にねじられることによるマッサージ作用も受ける。
本実施例によれば、このような被処理部位の「ねじり」の変形も目視することができ、心理的効果による吸引マッサージ効果の増進も可能となる。
【0081】
図21は、本実施例の変型例にかかるマッサージノズルの断面図である。
すなわち、本変型例においては、吐水口7に対向する旋回室8の底壁面8Bの少なくとも一部が透明な材料により形成され、さらに、吐水口7を含む先端部も透明な材料により形成されている。
【0082】
つまり、図21の矢印B1及びB2のふたつの方向から旋回室8の中が目視できるようにされている。このようにすると、第1乃至第8実施例の如く側面方向からの目視と併せて、被処理部位の吸引状態を立体的に観察することができる。
【0083】
次に、本発明の第10の実施例として、旋回室の周壁の少なくとも一部が透明な材料により形成されたマッサージノズルについて説明する。
【0084】
図22は、本実施例のマッサージノズルの断面図である。同図については、図1乃至図21に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0085】
本実施例においては、旋回室8の周壁8Wの少なくとも一部が透明な材料により形成されている。つまり、図23の矢印Bの方向から旋回室8の中が目視できるようにされている。このようにすると、被処理部位の吸引状態を斜め上方から観察することが可能となる。
【0086】
本実施例によれば、使用者が吐水口7を下方または斜め下方などに向けて吸引マッサージを実施する場合などに、被処理部位の変形状態を斜め上方から観察することができ、効果的である。また、第9実施例に関して前述したように、旋回流による被処理部位の「ねじり」の変形も目視することができ、心理的効果による吸引マッサージ効果の増進も可能となる。
【0087】
図23は、本実施例の変型例にかかるマッサージノズルの断面図である。
すなわち、本変型例においては、旋回室8の周壁8Wの少なくとも一部が透明な材料により形成され、さらに、吐水口7を含む先端も透明な材料により形成されている。つまり、図23の矢印B1及びB2の方向から旋回室8の中が目視できるようにされている。このようにすると、第1乃至第8実施例の如く側面方向からの目視と併せて、被処理部位の吸引状態を立体的に観察することが可能となる。また、本実施例と第9実施例とを組み合わせることによっても、被処理部位の吸引状態を立体的に観察することが容易となる。
【0088】
次に、本発明の第11の実施例として、旋回室8の絞り部9を取り除いたマッサージノズルについて説明する。
【0089】
図24は、本実施例のマッサージノズルの断面図である。同図についても、図1乃至図20に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においても、マッサージノズル1の前面に、第7実施例と同様の透明なガイド22が設けられている。そしてさらに、本実施例においては、旋回室8の入水部6から吐水口7に至る部分が略円筒状に形成されている。すなわち、旋回室8の内径は、その入水部6から吐水口7に至るまで、略一定とされている。このようにストレート形状の旋回室8を用いると、同一の流体エネルギーにおいて、比較例のマッサージノズルよりも、高い吸引圧力が得られる。
【0090】
図25は、旋回室の形状を比較して表した模式図である。すなわち、同図(a)は、本実施例の旋回室の断面を表し、その内径は、入水部6から吐水口7に至るまで略一定とされている。一方、図25(b)は、比較例として「絞り部」を有する旋回室の断面を表す。すなわち、この比較例の場合、旋回室8は、入水部6側に設けられた略円筒状の部分と、吐水口7に向けてその内径が徐々に縮小された「絞り部9」とを有する。
【0091】
本発明者は、これらの旋回室を有するマッサージノズルをそれぞれ試作し、吸引力を比較した。
図26は、本発明者が実施した測定の方法を表す模式図である。すなわち、本発明及び比較例のマッサージノズルの吐水口7の正面に、小穴300Hが設けられた受圧板300を配置し、その小穴300Hにおける吸引圧力をマノメータ320により測定した。測定したマッサージノズルの構造パラメータは以下の通りである。
Figure 0004158103
また、受圧板300は、75mm×75mmの正方形状であり、小穴300Hは直径2mmとした。受圧板300と吐水口7との間隔は7mmとし、旋回室8の中心軸上に小穴300Hを配置した。
【0092】
図27は、本発明及び比較例のマッサージノズルにおいて測定された吸引圧力を表すグラフ図である。すなわち、同図の横軸は、旋回室8に供給した流体エネルギーを表し、縦軸は小穴300Hにおける吸引圧力を表す。ここで、流体エネルギーEは、次式により表される。
E=P×Q+1/2×ρ×V×Q
ここで、Pは旋回室8への水の供給圧力、Qは水の流量、ρは水の密度、Vは水の流速をそれぞれ表す。
図27から、本発明のマッサージノズルは、同一の流体エネルギーにおいて、比較例のマッサージノズルよりも、高い吸引圧力が得られていることが分かる。比較例のマッサージノズルの場合、吐水口7の手前に「絞り部9」が設けられているため、圧力損失が大きく、エネルギーのロスが生じていると考えられる。これに対して、本発明のマッサージノズルの場合、入水部6から導入された水は、大きな圧力損失を受けることなく旋回流を形成して吐水口7から吐出される。その結果として、効率よく吸引力を発生させることができる。
【0093】
一般家庭の浴室などで使用する場合を考えると、送水ポンプや給湯設備の給水能力には限界がある。これに対して、本発明によれば、効率良く高い吸引力を発生させることができる。このため、送水能力の小さな送水ポンプや給湯設備を用いても強い吸引力が得られ、従来よりも顕著な各種の生体効果が得られると同時に、ランニングコストや設置スペースなどの削減も可能となる。
【0094】
本発明の試作評価の結果によれば、送水能力が200ワット未満のポンプを用いた場合でも、本発明によれば、十分に強い吸引力が得られる。
【0095】
またさらに、このような単一の円筒状の旋回室8は、製造が極めて容易であり、コストも下げることができる。すなわち、図25(b)に例示したような「絞り部9」を有するマッサージノズルを形成するためには、円筒状の旋回室8が形成された旋回部と、「絞り部9」が形成された吐水部と、を別々に形成し、しかる後に、これらを組み合わせてマッサージノズルを形成する必要がある。
【0096】
これに対して、本発明のマッサージノズルにおいては、旋回室8が略単一の円筒状であるので、全体を単一の部品として製造することができる。なお、本具体例のマッサージノズル1を樹脂の射出成形技術(インジェクション・モールド)などにより形成する場合、旋回室8をやや「テーパ」を形成する場合がある。すなわち、鋳型に樹脂をモールドし、その後に旋回室8の内部空間を形成するための鋳型突出部を円滑に引き抜くためには、旋回室8の内径を均一ではなく、吐水口7に向けてやや内径が拡がるように形成することが望ましい。本実施例は、このようなテーパ状の旋回室8を有するものも包含する。
【0097】
以上説明したように、本実施例によれば、同一の流体エネルギーにおいて、より高い吸引圧力が得られる。そして、本発明によれば、透明なガイド22を設けることにより、この高い吸引圧力により得られる被処理部位の変位を使用者が肉眼で観察でき、吸引マッサージの効果をさらに増進させることができる。
【0098】
次に、本発明の第12の実施例として、吐水の一部を後方に逃がす放出水路23の効果をさらに上げた透明のガイド22を有するマッサージノズルについて説明する。
【0099】
図28は、本実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。
すなわち、本実施例においては、透明なガイドリング部22Aは、ノズルの後方に向けて徐々に径が拡がり、スカート部22Bに連続的に連なる。このようにすると、吐水をノズル後方に逃がすための放出水路23を拡げることができ、ガイドリング部22Aの内部における吐水の滞留をより効果的に低減できる。その結果として、吐水口7の前面での水流の分布の「くずれ」を防いで、所期の吸引作用を維持できる。
【0100】
そして、ガイド22を透明な材料で形成することにより、吸引作用を肉眼で確認でき、吸引マッサージ効果をさらに増進することができる。またさらに、図28に表したように被処理部位10が吐水口7の中にまで吸引されるような場合には、第8実施例に関して前述したように、吐水口の先端付近も透明な材料により形成すれば、被処理部位10の先端まで目視することができる。
【0101】
次に、本発明の第13の実施例として、ガイド22が整流作用を有する整流板により固定されたマッサージノズルについて説明する。
図29は、本実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。
すなわち、本実施例においては、透明なガイド22が複数の整流板22Cによりマッサージノズル本体に固定されている。ガイド22は、第7乃至第9実施例と同様に、吐水口7の前方に突出したガイドリング部22Aと、ノズル後方に向けて延在したスカート部22Bと、を有する。そして、整流板22Cは、スカート部22Bの内壁面と、マッサージノズル本体とを接続している。そして、これら整流板22Cは、スカート部22Bとマッサージノズル本体との間に形成される放出水路23(図16、図24、図28参照のこと)を流れる吐水流を整流する「静翼」として作用する。
【0102】
つまり、放出水路23を流れてノズル1の側方または後方に流出する戻り吐水流は、旋回成分を保持している。このため、この吐水流が、放出水路23からノズルの側方や後方に向けて飛散し、使用者に不快感を与える場合がありうる。また、このように飛散した吐水流は、浴槽の水面を揺らすため、使用者が水中のマッサージノズルの透明なガイド22を介して被処理部位の変位を観察しにくくなる場合がある。
【0103】
これに対して、整流板22Cを適宜設けることにより、これら戻り吐水流が有する旋回成分を吸収し、戻り吐水流の飛散を防ぐことができる。その結果として、マッサージノズルを水中で使用した場合にも、水面の「揺れ」が抑制され、使用者は、透明なガイド22を介して被処理部位の変位を確実に観察することができる。
【0104】
また、放出水路23を流れる旋回流の旋回成分を吸収するように、整流板22Cを傾斜させて設けたり、ひねりを与えてもよい。このようにすれば、流れの剥離を抑制し、スムーズに整流することができる。
【0105】
次に、本発明の第14の実施例として、入水部6の開口形状を扁平状としたマッサージノズルについて説明する。
【0106】
図30(a)は、図3と同様の方向からみた断面図を異なる角度で表したものであり、同図(b)は、同図(a)のC−C線断面図である。
【0107】
本実施例においては、図30(b)に表したように、旋回室8に対する入水方向(矢印S)に対向する方向から入水部6を見たときに、旋回流CFの旋回軸Zに対して垂直な方向の幅W2よりも旋回軸Zに対して平行な方向の幅W1の方が大なる形態に形成することが望ましい。換言すると、旋回室8への入水方向(矢印S)に対して垂直且つ旋回流CFの旋回軸Zに対して垂直な方向に沿った入水部6の幅W2よりも、旋回室8に対する入水方向に対して垂直且つ旋回流の旋回軸Zに対して平行な方向に沿った入水部6の幅W1の方が大となるように形成することが望ましい。このように入水部6を形成することにより、旋回室8において旋回流を効率的に発達させることができる。その結果として、少ない流量で大きな吸引力が得られる。
【0108】
これは、入水部6の開口中心が旋回軸Zから遠くなるので、水流に与えるモーメントが増加し、旋回流CFを十分に発達させやすいからである。つまり、このように入水部6を扁平状に設けることにより、効率良く旋回流を発達させてさらに強い吸引力を発生させることができる。このため、少ない送水能力の送水ポンプや給湯設備を用いた場合でもさらに強い吸引力が得られ、従来よりも顕著な各種の生体効果が得られると同時に、ランニングコストや設置スペースなどの削減も可能となる。
【0109】
次に、本発明の第15の実施例として、旋回流の強さを制御できる入水制御部を備えたマッサージノズルについて説明する。
図31は、本実施例のマッサージノズルの正面図であり、図32及び図33はそれぞれその背面側から眺めた断面図である。これらの図についても、図1乃至図30に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0110】
本実施例のマッサージノズルは、ボタン13により操作される入水制御部11を有する。すなわち、ボタン13を押すことにより押しバー12を摺動させゲート17をその回転軸の周りに所定量だけ回転させることができる。なお、このゲート17は、図示しないトーションスプリングによってボタン13の方向に付勢されている。
【0111】
ボタン13を押さない状態(図33)においては、ゲート17がボタン13の方向に付勢されて、入水部6が開かれた状態であり、導入路5から供給される水は、旋回室8の周壁8Wの接線方向ではなく、旋回室8の中心付近に向けて導入される。その結果として、図33に表したように、旋回流は形成されない。
【0112】
一方、ボタン13が押されている状態(図32)においては、ゲート17が前進して入水部6が旋回室8の周壁8Wの接線方向に開口される。その結果として、旋回室8内に導入された水は、旋回流CFを形成する。
【0113】
このように、本実施例の吸引マッサージノズルにおいては、ボタン13の操作により、旋回流の形成を制御し、吸引力を調節できる。またこの時、吸引力を連続的に可変とすることも可能である。つまり、ボタン13を押す量を調節することにより、ゲート17を移動させて入水部6の開度を可変とし、旋回室8内に形成される旋回流CFの形成状態を調節することが可能である。その結果として、旋回吐水及び吸引力の強さすなわち使用者への刺激感を調節することができる。これにより、使用者は好みに応じてボタン13を適宜操作し、吸引マッサージの強弱を簡便に変化させることができ、操作性が向上する。
【0114】
そして、本発明によれば、吐水部3やガイド22を透明にして被処理部位の吸引状態を目視により観察可能とすることによって、被処理部位の変位量を観察しながら、最適な吸引力が得られるように、ボタン13を操作することができる。
【0115】
以上、図1乃至図33を参照しつつ本発明のマッサージノズルについて説明した。次に、これらのマッサージノズルを用いた本発明のマッサージシステムについて説明する。
すなわち、図1乃至図33に関して前述した本発明のマッサージノズルを、送水手段などと組み合わせることにより、吸引マッサージが実施可能なマッサージシステムが実現する。
図34及び図35は、本発明の第1の実施例のマッサージシステムを、斜め正面側、及び斜め後方側からそれぞれ眺めた模式図である。
また、図36は、このマッサージシステムの要部構成を表すブロック図である。
【0116】
すなわち、本実施例のマッサージシステムをその外部から眺めると、筺体70と、その正面から伸びる可撓性ホース30と、その先端に設けられたマッサージノズル1と、を有する。筺体70には、電源スイッチ72、流量調節バルブ74、取水口76、持ち穴78、電源コード80などが適宜設けられている。 筺体70の内部には、送水手段50が収容されている。送水手段50は、例えば耐水処理が施された電動式の送水ポンプを内蔵し、取水口76から取り入れた水(お湯)を可撓性ホース30を介してマッサージノズル1に送出する。送水ポンプは、例えば、筺体70の外部から交流または直流の電力の供給を受けるようにしてもよく、または、筺体70の中に充電池などの電源を内蔵して電力を供給してもよい。いずれの場合にも、浴槽内の湯に沈めて安全に使用できるよう、所定の耐水処理が適宜実施されている。
【0117】
一方、マッサージノズル1は、図34に例示した如く、シャワーヘッドに類似した外観を有する。同図に表したマッサージノズル1Aは、その先端付近を「わしづかみ」にして用いるのに適した形状を有する。またマッサージノズル1Bは、通常のシャワーヘッドの如くその根本部分を保持して用いるのに適した形状を有する。
これらマッサージノズル1(1A、1B)は、図1乃至図33に関して前述したように、吐水部やガイドあるいは旋回室の底壁面を介して被処理部位の吸引状態を目視できるようにされている。
【0118】
図37は、本実施例のマッサージシステムの使用状態を説明するための模式図である。すなわち、使用者200は、湯110をはった浴槽100の中に本発明のマッサージシステムを設置し、筺体70の上に腰掛けた状態でマッサージノズル1を操作することができる。この際に、図2や図16に関して前述したように旋回吐水Aにより形成される水膜により吐水口7の周囲が覆われるため、人体の被処理部位10の表面は常に均質な水膜に保護されるため、人体はマッサージノズルから過度の摩擦抵抗を受けず、不快な刺激が無く、使用感に優れる。浴槽内の水(お湯)の中に浸した状態で用いると、吸引力を低下させる空気層(空洞)が旋回室内に形成されることを抑制でき、より効果的である。また、浴槽100内のお湯110を循環使用する点で、節水効果も高い。
【0119】
本実施例のマッサージシステムによれば、図1乃至図33に関して前述したように、吐水部やガイドあるいは旋回室の底壁面を介して被処理部位の吸引状態を目視できるマッサージノズルを用いることにより、使用者は、吸引効果を肉眼で確認して心理的な効果によるマッサージ効果の増進も可能となる。またさらに、被処理部位の吸引状態を目視しながら、最適な吸引量が得られるように、流量調節バルブ74を調節することもできる。
【0120】
また、マッサージノズル1が筺体70に対して可撓性ホース30により接続されているので、マッサージノズル1を使用者の身体のあらゆる部分の被処理部位に対して柔軟且つ自在にあてることができる。
【0121】
また、本実施例によれば、使用者200は、コンパクトな筺体70の上に腰掛けた状態でマッサージノズル1を操作できる。その結果、使用者200は、常にリラックスした状態で吸引マッサージすることができる。またさらに、上半身、例えば脇の下から二の腕を吸引マッサージするような場合でも、マッサージノズル1を浴槽の湯110の中に浸した状態で操作することが可能である。しかも、トリートメントしづらいヒップや太ももの裏側などが、腰掛けていることにより浴槽底面から浮いた状態となることにより、トリートメントするスペースが生じ、下半身、例えば、ヒップや太ももの裏側まで、まんべんなく吸引マッサージすることができる。従って、これらの部位につきやすい「セルライト(老廃物と脂肪の塊)」を揉みほぐすことにより、老廃物の排出を促進し、セルライトを正常な脂肪に改善することができる。その結果として、人体の「引き締め効果」が得られる。
【0122】
図38は、本発明のマッサージシステムの第2の実施例を表す模式図である。すなわち、同図は、浴槽100と組み合わされたマッサージシステムを表す。 本実施例の場合、浴槽100の中にノズル収容部120が設けられ、図1乃至図33に関して前述した本発明のマッサージノズル1は、このノズル収容部120に収容可能とされている。そして、送水手段50は、水配管60を介して浴槽100の中の水(お湯)を取水し、可撓性ホース30を介してマッサージノズル1に送出する。
【0123】
本実施例においては、図38(a)に表したように、ノズル収容部120にマッサージノズル1を収納した状態で、使用者は、浴槽100内に入浴しマッサージノズル1に被処理部位をあてがうことにより吸引押圧マッサージを受けることができる。この時、マッサージノズル1は、水没していてもよく、お湯よりも上に露出していてもよい。但し、図2に関して前述したように、マッサージノズル1を水没させたほうがより強い吸引マッサージを受けることができる。
また一方、図38(b)に表したように、マッサージノズル1をノズル収容部120から取り外して用いることができる。本実施例においては、マッサージノズル1は、可撓性ホース30により接続されているので、使用者は、マッサージノズル1を自由な位置に移動させ、被処理部位にあてて使用することができる。
【0124】
なお、本実施例においても、送水手段50により浴槽100内のお湯(水)をマッサージノズル1に供給する。つまり、浴槽100内のお湯を循環使用する点で、節水効果が高い。そして、図1乃至図33に関して前述したように、吐水部やガイドあるいは旋回室の底壁面を介して被処理部位の吸引状態を目視できるマッサージノズルを用いることにより、使用者は、吸引効果を肉眼で確認して心理的な効果によるマッサージ効果の増進も可能となる。また、被処理部位の変位量を確認しながら、図示しないリモコンなどによる流量調節手段を制御して最適な吸引量が得られるように調節することもできる。
【0125】
図39は、本発明のマッサージシステムの第3の実施例を表す模式図である。同図については、図1乃至図38に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においては、浴槽100のお湯を循環させる送水手段の代わりに、お湯(または水)の供給部400が設けられている。供給部400としては、例えば、浴槽100にお湯を供給するための給湯器を兼用することができる。
本実施例の場合には、供給部400を設けることより、浴槽100内にお湯がない状態においても、本発明のマッサージノズル1を用いた吸引押圧マッサージを受けることができる。もちろん、浴槽100内にお湯がはられた状態においても、吸引押圧マッサージを同様に実施することができる。
そして、図39(b)に表したように、可撓性ホース30を伸ばすことにより、マッサージノズル1を取り外して所望の被処理部位に向けて使用することができる。また、本実施例においては、図38に関して前述したような送水手段50や循環のための水配管60を設ける必要がないため、マッサージシステムの構造を簡略化させ、低コストで提供することが可能である。
【0126】
図40は、本発明のマッサージシステムの第4の実施例を表す模式図である。同図についても、図1乃至図39に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においては、ノズル収容部120が浴槽100の周縁の、いわゆる「エプロン」の部分に設けられている。吸引押圧マッサージを実施する場合には、マッサージノズル1を簡単に取り外し、使用者の人体の各所に容易にあてがうことができる。ノズル収容部120を浴槽100のエプロンに設置すると、マッサージノズル1を取り外すことが極めて容易となる。また、浴槽100内に入浴した状態で、マッサージノズル1が邪魔になる心配もない。
そして、本発明においても、可撓性ホース30によりノズル収容部120とマッサージノズル1とを接続することにより、マッサージノズル1を自在に取り扱うことができる。
【0127】
また、本実施例においても、浴槽100内のお湯を循環使用する点で、節水効果が高く、また、図1乃至図33に関して前述したように、吐水部やガイドあるいは旋回室の底壁面を介して被処理部位の吸引状態を目視できるマッサージノズルを用いることにより、使用者は、吸引効果を肉眼で確認して心理的な効果によるマッサージ効果の増進も可能となる。また、被処理部位の変位量を確認しながら、図示しないリモコンなどによる流量調節手段を制御して最適な吸引量が得られるように調節することもできる。
【0128】
図41は、本発明のマッサージシステムの第5の実施例を表す模式図である。同図についても、図1乃至図40に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施例においても、ノズル収容部120が浴槽100の周縁の「エプロン」の部分に設けられている。このため、マッサージノズル1を取り外すことが極めて容易となる。また、浴槽100内に入浴した状態で、マッサージノズル1が邪魔になる心配もない。
【0129】
また、本実施例においても、可撓性ホース30によりノズル収容部120とマッサージノズル1とを接続することにより、マッサージノズル1を自在に取り扱うことができる。さらに、送水手段50や循環のための水配管60を設ける必要がないため、マッサージシステムの構造を簡略化させ、低コストで提供することが可能である。そして、図1乃至図33に関して前述したように、吐水部やガイドあるいは旋回室の底壁面を介して被処理部位の吸引状態を目視できるマッサージノズルを用いることにより、使用者は、吸引効果を肉眼で確認して心理的な効果によるマッサージ効果の増進も可能となる。また、被処理部位の変位量を確認しながら、図示しないリモコンなどによる流量調節手段を制御して最適な吸引量が得られるように調節することもできる。
【0130】
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
すなわち、本発明のマッサージノズル及びマッサージシステムを構成するいずれかの要素について当業者が設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備えたものであれば、本発明の範囲に包含される。
【0131】
例えば、マッサージノズルの外形や、吐水口とのサイズの比率、あるいは入水部の位置関係などについては、旋回流が得られ、その結果として負圧部が形成される範囲内であれば、本発明に包含される。
【0132】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係るマッサージノズルによれば、吐水部やガイドあるいは旋回室の底壁面を介して被処理部位の吸引状態を目視できるマッサージノズルを用いることにより、使用者は、吸引効果を肉眼で確認することができる。その結果として、心理的な効果によるマッサージ効果が増進するとともに、被処理部位の変位量を実際に確認しながら、吸引力を調節したり、ガイドの高さを変えたり、その他各種のマッサージ条件の調節も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マッサージノズル1の正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB−B線断面図である。
【図4】マッサージノズルを不透明の材料により形成した場合を表す模式図である。
【図5】本発明の実施例のマッサージノズルを用いた場合を表す模式図である。
【図6】透明な吐水部3の側面にレンズ13を設けたマッサージノズルを表す模式図である。
【図7】本発明の第2の実施例のマッサージノズルの正面図である。
【図8】図7のA−A線断面図である。
【図9】ガイド22を透明な材料で形成することにより、肉眼で被処理部位の吸引状態や変位量を確認できることを表した模式図である。
【図10】本発明の第3の実施例のマッサージノズルを表す模式図である。
【図11】図10のマッサージノズルの使用状態を表す側面図である。
【図12】本発明の第4の実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。
【図13】本発明の第5の実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。
【図14】本発明の第6の実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。
【図15】本発明の第7の実施例のマッサージノズルの正面図である。
【図16】図15のA−A線断面図である。
【図17】図15のマッサージノズルの使用状態を表す側面図である。
【図18】本発明の第8の実施例のマッサージノズルの使用状態を表す側面図である。
【図19】本発明の第9の実施例のマッサージノズルの断面図である。
【図20】図19の矢印Bの方向からみた背面図である。
【図21】第9実施例の変型例のマッサージノズルの断面図である。
【図22】本発明の第10の実施例のマッサージノズルの断面図である。
【図23】第10実施例の変型例のマッサージノズルの断面図である。
【図24】本発明の第11の実施例のマッサージノズルの断面図である。
【図25】旋回室の形状を比較して表した模式図である。
【図26】本発明者が実施した測定の方法を表す模式図である。
【図27】本発明及び比較例のマッサージノズルにおいて測定された吸引圧力を表すグラフ図である。
【図28】本発明の第12の実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。
【図29】本発明の第13の実施例のマッサージノズルを表す模式断面図である。
【図30】本発明の第14の実施例のマッサージノズルについて、(a)は、図3と同様の方向からみた断面図を異なる角度で表したものであり、同図(b)は、同図(a)のC−C線断面図である。
【図31】本発明の、第15の実施例のマッサージノズルの正面図である。
【図32】図31のマッサージノズルの断面図である。
【図33】図31のマッサージノズルの断面図である。
【図34】本発明のマッサージシステムの第1の実施例を斜め正面側から眺めた模式図である。
【図35】本発明のマッサージシステムの第1の実施例を斜め後方側から眺めた模式図である。
【図36】第1実施例のマッサージシステムの要部構成を表すブロック図である。
【図37】第1実施例のマッサージシステムの使用状態を説明するための模式図である。
【図38】本発明のマッサージシステムの第2の実施例を表す模式図である。
【図39】本発明のマッサージシステムの第3の実施例を表す模式図である。
【図40】本発明のマッサージシステムの第4の実施例を表す模式図である。
【図41】本発明のマッサージシステムの第5の実施例を表す模式図である。
【符号の説明】
1 マッサージノズル
2 旋回部
3 吐水部
3F 嵌合部
5 導入路
6、6A、6B 入水部
7 吐水口
8 旋回室
10 被処理部位
22 ガイド
22A ガイドリング部
22C 整流板
22F 嵌合部
23A スカート部
23 放出水路
30 可撓性ホース
50 送水手段
60 水配管
70 筺体
72 電源スイッチ
76 取水口
78 持ち穴
80 電源コード
100 浴槽
110 湯
120 ノズル収容部
200 使用者
300 受圧板
400 供給部
Z 旋回軸

Claims (3)

  1. 入水部と、
    前記入水部から入水される水の旋回流を形成する旋回室と、
    前記旋回流を吐水し負圧部が形成されるように設けられた吐水口と、
    を備え、
    前記吐水口を含む先端部の少なくとも一部が透明な材料により形成され
    前記透明な材料により形成された前記一部の表面に、目盛りが設けられたことを特徴とするマッサージノズル。
  2. 入水部と、
    前記入水部から入水される水の旋回流を形成する旋回室と、
    前記旋回流を吐水し負圧部が形成されるように設けられた吐水口と、
    を備え、
    前記旋回室の周壁または前記吐水口に対向する前記旋回室の底壁面の少なくともいずれかにおいて、その少なくとも一部が透明な材料により形成され
    前記透明な材料により形成された前記一部の表面に、目盛りが設けられたことを特徴とするマッサージノズル。
  3. 入水部と、
    前記入水部から入水される水の旋回流を形成する旋回室と、
    前記旋回流を吐水し負圧部が形成されるように設けられた吐水口と、
    前記吐水口の周囲をとり囲み前記吐水口よりも突出したガイドと、
    を備え、
    少なくとも前記ガイドの一部が透明な材料により形成され
    前記透明な材料により形成された前記一部の表面に、目盛りが設けられたことを特徴とするマッサージノズル。
JP2003190481A 2003-07-02 2003-07-02 マッサージノズル及びマッサージシステム Expired - Fee Related JP4158103B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003190481A JP4158103B2 (ja) 2003-07-02 2003-07-02 マッサージノズル及びマッサージシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003190481A JP4158103B2 (ja) 2003-07-02 2003-07-02 マッサージノズル及びマッサージシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005021385A JP2005021385A (ja) 2005-01-27
JP4158103B2 true JP4158103B2 (ja) 2008-10-01

Family

ID=34188354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003190481A Expired - Fee Related JP4158103B2 (ja) 2003-07-02 2003-07-02 マッサージノズル及びマッサージシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4158103B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005021385A (ja) 2005-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4900316A (en) Vacuum skin cleaner
WO2005074856A1 (ja) マッサージノズル及びマッサージ装置
EP0429129A1 (en) Hydraulic breast enhancer
JP4158103B2 (ja) マッサージノズル及びマッサージシステム
US4982460A (en) Flow enhancing jet fitting
JP4092648B2 (ja) マッサージノズル及びマッサージシステム
KR100782570B1 (ko) 두피 클렌징 기구
JP2004136085A (ja) マッサージノズル及びマッサージシステム
JP4133892B2 (ja) マッサージノズル及びマッサージ装置
CN215425247U (zh) 自供水超声波洗牙器
KR102168708B1 (ko) 등 통증자용 수중헬스케어 욕조
JP4133893B2 (ja) マッサージノズル及びマッサージ装置
US3530852A (en) Hydro-massage unit
RU147274U1 (ru) Гидровакуумная массажная насадка для душевой головки
JP4206832B2 (ja) 吸引マッサージノズル及び吸引マッサージシステム
JP4461475B2 (ja) 吸引マッサージ装置
JP4395887B2 (ja) マッサージヘッドおよびマッサージシステム
JP2566249B2 (ja) ジェットバス装置
JP2005137463A (ja) 吸引ノズル及び吸引装置
NL1033001C1 (nl) Inrichting voor het masseren cq. behandelen van huidoppervlakken met waterstraaltjes, hydro massage-apparaat genoemd.
RU6135U1 (ru) Вакуумный вибрационный гидромассажер
CN215194895U (zh) 一种可调式耳鼻喉临床喷药装置
JP2005087425A (ja) 吸引ノズル及び人体引き締め装置
JP2004000513A (ja) 浴槽装置
JP2004337447A (ja) マッサージノズル及びマッサージシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080619

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130725

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees